以下、図面を参照して本発明の結束機の実施の形態について説明する。
<本実施の形態の結束機の構成例>
図1は、本実施の形態の結束機の要部構成を示す平面図、図2は、本実施の形態の結束機の要部構成を示す斜視図、図3は、本実施の形態の結束機の全体構成を示す斜視図である。
また、図4は、本実施の形態の結束機で使用されるタグの一例を示す構成図で、図4(a)は、第1の実施の形態のタグの斜視図、図4(b)は、第2の実施の形態のタグの斜視図である。また、図5は、各実施の形態のタグに使用される結束具の一例を示す斜視図、図6は、各実施の形態のタグの使用形態の一例を示す斜視図である。
まず、図4等を参照して本実施の形態の結束機で使用されるタグの構成について説明する。
第1の実施の形態のタグ1Aは、情報提示部10Aと装着部11Aと連結部12Aを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、図6(a)に示すように、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。
情報提示部10Aは、例えば四角形状で各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
装着部11Aは、結束具13に係止される係止孔11mを2箇所に備える。係止孔11mは係止部の一例で、タグ1Aの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Aの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
タグ1Aを袋14に取り付ける結束具13は、一般にツイストタイ等と称され、図5に示すように、可塑性を有した金属または樹脂等の芯線としての細線13aを、樹脂や紙等の被覆材13bで被覆して構成され、幅の狭いテープ状(帯状)であり、係止孔11mは、結束具13が挿入可能な径を有する。
連結部12Aは、情報提示部10Aの両側辺の一部を所定の形状に切り欠いて凹部12mが形成され、情報提示部10Aより狭い幅で、装着部11Aと情報提示部10Aを連結する。
凹部12mは位置合わせ部の一例で、情報提示部10Aの両側辺の一部に四角形状の溝部を形成して構成される。
第2の実施の形態のタグ1Bは、情報提示部10Bと装着部11Bと連結部12Bを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、図6(b)に示すように、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。
情報提示部10Bは、例えば四角形状で各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
装着部11Bは、結束具13に係止される係止溝11nを2箇所に備える。係止溝11nは係止部の一例で、タグ1Bの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Bの横方向に所定の間隔を開けて2個の溝を形成して構成される。各係止溝11nは、開口部分がそれぞれ外側を向き、結束具13が通る幅を有する。なお、開口部分を上部に向けた形状としても良い。
連結部12Bは、情報提示部10Bの両側辺の一部を所定の形状に切り欠いて位置合わせ部としての凹部12mが形成され、情報提示部10Bより狭い幅で、装着部11Bと情報提示部10Bを連結する。
さて、上述したタグ1A及びタグ1Bを、結束具13を使用して袋14等に取り付ける場合、手作業では作業効率が悪く、大量生産には不向きである。このため、結束具13による袋14の結束動作で、タグ1A及びタグ1Bを取り付けられるようにした結束機が提案されている。
次に、結束具13の結束動作で、タグ1A及びタグ1Bを取り付ける結束機の構成について各図を参照して説明する。なお、以下の説明ではタグ1Aを例に説明するが、タグ1Bを用いる場合も同じ構成で良い。
本実施の形態の結束機2Aは、タグ1Aの図4に示す係止孔11mに結束具13を通すガイドを構成するタグホルダ機構3Aと、タグホルダ機構3Aにタグ1Aを搬送するタグ搬送機構4Aを備える。
また、結束機2Aは、タグホルダ機構3Aに結束具13を搬送する結束具搬送機構5Aと、タグ1Aの係止孔11mに通された結束具13を締結のために成形する結束具成形機構6Aと、成形された結束具13を締結する結束具締結機構7Aを備える。
図7は、タグホルダ機構3Aの構成及び動作を示す要部平面図、図8は、タグホルダ機構3Aの構成及び動作を示す要部斜視図である。
タグホルダ機構3Aは、タグ1Aを保持するカールガイド30と、カールガイド30との間にタグ1Aを挟み、カールガイド30のタグ湾曲突起30aの形状に倣ってタグ1Aを所定の形状に湾曲させる突き当てガイド31を備える。
図9は、カールガイド30の一例を示す構成図で、図9(a)は、カールガイド30の斜視図、図9(b)は、カールガイド30の側面図、図9(c)は、カールガイド30の平面図である。
カールガイド30はタグホルダ手段の一例で、図4に示すタグ1Aを短手方向に湾曲させるタグ湾曲突起30aと、タグ1Aの凹部12mが係止するタグ掛け爪部30bと、図5に示す結束具13が通る結束具通路30cと、結束具通路30cを通した結束具13を結束具通路30cから抜く結束具取り出しスリット30dを備える。
タグ湾曲突起30aは、図4に示すタグ1Aの装着部11Aを、短手方向に凹状に湾曲させる形状を有する。タグ掛け爪部30bは、タグ1Aの凹部12mと合致する形状を有した凸部で構成され、タグ1Aの凹部12mがタグ掛け爪部30bに嵌ることで、タグ1Aは、カールガイド30に対して位置が合わせられる。
図10は、結束具通路30cの一例を示す図9(b)のA−A断面図、図11は、結束具通路30cの一例を示す図10のB部拡大図である。
結束具通路30cは、図5に示す結束具13が通る形状を有し、図4に示すタグ1Aの係止孔11mの位置に合わせてタグ湾曲突起30aに形成された2箇所の開口30fの間をつなぐ溝部を形成して構成される。
凸状のタグ湾曲突起30aに形成された2箇所の開口30fの間をつなぐ結束具通路30cは、径の大きな曲線状となり、結束具通路30cを通る結束具13は、直線に近い形状で緩やかに湾曲する。そして、結束具通路30cとタグ湾曲突起30aの距離がなるべく近くなるようにして、結束具通路30cを通る結束具13と、タグ湾曲突起30aで保持されるタグ1Aとの距離が近づくようにしている。
図12は、結束具取り出しスリット30dの一例を示す図9(c)のC−C断面図、図13は、結束具取り出しスリット30dの構成及び動作を示す図12のD部拡大図である。
結束具取り出しスリット30dは結束具取り出し溝の一例で、結束具通路30cより狭い幅の溝状の開口を、タグ湾曲突起30aに形成して構成され、結束具通路30cは、タグ湾曲突起30aに面した側が全て開口している。
結束具13は、図5に示すように、可塑性を有した金属または樹脂等の細線13aを、樹脂や紙等の被覆材13bで被覆して構成され、幅の狭いテープ状であり、結束具取り出しスリット30dは、図13(a)に示すように、結束具13の幅より狭く、かつ、細線13aより広い幅を有する。これにより、結束具通路30cから結束具13を抜き取る方向に力が加わると、図13(b)に示すように、結束具13は、結束具通路30cと結束具取り出しスリット30dとの間の面取り部30eの形状に誘導されて、被覆材13bが変形して結束具取り出しスリット30dを通り、結束具経路30cから抜ける。
なお、結束具取り出しスリット30dは、結束具通路30cより狭い幅の開口とすることで、タグ1Aを使用しないで結束機2Aを使用した場合に、結束具取り出しスリット30dに結束対象となる袋等が入ることを防いでいる。
図7及び図8に戻り、突き当てガイド31は突き当てガイド手段の一例で、カールガイド30のタグ湾曲突起30aと合致する形状を有した例えば金属板材により構成され、2枚の金属板材の間に1対のガイドブロック31aを備える。
ガイドブロック31aは、カールガイド30と対向する側が開口して袋14が入る装着空間部31cの両側に配置され、図5に示す結束具13が通るガイド溝31bを備える。ガイド溝31bは結束具誘導部の一例で、カールガイド30を突き上げガイド31に突き当てると、カールガイド30の結束具通路30cとつながる。
図14は、カールガイド30の動作によるタグ1Aの形状の変化を示す動作説明図である。
タグ1Aは、図14(a)に示すように、凹部12mがカールガイド30のタグ掛け爪部30bに係止されて、カールガイド30に保持される。
タグ1Aの凹部12mは、カールガイド30のタグ掛け爪部30bと合致する形状を有し、タグ掛け爪部30bと凹部12mを2箇所に備えることで、タグ1Aは、凹部12mがカールガイド30のタグ掛け爪部30bに係止されると、傾くことなくカールガイド30に対して位置合わせされる。
タグ1Aを保持したカールガイド30が、図7(b)及び図8(b)に示すように突き当てガイド31に突き当てられると、カールガイド30と突き当てガイド31との間にタグ1Aが挟まる。
これにより、タグ1Aは、図14(b)に示すように、タグ湾曲突起30aの形状に倣って、主に装着部11A付近が、短手方向に湾曲した形状となる。そして、タグ1Aは、凹部12mがカールガイド30のタグ掛け爪部30bに係止されて位置合わせされているので、係止孔11mの位置がカールガイド30の結束具通路30cと合わせられる。
また、カールガイド30が突き当てガイド31に突き当てられることで、カールガイド30の結束具通路30cと、突き当てガイド31のガイドブロック31aのガイド溝31bが、タグ1Aの係止孔11mを通してつながる。
これにより、装着空間部31cに入れた袋14の周囲に、突き当てガイド31の一方のガイド溝31bからタグ1Aの一方の係止孔11mを通り、カールガイド30の結束具通路30cからタグ1Aの他方の係止孔11mを通り、ガイド付き当てガイド31の他方のガイド溝31bに通じる径の大きな円弧形状の経路が形成される。
従って、この経路にガイドされて結束具13を通すことで、タグ1Aの2箇所の係止孔11mに、結束具13を通すことが可能となる。また、タグ1Aをカールガイド30のタグ湾曲突起30aにより凸状に湾曲させることで、結束具13を通す経路は、結束具をU字形状に折り返す経路に比較して、径の大きな円弧形状とすることができるので、結束具13を通す際に摩擦等による負荷が小さく、確実に結束具13を通すことが可能となる。
図3に示すタグ搬送機構4Aはタグ搬送手段の一例で、複数枚のタグ1Aを収納するタグ収納部40と、タグ収納部40から繰り出した1枚のタグ1Aを、タグホルダ機構3Aのカールガイド30に搬送するタグ搬送ガイド41を備える。
タグ収納部40は、複数枚のタグ1Aを集積して収納し、図示しない搬送ローラにより、タグ1Aを1枚ずつ繰り出す。タグ搬送ガイド41は、タグ収納部40から水平方向に繰り出した1枚のタグ1Aを、タグホルダ機構3Aのカールガイド30に垂直方向から搬送する曲線状のガイドを構成する。また、タグ搬送ガイド41は、カールガイド30の動作で退避する。
図1及び図2に示す結束具搬送機構5Aは結束具搬送手段の一例で、回転駆動される送りローラ50と、送りローラ50に結束具13を押し付ける従動ローラ51を備える。
結束具13は、長尺状につながった形態で図3に示すようにリール52に巻かれて提供され、送りローラ50と従動ローラ51との間を経てガイド部材53に送られる。従動ローラ51は、解放レバー54を介してスプリング55により送りローラ50に押圧されており、ガイドローラ50が回転駆動されると、結束具13が搬送されてリール52から繰り出される。
結束具成形機構6Aは結束具成形手段の一例で、結束具13を成形する1対の寄せアーム60と、1対の寄せアーム60を連動させる第1のリンク61と、結束具13を切断するカッター62と、カッター62を作動させる第2のリンク63を備える。
1対の寄せアーム60は、軸60aを支点に回転できるように、結束機2Aのフレーム20に取り付けられ、軸60aを支点とした回転動作で開いた状態となると、ガイドブロック31aのガイド溝31bとつながり、結束具13が通る通路を形成するガイド溝60bと、軸60aを支点とした閉じる動作で結束具13を成形する結束具成形爪部60cとを備える。
第1のリンク61は、寄せアーム60と軸61aを支点に回転可能につながる2本リンクで構成され、直線動作を、軸60aを支点とした寄せアーム60の回転動作に変換する。
図15は、カッター62の構成及び動作を示す要部斜視図である。カッター62は、ガイド部材53による結束具13の搬送経路にスライド移動可能に設けられ、第2のリンク63にガイドされるローラ62aと、結束具13の搬送経路から退避する方向に力を加えるスプリング62bを備える。
第2のリンク63は駆動力伝達手段の一例で、カッター62のローラ62aを変位させるカム面63aを備える。第2のリンク63は、一方の寄せアーム60に取り付けられて、軸60aを支点に回転し、カム面63aが変位する。
第2のリンク63は、寄せアーム60を閉じる動作で、図15(b)に示すように、カム面63aでローラ62aを押し、ガイド部材53による結束具13の搬送経路を塞ぐ方向に、スプリング62bに抗してカッター62を移動させる。これにより、結束具13が所定の位置で切断される。
図16は、結束具締結機構7Aの構成及び動作を示す要部斜視図である。結束具締結機構7Aは結束具締結手段の一例で、回転駆動されるねじりアーム70を備える。ねじりアーム70は、S字形状を有し、結束具成形機構6Aの寄せアーム60を閉じて結束具13を成形すると、結束具13の両端がS字形状の溝部に嵌る。そして、ねじりアーム70を所定の方向に回転させることで、結束具13の両端が捩られて、結束具13が締結される。
次に、タグホルダ機構3Aと結束具搬送機構5Aと結束具成形機構6Aと結束具締結機構7Aを連動させて駆動する駆動機構について説明する。
タグホルダ機構3Aは、スライド移動する第1の作動板32の動作がトルクリミッタ33を介してカールガイド30に伝達され、カールガイド30が、対向する突き当てガイド31に対して接近及び離間する方向に移動する。
また、結束具成形機構6Aは、スライド移動する第2の作動板64の動作が第1のリンク61を介して1対の寄せアーム60に伝達され、寄せアーム60が、軸60aを支点に回転して開閉する。
図17は、作動板の駆動機構の一例を示す斜視図である。第1の作動板32はタグホルダ駆動手段を構成し、図1及び図2に示すカールガイド30が、トルクリミッタ33を介してガイド部32aに連結され、回転駆動される第1の作動板駆動ギア34により駆動される。第1の作動板駆動ギア34はタグホルダ駆動手段を構成し、回転駆動されることで変位するカム溝34aを備え、第1の作動板32は、図示しないガイドローラがカム溝34aにガイドされる。そして、カム溝34aの形状により、第1の作動板駆動ギア34の回転動作が、矢印で示す第1の作動板32のスライド動作に変換される。
第2の作動板64は、図1及び図2に示す第1のリンク61がリンク中心64aに連結され、回転駆動される第2の作動板駆動ギア65により駆動される。第2の作動板駆動ギア65は、回転駆動されることで変位するカム溝65aを備え、第2の作動板64は、図示しないガイドローラがカム溝65aにガイドされる。そして、カム溝65aの形状により、第2の作動板駆動ギア65の回転動作が、矢印で示す第2の作動板64のスライド動作に変換される。
第2の作動板駆動ギア65は、図示しないモータの軸に取り付けられたピニオンギア66とかみ合う。また、第1の作動板駆動ギア34は、第2の作動板駆動ギア65とかみ合っている。
これにより、図示しないモータの駆動力が第1の作動板駆動ギア34と第2の作動板駆動ギア65に伝達され、第1の作動板32と第2の作動板64が、カム溝の形状に応じた所定のタイミングでスライド移動する。
図18は、作動板駆動ギアの構成の詳細を示す平面図である。第1の作動板駆動ギア34のカム溝34aは、第1の作動板駆動ギア34の回転中心である軸35に対して、所定の第1の径で同心円上に溝を形成して構成される第1の作動停止部34bと、第1の径より小さい第2の径で同心円上に溝を形成して構成される第2の作動停止部34cを備える。また、カム溝34aは、第1の作動停止部34bと第2の作動停止部34cとの間をつなぎ、軸35に対して径が変化する溝を形成して構成される作動部34dを備える。
カム溝34aの作動部34dは、第1の作動板駆動ギア34の所定の方向の回転に対して、第1の作動停止部34bから徐々に径が小さくなって、第2の作動停止部34cにつながる。また、第2の作動停止部34cから徐々に径が大きくなって、第1の作動停止部34bにつながる。
これにより、図17に示すポジションから、第1の作動板駆動ギア34が矢印R1方向に回転すると、第1の作動板32は、図示しないガイドローラが第1の作動停止部34bをガイドされる間はスライド移動が停止し、一方の作動部34dにガイドされると、軸35に対して作動部34dの径が小さくなることで矢印F1方向にスライド移動する。また、第2の作動停止部34cをガイドされる間はスライド移動が停止し、他方の作動部34dにガイドされると、軸35に対して作動部34dの径が大きくなることで矢印F5方向にスライド移動する。
第2の作動板駆動ギア65のカム溝65aは、第2の作動板駆動ギア65の回転中心である軸67に対して、所定の第3の径で同心円上に溝を形成して構成される第1の作動停止部65bと、第3の径より大きい第4の径で同心円上に溝を形成して構成される第2の作動停止部65cを備える。また、カム溝65aは、第1の作動停止部65bと第2の作動停止部65cとの間をつなぎ、軸67に対して径が変化する溝を形成して構成される作動部65dを備える。
カム溝65aの作動部65dは、第2の作動板駆動ギア65の所定の方向の回転に対して、第1の作動停止部65bから徐々に径が大きくなって、第2の作動停止部65cにつながる。また、第2の作動停止部65cから徐々に径が小さくなって、第1の作動停止部65bにつながる。
これにより、図17に示すポジションから、第2の作動板駆動ギア65が矢印R2方向に回転すると、第2の作動板64は、図示しないガイドローラが第1の作動停止部65bをガイドされる間はスライド移動が停止し、一方の作動部65dにガイドされると、軸67に対して作動部65dの径が大きくなることで矢印F3方向にスライド移動する。また、第2の作動停止部65cをガイドされる間はスライド移動が停止し、他方の作動部65dにガイドされると、軸67に対して作動部65dの径が小さくなることで矢印F4方向にスライド移動する。
図1及び図2に示す結束具搬送機構5Aは、図17に示す第1の作動板駆動ギア34の軸35に取り付けられた間欠駆動ギア56の駆動力が、タイミングギア57を介して、送りローラ50と同軸に備えられるギア58に伝達される。
図19は、間欠駆動ギアとタイミングギアの構成及び動作の一例を示す斜視図である。
間欠駆動ギア56は、円周の一部にギアが形成されたギア部56aと、ギア部56aが非形成の範囲でタイミングギア57の回転を規制する回転規制部56bを備え、1回転の中で、所定のタイミングでギア部56aがタイミングギア57とかみ合う。回転規制部56bは、ギア部56aより径が大きな円弧状の円板で構成され、ギア部56aと一体に回転する。
タイミングギア57の歯厚は、間欠駆動ギア56のギア部56aより厚く構成され、タイミングギア57は、厚み方向において間欠駆動ギア56のギア部56aとかみ合う位置は、円周の全体にギアが形成される。
これに対して、タイミングギア57は、厚み方向において間欠駆動ギア56が回転することによる回転規制部56bの軌跡と対向する位置は、図19(a)に示すように、回転規制部56bの軌跡に合わせて円弧状に切り欠いて回転規制凹部57aが形成される。
これにより、図19(b)に示すように、間欠駆動ギア56の回転規制部56bがタイミングギア57の回転規制凹部57aに入っていると、回転規制部56bと回転規制凹部57aがタイミングギア57の回転方向に対して逆向きの円弧状であるので、タイミングギア57の回転が規制される。これに対して、間欠駆動ギア56は、回転規制凹部57aが回転規制部56bの軌跡に沿った形状であるので、自在に回転する。
回転規制部56bが回転規制凹部57aに入り、タイミングギア57の回転が規制された状態で間欠駆動ギア56が回転し、図19(c)に示すように、ギア部56aがタイミングギア57にかみ合うと、回転規制部56bが回転規制凹部57aから外れる。これにより、間欠駆動ギア56の回転によってタイミングギア57が回転する。
更に、間欠駆動ギア56とタイミングギア57が回転して、ギア部56aがタイミングギア57から外れると、回転規制部56bが回転規制凹部57aに入り、タイミングギア57の回転が規制される。
これにより、間欠駆動ギア56が1回転する間の所定のタイミングの間だけ、タイミングギア57が回転して、送りローラ50が回転駆動される。また、タイミングギア57の回転を停止させている間は、間欠駆動ギア56の回転規制部56bがタイミングギア57の回転規制凹部57aに入ることで、タイミングギア57の回転を規制している。これにより、間欠駆動ギア56のギア部56aとタイミングギア57のかみ合うタイミングを合わせ、ギアのかみ込み等の作動不良が発生しないようにしている。
結束具締結機構7Aは、図17に示す第2の作動板駆動ギア65の軸67に取り付けられた間欠駆動ギア71の駆動力が、タイミングギア72及びベベルギア73を介してねじりアーム70に伝達される。
間欠駆動ギア71は、円周の一部にギアが形成されたギア部71aと、ギア部71aが非形成の範囲でタイミングギア72の回転を規制する回転規制部71bを備え、1回転の中で、所定のタイミングでギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aとかみ合う。回転規制部71bは、ギア部71aより径が大きな円弧状の円板で構成され、ギア部71aと一体に回転する。
タイミングギア72の小ギア72aの歯厚は、間欠駆動ギア71のギア部71aより厚く構成され、タイミングギア72の小ギア72aは、厚み方向において間欠駆動ギア71のギア部71aとかみ合う位置は、円周の全体にギアが形成される。
これに対して、タイミングギア72の小ギア72aは、厚み方向において間欠駆動ギア71が回転することによる回転規制部71bの軌跡と対向する位置は、回転規制部71bの軌跡に合わせて図19(a)に示すように円弧状に切り欠いて、回転規制凹部72bが形成される。
これにより、図19(b)に示すように、間欠駆動ギア71の回転規制部71bが、タイミングギア72の小ギア72aの回転規制凹部72bに入っていると、回転規制部71bと回転規制凹部72bがタイミングギア72の回転方向に対して逆向きの円弧状であるので、タイミングギア72の回転が規制される。これに対して、間欠駆動ギア71は、回転規制凹部72bが回転規制部71bの軌跡に沿った形状であるので、自在に回転する。
回転規制部71bが回転規制凹部72bに入り、タイミングギア72の回転が規制された状態で間欠駆動ギア71が回転し、図19(c)に示すように、ギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aにかみ合うと、回転規制部71bが回転規制凹部72bから外れる。これにより、間欠駆動ギア71の回転によってタイミングギア72が回転する。
更に、間欠駆動ギア71とタイミングギア72が回転して、ギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aから外れると、回転規制部71bが回転規制凹部72bに入り、タイミングギア72の回転が規制される。
これにより、間欠駆動ギア71が1回転する間の所定のタイミングの間だけ、タイミングギア72が回転して、ねじりアーム70が回転駆動される。また、タイミングギア72の回転を停止させている間は、間欠駆動ギア71の回転規制部71bがタイミングギア72の小ギア72aの回転規制凹部72bに入ることで、タイミングギア72の回転を規制している。これにより、間欠駆動ギア71のギア部71aと、タイミングギア72の小ギア72aのかみ合うタイミングを合わせ、ギアのかみ込み等の作動不良が発生しないようにしている。
ベベルギア73は、タイミングギア72の大ギア72cとかみ合う平ギア73aを有した第1のベベルギア73bと、ねじりアーム70の軸に取り付けられ、第1のベベルギア73bとかみ合う第2のベベルギア73cを備え、間欠駆動ギア71の軸方向を90度変換して、ねじりアーム70に駆動力を伝達する。
上述したように、結束具搬送機構5Aを駆動する間欠駆動ギア56は、タグホルダ機構3Aを駆動する第1の作動板駆動ギア34と同軸上に配置され、結束具締結機構7Aを駆動する間欠駆動ギア71は、結束具成形機構6Aを駆動する第2の作動板駆動ギア65と同軸上に配置されている。
これにより、図示しない単一のモータの駆動力で、カールガイド30によるタグ1Aの保持及び解放動作と、送りローラ50による結束具13の搬送動作と、寄せアーム60による結束具13の切断及び成形動作と、ねじりアーム70による結束具13の締結動作が、所定のタイミングで連動する。
<本実施の形態の結束機の動作例>
図20及び図21は、作動板の動作説明図で、次に、本実施の形態の結束機2Aでタグ1Aを袋14に取り付ける動作例について各図を参照して説明する。
まず、結束機2Aは、図1に示す初期状態にある。この状態から、袋14が装着空間部31cにセットされたことを図示しないセンサで検出すると、図3に示すタグ搬送機構4Aにより、1枚のタグ1Aがタグホルダ機構3Aのカールガイド30に搬送される。
カールガイド30に搬送されたタグ1Aは、図14(a)に示すように、凹部12mがタグ掛け爪部30bに係止され、位置合わせされてカールガイド30に保持される。
図22は、結束具13の搬送通路を形成する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
結束機2Aの図示しないモータが回転駆動されると、図17に示す第1の作動板駆動ギア34と第2の作動板駆動ギア65、図1等に示す間欠駆動ギア56と間欠駆動ギア71が回転駆動される。
結束機2Aが図20(a)に示す初期状態から、第1の作動板駆動ギア34が矢印R1方向に回転駆動されると、第1の作動板32の図示しないガイドローラが、図20(a)から図20(b)に示すようにカム溝34aの一方の作動部34dにガイドされることで、第1の作動板32が原点位置H1から矢印F1方向にスライド移動する。これにより、図22に示すように、カールガイド30が矢印F2方向に移動して、突き当てガイド31に突き当てられる。
タグ1Aを保持したカールガイド30が突き当てガイド31に突き当てられると、カールガイド30と突き当てガイド31との間にタグ1Aが挟まる。これにより、タグ1Aは、図14(b)に示すように、タグ湾曲突起30aの形状に倣って、主に装着部11A付近が、短手方向に湾曲した形状となる。そして、タグ1Aは、凹部12mがカールガイド30のタグ掛け爪部30bに係止されて位置合わせされているので、係止孔11mの位置がカールガイド30の結束具通路30cと合わせられる。
また、カールガイド30が突き当てガイド31に突き当てられることで、カールガイド30の結束具通路30cと、突き当てガイド31のガイドブロック31aのガイド溝31bが、タグ1Aの係止孔11mを通してつながる。
これにより、一方の突き当てガイド31のガイド溝31bからタグ1Aの一方の係止孔11mを通り、カールガイド30の結束具通路30cからタグ1Aの他方の係止孔11mを通り、他方のガイド付き当てガイド31のガイド溝31bに通じる経路が形成される。
さて、結束機2Aが図20(a)に示す初期状態から、第1の作動板駆動ギア34を回転させるため第2の作動板駆動ギア65が矢印R2方向に回転駆動されると、第2の作動板64の図示しないガイドローラが、図20(b)に示すようにカム溝65aの第1の作動停止部65bにガイドされることで、第2の作動板64は原点位置H2からスライド移動しない。
また、第1の作動板駆動ギア34と同軸上の間欠駆動ギア56は、図19(b)に示すように、回転規制部56bがタイミングギア57の回転規制凹部57aに入って、タイミングギア57の回転が規制され、間欠駆動ギア56のギア部56aがタイミングギア57とかみ合わないため、送りローラ50が回転駆動されず、結束具13は搬送されない。
更に、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71は、回転規制部71bがタイミングギア72の小ギア72aの回転規制凹部72bに入って、タイミングギア72の回転が規制され、間欠駆動ギア71のギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aとかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
図23は、結束具13を搬送する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
カールガイド30が突き当てガイド31に突き当たる位置まで第1の作動板駆動ギア34が回転すると、第1の作動板32の図示しないガイドローラが、図20(b)から図20(c)に示すようにカム溝34aの第2の作動停止部34cにガイドされることで、第1の作動板32のスライド移動が停止し、カールガイド30は、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。
この状態から、第1の作動板駆動ギア34が矢印R1方向に更に回転駆動されると、同軸上の間欠駆動ギア56のギア部56aが、図19(c)に示すように、回転規制部56bが回転規制凹部57aに入り回転位置が規制されていたタイミングギア57にかみ合い、回転規制部56bが回転規制凹部57aから外れる。
これにより、間欠駆動ギア56の回転によりタイミングギア57が回転して、送りローラ50が矢印W1方向に回転し、結束具13が搬送される。結束具13が搬送されると、カールガイド30により結束具13の搬送経路が形成されていることで、タグ1Aの2箇所の係止孔11mに結束具13が通される。
さて、送りローラ50が回転駆動される工程では、第2の作動板駆動ギア65は回転しているが、第2の作動板64の図示しないガイドローラが、図20(b)から図20(c)に示すようにカム溝65aの第1の作動停止部65bにガイドされることで、第2の作動板64はスライド移動しない。また、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71がタイミングギア72の小ギア72aとかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
図24は、結束具13を切断する工程における結束機2Aを示す動作説明図、図25は、結束具13を成形する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
結束具13を所定の位置に搬送するまで間欠駆動ギア56が回転駆動されると、間欠駆動ギア56のギア部56aがタイミングギア57から離れ、図19(b)に示すように回転規制部56bが回転規制凹部57aに入ってタイミングギア57の回転が規制されて、結束具13の搬送が停止する。
間欠駆動ギア56のギア部56aがタイミングギア57から離れた状態から、第2の作動板駆動ギア65が矢印R2方向に更に回転駆動されると、第2の作動板64の図示しないガイドローラが、図20(c)から図21(a)に示すようにカム溝65aの一方の作動部65dにガイドされることで、第2の作動板64が原点位置H2から矢印F3方向にスライド移動する。これにより、第1のリンク61が連結されるリンク中心64aが第2の作動板64と共にスライド移動して、1対の寄せアーム60が軸60aを支点に矢印W2方向に回転駆動されて、結束具成形爪部60cが閉じる。
寄せアーム60を閉じる動作で、まず、図15(b)及び図24に示すように、第2のリンク63のカム面63aでローラ62aが押され、ガイド部材53による結束具13の搬送経路を塞ぐ方向にスプリング62bに抗してカッター62が移動して、結束具13が所定の位置で切断される。
図25に示すように、更に寄せアーム60が閉じると、所定の長さに切断された結束具13の両端が、ねじりアーム70に寄せられる形状に成形される。
さて、寄せアーム60が回転駆動される工程では、第1の作動板駆動ギア34は回転しているが、第1の作動板32の図示しないガイドローラが、図20(c)から図21(a)に示すようにカム溝34aの第2の作動停止部34cにガイドされることで、第1の作動板32はスライド移動せず、カールガイド30は、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。また、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71のギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aとかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
図26は、結束具13を締結する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
1対の寄せアーム60が閉じる位置まで第2の作動板駆動ギア65が回転すると、第2の作動板64の図示しないガイドローラが、図21(a)から図21(b)に示すようにカム溝65aの第2の作動停止部65cにガイドされることで、第2の作動板64のスライド移動が停止し、寄せアーム60は、結束具13の両端をねじりアーム70に寄せた位置で保持される。
この状態から、更に第2の作動板駆動ギア65が矢印R2方向に回転駆動されると、同軸上の間欠駆動ギア71のギア部71aが、回転規制部71bが回転規制凹部72bに入り回転位置が規制されていたタイミングギア72の小ギア72aにかみ合い、回転規制部71bが回転規制凹部72bから外れる。
これにより、間欠駆動ギア71の回転によりタイミングギア72及び1対のベベルギア73が矢印方向に回転して、ねじりアーム70が矢印W3方向に回転駆動され、結束具13の両端が捩られて、結束具13が締結される。
さて、ねじりアーム70が回転駆動される工程では、第1の作動板駆動ギア34は回転しているが、カム溝34aの形状によって第1の作動板32はスライド移動せず、カールガイド30は、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。
図27は、各部を原点復帰させて結束が終了した袋を解放する工程における結束機を示す動作説明図である。
結束具13の両端を所定回数捩って締結するまで間欠駆動ギア71が回転駆動されると、間欠駆動ギア71のギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aから離れ、回転規制部71bが回転規制凹部72bに入ってタイミングギア72の回転が規制されて、ねじりアーム70回転が停止する。
間欠駆動ギア71のギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aから離れた状態から、第2の作動板駆動ギア65が矢印R2方向に更に回転駆動されると、第2の作動板64の図示しないガイドローラが、図21(b)から図21(c)に示すようにカム溝65aの他方の作動部65dにガイドされることで、第2の作動板64が矢印F4方向にスライド移動して原点位置H2に復帰する。これにより、第1のリンク61が連結されるリンク中心64aが第2の作動板64と共にスライド移動して、1対の寄せアーム60が軸60aを支点に矢印W4方向に回転駆動されて原点復帰し、結束具成形爪部60cが開く。
また、間欠駆動ギア71のギア部71aがタイミングギア72の小ギア72aから離れた状態から、第1の作動板駆動ギア34が矢印R1方向に更に回転駆動されると、第1の作動板32の図示しないガイドローラが、図21(b)から図21(c)に示すようにカム溝34aの他方の作動部34dにガイドされることで、第1の作動板32が矢印F5方向にスライド移動して原点位置H1に復帰する。これにより、カールガイド30が矢印F6方向に移動して、突き当てガイド31から離れる。
カールガイド30が突き当てガイド31から離れると、タグ1Aは、結束具13で袋14に取り付けられているので、カールガイド30の動作に追従しない。これにより、図13(b)に示すように、カールガイド30の結束具通路30cから結束具13を抜き取る方向に力が加わり、結束具13は、被覆材13bが変形して結束具取り出しスリット30dを通り、結束具経路30cから抜ける。
よって、タグ1Aがカールガイド30から外れ、結束具13で袋14を結束することで、図6に示すように、タグ1Aが袋14に取り付けられる。
ここで、結束具13の結束動作を終了し、袋14が装着空間部31cから取り外されると、図3に示すタグ搬送機構4Aにより、1枚のタグ1Aをタグホルダ機構3Aのカールガイド30に搬送する。
カールガイド30に搬送されたタグ1Aは、図14(a)に示すように、凹部12mがタグ掛け爪部30bに係止され、位置合わせされてカールガイド30に保持される。
以上の動作を行うことで、次の袋14が装着空間部31cにセットされ、結束動作を開始する際には、タグ1Aはカールガイド30にセット済みであり、タグ1Aを搬送してセットする動作が不要となるので、処理時間を短縮することが可能となる。なお、タグ1Aのセットは、袋14がセットされた後に行っても良い。また、タグ搬送機構を備えずに、人手によりタグ1Aをカールガイド30にセットするようにしても良い。
上述した結束動作で取り付けられたタグ1Aは、図6(a)に示すように、1本の結束具13が2箇所の係止孔11mに通される。タグ1Aの係止孔11mに通された結束具13は、袋14の口に近い所定の部分を絞るようにした結束部14aに巻かれ、両端を捩って締結することで、袋14の結束部14aを結束する。
タグ1Aは、係止孔11mに結束具13が通されていることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、装着部11Aの係止孔11mの間の部分が結束具13と袋14との間に挟まれて、袋14に取り付けられる。
タグ1Aは、2箇所の係止孔11mに結束具13が通されることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、情報提示部10Aの向きが袋14に沿った縦向きとなり、横向きになることがない。
また、タグ1Aは、結束具13が袋14を絞るようにした結束部14aに巻かれるため、装着部11Aが湾曲する。但し、装着部11Aと情報提示部10Aとの間は、情報提示部10Aの両側辺に凹部12mが形成されて、情報提示部10Aより狭い幅の連結部12Aで連結されているので、情報提示部10Aは装着部11Aの形状に倣わず、情報提示部10Aが大きく湾曲することない。これにより、タグ1Aの情報提示部10Aに記載されている情報が、湾曲して認識しにくくなることがない。
そして、情報提示部10Aが湾曲することなく袋14に沿った縦向きとなることから、タグ1Aを袋14に装着した姿の外観が良好となる。
更に、タグ1Aを保持するカールガイド30のタグ湾曲突起30aが凸状に湾曲していることで、タグ湾曲突起30aの2点を結ぶ結束具通路30cは直線に近い形状で緩やかに湾曲して、タグ湾曲突起30aとの距離が近づくようにしている。
すなわち、タグを直線状に保持して、2箇所の係止孔に結束具を通す構成を考えると、タグの一方の係止孔に結束具を略垂直方向から通し、その後結束具をU字形状に折り返して他方の係止孔に通す経路とする必要があるため、結束具の必要長が長くなる。これにより、袋の周囲を巻き回して結束具を捩った場合、結束具とタグの間に隙間が生じ、十分に締め付けられなくなる。
これに対して、タグ1Aを保持するカールガイド30のタグ湾曲突起30aを凸状に湾曲させることで、結束具通路30cを直線に近い形状で緩やかに湾曲させることができる。これにより、結束具通路30cを通る結束具13と、タグ湾曲突起30aで保持されるタグ1Aとの距離を近づけて、タグ1Aと結束具13との隙間が大きく開くことを防止し、結束具13を確実に締結することができる。
第2の実施の形態のタグ1Bの場合も同様で、タグ1Bは、図6(b)に示すように、1本の結束具13が2箇所の係止溝11nに通される。タグ1Bの係止溝11nに通された結束具13は、袋14の口に近い所定の部分を絞るようにした結束部14aに巻かれ、両端を捩って締結することで、袋14の結束部14aを結束する。
タグ1Bは、係止溝11nに結束具13が通されていることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、装着部11Bの係止溝11nの間の部分が結束具13と袋14との間に挟まれて、袋14に取り付けられる。
タグ1Bは、タグ1Aと同様に、2箇所の係止溝11nに結束具13が通されることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、情報提示部10Bの向きが袋14に沿った縦向きとなり、横向きになることがない。
また、タグ1Bは、結束具13が袋14を絞るようにした結束部14aに巻かれるため、装着部11Bは湾曲する。但し、装着部11Bと情報提示部10Bの間は、情報提示部10Bの両側辺に凹部12mが形成されて、情報提示部10Bより狭い幅の連結部12Bで連結されているので、情報提示部10Bは装着部11Bの形状に倣わず、情報提示部10Bが大きく湾曲することない。これにより、タグ1Bの情報提示部10Bに記載されている情報が、湾曲して認識しにくくなることがない。
そして、情報提示部10Bが湾曲することなく袋14に沿った縦向きとなることから、タグ1Bを袋14に装着した姿の外観が良好となる。
ここで、タグ1Bは、開口した係止溝11nに結束具13が通されるが、結束具13で袋14を結束した状態では、結束具13に溝が嵌ることで係止され、タグ1Bが袋14から容易に外れることはない。一方、袋14を結束していた結束具13を緩めると、タグ1Bを結束具13から容易に取り外すことができるので、結束具13を外すことなく、不用になったタグ1Bを容易に除去することができる。
図28は、本実施の形態の結束機の変形例を示す斜視図である。変形例の結束機2Bは、タグホルダ機構3Bと結束具成形機構6Bを駆動する寄せモータ81と、結束具締結機構7Bを駆動するねじりモータ82と、結束具搬送機構5Bを駆動する図示しない送りモータを備え、3モータで結束具の結束動作を行う。
寄せモータ81は、ボールネジ軸83を回転駆動して、軸受部84をスライド移動させる。軸受部84は、カールガイド30を移動させる第1の作動板32を押すロック爪部84aと、寄せアーム60を回転させる第2のリンク63の寄せローラ63bを押す寄せローラ押し部84bを備える。
ロック爪部84aは、第1の作動板32に係止して、寄せモータ81が回転駆動されることで、軸受部84がスライド移動すると、第1の作動板32をスライド移動させる。また、カールガイド30が突き当てガイド31に突き当てられる位置まで軸受部84が移動すると、第1の作動板32との係止が外れ、軸受部84がスライド移動しても、第1の作動板32への駆動力を伝達しない構成となっている。
寄せローラ押し部84bは、ロック爪部84aの係止が外れると、第2のリンク63の寄せローラ63bを押す位置に備えられる。
これにより、カールガイド30と突き当てガイド31で、図7(b)に示すようにタグ1Aを保持した後、一対の寄せアーム60で結束具の成形動作が可能となり、上述した結束機2Aによる結束動作と同じ動作が実現される。
ねじりモータ82は、減速機構82aを介してねじりアーム70を回転駆動する。また、図示しない送りモータは、減速機構を介して、あるいは直接送りローラ50を回転駆動する。
以上の構成により、寄せモータ81の所定量の正転動作で、カールガイド30がスライド移動して突き当てガイド31との間にタグが保持され、図示しない送りモータの所定量の正転動作で送りローラ50が回転して結束具が搬送される。
更に、寄せモータ81の所定量の正転動作で、一対の寄せアーム60が第1のリンク61によって駆動力が伝達されて閉じ、結束具が切断及び成形され、ねじりモータ82の所定量の正転動作でねじりアーム70が回転して結束具が締結される。そして、寄せモータ81の所定量の逆転動作で、タグがカールガイド30から離脱する。
<本実施の形態の結束機の作用効果例>
以上のように、本実施の形態の結束機2A及び結束機2Bは、タグ1Aの凹部12mを、係止孔11mに結束具13を通すための位置合わせ部として利用することで、結束具13による袋14の結束動作で、タグ1Aの2箇所の係止孔11mに結束具13を通して、タグ1Aも共に取り付け可能となる。ここで、タグ1Aを所定の形状で保持し、結束具13を搬送してタグ1Aに通し、結束するための機構を駆動する駆動源は、結束機2Aのように単一のモータで行っても良いし、結束機2Bのように複数のモータで行っても良い。
また、本実施の形態の結束機2A及び結束機2Bは、タグをセットせずに、結束具のみで袋14の袋口の結束を行う通常の結束機としても使用可能であり、2台分の機能を併せ持たせることができる。
人手により2箇所の係止孔に結束具を通す作業は効率が悪く、大量生産に不向きであるが、係止孔に結束具を通す工程も含めて機械化することで、作業効率が向上する。
なお、上述した実施の形態においては、結束具として、金属または樹脂等の芯線を被覆材でテープ状(帯状)に被覆した構成としたが、結束具はこの構成に限定されることはない。
例えば、芯線を被覆した状態で円形断面を有する線状部材を結束具として用いても良いし、針金や樹脂製の単線素材を用いても良い。結束具としては、捩って締結するのに好適である適度な可塑性を備えていれば良い。
1A,1B・・・タグ、10A,10B・・・情報提示部、11A,11B・・・装着部、11m・・・係止孔、11n・・・係止溝、12A,12B・・・連結部、12m・・・凹部、13・・・結束具、13a・・・金属細線、13b・・・被覆材、14・・・袋、2A,2B・・・結束機、20・・・シャーシ、3A・・・タグホルダ機構、30・・・カールガイド、30a・・・タグ湾曲突起、30b・・・タグ掛け爪部、30c・・・結束具通路、30d・・・結束具取り出しスリット、31・・・突き当てガイド、31a・・・ガイドブロック、31b・・・ガイド溝、32・・・第1の作動板、32a・・・ガイド部、33・・・トルクリミッタ、34・・・第1の作動板駆動ギア、34a・・・カム溝、35・・・軸、4A・・・タグ搬送機構、40・・・タグ収納部、41・・・タグ搬送ガイド、5A・・・結束具搬送機構、50・・・送りローラ、51・・・従動ローラ、52・・・リール、53・・・ガイド部材、54・・・解放レバー、55・・・スプリング、56・・・間欠駆動ギア、57・・・タイミングギア、58・・・ギア、6A・・・結束具成形機構、60・・・寄せアーム、60a・・・軸、60b・・・ガイド溝、60c・・・結束具成形爪部、61・・・第1のリンク、61a・・・軸、62・・・カッター、62a・・・ローラ、62b・・・スプリング、63・・・第2のリンク、63a・・・カム面、64・・・第2の作動板、64a・・・リンク中心、65・・・第2の作動板駆動ギア、65a・・・カム溝、66・・・ピニオンギア、67・・・軸、7A・・・結束具締結機構、70・・・ねじりアーム、71・・・間欠駆動ギア、72・・・タイミングギア、73・・・ベベルギア