JP4980104B2 - 被測定物の抵抗分測定装置 - Google Patents

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本発明は、燃料電池や二次電池などの被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定する抵抗分測定装置に係り、特にカレントインタラプト波形の発生装置に関する。
電気化学分野の計測評価方法として、交流インピーダンス法とともに過渡現象を用いた測定法がある。これは電流の立ち上げおよび立ち下げ時の電圧変化を捉えて被測定物の近似等価回路パラメータを推定して評価する手法で、このうち電流の立ち下げを利用した方法はカレントインタラプタ(電流遮断)法と言われ、応用製品も販売されている。
カレントインタラプタ法は、図4に波形図を示すように、被測定物の電極に定電流を流し、ごく短時間だけ(例えば、10-5s程度)電流を遮断し、遮断直後の10-6s程度における被測定物の電位を測定する。このとき、燃料電池や二次電池などの供試セルの電気的等価回路を図5に示すように、被測定物に内在する抵抗成分Rsによる電圧降下は瞬時(例えば、10-12sオーダー)で減衰するが、分極は分極抵抗r1と二重層容量cdにより緩やかに減衰するため、分極と液抵抗(IRドロップ)を分離して測定できる。さらに、IRドロップの影響除外による修正法として使う以外に、反応過程の他の情報を得る手段にもなり得る。例えば、電流遮断後の電位減衰曲線、または電流回復後の電位立ち上がり曲線から二重層容量が計算でき、二重層や電気二重層の研究の基本的な研究手段となっている。
このように、カレントインタラプタ法は、電極反応の平衡状態や速度論的観点からみても、重要な情報を得ることのできる手段として、電気化学分野におけるベーシックな評価項目と位置づけられている。
カレントインタラプタ法により被測定物の評価試験を行う従来方法、装置として、被測定物に矩形波状の電流を流し、被測定物がもつインピーダンス(等価回路的には抵抗分と分極抵抗と容量になる)が呈する時系列の電圧データを基に、等価抵抗分と分極抵抗および容量を正確に推定しようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電池を被測定物とし、そのインピーダンスパラメータを計測し、電池の容量を推定する装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、遠隔地の電池のインピーダンスをオンラインで計測し、その経年変化を監視する装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3782026号公報 特許第3162030号公報 特許第3398921号公報
近年、エネルギー資源の受給逼迫化、地球温暖化とCO2排出問題等、エネルギーと環境保全の両面から、新・省エネルギー技術の開発が活発化している。なかでも、燃料電池は原理的に反応生成物に炭素を含まないこと、電力への変換効率が高いことなど、極めて期待の高いエネルギー変換デバイスである。しかしながら、コストと寿命の両面で、まだ市場ニーズに適合した製品は殆ど存在しない状況が続いている。一方、二次電池については、電力を化学エネルギーに変換して貯蔵するため、技術的には燃料電池ほど困難さはないとみられているが、より低コストで、かつエネルギー密度や出力密度の高い二次電池の研究開発が産官学の各所で実施されている。
燃料電池、二次電池とも電気化学反応をベースにしていることから、技術的なブレークスルー達成のためには、電極や電解質、イオン交換膜、触媒といった電池セルを構成する材料の地道な研究成果が求められる。こうした基礎研究においては、材料とその組み合わせの妥当性を検証するため、カレントインタラプタ法による評価が好適となる。
ところが、前述したように、カレントインタラプタ法では評価対象である供試セルから発生する電流(燃料電池の場合、二次電池では充放電で電流の向きは双方向となる)を急速に遮断するため、電流の変化量が大きいと供試セルにダメージを与えることがある。原因としては次の2つがある。
1つ目は、装置と供試セル間を結ぶケーブルの漂遊インダクタンス成分とセル内部の等価静電容量によって電流遮断時の過渡現象でリンギングが発生し、その過電圧でセルがダメージを受ける。
2つ目は、例えば高温動作の固体電解質燃料電池では、急速な電流遮断でセル内部の熱バランスが崩れてダメージを与えやすいと云われている。このようにセル内の電気化学的評価を行うことで、セル自身がダメージを受けたのでは本末転倒となる。
そこで、図4に示すように、電流の変化を100%→0%で遮断または0%→100%で立ち上げる代わりに、図6に示すように電流変化幅を抑えて、例えば100%→90%で立ち下げまたは90%→100%で立ち上げるといったことで、供試セルへのダメージを低減した評価方法が考えられる。市販の定電流電源装置や電子負荷装置では、定電流モード運転で電流値の大きさを外部信号でコントロールできるようになっているものが存在する。
こうした電流制御可能な装置では、任意波形発生器や関数発生器などと組み合わせて、図6に示すような疑似的な波形を出力することができる。しかし、こうした方法では測定の準備に手間がかかるといった実用面での間題以外に、特性面で以下の問題が生じる。
それは、波形(または関数)発生器と定電流電源装置(または電子負荷装置)の間を信号ケーブルで介して信号を伝送するため、ケーブルの漂遊インダクタンスや静電容量によって波形が鈍ったり、逆にリンギングが乗ったりして、IRドロップと分極の分離が識別しにくくなって、結果として誤差の大きい結果を与える恐れがあった。
本発明の目的は、カレントインタラプタ法による燃料電池や二次電池などの被測定物の抵抗分測定に、被測定物にダメージを与えることなく、抵抗分測定精度を高めることができ、さらに任意のカレントインタラプト波形を容易に得ることができる被測定物の抵抗分測定装置を提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するため、電子回路の組み合わせ構成のみで電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形を発生し、この電子回路と被測定物とは信号配線を最短にして直近接続できるようにし、電子回路に設けるスイッチのオン/オフ制御等でカレントインタラプト波形の設定/微調整ができるようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
(1)被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定する抵抗分測定装置であって、
直流電源と被測定物との間に介挿され、被測定物に供給する電流を制御する電流制御デバイスと、
前記電流制御デバイスに直列接続されてカレントインタラプト波形を検出する電流検出用抵抗回路と、
カレントインタラプト波形の電流レベルを設定する直流電圧V1と、この電圧V1を抵抗分圧回路で減じた電圧V2と、0レベル電圧V0(コモン)の3種類の電圧を、アナログスイッチICのオン/オフ制御で切換えることによって、電流遮断のカレントインタラプト波形または電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生するパターン電圧発生器と、
前記パターン電圧と前記電流検出用抵抗回路で検出するカレントインタラプト波形との偏差に応じて前記電流制御デバイスの出力電流を自動制御する電流制御部とを備えたことを特徴とする。
)前記電流検出用抵抗回路は、抵抗とオン/オフスイッチの組を複数個並列接続し、該スイッチのオン/オフ設定により被測定物に供給するカレントインタラプト波形の電流レンジに応じた電圧信号を発生することを特徴とする。
)被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定する抵抗分測定装置であって、
直流電源と被測定物との間に介挿され、被測定物に供給する電流を制御する電流制御デバイスと、
レベル検出用抵抗と半導体スイッチの組を複数個並列接続して前記電流制御デバイスに直列接続され、前記半導体スイッチのオン/オフ制御でカレントインタラプト波形の電流レンジの切換と電流変化幅を調整したカレントインタラプト波形の電圧信号を発生する電流検出/レベル切換用抵抗回路と、
カレントインタラプト波形の電流レベルを固定の電圧として発生する電流設定器と、
前記固定の電圧と前記電流検出/レベル切換用抵抗回路で検出/設定するカレントインタラプト波形との偏差に応じて前記電流制御デバイスの出力電流を自動制御する電流制御部とを備えたことを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、カレントインタラプタ法による燃料電池や二次電池などの被測定物の抵抗分測定に、被測定物にダメージを与えることなく、抵抗分測定精度を高めることができ、さらに任意のカレントインタラプト波形を容易に得ることができる。
具体的には、
(1)電子回路の組み合わせ構成のみで電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形を発生でき、しかも信号配線を最短にして被測定物(供試セル)に直近接続できるため、制御回路要素間の接続配線および負荷ケーブルによる漂遊インダクタンスや寄生キャパシタンス成分を最小限に抑えることができ、波形の鈍りや逆にリンギングの発生を抑制することができる。これに伴い、シャープな電流立ち下げや立ち上げを実現して、IRドロップと分極の分離を正確にして抵抗分測定精度を高めることができる。しかも、通常のカレントインタラプト波形と異なり、出力電流のステップダウン幅を数%から20%と微調整できるため、供試セルにダメージを与えることがない。
(2)図2のように、電流設定信号そのものをアナログスイッチと可変抵抗等の組み合わせで切り換えるため、ステップダウン幅の微調整が簡単である。また。可変抵抗に代えてディジタルポテンショメータを採用すれば、操作パネル面からステップダウン幅を離散的に選択できるようになる。
(3)図3のように、フィードバック信号のレベル検出用抵抗を半導体スイッチのオン/オフ制御で切換えることから、ステップダウン幅を調整する自由度は(レンジ比率とリンクされるため)少ないが、出力レンジの切換とステップダウンおよびインタラプト機能を同一のハードで兼ねることから、装置コストの低減と信頼性の向上を図ることができる。
(実施形態1)
図1は、本実施形態を示すカレントインタラプト波形の発生装置の構成図である。同図は、本来のカレントインタラプト波形発生機能として、100%→0%→100%だけでなく、図6に示すように、電流変化幅を抑えて、例えば100%→90%で立ち下げ、または90%→100%で立ち上げるカレントインタラプト波形を負荷に供給できる構成にされる。
図1において、交流/直流安定化電源1は、交流(AC100V)を電源として安定化した直流電圧を発生する。この直流電圧の正側(+V)はカレントインタラプト波形の制御回路のコモンにされ、負側(−V)はコモンに対して負電圧にされる。コンデンサ2は直流電圧のリップル成分を除去する平滑用コンデンサである。
カレントインタラプト波形の制御回路は回路要素3〜7の組み合わせ構成とする。電流制御デバイス3と電流検出用抵抗回路4は、電源1と負荷(電池のセルなどの被測定物)Loadとの間に直列接続で介挿され、電流制御デバイス3は負荷Loadに図4のカレントインタラプト波形と、これにマイナス方向の矩形波が重畳された図6の電流波形(電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形)になるよう電流を制御する。
電流制御デバイス3は、出力電流定格に応じてパワーMOSFET(Pチャンネル)を並列接続し、そのゲート電圧に応じて非飽和領域で出力電流を制御する。なお、パワーMOSFETに代えて、パワートランジスタなど、非飽和動作ができる他の半導体素子を使用できる。電流検出用抵抗回路4は、抵抗とオン/オフスイッチの組を複数個並列接続し、負荷Loadに供給する電流レンジに合わせてオン/オフスイッチを選択的に投入しておくことで、負荷に供給される電流レンジに応じた電圧信号を発生する。
パターン電圧発生器5は、カレントインタラプト波形とこれにマイナス方向の矩形波が重畳された波形のパターン電圧信号Vsetを発生する。電流制御アンプ6は、電圧増幅器7との組み合わせで電流制御部を構成し、パターン電圧発生器5で発生するパターン電圧信号Vsetと抵抗回路4で検出する負荷電流の検出電圧との偏差を、比例積分(または比例積分微分)演算することで、カレントインタラプト波形とこれにマイナス方向の矩形波が重畳された波形の指令電圧を発生する。電圧増幅器7は、電流制御アンプ6の出力電圧を増幅し、電流制御デバイス3のゲート電圧を制御する。
なお、負荷Loadを燃料電池セルとする場合は電池セルのアノード側をN(負極)端子、カソード側をP(正極)端子に接続する。また、負荷Loadを二次電池とする場合、電池セルを充電モードで計測する場合は二次電池セルのアノード側をP(正極)端子、カソード側をN(負極)端子に接続し、放電モードで計測する場合は電池セルのアノード側をN(負極)端子、カソード側をP(正極)端子に接続する。
以上の構成により、パターン電圧発生器5から電圧信号Vsetを発生することで、電源1から負荷LoadにVset/R(抵抗回路4の抵抗値)の大きさの電流を流すことができる。したがって、電圧信号Vsetにカレントインタラプト波形とこれにマイナス方向の矩形波が重畳された波形のパターン電圧を発生すれば、それに対応した電流を負荷Loadに供給し、このときの負荷電圧を計測することで、負荷Loadの抵抗分を分極抵抗と容量を分離して測定することができる。
また、パターン電圧発生器5は、電流の変化を100%→0%で遮断または0%→100%で立ち上げるパターン電圧発生のほか、図6に示すように電流変化幅を抑えて、例えば100%→90%で立ち下げまたは90%→100%で立ち上げるといったことで、供試セルへのダメージを低減したパターン電圧を発生できる。
しかも、カレントインタラプト波形の制御回路(3〜7)等は電子回路を組み合わせ構成して小型筐体内で一体的に接続でき、電子回路間の信号配線および負荷Loadと最短接続できるため、制御回路要素間の接続配線および負荷ケーブルによる漂遊インダクタンスや寄生キャパシタンス成分を最小限に抑えることができ、波形の鈍りや逆にリンギングの発生を抑制することができる。これに伴い、シャープな電流立ち下げや立ち上げを実現して、IRドロップと分極の分離を正確にして抵抗分測定精度を高めることができる。
ここで、パターン電圧発生器5は、前記のように、図4に示すカレントインタラプト波形と、これにマイナス方向の矩形波が重畳された図6に示す電流波形に一致したパターン電圧を発生する。このパターン電圧を発生するには、一般的には、ROMなどに保存したデジタルデータを指定されたアドレスに従って読み出し、その時系列データをD/A変換してアナログの電流設定信号に戻す構成にされる。しかし、燃料電池や二次電池などの被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定するには、0.1μsec未満の急峻な指令値のステップダウン、アップを実現するためにマルチビットのデータを超高速なレートでD/A変換する必要があり、技術的難度が高くコスト面で不利となる。
そこで、本実施形態では、パターン電圧発生器5は、図2に示す回路構成とし、低速のROMおよびD/A変換器を使用して、急峻なパターン電圧のステップダウン、アップを可能にする。
図2は、(1)出力電流レベルを設定するアナログ直流電圧V1、(2)前記電圧V1を抵抗分圧で減じた電圧V2、(3)0レベル電圧V0(コモン)の3種類の電圧をアナログスイッチICのオン/オフ制御で切換えることによって、図4のカレントインタラプト波形と、これにマイナス方向の矩形波が重畳された図6の電流波形の2種類を生成する。以下、回路の構成および動作を詳述する。
図2において、ROM11とD/A変換器12は、装置パネル操作部等でROM11のアドレス設定により、ROM11に保存したデジタルデータを読み出し、その時系列データをD/A変換器12でアナログの電圧信号V1に変換する。これら回路による電圧信号V1の発生は、カレントインタラプト波形のレベルを設定するものであり、カレントインタラプト波形として要求される急峻なパターン電圧の発生を不要にするものであり、低速のROM11およびD/A変換器12で済む。
電圧分圧回路13は、可変抵抗VRと固定抵抗r1、r2の直列回路で構成され、電圧V1とコモンとの間に接続され、可変抵抗VRの調節で電圧V1を所期の分圧比にした電圧V2を得る。
アナログスイッチIC14は、4つのアナログスイッチSW1〜SW4を内蔵する。このうち、スイッチSW1とSW2は、ドライバ15によってオン/オフ制御され、この制御信号に対して相補的にオン/オフ動作する。同様に、スイッチSW3とSW4は、ドライバ16によってオン/オフ制御され、この制御信号に対して相補的にオン/オフ動作する。
ドライバ15は、図4に示すカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生するときにオン/オフ制御される。ドライバ16は、カレントインタラプト波形にマイナス方向の矩形波を重畳した図6のカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生するときにオン/オフ制御される。
すなわち、ドライバ15のオン期間にはスイッチSW1がオン、スイッチSW2がオフになり、電圧V1を出力する。その後、ドライバ15のオフではスイッチSW1がオフ、スイッチSW2がオンになる。このとき、ドライバ16がオフであれば、スイッチSW3がオン、スイッチSW4がオフになっており、コモン電圧(0V)を出力し、図4に示すカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生することができる。また、ドライバ15をオフさせたときに、ドライバ16をオンしておけば、スイッチSW3がオフ、スイッチSW4がオンになっており、電圧V2を出力し、図6に示すカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生することができる。
このときの電圧V2は可変抵抗VRによって任意に設定でき、例えばステップダウン幅を数%から20%と小さくして供試セルにダメージを与えるのを防止できる。また、電圧V1からV2への変化は、アナログスイッチSW3とSW4がドライバ16によって事前にスイッチ動作しており、アナログスイッチSW1、SW2による高速動作によって急峻なステップダウンになるパターン電圧を出力できる。
なお、電圧V2から電圧V1への立ち上げの場合はドライバ16のオン状態でドライバ15をオンさせることで、例えば90%→100%で立ち上げるカレントインタラプト波形を発生できる。また、ドライバ15,16のオン/オフ時間制御でカレントインタラプト波形の発生時間を制御できる。
また、図2の構成において、可変抵抗VRに代わってディジタルポテンショメータを採用すれば、操作パネル面からステップダウン幅を離散的に選択できるようになる。
(実施形態2)
上記の実施形態1ではパターン電圧発生器5のパターン電圧によってカレントインタラプト波形をステップ状に変化させる場合であるが、本実施形態では図1におけるパターン電圧発生器5によるパターン電圧発生に代えてカレントインタラプタ波形の電流レベルを固定の電圧として発生する電流設定器5Aとし、電流検出用抵抗回路4に代えてフィードバック信号のレベル検出用抵抗を半導体スイッチのオン/オフ制御で切換えることでカレントインタラプト波形の電流レンジの切換とこれにマイナス方向の矩形波が重畳されたカレントインタラプト波形の電圧信号を発生する電流検出/レベル切換用抵抗回路4Aで構成し、実施形態1と同等の作用効果を得るものである。
図3は本実施形態のカレントインタラプト波形の発生装置の構成図を示し、図1と同等の部分は同一符号で示す。図3において、電流検出/レベル切換用抵抗回路4Aは、抵抗R1〜R4と半導体スイッチとしてのFET1〜FET4をそれぞれ直列接続した組を互いに並列接続した構成にされる。FET1〜FET4は電流レンジの切換と10%のステップダウンを行うカレントインタラプト波形発生の両方の機能を兼ねる。抵抗R1〜R4は各電流検出抵抗で、それぞれ0.2Ω、2Ω、20Ω、200Ωとする。
なお、FET1〜FET4は、ドレイン・ソース間のオン抵抗がそれぞれ直列に接続される抵抗R1〜R4の抵抗値の大きさより、1桁以下の小さい値のFETが選択される。以下の説明では、便宜上、各FET1〜FET4のオン抵抗は各抵抗R1〜R4の1/10の大きさとする。
いま、カレントインタラプト波形として、5Aレンジが選択されると仮定する。このとき、FET1とFET2を導通、FET3とFET4を非導通にする。ここで、一例として電流制御アンプの電流設定値に0.8Vが入力されると、装置は0.8V/(0.2Ω+0.02Ω)+0.8V/(2Ω+0.2Ω)=4Aが出力される。
次に、FET2を非導通に切り換えると、出力電流は0.8V/(0.2Ω+0.02Ω)≒3.6Aにステップダウンする。FET1とFET2の両方を同時に非導通に切り換え、一定時間後に両者を導通させると、出力電流変化は4A→0A→4Aと変化し、カレントインタラプト波形となる。
以下、導通FET2とFET3の組み合わせで同様の操作を行うと、0.4A→0.36A→0.4A、もしくは0.4A→0A→0.4Aの波形が得られ、FET3とFET4の組み合わせで同様の操作を行うと、40mA→36mA→40mA、もしくは40mA→0mA→40mAの波形が得られる。
本実施形態では、フィードバック信号のレベル検出用抵抗を半導体スイッチのオン/オフ制御で切換えるため、ステップダウン幅を調整する自由度は(レンジ比率とリンクされるため)少ないが、出力電流レンジの切換えとステップダウンさせたカレントインタラプト波形の発生を同一のハードで兼ねることから、装置コストの低減と信頼性の向上を図ることができる。
なお、電流設定器5Aは、ROM11とD/A変換器12と同様の構成にして、装置パネル操作部から設定する構成にできる。
本発明の実施形態1におけるカレントインタラプト波形の発生装置の構成図。 パターン電圧発生器5の回路構成図。 本発明の実施形態2におけるカレントインタラプト波形の発生装置の構成図。 カレントインタラプト法による電流および電位の波形。 供試セルの電気的等価回路図。 電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形の例。
符号の説明
1 交流/直流安定化電源
2 平滑コンデンサ
3 電流制御デバイス
4 電流検出用抵抗回路
4A 電流検出/レベル切換用抵抗回路
5 パターン電圧発生器
5A 電流設定器
6 電流制御アンプ
7 電圧増幅器

Claims (3)

  1. 被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定する抵抗分測定装置であって、
    直流電源と被測定物との間に介挿され、被測定物に供給する電流を制御する電流制御デバイスと、
    前記電流制御デバイスに直列接続されてカレントインタラプト波形を検出する電流検出用抵抗回路と、
    カレントインタラプト波形の電流レベルを設定する直流電圧V1と、この電圧V1を抵抗分圧回路で減じた電圧V2と、0レベル電圧V0(コモン)の3種類の電圧を、アナログスイッチICのオン/オフ制御で切換えることによって、電流遮断のカレントインタラプト波形または電流変化幅を抑えたカレントインタラプト波形のパターン電圧を発生するパターン電圧発生器と、
    前記パターン電圧と前記電流検出用抵抗回路で検出するカレントインタラプト波形との偏差に応じて前記電流制御デバイスの出力電流を自動制御する電流制御部とを備えたことを特徴とする被測定物の抵抗分測定装置。
  2. 前記電流検出用抵抗回路は、抵抗とオン/オフスイッチの組を複数個並列接続し、該スイッチのオン/オフ設定により被測定物に供給するカレントインタラプト波形の電流レンジに応じた電圧信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の被測定物の抵抗分測定装置。
  3. 被測定物に内在する等価抵抗分をカレントインタラプタ法で測定する抵抗分測定装置であって、
    直流電源と被測定物との間に介挿され、被測定物に供給する電流を制御する電流制御デバイスと、
    レベル検出用抵抗と半導体スイッチの組を複数個並列接続して前記電流制御デバイスに直列接続され、前記半導体スイッチのオン/オフ制御でカレントインタラプト波形の電流レンジの切換と電流変化幅を調整したカレントインタラプト波形の電圧信号を発生する電流検出/レベル切換用抵抗回路と、
    カレントインタラプト波形の電流レベルを固定の電圧として発生する電流設定器と、
    前記固定の電圧と前記電流検出/レベル切換用抵抗回路で検出/設定するカレントインタラプト波形との偏差に応じて前記電流制御デバイスの出力電流を自動制御する電流制御部とを備えたことを特徴とする被測定物の抵抗分測定装置。
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