JP3525469B2 - 二重アンテナ反射鏡 - Google Patents

二重アンテナ反射鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば人工衛星に
搭載されて複数個の一次放射器をもつアンテナの反射
鏡、または複数の人工衛星からの電波を受信するアンテ
ナの反射鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工衛星は通信容量増大化の傾向にあ
り、衛星自身も大型化の傾向にあるがその搭載能力には
限度があるため、効率の良い搭載を行うために多周波数
共用化、多偏波共用化が図られている。反射鏡を用いた
アンテナ系において多周波数または多偏波を共用する有
効な手段として、周波数選択式反射鏡または偏波弁別式
反射鏡を用いたものがある。まずここでは周波数選択式
反射鏡を用いた周波数共用の方法を説明する。
【0003】二重アンテナ反射鏡はたとえば人工衛星に
搭載されて図23に示すようにそれぞれ異なる位置、角
度に設置された複数個の一次放射器23a,23bで送
信される周波数の異なる電波25を反射して、一箇所の
地上局と交信するのに使用される。または図24に示す
ように一箇所の一次放射器23cで送信される周波数の
異なる電波25を反射して、それぞれ異なる位置、角度
に設置された複数個の人工衛星27と交信するのに使用
される。
【0004】図23において、1は特定の周波数fの電
波を反射し、それ以外の周波数の電波を透過する第一の
反射鏡、2は上記第一の反射鏡1とは異なる角度でしか
も第一の反射鏡1の開口側とは反対の側に設けられてい
る第二の反射鏡である。一次放射器23bから放射され
た周波数f以外の電波は第一の反射鏡1を透過し、第二
の反射鏡2に反射して地球へ放射される。一方、一次放
射器23aから放射された周波数fの電波は第一の反射
鏡1の表面に設けた共振素子に共振して電波が透過せず
に反射し、地球へ放射される。図24においても同様で
ある。ここでは一次放射器23a,23b,23cは共
に電波を放射する場合の説明を行ったが、電波を受信す
る場合にも第一の反射鏡1、第二の反射鏡2は全く同様
の作用を行う。
【0005】また、電波の有効利用の観点から、直交偏
波の利用がある。反射鏡を用いたマルチビーム・アンテ
ナで直交偏波を利用する場合、一次放射器が複雑になり
過ぎてしまう欠点がある。そこで偏波弁別式反射鏡とよ
ばれる偏波を弁別する反射鏡を用いると、周波数選択式
反射鏡を用いた二枚反射面アンテナが二種類の周波数の
電波に対する作用と同様な作用を直交偏波に対しておこ
なうことができる。
【0006】このように、二重アンテナ反射鏡は、周波
数選択式反射鏡・偏波弁別式反射鏡とその用途は若干異
なるが、二枚の反射鏡をその位置と角度をずらして重
ね、構造的に結合させることにより一枚の反射鏡と同様
の扱いが可能であり、人工衛星への搭載効率が良く、ま
たアンテナ系を構成する上で一次放射器の配置の自由度
を増すことができる。
【0007】上記のように二重アンテナ反射鏡は二枚の
反射鏡をその位置と角度をずらして重ね構造的に結合す
る必要があるため、二枚の反射鏡の外周あるいは鏡面の
間に、二鏡面を結合するための部材を挟まなくてはなら
らない。
【0008】一般に人工衛星に搭載されるアンテナの反
射鏡は、打ち上げ時にはロケットのフェアリング内に収
納されてロケットのエンジンの噴射、液体燃料の揺れ等
による音響、振動荷重を受け、その後衛星の周回軌道に
達するまでにロケットの切り離しによる何回かの衝撃荷
重を受ける。その後、ロケットのフェアリングが切離さ
れ、衛星(アンテナ)は宇宙空間に露出される。衛星の
周回軌道に入ると、露出されたアンテナに電力が入れら
れて通信の運用が行われる。運用中は衛星の姿勢制御に
よる微小な振動荷重以外の荷重はかからないが、衛星の
周回軌道上では−180〜110℃もの温度変化を受け
ることになる。さらに、反射鏡の鏡面に太陽光を受けた
場合には、2枚の反射鏡の間で数十度もの温度差が生じ
る。反射鏡は、これらの音響、振動、衝撃の機械的荷重
に耐えた後、さらに温度変化に耐え、かつ運用時には温
度変化により生じる熱変形を出来るだけ小さく保たねば
ならない。
【0009】二重アンテナ反射鏡は、これらの機械的な
環境に耐えなければならない上に、電気性能面からの制
約として、第一の反射鏡等、電波が通過する箇所は電波
を透過する必要があるため、誘電体材料を使用しなけれ
ばならない。また、それぞれの反射鏡は熱変形による鏡
面精度と角度の劣化を電気性能から要求される所定の許
容差内に維持しなければならない。誘電体材料として
は、ケブラー繊維強化プラスチック等が挙げられるが、
強度、剛性、熱膨脹等の点で通常のアンテナの反射鏡等
に使用されているカーボン繊維強化プラスチックよりも
劣っているため、熱変形等の点で不利である。ここで、
カーボン繊維強化プラスチックは導電体材料であるので
誘電体材料として使用出来ない。
【0010】これらの要求に答えるものとして、従来で
は図17、図18、図19、図20、図21に示される
ような二重アンテナ反射鏡が考えられていた。図17お
よび図18は従来の二重アンテナ反射鏡を示す図であ
り、図19および図20は、例えば特公平4−5980
2号公報に示された従来の二重アンテナ反射鏡を示す図
である。また、図21は従来の二重アンテナ反射鏡を示
す断面図である。図17および図18において、1、2
は上記の反射鏡と同様であり、22は井桁状または連続
したリング状またはそれらを組合せた形状のリブ構体、
5は二重アンテナ反射鏡全体を支える背面構体である。
図17および図18において第一の反射鏡1はリブ構体
22の形状の説明のため省略してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の二重アンテナ反
射鏡は上記のように構成され、井桁状やリング状などの
連続したリブ構体で2枚のアンテナ反射鏡を接続してい
るので、二重アンテナ反射鏡が温度変化を受けた時、組
立時、電気性能、質量などに以下に示すような問題点が
あった。
【0012】2枚の反射鏡間における熱膨脹係数や温度
の違いにより発生したそれぞれの反射鏡の伸び縮み量の
違いによる歪がリブ構体により拘束されているため、2
枚の反射鏡は鏡面の面内方向の伸び縮みで歪を吸収出来
ず、鏡面の面外方向の反りとして歪を吸収しようとする
ため、2枚の鏡面間で図22に示すように二重アンテナ
反射鏡全体としてバイメタルのように反り、熱変形量が
大きくなり電気性能の劣化が大きくなる。
【0013】2枚の反射鏡の伸び縮みによる歪がリブ構
体により拘束されているため、接合部に過大な荷重が加
わり、図21に示すLクリップ4の接着が剥がれる。
【0014】接着作業は接着面に適切な面圧を加えて接
着する必要があるが、内側に取付けられるLクリップ4
は周囲のリブ構体22に囲まれているために、従来で
は、図25に示すようにLクリップ4に接着剤28を塗
布し、反射鏡をLクリップ4に押しつけるようにして組
み立てているために、接着部を直接Lクリップ4側から
押えられないので適切な面圧を加えられず、また目視検
査も出ないので接着不良を生じる可能性が高い。
【0015】
【0016】
【0017】この発明はロケット打ち上げから運用の間
の環境条件に耐えながら、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、アンテナ反射鏡面の熱変形量
を小さく、接合部に過大な荷重を加えず、組立を容易で
確実にし、電気性能の劣化を小さくし、軽量化できる二
重アンテナ反射鏡の結合方法を得ることを目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る二重アン
テナ反射鏡は、2枚の反射鏡の間隔を保つための結合部
材を数個からなる、平板状でたわむことが可能な結合部
材とし、その各結合部材を間隔を保ち、かつ反射鏡中心
からの放射線方向と結合部材の平板面が垂直方向になる
ように反射鏡の外周部に取付けるようにしたものであ
る。
【0019】また、上記結合部材を熱膨脹係数のことな
る板を貼り合せた構成にしたものである。
【0020】上記結合部材の結合部の片側または両側に
熱変形吸収部材を取付けた構成にしたものである。
【0021】
【0022】
【作用】この発明における二重アンテナ反射鏡は、人工
衛星打ち上げ時の振動環境に耐え、かつ複数のアンテナ
反射鏡間の伸び縮み量の違いを吸収し互いに影響させな
いようにすることにより、アンテナ反射鏡鏡面の熱変形
が小さくでき、接合部の荷重も小さくできる。
【0023】また作業者の手や工具を作業箇所にいれる
ことができ、目視検査も可能であるため、作業性がよ
く、確実な組立作業を行うことができる。
【0024】また、2枚の反射鏡を接続する結合部材を
減らすことができるため、電波の妨害となる障害物の表
面積及び容積を大幅に減らすことができ、電気性能の劣
化を小さくできる。
【0025】
【0026】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の実施例1を図について説明する。図1
はこの発明の一実施例を示す構成図であり、図3は内部
を示す図であり、図4は断面図である。図1において、
1,2,4,5は上記従来の装置と同一のものである。
6は誘電体のサンドイッチ板からなる第一の反射鏡1の
鏡面上に形成されたリング状の共振素子であり、特定の
周波数の電波に共振し、反射することにより周波数を選
択する。3は、第一の反射鏡1と第二の反射鏡2との間
隔を保ち、反射鏡の熱変形による歪に対し面外方向にた
わむことでその歪を吸収することのできる可撓式リブ構
体であり、それぞれ長さの異なるカーボン繊維強化プラ
スチック表皮をつ平板状のサンドイッチ板8枚から構成
され、反射鏡の周囲にほぼ等間隔にLクリップ4を使用
して取付けられている。
【0027】この構成の場合、特に二重アンテナ反射鏡
の面内方向の振動が問題になると思われるが、面内方向
の振動に対しては振動方向と平行な方向に配置された可
撓式リブ構体が受け持つことにより、面内方向の振動荷
重に耐えることができる。また、面外方向の振動に対し
ては、鏡面がお椀状になっており、かつ周囲を面外方向
に対しては剛に取付けられているため、面外方向の振動
荷重に耐えることができる。
【0028】また、製造変形の矯正については、反射鏡
面の主な変形のモードが一般に捻れや、潰れによるもの
であり、反射鏡の周囲部で面外方向の変位をおさえるこ
とにより矯正可能である。したがって、周囲を面外方向
に対して剛に取付けることで所望の鏡面精度を得ること
が出来る。
【0029】たとえば、開口径800mmの二重アンテ
ナ反射鏡が100℃の温度変化を受けたと考えた場合、
図17に示す従来のリブ構体をもつ二重アンテナ反射鏡
では、第一の反射鏡1の鏡面精度の変形量は0.083
5mmRMS、第二の反射鏡2の鏡面精度の変形量は
0.0561mmRMSとなる。図1に示す実施例1の
二重アンテナ反射鏡では、可撓式リブ構体のサンドイッ
チ板の厚さを約6mmと薄くすることで、たわみやすく
し、反射鏡の伸び縮みの方向と垂直方向に配置すること
によりストレスリリーフの効果を設けることによって、
第一の反射鏡1の鏡面精度の変形量は0.0668mm
RMS、第二の反射鏡2の鏡面精度の変形量は0.01
91mmRMSとなる。比率で示すと、本実施例1の二
重アンテナ反射鏡では、図17に示す従来の二重アンテ
ナ反射鏡に対し、温度変化に対する第一の反射鏡1の鏡
面精度の変形量は従来の約80%となり、アンテナ反射
鏡2の鏡面精度の変形量は従来の34%に押えることが
できる。
【0030】また、外周を8分割のリブ構体で支えてい
るため、可撓式リブ構体3の各間隔は約160mmとな
り、十分に作業者の手や工具類がはいる間隔を確保でき
るため、作業性もよく、確実である。
【0031】実施例2 図6はこの発明の実施例2を示す構成図であり、図にお
いて、1,2,4,5は上記実施例1と同様であり、1
0は熱膨脹係数の異なる板を貼り合せ、温度変化により
バイメタルのように反るようにされた熱変形リブ構体で
あり、上記実施例1と同様にアンテナ反射鏡に取付けら
れている。図7の(a)は、熱変形リブ構体10の一例
を示した図であり、10aは繊維強化プラスチック等に
よる薄板の表皮A、10bは表皮Aと異なる熱膨脹係数
をもつ繊維強化プラスチック等による薄板の表皮B、1
0cはアルミハニカムのコアである。たとえば、表皮A
10aよりも表皮B10bの方が熱膨脹係数が大きく、
かつ第一の反射鏡1が第二の反射鏡2よりも熱膨脹係数
が大きい場合、表皮B10bが反射鏡の内側になるよう
にすることで、熱変形リブ構体10は低温時には図7の
(b)に示すように熱変形して、2枚の反射鏡の伸び縮
みの差を吸収することができ、反射鏡鏡面の鏡面精度の
劣化量や接合部にかかる荷重を小さくできる。したがっ
て、実施例2の二重アンテナ反射鏡では、熱変形リブ構
体10が温度変化にあわせて自ら変形するため、特に剛
性を弱くする必要がなく、十分な剛性をもったリブ構体
とすることができるため、振動に対しより強い二重アン
テナ反射鏡を得られる。打ち上げ時の製造性について
は、実施例1と同様の効果を奏する。
【0032】実施例3 図8はこの発明の実施例3を示す構成図であり、図にお
いて1,2,5は上記実施例1と同様であり、11は分
割したリブ構体の両端にピボッド付きリブ構体である。
ピボッド付きリブ構体11は、上記実施例1と同様にア
ンテナ反射鏡の外周に沿って取付けられている。11a
はたとえば図10の(a)および(b)に示すように、
蝶番や、ゴム板や、薄い板などによるピボッドである。
図9は実施例3の二重アンテナ反射鏡が熱変形した状態
を示す図であり、ピボッド11aが回転することにより
2枚のアンテナ反射鏡の伸び縮みの差を吸収することが
でき、アンテナ反射鏡鏡面の鏡面精度の劣化量や接合部
にかかる荷重を小さくできる。したがって、実施例3の
二重アンテナ反射鏡では、小さい荷重でもピボッド付き
リブ構体11が容易に回転できるため、熱変形によるス
トレスをより小さくすることができ、より熱変形の小さ
い二重アンテナ反射鏡を得られる。打ち上げ時の振動、
製造性については、実施例1と同様の効果を奏する。
【0033】実施例4 図11はこの発明の実施例4を示す構成図である。図中
1,2は上記実施例1と同様であり、14はケブラー繊
維強化プラスチック等の誘電体を材料とする円筒状の部
材、16はケブラー繊維等を材料とするワイヤ、15は
鏡面に局所的な荷重がかかるのを防ぐための部材であ
る。円筒状の部材14が円筒状になっているのはワイヤ
16を中に通すためであり中空となっている。
【0034】図12は図11における結合部分を拡大し
た図である。第一の反射鏡1と部材15は接着剤により
固定されている。部材14をフック17に留められたワ
イヤ16で引っ張たままワイヤ16を第二の反射鏡2の
裏側に固定することにより、第一の反射鏡1と第二の反
射鏡2を固定する。部材15を第一の反射鏡1と円筒状
の部材14の間に挟むことにより、局所的な荷重による
第一の反射鏡1の変形、サンドイッチ板の表皮の剥がれ
を防ぐ。
【0035】図13は、従来のアンテナ反射鏡鏡面にし
めるリブ構体の表面積を示す図であり、図14は、実施
例4のアンテナ反射鏡鏡面にしめる円筒状部材の表面積
を示す図である。図14の実施例4に示す円筒状部材
は、図13の従来例に示す井桁状のリブ構体に比し、ア
ンテナ反射鏡鏡面にしめる表面積が小さいため、アンテ
ナ反射鏡を透過する電波に対し、電気性能の劣化が小さ
い。また、アンテナ反射鏡鏡面にしめる表面積が小さい
ということは、それに比例して容積(質量)も少ないた
め、アンテナ自体の質量を減らすことができる。
【0036】実施例5 図15に示す上記実施例5は上記実施例4において強
度、剛性を更に上げるためにワイヤをつないでトラス構
造としたものである。このワイヤもケブラー繊維等の誘
電体を用いるが、鏡面間の障害物が増えるので実施例4
における強度、剛性に問題がなければこのようにする必
要はない。
【0037】実施例6 上記実施例5により強度、剛性は要求に満たされるが鏡
面間の線材が障害となってアンテナの利得が満たされな
い場合の対策が図16に示す実施例6である。19はト
ラス構造用のワイヤ18を可能な限り一本にまとめた巻
き取り用ワイヤである。ロケット打ち上げ時、両端は線
材固定解除装置20とワイヤ巻き取り装置21で固定さ
れているが、衛星が軌道上に乗り安定したらワイヤ固定
解除装置20に固定されている巻き取り用ワイヤ19の
固定を解除し、他端のワイヤ巻き取り装置21によって
巻き取り用ワイヤ19を巻き取る。線材の材料はケブラ
ー繊維以外の、より安価で強い線材を使用できる。
【0038】上記実施例では、凹面の反射面をもつ二重
アンテナ反射鏡について示したが、反射面は凸面であっ
ても上記実施例と同様の効果を奏する。第一の反射鏡1
は周波数選択式の場合について述べたが、図2に示すよ
うな偏波弁別式の反射鏡であってもよい。図2において
7は第一の反射鏡1の鏡面上に形成された偏波弁別のた
めの線状の反射素子パターンである。反射素子パターン
7は線状のパターンに並行な偏波の電波のみ反射して、
垂直な偏波は透過することにより、垂直偏波と水平偏波
を分離する。実施例において説明に挙げたリブ構体、保
持開放機構の材料、形状、円筒状の部材、ワイヤ等につ
いては、同様の動作をするものであれば材料、形状が異
なっていても上記実施例と同様の効果を奏する。
【0039】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、2枚の
反射鏡の伸び縮み量を制限させないようにしたことによ
り、反射鏡鏡面の熱変形および接合部の荷重が小さくで
き、また、作業者の手や工具を組立箇所にいれることが
できるため、作業性がよく、確実な組立作業を行うこと
ができる二重アンテナ反射鏡の結合方法が得られる効果
がある。さらに、アンテナ反射鏡の外周部にリブ構体を
設置する方式の場合、リブ構体の形状が単純なため製造
性がよく、リブ構体が間隔をおいて外周のみに設置され
るため軽量かつ電気特性のよい二重アンテナ反射鏡が得
られる効果がある。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による二重アンテナ反射鏡
を示す構成図である。
【図2】この発明における偏波弁別方式の二重アンテナ
反射鏡の一例を示す構成図である。
【図3】この発明の実施例1、実施例2および実施例3
による二重アンテナ反射鏡の内部を示す構成図である。
【図4】この発明の実施例1による二重アンテナ反射鏡
の熱変形していない状態の断面を示す構成図である。
【図5】この発明の実施例1による二重アンテナ反射鏡
が熱変形した状態の断面を示す構成図である。
【図6】この発明の実施例2による二重アンテナ反射鏡
を示す構成図である。
【図7】この発明の実施例2による二重アンテナ反射鏡
のリブ構体の構成の一例を示す断面図である。
【図8】この発明の実施例3による二重アンテナ反射鏡
を示す構成図である。
【図9】この発明の実施例3による二重アンテナ反射鏡
が熱変形をした状態を示す構成図である。
【図10】この発明の実施例3による二重アンテナ反射
鏡のピボッドの一例を示す構成図である。
【図11】この発明の実施例4による二重アンテナ反射
鏡側面断面図である。
【図12】図11における結合部分の拡大図である。
【図13】従来の二重アンテナ反射鏡鏡面にしめるリブ
構体の表面積を示す図である。
【図14】この発明の実施例4を示す二重アンテナ反射
鏡鏡面にしめる円筒状部材の表面積を示す図である。
【図15】この発明の実施例5を示す二重アンテナ反射
鏡の側面断面図である。
【図16】この発明の実施例5を示す二重アンテナ反射
鏡の側面断面図である。
【図17】従来の二重アンテナ反射鏡の井桁状リブ構体
を示す構成図である。
【図18】従来の二重アンテナ反射鏡のリング状リブ構
体を示す構成図である。
【図19】従来の二重アンテナ反射鏡の側面を示す構成
図である。
【図20】従来の二重アンテナ反射鏡のリブ構体を示す
構成図である。
【図21】従来の二重アンテナ反射鏡の熱変形していな
い状態の断面を示す構成図である。
【図22】従来の二重アンテナ反射鏡が熱変形した状態
の断面を示す構成図である。
【図23】二重アンテナ反射鏡の使用される1例を示す
構成図である。
【図24】二重アンテナ反射鏡の使用される1例を示す
構成図である。
【図25】従来の二重アンテナ反射鏡の接着組み立て方
法の1例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 第一の反射鏡 2 第二の反射鏡 3 可撓式リブ構体 4 Lクリップ 5 背面構体 6 共振素子 7 反射素子 8 第一の反射鏡の外形線 9 変形前を示す外形線 10 熱変形リブ構体 10a 表皮A 10b 表皮B 10c コア 11 ピボッド付リブ構体 11a ピボッド 14 円筒状の部材 15 荷重を分散させるための部材 16 ワイヤ 17 フック 18 トラス構造用のワイヤ 19 巻き取り用ワイヤ 20 ワイヤ固定解除装置 21 ワイヤ巻き取り装置 22 リブ構体 23 一次放射器 25 電波 27 人工衛星 28 接着剤
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 15/14 H01Q 1/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のアンテナ反射鏡と、第2のアンテナ
    反射鏡と、上記第1、第2のアンテナ反射鏡の面が互い
    に対向するように結合する結合部材とを具備した衛星搭
    載用の二重アンテナ反射鏡において、平板状の上記結合
    部材を分割形成し、当該分割形成した結合部材上記第
    1、第2のアンテナ反射鏡の外周部に所要の間隔で上記
    第1及び第2のアンテナ反射鏡の中心からの放射線方向
    と上記結合部材の平板面が垂直方向となるように配置
    し、当該結合部材に熱変形吸収機能をもたせることを特
    徴とする二重アンテナ反射鏡。
  2. 【請求項2】上記結合部材を熱膨張係数の異なる部材を
    貼り合せ形成したことを特徴とする請求項1記載の二重
    アンテナ反射鏡
  3. 【請求項3】第1のアンテナ反射鏡と、第2のアンテナ
    反射鏡と、上記第1、第2のアンテナ反射鏡の面が互い
    に対向するように結合する結合部材とを具備した衛星搭
    載用の二重アンテナ反射鏡において、平板状の上記結合
    部材を分割形成し、当該分割形成した結合部材上記第
    1、第2のアンテナ反射鏡の外周部に所要の間隔で上記
    第1及び第2のアンテナ反射鏡の中心からの放射線方向
    と上記結合部材の平板面が垂直方向となるように配置
    し、当該結合部材の結合部の少なくとも一方に熱変形吸
    収機能をもたせることを特徴とする二重アンテナ反射
    鏡。
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