JP4980732B2 - システム設計支援装置 - Google Patents
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Description
本発明者は、業務情報システムの設計側と導入側の双方にとって合理的な設計請負契約を締結するためには、基盤設計の工数を合理的かつ正確に見積もるためのアルゴリズムが必要であると認識した。
この装置は、既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各種業務に関わる処理装置の組み合わせパターンを示す処理パターンを取得し、各処理パターンに関わる処理装置の数を合計した中継ポイントと、第1の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンの実装に要した工数との相関関係を示す見積計算式を特定する。
そして、新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての複数種類の処理パターンから第2の業務情報システムの中継ポイントを取得し、第2の業務情報システムの中継ポイントと見積計算式から、第2の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンの実装に要する工数を見積工数として算出する。
この装置は、処理装置への機能コンポーネントの導入にともなう作業負荷の大きさを示す負荷値を機能コンポーネントごとに対応づけた負荷テーブルを保持する。
この装置は、既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各処理装置に導入される機能コンポーネントを示す機能情報を取得し、各処理装置に導入される機能コンポーネントの負荷値を合計した導入ポイントと、第1の業務情報システムへの各種機能コンポーネントの導入に要した工数との相関関係を示す見積計算式を特定する。
そして、新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての機能情報と負荷テーブルから、第2の業務情報システムの導入ポイントを取得し、導入ポイントと見積計算式から、第2の業務情報システムへ各種機能コンポーネントを導入するのに要する工数を見積工数として算出する。
この装置は、既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各種業務に関わる処理装置の組み合わせパターンを示す処理パターンを取得し、各処理パターンに関わる処理装置の数を合計した中継ポイントと、第1の業務情報システムにおける動作確認テストの実行に要した工数との相関関係を示す見積計算式を特定する。
そして、新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての複数種類の処理パターンから第2の業務情報システムの中継ポイントを取得し、第2の業務情報システムの中継ポイントと見積計算式から、第2の業務情報システムにおける動作確認テストの実行に要する工数を見積工数として算出する。
この装置は、処理装置への機能コンポーネントの導入にともなう作業負荷の大きさを示す負荷値を機能コンポーネントごとに対応づけた負荷テーブルを保持する。
この装置は、既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各処理装置に導入される機能コンポーネントを示す機能情報を取得し、各処理装置に導入される機能コンポーネントの負荷値を合計した導入ポイントと、第1の業務情報システムにおける動作確認テストに要した工数との相関関係を示す見積計算式を特定する。
そして、新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての機能情報と負荷テーブルから第2の業務情報システムの導入ポイントを取得し、導入ポイントと見積計算式から、第2の業務情報システムにおける動作確認テストに要する工数を見積工数として算出する。
業務情報システム200は、企業や公共施設のような組織の業務管理のために導入されるシステムである。業務情報システム200は、地理的に分散された複数の組織を統合するシステムとして構成されてもよい。ここでは、インターネットで証券取引を行うための証券会社の業務情報システムを例として説明する。
ビジネスロジックサーバ群220は、BL(Bussiness Logic)サーバ222a、222b、222cのように複数のBLサーバ222を含む。BLサーバ222は、業務に応じた各種計算処理を実行する。たとえば、株式の注文処理、債権の利金計算などの処理が該当する。
プレゼンテーションサーバ群230は、PL(Presentation)サーバ232a、232b、232cのように複数のPLサーバ232を含む。PLサーバ232は、ノード端末群240と業務情報システム200のインタフェースとなるウェブサーバである。
以下、業務情報システム200に含まれるDBサーバ212、BLサーバ222、PLサーバ232をまとめていうときには、単に「サーバ」とよぶ。
図2(a)は、パターン中継ポイント=1の処理パターンを示す図である。
顧客がノード端末242を操作して、業務情報システム200にアクセスすると、PLサーバ232はウェブページのHTML(HyperText Markup Language)データをノード端末242に送信する。顧客がノード端末242を介して画面レイアウト変更指示をPLサーバ232に送信すると、PLサーバ232はウェブページのレイアウトを変更し、変更後のHTMLデータをノード端末242に返信する。こうして、ノード端末242に表示される画面のレイアウトが変更される。
この「画面レイアウト変更処理」に関わったサーバは、1つのPLサーバ232だけである。画面レイアウト変更処理に以外にも1つのPLサーバ232だけで実現される処理がある。これらの処理は、「なんらかの業務処理を実現するためのデータ処理に関わるサーバの組み合わせ」という点で同じ処理パターンに分類されることになる。
以下、なんらかの処理パターンにおいて、データ処理に関わるサーバ数のことをその処理パターンの「パターン中継ポイント」とよぶ。図2(a)に示す処理パターンの場合、パターン中継ポイントは「1」である。なお、変形例として、サーバの数だけでなく、ある処理パターンについてのデータ処理にかかわるノード端末242の数も含めて、サーバ数とノード端末242の合計値をパターン中継ポイントとして計数してもよい。この場合、図2(a)に示す処理パターンのパターン中継ポイントは「2」となる。
図2(c)に示す処理パターンにおいては、データ処理に関わるサーバは、PLサーバ232、BLサーバ222およびDBサーバ212の3つである。すなわち、図2(c)に示す処理パターンのパターン中継ポイントは「3」である。
図2(d)に示す処理パターンにおいては、データ処理に関わるサーバは、PLサーバ232、BLサーバ222と、DBサーバ212dと212eである。すなわち、図2(d)に示す処理パターンのパターン中継ポイントは「4」である。
仮に、業務情報システム200が図2(a)〜(d)の4つの処理パターンを含むシステムであるとする。このような業務情報システム200についてパターン中継ポイントを合計すると、1+2+3+4=10より「10」となる。以下、業務情報システムに含まれる各処理パターンについてのパターン中継ポイントを合計値のことを「システム中継ポイント」とよぶ。第1の処理パターンと第2の処理パターンに同じサーバAが含まれるとしても、システム中継ポイントの算出時にはサーバAはダブルカウントされる。第1の処理パターンのためのサーバAの設定と、第2の処理パターンのためのサーバAの設定は、通常、それぞれの処理パターンに対応させるための別作業となることが多いためである。
方式設計後、各サーバにさまざまな機能コンポーネントが導入される。このような機能コンポーネントの導入作業は「環境設計構築」とよばれている。そして、方式設計と環境設計構築が完了した後に、動作確認テストが実行される。このようなテスト作業のことを「基盤テスト」とよぶ。
まとめると、業務情報システム200の基盤設計とは、
A.方式設計
B.環境設計構築
C.基盤テスト
の3つの作業に大別することができる。基盤テストが完了すると、すなわち、基盤設計が完了すると、アプリケーション設計のフェーズに移行する。実装によっては、基盤設計が完了する前に、アプリケーションの設計フェーズを開始してもよい。
同図は、あるサーバに導入される機能コンポーネントの階層を示している。まず、最下層がハードウェア層である。その上位がOS層である。OSの上にはアプリケーションソフトウェアが直接位置してもよいし、1以上のミドルウェアがアプリケーションソフトウェアとOSを仲介するために位置してもよい。同図に示すサーバの場合、ミドルウェアA、B、C、Dいう4つのミドルウェアが導入されている。たとえば、ミドルウェアAがJAVA(登録商標)ヴァーチャルマシン(以下、単に「JVM(Java Virtual Machine)」とよぶ)であれば、その上位に位置するミドルウェアBはJVMを前提として動作するJAVAバイトコードのミドルウェアとなる。
同図において、斜線で示されている部分が「基盤」とよばれる部分であり、特に、環境設計構築や基盤テストの対象となる部分である。
既に述べたように基盤設計においては、方式設計を行う方式設計フェーズ262、環境設計構築を行う環境設計フェーズ264、基盤テストを行う基盤テストフェーズ266という3つのフェーズが順次移行する。実際には、方式設計フェーズ262に先立って検討フェーズ260が存在する。この検討フェーズ260においては、業務情報システム200に必要な処理を特定し、どのような処理パターンが存在するかを特定する。また、業務情報システム200においてどのサーバにどのような機能コンポーネントを導入すべきかについてもあらかじめ検討する。従来、熟練したシステムエンジニアが、検討フェーズ260において、方式設計フェーズ262、環境設計フェーズ264および基盤テストフェーズ266のそれぞれに必要な工数を経験に基づいて見積もっていた。そして、見積り工数に基づいて、業務情報システム200の設計に対する請求金額が方式設計見積書270、環境設計見積書272a、基盤テスト見積書274bのかたちで提示されていた。
以上の理由から、導入側にとっても設計側にとっても、業務情報システム200の基盤設計の前に基盤設計に要する工数を合理的かつ正確に見積もるための方法を確立する必要性やメリットは大きい。
製品名欄252は機能コンポーネントの名前を示す。負荷値欄254は機能コンポーネントの導入に要する負荷の大きさを負荷値として示す。負荷値が小さいほど導入が容易であり、負荷値が大きいほど導入にともなう負荷が大きいことを示す。
ハードウェア:svM(負荷値=3)
OS:osC(負荷値=4)
ミドルウェアA:jvA(負荷値=1)
ミドルウェアB:dbA(負荷値=4)
ミドルウェアC:dbB(負荷値=5)
ミドルウェアD:ftA(負荷値=2)
とすると、このサーバのサーバ導入ポイントは、3+4+1+4+5+2=19より「19」となる。
また、ある業務情報システム200に含まれるサーバのサーバ導入ポイントをすべてのサーバについて合計した値のことを、その業務情報システム200の「システム導入ポイント」とよぶ。
同図に示す負荷テーブル250の場合、負荷値はすべて整数により示されているが、整数に限る意図ではなく小数の単位で設定されてもよい。特に、後述する負荷値の補正処理においては、1.0よりも小さな単位で負荷値を変化させることができる。
システム設計支援装置100は、以上の知見に基づいて業務情報システム200の基盤設計における見積工数を算出するための装置である。図4に示した各フェーズのうち、検討フェーズにおける使用を想定する。
ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
ユーザインタフェース処理部110は、ユーザインタフェース全般を担当する。
データ処理部120は、ユーザインタフェース処理部110から取得されたデータを元にして各種のデータ処理を実行する。データ処理部120は、ユーザインタフェース処理部110とデータ保持部160の間のインタフェースの役割も果たす。
データ保持部160は、各種データを保持するための記憶領域である。
ユーザインタフェース処理部110は、処理パターン入力部112、環境設定入力部114および見積工数出力部116を含む。
処理パターン入力部112は、業務情報システム200の処理パターンを取得する。ここでいう処理パターンには、その処理パターンにおいてデータ処理に関わるサーバを示すデータも含む。環境設定入力部114は、業務情報システム200の「機能情報」を取得する。機能情報とは、業務情報システム200に含まれるサーバと、そのサーバに導入される機能コンポーネントを示すデータである。見積工数出力部116は、後述する計算式により算出された基盤設計の見積工数を画面表示等の手段により出力する。
なお、方式設計に要する工数を「方式工数」、このうち実績システムの方式設計に要した工数のことを「方式実績工数」、設計システムの方式設計について見積もった工数のことを「方式見積工数」とよぶ。また、環境設計構築に要する工数を「環境工数」、このうち実績システムの環境設計構築に要した工数のことを「環境実績工数」、設計システムの環境設計構築について見積もった工数のことを「環境見積工数」とよぶ。更に、基盤テストに要する工数を「テスト工数」、このうち実績システムの基盤テストに要した工数のことを「テスト実績工数」、設計システムの基盤テストについて見積もった工数のことを「テスト見積工数」とよぶ。
データ保持部160は、方式設計実績保持部162、環境設計実績保持部164、テスト実績保持部166、負荷テーブル保持部168、実績パターン保持部170および実績機能保持部172を含む。
方式設計実績保持部162は、実績システムとその方式実績工数を対応づけて保持する。環境設計実績保持部164は、実績システムとその環境実績工数を対応づけて保持する。テスト実績保持部166は、実績システムとそのテスト実績工数を対応づけて保持する。負荷テーブル保持部168は、図5に関連して説明した負荷テーブル250を保持する。方式設計実績保持部162、環境設計実績保持部164、テスト実績保持部166に登録される各種実績工数や負荷テーブル保持部168の負荷テーブルは、ユーザインタフェース処理部110を介してユーザにより手動設定される。
データ処理部120は、ポイント計算部122、見積式特定部128、工数予測部136および負荷調整部146を含む。
ポイント計算部122は、処理パターンや機能情報から中継ポイントや導入ポイントを計算する。ポイント計算部122は、中継ポイント計算部124と導入ポイント計算部126を含む。中継ポイント計算部124は、パターン中継ポイントやシステム中継ポイント等の中継ポイントを算出する。導入ポイント計算部126は、サーバ導入ポイントやシステム導入ポイント等の導入ポイントを算出する。
方式見積式特定部130は、実績システムについてのシステム中継ポイントと方式実績工数から線形単回帰分析によりその間の関係を示す一次関数式を求める。すなわち、方式設計の工数(Y)とシステム中継ポイント(X)との間には、Y=AX+Bという関係を見いだすことができるから、傾きAと切片Bが特定すべき対象となる。Y=AX+Bとして示される方式実績工数とシステム中継ポイントの関係式のことを「方式見積式」とよぶ。なお、1つしか実績システムが存在しないときには、そのシステム中継ポイントと方式実績工数と原点を結ぶ直線を方式見積式として代用してもある程度の合理性・確度を担保できる。方式見積式特定部130の処理内容については、更に、図7に関連して後述する。
第1テスト見積式と第2テスト見積式をまとめていうときには、単に、「テスト見積式」とよぶ。テスト見積式特定部134の処理内容については、更に、図7や図8に関連して後述する。
方式工数計算部138は、設計システムの処理パターンと方式見積式に基づいて、方式見積工数を算出する。方式工数計算部138の処理内容については、更に、図9に関連して後述する。
環境工数計算部140は、設計システムの機能情報と環境見積式に基づいて、環境見積工数を算出する。環境工数計算部140の処理内容については、更に、図10に関連して後述する。
テスト工数計算部142は、設計システムの処理パターンや機能情報とテスト見積式に基づいて、テスト見積工数を算出する。テスト工数計算部142の処理内容については、更に、図9や図10に関連して後述する。
A=(PJAJ+PKAK)/(PJ+PK)
B=(PJBJ+PKBK)/(PJ+PK)
として、傾きA、切片Bを計算する。
このような処理方法によれば、作業者の能力を加味したかたちでより合理的な見積式を算出できる。上記例では、方式見積式について説明したが、環境見積式やテスト見積式についても同様である。
負荷登録部148は、負荷テーブル250に機能コンポーネントを登録するときに、その負荷値を初期設定する。このような未登録機能コンポーネントの負荷値は所定値、たとえば、「3」に設定され、ユーザは負荷値を任意に変更するとしてもよい。しかし、機能コンポーネントの中には、既に登録されている機能コンポーネントと同じ製品系列に属するものもある。たとえば、あるOS−Aがすでに負荷テーブル250に登録されている状態において、OS−Aのバージョンアップ版であるOS−A’を新たに登録するとする。このとき負荷登録部148は、OS−A’の負荷値をOS−Aの負荷値に基づいて算出する。たとえば、OS−A’の負荷値をOS−Aの負荷値に1以上の所定値、たとえば、「1.3」を乗じた値として初期設定登録してもよい。このような登録方法によれば、既に登録されている機能コンポーネントの負荷値を踏まえて、同系列に属する機能コンポーネントの負荷値を初期設定できる。機能の変更や追加がなされているOS−A’の負荷値は、一般的にはOS−Aの負荷値よりも大きくなると考えられるからである。
ここでは、OSを例として説明したが、OSのようなソフトウェアに限らず、ハードウェアの機能コンポーネントについても同様である。
このような処理方法によれば、採用実績の高い機能コンポーネントの負荷値を自動的に低減できるため、機能コンポーネント自体の難易度だけではなく、業務情報システムを設計する側の経験まで加味した負荷値とすることができる。なお、環境設定入力部114が設計システムの機能情報を取得したときに、負荷補正部150はその機能情報に含まれている機能コンポーネントの採用回数を適宜更新すればよい。
方式見積式の特定を例として説明する。
方式見積式特定部130は、まず、検証対象となる実績システムを選択し(S10)、システム中継ポイントNを「0」に初期設定する(S12)。方式見積式特定部130は、実績パターン保持部170を参照して、処理パターンを選択する(S14)。中継ポイント計算部124は、選択された処理パターンのパターン中継ポイントとして、サーバ数Pを計数する(S16)。中継ポイント計算部124は、システム中継ポイントNにサーバ数Pを加算する(S18)。
方式見積式特定部130は、これらのデータから線形単回帰分析により方式見積式の係数A、Bを求めることにより、方式見積式を特定する(S26)。
環境見積式の特定を例として説明する。
環境見積式特定部132は、まず、検証対象となる実績システムを選択し(S30)、システム導入ポイントRを「0」に初期設定する(S32)。環境見積式特定部132は、実績機能保持部172を参照して、実績システムに含まれるサーバを選択する(S34)。導入ポイント計算部126は、選択されたサーバのサーバ中継ポイントSを負荷テーブル250と機能情報に基づいて計算する(S36)。導入ポイント計算部126は、システム導入ポイントRにサーバ導入ポイントSを加算する(S38)。
環境見積式特定部132は、これらのデータから線形単回帰分析により環境見積式の係数C、Dを求めることにより、環境見積式を特定する(S46)。
方式見積工数の特定を例として説明する。
方式工数計算部138は、まず、システム中継ポイントNを「0」に初期設定する(S50)。処理パターン入力部112は、設計システムの処理パターンを取得する(S52)。中継ポイント計算部124は、選択された処理パターンのパターン中継ポイントとして、サーバ数Pを計数する(S54)。中継ポイント計算部124は、システム中継ポイントNにサーバ数Pを加算する(S56)。
環境見積工数の特定を例として説明する。
環境工数計算部140は、まず、システム導入ポイントRを「0」に初期設定する(S70)。環境設定入力部114は、設計システムの機能情報を取得し、導入ポイント計算部126は、まずサーバを選択する(S72)。導入ポイント計算部126は、選択されたサーバのサーバ導入ポイントSを負荷テーブル250と機能情報に基づいて計算する(S74)。導入ポイント計算部126は、システム導入ポイントRにサーバ導入ポイントSを加算する(S76)。
システム設計支援装置100によれば、設計システムの処理パターンが定義された段階で、基盤設計における方式設計や基盤テストの工数を合理的かつ正確に見積もることができる。システム設計支援装置100は、また、設計システムの機能情報が定義された段階で、基盤設計における環境設計構築や基盤テストの工数も合理的かつ正確に見積もることができる。システム設計支援装置100は、たった1つの実績システムのデータからでも各種見積式を特定することができるが、実績システムに関するデータが充実するほど、より正確な見積式を特定しやすくなる。
このほかにも、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
Claims (6)
- システム基盤の方式設計に要する工数の見積りを支援する装置であって、
複数の処理装置の連携により組織業務を管理するための業務情報システムのうち既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各種業務に関わる処理装置の組み合わせパターンを示す処理パターンを取得する第1処理パターン取得部と、
前記第1の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンについて各処理パターンに関わる処理装置の数を合計した中継ポイントを取得する第1中継ポイント取得部と、
前記第1の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンの実装に要した工数を実績工数として取得する実績工数取得部と、
前記第1の業務情報システムの中継ポイントと実績工数の相関関係を示す見積計算式を特定する見積計算式特定部と、
新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての処理パターンを取得する第2処理パターン取得部と、
前記第2の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンから、前記第2の業務情報システムの中継ポイントを取得する第2中継ポイント取得部と、
前記第2の業務情報システムの中継ポイントと前記見積計算式から、前記第2の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンの実装に要する工数を見積工数として算出する見積工数計算部と、
を備えることを特徴とするシステム設計支援装置。 - 前記見積計算式特定部は、既に設計が完了している複数の業務情報システムについての中継ポイントと実績工数の関係から、前記見積計算式を特定することを特徴とする請求項1に記載のシステム設計支援装置。
- 前記見積計算式特定部は、中継ポイントを説明変数、工数を目的変数として、回帰分析手法により前記見積計算式を特定することを特徴とする請求項2に記載のシステム設計支援装置。
- 前記見積計算式特定部は、前記見積計算式を線形回帰分析手法により特定することを特徴とする請求項3に記載のシステム設計支援装置。
- 前記見積計算式特定部は、第1の作業者グループの作業実績に基づく第1の見積計算式と第2の作業者グループの作業実績に基づく第2の見積計算式をそれぞれ算出し、第1の作業者グループに属する作業者と第2の作業者グループに属する作業者を共に含む作業者グループにより前記第2の業務情報システムの処理パターンが実装されるときには、第1の作業者グループに属する作業者数と第2の作業者グループに属する作業者数の構成比率に応じて、第1の見積計算式と第2の見積計算式から第3の見積計算式を特定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシステム設計支援装置。
- システム基盤の基盤テストに要する工数の見積りを支援する装置であって、
複数の処理装置の連携により組織業務を管理するための業務情報システムのうち既に設計が完了している第1の業務情報システムについて、各種業務に関わる処理装置の組み合わせパターンを示す処理パターンを取得する第1処理パターン取得部と、
前記第1の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンについて各処理パターンに関わる処理装置の数を合計した中継ポイントを取得する第1中継ポイント取得部と、
前記第1の業務情報システムにおける動作確認テストの実行に要した工数を実績工数として取得する実績工数取得部と、
前記第1の業務情報システムの中継ポイントと実績工数の相関関係を示す見積計算式を特定する見積計算式特定部と、
新たな設計の対象となる第2の業務情報システムについての処理パターンを取得する第2処理パターン取得部と、
前記第2の業務情報システムにおける複数種類の処理パターンから、前記第2の業務情報システムの中継ポイントを取得する第2中継ポイント取得部と、
前記第2の業務情報システムの中継ポイントと前記見積計算式から、前記第2の業務情報システムにおける動作確認テストの実行に要する工数を見積工数として算出する見積工数計算部と、
を備えることを特徴とするシステム設計支援装置。
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