JP4984464B2 - 電磁界シミュレータおよび電磁界シミュレートプログラム - Google Patents

電磁界シミュレータおよび電磁界シミュレートプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電磁界をシミュレートする電磁界シミュレータ、およびコンピュータに電磁界をシミュレートさせる電磁界シミュレートプログラムに関する。
従来より、通信アンテナの性能などを解析するために、通信電波などを対象とした電磁界をシミュレートする電磁界シミュレータや電磁界シミュレートプログラムが知られている。また、このような電磁界シミュレータや電磁界シミュレートプログラムで電磁界をシミュレートする代表的な手法として、有限差分時間領域法(FDTD法:Finite Difference Time Domain法)が知られている(例えば、非特許文献1および非特許文献2参照。)。この手法は、電磁界の時間変化を記述する基本方程式であるMaxwellの方程式を、空間的・時間的に差分化し、電磁界の時間変化を追跡するものである。この手法によれば、空間及び時間の離散化に用いるグリッドの間隔(ステップ)が十分に小さく設定されることにより、電磁界の時間変化が詳細にシミュレートされる。このようなFDTD法の利点としては、計算原理が単純で演算の高速化が容易である点や、原理的に時間波形が計算されるため過渡的な電磁波特性が評価できる点や、3次元計算が容易である点などがあげられる。
電磁界成分の時間変化をFDTD法で算出する式を以下に示す。(Allen Taflove, Susan C. Hagness : “Computational Electrodynamics”より)
Figure 0004984464
Figure 0004984464
Ex,Ey,Ez:電界各成分
Hx,Hy,Hz:磁界各成分
Jsourcex:電流源
Msourcex:磁流源
ε:誘電率
σ:導電率
σ*:磁気伝導率
Δx,Δy,Δz:空間グリッド幅
Δt:時間分割幅
電磁界成分の右下に付された添字i,j,kは空間グリッドの番号であって、シミュレート空間の座標を表している。また、電磁界成分に付された添字n,n+1は時間ステップを示す番号で、時間ステップが1進むと時間がΔtだけ進む。
Yee, K.S., "Numerical solution of initial boundary value problems involving Maxwell'sequations in isotropicmedia", IEEE Transa. Antennas Propagat., Vol.Ap-14,p.302-307,1996. 宇野亨,「FDTD法による電磁界およびアンテナ解析」,1998,コロナ社
差分式の計算方法であるFDTD法で十分な計算精度が得られるためには、シミュレーションにおける時間ステップおよび空間ステップが、それぞれ、光の周期および波長の1/10〜1/20程度に小さく設定されていることが望ましい。また、実際のシミュレーション時には、解析するモデルの各グリッドについて電界と磁界のX,Y,Z成分それぞれの瞬間値がRAMなどからなる主記憶装置に保存されることが必要である。計算機の記憶容量には制限があるために、一般に、モデルの大きさは電磁波の波長の数倍に制限される。
光は波長が1ミクロン以下の電磁波であるため、FDTD法で計算が可能な領域が数ミクロンに限られ、これまではFDTD法を光のシミュレーションに用いる事例は少なかったが、近年、光で情報記憶媒体に対する情報アクセスを行う技術が発達し、光の波長より小さい構造を持つ光学素子を用いる近接場光学などが注目されてくるに連れて、光の波長の数倍程度というミクロな領域における光の振る舞いを解析することが増えてきた。このような近接場光学では回折の効果が大きく、光を光線として扱うことができないため、FDTD法などを用いた電磁界シミュレータや電磁界シミュレートプログラムを利用して、光を電磁波として解析することが有効であり、FDTD法を光学モデルに適用した近接場光学の研究や光学素子の開発設計が盛んに行われている。
ところで、通信電波などのシミュレーションでも光のシミュレーションでも、電磁波の源を設定することが必要となるが、通信電波などの場合には、アンテナや回路に流れる電流を源として設定することができる。即ち、上述した式(1)、式(2)の電流源Jsourcexに回路などの電流を代入し、磁流源Msourcexを「0」とすることで所望のシミュレーションが実現する。
一方、FDTD法で光学問題を計算する場合には、解析領域(シミュレート空間)の外側から光が入射する場合が多いため、入射する光を再現するためには、シミュレート空間の一部分で電界を入射波の周波数で強制振動させる方式が用いられる。電界を強制的に振動させた部分を波源と呼ぶ。この波源は現実の解析対象には存在せず、解析を行うために仮想的に設定したものである。
最も簡単な実現方式は、波源の部分で式(1)を適用せずに、以下に示す式(a)に従って電界Exを強制振動させる。
Figure 0004984464
また、波源の部分以外では式(1)、式(2)の演算を、電流源Jsourcexも磁流源Msourcexも「0」として実行することでシミュレート空間内の電界、磁界に波源部分の電界Ex振動が伝わり、光の伝搬がシミュレートされる。しかし、このように電界Exを強制振動させると、波源が配置されたことにより光が反射される現象がおきる。
図1は、電界Exを強制振動させる方式でのシミュレーション例を示す図である。
この図には、上方に直線状の波源1が配置され、波源1と相対する位置には反射面2が配置されたモデルが示されている。またこのモデルでは、波源1には、反射面2に向かって収束する球面波に相当する電流源が与えられている。
図1に示すシミュレーション結果には、波源1と反射面2との間に、反射面2と平行な干渉縞が現れている。これは、反射面2で反射されて波源1に戻った光が、波源1でさらに反射されて多重反射を引き起こしたことによるもので、仮想的な波源1の存在が計算に影響を及ぼした、間違った結果である。
波源1によるこのような反射を避ける手法は既に知られており、上記の式(a)に替えて
Figure 0004984464
という式(3)を用いることが提案されている。ここでE0は波源における入射波の電界振幅、ωは入射波の角周波数、φは波源における入射波の初期位相であり、入射波の電界振幅E0は座標の関数となっている。
この式(3)では、波源に設定される電界として、入射波として振動する電界成分に、波源外からの光の伝搬を計算した場合の電界成分を足し合わせた値が用いられている。このため、波源中でも光の伝搬が計算されるので反射が発生しない。
図2は、波源中での光の伝搬が考慮されたシミュレーション例を示す図である。
ここでも、図1で用いられたモデルと同じモデルが用いられている。
この図2に示すシミュレーション結果では、波源1による反射がなくなったため、波源1と反射面2の間には、波源1から反射面2に進む光と、反射面2から波源1に向かう反射光との1回だけの干渉によって円弧状の縞模様が現れている。
上述した式(a)のように電流源を強制振動させて反射が起きる波源はハードソースと称され、式(3)のように入射波の振動に伝搬項を加えた波源はソフトソースと称される。光学解析ではソフトソースを用いるのが一般的である。
ところが、式(3)のソフトソースを用いて設定した波源の場合、シミュレーションの前提として期待された入射波の振幅がシミュレーション結果には正しく反映されず、入射光強度を正しく設定することができないという問題がある。
図3は、入射光強度を確認するためのシミュレーションの一例を示す図であり、図4は、入射光強度を確認するためのシミュレーションの別の例を示す図である。
図3では、波源における入射波の電界を振幅1V/mの正弦波で振動させた場合に屈折率1.5の媒質中を伝搬する光の電界振動がシミュレートされている。
計算条件として、光の伝搬方向のグリッドの大きさを10nm、時間ステップ13.343asに設定した第1の条件と、グリッドの大きさ20nm、時間ステップ18.792asに設定した第2の条件とが用いられており、図3には、各計算条件におけるシミュレーション結果が示されている。ここに示されたシミュレーション結果では、波源の振幅や物理的な解析モデルは不変であるにも関わらず、計算条件の違いにより振幅が変化している。しかも、どちらのシミュレーション結果で得られた電界振幅も、本来得られるべき振幅1V/mとは一致していない。
図4では、入射波の電界としてピーク電界1V/m、パルス幅16.7nsのガウス型パルスが設定され、波源での屈折率が異なる4種類の場合それぞれについて、伝搬する光の電界振動がシミュレートされている。なお、それら4種類の場合について、いずれもグリッドサイズは10nm、空間ステップは10asで共通である。
この図4に示すシミュレーション結果でも、図3に示す正弦波の場合と同様に、波源における電界の設定が一定にも係わらず、屈折率が異なると、伝搬した電界振動の振幅が異なっている。
本発明は上記事情に鑑み、電磁波の振幅を正確にシミュレートすることができる電磁界シミュレータおよび電磁界シミュレートプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の電磁界シミュレータは、
ある時刻における電磁界の空間分布を用いて、次の時刻における電磁界の空間分布を算出することを繰り返す電磁界シミュレータにおいて、
電磁界のシミュレーションにおける時空間的な粗さを設定する粗密度設定部と、
シミュレート空間上の各位置における電磁的な物理係数を設定する係数設定部と、
電磁界の空間分布に対する境界条件として電磁波の波源位置と強度とを設定する波源設定部と、
上記波源設定部で設定された波源位置と強度とを有する電磁波がシミュレーションの結果上で再現されるように、上記粗密度設定部で設定された時空間的な粗さおよび上記係数設定部で設定された電磁的な物理係数に基づいて、シミュレート空間上で波源の位置に付与される電磁界成分の強度を算出する強度算出部とを備えたことを特徴とする。
本発明の電磁界シミュレータによれば、波源の位置に付与される電磁界成分の強度が時空間的な粗さおよび電磁的な物理係数に基づいて算出されるので、所望の電磁波振幅がシミュレーション上で正確に再現される。
本発明の電磁界シミュレータは、電磁界のシミュレート中に、シミュレート空間上の波源位置に、上記強度算出部で得られた強度の電磁界成分と波源位置外から伝搬してくる電磁界成分との和を付与し続ける波源形成部を備えることが好ましい。
このような波源形成部を備えることにより、波源による電磁波の反射が回避される。
また、本発明の電磁界シミュレータは、上記強度算出部が、上記係数設定部で波源の位置に設定された誘電率εおよび透磁率μと、上記粗密度設定部で設定された時間粗さΔtおよび電磁波進行方向の空間粗さδzとに基づいて、波源の位置に付与される電界成分の強度E0を
E0=2Δt/(δz√εμ)
と算出するものであることが好ましい。
このような式を用いることで、所望の強度の光を正確に再現する電界成分を容易に得ることができ、シミュレーション上で所望の光を再現することができる。
上記目的を達成する本発明の電磁界シミュレートプログラムは、
コンピュータに組み込まれて、そのコンピュータに、
ある時刻における電磁界の空間分布を用いて、次の時刻における電磁界の空間分布を算出することを繰り返させる電磁界シミュレートプログラムにおいて、
上記コンピュータ上に、
電磁界のシミュレーションにおける時空間的な粗さを設定する粗密度設定部と、
シミュレート空間上の各位置における電磁的な物理係数を設定する係数設定部と、
電磁界の空間分布に対する境界条件として電磁波の波源位置と強度とを設定する波源設定部と、
上記波源設定部で設定された波源位置と強度とを有する電磁波がシミュレーションの結果上で再現されるように、上記粗密度設定部で設定された時空間的な粗さおよび上記係数設定部で設定された電磁的な物理係数に基づいて、シミュレート空間上で波源の位置に付与される電磁界成分の強度を算出する強度算出部とを構成させることを特徴とする。
本発明の電磁界シミュレートプログラムによれば、本発明の電磁界シミュレータを構成する要素をコンピュータによって容易に実現することができる。
なお、本発明の電磁界シミュレートプログラムがコンピュータ上に構成する粗密度設定部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されても良い。
以上説明したように、本発明によれば、電磁波の振幅を正確にシミュレートすることができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
ここでは、本発明の電磁界シミュレートプログラムの一実施形態がコンピュータに組み込まれて実行されることによってそのコンピュータ上に本発明の電磁界シミュレータの一実施形態が構成される例について説明する。
図5は、本発明の一実施形態が適用されるコンピュータを示す外観斜視図である。
このコンピュータ100は、CPU、RAMメモリ、ハードディスク等を内蔵した本体部101、本体部101からの指示により蛍光面102aに画面表示を行うCRTディスプレイ102、このコンピュータ内にユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード103、蛍光面102a上の任意の位置を指定することによりその位置に応じた指示を入力するマウス104を備えている。
本体部101は、さらに、外観上、フレキシブルディスク22(図5には図示せず;図6参照)やCD−ROM20が装填されるフレキシブルディスク装填口101aおよびCD−ROM装填口101bを有しており、その内部には、装填されたフレキシブルディスクやCD−ROM20をドライブする、フレキシブルディスクドライブ114、CD−ROMドライブ115(図6参照)も搭載されている。
本実施形態では、CD−ROM200に本発明の電磁界シミュレートプログラムの一実施形態が記憶されており、このCD−ROM200がCD−ROM装填口101bから本体部101内に装填され、CD−ROMドライブ115によりそのCD−ROM200に記憶された電磁界シミュレートプログラムがこのコンピュータ100のハードディスク内にインストールされる。このコンピュータ100のハードディスク内にインストールされた電磁界シミュレートプログラムが起動されると、このコンピュータ100上には、本発明の電磁界シミュレータの一実施形態が構築される。
図6は、図5に示すコンピュータのハードウェア構成図である。
ここに示すようにコンピュータ100には、中央演算処理装置(CPU)111、RAM112、ハードディスクコントローラ113、フレキシブルディスクドライブ114、CD−ROMドライブ115、マウスコントローラ116、キーボードコントローラ117、およびディスプレイコントローラ118が備えられており、それらはバス110で相互に接続されている。
フレキシブルディスクドライブ114、CD−ROMドライブ115は、図5を参照して説明したように、フレキシブルディスク210、CD−ROM200が装填され、装填されたフレキシブルディスク210、CD−ROM200をアクセスするものである。
また、ここには、ハードディスクコントローラ113によりアクセスされるハードディスク220、マウスコントローラ116により制御されるマウス104、キーボードコントローラ117により制御されるキーボード103、およびディスプレイコントローラ118により制御されるCRTディスプレイ102も示されている。
前述したように、CD−ROM200には電磁界シミュレートプログラムが記憶されており、CD−ROMドライブ115により、そのCD−ROM200から電磁界シミュレートプログラムが読み込まれ、バス110を経由し、ハードディスクコントローラ113によりハードディスク220内に格納される。実際の実行にあたっては、そのハードディスク220内の電磁界シミュレートプログラムはRAM112上にロードされ、CPU111により実行される。
図7は、本発明の電磁界シミュレートプログラムの一実施形態を示す図である。ここでは、この電磁界シミュレートプログラム300は、CD−ROM200に記憶されている。
この電磁界シミュレートプログラム300は、図5に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、電磁界をシミュレートする電磁界シミュレータとして動作させるものであり、計算モデル入力部310と計算条件入力部320と波源入力部330と振幅補正部340とFDTD法計算部350と計算結果解析部360と計算結果出力部370とを有する。
この電磁界シミュレートプログラム300の各要素の詳細については後述する。
図8は、本発明の電磁界シミュレータの一実施形態の機能ブロック図である。
この電磁界シミュレータ400は、図7の電磁界シミュレートプログラム300が、図5に示すパーソナルコンピュータ100にインストールされて実行されることにより構成されるものである。
この電磁界シミュレータ400は計算モデル入力部410と計算条件入力部420と波源入力部430と振幅補正部440とFDTD法計算部450と計算結果解析部460と計算結果出力部470とから構成されており、計算モデル入力部410、計算条件入力部420、波源入力部430、振幅補正部440、FDTD法計算部450、計算結果解析部460、および計算結果出力部470は、図7に示す電磁界シミュレートプログラム300を構成する、計算モデル入力部310、計算条件入力部320、波源入力部330、振幅補正部340、FDTD法計算部350、計算結果解析部360、および計算結果出力部370それぞれによってパーソナルコンピュータ100上に構成されている。
このように、図8に示す電磁界シミュレータ400の各要素は、図7に示す電磁界シミュレートプログラム300の各要素に対応するが、図8の各要素は、図5に示すパーソナルコンピュータ100のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図7に示す各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
以下、図8に示す電磁界シミュレータ400の各要素の詳細を説明することによって、図7に示す電磁界シミュレートプログラム300の各要素も合わせて説明する。
計算モデル入力部410は、本発明にいう係数設定部の一例に相当し、シミュレーション空間に対して屈折率などといった物性値を設定することによってシミュレーションの対象となる物理的なモデルを入力するものである。
計算条件入力部420は、本発明にいう粗密度設定部の一例に相当し、シミュレーションにおける時空間的な計算条件、即ち、時間ステップ間隔および空間グリッド幅を入力するものである。
波源入力部430は、本発明にいう波源設定部の一例に相当し、上述した物理的なモデルに対する入射光を、電界振幅、角周波数、および初期位相の入力によって設定するものである。
これら計算モデル入力部410、計算条件入力部420、および波源入力部430は、ハードウェアとしては、図6に示すキーボード103、マウス104、およびCPU111が担っている。
振幅補正部440は、本発明にいう強度算出部の一例に相当し、物理的なモデルと計算条件とに基づいて、シミュレーションの結果に入射光が再現されるように電界振幅を補正する。
FDTD法計算部450は、電磁界を前述のFDTD法でシミュレートするものであり、本発明にいう波源形成部の一例としての役割も担うものである。
ここで、FDTD法による電磁界のシミュレートと電界振幅の補正とについて詳細に説明する。このFDTD法では、シミュレート空間が多数のグリッドに分割され、各グリッド上に電磁界の成分が配置される。また、グリッド上に配置された成分を記憶するための3次元配列変数が図6に示すRAM112に用意される。
図9は、グリッド上に配置された電磁界の成分を表す図である。
ここには、空間が多数のグリッドに分割されたうちの1つのグリッド500が示されており、このグリッド500のサイズは、空間が分割された空間ステップΔx,Δy,Δzに等しい。グリッド500の頂点510には、3次元配列変数の配列番号が対応付けられており、この図5の左下の頂点510が配列番号(i、j、k)に対応している。
FDTD法では、グリッド500の各辺の中点520に、辺に平行な電界成分が配置され、グリッド500の各面の中心点530に、面に垂直な磁界成分が配置される。このため、これらの電磁界成分を記憶するための3次元配列変数の配列番号には値「1/2」が用いられて、辺の中点520は(i+1/2、j、k)や(i、j+1/2、k)などという配列番号で示され、面の中心点530は(i+1/2、j+1/2、k)や(i、j+1/2、k+1/2)などという配列番号で示される。このような配列番号は空間座標に相当する。
このような電磁界成分の時間変化を算出する式を以下に示す。
Figure 0004984464
Figure 0004984464
Ex,Ey,Ez:電界各成分
Hx,Hy,Hz:磁界各成分
ε:誘電率
σ:導電率
σ*:磁気伝導率
Δx,Δy,Δz:空間グリッド幅
Δt:時間分割幅
E0:波源における入射波の電界振幅
A:電界振幅の補正係数
ω:入射波の角周波数
φ:波源における入射波の初期位相
電磁界成分の右下に付された添字i,j,kはグリッドの番号に相当する配列番号であって、シミュレート空間の座標を表している。また、電磁界成分に付された添字n,n+1は時間ステップを示す番号で、時間ステップが1進むと時間がΔtだけ進む。
上記式(3)’は、「発明が解決しようとする課題」の欄で示したソフトソースの式(3)を改良した式であり、電界振幅E0に対して補正係数Aが掛かっている。
上記式(3)’が示すように、時間ステップ「n+1/2」における電界のx成分は、1ステップ過去の時間ステップ「n−1/2」における電界のx成分と、1/2ステップ過去の時間ステップ「n」における磁界のy成分およびz成分と、時間ステップ「n」における電流源のx成分とから算出される。このとき、磁界のy成分およびz成分としては、図9に示すグリッド500上で電界のx成分Exを取り囲んでいる磁界のy成分およびz成分が用いられる。上記式(2)が示すように、磁界のx成分についても同様に、過去の電磁界成分などから算出される。なお、電界成分と磁界成分とでは、時間ステップが互いに1/2ステップずれており、上記式(3)’式(2)は交互に実行されることとなる。
これら式(3)’式(2)は電磁界のx成分を算出する式であるが、電磁界のy成分やz成分についても同様の式によって算出される。これらの式に従った演算が図8のFDTD法計算部450で実行されることによって、図6に示すRAM112に用意された3次元配列変数には、電磁界ベクトルの場を表したデータが記憶されることとなる。
次に、式(3)’における補正係数Aの算出について説明する。
ソフトソースでは波源内を伝搬する光も同時に計算するため、時間ステップ間隔やセルサイズなどの計算条件、および波源が配置された場所の屈折率などの物性値により結果が変化する。従来のソフトソースの計算式(3)を見ると、右辺の電界と磁界にかかる係数にはε,σ,σ*といった物性値やΔx,Δtといった、計算条件で定義される変数が含まれている。このことは、次の時間ステップの電界を計算するときに、参照する電界や磁界の寄与が物理モデルと計算条件との双方の影響を受けることを意味する。従って波源に対して強制的に与えられる電界の振幅についても物理モデルおよび計算条件に応じた補正を施す必要がある。
この補正係数を求めるための基礎の式として、ここでは、波源の位置に仮想的な電流を発生させる式(1)を用いて考察を進める。式(1)と式(2)(磁流源は「0」)より、電流から磁界が発生し、さらにこの磁界から電界が発生する物理現象がシミュレートされる。実際には波源は真空中やガラスなど絶縁体の中に配置する場合が多いので、この電流はあくまで仮想的なものである。
また、計算の便宜上、入射光として、Z方向に進行する直線偏光で電界のX成分がE0、Y成分が「0」である光を考える。また、波源の位置には吸収がない、すなわち導電率σが「0」であるとする。電流が流れるとアンペールの法則に従って、電流を中心に右ねじ回りの磁界が発生する。磁界と電界の関係を式で表すと、
Figure 0004984464
となる。次に、このアンペールの法則を、図9で説明したグリッド上に当てはめる。
図10は、アンペールの法則を、図9で説明したグリッド上に当てはめた様子を表す図である。
この図10にはFDTD法における解析空間のグリッド上で、電流Jx’と、その電流Jx’を取り巻く磁界Hy,Hzが示されている。これらの電流Jx’および磁界Hy,Hzにアンペールの法則の式(4)を当てはめると次の式(5)が得られる。
Figure 0004984464
ここで磁界の向きは軸の+方向が正の値である。
一方、Z方向に進み、電界振幅がEx=E0,Ey=0となる平面波の磁界成分は、媒質の誘電率と透磁率を用いて次の関係式(6)を満たす。
Figure 0004984464
上式(5)から電流と磁界の関係が得られ、式(6)から磁界と電界の関係が得られるので、これら式(5),式(6)を併せると、電界振幅E0を発生する電流の大きさは、
Figure 0004984464
と求められる。この式(7)を、仮想的な電流源を用いる上述した式(1)に当てはめて導電率σを「0」とすると電流の項は、
Figure 0004984464
となる。このように求められた電流の項と、ソフトソースの上記改良式(3)’の入射波の項とを比較することにより補正係数Aが求められ、FDTD法の電界x成分の式は
Figure 0004984464
となる。この式(9)のうち補正係数Aに相当する部分については図8に示す振幅補正部440でシミュレーションの実行前に計算が行われる。そして、FDTD法計算部450では、その計算された補正係数Aの値が上記改良式(3)’に代入されて用いられることにより、実質的に式(9)によるシミュレーションが行われることとなる。なお、ここでの説明は簡単のため平面波で説明したが、どのような形態の波も局所的に見れば平面波で近似できるため、他の形態の入射波についても補正係数Aの値は式(9)の第3項から得られる。また、波源における吸収はなく、導電率σが「0」であるという前提も用いたが、これも、波源に設定される部分で本来生じる吸収については別の項で改めて計算されることとなるので、波源のみで、かつ入射光のみが吸収なしであるとしてもシミュレーション全体に対しては特に影響はない。
このように補正係数Aが加味されたシミュレーションが行われることにより、シミュレーションの結果には、図8に示す波源入力部430で入力されたとおりの入射光が、計算条件に関わらず正確に再現されることとなる。
図8に示す計算結果解析部460は、FDTD法計算部450によってシミュレートされた電磁界のデータを用いて電磁界の解析を行うものである。
計算結果出力部470は、計算結果解析部460による解析の結果をハードディスク220に保存する。またグラフに加工して、図5に示すCRTディスプレイ102に表示させるものである。
ここで、電磁界シミュレータ400の全体的な動作手順についてフローチャートを用いて改めて整理する。
図11は、電磁界シミュレータ400の全体的な動作手順を示すフローチャートである。
この図11に示すフローチャートの説明に際しては、図8に示す要素を、特に図番を断らずに参照する場合がある。
電磁界シミュレータ400の動作が開始されると、上記式(3)’式(2)で用いられる誘電率εや導電率σ等といった各種の物理係数(材料定数)がシミュレート対象のモデルに基づいて計算モデル入力部410で入力される(ステップS01)。
次に、図9に示すグリッド500における空間グリッド幅Δx,Δy,Δz、およびシミュレートされる電磁界の時間ステップ間隔Δtが計算条件として計算条件入力部420で入力される(ステップS02)。
さらに、シミュレート対象に対して入射する光の振幅E0、角周波数ω、初期位相φが波源入力部430で入力される(ステップS03)。このとき振幅E0については、座標の関数として入力されることで平面波や球面波などが設定され、さらに時間の関数として入力されることでパルス波などが設定される。
その後、振幅補正部440によって、振幅E0に対する上述した補正係数Aが算出され(ステップS04)、その算出された補正係数Aの値も含めて、上述した改良式(3)’の各係数値がFDTD法計算部450に設定される(ステップS05)。
次に、モデルにおける時間tが時間分割幅Δtだけ進み(ステップS06)、上記式(3)’式(2)に従ったFDTD法の演算がFDTD法計算部450で実行される(ステップS07)。このとき、電界成分を算出する式(3)’の方が1/2ステップだけ先なので、演算は式(3)’、式(2)の順で実行される。また、入射波の振幅が時間の関数である場合にはその関数に従った時間変化の計算も実行される。なお、演算によって得られた電界成分のうち、後の解析で必要となるものについては、図6に示すハードディスク220などに適宜に保存される。
このような式(3)’、式(2)の演算が終了すると、次に、モデルにおける時間tが、シミュレート計算を終了する終了時刻tmaxを超えたか否かが判定され(ステップS08)、終了時刻tmax以前であると判定された場合にはステップS06に戻って上記の手順が繰り返される。
一方、ステップS08で、モデルにおける時間tが終了時刻tmaxを超えたと判定された場合には、FDTD法計算部450はシミュレーション計算を終了し、シミュレーション結果の解析が計算結果解析部460によって行われる(ステップS09)。ここでの解析内容については、従来から周知の各種解析が適宜採用されるものとして詳細な説明は省略する。
最後に、計算結果出力部470によって解析結果がグラフ化されて図5に示すCRTディスプレイ102に表示され、またその結果をハードディスク220に保存し電磁界シミュレータ400の動作が終了する。
以下、本実施形態の電磁界シミュレータ400に具体的なモデルが適用されたシミュレーション例と解析例を用いて、電磁界シミュレータ400によるシミュレーションの効果を説明する。
図12は、図3に示すシミュレーション例を本実施形態に適用した場合の結果を示す図である。
上述したように、このシミュレーションでは、波源における入射波の電界を振幅1V/mの正弦波で振動させた場合に屈折率1.5の媒質中を伝搬する光の電界振動がシミュレートされている。また、計算条件として、光の伝搬方向のグリッドの大きさを10nm、時間ステップ13.343asに設定した第1の条件と、グリッドの大きさ20nm、時間ステップ18.792asに設定した第2の条件とが用いられている。各条件における補正係数の値は、真空の光速をc=2.9979x108[m/s]とすると、第1の条件では0.53351となり、第2の条件では0.37558となる。これらの補正係数の値が用いられてシミュレートされた結果では、図12に示すように、どちらの計算条件でも同様の振幅の波形が得られており、しかも、波源で設定した1V/mの振幅と同じ振幅を有する伝搬光が正確に再現されている。
図13は、図4に示すシミュレーション例を本実施形態に適用した場合の結果を示す図である。
上述したように、このシミュレーションでは、入射波の電界としてピーク電界1V/m、パルス幅16.7nsのガウス型パルスが設定され、波源での屈折率が異なる4種類の場合それぞれについて、伝搬する光の電界振動がシミュレートされている。また、それら4種類の場合について、いずれもグリッドサイズは10nm、空間ステップは10asで共通である。
この場合の補正係数は、屈折率に応じて異なる値となり、各屈折率に対応した補正係数がそれぞれ適用されることにより、図13に示すように、4種類の場合すべてについて振幅が1V/mで同一となる解析結果が得られる。
このように、上述した補正係数の算出式は波源の特性によらず適用可能であり、正弦波だけでなく任意の波形に適用可能であることがわかる。
図14および図15は、厚さ400nmの金の薄膜に円形の微小開口があるモデルに対するシミュレーション例を示す図であり、図14では開口径が直径100nm、図15では開口径が直径200nmである。
図14,図15の双方について、金薄膜3の上方の波源4から波長405nmの平面波が入射した場合のシミュレーションが行われている。また、双方とも波源4の位置の屈折率は同じで、グリッドサイズも光伝播方向は同じ20nmとなっている。ただし薄膜3の面内方向のグリッドサイズは、開口の大きさに合わせて、開口径100nmのモデルでは2nm、開口径200nmのモデルでは5nmに設定されている。
また、時間ステップについては、空間グリッドの最小間隔と時間ステップとの間で、CFL(Courant, Friedrich and Lavy)条件あるいはCourant条件と呼ばれる関係を満たす必要があり、時間ステップが空間グリッドの最小間隔に対して十分に小さなステップとなっていないとFDTD法による計算値が発散してしまい、正常な計算を行うことができない。このため、図14に示す開口径100nmのモデルでは、面内方向のグリッドサイズが2nmなので、時間ステップは4.71as以下であることが必要であり、開口径200nmのモデルでは、面内方向のグリッドサイズが5nmなので、時間ステップは11.6as以下であることが必要がある。また、シミュレーションの便宜のため、光の周期が時間ステップの整数倍となるような設定が望ましく、計算時間の短縮などのために時間ステップは長い方が望ましい。このため、光の周期1.351fsに対して、開口径が100nmのモデルでは時間ステップが4.61as(1/293周期)に設定され、開口径が200nmのモデルでは時間ステップが11.35as(1/119周期)に設定されている。
これら2つのモデルに対するシミュレーションの解析結果を比較する。
図16は、従来のシミュレーション技術で上記2つのモデルをシミュレーションした時の解析結果を比較した図である。
ここでは、解析結果として、開口中心に沿う各点における全電界の2乗値を、光の伝搬方向にプロットしたグラフが示されている。このグラフの横軸は光の伝搬方向の座標を示しており、波源はz=+400nmに位置し、薄膜はz=0〜−400nmの間に位置している。光は+Z方向から−Z方向に伝搬している。
電界の2乗値は光強度に比例するため、本来ならばこのグラフからは、開口を通過してくる光の強度が開口径に依存して変化する様子を評価できるはずである。しかし、図16に示す例では、波源から薄膜へと伝搬する光(z=0〜+400nmの間の光)の強度が2つのモデルで異なっているため、開口を通過してくる光の強度を比較することは意味がない。
正確な比較のためには、2つのモデルで時間ステップを同一にして、同一の計算条件で解析しなければならず、開口径200nmのモデルではCFL条件で制限される時間ステップのおよそ1/2で計算することとなり、計算時間が約倍になってしまう。また、先に開口径が200nmのモデルにおける解析結果を得ていて、その後、開口径が100nmのモデルに対する計算を行う必要ができたような場合には、開口径が100nmのモデルに対する計算を、開口径が200nmのモデルと同じ時間ステップで実行する事ができない(CFL条件を満たさない)ため、開口径が200nmのモデルを再計算する事になる。
図17は、本実施形態の電磁界シミュレータで上記2つのモデルをシミュレーションした時の解析結果を比較した図である。
上述した補正係数によって電界振幅が補正されているため、この図17では、薄膜に入射する前の+Z領域における光強度が、2つのモデルでほぼ同じになっていることが分かる。従って、本実施形態の電磁界シミュレータによるシミュレーションの解析結果では、薄膜の円形開口に光が入射した後の減衰を、計算条件が異なる2つのモデル間で正確に比較することができる。また、これら2つのモデル以外のモデルを後から追加して計算する場合であっても正確な比較が可能である。
このように計算条件が異なっていても正確な比較ができるので、各モデルにおける計算に際しては、各モデルに適した計算条件を用いることができ、計算時間などの効率がよい。
なお、本明細書で例示したような簡単なモデルの場合には、シミュレーションの結果に対して補正を行うことも可能であるが、誘電率などに非線形性があるような場合には、シミュレーション前の振幅補正が不可欠となる。
また、上記説明では、本発明の電磁界シミュレートプログラムの実施形態によって、本発明の電磁界シミュレータの実施形態を構成する要素がコンピュータ上に構成される例が示されているが、本発明の電磁界シミュレータは、ハードウェアで構成された要素を有するものであってもよい。
また、上記説明では、電界成分について振幅が補正される例が示されているが、本発明にいう強度算出部は、磁界成分について補正後の強度を算出するものであってもよい。
電流源Jsourcexを強制振動させる方式でのシミュレーション例を示す図である。 波源中での光の伝搬が考慮されたシミュレーション例を示す図である。 入射光強度を確認するためのシミュレーションの一例を示す図である。 入射光強度を確認するためのシミュレーションの別の例を示す図である。 本発明の一実施形態が適用されるコンピュータを示す外観斜視図である。 図5に示すコンピュータのハードウェア構成図である。 本発明の電磁界シミュレートプログラムの一実施形態を示す図である。 本発明の電磁界シミュレータの一実施形態の機能ブロック図である。 グリッド上に配置された電磁界の成分を表す図である。 アンペールの法則を、図9で説明したグリッド上に当てはめた様子を表す図である。 電磁界シミュレータの全体的な動作手順を示すフローチャートである。 図3に示すシミュレーション例を本実施形態に適用した場合の結果を示す図である。 図4に示すシミュレーション例を本実施形態に適用した場合の結果を示す図である。 厚さ400nmの金の薄膜に開口径が直径100nmの円形微小開口があるモデルに対するシミュレーション例を示す図である。 厚さ400nmの金の薄膜に開口径が直径200nmの円形微小開口があるモデルに対するシミュレーション例を示す図である。 従来のシミュレーション技術で上記2つのモデルをシミュレーションした時の解析結果を比較した図である。 本実施形態の電磁界シミュレータで上記2つのモデルをシミュレーションした時の解析結果を比較した図である。
符号の説明
1 波源
2 反射面
3 薄膜
4 波源
100 コンピュータ
101 本体部
102a 蛍光面
102 CRTディスプレイ
103 キーボード
104 マウス
101a フレキシブルディスク装填口
101b CD−ROM装填口
110 バス
111 中央演算処理装置(CPU)
112 RAM
113 ハードディスクコントローラ
114 フレキシブルディスクドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 マウスコントローラ
117 キーボードコントローラ
118 ディスプレイコントローラ
200 CD−ROM
210 フレキシブルディスク
220 ハードディスク
300 電磁界シミュレートプログラム
310 計算モデル入力部
320 計算条件入力部
330 波源入力部
340 振幅補正部
350 FDTD法計算部
360 計算結果解析部
370 計算結果出力部
400 電磁界シミュレータ
410 計算モデル入力部
420 計算条件入力部
430 波源入力部
440 振幅補正部
450 FDTD法計算部
460 計算結果解析部
470 計算結果出力部
500 グリッド

Claims (4)

  1. ある時刻における電磁界の空間分布を用いて、次の時刻における電磁界の空間分布を算出することを繰り返す電磁界シミュレータにおいて、
    電磁界のシミュレーションにおける時空間的な粗さを設定する粗密度設定部と、
    シミュレート空間上の各位置における電磁的な物理係数を設定する係数設定部と、
    電磁界の空間分布に対する境界条件として電磁波の波源位置と強度とを設定する波源設定部と、
    前記波源設定部で設定された波源位置と強度とを有する電磁波がシミュレーションの結果上で再現されるように、前記粗密度設定部で設定された時空間的な粗さおよび前記係数設定部で設定された電磁的な物理係数に基づいて、シミュレート空間上で波源の位置に付与される電磁界成分の強度を算出する強度算出部とを備えたことを特徴とする電磁界シミュレータ。
  2. 電磁界のシミュレート中に、シミュレート空間上の波源位置に、前記強度算出部で得られた強度の電磁界成分と波源位置外から伝搬してくる電磁界成分との和を付与し続ける波源形成部を備えたことを特徴とする請求項1記載の電磁界シミュレータ。
  3. 前記強度算出部が、前記係数設定部で波源の位置に設定された誘電率εおよび透磁率μと、前記粗密度設定部で設定された時間粗さΔtおよび電磁波進行方向の空間粗さδzとに基づいて、前記波源設定部で設定された電界成分の強度E0に対して、波源の位置に付与される電界成分の強度Eを
    E=2Δt/(δz√εμ)E0
    と算出するものであることを特徴とする請求項1記載の電磁界シミュレータ。
  4. コンピュータに組み込まれて、該コンピュータに、
    ある時刻における電磁界の空間分布を用いて、次の時刻における電磁界の空間分布を算出することを繰り返させる電磁界シミュレートプログラムにおいて、
    前記コンピュータ上に、
    電磁界のシミュレーションにおける時空間的な粗さを設定する粗密度設定部と、
    シミュレート空間上の各位置における電磁的な物理係数を設定する係数設定部と、
    電磁界の空間分布に対する境界条件として電磁波の波源位置と強度とを設定する波源設定部と、
    前記波源設定部で設定された波源位置と強度とを有する電磁波がシミュレーションの結果上で再現されるように、前記粗密度設定部で設定された時空間的な粗さおよび前記係数設定部で設定された電磁的な物理係数に基づいて、シミュレート空間上で波源の位置に付与される電磁界成分の強度を算出する強度算出部とを構成させることを特徴とする電磁界シミュレートプログラム。
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