JP4984699B2 - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4984699B2
JP4984699B2 JP2006193823A JP2006193823A JP4984699B2 JP 4984699 B2 JP4984699 B2 JP 4984699B2 JP 2006193823 A JP2006193823 A JP 2006193823A JP 2006193823 A JP2006193823 A JP 2006193823A JP 4984699 B2 JP4984699 B2 JP 4984699B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
voltage
sustain
period
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006193823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008020776A (ja
Inventor
秀彦 庄司
貴彦 折口
光男 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2006193823A priority Critical patent/JP4984699B2/ja
Publication of JP2008020776A publication Critical patent/JP2008020776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4984699B2 publication Critical patent/JP4984699B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極との対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色および青色の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有し、初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、表示を行うべき放電セルにおいて選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に維持パルスを印加し、書込み放電を起こした放電セルで第1の放電(以下、「維持放電」と表記する)を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
また、サブフィールド法の中でも、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させた新規な駆動方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、維持期間における最後のパルスのパルス幅を他の維持パルスのパルス幅よりも短くし、表示電極対間の壁電荷による電位差を緩和する、いわゆる細幅消去放電についても記載されている。この細幅消去放電を安定して発生させることによって、続くサブフィールドの書込み期間において確実な書込み動作を行うことができ、コントラスト比の高いプラズマディスプレイ装置を実現することができる。なお、消去放電という名称は、必ずしも壁電荷を完全に消去する放電を意味するのではなく、表示電極対に蓄積される壁電荷が維持放電に比較して少ない放電であることを意味しており、以下、この意味で使用する。
また、特許文献2には、コントラストの高い駆動を行うとともに、黒により近い中間階調を表示することができる駆動方法が開示されている。これは通常の維持パルスの振幅よりも小さい振幅を有し、かつ、通常の維持パルスの時間幅よりも長い時間幅を有する太幅パルスを走査電極に印加するサブフィールドを設けることで実現している。
特開2000−242224号公報 特開2002−14652号公報
しかしながら特許文献1に記載されている細幅消去放電は、パルス幅を精密にかつ高速に制御する必要があり、放電の制御が比較的難しいという問題があった。
また、特許文献2に記載の太幅パルスを用いた放電も一種の消去放電であるが、放電セルの放電特性に依存して最適なパルスの振幅が異なるために、すべての放電セルに対して適したパルスの振幅を精密に制御することが難しいという問題があった。加えて、近年は種々の高輝度化技術・高画質化技術が導入されることによって放電の精密な制御が要求される一方で、パネルの大画面化が進み放電電流が増加して、消去放電の制御がさらに難しくなる傾向があった。消去放電が不安定になると、続くサブフィールドの初期化放電、書込み放電も不安定となり、維持放電も不安定となって画像表示品質が低下するおそれがある。
本発明のパネルの駆動方法はこれらの課題に鑑みなされたものであり、大画面のパネルであっても安定した消去放電を発生させることができ、表示品質の高い画像を表示できるパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルで選択的に書込み放電を発生させる書込み期間と、書込み期間を選択した放電セルで輝度重みに応じた回数の第1の放電(すなわち維持放電)を発生させる維持期間とを有するサブフィールドを複数設けて1フィールドを構成したパネルの駆動方法であって、所定の電圧に充電された回収コンデンサと回収インダクタとを有する電力回収部を備え、所定のサブフィールドの維持期間において、選択した放電セルで第1の放電(すなわち維持放電)を発生させた後、回収インダクタと回収コンデンサと表示電極対の電極間容量とを直列に接続して、表示電極対の電極間容量と回収インダクタとを共振させて少なくとも表示電極対の一方に回収コンデンサの電圧を超える電圧を印加して選択した放電セルで第2の放電を発生させ、且つ表示電極対の一方に印加した電圧を第2の放電の電流により回収コンデンサの電圧まで減衰させるように制御することを特徴とする。この方法により、大画面のパネルであっても安定した消去放電を発生させることができ、表示品質の高い画像を表示できるパネルの駆動方法を提供することができる。
また本発明の所定のサブフィールドは、輝度重みの最も小さいサブフィールドを含んでもよい。この方法により、暗い画像を表示する際の画像表示品質を向上させることができる。
また本発明のパネルの駆動方法は、電力回収部を用いて走査電極に電圧を印加して第2の放電を発生させてもよい。
本発明によれば、大画面のパネルであっても安定した消去放電を発生させることができ、表示品質の高い画像を表示できるパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対28が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層24が形成され、その誘電体層24上に保護層25が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対28とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対28とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。なお、図1、図2に示したように、走査電極SCiと維持電極SUiとは互いに平行に対をなして形成されているために、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間に大きな電極間容量Cpが存在する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路51、データ電極駆動回路52、走査電極駆動回路53、維持電極駆動回路54、タイミング発生回路55および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路51は、入力された画像信号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路52はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する信号に変換し各データ電極D1〜Dmを駆動する。タイミング発生回路55は水平同期信号H、垂直同期信号Vをもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路53は、維持パルスを発生するための維持パルス発生回路100、初期化期間において傾斜波形電圧を発生させるための初期化波形発生回路300、書込み期間において走査パルスを発生させる走査パルス発生回路400を有し、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜SCnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路54は、維持期間において維持電極SU1〜SUnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路200を有し、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜SUnを駆動する。
図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の走査電極駆動回路53の詳細を示す回路図である。維持パルス発生回路100は、クランプ部120と電力回収部110とを備えている。クランプ部120は、スイッチング素子Q121、Q122を有している。電力回収部110は、走査電極および維持電極が表示電極対の電極間容量Cpを持つ容量性の負荷であることに着目し、インダクタを構成要素に含む共振回路を用いてそのインダクタと電極間容量CpとをLC共振させ、電極間容量Cpに蓄えられた電荷を電力回収用のコンデンサに回収し、回収した電荷を表示電極対の駆動に再利用するものである。そしてその回路は、電力回収用のコンデンサC100、スイッチング素子Q111、Q112、逆流防止用のダイオードD101、D102、共振用のインダクタL100を有している。なお、電力回収用のコンデンサC100は電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収部110の電源として働くように、後述する電源VSの電圧値Vsの半分の約Vs/2に充電されている。初期化波形発生回路300は、スイッチング素子Q311とコンデンサC310と抵抗R310とを有するミラー積分回路、スイッチング素子Q322とコンデンサC320と抵抗R320とを有するミラー積分回路、スイッチング素子Q312を用いた分離回路およびスイッチング素子Q321を用いた分離回路を備える。走査パルス発生回路400は、走査電極SC1〜SCnのそれぞれに走査パルス電圧を出力するスイッチ部OUT1〜OUTnと、スイッチ部OUT1〜OUTnの低電圧側を電圧Vaにクランプするためのスイッチング素子Q401とを備えている。そしてスイッチ部OUT1〜OUTnのそれぞれは、電圧Vcを出力するためのスイッチング素子QH1〜QHnと電圧Vaを出力するためのスイッチング素子QL1〜QLnとを有している。
図5は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の維持電極駆動回路54の詳細を示す回路図である。維持パルス発生回路200は維持パルス発生回路100と同様の構成である。すなわち、スイッチング素子Q221、Q222を有するクランプ部220と、電力回収用のコンデンサC200、スイッチング素子Q211、Q212、逆流防止用のダイオードD201、D202、共振用のインダクタL200を有する電力回収部210とを備え、パネル10の維持電極SU1〜SUnに接続されている。ここでも、電力回収用のコンデンサC200は電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、約Vs/2に充電されている。
また、図5には、電圧Ve1を維持電極SU1〜SUnに印加するためのスイッチング素子Q231、Q232と逆流防止用のダイオードD231と、電圧Ve1に電圧ΔVeを積み上げた電圧Ve2を維持電極SU1〜SUnに印加するためのスイッチング素子Q241、Q242およびコンデンサC241もあわせて示している。
次に、パネル10を駆動するための駆動方法について説明する。プラズマディスプレイ装置1は、サブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。このときの初期化動作には、すべての放電セルで初期化放電を発生させる初期化動作(以下、「全セル初期化動作」と略記する)と、維持放電を行った放電セルで初期化放電を発生させる初期化動作(以下、「選択初期化動作」と略記する)とがある。書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに比例した数の維持パルスを表示電極対に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。このときの比例定数を輝度倍率と呼ぶ。
図6は、本発明の実施の形態1におけるサブフィールド構成を示す図である。本実施の形態においては、1フィールドを「10」のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、例えば(「1」、「2」、「3」、「6」、「11」、「18」、「30」、「44」、「60」、「81」)の輝度重みを持ち、輝度倍率が「2」であるとして説明する。そして各サブフィールドの維持期間には、それぞれのサブフィールドの輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスが表示電極対に印加される。また、本実施の形態においては、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第10SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。
以下に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形の詳細とその動作について説明する。図6には、第1SF〜第3SFの駆動電圧波形を示している。なお、全セル初期化動作を行う第1SFの初期化期間を便宜上前半部と後半部とに分けて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜Dm、維持電極SU1〜SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧は、図4においてスイッチング素子Q311とコンデンサC310と抵抗R310で構成されるミラー積分回路をオンすることで発生させる。そしてスイッチング素子Q321、QL1を介して走査電極SC1に印加され、スイッチング素子Q321、QL2を介して走査電極SC2に印加され、以下同様に、スイッチング素子Q321、QLnを介して走査電極SCnに印加される。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜Dm上部および維持電極SU1〜SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜SUnにスイッチング素子Q231、Q232を介して正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧は、図4においてスイッチング素子Q322とコンデンサC320と抵抗R320で構成されるミラー積分回路をオンすることで発生させる。そしてスイッチング素子Q321およびスイッチング素子QL1〜QLnを介して走査電極SC1〜SCnに印加される。この間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
以上により、すべての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。なお、初期化期間において維持電極駆動回路54のスイッチング素子Q242をオンし、コンデンサC241の電圧が電圧Ve1になるように充電しておく。
第1SFの書込み期間では、スイッチング素子Q401をオンにし、スイッチング素子QH1〜QHnをオンにすることにより、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。そしてスイッチング素子Q242をオフにし、スイッチング素子Q231、Q232、Q241をオンにして、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1+ΔVe、すなわち電圧Ve2を印加する。次に、スイッチング素子QH1をオフにしスイッチング素子QL1をオンにすることにより、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加する。そして、データ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。するとデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
本実施の形態における第1SFの輝度重みは「1」であり輝度倍率が「2」であるので、第1SFの維持期間には、走査電極に1つ、維持電極に1つ、合計2つの維持パルスを表示電極対に印加して書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させる。そしてその後、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間で、第2の放電である弱い消去放電を発生させて、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を弱める。
図7は、本発明の実施の形態1において第1SFの維持期間にパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図であり、図6の長円で囲った部分の駆動電圧波形の詳細である。以下に、維持期間をT1〜T8で示した8つの期間に分割し、それぞれの期間について詳細に説明する。
(期間T1)
時刻t1でスイッチング素子Q212をオンにする。すると維持電極SU1〜SUn側の電荷はインダクタL200、ダイオードD202、スイッチング素子Q212を通してコンデンサC200に流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が下がり始める。
(期間T2)
インダクタL200と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t2において維持電極SU1〜SUnの電圧は0(V)付近まで低下する。そして時刻t2でスイッチング素子Q222をオンにする。すると維持電極SU1〜SUnはスイッチング素子Q222を通して接地され、電圧は強制的に0(V)に低下する。
さらに、時刻t2でスイッチング素子Q111をオンにする。すると、電力回収用のコンデンサC100からスイッチング素子Q111、ダイオードD101、インダクタL100、スイッチング素子Q312、Q321およびスイッチング素子QL1〜QLnを介して電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が上がり始める。なお本実施の形態においては、上述の共振周期が約1200nsに設定されており、時刻t1から時刻t2までの時間、すなわち期間T1の時間は550nsに設定されている。
(期間T3)
インダクタL100と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t3において走査電極SC1〜SCnの電圧はVs付近まで上昇する。そして、時刻t3でスイッチング素子Q121をオンにする。すると走査電極SC1〜SCnはスイッチング素子Q121、スイッチング素子Q312、Q321およびスイッチング素子QL1〜QLnを通して直接に電源へ接続されるため、走査電極SC1〜SCnの電圧は強制的に電圧Vsまで上昇する。すると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
なお、スイッチング素子Q212は時刻t2以降、時刻t5までにオフすればよく、スイッチング素子Q111は時刻t3以降、時刻t4までにオフすればよい。また、維持パルス発生回路100、200の出力インピーダンスを下げるために、スイッチング素子Q222は時刻t5直前に、スイッチング素子Q121は時刻t4直前にオフにすることが望ましい。
(期間T4〜T6)
走査電極SC1〜SCnに印加される維持パルスと維持電極SU1〜SUnに印加される維持パルスとは同じ波形であるため、期間T4から期間T6までの動作は期間T1から期間T3までの動作で走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとを入れ替えた動作に等しいので詳細な説明を省略する。
なお本実施の形態においては、期間T2、T4、T5の時間は、期間T1の時間と同様に550nsに設定されている。また、期間T3、T6の時間は、1450nsに設定されている。
次に、維持期間の最後の弱い消去放電を発生させる駆動電圧波形について詳細に説明する。
(期間T7)
この期間は維持電極SU1〜SUnに印加された維持パルスの立ち下がりであり、期間T1と同じである。すなわち、時刻t7でスイッチング素子Q212をオンにすることにより、維持電極SU1〜SUn側の電荷はインダクタL200、ダイオードD202、スイッチング素子Q212を通してコンデンサC200に流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が下がり始める。
(期間T8)
時刻t8でスイッチング素子Q222をオンして、維持電極SU1〜SUnの電圧を強制的に0(V)に低下させる。
さらに、時刻t8でスイッチング素子Q111をオンにする。すると、電力回収用のコンデンサC100からスイッチング素子Q111、ダイオードD101、インダクタL100、スイッチング素子Q312、Q321およびスイッチング素子QL1〜QLnを介して電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が上がり始める。インダクタL100と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t9においてインダクタL100を流れる電流はほぼ0(A)となり、走査電極SC1〜SCnの電圧はVs付近まで上昇する。このとき、期間T3で説明した通常の維持パルスとは異なり、スイッチング素子Q121をオフのままにしておく。しかし走査電極SC1〜SCnの電圧はVs付近まで上昇しているので、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧が放電開始電圧を超えて第2の放電が開始する。
第2の放電にともなう電流が増加すると、表示電極対は抵抗性の負荷となり、走査電極SC1〜SCnの電圧は電力回収用のコンデンサC100の電圧Vs/2まで急速に低下する。この電圧低下は、期間T8で放電が発生し放電電流が流れることによって生じる。そして第2の放電が収束する前、すなわち第2の放電で発生した荷電粒子が放電空間内に十分残留している間に放電空間内の電界が変化するので、変化した電界を緩和するように荷電粒子が再配置されて第2の放電自体も急速に収束する。そして走査電極SC1〜SCnが電圧Vs/2、維持電極SU1〜SUnが0(V)であるので、走査電極SC1〜SCn上および維持電極SU1〜SUn上の壁電圧は電圧Vs/2の程度まで弱められる。また、データ電極D1〜Dmは0(V)に保持されており、データ電極D1〜Dmに印加されている電圧と走査電極SC1〜SCnに印加されている電圧との電位差を緩和するように放電による荷電粒子が壁電荷を形成するので、データ電極D1〜Dm上には正の壁電圧が形成される。このように、期間T8に発生する第2の放電は弱い放電であり、消去放電である。
続く第2SFの初期化期間は、第1SFの初期化期間の後半部と同様である。すなわち、維持電極SU1〜SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルでは、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。一方、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こさなかった放電セルでは放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように第2SFの初期化期間は選択初期化動作であり、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルに対して選択的に初期化放電を行う。
第2SFの書込み期間は、第1SFの書込み期間と同様の動作を行うので詳細な説明を省略する。また、第2SFの維持期間も維持パルス数を除いて第1SFの維持期間と同様である。また、第3SF〜第10SFの動作についても、表示電極対に印加する維持パルスの数を除いて第2SFの動作と同様であるため、説明を省略する。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=電圧Vi3=電圧Vs=180(V)、電圧Vi2=420(V)、電圧Vi4=−85(V)、電圧Va=−90(V)、電圧Ve1=160(V)、電圧Ve2=165(V)である。ただしこれらの電圧値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
次に、本実施の形態における第2の放電を用いた駆動方法により、安定した消去放電を発生させることができる理由について説明する。図7の期間T8において、走査電極SC1〜SCnに印加する電圧は時刻t9に電圧Vs付近まで上昇するが、このときの電圧の上昇時間はインダクタL100と電極間容量Cpとの共振周期の1/2で決まるため安定している。その後、維持放電を起こした放電セルでは走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧が放電開始電圧を超えて第2の放電が開始する。そして、この放電にともなう電流が増加すると、走査電極SC1〜SCnに印加する電圧は低下するが、このときの電圧の低下は放電電流が増加することにより生じる。消去放電は上述したように、放電が収束する前、すなわち放電で発生した荷電粒子が放電空間内に十分残留している間に放電空間内の電界を変化させ、変化した電界を緩和するように荷電粒子を再配置させて放電自体も急速に収束させる放電である。したがって、この第2の放電にともなう電流の増加に応じて走査電極SC1〜SCnに印加する電圧が所定の値、本実施の形態においては電圧Vs/2まで低下することで安定した消去放電を発生させることが可能となる。
なお、放電の増加に対応して電圧を下げるだけであれば、例えば電圧を印加した後、駆動回路の出力インピーダンスをハイインピーダンスに切換えることによっても実現することは可能である。しかしその場合には、放電が停止したときの電圧が不定となり壁電圧を精密に制御することができない。さらに走査電極SC1〜SCnに印加する電圧を電圧Vsに上昇させた後、スイッチング素子群をタイミングよくハイインピーダンスに切換える必要があるが、この切換えの制御も容易ではない。
しかしながら、本実施の形態によれば、期間T8において詳細に説明したように、時刻t8でスイッチング素子Q111をオンするだけで、走査電極SC1〜SCnに印加する電圧の上昇、第2の放電の開始、走査電極SC1〜SCnに印加する電圧の低下、第2の放電の停止と壁電圧の蓄積、の消去放電としての動作を安定して行うことができる。このように、第2の放電を用いることにより、スイッチング素子を精密にタイミング調整することなしに安定した消去放電を発生させることができる。
なお、本実施の形態においては、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第10SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとして説明したが、本発明は各サブフィールドの初期化動作に限定されるものではない。また、本発明はサブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではない。さらに、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
さらに、本実施の形態において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
(実施の形態2)
実施の形態2が実施の形態1と異なるところはサブフィールド構成であり、それに対応した駆動電圧波形である。図8は、本発明の実施の形態2におけるサブフィールド構成を示す図である。
本実施の形態においては、1フィールドを「11」のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第11SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、例えば(「0」、「1」、「2」、「3」、「6」、「11」、「18」、「30」、「44」、「60」、「81」)の輝度重みを持ち、輝度倍率が「2」であるとして説明する。そして各サブフィールドの維持期間には、それぞれのサブフィールドの輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスが表示電極対に印加される。ここで、第1SFの輝度重みが「0」と設定されているが、これは第1SFの維持期間においては消去放電のみを発生させるように駆動することを意味している。また、本実施の形態においては、第2SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第1SF、第3SF〜第11SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。
以下に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形の詳細とその動作について説明する。図8には、第1SF〜第3SFの駆動電圧波形を示している。
第1SFの初期化期間は、実施の形態1における第2SFの選択初期化動作と同様の動作を行う。すなわち、データ電極D1〜Dmに0(V)を印加し、維持電極SU1〜SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、各電極上の壁電圧が続く書込み動作に適した壁電圧に調整される。一方、直前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。
第1SFの書込み期間は、実施の形態1における第1SFの書込み動作と同様の動作を行う。すなわち、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。次に、1行目の走査電極SC1に走査パルス電圧Vaを印加するとともにデータ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dkに書込みパルス電圧Vdを印加して書込み放電を起こす。以上の書込み動作を走査電極SCnのn行目の放電セルに至るまで行う。
本実施の形態における第1SFの輝度重みは「0」であるので、第1SFの維持期間には、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間で強い維持放電を発生させることなく、第2の放電である弱い消去放電を発生させて、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を弱める。
図9は、本発明の実施の形態2において第1SFの維持期間にパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図であり、図8の長円で囲った部分の駆動電圧波形の詳細である。図9に示した駆動電圧波形は、図7に示した駆動電圧波形のうち期間T7および期間T8に示した駆動電圧波形と同じである。
(期間T7)
時刻t7でスイッチング素子Q212をオンにすることにより、維持電極SU1〜SUn側の電荷はインダクタL200、ダイオードD202、スイッチング素子Q212を通してコンデンサC200に流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が下がり始める。
(期間T8)
時刻t8でスイッチング素子Q222をオンして、維持電極SU1〜SUnの電圧を強制的に0(V)に低下させる。
さらに、時刻t8でスイッチング素子Q111をオンにする。すると、電力回収用のコンデンサC100からスイッチング素子Q111、ダイオードD101、インダクタL100、スイッチング素子Q312、Q321およびスイッチング素子QL1〜QLnを介して電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が上がり始める。インダクタL100と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t9においてインダクタL100を流れる電流はほぼ0(A)となり、走査電極SC1〜SCnの電圧はVs付近まで上昇する。このとき、スイッチング素子Q121をオフのままにしておく。しかし走査電極SC1〜SCnの電圧はVs付近まで上昇しているので、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧が放電開始電圧を超えて第2の放電が開始する。
第2の放電にともなう電流が増加すると、表示電極対は抵抗性の負荷となり、走査電極SC1〜SCnの電圧は電力回収用のコンデンサC100の電圧Vs/2まで急速に低下する。この電圧低下は、期間T8で放電が発生し放電電流が流れることによって生じる。そして第2の放電が収束する前、すなわち第2の放電で発生した荷電粒子が放電空間内に十分残留している間に放電空間内の電界が変化するので、変化した電界を緩和するように荷電粒子が再配置されて第2の放電自体も急速に収束する。そして走査電極SC1〜SCnが電圧Vs/2、維持電極SU1〜SUnが0(V)であるので、走査電極SC1〜SCn上および維持電極SU1〜SUn上の壁電圧は電圧Vs/2の程度まで弱められる。また、データ電極D1〜Dmは0(V)に保持されており、データ電極D1〜Dmに印加されている電圧と走査電極SC1〜SCnに印加されている電圧との電位差を緩和するように第2の放電による荷電粒子が壁電荷を形成するので、データ電極D1〜Dm上には正の壁電圧が形成される。このように、期間T8に発生する第2の放電は弱い放電であり、消去放電である。
第2SF〜第11SFの動作は実施の形態1における第1SF〜第10SFの動作と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態において、輝度重みが「0」である第1SFの維持期間に第2の放電を行う理由は、スイッチング素子の精密なタイミング調整なしに安定した消去放電を発生させるためであることはもちろんであるが、加えて、第1SFの発光輝度を低く抑えるためである。図10は本発明の実施の形態2における駆動方法を用いたパネルの表示輝度を示す図である。階調「0」の輝度はすべてのサブフィールドにおいて書込み放電を行わなかった放電セルの輝度を示し、階調「1」の輝度は第1SFのみ書込み放電を行った放電セルの輝度を示し、階調「2」の輝度は第1SFにおいて書込み放電を行った放電セルの輝度を示している。図10には、比較のために、特許文献2に記載された従来の駆動方法における表示輝度も破線で示している。本実施の形態における階調「0」の輝度は全セル初期化放電にともなうものであり、従来の駆動方法における輝度と同じである。しかし本実施の形態における階調「1」の輝度は第2の放電にともなうものであり、従来の駆動方法における輝度と比較して明らかに低く抑えられている。そのため暗い画像を表示する際の画像表示品質を大幅に向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、すべてのサブフィールドの維持期間において電力回収部110を用いた第2の放電を行うものとして説明したが、必ずしもすべてのサブフィールドで第2の放電を行う必要はない。例えば、輝度重みの最も小さいサブフィールドの維持期間において電力回収部110を用いた第2の放電を行うことにより、階調「1」の輝度を下げ、暗い画像を表示する際の画像表示品質を向上させる効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図11は本発明の実施の形態3におけるサブフィールド構成を示す図である。本実施の形態における各サブフィールドの輝度重みおよび輝度倍率は実施の形態2における各サブフィールドの輝度重みおよび輝度倍率と同じであり、第1SFの輝度重みが「0」である。また実施の形態2と同様に、第2SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第1SF、第3SF〜第11SFの初期化期間では選択初期化動作を行う。本実施の形態が実施の形態2と異なる点は、輝度重みの最も小さい第1SFの維持期間においてのみ電力回収部110を用いた消去放電を行った点、各サブフィールドの維持期間の後に選択初期化動作を行った点、さらに、第1SFの初期化期間において選択初期化動作を行った後に各電極に0(V)を印加する期間を設けた点である。
すなわち、第1SFの初期化期間では、まず選択初期化動作を行い、その後、各電極に0(V)を印加する。第1SFの書込み期間では実施の形態2と同様の書込み動作を行う。そして、第1SFの維持期間では、実施の形態2において期間T7〜期間T8で詳細に説明した動作と同様の動作を行う。図11の長円で囲った部分の駆動電圧波形は図9に示した駆動電圧波形と同様であるため、詳細な説明を省略するが、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間で強い維持放電を発生させることなく、第2の放電である弱い消去放電を発生させて、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を消去する。続く第2SFの初期化期間では一旦選択初期化動作を行った後、全セル初期化動作を行う。
このようなサブフィールド構成においても、輝度重みが「0」である第1SFの維持期間に電力回収部110を用いた第2の放電を行うことにより、スイッチング素子の精密なタイミング調整なしに安定した消去放電を第1SFで発生させることができる。加えて、第1SFの発光輝度を低く抑えることができるため、黒により近い中間階調を表示することが可能となり、輝度の低い画像の表示品質を大幅に向上させることができる。
本発明は、大画面のパネルであっても安定した消去放電を発生させることができ、表示品質の高い画像を表示できるパネルの駆動方法として有用である。
本発明の実施の形態1におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の詳細を示す回路図 同プラズマディスプレイ装置の維持電極駆動回路の詳細を示す回路図 本発明の実施の形態1におけるサブフィールド構成を示す図 本発明の実施の形態1において第1SFの維持期間にパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の実施の形態2におけるサブフィールド構成を示す図 本発明の実施の形態2において第1SFの維持期間にパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の実施の形態2における駆動方法を用いたパネルの表示輝度を示す図 本発明の実施の形態3におけるサブフィールド構成を示す図
符号の説明
1 プラズマディスプレイ装置
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
28 表示電極対
32 データ電極
51 画像信号処理回路
52 データ電極駆動回路
53 走査電極駆動回路
54 維持電極駆動回路
55 タイミング発生回路
100,200 維持パルス発生回路
110,210 電力回収部
120,220 クランプ部
300 初期化波形発生回路
400 走査パルス発生回路

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルで初期化放電を発生させる初期化期間と、選択的に書込み放電を発生させる書込み期間と、前記書込み期間に選択した放電セルで輝度重みに応じた回数の第1の放電を発生させる維持期間とを有するサブフィールドを複数設けて1フィールドを構成したプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    所定の電圧に充電された回収コンデンサと回収インダクタとを有する電力回収部を備え、最も輝度重みの小さいサブフィールドの初期化期間では前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルで初期化放電を発生させる選択初期化動作を行い、
    最も輝度重みの小さいサブフィールドの維持期間では、前記第1の放電を発生させず前記回収インダクタと前記回収コンデンサと前記表示電極対の電極間容量とを直列に接続して、前記表示電極対の電極間容量と前記回収インダクタとを共振させて前記走査電極に前記回収コンデンサの電圧を超える電圧を印加して前記書込み期間に選択した放電セルで第2の放電を1回発生させ、且つ前記走査電極に印加した電圧を前記第2の放電の電流により前記回収コンデンサの電圧まで減衰させて前記維持期間を終了するように制御することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 最も輝度重みの小さいサブフィールドに続くサブフィールドの初期化期間ではすべての放電セルで初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
JP2006193823A 2006-07-14 2006-07-14 プラズマディスプレイパネルの駆動方法 Expired - Fee Related JP4984699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193823A JP4984699B2 (ja) 2006-07-14 2006-07-14 プラズマディスプレイパネルの駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193823A JP4984699B2 (ja) 2006-07-14 2006-07-14 プラズマディスプレイパネルの駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008020776A JP2008020776A (ja) 2008-01-31
JP4984699B2 true JP4984699B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=39076726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006193823A Expired - Fee Related JP4984699B2 (ja) 2006-07-14 2006-07-14 プラズマディスプレイパネルの駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4984699B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3114865B2 (ja) * 1998-06-04 2000-12-04 日本電気株式会社 プラズマディスプレイパネルの駆動装置
JP4576028B2 (ja) * 2000-06-30 2010-11-04 パナソニック株式会社 表示パネルの駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008020776A (ja) 2008-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4655090B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP4530048B2 (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
KR100667360B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치 및 그의 구동 방법
JP5275244B2 (ja) 駆動装置、駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP4443998B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP4655150B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP4816728B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP5119613B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2005338842A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP4530047B2 (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP4984699B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP5093105B2 (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2008287245A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP5092501B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2008096803A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2005321802A (ja) プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法
JP2004287003A (ja) 表示パネルの駆動装置
JP5003713B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JPWO2011007563A1 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2010249914A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
WO2010131466A1 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP4997932B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2010266652A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2009198846A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2009265465A (ja) プラズマディスプレイパネル表示装置とその駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090515

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120416

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees