JP4981419B2 - 転写装置および転写方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、ナノインプリント(nano-imprint)技術などのように数十〜数百ナノ領域の微細な凹凸パターン(以下、「微細パターン」と称す)の転写(賦型)が簡単にできる転写装置および転写方法に関するものである。
係るナノインプリント技術は、樹脂薄膜が塗布された基板にナノスタンパ(転写板)を押し当てて所望の凹凸パターンを転写する成形加工技術であり、従来の半導体リソグラフィのコア技術である光リソグラフィや電子線直接描画法などに比べて簡便・低コストにナノスケールの加工が可能であるため、半導体のみならず光デバイス、ストレージメディア、バイオチップ、薄型ディスプレイなど様々な分野への応用が研究されている。
しかしながら、現状のナノインプリント技術は、いわゆるバッチ処理であって一度のプリント処理単位では一定サイズ(ナノスタンパのサイズ)のものしか得られないため、例えば、このナノインプリント技術を用いて液晶パネル向けの拡散フィルムや反射防止フィルム、ワイヤー・グリッド偏光フィルムなどを製造するにあたっては、大面積化、高スループット化に対応できないといった問題がある。
そこで、本発明者らは以下の特許文献1〜4などに示すような技術を応用することでナノインプリント製品の大面積化、高スループット化の可能性を検討している。
すなわち、本発明者らは、従来平板状であったナノスタンパをロール状に加工(ロールスタンパ)し、これを基材フィルムを繰り出す繰出しロールと、これを巻き取る巻取りロールとの間に設け、繰出しロールから連続して繰り出される基材フィルム上の樹脂にそのロールスタンパを連続して接触させてそのロールスタンパ表面の微細パターンを基材フィルム上に連続して転写するというものである。
特許第2533379号公報 特許第3218662号公報 特開2005−161531号公報 特開平5−325272号公報
しかしながら、これら特許文献1〜4などに示すような公知技術をそのままナノインプリント加工に適用した場合、以下に示すような問題が生ずることが分かった。
先ず、従来の転写板(ナノスタンパ)は、電鋳金型から形成される厚さ0.数mmのNi合金薄板からなるため、これを稼働中に剥離することなく回転軸のロール表面にしっかりと取り付けるのは容易ではない。すなわち、高スループット化を図るべくこのロールスタンパを高速で回転させる場合に、その転写板(ナノスタンパ)が回転軸から剥離したりずれたりしないように接着剤や溶接などによって回転軸と一体となるように固定しなければならず、その作業は容易ではない。
しかも、この転写板(ナノスタンパ)には、基材フィルムの滓(樹脂)や埃あるいはゴミや油などが付着するため、定期的にあるいは頻繁に洗浄や交換を行わなくてはならないが、その転写板(ナノスタンパ)が前記のように接着剤や溶接などによって回転軸に固定されていると、その回転軸ごと脱着、洗浄などをしなければならず、その作業も容易ではない。
次に、このロールスタンパの上流側には、基材フィルムを所定の位置からロールスタンパ側に案内するための案内ロールが設けられているが、基材フィルムがこの案内ロールからロールスタンパ側に流れる際に、この基材フィルム上の硬化前の樹脂がしごかれてロールスタンパと案内ロールとの間に溜まってしまい、長時間の連続生産ができない。また、ロールスタンパ表面の真円度(凹凸)が例えば200μmを超えると、案内ロールとのクリアランスもしくは面圧が一定でなくなり、その結果、その樹脂の塗布厚が大きく変動することが考えられる。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、係る不都合を確実に回避してナノインプリント加工の大面積化、高スループット化を達成できる新規な転写装置および転写方法を提供するものである。
前記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、
繰出しロールから繰り出される基材フィルムと接してその表面に所定の微細パターンを転写する転写ロールと、当該転写ロールによって所定の微細パターンが転写された基材フィルムを巻き取る巻取りロールとを有する転写装置であって、前記転写ロールは、前記基材フィルムと接触する外周面に前記所定の微細パターンが形成された転写筒と、当該転写筒の内側に挿入されて当該転写筒を着脱自在に保持する回転軸とからなり、前記転写筒は、前記所定の微細パターンを有する矩形状の転写板をその微細パターンが外側に位置するように筒状に曲げ加工すると共に、その両縁部を突き合わせ溶接してなり、前記転写板の突き合わせ溶接は、マイクロプラズマ溶接によって行われ、前記回転軸は、その表層部を周方向に分割した複数の分割ブロックと、当該各分割ブロックを係合保持すると共に当該各分割ブロックを径方向に移動する移動軸とからなることを特徴とする転写装置である。
また、請求項の発明は、
請求項に記載の転写装置において、前記各分割ブロックの周方向の境界部は互いに櫛歯状に噛み合っていることを特徴とする転写装置である。
また、請求項の発明は、
請求項1または2に記載の転写装置において、前記転写ロールの上流側に、前記繰出しロールから繰り出される基材フィルムを当該転写ロール側に案内する案内ロールを備えると共に、当該案内ロールを前記転写ロールより所定距離離れた位置に設けることを特徴とする転写装置である。
また、請求項の発明は、
請求項に記載の転写装置において、前記案内ロールを前記転写ロールに対して移動自在に設けることを特徴とする転写装置である。
また、請求項の発明は、
請求項1〜のいずれか1項に記載の転写装置において、前記転写ロールの下流側に、当該転写ロールによって所定の微細パターンが転写された基材フィルムの所定の位置に所定の樹脂を塗布する副塗布部と、当該副塗布部によって塗布された樹脂上に所定の微細パターンを転写する副転写ロールとをさらに備えたことを特徴とする転写装置である。
請求項1の発明によれば、ナノインプリント加工の連続加工が可能となり、高スループット化および大面積化を容易に達成することできる。また、回転軸から転写筒のみを簡単に取り外すことができるため、着脱作業や洗浄作業などを極めて容易に行うことができる。
また、この転写筒を、前述したような従来製法によって得られる矩形状の転写板から形成することができるため、別個新たに製造するケースに比べて容易かつ安価に製造することができる。
また、通常、突き合わせ溶接が困難な薄板であっても、確実に突き合わせ溶接が可能となるため、従来からナノインプリント加工用の転写板として用いられているNi合金薄板などをそのまま本発明に係る転写板として適用することができる。
さらに、転写筒の脱着時にはその回転軸が縮径するため、容易かつ確実に転写筒を着脱することができ、また、装着時にはその回転軸が拡径するため、外れたり緩んだりすることなくしっかりと転写筒を保持することができる。
請求項の発明によれば、この回転軸を構成する各分割ブロックの周方向の境界部が互いに櫛歯状に噛み合っているため、特にその回転軸が拡径した際に形成される分割ブロック間の隙間(溝)の形状が波形あるいはジグザク状になるため、その隙間の存在による転写時の悪影響を抑えることができる。
請求項の発明によれば、転写ロールの上流側に設ける案内ロールをその転写ロールより所定距離離れた位置に設けたため、基材フィルム上の硬化前の樹脂がこの転写ロールと案内ロールとによってしごかれて転写ロールとの間に溜まってしまうなどといった不都合を未然に回避できる。
請求項の発明によれば、さらにこの案内ロールを転写ロールに対して移動自在に設けたため、転写ロールと基材フィルムとの接触量(距離、範囲)を自在に調整することができる。
請求項の発明によれば、前記転写ロールの下流側に、さらに所定の樹脂を塗布する副塗布部と、この副塗布部によって塗布された樹脂上に所定の微細パターンを転写する副転写ロールとを備えたため、上流側の転写ロールで所定の微細パターンが転写できなかった基材フィルムの箇所にその後引き続き所定の微細パターンを転写することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明に係る微細パターンの転写装置100の実施の一形態を示したものである。
この転写装置100は、例えば、前述したようなナノインプリント技術を応用したワイヤー・グリッド偏光フィルムなどを連続して製造するための装置であり、図示するように、ロール状に巻き付けられたテープ状の基材フィルムF1を連続して繰り出す繰出しロール10と、この繰出しロール10から繰り出される基材フィルムF1の片面に転写用の樹脂Jを塗布する塗布部20と、この塗布部20によって転写用の樹脂Jが塗布された基材フィルムF1に所定の微細パターンを連続して転写する転写ロール30と、この転写ロール30で転写された基材フィルムF1上の微細パターンを硬化する硬化部40と、この硬化部40で硬化された微細パターンを保護する保護フィルムF2を連続して繰り出して供給する供給ロール50と、この保護フィルムF2と基材フィルムF1とを重ね合わせた後、ポストキュアを行うポストキュア部60と、重ね合わされたF1、F2を連続して巻き取る巻取りロール70と、これら各フィルムF1、F2の流路を構成する各種案内ロール80〜89とから主に構成されている。
ここで、先ずこの繰出しロール10から繰り出される基材フィルムF1の材質としては特に限定されるものではないが、例えば、前記のワイヤー・グリッド偏光フィルムなどを得る場合には、光(紫外線や放射線なども含む)を透過する性質(透明)を有するものであって、かつロール軸に沿って密着して巻き付けられるものが望ましい。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PMMA(アクリル)、PC(ポリカーボネイト)、COP(シクロオレフィンポリマー)、TAC(トリアセチルセルロース)、易接着層を付与したPETなどを用いることができる。また、この基材フィルムF1のサイズや膜厚なども特に限定されるものでないが、例えば、ワイヤー・グリッド偏光フィルムなどを作成する場合は、幅100mm〜1500mm×膜厚30μm〜300μm程度のものが多用される。
次に、塗布部20は、この基材フィルムF1の片面に転写用の樹脂Jを塗布するためのものでその構成は、前記先行技術文献などに開示されているような公知のもの(グラビア、ダイ、ロール、スプレー、マイクログラビア)をそのまま用いることができる。すなわち、例えば、図示するように転写用の樹脂Jが供給される樹脂槽21内にグラビアロール22の下面側を浸漬させると共に、このグラビアロール22の上面側に繰り出し直後の基材フィルムF1の下面側を当接させた状態でこのグラビアロール22を図示矢印方向に回転させることでその基材フィルムF1の下面側に樹脂槽21内の樹脂Jを一定の厚さで連続して塗布することができる。
ここで、この塗布部20によって基材フィルムF1の片面に塗布される転写用の樹脂Jも特に限定されるものでなく、微細パターンの転写が容易でかつその形状を安定して保つことができるものであれば良く、現状では以下に示すような公知の紫外線硬化樹脂が最適であるが、この紫外線硬化樹脂の他、PF(フェノール樹脂)、MF(メラミン)、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)などの熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂などを用いることも可能である。
そして、この紫外線硬化樹脂としては、光重合性プレポリマー、光重合性モノマーおよび光開始剤からなる公知のものを用いることができ、転写、硬化した後、型から容易に剥がれるように離型しやすく、かつ基材フィルムF1との相性の良いものが望ましい。
なお、この光重合性プレポリマーとしては、例えば不飽和ポリエステル類、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどのアクリレート類を用いることができ、また、光重合性モノマーとしては、例えばラウリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、シクロペンタジエンアクリレートなどの単官能性モノマーや、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの多官能モノマーを用いることができる。また、光開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾインおよびその誘導体、ベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタールなどを用いることができる。
また、この塗布部20によって塗布される樹脂Jの厚さも特に限定されるものではないが、例えば次述するようにこの樹脂Jに対して転写される微細パターンの高さが10μm以下であれば、1〜10μmであれば良いが、転写ロール30側の微細パターンの表面精度凹凸を吸収し、かつ確実な転写を行うためには、3〜15μmの範囲が好ましい。なお、同じく後述するようにこの樹脂Jの塗布厚が厚すぎると、転写ロール30との接触部で樹脂が余って溢れてしまうため、前記の例では上限は微細パターンの高さとほぼ同じ10μm程度が望ましい。
一方、この樹脂Jに対して転写される微細パターンの高さが10〜100μm程度の場合は、パターン体積相当分に1〜10μm程度を加えた厚さで塗布することが望ましい。例えば、微細パターンが断面波形であってその高さが25μm、ピッチ50μm、頂角90度のプリズムの場合、樹脂Jの塗布厚は、12.5〜22.5μmとなる。
さらに、前記のような紫外線硬化樹脂を用いた場合、その粘度としては、例えば、数mPa・s〜100mPa・s、高速生産性を考慮すると数mPa・s〜50mPa・sであることが望ましい。なお、この紫外線硬化樹脂の粘度は、例えば低粘度単官能性モノマーや溶剤(エタノールなど)を適量添加することで容易に調整することができる。また、この樹脂J中には、離型剤やレベリング剤、消泡剤などの各種添加剤などを適宜添加しておいても良い。
次に、転写ロール30は、この基材フィルムF1上に塗布された転写用の樹脂Jに対して所定の微細パターンを連続して転写(賦型)するものであり、図2に示すように外周面に所定の微細パターンが形成された転写筒31と、この転写筒31の内側に挿入されてこの転写筒31を着脱自在に保持する回転軸32とから主に構成されている。
この転写筒31は、図3に示すように片面に所定の微細パターンを有する矩形状の転写板33をその微細パターンが外側に位置するように筒状に曲げ加工すると共に、その両縁部を突き合わせ溶接してなるものであり、図2に示すようにその端面の開口部から回転軸32の外側に嵌め込むことで回転軸32に対して着脱自在に取り付けられるようになっている。
この転写板33は、従来のものと同様に電鋳金型から形成される厚さ0.1〜1.0mmのNi電鋳薄板をそのまま用いることができる。その表面硬度は基材フィルムF1との接触や洗浄および着脱時のハンドリングなど観点から、少なくともHv300以上とすることが望ましい。また、このようなNi電鋳薄板を用いる場合、その微細パターンが数μm以上の高さであれば、その表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理やCrめっき加工処理を実施してその表面硬度を上げることことができる。また、その微細パターンの高さが1μm以下の場合には、Ni電鋳薄板に代えて、例えばNi/B、Ni/P、Ni/CoなどのNi合金を用いることができる。さらに熱処理によってその表面硬度を高くしてもよい。
そして、この転写板33をその微細パターンが外側に位置するように筒状に曲げ加工してその両縁部を突き合わせ溶接することで転写筒31が得られる。以下に示すようなマイクロプラズマ溶接法を用い、その電流値、プラズマガス、シールドガス、電極径、ノズル径、キャップ径、トーチ角度、アーク長さ、溶接スピードなどを微調整すれば、厚さ0.1〜1.0mm程度のNi電鋳薄板でもその溶接が可能となる。
ここで、このマイクロプラズマ溶接法とは、水冷ノズル内で発生させた低電流(3A程度)のアーク(非移行型プラズマアーク)をノズル先端の細穴を通し、熱ピンチ効果によりさらに細くなったアーク柱を発生させ、そのアーク柱を細いままで溶接ワークに届かせるためシールドガスに少量のH(水素)を加え、その乖離熱でアーク柱表面に冷却ピンチ効果を持続させる溶接方法である。そして、この溶接方法で得られるアーク柱は極めて低電流でも発生可能で、0.1Aといった極小電流でも安定したアークが得られるものである。
従って、このようなマイクロプラズマ溶接法を用いれば、その溶接熱によってその転写板33が溶け落ちてしまうようなことがなく、確実に突き合わせ溶接することが可能となる。ちなみに、ステンレス鋼や耐熱耐蝕合金鋼、チタン鋼などの場合では、板厚が0.01mm(10μm)程度でも溶接が可能である。
また、この転写筒31としては、前記のように転写板33を円筒状に加工したものの他、ロール電鋳法によって始めから円筒状に形成されたものを用いることも可能である。
このロール電鋳法は、例えば、微細パターンを有する樹脂フィルムを型となる円筒体の内側にその微細パターン面が内向きになるように貼り付け、その内側をNi電鋳する方法であり、電鋳後、この樹脂フィルムをその内側に電鋳されたNi膜と共にその円筒体から取り外すと共に、この樹脂フィルムをNi膜から剥がすことで外面に微細パターンが形成された転写筒31が得られることになる。
一方、このような転写筒31を着脱自在に保持する回転軸32は、図4〜図6に示すように、その表層部を周方向に分割した複数(本実施の形態では4つ)の分割ブロック34,34,34,34と、これら各分割ブロック34,34,34,34を係合保持すると共に径方向に移動する移動軸35とから主に構成されている。
図4は、この回転軸32の内部構造を示す縦断面図、図5は、図4中A−A断面図、図6は、図4中B−B断面図であり、それぞれ中心線CおよびC´より上方(上半分)は、各分割ブロック34,34,34,34が径方向外方に移動してその部分の外径が拡径した状態を、また、中心線CおよびC´より下方(下半分)は、各分割ブロック34,34,34,34が径方向内方に移動してその部分の外径が縮径した状態をそれぞれ示したものである。
そして、この移動軸35は、その両端が軸受36、37に軸支された外軸35aと、この外軸35aの中心部に挿入されてその長手方向にスライド自在な内軸35bと、この内軸35bの先端に連結された4つの拡縮部材35c、35c、35c、35cとから主に構成されており、この拡縮部材35c、35c、35c、35cの外側にそれぞれ形成されたテーパー部35dがそれぞれ各分割ブロック34,34,34,34の内側に形成されたテーパー部35eとそれぞれ軸方向にスライド自在に係合するようになっている。
従って、図4に示すように、外軸35aに対して内軸35bを図中左側にスライドさせると各分割ブロック34,34,34,34全体が径方向外方に移動してその部分が拡径し、反対にこの状態から内軸35bを元に戻すと各分割ブロック34,34,34,34全体が径方向外方に移動してその部分が縮径するようになっている。
そのため、図5および図6に示すように、拡径した状態では各分割ブロック34,34,34,34の周方向の境界部にはある程度の隙間が発生し、反対に最小に縮径した状態ではその各分割ブロック34,34,34,34の周方向の境界部が密着してその隙間がなくなった(塞がれた)状態になるようになっている。
そして、前述した転写筒31の内径φは、少なくともこの回転軸32を最も縮径させた状態の外径(例えば、400mm)よりも十分に大きく、かつこの回転軸32を最も拡径させた状態の外径(例えば、405mm)よりも小さく(400mm<内径φ<405mm)なっており、転写筒31の脱着時にはこの回転軸32を縮径することによって容易に着脱でき、また転写時にはこの回転軸32を拡径することによって、空回りや偏心などを防止しつつその転写筒31を確実に回転軸32側に保持できるようになっている。
また、転写筒31の内径と回転軸32の拡径時の外形寸法を一致させることで転写筒31の外周の真円度(振れ)を最小化することが可能となる。
なお、この転写筒31を挿着する際に回転軸32との間に所定厚の樹脂シートなどのスペーサを介在させれば、その転写筒31の内径φは回転軸32の最大径より大きいものであっても構わない。
また、図7に示すように、さらにこの回転軸32の外周部を構成する各分割ブロック34,34,34,34の周方向の境界部は、櫛歯状に形成されると共に互いに噛み合っている状態となっている。従って、最も縮径した状態では各歯とも互いに周方向に密着した状態となっているのに対し、拡径した状態では各歯間にある程度の隙間が発生するようになっている。
さらに、この回転軸32を構成する移動軸35および各分割ブロック34,34,34,34には、図示しない冷却水ラインが縦横に設けられており、冷却水ラインに所定温度の冷却水を流すことで、特に各分割ブロック34,34,34,34の表面温度を任意に調整できるようになっている。
また、前述した転写筒31をそのまま直接この回転軸32に挿着しても良いが、クリアランスや張力の調整を容易にするために、あるいは回転軸32表面または転写筒31の裏面へのゴミの付着よる表面凹凸の軽減のためなどに、転写筒31と回転軸32との間に樹脂シートやゴム製シートなどのスペーサなどを介在させても良い。
また、この回転軸32に対する転写筒31の着脱を容易にするために、この回転軸32を軸支する軸受36,37のうち一方の軸受は容易に取り外すことができるようになっており、回転軸32は片持ちで支持できるようになっている。
さらに、この回転軸32には、歯車38を介して図示しない駆動モータが接続されており、自転可能となっていると共にその回転速度が基材フィルムF1の送り出し速度と同期するように図示しない制御回路によって調整されている。
次に、硬化部40は、この転写ロール30によってその樹脂J上に転写された微細パターンを硬化させて固定するためのものであり、その樹脂Jの種類に対応した硬化装置から構成されている。すなわち、例えば、この樹脂Jが前述したような紫外線硬化樹脂の場合はその樹脂を硬化可能な波長の紫外線(UV)を照射するための紫外線ランプやそのハウジングなどが用いられ、また、この樹脂Jが電子線硬化樹脂の場合はその樹脂を電子線架橋するための電子線を照射するための照射器などが用いられ、さらに、この樹脂Jが熱硬化樹脂の場合は、その樹脂を加熱するためのヒーターなどが用いられることになる。
他方、図8に示すように、本発明の転写装置100の一部を構成する各種案内ロール80〜89のうち、転写ロール30の直近上流側にある案内ロール83は、この転写ロール30より所定距離離れた位置に設けられており、基材フィルムF1に塗布された硬化前の樹脂がこの転写ロール30と案内ロール83との間でしごかれてその間に溜まってしまうの未然に回避するようになっている。
また、さらにこの案内ロール83は、この転写ロール30に対して近接離間移動自在となっており、例えば、図示破線に示すように転写ロール30に対して斜め約45°右肩上がり方向に移動することで転写ロール30と基材フィルムF1との接触量(距離、範囲)を自在に調整できるようになっている。
すなわち、この案内ロール83を実線で表示された通常の位置よりも右斜め上方に移動して転写ロール30に接触しない程度まで接近させると、基材フィルムF1の転写ロール30への進入角度が大きくなって転写ロール30と基材フィルムF1との接触量(距離、範囲)が増加し、反対にこの案内ロール83を実線で表示された通常の位置よりも左斜め下方に移動して転写ロール30からさらに遠ざける位置に離すと、基材フィルムF1の転写ロール30への進入角度が小さくなって転写ロール30と基材フィルムF1との接触量(距離、範囲)が減少するようになっている。
なお、この案内ロール83を実線で表示された通常の位置から転写ロール30に対して周方向に旋回移動させたり、あるいはそのまま水平方向などに近接離間移動させても同様な効果を得ることができる。また、この案内ロール83の移動に際しては、常に、この案内ロール83を介して基材フィルムF1が転写ロール30に流れるようにこの案内ロール83の移動に併せてその上流側の案内ロール82も適宜移動可能となっている。また、この転写ロール30の直近下流側の案内ロール84もこの案内ロール83と同様に転写ロール30に対して移動可能にしても良い。
次に、このような構成をした本発明の転写装置100の作用およびこの転写装置100を用いた転写方法の一例を説明する。
図1および図2に示すように、転写ロール30の回転軸32に対して所定の転写パターンが形成された転写筒31を挿着した後、繰出しロール10から繰り出された基材フィルムF1を図中の案内ロール80〜89に沿って張り巡らし、その経路の途中で転写ロール30に接触するようにしてその先端を巻取りロール70に巻き付ける。
また、供給ロール50からも同様に保護フィルムF2を繰り出し、図中に示すような経路に従って張り巡らし、途中で基材フィルムF1と重ね合わせるようにしてからその先端を巻取りロール70に巻き付ける。
そして、このような状態で繰出しロール10、転写ロール30、供給ロール50、巻取りロール70をそれぞれ図中矢印方向に所定の速度で回転させると、繰出しロール10から基材フィルムF1が連続して繰り出される。
この繰出しロール10から繰り出された基材フィルムF1は、その繰り出し直後に塗布部20を通過することによってその表面(片面)に紫外線硬化樹脂などの転写用の樹脂Jが所定の厚さで連続的に塗布された後、案内ロール80、81、82、83を介して転写ロール30側に到達する。
このとき、これら各案内ロール80、81、82、83のうち、少なくとも転写ロール30の直近上流側に位置する案内ロール83は、その転写ロール30より所定距離離れた位置に設けられているため、前述したように基材フィルムF1上に塗布された硬化前の樹脂Jがしごかれて転写ロール30との間に溜まって(滞留)しまうようなことがなくなる。これによって、長時間の連続生産が可能となると共に、案内ロール83とのクリアランスや面圧などに影響されなくなるため、その樹脂Jの塗布厚が予定した場合よりも大きく変動してしまうなどといった不都合を未然に回避できる。
そして、この案内ロール83を介して転写ロール30側に流れた基材フィルムF1は、その後、転写ロール30の表面に到達し、その樹脂J側がその転写ロール30の転写筒31と接することで、図9に示すようにその転写筒31の微細パターンがその樹脂J上に連続して転写されると共に、硬化部40から照射される紫外線によってその樹脂Jが硬化して転写された微細パターンが直ちに固定化される。
このようにして微細パターンが転写・固定化された基材フィルムF1は、さらにその後、転写ロール30の下流側の案内ロール84、86を通過し、供給ロール50側から順次繰り出される保護フィルムF2がその微細パターン側に重ね合わされ、ポストキュア部60でのポストキュアの後、案内ロール89を介して巻取りロール70に順次連続して巻き取られる。
ここで、このポストキュア部60におけるポストキュアとは、いわゆる2回目の樹脂硬化工程(紫外線照射工程など)のことである。すなわち、この基材フィルムF1上の樹脂は、前記転写ロール30を通過することによって所定の微細パターンが転写された直後、硬化部40による紫外線照射などによって硬化されることになるが、周囲雰囲気中の酸素などによる硬化阻害により未硬化部分が残った場合に利用できる。
このポストキュアによってその所定の微細パターンが転写された基材フィルムF1上に保護フィルムF2を積層し、その状態でさらに2回目の紫外線を照射することで酸素が遮断された状態での紫外線硬化となるため、未硬化部分も完全に硬化することができると共に、その微細パターンも確実に保護することができる。なお、ポストキュアは紫外線硬化に限らず、樹脂Jの種類に対応し、電子線硬化、熱賦型、それらの複合系などを用いることができ、それに合わせてポストキュア部60を構成すれば良い。
また、この保護フィルムF2としては特に限定するものでないが、基材フィルムF1と重ね合わせた後、紫外線などを用いて硬化する場合には、その紫外線照射時の温度に耐え得る程度の耐熱性が必要となる。例えば、基材フィルムF1として厚さが約100μmの易接着層付PETを用いた場合は、この保護フィルムF2として厚さが約50μmの未処理PETを用いることができる。また、保護フィルムF2としては、自己粘着性を有するものを使用することができる。例えば、LDPE/EVA、PP/EVAなどが挙げられる。
このように本発明は従来平板状であった微細パターンの転写板33を筒状に加工した転写筒31を回転軸32に着脱自在に取り付けて転写ロール30とした後、基材フィルムF1をその転写ロール30の表面に接触するように連続して送り出しながら、その樹脂J上に所定の微細パターンを連続して転写するようにしたことから、ナノインプリント加工の連続加工が可能となり、高スループット化および大面積化を容易に達成することできる。
また、前述したように本発明は、転写ロール30から転写筒31のみを簡単に取り外すことができるため、転写筒31の洗浄・交換時などの着脱作業を極めて容易に行うことができる。
また、さらにこの転写筒31を、前述したような従来製法によって得られる矩形状の転写板33から形成することができるため、別個新たに製造するケースに比べて容易かつ安価に製造することができる。
また、前述したようにこの転写筒31の脱着時にはその回転軸32が縮径するため、容易かつ確実にこの転写筒31を着脱することができ、また、装着時にはその回転軸32が拡径するため、緩んだり外れたりすることなくしっかりと転写筒31を保持することができる。これによって稼働中における転写筒31の離脱や空回り、スリップなどによる転写不良を確実に防止できる。
また、前述したようにこの回転軸32を構成する各分割ブロック34,34,34,34の周方向の境界部が互いに櫛歯状に噛み合っているため、特にその回転軸が拡径した際に形成される分割ブロック34,34,34,34間の隙間(溝)の形状が波形あるいはジグザク状になるため、その隙間の存在による転写時の悪影響を最小限に抑えることができる。
本発明では、各分割ブロック34,34,34,34の周方向の境界部が互いに櫛歯状に噛み合ってその隙間が周方向にジグザク状になるため、その境界部において面圧が一気に下がるようなことがなくなり、係る不都合を確実に解消することができる。
また、さらに本発明は、図8に示したようにこの転写ロール30の直近上流側の案内ロール83をその転写ロール30に対して移動自在に設けたため、転写ロール30と基材フィルムF1との接触量(距離、範囲)を自在に調整することができる。これによって、面圧の不均一による転写ロール30での微細パターンの転写ムラや転写不良を解消することができる。
また、この転写ロール30の直近上流側の案内ロール83をこの転写ロール30よりも遠ざける位置に移動(図8では左斜め方向に移動)して転写ロール30と基材フィルムF1との接触量(距離、範囲)を通常よりも短くすれば、係る面圧の差の影響をより少なくすることが可能となる。
なお、本実施の形態では、この転写ロール30の回転軸を4つの分割ブロック34,34,34,34で構成した例で示したが、この分割数は4つに限られるものでなく、これより多くとも少なくとも良いことはいうまでもない。
また、この転写ロール30の直近上流側に位置する案内ロール83を除く他の案内ロール80〜89の数やその設置位置も本実施の形態に限定されるものでなく、適宜増減または異なった位置に配置されているものであっても良い。
さらに、本実施の形態では、微細パターンを転写した後に引き続きその上に保護フィルムF2を重ね合わせるようにしているが、この工程を省略して微細パターンを転写・硬化した後にそのまま直ちに巻取りロール70に巻き取るようにしても良い。
さらに、基材フィルムF1上の微細パターンに欠けている部分がある場合には、図10に示すように、この転写ロール30の下流側に、さらに上流側塗布部20と同じ樹脂Jを塗布する第2の塗布部25(副塗布部)と、この転写ロール30とほぼ同じ構造の第2の転写ロール(副転写ロール)90を設け、その微細パターンが欠けている部分に新たな微細パターンを重ねて形成すれば、実質的にその微細パターンを長距離に亘って連続して転写することができる。ここで、第2の塗布部25(副塗布部)とは、連続塗膜における転写筒溶接部の転写パターン欠陥部や間欠塗膜における未塗工部に樹脂を塗布する塗布部をいう。
具体的には、上流側の転写ロール30の回転速度やその転写筒31の溶接線の位置などから基材フィルムF1上の微細パターンの欠損箇所(溶接跡)を求め、その部分に対して第2の塗布部25から同じ樹脂Jを間欠的に上塗りするだけでその部分に微細パターンを重ねて転写・固定化することができる。
なお、この工程は必ずしも転写ロール30による微細パターンの転写・固定化の後に連続して行う必要はなく、保護フィルムF2を積層しない状態で一旦その基材フィルムF1の全量を巻取りロール70に巻き取った後、再度これを繰出しロール10にセットしてその微細パターンの欠損箇所に対してあらためて微細パターンを転写・固定化するようにしても良い。これにより、転写ロール30をそのまま2回目の微細パターンの転写・固定化手段として再利用できるため、設備に要する費用を節約することが可能となる。
また、転写ロール30の転写筒31を前述したロール電鋳法によって一体成形した場合に微細パターンの繋ぎ目が残った場合、この工程を行えば良い。
次に、このような構成をした本発明の転写装置100による転写方法の一実施例を具体的な数値を用いて説明する。
(実施例1)
先ず、ピッチ115nm×高さ130nmのL/S(波状)の微細パターンを有するNi電鋳金型を用い、微細パターンをCOPシートに熱転写した。
これをマスターに無電解Niめっきにより微細パターン表面がNi/B(厚さ200nm)、バックアップがNi/Co(厚さ0.3mm)で表面硬度がHv800、幅140mm×長さ260mmのNi製転写板を作成した。
次に、この転写板を筒状に曲げ加工すると共にその両端部をマイクロプラズマ溶接によって突き合わせ溶接して、内径82.5mmの転写筒を作成した。
その後、この転写筒をその外径が80mm〜85mmの範囲で拡縮自在な回転軸上に挿着し、拡径してその転写筒をその回転軸上に固定した。回転軸は拡径時外径が82.5mmで、固定後の転写筒の真円度が15μmになるように加工してある。
また、基材フィルムとして、幅135mm×膜厚100μmの片面易接着性の東洋紡A4100(東洋紡績株式会社製)を用い、#225斜線、パターン部幅100mmのグラビアロールによってその易接着面に紫外線硬化樹脂(東亞合成株式会社製M350/チバスペシャリティーケミカル・ケミカルズ株式会社製イルガキュアI907=100/1部、23℃、樹脂粘度65mPa・s)を幅100mm×塗布厚7μmで塗布した。
また、この樹脂を硬化させるための装置としてUVランプを用い、これを前記回転軸上に固定した転写筒の頂点(基材フィルム再接近時)に配置し、150mw/cmの照度で照射した。
そして、基材フィルム送り速度を2m/min、転写筒を固定した回転軸を基材フィルムと同じ速度2m/minの回転速度で回転させながらその基材フィルム上に微細パターンを転写・硬化固定した後、その転写された基材フィルム上の微細パターンを走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した。
この結果、その基材フィルム上には、転写筒側の微細パターンがその形状を殆ど損なうことなく正確に転写されていることが確認できた。
また、その後さらにこの基材フィルム上の微細パターンに対してAL蒸着、エッチングなどの一連の処理を経てワイヤー・グリッド偏光フィルムを作成し、その光学的特性を日本分光株式会社製VAP−7070で測定したところ、視感度補正単体透過率37%、視感度補正偏光度99.95%であり、十分に実用化の条件を満たすことが確認できた。
(実施例2)
前記実施例1で所定の微細パターンが転写・固定された基材フィルムを用い、その微細パターン欠損部分(転写筒の溶接跡)に対して他の紫外線硬化樹脂(東亞合成株式会社製M350/HDDA/チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製イルガキュアI907=50/50/1部 23℃、樹脂粘度16mPa・s)を上塗りした後、その部分に再度同じ微細パターンを転写し、微細パターンが連続したフィルムを作成した。
なお、上塗りされた部分の硬化膜厚は4μm(トータル11μm)、その境界面の段差は130nm、かつ境界面でのパターン欠損は見られなかった。
そして、この境界面を挟んだ上塗り部分を実施例1と同様にワイヤー・グリッド偏光フィルムにして評価したところ、通常の微細パターンの部分との性能に差は見られなかった。
本発明の転写装置100の実施の一形態を示す全体図である。 転写ロールの構成を示す説明図である。 転写筒の製法を示す説明図である。 回転軸の構造を示す縦断面図である。 図4中A−A線断面図である。 図4中B−B線断面図である。 分割ブロック間の境界部を示す部分拡大平面図である。 転写ロールの直近上流側の案内レールの位置およびその動きを示す説明図である。 本発明の転写装置100で得られる基材フィルムの一例を示す説明図である。 本発明の転写装置100の他の実施の形態を示す説明図である。
符号の説明
100…転写装置
10…繰出しロール
20…塗布部
25…副塗布部
30…転写ロール
31…転写筒
32…回転軸
33…転写板
34…分割ブロック
35…移動軸
40…硬化部
50…供給ロール
60…ポストキュア部
70…巻取りロール
80〜89…案内ロール
90…副転写ロール(副転写板)
F1…基材フィルム
F2…保護フィルム
J…樹脂

Claims (5)

  1. 繰出しロールから繰り出される基材フィルムと接してその表面に所定の微細パターンを転写する転写ロールと、当該転写ロールによって所定の微細パターンが転写された基材フィルムを巻き取る巻取りロールとを有する転写装置であって、
    前記転写ロールは、前記基材フィルムと接触する外周面に前記所定の微細パターンが形成された転写筒と、当該転写筒の内側に挿入されて当該転写筒を着脱自在に保持する回転軸とからなり、
    前記転写筒は、前記所定の微細パターンを有する矩形状の転写板をその微細パターンが外側に位置するように筒状に曲げ加工すると共に、その両縁部を突き合わせ溶接してなり、
    前記転写板の突き合わせ溶接は、マイクロプラズマ溶接によって行われ、
    前記回転軸は、その表層部を周方向に分割した複数の分割ブロックと、当該各分割ブロックを係合保持すると共に当該各分割ブロックを径方向に移動する移動軸とからなることを特徴とする転写装置。
  2. 請求項に記載の転写装置において、
    前記各分割ブロックの周方向の境界部は互いに櫛歯状に噛み合っていることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1または2に記載の転写装置において、
    前記転写ロールの上流側に、前記繰出しロールから繰り出される基材フィルムを当該転写ロール側に案内する案内ロールを備えると共に、当該案内ロールを前記転写ロールより所定距離離れた位置に設けることを特徴とする転写装置。
  4. 請求項に記載の転写装置において、
    前記案内ロールを前記転写ロールに対して移動自在に設けることを特徴とする転写装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の転写装置において、
    前記転写ロールの下流側に、当該転写ロールによって所定の微細パターンが転写された基材フィルムの所定の位置に所定の樹脂を塗布する副塗布部と、当該副塗布部によって塗布された樹脂上に所定の微細パターンを転写する副転写ロールとをさらに備えたことを特徴とする転写装置。
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