JP4978023B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路を備えた画像形成装置において、この上下搬送経路を通してトナーを搬送させる際に、トナーが外部に漏れ出したり、トナーがこの上下搬送経路内に詰まったりするのを簡単かつ確実に防止できるようにした点に特徴を有するものである。

従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、像担持体から除去したトナーを回収したり、新たなトナーを現像装置に供給したりする場合において、トナーを上下方向に伸びた搬送パイプを通して搬送させることが行われている。

そして、このようにトナーを上下方向に伸びた搬送パイプを通して搬送させる場合に、トナーがこの搬送パイプの内壁に付着し、これが蓄積して搬送パイプが詰まり、トナーの搬送が適正に行えなくなるという問題があった。

このため、従来においては、上記の搬送パイプに板バネ等の振動発生手段を設け、この振動発生手段により搬送パイプに振動を与えるようにしたものや（例えば、特許文献１参照。）、上記の搬送パイプをモータ軸に設けた偏心重りの回転によって振動させるようにしたものや（例えば、特許文献２参照。）、上記の搬送パイプの内壁に沿って上下振動するトナー攪拌部材を設けるようにしたもの（例えば、特許文献３参照。）が提案されている。

しかし、上記のように板バネ等の振動発生手段や、偏心重りの回転や、搬送パイプの内壁に沿って上下振動するトナー攪拌部材により、搬送パイプに振動を与えるようにした場合においても、搬送パイプの内壁全体にわたって付着したトナーを充分に離脱させることは困難であり、また搬送パイプに振動を与えるためのモータ等の駆動手段を別個に設ける場合にはコストが高くつくなどの問題があり、さらに上記のようなトナーを搬送パイプから離脱させる際の振動によってトナーが外部に漏れ出したりするという問題もあった。

本発明は、トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路を備えた画像形成装置における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、上下搬送経路を通してトナーを搬送させる際に、トナーが漏れ出したり、トナーがこの上下搬送経路内に詰まったりするのを簡単且つ確実に防止できるようにし、この上下搬送経路を通してトナーを長期間にわたって安定して搬送できる画像形成装置を提供することにある。

本発明における画像形成装置においては、上記のような課題を解決するため、トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路を備えた画像形成装置において、上記の上下搬送経路を大型パイプの内部に小型パイプが設けられた２重管構造にして、上記の小型パイプを上下方向に移動可能に設けると共に、上記の上下搬送経路の上部側及び／又は下部側にトナーを横方向に搬送させる横搬送経路を設け、この横搬送経路内に設けられたトナーを搬送させるトナー搬送部材に連動して、上記の小型パイプが上下方向に移動されるようにした。

本発明における画像形成装置においては、トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路を大型パイプの内部に小型パイプが設けられた２重管構造にしたため、小型パイプを通してトナーを上下方向に搬送させる場合において、上記の大型パイプによってトナーが外部に漏れ出すのが防止される。

また、本発明における画像形成装置においては、上記の小型パイプを上下方向に移動可能に設け、この小型パイプを上下方向に移動させるようにしたため、この小型パイプの内壁にトナーが付着しても、この小型パイプ全体が上下動することにより、この小型パイプの内壁全体にわたって付着したトナーが離脱されるようになり、また上記の大型パイプによって小型パイプの上下移動による振動音も低減されるようになる。

また、本発明における画像形成装置において、上記の小型パイプを上下方向に移動させるにあたり、上下搬送経路の上部側及び／又は下部側にトナー搬送部材が設けられたトナーを横方向に搬送させる横搬送経路を設け、上記の小型パイプを上下方向の何れか一方の方向に付勢させた状態で、横搬送経路に設けられた上記のトナー搬送部材に連動させて、小型パイプを上下方向に移動させるようにすると、従来のように搬送パイプに振動を与えるためのモータ等の駆動手段を別個に設ける必要がなく、コストが低減されると共に、横搬送経路におけるトナーの搬送に伴って小型パイプが上下方向に移動し、小型パイプの内壁に付着されたトナーが適宜離脱されるようになり、小型パイプの内壁にトナーが付着して詰まるのが確実に防止される。

次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明に係る画像形成装置は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。

この実施形態における画像形成装置においては、図１（Ａ），（Ｂ）及び図２に示すように、トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路１０が、大型パイプ１１の内部に小型パイプ１２が上下方向に移動可能に設けられた２重管構造になっている。そして、上記の大型パイプ１１の内壁側と小型パイプ１２の外壁側に設けられたバネ保持部１１ａ，１２ａ間にバネ１３を配し、このバネ１３及び小型パイプ１２の自重によって小型パイプ１２を下方に付勢させると共に、上記の大型パイプ１１の上端部の内壁面と、小型パイプ１２の上端部の外壁面とにそれぞれ当止め部１１ｂ，１２ｂを設け、下方に移動する小型パイプ１２が適当な位置で当止めされて停止するようにしている。

ここで、この実施形態においては、上記の上下搬送経路１０の上部側に傾斜した部分が存在するが、これは画像形成装置内における現像装置（図示せず）などの配置との関係で上下搬送経路１０を真っ直ぐに設けることができない場合があるためであり、このように傾斜した部分が存在すると、傾斜した部分と真っ直ぐな部分とが交差する部分においてトナーが付着しやすくなる。但し、上記の上下搬送経路１０は、当然上下方向に真っ直ぐに設けられたものであってもよい。

また、この実施形態においては、上記の上下搬送経路１０の下側に、上記の小型パイプ１２の下端側の開口部１２ｃと連通するようにしてトナーを横方向に搬送させるパイプ状の横搬送経路２０を設け、上記の大型パイプ１１の下端における取付部１１ｃをこの横搬送経路２０の上部に取り付けるようにし、上下搬送経路１０を通してこの横搬送経路２０に導かれるトナーが外部に漏れ出すのを防止するようにしている。

また、上記の横搬送経路２０の内部に、回転軸２１ａの周囲にスパイラル状の搬送羽根２１ｂが設けられたトナー搬送部材２１を設ける一方、上記の小型パイプ１２の下端の一部に下方に突出した突出部１２ｄを設け、この突出部１２ｄが上記のトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂの外径の上端位置よりも下方に突出するようにしている。

そして、この実施形態においては、上記の上下搬送経路１０における小型パイプ１２内を通してトナーを上から下に搬送させて上記の横搬送経路２０内に導き、この横搬送経路２０内に設けられた上記のトナー搬送部材２１を回転させて、導かれたトナーをこの横搬送経路２０に沿って横方向に搬送させるようになっている。

ここで、図１（Ａ）に示すように、小型パイプ１２における突出部１２ｄがトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂの外径の上端位置よりも下方に突出された状態で、上記のトナー搬送部材２１を回転させると、この小型パイプ１２における突出部１２ｄがトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂにあたり、図１（Ｂ）に示すように、この搬送羽根２１ｂにより小型パイプ１２がバネ１３及びその自重による付勢力に抗して押し上げられるようになる。

そして、さらにトナー搬送部材２１が回転して、上記の小型パイプ１２における突出部１２ｄが上記の搬送羽根２１ｂを乗り越えると、小型パイプ１２がバネ１３及びその自重による付勢力により急激に下降し、小型パイプ１２の上端部の外壁面に設けられた当止め部１２ｂが大型パイプ１１の上端部の内壁面に設けられた当止め部１１ｂに当止めされて、小型パイプ１２の下降が停止し、この時の衝撃力によって小型パイプ１２の内壁に付着しているトナーが離脱されるようになり、小型パイプ１２の内壁にトナーが付着して詰まるのが防止される。

なお、上記の実施形態においては、上下搬送経路１０の下側にトナーを横方向に搬送させるパイプ状の横搬送経路２０を設けるようにしたが、図３（Ａ），（Ｂ）に示すように、上記の上下搬送経路１０を上下方向に反転させ、上下搬送経路１０の上側にトナーを横方向に搬送させるパイプ状の横搬送経路２０を設け、この横搬送経路２０の内部に設けられた上記のトナー搬送部材２１によりトナーをこの横搬送経路２０に沿って横方向に搬送させ、このように搬送されてきたトナーを上記の上下搬送経路１０に導いて下方に搬送させることも可能である。

そして、このような画像形成装置の場合、上記の横搬送経路２０を小型パイプ１２の上端側の開口部１２ｃと連通するように設けると共に、大型パイプ１１の上端における取付部１１ｃをこの横搬送経路２０の下部に取り付けるようにする。

また、上記の大型パイプ１１の内壁側と小型パイプ１２の外壁側に設けられたバネ保持部１１ａ，１２ａ間に配されたバネ１３により、上記の小型パイプ１２を上方に付勢させると共に、この小型パイプ１２の上端の一部から上方に突出した突出部１２ｄを設け、この突出部１２ｄを上記のトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂの外径の下端位置よりも上方に突出させるようにする。

そして、このように横搬送経路２０が上下搬送経路１０の上側に設けられたものにおいては、上記の横搬送経路２０内に設けられたトナー搬送部材２１を回転させて、トナーをこの横搬送経路２０に沿って横方向に搬送させ、このトナーを上記の小型パイプ１２の上端側の開口部１２ｃに導き、この小型パイプ１２内を通して下方に搬送させるようにする。

ここで、図３（Ａ）に示すように、小型パイプ１２における突出部１２ｄがトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂの外径の下端位置よりも上方に突出された状態で、上記のトナー搬送部材２１を回転させると、この小型パイプ１２における突出部１２ｄがトナー搬送部材２１における搬送羽根２１ｂにあたり、図３（Ｂ）に示すように、この搬送羽根２１ｂにより小型パイプ１２がバネ１３の
付勢力に抗して押し下げられるようになる。

そして、さらにトナー搬送部材２１が回転して、上記の小型パイプ１２における突出部１２ｄが上記の搬送羽根２１ｂを乗り越えると、小型パイプ１２がバネ１３の付勢力により急激に上昇し、小型パイプ１２の外壁面に設けられた当止め部１２ｂが大型パイプ１１の内壁面に設けられた当止め部１１ｂに当止めされて、小型パイプ１２の上昇が停止し、この時の衝撃力により、上記の実施形態の場合と同様に、小型パイプ１２の内壁に付着しているトナーが離脱されるようになり、小型パイプ１２の内壁にトナーが付着して詰まるのが防止される。

上下搬送経路の下側に横搬送経路を設けた本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、上下搬送経路における小型パイプが上下動する状態を示した断面説明図である。 上記の実施形態に係る画像形成装置において、上下搬送経路及び横搬送経路の内部の状態を示した概略説明図である。 上下搬送経路の上側に横搬送経路を設けた他の実施形態に係る画像形成装置において、上下搬送経路における小型パイプが上下動する状態を示した断面説明図である。

符号の説明

１０ 上下搬送経路
１１ 大型パイプ
１１ａ バネ保持部
１１ｂ 当止め部
１１ｃ 取付部
１２ 小型パイプ
１２ａ バネ保持部
１２ｂ 当止め部
１２ｃ 開口部
１２ｄ 突出部
２０ 横搬送経路
２１ トナー搬送部材
２１ａ 回転軸
２１ｂ 搬送羽根

Claims (2)

1. トナーを上下方向に搬送させる上下搬送経路を備えた画像形成装置において、上記の上下搬送経路が大型パイプの内部に小型パイプが設けられた２重管構造であり、上記の小型パイプが上下方向に移動可能に設けられると共に、上記の上下搬送経路の上部側及び／又は下部側にトナーを横方向に搬送させる横搬送経路が設けられ、この横搬送経路内に設けられたトナーを搬送させるトナー搬送部材に連動して、上記の小型パイプが上下方向に移動されることを特徴とする画像形成装置。
2. 請求項１に記載の画像形成装置において、上記の小型パイプが上下方向の何れか一方の方向に付勢されていることを特徴とする画像形成装置。

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