JP4979870B2 - 腎不全治療剤 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの新規な用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
FGF23は、京都大学の伊藤らによってクローニングされた遺伝子であり、脳で発現されていることが確認されている (Yamashita T. et al. (2000) Biochem. Biophys. Res. Commun. 277: 494-498、国際公開01/66596号公報)。また、LUETHYらは、FGF23遺伝子をクローニングし、該遺伝子を発現するトランスジェニックマウスの作出を行い、該マウスの表現型を解析している(国際公開01/61007号公報)。
【0003】
一方、先天的低リン血症であるクル病患者の遺伝的家系解析によりFGF23の突然変異(R176Q、R179Q、R179W)が原因であるという報告がなされた(The ADHR Consortium (2000) Nat. Genet. 26: 345-348)。さらに、FGF23タンパク質の変異体が、血中のリン濃度を低下させる能力を有することが開示された(PCT/JP01/11482)。しかしながら、これまでに、FGF23タンパク質変異体が腎不全に対して有効であることを示す報告例は皆無である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの腎不全の治療または予防のための用途を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、FGF23タンパク質およびその変異体が慢性腎不全進展に影響を及ぼすか否かを検討した。具体的には、慢性腎不全モデルラットに、FGF23ベクター(野生型FGF23タンパク質をコードするDNAを含む発現ベクター)およびR179Q FGF23変異体ベクター(R179Q FGF23タンパク質変異体をコードするDNAを含む発現ベクター)を投与した後に、生化学的パラメーターの検討および病理組織学的検討を行った。検討の結果、R179Q FGF23変異体ベクターを投与した群(R179Q群)では、MOCKベクターを投与した群(MOCK群)に比して血清リン濃度が著明に低下しており、投与後2、6、10週では統計学的に有意であった。これに対し、FGF23ベクターを投与した群(Wild群)では投与後13週で血清リン濃度に低下傾向が認められるものの、MOCK群に比して有意な差は認められなかった。また、腎機能パラメータである血清クレアチニン濃度は、R179Q群では、投与後10週でMOCK群に比して低値を示し、13週では統計学的に有意な低下を認めた。これに対し、Wild群ではMOCK群に比して有意な差は認められなかったものの、投与後10、13週でMOCK群より低値を示した。さらに、病理組織学的検討では、R179Q群で、糸球体におけるエオジン陽性物質の沈着および糸球体のボーマン嚢への癒着の程度がMOCK群に比して有意に軽度であった。また、間質における線維化および炎症性細胞の浸潤の病変がMOCK群に比べて有意に軽度であった。
【0006】
以上の結果から、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの腎不全の治療または予防のための用途を提供することが可能となった。
【0007】
即ち、本発明は、
〔1〕FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを有効成分として含有する、腎不全の治療または予防のための薬剤、
〔2〕FGF23タンパク質変異体またはその部分断片を有効成分として含有する、腎不全の治療または予防のための薬剤、
〔3〕FGF23タンパク質変異体が、配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、〔1〕または〔2〕に記載の薬剤、
〔4〕FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを投与する工程を含む、腎不全の治療または予防のため方法、
〔5〕FGF23タンパク質変異体またはその部分断片を投与する工程を含む、腎不全の治療または予防のため方法、
〔6〕FGF23タンパク質変異体が、配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、〔4〕または〔5〕に記載の方法、
〔7〕腎不全の治療または予防のための薬剤の製造におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAの使用、
〔8〕腎不全の治療または予防のための薬剤の製造におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片の使用、
〔9〕FGF23タンパク質変異体が、配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、〔7〕または〔8〕に記載の使用、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの新規な用途を提供する。具体的には、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの腎不全の治療または予防のための用途を提供する。
【0009】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体には、配列番号:2に記載のヒトFGF23タンパク質のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンへ置換された変異体(R176Q FGF23タンパク質変異体)、179位のアルギニンがグルタミンへ置換された変異体(R179Q FGF23タンパク質変異体)、および179位のアルギニンがトリプトファンへ置換された変異体(R179W FGF23タンパク質変異体)が含まれる。これら変異体において、好ましい変異体はR179Q FGF23タンパク質変異体である。また、本発明におけるFGF23タンパク質変異体の部分断片としては、例えば、少なくとも1から190位のアミノ酸配列を含む断片が挙げられる。
【0010】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAは、ヒトFGF23 cDNAを改変して作製することができる。ヒトFGF23 cDNAは、当業者に公知の方法により調製することができる。例えば、FGF23タンパク質を発現している細胞よりcDNAライブラリーを作製し、FGF23 cDNAの配列(配列番号:1)の一部をプローブにしてハイブリダイゼーションを行うことにより調製できる。cDNAライブラリーは、例えば、文献(Sambrook, J. et al., Molecular Cloning、Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989))に記載の方法により調製してもよいし、市販のDNAライブラリーを用いてもよい。また、FGF23タンパク質を発現している細胞よりRNAを調製し、逆転写酵素によりcDNAを合成した後、FGF23 cDNAの配列(配列番号:1)に基づいてオリゴDNAを合成し、これをプライマーとして用いてPCR反応を行い、FGF23タンパク質をコードするcDNAを増幅させることにより調製することも可能である。
【0011】
例えば、次のようにすればよい。まず、FGF23タンパク質を発現する細胞、組織、臓器から、mRNAを単離する。mRNAの単離は、公知の方法、例えば、グアニジン超遠心法(Chirgwin, J. M. et al., Biochemistry (1979) 18, 5294-5299)、AGPC法 (Chomczynski, P. and Sacchi, N., Anal. Biochem. (1987) 162, 156-159) 等により全RNAを調製し、mRNA Purification Kit (Pharmacia社) 等を使用して全RNAからmRNAを精製する。また、QuickPrep mRNA Purification Kit (Pharmacia社) を用いることによりmRNAを直接調製することもできる。
【0012】
得られたmRNAから逆転写酵素を用いてcDNAを合成する。cDNAの合成は、AMV Reverse Transcriptase First-strand cDNA Synthesis Kit(生化学工業社)等を用いて行うこともできる。また、配列番号:1に記載した配列を基にして作製したプライマー等を用いて、5'-Ampli FINDER RACE Kit (Clontech製)およびポリメラーゼ連鎖反応 (polymerase chain reaction ; PCR)を用いた5'-RACE法(Frohman, M. A. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. (1988) 85, 8998-9002 ; Belyavsky, A. et al., Nucleic Acids Res. (1989) 17, 2919-2932) に従い、cDNAの合成および増幅を行うことができる。
【0013】
得られたPCR産物から目的とするDNA断片を調製し、ベクターDNAと連結する。
さらに、これより組換えベクターを作製し、大腸菌等に導入してコロニーを選択して所望の組換えベクターを調製する。目的とするDNAの塩基配列は、公知の方法、例えば、ジデオキシヌクレオチドチェインターミネーション法により確認することができる。
【0014】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを作製するための、ヒトFGF23 cDNAの改変は、当業者によって一般的に行われるDNA変異導入(DNA Mutagenesis)技術によって実施することができる。
【0015】
また、本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAは、FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードしうるものであればいかなる形態でもよい。即ち、mRNAから合成されたcDNAであるか、ゲノムDNAであるか、化学合成DNAであるかなどを問わない。また、FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードしうる限り、遺伝暗号の縮重に基づく任意の塩基配列を有するDNAが含まれる。
【0016】
また、本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片は、後述するそれを産生する細胞や宿主あるいは精製方法により、アミノ酸配列、分子量、等電点又は糖鎖の有無や形態などが異なり得る。しかしながら、得られた変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAが、腎不全に対する治療する能力(例えば、腎不全進展抑制能力)や予防する能力を有する限り、本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片に含まれる。例えば、FGF23タンパク質変異体またはその部分断片を原核細胞、例えば大腸菌で発現させた場合、本来の変異体のアミノ酸配列のN末端にメチオニン残基が付加されるが、このような変異体も含まれる。
【0017】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片は、当業者に公知の方法により、組み換えポリペプチドとして調製することが可能である。組み換えポリペプチドの製造のための産生系としては、in vitroおよびin vivo の産生系がある。in vitroの産生系としては、真核細胞を使用する産生系や原核細胞を使用する産生系が挙げられる。例えば、本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを、適当な発現ベクターに組み込み、これを適当な宿主細胞に導入して得た形質転換体を回収し、抽出物を得た後、イオン交換、逆相、ゲル濾過などのクロマトグラフィー、あるいは本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片に対する抗体をカラムに固定したアフィニティークロマトグラフィーにかけることにより、または、さらにこれらのカラムを複数組み合わせることにより精製し、調製することが可能である。また、本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片は、グルタチオンS-トランスフェラーゼタンパク質との融合ポリペプチドとして、あるいはヒスチジンを複数付加させた組み換えポリペプチドとして宿主細胞内で発現させた場合には、発現させた組み換えポリペプチドはグルタチオンカラムあるいはニッケルカラムを用いて精製することができる。融合ポリペプチドの精製後、必要に応じて融合ポリペプチドのうち、目的の変異体以外の領域を、トロンビンまたはファクターXaなどにより切断し、除去することも可能である。
【0018】
上記発現ベクターとしては、例えば、大腸菌を宿主とする場合には、ベクターを大腸菌(例えば、JM109、DH5α、HB101、XL1Blue)などで大量に増幅させ大量調製するために、大腸菌で増幅されるための「ori」をもち、さらに形質転換された大腸菌の選抜遺伝子(例えば、なんらかの薬剤(アンピシリンやテトラサイクリン、カナマイシン、クロラムフェニコールにより判別できるような薬剤耐性遺伝子)を有すれば特に制限はない。ベクターの例としては、M13系ベクター、pUC系ベクター、pBR322、pBluescript、pCR-Scriptなどが挙げられる。また、cDNAのサブクローニング、切り出しを目的とした場合、上記ベクターの他に、例えば、pGEM-T、pDIRECT、pT7などが挙げられる。本発明の変異体またはその部分断片を生産する目的においてベクターを使用する場合には、特に、発現ベクターが有用である。発現ベクターとしては、例えば、大腸菌での発現を目的とした場合は、ベクターが大腸菌で増幅されるような上記特徴を持つほかに、宿主をJM109、DH5α、HB101、XL1-Blueなどの大腸菌とした場合においては、大腸菌で効率よく発現できるようなプロモーター、例えば、lacZプロモーター(Wardら, Nature (1989) 341, 544-546;FASEB J. (1992) 6, 2422-2427)、araBプロモーター(Betterら, Science (1988) 240, 1041-1043 )、またはT7プロモーターなどを持っていることが不可欠である。このようなベクターとしては、上記ベクターの他にpGEX-5X-1(ファルマシア社製)、「QIAexpress system」(キアゲン社製)、pEGFP、またはpET(この場合、宿主はT7 RNAポリメラーゼを発現しているBL21が好ましい)などが挙げられる。
【0019】
また、ベクターには、ポリペプチド分泌のためのシグナル配列が含まれていてもよい。ポリペプチド分泌のためのシグナル配列としては、大腸菌のペリプラズムに産生させる場合、pelBシグナル配列(Lei, S. P. et al J. Bacteriol. (1987) 169, 4379)を使用すればよい。宿主細胞へのベクターの導入は、例えば塩化カルシウム法、エレクトロポレーション法を用いて行うことができる。
【0020】
大腸菌以外にも、例えば、本発明の変異体またはその部分断片を製造するためのベクターとしては、哺乳動物由来の発現ベクター(例えば、pcDNA3 (インビトロゲン社製)や、pEGF-BOS (Nucleic Acids. Res.1990, 18(17),p5322)、pEF、pCDM8)、昆虫細胞由来の発現ベクター(例えば「Bac-to-BAC baculovairus expression system」(ギブコBRL社製)、pBacPAK8)、植物由来の発現ベクター(例えばpMH1、pMH2)、動物ウィルス由来の発現ベクター(例えば、pHSV、pMV、pAdexLcw)、レトロウィルス由来の発現ベクター(例えば、pZIPneo)、酵母由来の発現ベクター(例えば、「Pichia Expression Kit」(インビトロゲン社製)、pNV11、SP-Q01)、枯草菌由来の発現ベクター(例えば、pPL608、pKTH50)が挙げられる。
【0021】
CHO細胞、COS細胞、NIH3T3細胞等の動物細胞での発現を目的とした場合には、細胞内で発現させるために必要なプロモーター、例えばSV40プロモーター(Mulliganら, Nature (1979) 277, 108)、MMLV-LTRプロモーター、EF1αプロモーター(Mizushimaら, Nucleic Acids Res. (1990) 18, 5322)、CMVプロモーターなどを持っていることが不可欠であり、細胞への形質転換を選抜するための遺伝子(例えば、薬剤(ネオマイシン、G418など)により判別できるような薬剤耐性遺伝子)を有すればさらに好ましい。このような特性を有するベクターとしては、例えば、pMAM、pDR2、pBK-RSV、pBK-CMV、pOPRSV、pOP13などが挙げられる。
【0022】
さらに、遺伝子を安定的に発現させ、かつ、細胞内での遺伝子のコピー数の増幅を目的とする場合には、核酸合成経路を欠損したCHO細胞にそれを相補するDHFR遺伝子を有するベクター(例えば、pCHOIなど)を導入し、メトトレキセート(MTX)により増幅させる方法が挙げられ、また、遺伝子の一過性の発現を目的とする場合には、SV40 T抗原を発現する遺伝子を染色体上に持つCOS細胞を用いてSV40の複製起点を持つベクター(pcDなど)で形質転換する方法が挙げられる。複製開始点としては、また、ポリオーマウィルス、アデノウィルス、ウシパピローマウィルス(BPV)等の由来のものを用いることもできる。さらに、宿主細胞系で遺伝子コピー数増幅のため、発現ベクターは選択マーカーとして、アミノグリコシドトランスフェラーゼ(APH)遺伝子、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、大腸菌キサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Ecogpt)遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子等を含むことができる。
【0023】
FGF23タンパク質変異体は、宿主細胞内または細胞外(培地など)から単離し、実質的に純粋で均一なポリペプチドとして精製することができる。ポリペプチドの分離、精製は、通常のポリペプチドの精製で使用されている分離、精製方法を使用すればよく、何ら限定されるものではない。例えば、クロマトグラフィーカラム、フィルター、限外濾過、塩析、溶媒沈殿、溶媒抽出、蒸留、免疫沈降、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点電気泳動法、透析、再結晶等を適宜選択、組み合わせればポリペプチドを分離、精製することができる。
【0024】
クロマトグラフィーとしては、例えばアフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル濾過、逆相クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー等が挙げられる(Strategies for Protein Purification and Characterization: A Laboratory Course Manual. Ed Daniel R. Marshak et al., Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1996)。これらのクロマトグラフィーは、液相クロマトグラフィー、例えばHPLC、FPLC等の液相クロマトグラフィーを用いて行うことができる。
【0025】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体またはその部分断片は、これらの精製方法を用いることで、実質的に精製された変異体またはその部分断片として提供することができる。ここで、「実質的に精製された」とは、外部環境から切り離されて、他の成分を少なくとも60%、好ましくは75%、より好ましくは90%含まないことを意味する。
【0026】
また、FGF23タンパク質変異体またはその部分断片を精製前又は精製後に適当なタンパク質修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり部分的にペプチドを除去することもできる。タンパク質修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、リシルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グルコシダーゼなどが用いられる。
【0027】
本発明におけるFGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAは、ヒトや他の動物、例えばマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ニワトリ、ネコ、イヌ、ヒツジ、ブタ、ウシ、サル、マントヒヒ、チンパンジーの腎不全の治療または予防のために使用することができる。
【0028】
上記FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAは、例えば、Naked injection法(Niwa H. et al., Gene 108: 193-200, 1991)により生体内に導入することができる。この方法では、pCAGGSベクターを用いる。該ベクターは、サイトメガロウイルスのエンハンサーに、ニワトリのβアクチンプロモーターを組み合わせることで、ベクターに挿入されたDNAを哺乳類細胞で強く発現させることができるベクターである。また、上記FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを、生体内で該DNAの発現を保証する、その他のベクターに組み込み、例えば、レトロウィルス法、リポソーム法、カチオニックリポソーム法、アデノウィルス法などにより生体内に導入することができる。用いられるベクターとしては、例えば、アデノウイルスベクター(例えばpAdexlcw)やレトロウイルスベクター(例えばpZIPneo)などが挙げられるが、これらに制限されない。FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAをベクターへ挿入する操作は、常法に従って行うことが可能である(Molecular Cloning, 5.61-5.63)。生体内への投与は、ex vivo法であっても、in vivo法であってもよい。本発明においては、上記の方法により、腎不全に対する遺伝子治療を行うことが可能である。
【0029】
本発明においては、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNA自体を直接患者に投与する以外に、公知の製剤学的方法により製剤化した薬剤として投与を行うことも可能である。例えば、水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、又は懸濁液剤の注射剤の形で使用できる。また、例えば、薬理学上許容される担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、ベヒクル、防腐剤などと適宜組み合わせて、一般に認められた製薬実施に要求される単位用量形態で混和することによって製剤化することが考えられる。これら製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が得られるようにするものである。
【0030】
注射のための無菌組成物は注射用蒸留水のようなベヒクルを用いて通常の製剤実施に従って処方することができる。注射用の水溶液としては、例えば生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液、例えばD-ソルビトール、D-マンノース、D-マンニトール、塩化ナトリウムが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えばアルコール、具体的にはエタノール、ポリアルコール、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート80TM、HCO-50と併用してもよい。
【0031】
油性液としてはゴマ油、大豆油があげられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールと併用してもよい。また、緩衝剤、例えばリン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、無痛化剤、例えば、塩酸プロカイン、安定剤、例えばベンジルアルコール、フェノール、酸化防止剤と配合してもよい。調製された注射液は通常、適当なアンプルに充填させる。
【0032】
患者への投与は、好ましくは非経口投与であり、例えば、注射剤型が挙げられる。注射剤型の例としては、例えば、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射などにより全身または局部的に投与することができる。
【0033】
FGF23タンパク質変異体またはその部分断片をコードするDNAを非経口的に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法によっても異なるが、例えば注射剤の形では通常成人(体重60kgとして)においては、通常、1日当り約0.01から30mg、好ましくは約0.1から20mg、より好ましくは約0.1から10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であると考えられる。他の動物の場合も、体重60kg当たりに換算した量、あるいは体表面積あたりに換算した量を投与することができる。
【0034】
また、FGF23タンパク質変異体またはその部分断片を非経口的に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法によっても異なるが、例えば注射剤の形では通常成人(体重60kgとして)においては、通常、1日当り約0.01から30mg、好ましくは約0.1から20mg、より好ましくは約0.1から10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であると考えられる。他の動物の場合も、体重60kg当たりに換算した量、あるいは体表面積あたりに換算した量を投与することができる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
(1)被験物質
FGF23ベクター(野生型FGF23タンパク質をコードするDNAを含む発現ベクター)およびR179Q FGF23変異体ベクター(R179Q FGF23タンパク質変異体をコードするDNAを含む発現ベクター)を検体として、10mM Tris/1 mM EDTA (pH8.0)溶液の形状で用いた。なお、R179QとはFGF23の179位のアミノ酸アルギニン(R)がグルタミン(Q)に置換された変異体を意味する。
【0036】
(2)対照物質(陰性対照物質)
MOCKベクター(pCAGGS)を検体として、10mM Tris/1 mM EDTA (pH8.0)溶液の形状で用いた。
【0037】
(3)調製方法
投与剤型は溶液であり、TransITR In Vivo Gene Delivery System (PanVera社)のプロトコールを一部改変して行った。すなわちMOCKベクター、FGF23ベクターまたはR179Q FGF23変異体ベクターを1匹当たり10μg使用した。10μgのDNAに10μlLのTransIT Polymer Solutionと適当量の滅菌水を加えて200μlLとし50ml混合した。5分間室温に放置後、11.8mLの1×Delivery Solutionを加えて全量を12.0mLとして投与液とした。投与液は調製当日に使いきり保存しなかった。
【0038】
(4)使用動物
入荷時6週齢のSlc:Wistar系統の雄ラットを用いた。該ラットの供給元は日本エスエルシー株式会社である。個体の識別方法は、色素(ピクリン酸)塗布法を使用した。馴化期間は8日間とした。安楽死法は麻酔下放血とした。
【0039】
(5)飼育環境
次の環境で飼育した。室温:24±2℃、相対湿度:55±10%、点灯時間:5:00〜19:00、換気回数:10〜30回/時、飼育ケージ:R-1ケージ(寸法660×310×200mm)、飼育密度:4〜5匹/ケージ、飼料:固形CE-2(日本クレア株式会社)、給餌方法:不断給餌法、飲料水:水道水、給水方法:自動給水法。
【0040】
(6)片腎摘出Thy1腎不全ラットの作製法
片腎摘出Thy1腎不全ラットは、CHENGらの方法(CHENG QL, ORIKASA M, MORIOKA T, KAWACHI H, CHEN XM, OITE T et al., Progressive renal lesions induced by administration of monoclonal antibody 1-22-3 to unilaterally nephrectomized rats. Clin Exp Immunol 1995;102:181-185.)に準じて作製した。すなわち7週齢ラットにエーテル麻酔下で右腎摘出術を施し、4〜5時間後に濃度1mg/mLに調製した抗Thy1抗体溶液(Anti-Rat CD90(Thy1.1) Monoclonal Antibody-Ascites, CL005A; Cedarlane Lab. Ltd.; Ontario, CANADA)を1匹あたり200μLの割合で尾静脈より投与した。また正常対照群として偽手術を施したラットに、溶媒(PBS(-))を1匹あたり200μLの割合で尾静脈より投与した。7匹(無作為抽出)を正常対照群とし、62匹を片腎摘出Thy1腎不全ラットの作製に用いた。
【0041】
(7)片腎摘出Thy1腎不全ラットの群分け
術後1週および2週の血清クレアチニン濃度で群分けした。これら濃度の平均値が群間で均等になるように、ブロック無作為化によりラットを4群に割り付けた。すなわち術後1、2週後に、エーテル麻酔下で頸静脈より800μL採血し、セパラピットチューブミニを用いて血清を分離し、血清クレアチニン濃度を測定した。群構成を表1に示した。
【0042】
【表1】
Figure 0004979870
【0043】
(8)投与
群分け後から投与を開始した。投与は2週に一回、尾静脈投与とし、各投与剤を12mL/headで行った。なお、病態対照群は何も投与をしなかった。
【0044】
(9)血清パラメータの測定
病態進展を確認するため、投与前、投与開始後2週、6週、10週および13週で採血し血清パラメータの測定に供した。採血はエーテル麻酔下で頸静脈より800μL採血し、セパラピットチューブミニを用いて血清を分離した。血清はクレアチニンをオートセラCRE(第一化学薬品株式会社)を用いて、日立7170-E形自動分析装置(株式会社日立製作所)で測定した。
【0045】
(10)病理組織学的検討
術後13週において、麻酔下放血により屠殺したラットから、左腎を摘出し乳頭部を含む横断面にて厚さ5〜6mmに切り出し、20%ホルマリン溶液中で数日間固定した。パラフィン包埋後、ミクロトームで薄切しパラフィン切片を作製した。切片を常法にもとづきヘマトキシリン・エオジン(HE)染色した。糸球体、尿細管および間質病変を、5段階(−、±、+、++、+++)に分けて評価した。
【0046】
(11)統計学的解析方法
統計解析ソフト(SAS(Statistical Analysis System) Ver. 6.12)を用いて、有意水準を両側5%とした。血清リンおよび血清クレアチニンに関しては、正常対照群とMOCKベクターを投与した群(MOCK群)間あるいはMOCK群と病態対照群、FGF23ベクターを投与した群(Wild群)あるいはR179Q FGF23変異体ベクターを投与した群(R179Q群)間のそれぞれに関して、対応のないt検定を行った。病理組織評価については、MOCK群と病態対照群、Wild群あるいはR179Q群間のそれぞれに関してWilcoxon順位和検定を行った。
【0047】
[実施例1] 片腎摘出Thy1腎不全ラットにおけるFGF23タンパク質およびその変異体の腎不全進展抑制作用の検討
Naked injection法を用いて、慢性腎不全モデルにおいてFGF23タンパク質およびその変異体が慢性腎不全進展に影響を及ぼすか否かを検討した。その結果、R179Q群では、MOCK群に比して血清リン濃度が著明に低下しており、投与後2、6、10週では統計学的に有意であった。これに対し、Wild群では投与後13週で血清リン濃度に低下傾向が認められるものの、MOCK群に比して有意な差は認められなかった(図1)。なお、血清リンおよびクレアチニン濃度に関して、病態対照群とMOCK群間で統計学的有意な差が認められなかったことから、12mLの投与液を2週に一度投与しても腎不全の病態進展に影響を与えないことは確認している。
【0048】
また、腎機能パラメータである血清クレアチニン濃度は、R179Q群では、投与後10週でMOCK群に比して低値を示し、13週では統計学的に有意な低下を認めた。これに対し、Wild群ではMOCK群に比して有意な差は認められなかったものの、投与後10、13週でMOCK群より低値を示した(図2)。
【0049】
さらに、病理組織学的検討では、R179Q群で、糸球体におけるエオジン陽性物質の沈着および糸球体のボーマン嚢への癒着の程度がMOCK群に比して有意に軽度であった。また、間質における線維化および炎症性細胞の浸潤の病変がMOCK群に比べて有意に軽度であった(表2:表中の*は、MOCK群との有意差(p<0.05)を示す)。以上の結果から、R179Q群では生化学的パラメータおよび病理組織学的検討より、腎不全進展抑制効果が確認された。
【0050】
【表2】
Figure 0004979870
【0051】
【発明の効果】
本発明者らによって、FGF23タンパク質変異体が腎不全進展抑制効果を有することが初めて見出された。このことにより、FGF23タンパク質変異体もしくはその部分断片、または、それらをコードするDNAの腎不全の治療または予防のための用途を提供することが可能となった。
【0052】
【配列表】
Figure 0004979870
Figure 0004979870
Figure 0004979870
Figure 0004979870
Figure 0004979870

【図面の簡単な説明】
【図1】 ベクター投与後の血清リン濃度の時間変化を表す図である。図中#及び*はMOCK群との有意差(p<0.05)を示す。
【図2】 ベクター投与後の血清クレアチニン濃度の時間変化を表す図である。図中#及び*はMOCK群との有意差(p<0.05)を示す。

Claims (4)

  1. 配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、FGF23タンパク質変異体をコードするDNAを有効成分として含有する、腎不全の治療または予防のための薬剤。
  2. 配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、FGF23タンパク質変異体を有効成分として含有する、腎不全の治療または予防のための薬剤。
  3. 腎不全の治療または予防のための薬剤の製造における配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、FGF23タンパク質変異体をコードするDNAの使用。
  4. 腎不全の治療または予防のための薬剤の製造における配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、176位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、179位のアルギニンがグルタミンに置換した変異体、または、179位のアルギニンがトリプトファンに置換した変異体である、FGF23タンパク質変異体の使用。
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