JP4982053B2 - ブランチケーブル用押え巻き部材 - Google Patents

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本発明は、ブランチケーブル用押え巻き部材に係り、特にテープ状の押え巻き部材に関する。
図4(a)に示すように、ブランチケーブル21は、支持線(図示省略)と、その支持線を中心に撚り合わされた複数のケーブル22と、図4(a)に示す紐状の押え巻き用部材24とを備えて構成されている。押え巻き用部材24は、複数のケーブル22の周囲に確実に巻きつくように巻回されている。押え巻き用部材24を用いる目的としては、第1に、撚り合わされたケーブル22の撚りを安定させるため、すなわちケーブル22がばらけるのを防止するために用いられている。また、押え巻き用部材24を用いる第2の目的としては、ブランチケーブル21の布設時にケーブル22にかかる外部応力を吸収してケーブル22を保護するために用いられている。(特許文献1参照。)。
特開平11−194250号公報
ところで、図4(a)に示すブランチケーブル21は、例えば通信ブランチケーブルとしてマンションなどに布設されることがある。最近のマンションは、マンション自体の規模が大型化したり、又は複数のマンションが集合して広域化されている。このようなマンションは、図5に示すように、電話の交換機が集中管理されているMDF40の建物とマンション30の建物が離れている。この場合、通信ブランチケーブル21は、図5に示されているMDF40から地下管路50を経由して地下ピット55と呼ばれる場所に配線され、マンション30に布設されることがある。布設される通信ブランチケーブル21は、地下ピット55の床の上を引きずり回されたりすることがあり、地下ピット55の床がコンクリートのようなザラザラした凹凸の面である場合に、押え巻き部材が図4(b)に示すような鉄線24a1とその鉄線24a1を被覆するビニール樹脂24a2とから形成される押え巻き部材24aであると、次ぎのような問題が生じてしまうことがある。すなわち、押え巻き部材24aは、断面積が小さなものであり、そのため、通信ブランチケーブル21を布設するときに、このケーブルを引張ると押え巻き部材24aが切れてしまうことがある。押え巻き部材24aが切れると、ケーブル22がばらけてしまうおそれがあり、仮にばらけが発生すると、通信ブランチケーブル21の布設作業が一時的に中断してしまうようになる。従来例では、布設作業の能率が低下してしまうという問題がある。
従来例の押え巻き部材24には、図4(c)に示すように、鉄線24b1と、その鉄線24b1を挟むようにポリエチレン樹脂(又はPVCやPET)で被覆した、いわゆるビニ帯24b2と呼ばれる樹脂で被覆した線構造の押え巻き部材24bがある。この押え巻き部材24bも通信ブランチケーブル21を布設するときに、このケーブルを引っ張ると押え巻き部材24bが切れてしまうことがあり、押え巻き部材24aと同様な問題を有している。
本発明の目的は、ブランチケーブルを布設するときに、通信ケーブルのばらけを防止することができるとともに、切れにくいブランチケーブル用押え巻き部材を提供することにある。
請求項1に記載のブランチケーブル用押え巻き部材は、持線を中心に複数の通信ケーブルを撚り合わせてなるブランチケーブルの前記複数の通信ケーブルの外周に巻き付ける前記複数の通信ケーブルのばらけ防止用の押え巻き部材において,
前記防止用の押え巻き部材は,ポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリオレフィン系樹脂、又はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のいずれかの熱可塑性樹脂を主材とし、この主材に超高分子量ポリエチレン又はポリアセタールからなる自己潤滑特性を有する材料を配合してテープ状に形成してなり,
前記防止用の押え巻き部材は、前記ブランチケーブル人力で布設する時に該ブランチケーブルに掛かる引張り力300Nよりも大きな引張強度を有してなり,
前記ブランチケーブルをコンクリート床の表面に布設するとき、前記ブランチケーブル接触するコンクリート床の表面の凹部に対し、前記テープ状の押え巻き部材のテープ幅が凹部の窪みの幅よりも広いときは該凹部の窪みを覆って、該窪みを形成する周囲の前記コンクリート床と複数の箇所で接触し,
前記ブランチケーブルが接触するコンクリート床の表面の凹部に対し、前記テープ状の押え巻き部材のテープ幅が凹部の窪みの幅よりも狭いときは該凹部の窪みの中に入り込み、該窪みの底部を形成する前記コンクリート床表面と複数の箇所で接触するように構成してなることを特徴とする。
この構成により、ブランチケーブル用押え巻き部材は、凹凸のあるコンクリート床の凹部の窪みに入り込みにくくなり、摩耗しにくくなる。
請求項2に記載のブランチケーブル用押え巻き部材は、請求項1に記載のブランチケーブル用押え巻き部材において、押え巻き部材は,
テープ状に形成する防止用の押え巻き部材の長手方向に直交する方向における断面形状構造を略矩形状又は略台形状若しくは略長円形状のいずれかの形状に形成したことを特徴とする。
この構成により、ブランチケーブル用押え巻き部材は、さらに摩耗しにくくなる。
請求項1に記載の発明によれば、ブランチケーブル用押え巻き部材は、ブランチケーブルが細かな凹凸を有するコンクリート床に大きな力で引きずられても、テープ構造であることからコンクリート床の凹部に入り込みにくくなる。したがって、コンクリート床による摩耗の進行度合いを遅くすることができ、ブランチケーブルの布設時においてブランチケーブル用押え巻き部材が切れにくくなり、通信ケーブルのばらけ防止を図ることができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、コンクリート床による摩耗の進行度合いを遅くするための効果的な形状を提供することができる。
本発明は、支持線と、その支持線を中心にして撚り合わされる複数の通信ケーブルとを備えるブランチケーブルの上記複数の通信ケーブルのばらけ防止用の押え巻き部材である。本発明は、この押え巻き部材が上記ブランチケーブルの布設時における引張り力よりも大きな引張強さを有するとともに、上記布設時に接触する床の凹凸のうち、凹部に対しては複数の線若しくは複数の面で接触することによって実現される。
以下、本発明に係るブランチケーブル用押え巻き部材の実施例について、図1〜3に基づいて詳しく説明する。
図1(a)には、本発明の実施例に係るブランチケーブルの斜視図が示されている。また、図1(b)には、ブランチケーブルの断面の一部を拡大する図が示されている。
この図1(a)において、1はブランチケーブルを示している。ブランチケーブル1は、支持線2とその支持線2を中心にSZ撚りで撚り合わされる6本の通信ケーブル3(以下、「ケーブル3」と表示する)とから構成される通信用ブランチケーブルである。このブランチケーブル1には、ブランチケーブル用押え巻き部材4が撚り合わされたケーブル3の周囲に巻回されており、その巻回された状態が図1(b)に示されている。
ブランチケーブル1に巻回されるブランチケーブル用押え巻き部材4(以下、「押え巻き部材4」と表示する)は、後述するプラスチック樹脂から形成され、かつテープ状に形成されている。
ここで、押え巻き部材4がテープ状に形成されるのは、ブランチケーブル1を布設するときに、押え巻き部材4が従来の押え巻き部材24(図4参照)と比べて切れにくいためである。これは、押え巻き部材4が、後述するように摩耗しにくい構造で形成されているのに対し、従来の押え巻き部材24は、押え巻き部材4と比べて摩耗しやすい構造で形成されているからである。従来の押え巻き部材24は摩耗が生じると、この押え巻き部材24の外径が徐々に細くなるため、ブランチケーブル21(図4参照)を布設するときに、押え巻き部材24に掛る引張力に耐え切れずにやがて切れてしまう。一方、本実施例に係る押え巻き部材4は、後述するように、コンクリートによって摩耗しにくいテープ状の構造に形成されているため、従来の押え巻き部材24と比べて切れにくいものになっている。この点について、図2に基づいて従来の押え巻き部材24と比較しながら説明する。
図2に示すように、地下ピット55のコンクリート床60の表面には、細かな凹凸があり、例えば図2(a),図2(c)に示すように、小さな幅の窪みからなる凹部60aや、図2(b),図2(d)に示すように、比較的大きな幅の窪みからなる凹部60bがある。
図2(a)において、本実施例に係る押え巻き部材4は、幅の広いテープ構造に形成されている。このような構造の押え巻き部材4は、凹部60aの窪みの幅よりも広く形成されれば、凹部60aの窪みの中に入りきらずにこの窪みを覆うようになり、コンクリート床60の表面と複数の箇所(図2(a)のW1,W2)で線接触又は面接触する。接触部位が複数あると、各接触部位に掛る荷重は分散されることから、押え巻き部材4は、摩耗しにくい(摩耗の進行度合いが遅れる)ことになる。一方、従来の押え巻き部材24は、細い線からなる線構造であることから、図2(c)に示すように、凹部60aの窪みの幅と比べて線の外径が小さくなると考えられる。そのため、押え巻き部材24は、凹部60aの窪みの中に入り込むようになり、コンクリート床60の表面と一箇所(図2(c)のY1)で接する。接触部位が一つであると、接触部位に掛る荷重は分散されないことから、押え巻き部材24には、大きな荷重が掛り摩耗しやすくなる。また、凹部60aの窪みの中に入り込んだ押え巻き部材24は、ブランチケーブル21がコンクリート床60に引きずられたとき、ブランチケーブル21の移動とともに移動し、この窪みから引き上げられる。この場合、押え巻き部材24は、コンクリート床60の凸部(図2(c)のY2)で接触して押え巻き部材24の一部が削り取られるため、本実施例の押え巻き部材4と比べて摩耗しやすくなる。
また、図2(b)において、凹部60bの窪みの幅が広い場合には、押え巻き部材4が、凹部60bの窪みの中に込むようになり、コンクリート床60の表面と複数の箇所(図示省略)又は面(図2(b)のX)で接触する。接触部位が複数の線又は面であると、各接触部位に掛る荷重は分散されることから、押え巻き部材4は、摩耗しにくいことになる。一方、従来の押え巻き部材24は、線構造であることから、図2(d)に示すように、幅広の凹部60bの窪みの幅と比べて小さくなる。そのため、押え巻き部材24は、凹部60bの窪みの中に入り込むようになり、この場合もコンクリート床60の表面と一箇所(図2(c)のY1)で接触する。接触部位が一つであると、接触部位に掛る荷重は分散されないことから、押え巻き部材24は、本実施例の押え巻き部材4と比べて摩耗しやすくなる。
このように、ブランチケーブル1が細かな凹凸を有するコンクリート床60に引きずられたとき、従来の線構造の押え巻き部材24と比べて、本実施例の押え巻き部材4は、テープ構造であることからコンクリート床60の凹部の窪み(特に、60a)に入り込みにくいため、押え巻き部材4は、コンクリート床60による摩耗の進行度合いを遅くすることができる。したがって、押え巻き部材4は、ブランチケーブル1の布設時に切れにくくなり、その結果ケーブル3のばらけを防止することができる。なお、この押え巻き部材4は、図1及び図2に示すような断面の形状に限定されるものではなく、図3に示すような断面構造であってもよい。
図3(a)〜(c)には、押え巻き部材4a〜cの断面構造が示されている。
図3(a)は、「略矩形」状の形状4aを示しており、図1及び図2で示された押え巻き部材4の断面構造を表している。
図3(b)は、「略台形」状の形状4bを示している。ここで、押え巻き部材4bの断面構造を「略台形」状としたのは、押え巻き部材4をさらに摩耗しにくくし、切れにくくするためである。これは、ブランチケーブル1がコンクリート床60に引きずられたとき、摩耗しやすいのは、押え巻き部材4のコンクリート床60と接触する面の角部近傍であることからである。押え巻き部材4は、テープの幅が広いと、コンクリート床60の窪みに入り込めにくくなることから、コンクリートと接触する押え巻き部材4の面の幅を接触するコンクリート床60の面の幅よりも広くすれば、接触する押え巻き部材4の面の角部近傍がたとえ摩耗しても、広げた部分が摩耗代になる。したがって、押え巻き部材4は断面構造が「略台形」状となる構造(4b)にすれば、「略矩形」状とした場合の構造(4a)に比べてさらに摩耗しにくくなる。
また、図3(c)は、「略長円」状の形状4cを示している。ここで、押え巻き部材4cの断面構造を「略長円」状としたのは、押え巻き部材4を摩耗しにくくし、切れにくくするためである。これは、ブランチケーブル1がコンクリート床60に引きずられたとき、摩耗しやすいのは、コンクリート床60の凹部の窪みに押え巻き部材4が入り込む場合であるからである。この場合、押え巻き部材4の断面構造を「略長円」状にすれば、凹部の窪みにおいて、押え巻き部材4cの端面部はコンクリートと複数の箇所で接触しやすくなることから、押え巻き部材4cに掛る荷重の分散が起きて押え巻き部材4cが摩耗しにくくなり、切れにくくなるからである。
ところで、ブランチケーブル1は布設するとき大きな力によって引き回されるので、押え巻き部材4にも大きな引張力が働くことになる。前述したように、ブランチケーブル1を布設するときに、押え巻き部材4が切れるのは、ブランチケーブル1がコンクリート床60に引きずられたとき、押え巻き部材4が摩耗することが大きな要因になっている。すなわち、押え巻き部材4が摩耗すると、押え巻き部材4の断面積が縮小することから、押え巻き部材4に用いられる材料の引張強度以上の力が押え巻き部材4に掛るため、押え巻き部材4はブランチケーブル1を布設するときに切れてしまう。
そこで、押え巻き部材4は、ブランチケーブル1を布設するときに押え巻き部材4に掛る力を考慮してテープ材料及びテープ寸法(断面積)を選定する必要がある。例えば、ブランチケーブル1を人力で布設するときに、押え巻き部材4には300Nの引張力が掛る。このとき、テープ材料に引張強度が100MPaのポリプロピレンを用いた場合、テープの断面積を3mm以上としないとテープ、すなわち、押え巻き部材4には引張強度以上の引張力が掛り、切れてしまう。
本実施例の押え巻き部材4においては、この点を考慮してテープの材料と寸法を選定する。すなわち、テープの材料をポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリオレフィン系樹脂、又はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの汎用熱可塑性樹脂から選択する。次に、図3に図示する断面構造を選定する。そして、選択した樹脂の引張強度と断面構造から必要な断面積を算出し、押え巻き部材4の寸法を決定する。
また、本実施例の押え巻き部材4は、上記ポリオレフィン系樹脂、又は汎用熱可塑性樹脂を主材とし、この主材に自己潤滑特性を有する材料を配合すると、摩耗がより進みにくくなるので好ましい。自己潤滑特性を有する材料には、超高分子量ポリエチレンとポリアセタールがある。自己潤滑特性を有する材料の配合量は、特に規定していないが、押え巻き部材4全体の引張強度及びコストなどを考慮して適宜選定することが好ましい。
このようにして構成される押え巻き部材4の実施例を従来例及び比較例とともに表1に示す。表1には、実施例、従来例、及び比較例として用いられる押え巻き部材の構造が示されている。また、表1には、上記押え巻き部材を用いた試験の結果に基づいて評価した判定内容が理由とともに示されている。これらの内容について、先ず、押え巻き部材の構造から順を追って以下に説明する。
Figure 0004982053
実施例1
実施例1の押え巻き部材は、材料に公知のポリプロピレン樹脂を用い、テープ構造とし、その厚さを1mm、幅を3mmとしたもの(断面積3mm)から構成される。
実施例2
実施例2の押え巻き部材は、材料に公知のポリプロピレン樹脂を用い、テープ構造とし、その厚さを0.6mm、幅を6mmとしたもの(断面積3.6mm)から構成される。
比較例1
比較例1の押え巻き部材は、材料に公知のポリプロピレン樹脂を用い、線構造とし、その厚さを0.6mm、幅を1.5mmとしたもの(断面積0.9mm)から構成される。
従来例1
従来例1の押え巻き部材は、外径0.4mmの鉄線と、その鉄線を挟むようにポリエチレン樹脂で被覆し、最大厚さが0.7mm、最大長さ(幅)を3.8mmとした線構造のものから構成される。
従来例2
従来例2の押え巻き部材は、外径0.65mmの銅導体と、その銅導体をポリエチレン樹脂で被覆し、外径を1.05mmとした絶縁線心からなる線構造のものから構成される。
次に、このような構造で構成される各押え巻き部材の試験とその判定方法を説明する。
各押え巻き部材は図1に示すブランチケーブル1に巻回される。各押え巻き部材を巻回したブランチケーブル1は、凹凸間隔が略2〜10mm程度の凹凸を有するコンクリート上に所定の引張力で引き回される。そして、試験に供した押え巻き部材が切れたとき、試験を終了し、そのときの引張力を求める。この求められた引張力が、判定に使われ、例えば引張力の目標値を300Nとし、目標値に対して大きいか小さいかを評価して判定する。このとき、評価『○』の判定は、300Nの引張力に対し、押え巻き部材が切れなかったことを示している。一方、評価『×』の判定は、300Nの引張力に対し、押え巻き部材が切れたことを示している。
表1に示す判定結果によれば、評価『○』は、実施例1及び実施例2の押え巻き部材である。実施例1の押え巻き部材は、切れたときの引張力が300Nであり、目標値の300Nを満たしている。これは、押え巻き部材がコンクリート面と接触しても、テープ構造のため摩耗しにくいからである。また、実施例2の押え巻き部材は、切れたときの引張力が350Nであり、目標値の300Nを満たしている。これは、押え巻き部材がコンクリート面と接触しても、テープ構造のため摩耗しにくいからである。
評価『×』は、比較例1、従来例1、及び従来例2の押え巻き部材である。比較例1の押え巻き部材は、切れたときの引張力が90Nであり、目標値の300Nを満たしていない。これは、実施例1及び実施例2の押え巻き部材と同じ材料を使用しても、押え巻き部材がコンクリート面と接触すると、線構造のため摩耗しやすいからである。
従来例1の押え巻き部材は、切れたときの引張力が150Nであり、目標値の300Nを満たしていない。これは、押え巻き部材がコンクリート面と接触すると、線構造のため摩耗しやすいからである。従来例1の押え巻き部材はビニ帯と呼ばれるテープ状の樹脂部分を有しているためテープ構造に近いとも考えられるが、このテープ状の樹脂部分は薄いためコンクリート面に実質的に接触するのは
鉄線を覆っている部分である。そのため、押え巻き部材がコンクリート面と接触すると、鉄線部分は、従来例2の線構造のものと同じような挙動をして摩耗するからである。
さらに、従来例2の押え巻き部材は、切れたときの引張力が230Nであり、目標値の300Nを満たしていない。これは、押え巻き部材がコンクリート面と接触すると、線構造のため摩耗しやすいからである。
このように、本実施例の押え巻き部材4によれば、ブランチケーブル1が細かな凹凸を有するコンクリート床60に大きな力で引きずられても、本実施例の押え巻き部材4は、テープ構造であることからコンクリート床60の凹部に入り込みにくいため、コンクリート床による摩耗の進行度合いを遅くすることができる。したがって、本実施例の押え巻き部材4は、ブランチケーブル1の布設時において押え巻き部材が切れにくくなることから、ケーブル3のばらけを防止することができる。
本実施例の押え巻き部材を説明するための図であり、(a)はブランチケーブルの斜視図であり、(b)は押え巻き部材を示す図である。 従来の押え巻き部材と比較して本実施例の押え巻き部材の効果を説明するための図である。 本実施例の押え巻き部材の断面構造を説明するための図である。 従来の押え巻き部材を説明するための図である。 ブランチケーブルの布設を説明するための図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・ブランチケーブル
2・・・・・・・・・支持線
3・・・・・・・・・通信ケーブル
4・・・・・・・・・押え巻き部材

Claims (2)

  1. 持線を中心に複数の通信ケーブルを撚り合わせてなるブランチケーブルの前記複数の通信ケーブルの外周に巻き付ける前記複数の通信ケーブルのばらけ防止用の押え巻き部材において,
    前記防止用の押え巻き部材は,ポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリオレフィン系樹脂、又はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のいずれかの熱可塑性樹脂を主材とし、この主材に超高分子量ポリエチレン又はポリアセタールからなる自己潤滑特性を有する材料を配合してテープ状に形成してなり,
    前記防止用の押え巻き部材は、前記ブランチケーブル人力で布設する時に該ブランチケーブルに掛かる引張り力300Nよりも大きな引張強度を有してなり,
    前記ブランチケーブルをコンクリート床の表面に布設するとき、前記ブランチケーブル接触するコンクリート床の表面の凹部に対し、前記テープ状の押え巻き部材のテープ幅が凹部の窪みの幅よりも広いときは該凹部の窪みを覆って、該窪みを形成する周囲の前記コンクリート床と複数の箇所で接触し,
    前記ブランチケーブルが接触するコンクリート床の表面の凹部に対し、前記テープ状の押え巻き部材のテープ幅が凹部の窪みの幅よりも狭いときは該凹部の窪みの中に入り込み、該窪みの底部を形成する前記コンクリート床表面と複数の箇所で接触するように構成してなる
    ことを特徴とするブランチケーブル用押え巻き部材。
  2. 前記押え巻き部材は,
    前記テープ状に形成する防止用の押え巻き部材の長手方向に直交する方向における断面形状構造を略矩形状又は略台形状若しくは略長円形状のいずれかの形状に形成したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のブランチケーブル用押え巻き部材。
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