JP4985188B2 - 現像方法、現像装置及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、その表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を現像する現像方法、現像装置及び記憶媒体に関する。
半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハ(以下、ウエハという)の表面にレジストを塗布し、このレジストを所定のパターンで露光した後に現像してレジストパターンを形成している。このような処理は、一般にレジストの塗布、現像を行う塗布、現像装置に、露光装置を接続したシステムを用いて行われる。
従来の現像処理としては、例えば先ず基板保持部上にウエハを水平に保持し、このウエハの表面から僅かに浮かせた位置に細孔の吐出孔を有する現像液ノズルを配置する。その後ウエハを鉛直軸回りに回転させると共に、前記現像液ノズルから現像液を吐出しながらウエハの回転半径方向に当該現像液ノズルを移動させることにより、ウエハの表面に螺旋状に現像液を液盛りする。そしてそのように現像液が液盛りされた状態で所定の現像時間が経過するまでウエハを静止状態に保ち、然る後リンス液をウエハに供給して現像液を洗い流す。このような現像処理はパドル方式現像と呼ばれている。
しかし前記パドル方式現像には使用する現像液の量が多いという欠点がある。そこでこのパドル方式に代わり、特許文献1に記載されるようなウエハを鉛直軸周りに回転させると共にウエハの周縁部側から中央部側に伸びるスリット状の吐出口を備えた現像液ノズルをウエハの周縁部側から中央部側に向かって移動させながら、前記吐出口から現像液を吐出させてウエハの表面に螺旋状に現像液を供給する現像方法が用いられる場合がある。この現像方法によれば現像液ノズルの移動速度を大きく設定することで現像処理の短縮化を図ることができ、また厚みの小さい液膜を形成することができるので現像液の省液化が図れるとされている。
ところでレジスト材料としては撥水性の高いものが用いられることがある。その場合、ウエハに供給される現像液の量が少ないと、特許文献1に記載されるように表面張力によりウエハ上にある現像液同士が引っ張りあうプルバック現象が生じ、現像液が十分に塗布されない部位ができてしまうため、プロセスマージンが狭くなり、CD(レジストパターンの線幅)の大きさがばらついたり、正常に現像が行われていない現像欠陥が発生することが多くなってしまう。
特許文献1にはウエハの表面の濡れ性を高めて現像液をウエハの表面全体に行き渡らせるために、基板に現像液を供給する前に、回転するウエハの中心部に純水を供給して遠心力の作用により周縁へと行き渡らせて成膜するプリウエットと呼ばれる処理を行うことが示されているが、このプリウエット処理を行っても後述の評価試験に示されるように現像欠陥が発生することがある。これはウエハ表面の撥水性によって、純水をウエハに供給するにあたり、現像液を塗布する場合と同様にウエハにおいて純水が塗布されない部位が生じてしまうためであると考えられている。特に純水が供給されるウエハWの中心部から離れた周縁部には純水が行き渡りにくく、その周縁部で現像欠陥の発生やCDのばらつきが起こりやすい。このような不具合を防ぐために結局はレジストに十分な現像液を供給すると共に十分な現像時間を確保する必要があり、使用する現像液の量及び現像時間を十分に抑えることができなかった。
特開2005−210059(段落0050及び図11)
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、その表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を現像するにあたり、レジストパターンの形状のばらつきや現像欠陥を抑えることができる現像方法、現像装置及び記憶媒体を提供することにある。
本発明の現像方法は、基板に対して当該基板の周縁部側から中心部側に向かって伸びる帯状に現像液を供給すると共に、前記帯の長さ方向に現像液の供給位置を移動できるように移動自在に構成される現像液ノズルを用いて行う現像方法において、
表面に撥水性を有するレジストが塗布され、露光された後の基板の中心部に現像液の濡れ性を高めるために現像能力の無い表面処理液を供給する工程と、
前記基板を鉛直軸周りに回転させて、遠心力によりこの表面処理液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に表面処理液の液膜を形成する第1のプリウエット工程と、
前記液膜の形成後、基板を鉛直軸回りに回転させながら、前記現像液ノズルから基板の中心部に現像液を供給して遠心力によりこの現像液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に現像液膜を形成し、次いで前記基板を700rpm〜1200rpmで回転させた状態で前記現像液を供給しながら当該現像液の供給位置を基板の中心部から基板の周縁部側へ移動させた後に基板への前記現像液の供給を停止する第2のプリウエット工程と、
前記基板への前記現像液の供給停止後、再び前記現像液ノズルから現像液を供給し、基板を鉛直軸回りに回転させた状態で当該現像液を基板に供給しながら前記現像液の供給位置を基板の周縁部側から中心部側に向かって移動させる第2の現像液供給工程と、
を含み、
回転する前記基板の半径をR1とし、前記第2のプリウエット工程において現像液の供給を停止するときの前記基板の中心と前記供給位置との距離をR2とすると、R2/R1は0より大きく1以下であり、前記第2のプリウエット工程において前記基板の周縁部側への現像液の供給位置の移動を開始してから当該現像液の供給を停止するまでの時間は0.2〜0.3秒であることを特徴とする。
例えば前記表面処理液の供給を停止した後、0.1秒以内に前記第2のプリウエット工程における現像液の供給開始が行われ、前記現像液の前記レジストに対する濡れ性は、前記表面処理液の当該レジストに対する濡れ性よりも大きい。
表面処理液は例えば純水であり、第1のプリウエット工程における基板の回転速度は例えば1100rpm〜1500rpmである。第2のプリウエット工程における現像液を基板の中心部に供給するときの基板の回転速度は例えば1100rpm〜1500rpmである。また、例えば第2のプリウエット工程において基板に形成される現像液膜の現像液は、第2の現像液供給工程において基板に供給される現像液よりも低濃度である。
本発明の現像装置は、表面に撥水性を有するレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
基板を保持した基板保持部を鉛直軸回りに回転させる回転駆動機構と、
基板の中心部に現像液の濡れ性を高めるために現像能力の無い表面処理液を供給するための表面処理ノズルと、
基板に対して当該基板の周縁部側から中心部側に向かって伸びる帯状に現像液を供給すると共に、前記帯の長さ方向に現像液の供給位置を移動できるように移動自在に構成される現像液ノズルと、
表面処理液ノズルからの表面処理液の基板への供給、現像液ノズルからの現像液の基板への供給、現像液ノズルの移動及び前記回転駆動機構を介した基板の回転を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
露光された後の基板の中心部に現像液の濡れ性を高めるために現像能力の無い表面処理液を供給する処理と、
前記基板を回転させ、遠心力によりこの表面処理液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に表面処理液の液膜を形成する第1のプリウエット処理と、
前記液膜の形成後、基板を回転させながら、前記現像液ノズルから基板の中心部に現像液を供給し、次いで前記基板の回転を700rpm〜1200rpmで続けながら、前記現像液の供給を続けたまま当該現像液の供給位置の基板の中心部から基板の周縁部側への移動を開始して、遠心力によりこの現像液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に現像液膜を形成した後に基板への前記現像液の供給を停止する第2のプリウエット処理と、
前記基板への前記現像液の供給停止後、基板を鉛直軸回りに回転させている間に、再び前記現像液ノズルから現像液を供給し、当該現像液を基板に供給しながら前記現像液の供給位置を基板の周縁部側から中心部側に向かって移動させる第2の現像液供給処理と、
を行う機能を備え
回転する前記基板の半径をR1とし、前記第2のプリウエット工程において現像液の供給を停止するときの前記基板の中心と前記供給位置との距離をR2とすると、R2/R1は0より大きく1以下であり、前記第2のプリウエット工程において前記基板の周縁部側への現像液の供給位置の移動を開始してから当該現像液の供給を停止するまでの時間は0.2〜0.3秒であることを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、レジストが塗布され、露光された後の基板に対する現像を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする。
本発明によれば、第2のプリウエット処理により基板表面のレジスト上に供給された現像液は、第1のプリウエット処理によって先に基板に供給された表面処理液により基板表面を濡れやすくなっており、その表面処理液が十分行き渡らなかった箇所にも行き渡って液膜を形成する。従って第2の現像液供給処理を行ったときにその現像液が前記液膜上を濡れ広がるので、基板表面を濡れずに十分に行き渡らない箇所が発生することが抑えられる。その結果として後述の実験結果に示されるように基板の面内で正常に現像されない箇所が発生したり、基板の面内でレジストパターンの形状がばらついたりすることが抑えられる。
本発明の現像方法を実施する現像装置1について図1及び図2を参照しながら説明する。この現像装置1は筐体10を備えており、筐体10内に基板例えばウエハWの裏面側中央部を吸引吸着して水平姿勢に保持するための基板保持部であるスピンチャック11が設けられている。スピンチャック11は回転軸12を介して回転駆動機構である駆動機構13と接続されており、スピンチャック11の回転軸上にウエハWの中心が位置するように設定されている。またスピンチャック11は、駆動機構13を介してウエハWを保持した状態で鉛直軸回りに回転及び昇降可能なように構成されており、現像処理中におけるその回転速度は駆動機構13が後述の制御部から送信される制御信号に基づいて制御される。
スピンチャック11上のウエハWを囲むようにして上方側が開口するカップ体21が設けられている。このカップ体21は、上部側が四角状であり下部側が円筒状の外カップ22と、上部側が内側に傾斜した筒状の内カップ23とからなり、外カップ22の下端部に接続された昇降部24により外カップ22が昇降し、更に内カップ23は外カップ22の下端側内周面に形成された段部に押し上げられて昇降可能に構成されている。
またスピンチャック11の下方側には円形板25が設けられており、この円形板25の外側には断面が凹部状に形成された液受け部26が全周に亘って設けられている。液受け部26の底面にはドレイン排出口27が形成されており、ウエハWからこぼれ落ちるか、あるいは振り切られて液受け部26に貯留された現像液やリンス液はこのドレイン排出口27を介して装置の外部に排出される。また円形板25の外側には断面山形のリング部材28が設けられている。なお、図示は省略するが、円形板25を貫通する例えば3本の基板支持ピンである昇降ピンが設けられており、この昇降ピンと図示しない基板搬送手段との協働作用により筐体10の側壁に開口した搬送口14を介して筐体10内に搬送されたウエハWはスピンチャック11に受け渡される。
続いて図3も参照しながら現像装置1に設けられた複合ノズル体3について説明する。複合ノズル体3は、ウエハWの表面に夫々現像液を供給する現像液ノズル31Aと純水を供給する純水ノズル31Bとにより構成され、これらのノズル31A,31Bは互いに連設されている。現像液ノズル31Aの下端面32Aには鉛直下方に開口し、ウエハWの表面に対向するように形成されたスリット状の吐出口33Aが設けられており、スピンチャック11に保持されたウエハWに帯状に現像液を吐出する。この吐出口33Aの長さ方向は前記ウエハWの周縁部から中央部側に向かうように形成されており、その長さ方向の大きさL1は例えば8mm〜15mmであり、幅方向の大きさL2は例えば0.1mm〜1mmである。また、ウエハWに現像液を吐出する際の吐出口33AとウエハWとの距離は例えば1〜20mmである。
現像液ノズル31Aには現像液供給管34Aの一端が接続され、現像液供給管34Aの他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部35Aを介して現像液供給源36Aに接続されている。流量制御部35Aが制御部からの制御信号を受けることで前記吐出口33AからウエハWへの現像液の給断が制御される。
純水ノズル31Bは、その下端面32Bに鉛直下方に開口してウエハWに純水を供給する吐出口33Bを備えている。純水ノズル31Bには純水供給管34Bの一端が接続され、純水供給管34Bの他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部35Bを介して純水供給源36Bに接続されている。流量制御部35Bが制御部からの制御信号を受けることで前記吐出口33BからウエハWへの純水の給断が制御される。吐出口33Bの口径L3は例えば0.1〜10mmである。また純水をウエハWに供給するときの吐出口33BとウエハWとの距離は例えば1〜20mmである。
現像液ノズル31A及び純水ノズル31Bは支持部材であるノズルアーム15の一端側に支持されており、このノズルアーム15の他端側は図示しない昇降機構を備えた移動基体16に接続されている。更に移動基体16は制御部100からの制御信号を受けて例えば横方向に伸びるガイド部材17に沿って移動できるように構成されており、移動基体16が横方向に移動することで現像液ノズル31Aの吐出口33A及び純水ノズル31Bの吐出口33BがウエハWの直径上を移動することができる。図中18は、現像液ノズル31A及び純水ノズル31Bの待機部であり、外カップ22の外側に設けられている。
続いて制御部100について説明する。制御部100は、例えばコンピュータからなり、不図示のプログラム格納部を有している。このプログラム格納部には、後述の作用で説明する現像処理が行われるように命令が組まれた例えばソフトウエアからなるプログラムが格納され、このプログラムが制御部100に読み出されることで制御部100はウエハの回転速度、ノズルの移動、ウエハへの現像液及び純水の供給などを制御する。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体に収納された状態でプログラム格納部に格納される。
また、この現像装置1に搬入されるウエハWについて説明しておくと、このウエハWの大きさは例えば30cmであり、その表面には撥水性のレジストが塗布されており、レジストはこの現像装置1の現像処理により形成される所定のパターンに沿って露光処理を受けている。このレジストに対して現像液ノズル31Aから吐出される現像液の濡れ性は純水ノズル31Bから吐出される純水の濡れ性よりも大きい。
続いてこの現像装置1によりウエハWに一連の現像処理を行う手順について図4〜図7を参照しながら説明する。図4及び図5は現像処理における各工程を示したものであり、図6及び図7はその各工程におけるウエハWの表面状態を詳しく示したものである。
(ステップ1:ウエハWの搬入)
先ず不図示の基板搬送手段により既述のウエハWが搬送口14を介して筐体10内に搬入されると、この基板搬送手段と図示しない昇降ピンとの協働作用によりウエハWはスピンチャック11に受け渡され、次いで、外カップ22及び内カップ23が上昇位置に設定される。続いてスピンチャックが1100〜1500rpm例えば1500rpmで回転すると共に複合ノズル体3が待機部18からウエハW上に移動し、純水ノズル31BがウエハWの中心上に位置する(図4(a))。
(ステップ2:第1のプリウエット)
純水ノズル31BがウエハWの中心部上に移動すると、純水ノズル31BからウエハWの中心部に純水4Bが吐出され、吐出された純水4Bは遠心力により展伸するいわゆるスピンコーティングによってウエハW上の中心部から周縁部に広げられて、第1のプリウエット処理が行われ、純水膜42Bが形成される(図4(b)及び図6(a))。
(ステップ3:複合ノズル体の移動)
純水4Bの吐出から所定の時間例えば0.5秒が経過すると、純水ノズル31Bからの純水4Bの吐出が停止し、その後複合ノズル体3が移動して、現像液ノズル31AがウエハWの中心上に位置する(図4(c))。
(ステップ4:第2のプリウエット)
ウエハWの中心上の現像液ノズル31AからウエハWの中心に現像液4Aが吐出され、スピンコーティングによってウエハWの中央部から周縁部に広げられる(図4(d))。純水4Bの吐出が停止してからこの現像液4Aが吐出されるまでの時間は例えば0.1秒である。吐出された現像液4Aは純水4Bよりもレジスト41に対する濡れ性が高いため、ウエハW表面において図6(b)に示すようにレジスト41の撥水性により純水4Bがはじかれて乗っていない箇所も被覆するようにウエハWの周縁に向かって広がり、現像液膜42Aが形成され、第2のプリウエット処理が行われる。なお本発明では現像処理を行う前にウエハの濡れ性を向上させるための処理をプリウエットと呼び、この現像液の供給も現像処理を行うことを目的とせず、濡れ性を改善することを目的とするためプリウエットと呼ぶ。
(ステップ5:複合ノズル体の移動及び現像液の吐出停止)
現像液4Aの吐出から所定の時間例えば0.5秒経過すると、現像液4Aを吐出したまま複合ノズル体3がウエハWの中心部側から周縁部側へと移動し(図4(d))、周縁部に供給される現像液4Aの量が多くなることによって、現像液膜42Aは、ウエハW周縁部におけるそれまで現像液膜42Aが形成されていなかった箇所も被覆して、図6(c)に示すようにウエハW全体に現像液が行きわたる。複合ノズル体3の移動開始から所定の時間例えば0.2〜0.3秒経過し、図7(a)に示すように、ウエハWの半径をR1、ウエハWの中心とウエハWへの現像液ノズル31の投影領域との距離をR2とした場合にR2/R1=0〜1、例えば1/3となるような位置に複合ノズル体3が移動すると、現像液4Aの吐出が停止する。
(ステップ6:現像液ノズルの待機)
現像液4Aの吐出が停止された後も複合ノズル体3はウエハWの外側への移動を続け(図4(f))、現像液ノズル31がウエハWの外縁から僅かに外側に位置したら移動を停止する(図7(b))。
(ステップ7:二回目の現像液の供給)
複合ノズル体3の移動停止後、所定の時間例えば1秒が経過すると現像液ノズル31Aから現像液4Aが吐出されると共に複合ノズル体3はウエハWの中心側へと移動し、帯状に吐出された現像液4Aは、ウエハWの外側から内側に向かって螺旋状にウエハW表面に供給され、図7(c)に示すように、先にウエハWに形成された現像液膜42A表面を、回転しているウエハWの遠心力の作用により隙間なくぬれ広がる(図4(g)))。そしてウエハWに供給された現像液4Aは純水4Bと自然に混ざり合い、レジスト41が現像液4Aに接触し、現像液4Aにレジストの溶解性の部位が溶解して、その後にパターンを形成する不溶解性の部位が残る。
(ステップ8:リンス処理)
複合ノズル体3が移動を続け、現像液ノズル3AがウエハWの中心部上に位置し、その中心部上に現像液4Aが供給されると、現像液ノズル3Aからの現像液4Aの供給が停止する(図7(d))。然る後純水ノズル31BがウエハWの中心部上に位置するように複合ノズル体3が移動し、現像液4Aの供給停止から所定の時間が経過すると、純水ノズル31BからウエハWに純水4Bが吐出される。吐出された純水4Bは回転するウエハWの遠心力の作用によりそのウエハWの表面に沿って外側に広がり、ウエハW表面のレジスト溶解成分を含む現像液4Aを洗い流し、これによりウエハWの表面が洗浄される(図5(h))。
(ステップ9:乾燥処理)
続いてノズル複合体3が待機領域18へ移動すると共にウエハWを例えば2000rpmの回転速度で回転させて、ウエハW表面の液を振り切るスピン乾燥がなされる(図5(i))。しかる後、ウエハWの回転が停止し、外カップ22及び内カップ23が下降して、図示しない基板搬送手段によりウエハWが搬出され、現像処理が終了する。
この現像装置1によれば、先ず純水をウエハW表面のレジスト41上に供給して成膜する第1のプリウエット処理を行い、その後現像液4AをウエハWに供給して成膜する第2のプリウエット処理を行った後、さらに2回目の現像液の供給処理を行い、現像液4AをウエハWに供給している。第2のプリウエット処理でウエハWに供給された現像液4Aは、先にウエハWに供給された純水によりウエハW表面を濡れやすくなっており、また純水よりもレジスト41に対する濡れ性が高いので、レジストの撥水性により純水が行き渡らない箇所にも行き渡る。従って2回目の現像液の供給処理でウエハWに供給された現像液4Aを供給したときに、その現像液4AのウエハWの面内の各部における濡れ性が各々異なることが抑えられる結果として、その面内において現像欠陥が生じたり、レジストパターンのCDの均一性が低下することが抑えられる。
また上記の現像装置1においては現像液4AをウエハWの中心に供給した後、現像液4Aを吐出させながら現像液ノズル31Aを横方向に移動させ、現像液4Aが供給される位置をウエハWの中心部からウエハWの周縁部側へと移動させているため、周縁部側への現像液の供給量が大きくなり、後述の実験で示されるようにウエハWの周縁部のパターンの均一性がより向上する。また現像液ノズル31Aの移動中は現像液の吐出を行わず、中心側から周縁側に移動後、現像液を吐出しても、周縁側への現像液の供給量を大きくできるので良好なパターンを得られるが、ウエハWの表面が乾燥することを防ぐために上記実施形態のようにノズル31Aの移動中にも現像液を供給することがより好ましい。現像液の供給位置を移動するためには例えば現像液ノズル31Aを横方向に移動させることに限らず、その傾きを変化させて供給位置をウエハWの中心部側と周縁部側との間で移動させるようにしてもよい。
後述の実験でも示されるようにウエハ表面に供給した純水が乾燥すると、上記の効果が得難くなることから、純水の吐出停止から1回目の現像液の供給までの時間は短いことが好ましく、例えば純水の供給停止後、現像液を供給しながら現像液ノズル31AをウエハWの中心に移動させてもよい。
露光装置において露光を行うレンズとウエハとの間に液体を供給し、レンズからウエハに供給される露光ビームを屈折させることで高い解像度が得られるように露光を行う液浸露光が知られており、この現像装置1はその液浸露光用に撥水性のレジストが塗布されているウエハWを処理する場合に特に有効である。また露光処理が液浸露光により行われる場合は、液浸露光前にレジスト表面に撥水性の液浸保護膜が形成されることがあるが、現像液がこの液浸保護膜を浸透してレジスト表面に接するならばこのような撥水性の膜が形成されているウエハを現像する場合にも好ましく用いられる。
また2回目の現像液の供給処理は上記のように行われることに限られず、例えば現像液ノズル31Aを周縁部側から中心部側に移動させながらウエハWに現像液を供給すると共に当該ウエハWを回転させることで、ウエハWに液盛りしてパドルを形成し、ウエハWを静止状態に保つことで現像する、パドル静止現像を行うようにしてもよい。ただし上記実施形態のように基板を回転させながら、当該基板に現像液を供給して、現像液膜を形成する現像方式を行うことにより、背景技術で説明したように使用する現像液の量を抑えることができるので好ましい。また上記実施形態において、例えば現像液ノズル31AをウエハWの中心部側から周縁部側に向かって移動させながら現像液を供給すると共にウエハWを回転させて、液膜を形成してもよい。このようにプリウエット後の現像手法は、パドル方式、基板を回転させつつ現像処理する方式を問わない。
また、上記の実施形態の第2のプリウエット工程でウエハWに形成される現像液膜42Aは、先にウエハWに形成された純水膜42B上に形成されるため、純水4Bと混ざり合い、その現像液の濃度は、二回目の現像液の供給工程でウエハWに供給される現像液の濃度よりも低くなる。従ってこの第2のプリウエット工程においてウエハWが現像されてしまうことを防ぐことができるため好ましい。
続いて上述の現像装置1が組み込まれた塗布、現像装置の構成の一例について図7及び図8を参照しながら簡単に説明する。図中B1は基板であるウエハWが例えば25枚密閉収納されたキャリアC1を搬入出するためのキャリアブロックであり、キャリアC1を複数個載置可能な載置部90aを備えたキャリアステーション90と、このキャリアステーション90から見て前方の壁面に設けられる開閉部91と、開閉部91を介してキャリアC1からウエハWを取り出すための受け渡し手段A1とが設けられている。
キャリアブロックB1の奥側には筐体92にて周囲を囲まれる処理ブロックB2が接続されており、この処理ブロックB2には手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3と、後述する塗布・現像ユニットを含む各処理ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送手段A2,A3とが交互に配列して設けられている。即ち、棚ユニットU1,U2,U3及び主搬送手段A2,A3はキャリアブロックB1側から見て前後一列に配列されると共に、各々の接続部位には図示しないウエハ搬送用の開口部が形成されており、ウエハWは処理部B1内を一端側の棚ユニットU1から他端側の棚ユニットU3まで自由に移動できるようになっている。また主搬送手段A2,A3は、キャリアブロックB1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁93により囲まれる空間内に置かれている。また図中94、95は各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニットである。
液処理ユニットU4,U5は、例えば図8に示すように塗布液(レジスト液)や現像液といった薬液供給用のスペースをなす収納部96の上に、塗布ユニットCOT、本発明に係る現像装置1に対応する現像ユニットDEV及び反射防止膜形成ユニットBARC等を複数段例えば5段に積層した構成とされている。また上述の棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット、ウエハWを冷却する冷却ユニット等が含まれる。
処理ブロックB2における棚ユニットU3の奥側には、例えば第1の搬送室97及び第2の搬送室98からなるインターフェイスブロックB3を介して例えば上述の液浸露光を行う露光装置B4が接続されている。インターフェイスブロックB3の内部には処理ブロックB2と露光装置B4との間でウエハWの受け渡しを行うための2つの受け渡し手段A4、A5及び棚ユニットU6が設けられている。
この装置におけるウエハの流れについて一例を示すと、先ず外部からウエハWの収納されたキャリアC1が載置台90に載置されると、開閉部91と共にキャリアC1の蓋体が外されて受け渡し手段A1によりウエハWが取り出される。そしてウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニット(図示せず)を介して主搬送手段A2へと受け渡され、棚ユニットU1〜U3内の一の棚にて、塗布処理の前処理として例えば反射防止膜形成処理、冷却処理が行われ、しかる後塗布ユニットCOTにてレジスト液が塗布される。
続いてウエハWは棚ユニットU1〜U3の一の棚をなす加熱ユニットで加熱(ベーク処理)され、更に冷却された後棚ユニットU3の受け渡しユニットを経由してインターフェイスブロックB3へと搬入される。このインターフェイスブロックB3においてウエハWは例えば受け渡し手段A4→棚ユニットU6→ 受け渡し手段A5という経路で露光装置B4へ搬送され、露光が行われる。露光後、ウエハWは逆の経路で主搬送手段A2まで搬送され、現像ユニットDEVにて現像されることでレジストパターンを備えたレジストマスクが形成される。しかる後ウエハWは載置台90上の元のキャリアC1へと戻される。
(評価試験)
(評価試験1)
上記実施形態においてステップ5の現像液を吐出させた状態で現像液ノズル31AがウエハWの中心から周縁へ移動させることがレジストパターンに与える影響を確認するために、先ず夫々同様にレジストが塗布され、所定のパターンに沿って露光処理を受けた複数のウエハWをサンプル1−1〜1−4として用意した。そしてこれらサンプル1−1〜1−4について現像装置1を用い、上記の各ステップに従って複数のウエハWに夫々現像処理を行ったが、ステップ5においてノズル31AがウエハWの周縁側への移動を開始してから現像液の供給を停止するまでの時間をサンプルごとに夫々異なるように設定した。その設定時間は、サンプル1−2で0.2秒、サンプル1−3で0.3秒、サンプル1−4で1.0秒であり、またサンプル1−1についてはノズル31Aが周縁側への移動を開始すると同時に現像液の吐出を停止し、ノズルの移動中に現像液の供給を行わないように設定した。そして各サンプルの現像処理後、形成されたレジストパターンのCDの平均及びCDのばらつきの度合いについて測定した。なお各サンプル1−1〜1−4について現像液ノズル31Aの移動速度は同じに設定してある。
図10(a)、図10(b)は上記測定により得られた各サンプルのCDの平均、CDのばらつきの度合いを夫々示したグラフであり、図10(a)のグラフに示すようにCDの平均については各サンプル間で大きな差は見られなかった。しかし図10(b)に示されるようにCDのばらつきについてはサンプル1−2〜1−4では好ましく抑えられていたが、サンプル1−1はこれらに比べて若干大きかった。またサンプル1−1の面内のパターンと最もCDのばらつきが抑えられていたサンプル1−3の面内のパターンとを夫々検証したところ、サンプル1−1ではサンプル1−3に比べてウエハWの周縁部側のCDのばらつきが大きかった。従ってこの試験結果から、現像液ノズルをウエハWの中心部から周縁部側に移動させながらウエハWに現像液を吐出させることで、ウエハWの周縁側のCDのばらつきを抑えることができるため好ましいことが示された。
(評価試験2)
評価試験2として本発明の現像処理方法の効果を確認するために、評価試験1と同様に夫々同様にレジストが塗布され、露光処理を受けた複数のウエハWをサンプル2−1〜2−7として用意した。なおこれ以降の評価試験ではKrF光源用のレジストを使用している。サンプル2−1及び2−2については上記実施形態のステップ1及びステップ2を実施して純水の供給処理を行った後、ステップ3〜ステップ6の第2のプリウエット処理を行わず、現像液ノズル31AをウエハWの周縁上に移動させてステップ7の現像液の供給処理を行い、その後既述のステップ8,9に従い現像処理を行った。またサンプル2−3〜サンプル2−7についてはステップ1〜ステップ4を行い、第1のプリウエット処理及び第2のプリウエット処理を行った後、ステップ5を行わずに現像液ノズル31Aからの現像液の吐出を停止させてからステップ6以降の各ステップを実行して現像処理を行った。そして各サンプル2−1〜2−7の面内において発生している現像欠陥の数を計測した。
図11のグラフは評価試験2の結果を示したものであり、サンプル2−1及び2−2の現像欠陥の数は1000を越えていたが、グラフに示されるようにサンプル2−3〜2−7の現像欠陥の数はサンプル2−1及び2−2に比べてはるかに抑えられていた。従って純水によるプリウエットを行った後、更に現像液によるプリウエットを行うことで現像欠陥が抑えられるという本発明の効果が証明された。
ところでこの評価試験2及びこれ以降に説明する評価試験において各現像欠陥はその度合いに応じて分類し、各分類ごとに数を測定しており、SEMで観察して図12(a)に示すようにパターンにかかっていないものをコード1、図12(b)に示すようにパターンにかかるような微細な欠陥が生じているものをコード2、図12(c)に示すようにパターンにかかるように大きく欠陥が生じているものをコード3とした。またSEMで判別できない程度の微細な欠陥が生じているものをコード4とした。各グラフにおいてコード1は縦線をつけて示しており、コード2は斜線をつけて示し、コード3は多数の点をつけ、コード4は無地で表示している。
(評価試験3〜8)
続いて各ステップごとに、そのステップの処理時間とスピンチャックによるウエハの回転速度が現像処理に与える影響を調べるため次の評価試験3〜8を行った。これらの評価試験では、各ステップのウエハWの回転速度の標準値を1200rpm、また各ステップの処理時間の標準値を下の表のように夫々設定し、所定の一つのステップの回転速度及び処理時間をこれらの標準値からずらして現像処理を行い、現像欠陥の数を測定している。なお各ノズルから供給される純水及び現像液の流量は一定であり、複合ノズル体の移動速度も150mm/秒で一定に設定されている。また各ノズル31A、31BからウエハWに夫々現像液、純水を供給するときに、各吐出口33A,33BとウエハWとの距離が12mmになるように設定した。

Figure 0004985188
(評価試験3−1)
ステップ2においてウエハWの回転速度を1200rpmに設定し、純水の吐出時間を夫々0.5秒、1秒、1.5秒に設定して処理を行った。既述のようにステップ2以外の各ステップの処理条件は上記の標準値に設定している。図13(a)はこの評価試験の結果を示しており、この結果から純水のウエハWへの供給量が少ないと現像欠陥が起こりやすいことがわかる。
(評価試験3−2)
ステップ2において純水の吐出時間を1秒に設定し、ウエハWの回転速度を夫々700rpm、1100rpm、1500rpmとして処理を行った。図13(b)はこの評価試験の結果を示しており、700rpmのときに比べて1100rpm及び1500rpmのときには現像欠陥が少ないことが分かる。回転数が1500rpmを越えると純水がウエハW上で成膜されず飛散してしまうおそれがあるため、この試験結果から純水の供給処理におけるウエハWの回転速度は1100rpm〜1500rpmが好ましいことが分かる。
(評価試験4)
ステップ3において純水の供給を停止してから現像液の供給を開始するまでの時間を夫々0秒、0.1秒、0.3秒、2秒に設定して処理を行った。なお前記時間が0秒の場合は、純水の吐出停止後、現像液ノズル31AがウエハWの中心上に移動する前に現像液の供給を開始しており、当該ノズル31AがウエハW周縁側から中心への移動する間においても現像液を吐出している。時間が0.1秒以上である場合には現像液ノズル31AがウエハWの中心に移動してから現像液の供給を開始している。図14はこの評価試験の結果を示したものであり、純水の供給を停止してから現像液の供給を開始するまでの時間が0.3秒以上であると現像欠陥が多くなっている。従って純水の供給停止から現像液の供給開始までの時間は0.1秒以下が好ましいことが分かる。
なお上記実施形態において純水ノズル31Bは鉛直下方に純水を吐出するように構成されているが、純水ノズル31Bを斜めに設けてその吐出口33BのウエハWへの投影領域と現像ノズル31Aの吐出口33AのウエハWへの投影領域とがウエハWの中心で重なるように構成することにより、ウエハWへの純水の供給終了と同時に複合ノズル体3を移動させることなく現像液3AをウエハWの中心に供給し、ウエハWの中心へ純水の吐出停止すると同時に、その中心に現像液を供給するようにしてもよい。
(評価試験4−1)
ステップ4においてウエハWの回転速度を1200rpmに設定し、現像液の吐出流量は一定で吐出時間を夫々0.5秒、0.7秒、1.5秒として夫々処理を行った。また他のウエハについてはウエハW中心への現像液の吐出を行わなかった。図15(a)はこの評価試験の結果を示したグラフであり、このグラフにおいて上記のようにウエハWの中心への現像液の吐出を行わなかったものは吐出時間0秒としている。吐出時間0秒のウエハWに比べて中心へと現像液を吐出したウエハWはいずれも現像欠陥数が少なく、本発明の効果が示された。
(評価試験4−2)
ステップ4において現像液の吐出時間を0.7秒に設定し、ウエハWの回転速度を夫々700rpm、1100rpm、1500rpmとして処理を行った。図15(b)はこの評価試験の結果を示しており、700rpmのときに比べて1100rpm及び1500rpmでは現像欠陥が少ないことが分かる。1500rpm以上の回転速度でウエハが回転すると、現像液もウエハWから飛散し、成膜が行われなくなるおそれがあるので、この試験結果から1回目の現像液供給時のウエハWの回転速度は1100rpm〜1500rpmが好ましいといえる。
(評価試験5−1)
ステップ5において現像液ノズルを動かしながらの現像液の吐出時間を0.3秒に設定し、ウエハWの回転速度を夫々700rpm、1100rpm、1500rpmとして処理を行った。図16はこの評価試験の結果を示しており、1500rpmに比べて700rpm及び1200rpmでは現像欠陥が少ないことが分かる。この結果からこのステップ5におけるウエハWの回転速度は700rpm〜1200rpmが好ましいといえる。
(評価試験6−1)
ステップ6においてウエハWの回転速度を1200rpmに固定し、現像液ノズルがウエハWの外側の所定の待機位置に移動してから、その周縁部に現像液を吐出するまでの待機時間を夫々0秒、1秒、2秒、3秒として夫々処理を行った。図17(a)はこの評価試験の結果を示しており、このグラフから待機時間と現像欠陥の数との間に特に規則性は見られなかった。
(評価試験6−2)
ステップ6において前記待機時間を1秒に固定し、ウエハWの回転速度を夫々700rpm、1100rpm、1500rpmとして処理を行った。図17(b)はこの評価試験の結果を示しており、このグラフから待機時間と現像欠陥の数との間に特に規則性は見られなかった。
(評価試験7)
先ず夫々同様にレジストが塗布され、所定のパターンに沿って露光処理を受けた複数のウエハWをサンプル7−1〜7−10として用意した。そしてこれらサンプル7−1〜7−4についてはステップ2,4,5のウエハの回転速度をいずれも1200rpmに設定して一連の現像処理を行った。サンプル7−5〜7−10についてはステップ2の回転速度を1500rpm、ステップ4の回転速度を1500rpm、ステップ5の回転速度を700rpmに夫々設定し、それ以外のステップの回転速度は1200rpmに設定した。各サンプルの現像処理後、ウエハWの面内における欠陥数を測定した。
図18のグラフは上記の実験結果を示したものであり、このグラフに示されるようにサンプル7−1〜7−5に比べてサンプル7−6〜7−10は現像欠陥数が少ない。従って各ステップのウエハWの回転速度を適切に制御することで現像欠陥が抑えられることが示された。
本発明の実施の形態に係る現像の縦断側面図である。 前記現像装置の横断平面図である。 前記現像装置の複合ノズル体の斜視図である。 前記現像装置による現像処理の各工程を示す説明図である。 前記現像装置による現像処理の各工程を示す説明図である。 前記現像処理におけるウエハ上の純水及び現像液の様子を示した説明図である。 前記現像処理におけるウエハ上の純水及び現像液の様子を示した説明図である。 前記現像装置が適用された塗布、現像装置の平面図である。 前記塗布、現像装置の斜視図である。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。 現像欠陥の状態を示した説明図である。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。 評価試験の結果を示したグラフである。
符号の説明
W ウエハ
1 現像装置
3 複合ノズル体
31A 現像液ノズル
31B 純水ノズル
4A 現像液
4B 純水
41 レジスト
100 制御部

Claims (10)

  1. 基板に対して当該基板の周縁部側から中心部側に向かって伸びる帯状に現像液を供給すると共に、前記帯の長さ方向に現像液の供給位置を移動できるように移動自在に構成される現像液ノズルを用いて行う現像方法において、
    表面に撥水性を有するレジストが塗布され、露光された後の基板の中心部に現像液の濡れ性を高めるために現像能力の無い表面処理液を供給する工程と、
    前記基板を鉛直軸周りに回転させて、遠心力によりこの表面処理液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に表面処理液の液膜を形成する第1のプリウエット工程と、
    前記液膜の形成後、基板を鉛直軸回りに回転させながら、前記現像液ノズルから基板の中心部に現像液を供給して遠心力によりこの現像液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に現像液膜を形成し、次いで前記基板を700rpm〜1200rpmで回転させた状態で前記現像液を供給しながら当該現像液の供給位置を基板の中心部から基板の周縁部側へ移動させた後に基板への前記現像液の供給を停止する第2のプリウエット工程と、
    前記基板への前記現像液の供給停止後、再び前記現像液ノズルから現像液を供給し、基板を鉛直軸回りに回転させた状態で当該現像液を基板に供給しながら前記現像液の供給位置を基板の周縁部側から中心部側に向かって移動させる第2の現像液供給工程と、
    を含み、
    回転する前記基板の半径をR1とし、前記第2のプリウエット工程において現像液の供給を停止するときの前記基板の中心と前記供給位置との距離をR2とすると、R2/R1は0より大きく1以下であり、前記第2のプリウエット工程において前記基板の周縁部側への現像液の供給位置の移動を開始してから当該現像液の供給を停止するまでの時間は0.2〜0.3秒であることを特徴とする現像方法。
  2. 前記表面処理液の供給を停止した後、0.1秒以内に前記第2のプリウエット工程における基板の中心部への現像液の供給が開始されることを特徴とする請求項1記載の現像方法。
  3. 前記現像液の前記レジストに対する濡れ性は、前記表面処理液の当該レジストに対する濡れ性よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の現像方法。
  4. 表面処理液は純水であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一に記載の現像処理方法。
  5. 第1のプリウエット工程における基板の回転速度は1100rpm〜1500rpmであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一に記載の現像方法。
  6. 第2のプリウエット工程における現像液を基板の中心部に供給するときの基板の回転速度は1100rpm〜1500rpmであることを特徴とする1ないしのいずれか一に記載の現像方法。
  7. 第2のプリウエット工程において基板に形成される現像液膜の現像液は、第2の現像液供給工程において基板に供給される現像液よりも低濃度であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一に記載の現像方法。
  8. 表面に撥水性を有するレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
    基板を保持した基板保持部を鉛直軸回りに回転させる回転駆動機構と、
    基板の中心部に現像液の濡れ性を高めるために現像能力の無い表面処理液を供給するための表面処理ノズルと、
    基板に対して当該基板の周縁部側から中心部側に向かって伸びる帯状に現像液を供給すると共に、前記帯の長さ方向に現像液の供給位置を移動できるように移動自在に構成される現像液ノズルと、
    表面処理液ノズルからの表面処理液の基板への供給、現像液ノズルからの現像液の基板への供給、現像液ノズルの移動及び前記回転駆動機構を介した基板の回転を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    基板を回転させながら当該基板の中心部に表面処理液を供給して、遠心力によりこの表面処理液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に表面処理液の液膜を形成する第1のプリウエット処理と、
    基板を回転させながら、前記現像液ノズルから前記液膜が形成された基板の中心部に現像液を供給して、遠心力によりこの現像液を基板の周縁部へ展伸させて基板表面に現像液膜を形成し、次いで前記基板を700rpm〜1200rpmで回転させた状態で前記現像液を供給しながら当該現像液の供給位置を基板の中心部から基板の周縁部側へ移動させた後に基板への前記現像液の供給を停止する第2のプリウエット処理と、
    前記基板への前記現像液の供給停止後、再び前記現像液ノズルから現像液を供給し、基板を回転させた状態で当該現像液を基板に供給しながら前記現像液の供給位置を基板の周縁部側から中心部側に向かって移動させる第2の現像液の供給処理と、
    を行う機能を備え
    回転する前記基板の半径をR1とし、前記第2のプリウエット工程において現像液の供給を停止するときの前記基板の中心と前記供給位置との距離をR2とすると、R2/R1は0より大きく1以下であり、前記第2のプリウエット工程において前記基板の周縁部側への現像液の供給位置の移動を開始してから当該現像液の供給を停止するまでの時間は0.2〜0.3秒であることを特徴とする現像装置。
  9. 第2のプリウエット処理において基板に形成される現像液膜の現像液は、第2の現像液の供給処理において基板に供給される現像液よりも低濃度であることを特徴とする請求項記載の現像装置
  10. レジストが塗布され、露光された後の基板に対する現像を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項1ないしのいずれか一に記載の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。
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