JP2002340954A - 車両用ガラスアンテナ性能解析方法 - Google Patents

車両用ガラスアンテナ性能解析方法

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JP2002340954A
JP2002340954A JP2001146859A JP2001146859A JP2002340954A JP 2002340954 A JP2002340954 A JP 2002340954A JP 2001146859 A JP2001146859 A JP 2001146859A JP 2001146859 A JP2001146859 A JP 2001146859A JP 2002340954 A JP2002340954 A JP 2002340954A
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亨 宇野
Yukio Yoshikawa
幸雄 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲面形状を有する車両用の窓ガラス板に設け
られるアンテナ近傍の電磁波シミュレーションを正確に
行ってアンテナ導体の性能を正確にシミュレーションす
る。 【解決手段】 アンテナ導体22が設けられている処理
セルの集合Aについてそれぞれの処理セル周縁部の静電
界の値を準静電磁界近似法により求め、静電界の値を用
いて処理セルの集合Aについてそれぞれの処理セル内の
表面の磁界の値をCP法により求め、処理セルの集合A
を除いた複数の処理セルについて電界の値及び磁界の値
を有限差分時間領域法により求めて車両用ガラスアンテ
ナの性能を解析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の窓ガラス板
に設けられる例えば線状のアンテナ導体の周囲の電磁波
解析をしてガラスアンテナの性能を解析する車両用ガラ
スアンテナ性能解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、新規のアンテナを作製するに
際して、アンテナ周囲の電磁界状態を解析するための電
磁波シミュレーションプログラムを使用して、アンテナ
のインピーダンスやゲイン等の受信及び送信性能をシミ
ュレーションすることが行われていることが知られてい
る。この電磁波シミュレーションプログラムを使用した
装置の一例としては、例えば、特開平11−35216
6号公報では、微細な構造を有するシミュレーション対
象物の電磁波解析を高速に行うことができるようにする
ものが開示されている。
【0003】従来より、車両のガラスアンテナの受信及
び送信性能をシミュレーションするためには、モーメン
ト法やFDTD(Finite Difference Time Domain)法
が使用されていた。
【0004】このFDTD法は、電磁波の過渡的な挙動
を、電子計算機を使用した数値シミュレーションによっ
て解析する方法の1つであって、有限差分時間領域法と
呼ばれている。この方法は、マクスウェル方程式を時間
と空間とについて一次差分公式を用いて電磁界値を求め
る手法であって、その適用範囲の広さ等から広く用いら
れている手法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のモーメント法による電磁波解析では、車両用の窓ガ
ラス板が誘電体であるために、解析精度に対する誘電体
依存性が顕著となり、ガラス材料特性がわずかに異って
もインピーダンスが大きく異なるという、実際と反する
解析結果となってしまい、ガラスアンテナの性能を解析
することが実用上不可能となる問題点がある。
【0006】また、前記従来のFDTD法を用いた電磁
波シミュレーションでは、誘電体材料には依存せずに高
精度に解析できる利点があるが、曲線形状を有する車両
用の窓ガラス板にガラスアンテナを設けた状態でシミュ
レーションをすると、車両用の窓ガラス板の曲線形状に
よってそのシミュレーション結果が異なる問題点があ
る。
【0007】すなわち、FDTD法では、シミュレーシ
ョン対象のガラスアンテナを直交処理セルに分割した場
合、車両用ガラス板が曲線形状となっているためにガラ
スアンテナが各処理セルを斜めに横切ってしまう。その
結果、FDTD法では、直交セルでの電磁界状態を本来
シミュレーションする手法であるために、本来のガラス
アンテナ近傍に対して階段的に電磁界解析をする、所謂
階段誤差が生じる。
【0008】この階段誤差を小さくするためには、各処
理セルサイズを実際のガラスアンテナ径に応じた処理セ
ルサイズとするようにシミュレーションを行うことが望
ましいが、処理セル数が膨大になったり、処理セルを設
定する処理の手間が煩雑となり、非現実的である問題点
がある。
【0009】更に、従来のFDTD法では、各処理セル
に対して斜めに線状のガラスアンテナが配された状態で
電磁波シミュレーションを行っているために、実際の線
状のガラスアンテナの長さよりも長い状態でシミュレー
ションを行っていることになり、インピーダンス(反射
係数)の解析を正確に行うことができない問題点があ
る。
【0010】更にまた、従来のFDTD法では、空間に
ついて差分法でシミュレーションを行うに際して通常1
次の差分公式が使用されるが、線状のガラスアンテナ近
傍においては電磁場が急激に変化するため、線状のガラ
スアンテナ近傍と近傍以外とで同じ処理セルサイズとす
ると、線状のガラスアンテナ近傍以外と比べて線状のガ
ラスアンテナ近傍におけるシミュレーション精度が悪い
問題点ある。
【0011】これに対し、線状のガラスアンテナ近傍と
近傍以外との双方の領域で処理セルサイズを小さくする
手法があるが、処理セル数が膨大となりシミュレーショ
ン時に使用するメモリ等の計算資源を確保することが困
難となる問題がある。
【0012】また、線状のガラスアンテナ近傍での処理
セルサイズを線状のガラスアンテナ近傍以外の処理セル
サイズよりも小さくするサブグリッド法や、線状のガラ
スアンテナ近傍での各処理セルを徐々に小さくする手法
があるが、上述したような手間や計算資源が多くかかる
問題がある。
【0013】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、曲面形状を有する車両用ガラス
板に設けられるアンテナ近傍の電磁波シミュレーション
を正確に行ってアンテナ導体の性能を正確にシミュレー
ションすることができる車両用ガラスアンテナ性能解析
方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、車両の窓ガ
ラス板に設けられたアンテナ導体の電磁波放射又は電磁
波受信性能を解析する車両用ガラスアンテナ性能解析方
法において、アンテナ導体、窓ガラス板、車体又はそれ
らの周囲の空間を含む解析範囲を格子状の複数の処理セ
ルに分割するとともに、この解析範囲において、少なく
とも窓ガラス板の誘電率の値及び波源の値を設定する第
1ステップと、仮にアンテナ導体から電磁波を放射する
場合に、上記複数の処理セルのうちアンテナ導体が設け
られている複数の処理セルからなる処理セルの集合Aに
ついてはそれぞれの処理セル周縁部の静電界の値を準静
電磁界近似法により求め処理セルの集合A以外の処理セ
ルについて有限差分時間領域法により電界の値を求める
第2ステップと、第2ステップで求めた複数の静電界の
値を用いて処理セルの集合Aについてそれぞれの処理セ
ル内の表面の磁界の値をCP(Contour Path)法により
求め、さらに、上記複数の処理セルのうち処理セルの集
合Aを除いた複数の処理セルについて磁界の値を有限差
分時間領域法により求める第3ステップと、第3ステッ
プで求めた電界の値及び磁界の値とを評価して車両用ガ
ラスアンテナの性能を解析する第4ステップにより課題
を解決する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れた車両用ガラスアンテナ性能解析装置に適用される。
【0017】[車両用ガラスアンテナ性能解析装置の機
能的な構成]図1は、車両用ガラスアンテナ性能解析装
置の構成を機能ブロック図として示したものである。
【0018】この車両用ガラスアンテナ性能解析装置
は、車両の窓ガラス板に設けられた例えば線状のアンテ
ナ導体の電磁波放射及び電磁波受信の性能を解析するた
めのものである。
【0019】車両用ガラスアンテナ性能解析装置は、初
期条件入力部1と、電磁界シミュレーション部2と、シ
ミュレーション結果提示部3と、メモリ4とを備えて構
成されている。この車両用ガラスアンテナ性能解析装置
は、例えばパーソナルコンピュータからなり、初期条件
入力部1がユーザにより操作されるキーボードなどから
なり、電磁界解析部2がCPU(Central Processing U
nit)や処理回路からなり、シミュレーション結果提示
部3がシミュレーション結果をユーザに提示するモニタ
やプリンタ等を含んで構成されている。また、この車両
用ガラスアンテナ性能解析装置において、メモリ4は電
磁界シミュレーション部2により電磁波解析シミュレー
ションを行うに際して使用される作業領域となる。
【0020】また、この車両用ガラスアンテナ性能解析
装置は、電磁界シミュレーション部2が電磁波解析シミ
ュレーションを行うための電磁波解析プログラムを格納
する記録媒体を備えていても良く、例えば電磁界シミュ
レーション部2により電磁波解析シミュレーションを行
うに際して電磁波解析プログラムの読み出しをする。
【0021】初期条件入力部1は、電磁界シミュレーシ
ョン部2により電磁波解析シミュレーションを行うに際
して必要な初期条件を入力する。この初期条件入力部1
は、例えばユーザによりキーボードなどが操作されるこ
とにより、アンテナ導体の物性値などの初期条件が入力
され、入力された初期条件を電磁界シミュレーション部
2に出力する。
【0022】電磁界シミュレーション部2は、初期条件
入力部1から初期条件が入力されると、初期条件を用い
た電磁波解析シミュレーションを開始する。電磁界シミ
ュレーション部2は、例えば記録媒体に格納された電磁
波解析プログラムを起動し、初期条件に用いた演算をす
る処理セル設定部11、準静電磁界近似法処理部12、
CP法処理部13、有限差分時間領域法処理部14とを
有する。
【0023】処理セル設定部11は、電磁波解析シミュ
レーションを行うに際しての処理単位である処理セルを
決定する処理セル決定処理、アンテナ導体を含む処理セ
ルの集合Aを抽出して準静電磁界近似法処理部12によ
り電界値を求める処理セルを設定する処理セル抽出処
理、電磁波解析シミュレーションの有限領域を設定する
吸収境界条件設定処理をする。
【0024】準静電磁界近似法処理部12は、処理セル
設定部11で決定された処理セルの集合Aについて準静
電磁界近似法に従った演算処理をすることにより、アン
テナ導体の導体幅などの大きさに応じて、集合Aに含ま
れる各処理セルの周縁部の電界値を求める。なお、準静
電磁界近似法処理部12で行う演算内容の詳細について
は後述する。
【0025】有限差分時間領域法処理部14は、マクス
ウェル方程式を時間と空間とについて一次差分公式を用
いて電磁界値を求める手法である所謂FDTD(Finite
Difference Time Domain)法に従った処理をする。こ
の有限差分時間領域法処理部14は、解析範囲に含まれ
る複数の処理セルのうち、準静電磁界近似法により電界
値を求める処理セルの集合Aを除いた複数の処理セルに
ついて電界値及び磁界値を求める。このとき、有限差分
時間領域法処理部14は、窓ガラス板の誘電率、隣接す
る処理セルの電界値を用いた下記式1のアンペアの法則
に従って各処理セルの磁界値を求める。
【0026】
【数1】 CP法処理部13は、準静電磁界近似法処理部12で求
めた各処理セルの周縁部における電界値を周回積分する
ことで各処理セル表面における磁界値を求める下記式2
のファラデーの法則の演算式を用いたCP(Contour Pa
th)法に従った処理をする。
【0027】
【数2】 [車両用ガラスアンテナ性能解析装置の動作]図2に、
車両用ガラスアンテナ性能解析装置により電磁波解析シ
ミュレーションを行うときの処理の一例を示す。
【0028】図2によれば、先ず、ステップS1におい
て、ユーザによりキーボードなどが操作されることで初
期条件入力部1に初期条件が入力されて初期条件を設定
する。初期条件入力部1は、入力された初期条件に基づ
いて初期条件情報を生成して電磁界シミュレーション部
2に出力する。
【0029】初期条件入力部1に入力される初期条件と
しては、窓ガラス板(誘電体)やアンテナ導体、車体の
形状及び物性値などを特定する情報、各処理セルの大き
さ、アンテナ導体を含む処理セル、すなわち準静電磁界
近似法処理部12により電界値演算を行う処理セルの集
合Aの抽出、電磁界解析シミュレーションにより電磁波
状態を解析する解析範囲、解析範囲を有限とするための
吸収境界条件の設定などがある。
【0030】このとき、初期条件入力部1は、図4に示
すようなアンテナ導体22(波源)との距離と電界強度
との関係に従って、アンテナ導体22が含まれていない
処理セルでの準静電界の値を準静電磁界近似法処理部1
2により求める設定にしても良い。更に、初期条件入力
部1は、アンテナ導体22との距離の3乗に電界強度が
比例する成分が支配的になる処理セル、すなわち距離R
内の処理セルについてのみ準静電磁界近似法処理部12
により電界値を求めるように設定しても良い。これによ
り、アンテナ導体22近傍での準静電界の値をより正確
に求める。
【0031】また、このステップS1において、初期条
件入力部1は、各処理セルの座標位置、アンテナ導体の
座標位置を決定して、アンテナ導体を含む処理セルの座
標位置を認識する。
【0032】そして、ステップS1では内部のタイマを
起動して、ステップS2以降の処理を行い、ステップS
2〜ステップS3−3の処理をΔT/2(ΔT:所定時
間)ごとに繰り返して解析範囲での電界値及び磁界値を
求めて電磁波を解析する。
【0033】次のステップS2において、電磁界シミュ
レーション部2は、ステップS1で決定された初期条件
に従って、各処理セルの周縁部における中心位置での電
界値Eの計算をし、計算して得た電界値とその座標位置
とを対応させてメモリ4に格納する。
【0034】本例において、電磁界シミュレーション部
2は、アンテナ導体22を含む処理セルから電界値の演
算を開始し、得られた電界値を用いて磁界値の演算を開
始する。
【0035】ここで、電磁界シミュレーション部2は、
図3に示すステップS1で認識したアンテナ導体22を
含む処理セル21の集合Aについては、準静電磁界近似
法処理部12による準静電界近似法により電界値E1、
電界値E2を求める。
【0036】次のステップS3−1において、電磁界シ
ミュレーション部2は、解析範囲を有限とするための吸
収境界条件を適用する必要があるか否かの判定をして、
電磁波を吸収するための条件を適用する必要があるとき
にはその処理セルでの電磁界値について境界条件を適用
する。
【0037】次のステップS3−2において、電磁界シ
ミュレーション部2は、ステップS2で演算されて、メ
モリ4に格納されている電界値を用いて処理セル内の表
面における磁界値をCP法処理部13により求める。磁
界のうち、処理セルの集合A内の表面の磁界については
必要に応じて準静電磁界近似法を用いて求めても良い。
CP法処理部13は、例えば図3に示す処理セル21に
ついては、積分経路24を通常の矩形経路から三角状経
路に変更して電界値E1、電界値E2を用いた周回積分
をすることで処理セル21での磁界値H1を求める。
【0038】このようにステップS2からステップS3
−2までの処理をすることにより、処理セル21につい
て電界値E1、E2及び磁界値H1を求める。
【0039】そして、次のステップS3−3において、
電磁界シミュレーション部2は、ステップS1終了時に
起動したタイマの現在時刻値Tが予め設定した設定時刻
値Tmaxに達したか否かの判定をする。ここで、設定
時刻値Tmaxは、電界値及び磁界値が収束して定常と
なるのに必要な時間に相当する時刻値が設定されてい
る。
【0040】電磁界シミュレーション部2は、現在時刻
値Tが設定時刻値Tmax以上であると判定したときに
はステップS4に処理を進め、現在時刻値Tが設定時刻
値Tmax以上でないと判定したときにはステップS2
に処理を進める。
【0041】これにより、ステップS3−1における吸
収境界条件を適用する前であって設定時刻値Tmaxに
至るまで電磁界シミュレーション部2はアンテナ導体2
2を含む処理セルから開始してステップS2及びステッ
プS3−2の処理を繰り返すことにより、広い解析範囲
における電界値E及び磁界値Hを得る。
【0042】次のステップS4においては、解析範囲で
得られた電界値及び磁界値を用いて、ユーザに提示する
ための処理をシミュレーション結果提示部3により行う
ことにより、電磁界シミュレーション部2による電磁波
解析シミュレーションの結果をユーザに提示する。
【0043】このとき、シミュレーション結果提示部3
により行う処理は、特に限定せず、例えば電磁波状態を
グラフィック表示するための処理でも良く、アンテナ導
体のインピーダンス、電界強度又は指向性を提示するた
めの処理でも良い。
【0044】[準静電磁界近似法処理部12での演算処
理]つぎに、準静電磁界近似法処理部12による準静電
磁界近似法による演算処理内容の詳細について説明す
る。
【0045】準静電磁界近似法処理部12により準静電
磁界近似法で準静電界を求めるためには、図5に示すよ
うに、アンテナ導体31と窓ガラス板32とをモデル化
した演算をする。図5では、アンテナ導体31は波源で
あって電荷が存在するものとし、窓ガラス板32の厚さ
をdとし、窓ガラス板32内の誘電率をεεとし、
窓ガラス板32外の誘電率をεとし、アンテナ導体3
1の幅を2aとしてモデル化している。
【0046】図5に示すモデルの場合における下記Pois
son方程式(式11)、Green関数G(式12)を用い
る。
【0047】
【数3】 そして、図5の場合のGreen関数を求め図5中の電荷分
布の一例としてアンテナ導体31の幅2aで下記式13
を用いて電界を求める。
【0048】
【数4】 これにより、z>0での準静電界は下記式14のように
表現され、0>z>−dでは下記式15のように表現さ
れ、−d>zでは下記式16のように表現される。
【0049】
【数5】 また、他の一例としては、図6に示すように、窓ガラス
板32の底面に導体からなる地板33が配設された場
合、準静電磁界近似法処理部12は準静電磁界近似法に
より、z>0での準静電界を下記式17により求め、0
>z>−dでの準静電界を下記式18により求める。
【0050】
【数6】 [実施の形態の効果]以上、詳細に説明したように、車
両用ガラスアンテナ性能解析装置によれば、アンテナ導
体近傍では準静電磁界近似が成立することを利用して準
静電磁界近似法処理部12により電界値を求めるととも
に、準静電磁界近似法により求めた電界値を用いてCP
法により磁界値を求め、アンテナ導体近傍外ではFDT
D法により電磁界値を求めることができるので、車両用
のアンテナ導体のように曲面形状を有する車両用窓ガラ
ス板に設けられた線状のガラスアンテナ近傍の電磁波シ
ミュレーションを正確に行って線状のガラスアンテナの
性能を正確にシミュレーションすることができる。
【0051】ここで、アンテナ幅を1mm、ガラス厚さ
を2mm、比誘電率を4とした場合の周波数に対する反
射係数の実測値及び電磁波解析シミュレーションで得た
値の結果を図7に示す。
【0052】図7によれば、細線で示した周波数に対す
る反射係数の変化の実測値と、太線で示した周波数に対
する反射係数の変化の電磁波解析シミュレーション値と
を比較すると、FDTD法のみにより電磁波解析シミュ
レーションをした場合と比較して精度の良いアンテナ導
体の特性を得ることができる。
【0053】なお、上述の実施の形態は本発明の一例で
ある。このため、本発明は、上述の実施形態に限定され
ることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明
に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に
応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、アンテナ
導体近傍では、準静電磁界近似法及びCP法により、複
数の処理セルのうちアンテナ導体を含む処理セルの集合
Aについての電界値及び磁界値を求め、アンテナ近傍外
では、有限差分時間領域法により、複数の処理セルのう
ち処理セルの集合Aを除いた処理セルについて電界値及
び磁界値を求めるので、曲面形状を有する車両の窓ガラ
ス板に設けられるアンテナ導体の電磁波シミュレーショ
ンを正確に行ってアンテナ導体の性能を正確にシミュレ
ーションすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車両用ガラスアンテナ性能解
析装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した車両用ガラスアンテナ性能解
析装置により電磁波解析シミュレーションをするときの
処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用した車両用ガラスアンテナ性能解
析装置による電界の計算、磁界の計算について説明する
ための図である。
【図4】アンテナ導体との距離と電磁波のゲインとの関
係を示す図である。
【図5】準静電磁界近似法の一例を説明するための図で
ある。
【図6】準静電磁界近似法の他の一例を説明するための
図である。
【図7】本発明を適用した車両用ガラスアンテナ性能解
析装置による周波数−反射係数特性と、実測値による周
波数−反射係数とを示す図である。
【符号の説明】
1 初期条件入力部 2 電磁界シミュレーション部 3 シミュレーション結果提示部 4 メモリ 11 処理セル設定部 12 準静電磁界近似法処理部 13 CP法処理部 14 有限差分時間領域法処理部 21,23 処理セル 22,31 アンテナ導体 24 積分経路 32 窓ガラス板 33 地板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の窓ガラス板に設けられたアンテナ
    導体の電磁波放射又は電磁波受信性能を解析する車両用
    ガラスアンテナ性能解析方法において、 アンテナ導体、窓ガラス板、車体又はそれらの周囲の空
    間を含む解析範囲を格子状の複数の処理セルに分割する
    とともに、この解析範囲において、少なくとも窓ガラス
    板の誘電率の値及び波源の値を設定する第1ステップ
    と、 仮にアンテナ導体から電磁波を放射する場合に、上記複
    数の処理セルのうちアンテナ導体が設けられている複数
    の処理セルからなる処理セルの集合Aについてはそれぞ
    れの処理セル周縁部の静電界の値を準静電磁界近似法に
    より求め処理セルの集合A以外の処理セルについて有限
    差分時間領域法により電界の値を求める第2ステップ
    と、 第2ステップで求めた複数の静電界の値を用いて処理セ
    ルの集合Aについてそれぞれの処理セル内の表面の磁界
    の値をCP(Contour Path)法により求め、さらに、上
    記複数の処理セルのうち処理セルの集合Aを除いた複数
    の処理セルについて磁界の値を有限差分時間領域法によ
    り求める第3ステップと、 第3ステップで求めた電界の値及び磁界の値とを評価し
    て車両用ガラスアンテナの性能を解析する第4ステップ
    とを有することを特徴とする車両用ガラスアンテナ性能
    解析方法。
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