以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を停止表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3列の表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が上下方向(この実施の形態では、上から下)に可変表示されるように構成されている。左・中・右の各列の表示領域は、飾り図柄の可変表示が停止しているときに連続した3コマの飾り図柄が停止表示される(図3等参照)。また、この実施の形態では、可変表示装置9にて画像による演出を行うモード(ストーリーモード)が用意されている。ストーリーモードでは、左・中・右の各列1コマの飾り図柄が停止表示される(図100参照)。
なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を停止表示するとは、左・中・右の飾り図柄を停止表示させることである(いわゆる再抽選演出実行前の暫定停止、救済演出実行前の暫定停止、擬似連続変動の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、図2に示すように、「1」〜「8」の数字の図柄と、数字の図柄間のブランクを示す「*」の記号の図柄とを用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、原則として、左の表示領域は、「8」「*」「7」・・・「*」の飾り図柄が番号順に表示され、中および右の表示領域は、「1」「*」「2」・・・「*」の飾り図柄が番号順に表示される。なお、左の表示領域に表示される飾り図柄を「左図柄」といい、中の表示領域に表示される飾り図柄を「中図柄」といい、右の表示領域に表示される飾り図柄を「右図柄」ということがある。この実施の形態では、可変表示装置9において、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止するが、表示結果の停止表示以前に、左図柄、右図柄が停止している状態を仮停止という。なお、この仮停止時において、それぞれの図柄が微小な揺れや伸縮を行うようにしている。また、後述する擬似連続変動を行うとき、表示結果の停止表示以前に所定の図柄(チャンス目、すべり演出後の図柄)で停止することも仮停止という。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞装置15が設けられている。可変入賞装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、大当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29、30、33、39が設けられ、遊技球の入賞口29、30、33、39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aによって検出される。各入賞口29、30、33、39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。また、遊技機内部の遊技状態(後述する通常遊技状態、確変状態、時短状態)を遊技者に報知するための状態表示灯が、遊技盤6の所定の箇所に設けられている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り(通常大当りともいう))に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、停止時の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。なお、突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が開放される期間が短く、特別可変入賞装置の開放中に10個の遊技球が入賞しないので、10個の遊技球が大入賞口に入賞するまでを1ラウンドと定義する必要はない。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、可変表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。
また、停止時の停止図柄が小当り図柄になると、大当り遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が小さい小当り遊技状態に移行するようにしてもよい。すなわち、短い期間(例えば5秒)だけ特別可変入賞装置が2回開放される遊技状態に移行するようにしてもよい。小当り遊技状態では、突然確変大当りが発生したときに遊技者に付与される遊技価値と同じ遊技価値が付与されることになる。しかし、突然確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に移行されない。このことから、小当りがある場合、遊技者は、小当りよりも突然確変大当りの発生を期待する。なお、小当りが発生したときも、突然確変大当りのときと同様の特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。2ラウンド用演出としては、突然確変大当りが発生したときに実行される突確専用の演出と、突然確変大当りおよび小当りのいずれが発生したときにも実行される突確・小当り兼用の演出とを設けてもよい。
この実施の形態では、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間(可変表示時間)が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8における表示結果(特別図柄の停止図柄)と可変表示装置9における表示結果(飾り図柄の停止図柄)とは対応している。なお、両図柄の対応関係については後述する。
次に、遊技状態の種類および遊技状態の遷移について説明する。
確変状態(確率変動状態)とは、大当り(つまり図柄が大当り図柄)となる確率が通常遊技状態および時短状態よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。なお、この実施の形態において、「確変状態」というときは、明示した場合を除き後述する確変時短状態を含まないものとする。
また、時短状態(時間短縮状態)とは、特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9における飾り図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮される遊技状態のことをいう。このように可変表示時間が短縮されることにより、頻繁に図柄の可変表示が実行され、単位時間当たりの大当りの発生確率が向上する結果、遊技者にとって有利な状態となる。また、時短状態では、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態および確変状態より高められるとともに、可変入賞装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態および確変状態よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。また、時短状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、この実施の形態において、「時短状態」というときは、明示した場合を除き後述する確変時短状態を含まないものとする。
確変時短状態とは、確変状態でかつ時短状態である遊技状態のことをいう。確変時短状態は、遊技者にとってきわめて有利な状態である。
この実施の形態では、以下のように遊技状態が遷移する。
(1)通常遊技状態および時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変時短状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(2)確変状態および確変時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変時短状態に移行され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変時短状態が変化しないで維持される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(3)通常遊技状態および時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められない。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(4)確変状態および確変時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変状態が変化しないで継続され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められない。また、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(5)通常遊技状態および時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であったときは通常遊技状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(6)確変状態および確変時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態および確変時短状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。図3は、リーチ図柄の配列パターンを示す説明図である。図3に示すように、可変表示装置9は、左・中・右の表示領域に分けられている。そして、各列の表示領域には、連続した3コマの飾り図柄が停止表示される。従って、可変表示装置9には、3行×3列(=9図柄)の飾り図柄が停止表示され、遊技者に視認される。
可変表示装置9において、左・中・右の飾り図柄が可変表示され、その後に停止表示された左・中・右の飾り図柄(「*」の図柄を除く。)の組み合わせが有効ライン上にて同一図柄で揃ったときに大当りとなる。この実施の形態では、有効ラインとして、「上段」、「中段」、「下段」、「右下がり」および「右上がり」の5ラインが設けられている。
この実施の形態では、左図柄と右図柄(「*」の図柄を除く。)が所定の有効ライン上にて同一図柄で揃ったときにリーチが成立する。例えば、図3に示すように、左図柄と右図柄が上段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1UH」)、左図柄と右図柄が下段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1LH」)、左図柄と右図柄が中段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1CH」)、左図柄と右図柄がダブルライン(右下がりおよび右上がり)において同一図柄「1」「8」で揃ったときに(「1WH」)、リーチが成立する。
なお、各リーチ図柄に付されている記号(1UH、1LHなど)は、3桁目が図柄番号(「1」「2」「3」・・・)を示し、2桁目がライン表示(「上段」、「中段」、「下段」、「ダブルライン」)を示し、1桁目「H」が「はずれ」(Hazure)の状態を示している。また、2桁目のライン表示において、「U」は「上段」Upperの略であり、「C」は「中段」Centerの略であり、「L」は「下段」Lowerの略であり、「W」は「ダブルライン」を示している。例えば、「7CH」は、図柄が「7」で「中段のライン」で「はずれ」という意味である。
この実施の形態では、リーチが成立した際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に、特別図柄の停止図柄と飾り図柄の停止図柄の対応関係(両図柄のはずれ図柄、確変図柄、非確変図柄および突然確変図柄)について説明する。
(1)特別図柄の停止図柄:
上述したように、特別図柄表示器8にて可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「0」〜「4」、「8」、「9」がはずれ図柄であり、「7」が確変図柄であり、「6」が非確変図柄であり、「5」が突然確変図柄である。
(2)飾り図柄の停止図柄:
上述したように、左・中・右の飾り図柄は、それぞれ、「1」「*」「2」・・・「*」の図柄である。
(2−1)飾り図柄のはずれ図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが全ての有効ライン上にて同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など:なお後述する突然確変図柄を除く。)である。なお、左右の飾り図柄が有効ライン上にて同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ有効ライン上にて揃っていない状態もはずれ図柄である。
(2−2)飾り図柄の大当り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが所定の有効ライン上にて同一図柄で揃った状態の図柄である。図4は、大当り図柄の配列パターンを示す説明図である。図4に示すように、左・中・右の飾り図柄(「*」の図柄を除く。)の組み合わせが有効ライン上にて同一図柄で揃った状態となっている。例えば、図4に示すように、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが上段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1UF」)、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが下段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1LF」)、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが中段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1CF」)、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが右下がりのラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1SF」)、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが右上がりのラインにおいて同一図柄「1」で揃ったときに(「1AF」)、大当りとなる。
なお、各大当り図柄に付されている記号(1UF、1LFなど)は、3桁目が図柄番号(「1」「2」「3」・・・)を示し、2桁目がライン表示(「上段」、「中段」、「下段」、「右下がり」、「右上がり」)を示し、1桁目「F」が「大当り」(Fever)の状態を示している。また、2桁目のライン表示において、「U」は「上段」Upperの略であり、「C」は「中段」Centerの略であり、「L」は「下段」Lowerの略であり、「S」は「右下がり」SAGARIの頭文字であり、「A」は「右上がり」AGARIの頭文字である。例えば、「7AF」は、図柄が「7」で「右上がりのライン」で「大当り」という意味である。
図4に示す大当り図柄のうち、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが有効ライン上にて特定の図柄(「1」「3」「5」「7」「8」)で揃った状態の図柄が確変図柄である。具体的には、図4において、「1UF」「1LF」「1CF」「1SF」「1AF」、「3UF」「3LF」「3CF」「3SF」「3AF」、「5UF」「5LF」「5CF」「5SF」「5AF」、「7UF」「7LF」「7CF」「7SF」「7AF」、「8UF」「8LF」「8CF」「8SF」「8AF」の図柄が確変図柄である。また、図4に示す大当り図柄のうち、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが有効ライン上にて特定の図柄以外の図柄(「2」「4」「6」)で揃った状態の図柄が非確変図柄である。具体的には、図4において、「2UF」「2LF」「2CF」「2SF」「2AF」、「4UF」「4LF」「4CF」「4SF」「4AF」、「6UF」「6LF」「6CF」「6SF」「6AF」の図柄が非確変図柄である。
なお、この実施の形態では、大当り遊技開始後に再抽選演出を行う場合は、変動停止時に停止表示される特別図柄と導出表示される飾り図柄とが対応しない。例えば、変動停止時に停止表示される特別図柄の停止図柄が確変図柄「7」であったとしても、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行する場合には、変動停止時に導出表示される飾り図柄の停止図柄は非確変図柄「2UF」等となる。この場合は、大当り遊技開始後の再抽選演出にて飾り図柄の停止図柄として確変図柄が停止表示されることになる。
(2−3)この実施の形態では、大当りとなること又は大当りとなる可能性が高いことを遊技者に報知(予告)するために、飾り図柄の変動の途中で、左・中・右の飾り図柄の特殊な組み合わせを停止表示する演出を実行する。このような左・中・右の飾り図柄の特殊な組み合わせを、演出上のチャンス目と呼んでいる。
図5に示すように、チャンス目として、6種類のチャンス目(太枠で囲われた図柄:「1C」「2C」「3C」「4C」「5C」「6C」)が設けられている。具体的には、中段のライン上に「357」「375」「537」「573」「735」「753」が停止表示された状態の図柄がチャンス目である。なお、各チャンス目に付されている記号(C)は、Chanceの略である。図5に示す演出上のチャンス目が仮停止表示されると、その後にスーパーリーチに発展する。また、チャンス目で仮停止を複数回繰り返した後に、スーパーリーチに発展する変動パターンも用意される。仮停止からの再変動を擬似連続変動という。この実施の形態では、擬似連続変動は最大4回まで実施され、擬似連続変動を含む変動パターンでは、擬似連続変動の回数が多いほど大当りの発生する割合が高くなる。従って、遊技者は、チャンス目、が停止表示されることにより、大当りの発生を期待するようになる。また、遊技者は、擬似連続変動がより多く継続することを期待するようになる。この実施の形態では、仮停止とは、擬似連続変動を含む変動パターンで、最終停止以外で飾り図柄を仮に停止させることも含む。
はずれ図柄を決定したときに、決定したはずれ図柄が偶然にチャンス目になってしまうことが起こり得る。この場合、チャンス目が停止表示されると、スーパーリーチに発展しないのに遊技者にスーパーリーチに発展する(大当りの可能性が高い)との誤解を与えてしまうおそれがある。このような誤解を回避するために、この実施の形態では、チャンス目と同じ図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御が実行される。
図5には、チャンス目以外の図柄(「7C」〜「30C」;以下、「チャンス目類似図柄」という。)も示している。これらのチャンス目類似図柄は、チャンス目と数字の並び(組み合わせ)は同じであるが、チャンス目が停止表示されるラインとは異なるラインに停止表示されている。すなわち、「357」の例では、チャンス目は中段のラインに停止表示されるが、チャンス目類似図柄は上段や下段などのラインに停止表示されている。このような図柄はチャンス目に似ているので、はずれ図柄として停止表示すると、遊技者にチャンス目が停止表示されたと誤解を与えてしまうおそれがある。このため、チャンス目と同様に、チャンス目類似図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御が実行される。
(2−4)飾り図柄の突然確変図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが中段のライン上にて各々異なる特殊な図柄(「2」「4」「6」)で停止表示された状態の図柄である。この実施の形態では、図6に示すように、突然確変図柄として、6種類の図柄(太枠で囲われた図柄:「1T」「2T」「3T」「4T」「5T」「6T」)が設けられている。具体的には、中段のライン上に「246」「264」「426」「462」「624」「642」が停止表示された状態の図柄が突然確変図柄である。なお、突然確変図柄のことを突確用のチャンス目ともいう。
突然確変図柄も大当り図柄の一種であるが、突然、確変状態に移行されたように見せるためには、突然確変図柄によって大当りの発生を容易に認識させないようにするのが望ましい。このため、上記のように、突然確変図柄を他の大当り図柄とは異なる図柄としている。
はずれ図柄を決定したときに、決定したはずれ図柄が偶然に突然確変図柄になってしまうことが起こり得る。この場合、突然確変図柄が停止表示されると、確変状態に移行されないのに遊技者に確変状態に移行されたとの誤解を与えてしまうおそれがある。このような誤解を回避するために、この実施の形態では、突然確変図柄と同じ図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御が実行される。
図6には、突然確変図柄以外の図柄(「7T」〜「30T」;以下、「突確類似図柄」という。)も示している。これらの突確類似図柄は、突然確変図柄と数字の並び(組み合わせ)は同じであるが、突然確変図柄が停止表示されるラインとは異なるラインに停止表示されている。すなわち、「246」の例では、突然確変図柄は中段のラインに停止表示されるが、突確類似図柄は上段や下段などのラインに停止表示されている。このような図柄は突然確変図柄に似ているので、はずれ図柄として停止表示すると、遊技者に突然確変図柄が停止表示されたと誤解を与えてしまうおそれがある。このため、突然確変図柄と同様に、突確類似図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御が実行される。
また、小当り図柄(小当り用のチャンス目)を用意して、小当り用のチャンス目となったときに、小当りとなるようにしてもよい。この場合、小当り図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御が実行される。
図7は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図7には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部57も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aからの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞装置(開閉板20)を開閉するソレノイド21および可変入賞装置15を開閉するソレノイド16を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器18の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための電源信号は、電源基板(図示せず)に搭載されている電源からタッチセンサ基板90を介して発射モータ94に供給される。なお、カードユニット50から接続信号(VL信号)がインタフェース基板66を介してタッチセンサ基板90に入力される。また、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサで検出される。そして、タッチセンサからの検出信号と電源からの信号とがタッチセンサ基板90上の一のAND回路に入力され、当該一のAND回路の出力信号とカードユニット50からのVL信号とがタッチセンサ基板90上の他のAND回路に入力され、他のAND回路から発射モータ94に信号が出力される。従って、カードユニット50からのVL信号がタッチセンサ基板90に出力されていなかったり、遊技者が操作ノブ5に触れていないことによりタッチセンサから検出信号が出力されていないときは、発射モータ94の駆動が停止される。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図8は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図8に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図8には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図9は、主基板31における遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560:CPU56およびROM54、RAM55等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにRAM55のバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板37および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される飾り図柄の初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される特別図柄のはずれ図柄を決定するための乱数や、図柄の変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを判定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17やステップS18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17およびステップS18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図10は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図10に示すステップS20〜S37のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41および状態表示灯(図示せず)の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8、普通図柄表示器10および状態表示灯については、ステップS34〜S36で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:ステップS24、S25)。
各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム3:特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図10に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いられている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8や特別可変入賞装置(大入賞口)を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器10の表示制御および可変入賞装置15の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の表示制御に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成し出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS31)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS32:出力処理)。可変入賞装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16、21を駆動する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS33)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態に応じて状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS36)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、状態表示灯の表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS37)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S36の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図11は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数(始動入賞記憶数)が上限値(保留記憶数=4)に達しているかどうかを確認する(ステップS312)。
保留記憶数が上限値に達していないときは(ステップS312のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS313)。乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS313では、上記の各乱数のうち、ランダム1〜ランダム4が抽出される。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS314)。なお、図11には示していないが、保留記憶数カウンタの値を1増やしたときは、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは始動入賞が発生したことにより始動入賞記憶数が+1されたことを示すコマンドである)が送信される。その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、大当りとするか否か(特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には、大当りフラグをセットし、大当りの種別(非確変大当り、確変大当り、突然確変大当りなど)を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:なお、変動パターンによって変動時間も特定される。)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され停止表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):大当り表示時間が経過したときに、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):インターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに大当り終了処理の実行時間(大当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図12は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図12に示す例において、コマンド8000(H)〜8080(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8C00(H)〜8C05(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8C00(H)〜8C05(H)を図柄情報指定コマンドという。
コマンド8C00(H)は、特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。
コマンド8C02(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され(つまり確変大当りと決定され)、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。
コマンド8C05(H)は、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄と決定されたこと(つまり突然確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。
ここで、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において大当り図柄を導出表示させた後に大当り図柄を再抽選して停止表示するように見せかける演出のことをいう。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が停止表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左・中・右の飾り図柄を同一の非確変図柄で導出表示し、その後に非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を停止表示する演出である(図99参照)。再抽選演出としては、非確変図柄から確変図柄に昇格させる場合(非確変図柄を導出表示した後に確変図柄を停止表示する場合)と、非確変図柄から確変図柄に昇格させない場合(非確変図柄を導出表示した後に再び非確変図柄を停止表示する場合)とがある。なお、非確変図柄から確変図柄に昇格させる再抽選演出のことを「昇格演出」または「成り上がり演出」という。
この実施の形態では、再抽選演出を実行するタイミングを「図柄の変動中」、「大当り遊技中」、「大当り遊技の終了後」としている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「図柄の変動中」に再抽選演出を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させる場合は、変動パターンコマンドで再抽選演出の実行を指定する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「大当り遊技中」または「大当り遊技の終了後」に再抽選演出を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させる場合は、図柄情報指定コマンドで「大当り遊技中」または「大当り遊技の終了後」の再抽選演出の実行を指定する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドまたは図柄情報指定コマンドの内容にもとづいて、所定のタイミングで再抽選演出を実行する。
コマンド8F00(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
コマンド9500(H)〜9502(H)は、可変表示装置9における遊技状態に応じた背景表示を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド)である。コマンド9500(H)は、可変表示装置9における通常遊技状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、可変表示装置9における確変状態(高確率状態)のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、可変表示装置9における時短状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA000(H)〜A004(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA000(H)は、通常大当り(非確変大当り)が決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ3指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ4指定コマンド)である。コマンドA004(H)は、突然確変大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ5指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA301(H)〜A305(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、通常大当り遊技の終了(大当り遊技の終了後に時短状態に移行する旨を表示すること)を指定する演出制御コマンド(エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、大当り遊技の終了後(エンディング演出中)の再抽選演出にて確変図柄に昇格させ、確変大当りになることを指定する演出制御コマンド(エンディング4指定コマンド)である。コマンドA305(H)は、突然確変大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング5指定コマンド)である。
コマンドA4XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」にはラウンド数が設定される。
コマンドC0XX(H)は、XXで示される数の始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図12に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図12に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に大当り中の入賞球数を表示する場合はカウントスイッチ23のカウント数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図13〜図15は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図13〜図15において、「ライン」の「S」はシングルリーチ(図3の1UH〜8UH、1LH〜8LH、1CH〜8CHのいずれか)が成立することを示し、「ライン」の「W」はダブルリーチ(図3の1WH〜8WHのいずれか)が成立することを示し、「ライン」の「S&W」はシングルリーチまたはダブルリーチのどちらかが成立することを示す。
この例では、各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が通常時(時短状態でないとき、確変状態を含む)に「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(通常時はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が通常時に「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(通常時大当り兼用の変動パターン(図中で専用パターン以外))と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が通常時に「確変図柄」となる場合の変動パターン(通常時確変大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が通常時に「非確変図柄」となる場合の変動パターン(通常時通常大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が通常時に「突然確変図柄」となる場合の変動パターン(通常時突然確変大当り専用の変動パターン)と、に区別されている。
また、各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が時短中(時短状態のとき、確変時短状態を含む)に「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(時短中はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が時短中に「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(時短中大当り兼用の変動パターン(図中で専用パターン以外))と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が時短中に「確変図柄」となる場合の変動パターン(時短中確変大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が時短中に「非確変図柄」となる場合の変動パターン(時短中通常大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が時短時に「突然確変図柄」となる場合の変動パターン(時短時突然確変大当り専用の変動パターン)と、に区別されている。また、変動番号「2」「128」の変動パターンは、通常時と時短時に兼用の変動パターンである。
図中の「通常変動」(変動番号「1」〜「3」)とは、リーチを伴わない通常変動の変動パターンである。図中の「ノーマル」(変動パターン「4」〜「8」「42」〜「50」)とは、ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)を伴う変動パターンである。また、図中の「ムチ」「すり替え」「すり替え経由岩石」「岩石」「吊り橋」「トロッコ」はリーチの種別を表している。これらのリーチは、スーパーリーチである。
ここで、「ノーマルリーチ」は、リーチ成立前の通常変動と同様にリーチ成立後も中図柄が高速変動する場合や、リーチ成立後に中図柄の変動速度・変動方向が変化する場合や、リーチ成立後にキャラクタが登場する場合や、リーチ成立後に背景が変化する場合などがある。但し、ノーマルリーチの場合は、演出の態様は比較的単純である。これに対し、「スーパーリーチ」は、ノーマルリーチの演出を複数組み合わせたり、ノーマルリーチから別の演出に発展させたり、ストーリー性のある演出を実行したりする。スーパーリーチの場合は、ノーマルリーチよりも大当りの発生を期待させる演出が行われる。一般に、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が変動時間は長く設定されている。
図中の「擬似連続」とは、擬似連続変動を行う変動パターンである。擬似連続変動により、1つの変動パターンで変動が複数回行われたように見せかける演出が可能である。この実施の形態では、擬似連続変動を1回〜4回行う変動パターンが用意されている。また、この実施の形態では「擬似連続」には、「チャンス目」と「すべり」とが用意される。
「擬似連続」のうち、図中の「チャンス目」とは、所定回数演出上のチャンス目が仮停止表示されてからスーパーリーチに発展する変動パターンである。
また、図中の「すべり」とは、所定回数、演出上のチャンス目が仮停止表示されるか、すべり演出後の仮停止表示が行われてからスーパーリーチに発展する変動パターンである。すべり演出とは、可変表示装置9の左右図柄が仮停止してから、右図柄のみ再変動させる(すべらせる)演出をいう。「すべり」の変動パターンでは、すべり演出を実施した後に全ての図柄を仮停止表示させる。この実施の形態では、すべり演出前の左右図柄をリーチとする場合としない場合とがある。また、すべり演出後の仮停止図柄をチャンス目とする場合とはずれ図柄とする場合とがある。なお、この実施の形態では、滑り演出を実施した後、スーパーリーチに発展するものとしているが、スーパーリーチに発展しなくてもよく、またリーチとしない変動パターンを用意してもよい。
また、ダブルリーチが成立した場合において、先に来る図柄(例えば「1」「2」の図柄でダブルリーチになったときの「1」)で大当りになる場合(「先当り」)と、後に来る図柄(例えば「1」「2」の図柄でダブルリーチになったときの「2」)で大当りになる場合(「後当り」)とで、同じ内容の変動パターンが分けられている。
また、図中の「救済」とは、リーチはずれではずれ図柄が導出表示された後に「救済」演出を実行して大当り図柄を停止表示する変動パターンである。
また、時短中の変動パターンにおいて「宝箱」「ジャンプ」「床落下」「敵出現」もスーパーリーチの種別を表している。時短中においても、「トロッコ」のスーパーリーチ(トロッコリーチ)を行う変動パターンが用意されている。
なお、図13〜図15には示していないが、変動パターン毎に所定の変動時間が予め設定されており、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドにもとづいて変動パターンとともに変動時間を特定することが可能である。また、各変動パターンには、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータが割り当てられている。例えば、変動番号1の変動パターンには「EXTデータ」として「00(H)」が割り当てられ、変動番号129の変動パターンには「EXTデータ」として「80(H)」が割り当てられている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドに割り当てられている「EXTデータ」によって変動パターンの内容(変動番号)を認識する。
図16〜図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、保留記憶カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数格納バッファに格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2、3、4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態(通常遊技状態、確変状態、時短状態、確変時短状態など)を確認し、遊技状態に応じた背景指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS55)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述するコマンドセット処理(図31)を実行する(ステップS56)。なお、現在の遊技状態が通常遊技状態であれば、通常状態背景指定コマンドを送信する。現在の遊技状態が確変状態であれば、確変状態背景指定コマンドを送信する。現在の遊技状態が時短状態または確変時短状態であれば、時短状態背景指定コマンドを送信する。この実施の形態では、確変時短状態において時短状態と共通の演出を行うため、共通の背景指定コマンドを送信するようにしたが、時短状態と確変時短状態とで異なる演出を行う場合(例えば、どちらか一方にてストーリー演出を行う場合など)、それぞれ別コマンドとしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS57)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS58)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が高確率状態(確変状態、確変時短状態)の場合は、遊技状態が低確率状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が高確率状態であるか否かを確認し、遊技状態が高確率状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が低確率状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、高確率状態のときの方が低確率状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が高確率状態(確変状態および確変時短状態)であるか否かの確認は、遊技状態が確変状態および確変時短状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かにより行われる。
大当り判定モジュールで大当りとしないことに決定した場合には(ステップS59のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図17のステップS64の処理に移行する。
大当り判定モジュールで大当りとすることに決定した場合には(ステップS59のY)、大当りフラグをセットする(ステップS60)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、大当り遊技中に再抽選演出を実行する確変大当り、大当り遊技終了後に再抽選演出を実行する確変大当り、突然確変大当り)を決定する処理を実行する(ステップS62)。
大当り種別の決定処理は、図19に示すような大当り種別決定テーブルを用いて行う。大当り種別決定テーブルには、大当りの種別ごとに所定数の大当り種別決定用乱数値が予め振り分けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS61で読み出した大当り種別決定用乱数値がどの範囲に属するかによって、大当り種別、すなわち、通常大当り、確変大当り、確変大当り(大当り中昇格)、確変大当り(エンディング昇格)および突然確変大当りのいずれかを決定する。このように、大当り種別の決定処理によって、大当りを通常大当り、確変大当り、突然確変大当りにするかだけでなく、再抽選演出(昇格演出)を実行するかどうかと、再抽選演出をどのようなタイミングで実行するかについても決定されることになる。
図16には示していないが、大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定される。具体的には、通常大当り(非確変大当り)のときは非確変図柄「6」が決定され、確変大当りのときは確変図柄「7」が決定され、突然確変大当りのときは突然確変図柄「5」が決定されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62にて決定した大当り種別に応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストア(格納)し(ステップS63)、図18のステップS72の処理に移行する。
なお、ステップS63において、飾り図柄情報バッファに大当り種別に応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28、図30)が実行され、コマンドセット処理(図31)が実行され、コマンド送信処理(図32)が実行される。これにより、大当り種別に応じた図柄情報指定コマンド(通常大当り指定コマンド、確変大当り1指定コマンド、確変大当り2指定コマンド、確変大当り3指定コマンド、突然確変大当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
図17のステップS64において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数(表示用乱数の一つ)を読み出し(ステップS64)、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄のはずれ図柄を決定する処理を実行する(ステップS65)。特別図柄のはずれ図柄として、「0」〜「4」、「8」、「9」のいずれかの図柄が決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアする(ステップS66)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS67)。
図18のステップS72において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62で決定した大当り種別が確変大当り(突然確変大当りを含む)であるかどうかを確認し、確変大当りでなかったときは(ステップS72のN)、大当りの種別を示すフラグのセットを行わずに、ステップS82の処理に移行する。
確変大当りであったときは(ステップS72のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS73)。そして、確変大当りが突然確変大当りであるかどうかを確認する(ステップS74)。突然確変大当りであったときは(ステップS74のY)、突然確変大当りが発生することを示す突然確変フラグをセットし(ステップS75)、ステップS82の処理に移行する。
突然確変大当りでなかったときは(ステップS74のN)、大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されるかどうかを確認する(ステップS76)。大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されないときは(ステップS76のN)、ステップS82の処理に移行し、大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されるときは(ステップS76のY)、大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されることを示す再抽選実行フラグをセットして(ステップS77)、再抽選演出が大当り中に実行されるかどうかを確認する(ステップS78)。大当り中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS78のY)、大当り中に再抽選演出が実行されることを示す大当り中実行フラグをセットし(ステップS79)、ステップS82の処理に移行する。大当り中に実行されないときは(ステップS78のN)、再抽選演出がエンディング中に実行されるかどうかを確認する(ステップS80)。エンディング中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS80のY)、エンディング中に再抽選演出が実行されることを示すエンディング実行フラグをセットし(ステップS81)、ステップS82の処理に移行する。ステップS82では、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS82)。
図20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。時短フラグがセットされていなときは(ステップS201のN)、通常時パターン決定処理(ステップS202)を実行する。時短フラグがセットされているときは(ステップS201のY)、時短時パターン決定処理(ステップS203)を実行する。
図21は、変動パターン設定処理における通常時パターン決定処理(ステップS202)を示すフローチャートである。通常時パターン決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS211)。大当りフラグがセットされているときは(ステップS211のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS212)。突然確変フラグがセットされているときは(ステップS212のY)、突然確変大当りが発生することになるので、通常時突然確変用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS213)。
通常時突然確変用変動パターン決定テーブルには、予め図15に示した通常時の突然確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「126」〜「127」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、確変状態においては、確変時突然確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「128」)が設定された確変時突然確変用変動パターン決定テーブルが用いられる。
突然確変フラグがセットされていないときは(ステップS212のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS214)。確変大当りフラグがセットされているときは(ステップS214のY)、再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215)。確変大当りフラグがセットされ、再抽選実行フラグがセットされていないときは(ステップS215のN)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しない確変大当りが発生することになるので、通常時確変大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS216)。
通常時確変大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図13〜図15に示した通常時の確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「42」〜「100」(通常大当り専用パターンを除く))が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS214のN)、通常大当り(非確変大当り)が発生することになるので、通常時通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS217)。また、確変大当りフラグがセットされているが、再抽選実行フラグもセットされているときは(ステップS215のY)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行する確変大当りが発生することになる。この場合は、飾り図柄の変動停止時において非確変図柄が停止表示されるので、通常大当り用の変動パターンを選択する必要がある。従って、通常時通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS217)。
通常時通常大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図13〜図15に示した通常時の通常大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「42」〜「100」(確変大当り専用パターンを除く))が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS211で大当りフラグがセットされていないときは(ステップS211のN)、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS218)。
通常時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図13に示した通常遊技状態(時短なしの確変状態を含む)において通常時のはずれのときに選択される変動パターン(変動番号「1」「4」〜「41」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、確変状態においては、確変時のはずれのときに選択される変動パターン(変動番号「2」「4」〜「41」)が設定された確変時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられる。
ステップS213、S216、S217またはS218にて変動パターン決定テーブルが決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常時パターン決定処理(ステップS202)を終える。
図22は、変動パターン設定処理における時短時パターン決定処理(ステップS203)を示すフローチャートである。時短時パターン決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。大当りフラグがセットされているときは(ステップS221のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS222)。突然確変フラグがセットされているときは(ステップS222のY)、突然確変大当りが発生することになるので、時短時突然確変用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS223)。
時短時突然確変用変動パターン決定テーブルには、予め図15に示した時短時の突然確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「129」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、確変時短状態においても、時短時突然確変用変動パターン決定テーブルが用いられる。
突然確変フラグがセットされていないときは(ステップS222のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS224)。確変大当りフラグがセットされているときは(ステップS224のY)、再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS225)。確変大当りフラグがセットされ、再抽選実行フラグがセットされていないときは(ステップS225のN)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しない確変大当りが発生することになるので、時短時確変大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS226)。
時短時確変大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図15に示した時短時の確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「113」〜「125」(通常大当り専用パターンを除く))が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS224のN)、通常大当り(非確変大当り)が発生することになるので、時短時通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS227)。また、確変大当りフラグがセットされているが、再抽選実行フラグもセットされているときは(ステップS225のY)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行する確変大当りが発生することになる。この場合は、飾り図柄の変動停止時において非確変図柄が停止表示されるので、通常大当り用の変動パターンを選択する必要がある。従って、時短時通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS227)。
時短時通常大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図15に示した時短時の通常大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「112」〜「123」(確変大当り専用パターンを除く))が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS221で大当りフラグがセットされていないときは(ステップS221のN)、時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS228)。
時短時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図15に示した時短時においてはずれのときに選択される変動パターン(変動番号「3」「101」〜「111」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、確変時短状態においても、時短時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられる。
ステップS223、S226、S227またはS228にて変動パターン決定テーブルが決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短時パターン決定処理(ステップS203)を終える。
通常時パターン決定処理(ステップS202)または時短時パターン決定処理(ステップS203)を終えると図20の処理に戻り、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS202またはS203で決定した変動パターン決定テーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS204)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが次に可変表示される図柄の変動パターンと決定される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS204において決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドデータを変動パターンバッファにストアする(ステップS205)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS206)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動コマンド送信テーブルのアドレスを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS207)。この処理が行われたことに応じて、飾り図柄コマンド制御処理(図10のステップS28、図30)において変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数監視処理を実行する(ステップS208)。
変動回数監視処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の終了後に時短状態(確変時短状態を除く)に移行された場合(時短フラグがセットされた場合)、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数を変動回数カウンタでカウントする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタのカウント値が時短状態を継続可能な所定の変動回数(例えば100回)を示す値となったかどうかを確認し、カウント値が所定の変動回数を示す値になったときに、時短フラグをリセットする。これにより、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が所定の変動回数になったときに時短状態から通常遊技状態に移行されることになる。
その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS209)。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしているかどうかを確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)し(ステップS352)、タイムアウトしていなければ(ステップS352のN)、そのまま処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていれば(ステップS352のY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS353)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を停止表示する(ステップS361)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS362)、コマンドセット処理を実行する(ステップS363)。これによって、飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS364)。大当りフラグがセットされていれば(ステップS364のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS365)。なお、大当り表示時間において、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)が実行される。
なお、15ラウンドの大当りのときと2ラウンドの大当りのときとで異なる大当り表示時間をセットするように構成されていてもよい。この場合、例えば、15ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が3秒で、2ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が5秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS366)、コマンドセット処理を実行する(ステップS367)。これによって、大当り種別に応じたファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。なお、大当り種別は、確変大当りフラグがセットされているか、突然確変フラグがセットされているか、再抽選実行フラグがセットされているか、大当り中実行フラグがセットされているか、エンディング実行フラグがセットされているかどうかにもとづいて確認することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS368)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS364のN)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS369)。
図25は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS401)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS402)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるか2ラウンドであるかを判定する(ステップS403)。なお、確変大当りフラグがセットされていない場合および確変大当りフラグがセットされているが突然確変フラグがセットされていない場合は、15ラウンドの大当りであると判断することができ、確変大当りフラグおよび突然確変フラグがセットされている場合は、2ラウンドの大当りであると判断することができる。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS404)、コマンドセット処理を実行する(ステップS405)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行う(ステップS406)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS406において出力ポートの出力状態に応じたRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS32の出力処理において出力ポートの出力状態に応じたRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS407)。なお、ステップS407においてラウンド数カウンタの値が+1されるので、ステップS404、S405では、ラウンド数カウンタの値が0のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるが、ステップS407の処理をステップS404の処理の前に実行し、ラウンド数カウンタの値が1のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるようにしてもよい。
また、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(15ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS408)。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
ステップS403において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS409)、コマンドセット処理を実行する(ステップS410)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS411)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS412)。また、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(2ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS413)。なお、2ラウンド用のラウンド時間は短い時間であり、例えば5秒とされている。従って、2ラウンドの大当りでは、ラウンド中に大入賞口へ10個の遊技球(入賞可能な最大個数の遊技球)が入賞することはない。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りであるか2ラウンドの大当りであるか)を確認する(ステップS422)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS422のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS423)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS423のN)、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS424)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS424のN)、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS424のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS425)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS426)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS426のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき(ステップS423のY)、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているとき(ステップS426のY)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS427)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS429)、コマンドセット処理を実行する(ステップS430)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS431)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
2ラウンドの大当りであれば(ステップS422のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS433)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS433のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS433のY)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS434)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド用の大入賞口開放後表示コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS435)、コマンドセット処理を実行する(ステップS436)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(2ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS437)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、15ラウンド用のインタバール時間と同じで、例えば5秒とされている。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS441)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS442)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS442のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS442のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りか2ラウンドの大当りか)を判定する(ステップS443)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS443のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が15になっているかどうかを確認する(ステップS444)。ラウンド数カウンタの値が15になっていなければ(ステップS444のN)、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS445)、コマンドセット処理を実行する(ステップS446)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS447)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS448)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに15ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS449)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS450)。
ラウンド数カウンタの値が15になっていれば(ステップS444のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS451)、コマンドセット処理を実行する(ステップS452)。これによって、大当り種別に応じたエンディングコマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当り終了を遊技者に報知する大当り終了時間(エンディング演出の実行時間)をセットし(ステップS453)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS454)。
ステップS443において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS443のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(図28のステップS455)。ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS455のN)、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS456)、コマンドセット処理を実行する(ステップS457)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS458)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS459)。また、大入賞口制御タイマに2ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS460)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS461)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS455のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り用のエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS462)、コマンドセット処理を実行する(ステップS463)。これによって、突然確変大当り用のエンディングコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間をセットし(ステップS464)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS465)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS471)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS472)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS472のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS472のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後遊技状態設定処理を実行する(ステップS473)。
大当り後遊技状態設定処理では、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた確変フラグ・時短フラグのセット・リセットの処理が実行される。具体的には、大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態に移行されるときは、時短フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行されるときは、確変フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変時短状態に移行されるときは、確変フラグおよび時短フラグをセットする。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットし(ステップS474)、確変大当りフラグがセットされている場合は確変大当りフラグをリセットし(ステップS475)、突然確変フラグがセットされている場合は突然確変フラグをリセットし(ステップS476)、再抽選実行フラグがセットされている場合は再抽選実行フラグをリセットし(ステップS477)、大当り中実行フラグがセットされている場合は大当り中実行フラグをリセットする(ステップS478)。さらに、エンディング実行フラグがセットされている場合はエンディング実行フラグをリセットする(ステップS479)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS480)。
図30は、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)を示すフローチャートである。飾り図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードする(ステップS552)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、変動パターンコマンドを送信するタイミングであれば、特別図柄プロセス処理(ステップS26)における変動パターン設定処理(ステップS301)のステップS207において、変動コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは変動コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが変動コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、変動パターンコマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
変動パターンコマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する。これによって、変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図31)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが変動コマンド送信テーブルのアドレスから図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、図柄情報指定コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図31)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスから始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、始動入賞記憶指定コマンドを送信する制御が実行される。なお、始動入賞記憶指定コマンドは、現在の始動入賞記憶数(保留記憶数)を指定(通知)する演出制御コマンドであるが、始動入賞記憶数は記憶処理(ステップS33)で確認されて、その数が始動入賞記憶指定コマンドで指定される値として設定される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
この場合は、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図31)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されると、ポインタの指すアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスを示さないようになっている。従って、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンドの送信タイミングであるかどうかを判定するが(ステップS553)、ステップS553において、飾り図柄コマンドの送信タイミングでないと判定されることになる。
図31は、コマンドセット処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンドセット処理は、ステップS56、S363、S367、S405、S410、S430、S436、S446、S452、S457、S463、S554において実行される。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンドセット処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスの指すコマンドデータ1をロードし(ステップS561)、図32に示すコマンド送信処理を実行(コール)する(ステップS562)。
図32に示すコマンド送信処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、送信コマンド(演出制御コマンド)を出力ポート1に出力する(ステップS581)。これにより、2バイト構成の演出制御コマンドにおける1バイト目のMODEデータが出力ポート1から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御信号INT出力ビットをポートバッファにセットし(ステップS582)、ポート2バッファをロードする(ステップS583)。この実施の形態では、例えば、演出制御信号INT出力ビットとしてポートバッファに「1」がセットされ、ポート2バッファのデータ「0」がロードされる。そして、ポート2バッファとポートバッファの論理和をとり(ステップS584)、演算結果を出力ポート2に出力する(ステップS585)。この実施の形態では、演算結果が「1」となることにより、オン状態(ハイレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。オン状態の演出制御INT信号が出力されたことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100が送信コマンドを受信する(取り込む)処理を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS586)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS587、S588)。この処理は、演出制御INT信号のオン期間(ハイレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS588のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポート2バッファをロードし(ステップS589)、ポート2バッファを出力ポート2に出力する(ステップS590)。これにより、オフ状態(ローレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS591)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS592、S593)。この処理は、演出制御INT信号のオフ期間(ローレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS593のY)、図31のコマンドセット処理に戻る。
図31の説明に戻ると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS563)。そして、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS564)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビット(ビット7)をテストし(ステップS565)、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビットの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS566)。0でなければ(ステップS566のN)、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS567)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS568)。そして、そのアドレス(ポインタ)の指すエリアのデータ(コマンド拡張データ)をロードする(ステップS569)。
コマンド拡張データアドレステーブルには、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出されうるEXTデータ(2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のデータ)が順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照指定ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照指定ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信処理ルーチンを実行(コール)する(ステップS570)。従って、図32に示した処理によって、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータと演出制御INT信号とが送出される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS571)、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS572)。なお、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されたときに、そのアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスであれば、上述したように、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行され、飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスでなければ、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行されない。
以上のようにして、2バイト構成の演出制御コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100では、取込信号としての演出制御INT信号の立ち上がりを検出すると演出制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、取り込み処理が完了する前に遊技制御用マイクロコンピュータ560からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号の立ち下がりで演出制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、演出制御INT信号の極性を逆にしてもよい(コマンドの取り込みを指示するときにローレベルとしてもよい)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図33は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図33に示すように、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)、に応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは変動開始により始動入賞記憶数が−1されたことを示すコマンドである)が送信される。なお、図33に示す例では、変動パターンコマンドとして大当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして15ラウンドの大当りを指定する演出制御コマンド(突然確変大当りを指定するコマンド以外の演出制御コマンド)が送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、はずれ専用の変動パターン、確変大当り専用の変動パターン、通常大当り専用の変動パターン、突然確変大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、そのコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。一方、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにて再抽選演出の実行が指定されている場合は、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示中に再抽選演出を実行する。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、はずれか大当りかを確認し、大当りであるときは大当り種別を確認し、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングも確認する。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を停止表示する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、大当り種別に応じたファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技の開始を報知するファンファーレ演出を実行する。
大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第1ラウンドのラウンド表示を表示する。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後のインターバル表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、次のラウンド(第2ラウンド)が開始されるまで可変表示装置9においてインターバル表示を表示する。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第2ラウンドのラウンド表示を表示する。
以上のような大入賞口開放中処理および大入賞口開放後処理が繰り返し実行されることにより、各ラウンドのラウンド表示およびラウンド間のインターバル表示が表示され、ラウンドが順に進んでいく。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、予め定められた所定のラウンド中(図33の例では第15ラウンド中)に再抽選演出が実行される。
第15ラウンド目の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大当り種別に応じたエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技が終了したことを報知するエンディング演出を実行する。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、エンディング中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、エンディング中に(エンディング演出において)再抽選演出が実行される。図33に示す例では、エンディング演出においても再抽選演出が実行されている。なお、再抽選演出は、大当り遊技開始後に複数回実行してもよいが、この実施の形態では、大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されると常に確変大当りに昇格するようにしているので、1回だけ実行されることになる。従って、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中には再抽選演出が実行されない。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
図34は、2ラウンドの大当り遊技(突然確変大当りの遊技)が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図33に示した場合と同様に、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)に応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンドが送信される。なお、図34に示す例では、変動パターンコマンドとして突然確変用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして突然確変大当りを指定する演出制御コマンドが送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが突然確変大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであることにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、突然確変大当りであることを確認する。なお、突然確変大当りのときは、再抽選演出が実行されることはない。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を停止表示する。
特別図柄の停止図柄が突然確変図柄であるとき、特別図柄停止処理(ステップS303)において、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、突然確変大当り遊技を開始する。なお、突然確変大当り遊技が開始されたときは、2ラウンド用演出が実行される。2ラウンド用演出は、突然確変大当り遊技の開始から終了までの間に実行される一連の特別な演出である。例えば、飾り図柄の停止図柄として突然確変図柄が停止表示されると、突然、キャラクタを登場させたりムービー画像を再生したりするような特別な2ラウンド用演出が開始される。そして、2ラウンド用演出が終了すると、演出モードが確変状態への移行を報知するチャンスモードに移行する。
突然確変大当り遊技が開始された場合は、大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド目の大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第2ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド後の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、突然確変大当りの終了を指定するエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
なお、突然確変大当り遊技におけるラウンド中は大入賞口の開放時間(ラウンド時間)が短い。このため、大入賞口に10個の遊技球が入賞しないので、ラウンド時間内に大入賞口が閉鎖されることがない。従って、遊技の開始から終了までの時間が一定であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100が大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドの受信にもとづかずに、2ラウンド用演出の表示状態を切り替えていくことができる。よって、突然確変大当り遊技では、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドを送信する処理を行わないようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御等を実行する。さらに、飾り図柄の停止図柄を決定するための各種乱数(左図柄決定用乱数、右図柄決定用乱数など)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図36〜図38は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9502(H))であれば(ステップS613のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドの内容にもとづいて遊技状態を確認し、確認した遊技状態をRAMの所定領域に設定する(ステップS614)。そして、遊技状態に応じた背景画像を可変表示装置9に表示する制御を実行する(ステップS615)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜8080(H))であれば(ステップS616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS617)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS618)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるかどうかを確認し(ステップS619)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドでなければ(ステップS619のN)、専用パターン飾り図柄決定処理を実行する(ステップS620)。なお、専用パターン飾り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図39参照)。通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるとき(ステップS619のY)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことを示す兼用フラグをセットする(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが、図柄情報を指定する演出制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C05(H))であれば(ステップS622のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信したことを示す図柄情報コマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。そして、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認する(ステップS624)。ここで、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定するコマンドでなければ、専用パターン飾り図柄決定処理において既に飾り図柄の停止図柄が決定されている。従って、兼用フラグがセットされているかどうかによって、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認することができる。
飾り図柄の停止図柄が未だ決定されていないときは(ステップS624のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、兼用パターン飾り図柄決定処理を実行する(ステップS625)。なお、兼用パターン飾り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図71参照)。飾り図柄の停止図柄が既に決定されているときは(ステップS624のY)、ステップS626の処理に進む。
ステップS626において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS626)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドが大当り遊技開始後に再抽選演出を実行して非確変図柄を確変図柄に昇格させることを指定するコマンド、つまり、確変大当り2指定コマンド(8C03(H))または確変大当り3指定コマンド(8C04(H))であるかどうかを確認する(ステップS627)。大当り遊技開始後に昇格させることを指定する図柄情報指定コマンドであれば(ステップS627のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS628)。具体的には、再抽選演出が大当り中に実行されると決定されたときは、大当り中再抽選実行フラグがセットされ、再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定されたときは、エンディング再抽選実行フラグがセットされる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS626で抽出した乱数値に従って、図75に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS629)。このように決定された確変図柄が、大当り遊技開始後に実行される再抽選演出にて停止表示される確変図柄である。その後、ステップS611の処理に戻る。
共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)には、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF、1LF、1CF、1SF、3UF、3LF、3CF、3SF、5UF、5LF、5CF、5SF、7UF、7LF、7CF、7SF、8UF、8LF、8CF、8SF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS626で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
受信した演出制御コマンドが、始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド:C0XX(H))であれば(ステップS630のY)、始動入賞記憶表示制御処理を実行する(ステップS631)。始動入賞記憶表示制御処理は、始動入賞記憶数を特定可能な表示(始動入賞記憶表示)を可変表示装置9の所定領域に表示する制御を行う処理である。当該処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドにもとづいて、始動入賞記憶数を確認し、確認した数の始動入賞記憶表示を可変表示装置9に表示する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドが変動開始時に送信される始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうか、つまり、飾り図柄コマンド制御処理において、図柄情報指定コマンドの次に送信される始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかを判定する(ステップS632)。ここで、始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかは、例えば、始動入賞記憶表示制御処理において、始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数を記憶しておき、次に受信した始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数が−1となっているかどうかを確認することにより判定可能である。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドでなければ(ステップS632のN)、ステップS611の処理に戻る。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであれば(ステップS632のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報コマンド受信フラグがセットされているかどうかを確認し(ステップS633)、そのフラグがセットされていれば(ステップS633のY)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されたことを示しているので、ステップS611の処理に戻る。
図柄情報コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップS633のN)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されていないことを示している。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図柄情報指定コマンドを取りこぼしたことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS620で既に飾り図柄の停止図柄が決定されているかどうかを確認し(ステップS634)、既に決定されていれば(ステップS634のY)、ステップS611の処理に戻る。未だ飾り図柄の停止図柄が決定されていなければ(ステップS634のN)、仮決定図柄決定処理を実行する(ステップS635)。仮決定図柄決定処理は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合に非確変図柄を仮決定する処理である。仮決定図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図85参照)。
なお、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合として、図柄情報指定コマンドを完全に受信し損なった場合、つまり、図柄情報指定コマンドのMODEデータおよびEXTデータを双方または一方を受信できなかった場合のほかに、データ化けしたコマンド等であって図柄情報指定コマンドでないコマンドを受信した場合も含まれる。例えば、図柄情報指定コマンドのMODEデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドでないコマンド(演出制御用マイクロコンピュータ100において認識不可能なコマンドも含む)を受信した場合や、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドとして定義されていないEXTデータのコマンド(図12参照)を受信した場合などである。
なお、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたが、図柄情報指定コマンドとして定義されているコマンドを受信したときは、図柄情報指定コマンドであるが制御処理上、不整合な図柄情報指定コマンドを受信したことになる。この場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを受信したと認識することにより図柄情報コマンド受信フラグがセットされ(ステップS623)、ステップS633でフラグのセットが確認されることにより(ステップS633のY)、仮決定図柄決定処理が実行されないおそれもある(ステップS635)。しかし、データ化けした図柄情報指定コマンドが、通常大当り指定コマンド(8C01(H))や確変大当り指定コマンド(8C02(H)〜8C04(H))以外のコマンドであれば、飾り図柄がまだ決定されていないにもかかわらず(ステップS634のN)、そのような図柄情報指定コマンドを受信したことによって、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドが整合していないと判断することができる。よって、このような場合は、仮決定図柄決定処理(ステップS635)を実行するようにするのが好ましい。
受信した演出制御コマンドが、大当りの開始(ファンファーレ)を指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A000(H)〜A004(H))であれば(ステップS636のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容に応じたファンファーレ受信フラグをセットする(ステップS637)。例えば、ファンファーレコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、突然確変大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグをセットする。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信していないことを示すコマンド未受信フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS638)。コマンド未受信フラグは、仮決定図柄決定処理においてセットされる(図85のステップS686参照)。このとき、コマンド未受信フラグがセットされているということは、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを正常に受信しておらず、確変大当りか通常大当りかを判断できないため、飾り図柄の停止図柄を決定していない状態(仮決定図柄決定処理で飾り図柄の停止図柄を仮決定した状態)であることを意味する。
コマンド未受信フラグがセットされていないときは(ステップS638のN)、ステップS611の処理に戻る。コマンド未受信フラグがセットされているときは(ステップS638のY)、ファンファーレ受信フラグなどにもとづいて大当りが確変大当り(突然確変大当りを除く)であるかどうかを確認する(ステップS639)。確変大当りでない場合は(ステップS639のN)、ステップS611の処理に戻る。確変大当りである場合は(ステップS639のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する取りこぼし時確変図柄決定処理を実行する(ステップS640)。取りこぼし時確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図86参照)。取りこぼし時確変図柄決定処理にて決定し格納した確変図柄が、コマンド未受信フラグがセットされた場合(図柄情報指定コマンドが未受信の場合)において、大当り遊技開始後の再抽選演出にて停止表示される最終停止図柄である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグにもとづいて大当り遊技の開始後に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS641)。再抽選演出を実行する必要がない場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していなかった場合であっても(ステップS641のN)、再抽選演出を実行しなければならない。なぜなら、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを受信していない場合は、仮決定図柄決定処理において仮の大当り図柄として非確変図柄が決定され(図85参照)、その非確変図柄が既に導出表示されているから、本当の大当りの種別が確変大当り(突然確変大当りを除く)であったときは、遊技者に不利益を与えないように確変図柄を再抽選演出で停止表示する必要があるからである。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS642)、抽出した実行タイミング決定用乱数の値に従って、再抽選演出の実行タイミングを決定する(ステップS643)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS645)。具体的には、再抽選演出が大当り中に実行されると決定されたときは、大当り中再抽選実行フラグがセットされ、再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定されたときは、エンディング再抽選実行フラグがセットされる。
一方、再抽選演出を実行する必要がある場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していた場合は(ステップS641のY)、ファンファーレコマンドで指定されたタイミングを再抽選演出の実行タイミングに決定する(ステップS644)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが、大当りの終了(エンディング)を指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド:A301(H)〜A305(H))であれば(ステップS646のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容に応じたエンディング受信フラグをセットする(ステップS647)。例えば、エンディングコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、突然確変大当りの終了を示すエンディング受信フラグをセットする。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS648)。
図39は、専用パターン飾り図柄決定処理(ステップS620)を示すフローチャートである。専用パターン飾り図柄決定処理において、受信した変動パターンコマンドがはずれ専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS651のY)、はずれが決定されたことを示すはずれ決定フラグをセットするとともに(ステップS652)、変動パターンがリーチを伴う変動パターンであるか否かを確認する(ステップS653)。リーチを伴う変動パターンでなければ(ステップS653のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ無ハズレ決定処理を実行する(ステップS654)。なお、リーチ無ハズレ決定処理の詳しい内容については後述する(図40参照)。
リーチを伴う変動パターンであれば(ステップS653のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ有ハズレ決定処理を実行する(ステップS655)。なお、リーチ有ハズレ決定処理の詳しい内容については後述する(図49参照)。
はずれ専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS651のN)、確変大当り専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS656のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが決定されたことを示す確変大当り決定フラグをセットする(ステップS657)。そして、専用パターン確変図柄決定処理を実行する(ステップS658)。なお、専用パターン確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図66および図67参照)。
確変大当り専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS656のN)、通常大当り専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS659のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが決定されたことを示す通常大当り決定フラグをセットする(ステップS660)。そして、非確変図柄決定処理を実行する(ステップS661)。なお、非確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図68参照)。
通常大当り専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS659のN)、突然確変大当り専用の変動パターンコマンドであるときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが決定されたことを示す突然確変大当り決定フラグをセットする(ステップS662)。そして、突然確変図柄決定処理を実行する(ステップS663)。なお、突然確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図69参照)。
図40は、リーチ無ハズレ決定処理(ステップS654)を示すフローチャートである。リーチ無ハズレ決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1001)。通常の演出モードでは、有効ラインが5ライン(上段の横ライン、中段の横ライン、下段の横ライン、右下がりのライン、右上がりのライン)で飾り図柄の演出が行われる。この実施の形態では演出モードとしてストーリーモードが用意されており、このストーリーモード中は、可変表示装置9にてストーリーを展開する演出が実行され、このストーリー演出により、大当り、または、はずれが報知される。また、ストーリーモードでは、可変表示装置9の右下等に(図100参照)有効ラインが1ライン(中段の横ライン)で飾り演出が行われる。すなわち、左・中・右の飾り図柄は中段の1ラインだけ変動する演出に切り替わる。この実施の形態では、時短状態(確変時短状態を含む)においてストーリーモードに制御される。ステップS1001の処理にて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS614にて設定した遊技状態にもとづき、遊技状態が時短状態であるか否かを判定することによって、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1001)。ストーリーモード中でないときは(ステップS1001のN)、左図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1002)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図41に示す左図柄選択用テーブル(T−1)を用いてはずれ図柄の左図柄を決定し格納する(ステップS1003)。左図柄選択用テーブル(T−1)は、図41に示すように、各左図柄に複数の判定値が略均等に割り振られている。なお、図41に示す左図柄選択用テーブル(T−1)は、可変表示装置9における左側の表示領域の中段の図柄を決定するためのテーブルである。各左図柄に対応つけられた数字は、割り振られた判定値の数を示している。また、「max67」は、乱数値の数が67(0〜66)であることを示している。従って、左図柄選択用テーブル(T−1)において、例えば左図柄「8」が決定される割合は4/67となる。なお、このことは他のテーブルにおいても同様である(例えば「max103」は乱数値の数が103(0〜102)であることを示している)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値と一致する判定値の図柄を左図柄と決定する。なお、決定された左図柄はRAMの所定領域に格納される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1004)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図42に示す左図柄に応じた右図柄選択用テーブル(T−2)を用いてはずれ図柄の右図柄を決定し格納する(ステップS1005)。右図柄選択用テーブル(T−2)は、図42に示すように、左図柄と右図柄のマトリックスに複数の判定値が割り振られている。右図柄選択用テーブル(T−2)は、既に決定された左図柄毎に複数用意されている。例えば、決定された左図柄が「8」であったときは、図42における最上段のテーブルが、左図柄「8」に対応した右図柄選択用テーブルとなる。なお、図42に示す右図柄選択用テーブル(T−2)は、可変表示装置9における右側の表示領域の中段の図柄を決定するためのテーブルである。
右図柄選択用テーブル(T−2)では、リーチが発生しないようにするために、決定された左図柄と同じ図柄に割り振られる判定値の数が「0」となっている。例えば、決定された左図柄が「8」であるときは、左図柄「8」に対応した右図柄選択用テーブルにおいて右図柄「8」に割り振られる判定値の数は「0」となっている。また、左図柄「*」(「7」と「8」の間の「*」)であるときは、左側の表示領域の上段の図柄が「7」で下段の図柄が「8」であるので、右側の表示領域の上段の図柄が「7」となる右図柄「*」(「6」と「7」の間の「*」)、右側の表示領域の上段の図柄が「8」で下段の図柄が「7」となる右図柄「*」(「7」と「8」の間の「*」)、および右側の表示領域の下段の図柄が「8」となる右図柄「*」(「8」と「1」の間の「*」)に割り振られる判定値の数は「0」となっている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1003で決定した左図柄に応じた右図柄選択用テーブルを選択し、ステップS1004で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を右図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1006)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1003、S1005にて決定された左右図柄にもとづいて、図43、図44に示す中図柄選択用テーブル(T−3)または中図柄選択用テーブル(T−4)を選択する(ステップS1007)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、ステップS1007で選択した中図柄選択用テーブル(T−3)または中図柄選択用テーブル(T−4)を用いてはずれ図柄の中図柄を決定し格納する(ステップS1007)。なお、図43、図44に示す中図柄選択用テーブル(T−3)と中図柄選択用テーブル(T−4)とは、可変表示装置9における中の表示領域の中段の図柄を決定するためのテーブルである。
ここで、上述したように、はずれ図柄を停止表示するときにチャンス目が停止表示されたと誤解が生じるのを回避するために、この実施の形態では、チャンス目(演出上のチャンス目、突確用のチャンス目(突然確変図柄))と同じ図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御を実行する。中図柄選択用テーブルは、図43、図44に示すように、チャンス目毎に複数用意されている。ステップS1003、S1005にて決定された左右図柄を、図5に示す演出上のチャンス目1C〜40Cと比較し、同じである場合には、そのチャンス目に対応した中図柄選択用テーブル(T−3)を用いて中図柄が決定される。同様に、左右図柄を、図6に示す突確用のチャンス目1T〜30T(突確類似図柄を含む)と比較し、同じである場合は、そのチャンス目に対応した中図柄選択用テーブル(T−4)が用いられる。左右図柄がチャンス目と同じでない場合は、中図柄選択用テーブル(T−3)の0Cのテーブルを用いて中図柄を決定する。
「C1」〜「C40」に対応付けられた中図柄選択用テーブル(T−3)では、演出上のチャンス目を成立させる中図柄に対して判定値が割り振られていない(すなわち、割り振られる判定値の数が0である)。例えば、「40C」に対応付けられた中図柄選択用テーブルでは、図5に示すチャンス目40Cにおける中図柄(中の表示領域の中段の図柄)が「1」になっているので、「1」に対して割り振られる判定値の数が0となっている。一方、「0C」に対応つけられた中図柄選択用テーブルでは、中図柄がどのような図柄になっても、チャンス目が成立しないので、全ての図柄に対して略均等に判定値が割り振られている。また、「1T」〜「30T」に対応付けられた中図柄選択用テーブル(T−4)では、突確用のチャンス目を成立させる中図柄に対して判定値が割り振られていない。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目に応じた中図柄選択用テーブルを選択し、ステップS1006で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。これにより、リーチ無ハズレ決定処理において、チャンス目(突確類似図柄を含む)となるはずれ図柄を飾り図柄の停止図柄として決定することが禁止される。
一方、ステップS1001にてストーリーモード中であるとき(ステップS1001のY)、左図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1009)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図45に示すストーリーモード中左図柄選択用テーブル(JT−1)を用いてはずれ図柄の左図柄を決定し格納する(ステップS1010)。ストーリーモード中左図柄選択用テーブルは、図45に示すように、各左図柄に複数の判定値が「*」以外に略均等に割り振られている。この実施の形態のストーリーモード中の1ライン演出の場合は、ブランク「*」の図柄を用いない。すなわち、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の図柄だけ用いる。従って、「*」に対して判定値が割り振られていない。なお、確変図柄は「1」「3」「5」「7」「8」であり、非確変図柄は「2」「4」「6」である。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値と一致する判定値の図柄を左図柄と決定する。なお、決定された左図柄はRAMの所定領域に格納される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1011)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図46に示す左図柄に応じたストーリーモード中右図柄選択用テーブル(JT−2)を用いてはずれ図柄の右図柄を決定し格納する(ステップS1012)。
ストーリーモード中右図柄選択用テーブル(JT−2)も右図柄選択用テーブル(T−2)同様、リーチが発生しないようにするために、決定された左図柄と同じ図柄に割り振られる判定値の数が「0」となっている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1010で決定した左図柄に応じた右図柄選択用テーブルを選択し、ステップS1011で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を右図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1013)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1010、S1012にて決定された左右図柄にもとづいて、図47、図48に示すストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−3)またはストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−4)を選択する(ステップS1014)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、ステップS1014で選択したストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−3)またはストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−4)を用いてはずれ図柄の中図柄を決定し格納する(ステップS1015)。
ストーリーモード中にも、はずれ図柄を停止表示するときにチャンス目が停止表示されたと誤解が生じるのを回避するために、チャンス目と同じ図柄をはずれ図柄として停止表示するのを禁止する制御を実行する。ストーリーモード中は飾り図柄が1列で表示されるため、図5に示すチャンス目5C、10C、15C、20C、25C、30C、35C、40C、および、図6に示すチャンス目1T〜6Tとなることを禁止すればよい。従って、ステップS1010、S1012にて決定された左右図柄を、これらのチャンス目と比較し、同じである場合には、そのチャンス目に対応したストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−3)またはストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JTー4)を用いて中図柄が決定される。左右図柄が上記チャンス目と同じでない場合は、ストーリーモード中中図柄選択用テーブル(JT−3)の0Cのテーブルを用いて中図柄を決定する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1013で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。これにより、リーチ無ハズレ決定処理において、チャンス目となるはずれ図柄を飾り図柄の停止図柄として決定することが禁止される。
図49、図50は、リーチ有ハズレ決定処理(ステップS655)を示すフローチャートである。リーチ有ハズレ決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1021)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1022)。ストーリーモード中であるときは(ステップS1022のY)、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、トロッコリーチを含む変動パターン(図15において変動番号110、111、122〜125の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1023)。トロッコリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1023のN)、ストーリーモードの1列の飾り図柄を決定するため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値に従って、図53に示すシングル用リーチ図柄選択用テーブル(BH−2)を用いてリーチ図柄(同一の左右図柄)を決定し格納する(ステップS1024)。
シングル用リーチ図柄選択用テーブル(BH−2)には、図3に示した各リーチ図柄のうち中段のラインのシングルリーチのリーチ図柄(1CH〜8CH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1025)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図54に示すはずれリーチ時中図柄選択用テーブル(BH−3)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1026)。
はずれリーチ時中図柄選択用テーブル(BH−3)は、図54に示すように、ステップS1024で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。ここで、図54に示すはずれリーチ時中図柄選択用テーブル(BH−3)では、図43、図44、図47、図48に示した中図柄選択用テーブルと異なり、リーチライン上の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。ストーリーモード中は、飾り図柄「*」は使用せず、飾り図柄が「1」「2」「3」・・・「8」の8図柄を使用する。従って、飾り図柄が「*」になる図柄差「−13」「−11」「−9」「−7」「−5」「−3」「−1」「+1」には判定値が振られていない。また、ストーリーモード中に表示される図柄の中で最も小さい図柄差となる「−2」「+2」にも判定値が振られていない。これにより、ストーリーモード中では、大当り図柄に近いリーチはずれ図柄とならず、大当りとならないことを認識しやすい図柄とすることができる。そして、ストーリーの展開により大当りとなるか否かを報知するため、ストーリー演出と表示結果とを整合させることができる。
ステップS1022において、ストーリーモード中でなかったときは(ステップS1022のN)、または、ステップS1023において、トロッコリーチであった場合(ステップS1023のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターン(図13〜図15において「S&W」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1027)。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1027のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値に従って、図55に示す共通用リーチ図柄選択用テーブル(H−1)を用いてリーチ図柄(同一の左右図柄)を決定し格納する(ステップS1028)。
共通用リーチ図柄選択用テーブル(H−1)には、図3に示した各リーチ図柄(リーチパターン;1UH〜8UH、1LH〜8LH、1CH〜8CH、1WH〜8WH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ノーマルリーチを含む変動パターン(図13において変動番号4〜8の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1029)。ノーマルリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1029のN)、ステップS1035の処理に移行する。ノーマルリーチを含む変動パターンであった場合(ステップS1029のY)、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1030)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1031)。
ノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)は、図58に示すように、ノーマルリーチの種類(ノーマル10コマ、ノーマル13コマ、ノーマル14コマ、ノーマル17コマ、ノーマル19コマ)毎に分けられ、また、ステップS1028で決定されたリーチ図柄がシングルリーチかダブルリーチかによって分けられている。なお、ここでいう「コマ」は、ノーマルリーチが発生してから中図柄が進行(変動)するコマ数(図柄数)を示している。例えば、ノーマル10コマは、ノーマルリーチが発生してから中図柄が10コマ変動することを示している。各テーブルには、ステップS1028で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。ここで、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルでは、図43、図44、図47、図48に示した中図柄選択用テーブルと異なり、リーチライン上の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。例えば、UH系のリーチの場合は、上段の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。また、ダブルリーチの場合は、後当りの図柄(例えば1WHの場合は「1」)についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。飾り図柄が「1」「*」「2」・・・「*」の16図柄であるので、リーチ図柄に対する図柄差は「−14」〜「+1」となっている。例えば、リーチ図柄「3」に対する図柄差「−2」は、中図柄「2」となる。
ノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)において、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。また、ダブルリーチ用のノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルでは、リーチ図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1030で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
ステップS1027において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1027のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターン(図13〜図15において「S」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1032)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1032のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値に従って、図56に示すシングル用リーチ図柄選択用テーブル(H−2)を用いてリーチ図柄を決定し格納する(ステップS1033)。その後、ステップS1035の処理に移行する。
シングル用リーチ図柄選択用テーブル(H−2)には、図3に示した各リーチ図柄のうちシングルリーチのリーチ図柄(1UH〜8UH、1LH〜8LH、1CH〜8CH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
ステップS1032において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1032のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値に従って、図57に示すダブル用リーチ図柄選択用テーブル(H−3)を用いてリーチ図柄を決定し格納する(ステップS1034)。その後、ステップS1035の処理に移行する。
ダブル用リーチ図柄選択用テーブル(H−3)には、図3に示した各リーチ図柄のうちダブルリーチのリーチ図柄(IWH〜8WH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
ステップS1035において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1035)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1036)。
スーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)は、図59に示すように、変動パターンがシングルリーチ用かダブルリーチ用かによって分けられている。スーパー発展時中図柄選択用テーブルには、ステップS1028、S1033、または、S1034で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。ここで、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブルでは、図43、図44、図47、図48に示した中図柄選択用テーブルと異なり、リーチライン上の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。例えば、UH系のリーチの場合は、上段の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。また、ダブルリーチの場合は、後当りの図柄(例えば1WHの場合は「1」)についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。なお、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。また、ダブルリーチ用のノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルでは、リーチ図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1035で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)が図13に示した「擬似連続」と記載された変動パターン(変動番号「27」〜「41」)であるか否かにもとづいて、擬似連続変動を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1037)。なお、擬似連続変動を伴う変動パターンである場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目が仮停止表示されるか、すべり演出が実施された後に所定に図柄が仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。
擬似連続変動を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1037のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS1038)。
図51および図52は、仮停止図柄決定処理を示すフローチャートである。仮停止図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先ず、変動パターンの擬似連続の回数を示す擬似連続回数Mに数値をセットする(ステップS1201)。ここでは、図13に示した変動番号「27」〜「34」の変動パターンのとき、擬似連続回数Mに「1」がセットされ、変動番号「35」〜「38」の変動パターンのとき、擬似連続回数Mに「2」がセットされ、変動番号「39」〜「41」の変動パターンのとき、擬似連続回数Mに「3」がセットされる。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納した仮停止図柄の数を示す仮停止図柄カウンタNに「0」をセットする(ステップS1202)。続いて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)が図13に示した「すべり」と記載された変動パターン(変動番号「33」「34」「38」「41」)であるか否かにもとづいて、すべり演出を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1203)。すべり演出を伴う変動パターンでないとき(ステップS1203のN)、すなわち、チャンス目で仮停止する変動パターンのとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1204)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図60に示すチャンス目選択用テーブル(H−6)を用いてチャンス目を決定し、N+1番目の仮停止図柄として格納する(ステップS1205)。その後、ステップS1206の処理に移行する。
チャンス目選択用テーブル(H−6)には、図5に示した演出上のチャンス目1C〜6C(チャンス目類似図柄を除く)に複数の判定値が略均等に割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を突然確変図柄と決定する。
ステップS1206において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄カウンタNを+1する(ステップS1206)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄カウンタNの値が擬似連続回数Mの値と等しいか否かを判定する(ステップS1207)。等しい場合(ステップS1207のY)、処理を終了する。等しくない場合(ステップS1207のN)、ステップS1204の処理に戻り、擬似連続の回数分の仮停止図柄を格納するまでステップS1204〜ステップS1207の処理を繰り返す。
また、すべり演出を伴う変動パターンであるとき(ステップS1203のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、すべり演出実施決定用乱数を抽出する(ステップS1208)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図65に示すすべり演出実施選択用テーブルを用いてすべり演出を実施するか否かを決定する(ステップS1209)。そして、ステップS1210の処理に移行する。
すべり演出実施選択用テーブルには、図65に示すように、仮停止図柄カウンタNの値、および、表示結果が大当りであるかはずれであるか、によってすべり演出を実施する割合が異なるように判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値によりすべり演出を実施するか否かを決定する。この実施の形態では、表示結果が大当りとなるとき、表示結果がはずれとなるときよりも、すべり演出を実施する割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、擬似連続の回数が多いほど(仮停止図柄カウンタNの値が大きいほど)、すべり演出を実施する割合が高くなるように判定値が割り振られている。すなわち、大当りとなるときに、すべり演出が実施される割合が高く、すべり演出により遊技者に期待感を持たせることができる。
ステップS1210において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、すべり演出を実施することに決定されたか否かを判定する(ステップS1210)。すべり演出を実施することに決定された場合(ステップS1210のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止左図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1211)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図61に示す仮停止左図柄選択用テーブル(S−1)を用いてすべり演出用仮停止図柄の仮停止左図柄を決定し格納する(ステップS1212)。仮停止左図柄選択用テーブル(S−1)は、図61に示すように、「3」「5」「7」の左図柄に複数の判定値が略均等に割り振られている。「3」「5」「7」の左図柄に限られているのは、すべり演出実施後の仮停止図柄をチャンス目とすることを可能にするためである(チャンス目の左図柄は「3」「5」「7」)。なお、すべり演出実施後の仮停止図柄は、チャンス目でなくてもよく、全ての左図柄に複数の判定値を割り振るようにしてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値と一致する判定値の図柄を左図柄と決定する。なお、決定された左図柄はRAMの所定領域に格納される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、すべり演出前仮停止右図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1213)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図62に示す仮停止左図柄に応じたすべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)を用いてすべり演出用仮停止図柄のすべり演出前仮停止右図柄を決定し格納する(ステップS1214)。ここでいうすべり演出前仮停止右図柄とは、すべり演出を実施する前の(すべる前の)右図柄を指している。すべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)は、図62に示すように、仮停止左図柄とすべり演出前仮停止右図柄のマトリックスに複数の判定値が割り振られている。すべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)は、既に決定された仮停止左図柄「3」「5」「7」毎に複数用意されている。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」であったときは、図62における最上段のテーブルが、仮停止左図柄「3」に対応したすべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)となる。
すべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)では、チャンス目になるとの誤解が生じないようにするために、決定された仮停止左図柄との組み合せでチャンス目の一部を構成する図柄に割り振られる判定値の数が「0」となっている。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」であるときは、仮停止左図柄「3」に対応したすべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)においてすべり演出前仮停止右図柄「5」「7」に割り振られる判定値の数は「0」となっている(図5に示すチャンス目(「1C」「2C」)となる誤解を発生させないため)。また、すべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)では、決定された仮停止左図柄と同じ図柄にも判定値が割り振られており、すべり演出実施前の仮停止図柄がリーチ状態となる場合がある。すべり演出実施前の仮停止図柄がリーチ状態となる場合、すべり演出により、リーチ状態を崩す演出が行われる。リーチ状態となったことで、遊技者は擬似連続変動が終了すると認識するが、すべり演出により擬似連続変動が継続するので、遊技者はすべり演出が行われることを期待するようになり、遊技性が向上する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1212で決定した仮停止左図柄に応じたすべり演出前仮停止右図柄選択用テーブル(S−2)を選択し、ステップS1213で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をすべり演出前仮停止右図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止右図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1215)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図63に示す仮停止左図柄およびすべり演出前仮停止右図柄に応じた仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)を用いてすべり演出用仮停止図柄の仮停止右図柄を決定し格納する(ステップS1216)。ここでいう仮停止右図柄とは、すべり演出を実施した後の(すべった後の)仮停止右図柄を指している。仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)は、図63に示すように、仮停止左図柄・すべり演出前仮停止右図柄と仮停止右図柄のマトリックスに複数の判定値が割り振られている。仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)は、既に決定された仮停止左図柄毎、すべり演出前仮停止右図柄毎に複数用意されている。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」で、すべり演出前仮停止右図柄が「1」あったときは、図63における最上段のテーブルが対応した仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)となる。
仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)では、すべり演出実施前にリーチ状態としないときは、仮停止図柄をチャンス目とするために、決定された仮停止左図柄との組み合せでチャンス目の一部を構成する図柄に複数の判定値が割り振られる。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」で、かつ、すべり演出前仮停止右図柄がリーチ状態としない「1」「2」「4」「6」「8」あるときは、対応した仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)において仮停止右図柄「5」「7」にのみ複数の判定値が割り振られる(仮停止図柄を、図5に示すチャンス目(「1C」「2C」)とするため)。また、すべり演出実施前にリーチ状態とするときは、決定された仮停止左図柄との組み合せでチャンス目の一部を構成する図柄、および、仮停止図柄がリーチ無しのはずれ図柄(ドハズレ図柄)となる図柄、に複数の判定値が割り振られる。すなわち、リーチ状態からすべり演出が実施される場合、仮停止図柄がチャンス目とならない場合がある。チャンス目で仮停止しなくとも、リーチ状態からすべり演出が行われたことで、遊技者に擬似連続変動が継続することを認識させることできるからである。従って、例えば、決定された仮停止左図柄およびすべり演出前仮停止右図柄が「3」であるときは、対応した仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)において、ドハズレ図柄とするときの仮停止右図柄「4」と、チャンス目とするときの仮停止右図柄「5」「7」に複数の判定値が割り振られる。この実施の形態では、リーチ状態からすべり演出が実施される場合の仮停止図柄として、チャンス目よりもドハズレ図柄となる割合が高くなるように設定されている。しかし、これに限定されず、ドハズレ図柄よりもチャンス目となる割合を高くしてもよいし、表示結果が大当りであるかはずれであるかによってチャンス目とする割合を異ならせるようにしてもよい。この場合、異なる仮停止右図柄選択用テーブルを用意して、表示結果が大当りであるかはずれであるかによって異なる仮停止右図柄選択用テーブルを用いるようにすればよい。例えば、大当りであるときにチャンス目となる割合を高くすれば、リーチ状態からのすべり演出後にチャンス目が表示されたことで遊技者に期待感を与えることができ、遊技性が向上する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1212で決定した仮停止左図柄、および、ステップS1214で決定したすべり演出前仮停止右図柄に応じた仮停止右図柄選択用テーブル(S−3)を選択し、ステップS1215で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止右図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1217)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図64に示す仮停止左右図柄に応じた仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)を用いてすべり演出用仮停止図柄の仮停止中図柄を決定し格納する(ステップS1218)。その後、ステップS1212、S1214、S1216、S1218にて格納した仮停止図柄の組み合せを、すべり演出を実施するN+1番目の仮停止図柄として格納する(ステップS1219)。その後、ステップS1222の処理へ移行する。
仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)は、図64に示すように、仮停止左右図柄と仮停止中図柄のマトリックスに複数の判定値が割り振られている。仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)は、既に決定された仮停止左右図柄毎に複数用意されている。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」で、仮停止右図柄が「4」あったときは、図64における最上段のテーブルが対応した仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)となる。
仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)では、仮停止左右図柄に応じて、仮停止図柄をチャンス目とする図柄又はドハズレ図柄とする図柄に複数の判定値が割り振られる。例えば、決定された仮停止左図柄が「3」で、かつ、仮停止右図柄が「4」あるときは、ドハズレ図柄とするため、対応した仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)において仮停止中図柄「4」にのみ複数の判定値が割り振られる。また、決定された仮停止左図柄が「3」で、かつ、仮停止右図柄が「7」あるときは、チャンス目とするため、対応した仮停止中図柄選択用テーブル(S−4)において仮停止中図柄「5」にのみ複数の判定値が割り振られる。この実施の形態では、ドハズレ図柄とするときは特定の仮停止中図柄(すべり演出後の右図柄と同一の図柄)を選択するように構成されているが、複数の図柄に判定値を割り振るようにしてもよい。
また、ステップS1210において、すべり演出を実施しないことに決定された場合(ステップS1210のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1220)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図60に示すチャンス目選択用テーブル(H−6)を用いてチャンス目を決定し、N+1番目の仮停止図柄として格納する(ステップS1221)。その後、ステップS1222の処理に移行する。
ステップS1222において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄カウンタNを+1する(ステップS1222)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄カウンタNの値が擬似連続回数Mの値と等しいか否かを判定する(ステップS1223)。等しい場合(ステップS1223のY)、処理を終了する。等しくない場合(ステップS1223のN)、ステップS1208の処理に戻り、擬似連続の回数分の仮停止図柄を格納するまでステップS1208〜ステップS1221の処理を繰り返す。
図66および図67は、専用パターン確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、専用パターン確変図柄決定処理は、図13〜図15において確変専用(確変大当り専用)の変動パターン(例えば、変動番号48の変動パターンなど)を示す変動パターンコマンドを受信したときに実行される処理である。
専用パターン確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1041)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1042)。ストーリーモード中であるときは(ステップS1042のY)、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、トロッコリーチを含む変動パターン(図14、図15において変動番号124、125の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1043)。トロッコリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1043のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1041で抽出した乱数値に従って、図84に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−8)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1044)。その後、処理を終了する。
シングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−8)には、確変図柄のうち中段のラインの確変図柄(1CF、3CF、5CF、7CF、8CF)に複数の判定値が割り振られている。ストーリーモード中であって(ステップS1042のY)、トロッコリーチを含む変動パターンではないので(ステップS1043のN)、飾り図柄が中段の1ラインのみの表示となる。従って、シングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−8)は、確変図柄として中段の確変図柄である1CF、3CF、5CF、7CF、8CFが選択されるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1041で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ステップS1042において、ストーリーモード中でなかったときは(ステップS1042のN)、または、ステップS1043において、トロッコリーチであった場合(ステップS1043のY)、この実施の形態では救済演出(はずれ図柄で暫定停止した後に大当り図柄が停止表示される演出)が実行されることとなる。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、暫定停止図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1045)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1046)。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1046のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1041およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図76に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−4)を用いて暫定停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1047)。
ここで、「暫定停止図柄」とは、救済演出が実行される前に暫定的に導出表示される図柄のことをいう。また、「最終停止図柄」とは、救済演出が実行された後に停止表示される図柄のことをいう。
共通用大当り図柄選択用テーブル(F−4)は、図76に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、暫定停止図柄(ここでは左右図柄)を決定するためのテーブル(暫定停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF、3UF、5UF、7UF、8UF、1LF、3LF、5LF、7LF、8LF、1CF、3CF、5CF、7CF、8CF、1SF、3SF、5SF、7SF、8SF、1AF、3AF、5AF、7AF、8AF)に複数の判定値が割り振られている。暫定停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルと、「1SF」〜「8SF」の場合のテーブルと、「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルとに分けられている。暫定停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1041で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した暫定停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を暫定停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ノーマルリーチを含む変動パターン(図14において変動番号48〜50の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1048)。ノーマルリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1048のN)、ステップS1054の処理に移行する。ノーマルリーチを含む変動パターンであった場合(ステップS1048のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1049)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図77に示すノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブル(F−5)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1050)。
ノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブル(F−5)は、図77に示すように、ノーマルリーチの種類(ノーマル13コマ、ノーマル16コマ、ノーマル19コマ)毎に分けられ、また、ステップS1047で決定された暫定停止図柄がシングルリーチかダブルリーチかによって分けられている。各テーブルには、ステップS1047で決定された暫定停止図柄に対する図柄差(「−14」〜「+1」)に対して複数の判定値が割り振られている。
ノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブル(F−5)において、暫定停止図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。また、ダブルリーチ用のノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブルでは、暫定停止図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当り図柄となってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1049で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
例えば、ステップS1047において、共通用大当り図柄選択用テーブル(F−4)を用いて、最終停止図柄として「1UF」が決定され、暫定停止図柄として「2UF」が決定され、また、ステップS1050において、ノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブル(F−5)を用いて、リーチ図柄に対する図柄差「−2」が決定されたとする。この場合、上段のラインにはずれ図柄「212」(なお、中段のラインに「***」、下段のラインに「381」)が暫定停止表示される。そして、救済演出が実行され、最終停止図柄として上段のラインに確変図柄「111」が停止表示されることになる。
ステップS1046において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1046のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1051)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1051のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1041およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図79に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−10)を用いて最終停止図柄と暫定停止図柄を決定し格納する(ステップS1052)。その後、ステップS1054の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブル(F−10)は、図79に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、暫定停止図柄(左右図柄)を決定するためのテーブル(暫定停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちシングルリーチとなる確変図柄(1UF、3UF、5UF、7UF、8UF、1LF、3LF、5LF、7LF、8LF、1CF、3CF、5CF、7CF、8CF)に複数の判定値が割り振られている。暫定停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルとに分けられている。暫定停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1041で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した暫定停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を暫定停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
なお、救済演出を実行するスーパーリーチの変動パターンでは、暫定停止図柄の左右図柄に対する図柄差が指定されている。例えば、図14に示す変動番号「66」の変動パターンでは、「+1 地震救済」となっており、ステップS1052で決定された暫定停止図柄の左右図柄に対する図柄差が「+1」であることを示す。このように変動パターンコマンドで指定される図柄差によって、暫定停止図柄の中図柄が自動的に決定される。例えば、暫定停止図柄が2UFで、変動パターンコマンドで特定される図柄差が「+1」のときは、上段に「232」の図柄が暫定停止表示されることになる。その後、救済演出が実行され、最終停止図柄である確変図柄が停止表示されることになる。
ステップS1051において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1051のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターン(ダブル後当たり)であると判断する。なお、ダブルリーチを伴う変動パターン(図13〜図15において「ライン」が「W」の変動パターン)においては、この実施の形態では先当りとはならず、必ず後当りとなる。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1041およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図82に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−18)を用いて暫定停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1053)。その後、ステップS1054の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−18)は、図82に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、暫定停止図柄(左右図柄)を決定するためのテーブル(暫定停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちダブル後当りとなる確変図柄(1AF、3AF、5AF、7AF、8AF)に複数の判定値が割り振られている。暫定停止図柄テーブルとして、最終停止図柄が「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルだけが設定されている。暫定停止図柄テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1041で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した暫定停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を暫定停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
なお、暫定停止図柄の中図柄は、変動パターンコマンドで指定される図柄差によって自動的に決定される。リーチはずれ図柄である暫定停止図柄が暫定停止表示された後に、救済演出が実行され、最終停止図柄である確変図柄が停止表示される。
ステップS1054において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、擬似連続変動を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1054)。
擬似連続変動を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1054のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51、図52に示す仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS1055)。
図68は、非確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、非確変図柄決定処理は、図13〜図15において通常専用(非確変大当り専用)の変動パターン(例えば、変動番号55の変動パターンなど)を示す変動パターンコマンドを受信したときや、図13〜図15において通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを示す変動パターンコマンド(専用パターン以外)を受信するとともに、図柄情報指定コマンドとして通常大当り指定コマンド(8C01(H))または確変大当り2、3指定コマンド(8C03(H)、8C04(H))を受信したときに非確変図柄を決定するときに実行される処理である。
非確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1061)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1062)。ストーリーモード中であるときは(ステップS1062のY)、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、トロッコリーチを含む変動パターン(図14、図15において変動番号122、123の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1063)。トロッコリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1063のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値に従って、図83に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−7)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1064)。その後、処理を終了する。
シングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−7)には、非確変図柄のうち中段のラインの非確変図柄(2CF、4CF、6CF)に複数の判定値が割り振られている。ストーリーモード中であって(ステップS1062のY)、トロッコリーチを含む変動パターンではないので(ステップS1063のN)、飾り図柄が中段の1ラインのみの表示となる。従って、シングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−7)は、非確変図柄として中段の確変図柄である2CF、4CF、6CFが選択されるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1062において、ストーリーモード中でなかったときは(ステップS1062のN)、または、ステップS1063において、トロッコリーチであった場合(ステップS1063のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1065)。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1065のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値に従って、図74に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1066)。その後、ステップS1068の処理に移行する。
共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)には、図4に示した各大当り図柄のうち非確変図柄(2UF、2LF、2CF、2SF、4UF、4LF、4CF、4SF、6UF、6LF、6CF、6SF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1065において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1065のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、この実施の形態では、必ずダブルリーチ(後当たり)になるので、ダブルリーチを伴う変動パターン(ダブル後当たり)であると判断する。このとき、演出制御マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値に従って、図80に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−15)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1067)。その後、ステップS1068の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−15)には、非確変図柄のうちダブル後当りとなる図柄(2AF、4AF、6AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1061で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1068において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、擬似連続変動を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1068)。
擬似連続変動を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1068のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51、図52に示す仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS1069)。
図69は、突然確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、突然確変図柄決定処理は、図15に示す変動番号126〜129の変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信したときに実行される処理である。
突然確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1081)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図70に示す突確用図柄選択用テーブル(F−25)を用いて突然確変図柄を決定し格納する(ステップS1082)。
突確用図柄選択用テーブル(F−25)には、図6に示した突然確変図柄1T〜6T(突確類似図柄を除く)に複数の判定値が略均等に割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を突然確変図柄と決定する。
図71は、兼用パターン飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。兼用パターン飾り図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した図柄情報指定コマンドにおいて、通常大当り指定コマンド(8C01(H))、確変大当り2指定コマンド(8C03(H))または確変大当り3指定コマンド(8C04(H))が指定されているかどうかを確認する(ステップS671)。それらの内容が指定されているときは(ステップS671のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非確変大当りが決定されたこと(変動停止時の大当り図柄が非確変図柄であること)を示す非確変大当り決定フラグをセットする(ステップS672)。そして、図68に示す非確変図柄決定処理を実行する(ステップS673)。
図柄情報指定コマンドが通常大当り指定コマンドまたは確変大当り2、3指定コマンドでない場合は(ステップS671のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが決定されたこと(変動停止時の大当り図柄が確変図柄であること)を示す確変大当り決定フラグをセットする(ステップS674)。そして、兼用パターン確変図柄決定処理を実行する(ステップS675)。
図72、図73は、兼用パターン確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、兼用パターン確変図柄決定処理は、図13〜図15において通常・確変兼用の変動パターン(例えば、変動番号42の変動パターンなど)を示す変動パターンコマンドを受信するとともに、図柄情報指定コマンドとして確変大当り1指定コマンドを受信したときに実行される処理である。
兼用パターン確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1131)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS1132)。ストーリーモード中であるときは(ステップS1132のY)、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、トロッコリーチを含む変動パターン(図14、図15において変動番号122、123の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS1133)。トロッコリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS1133のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値に従って、図84に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−8)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1134)。その後、処理を終了する。
ステップS1132において、ストーリーモード中でなかったときは(ステップS1132のN)、または、ステップS1133において、トロッコリーチであった場合(ステップS1133のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1135)。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1135のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値に従って、図75に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1136)。その後、ステップS1140の処理に移行する。
ステップS1135において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1135のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1137)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1137のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値に従って、図78に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−8)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1138)。その後、ステップS1140の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブル(F−8)は、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF、1LF、1CF、3UF、3LF、3CF、5UF、5LF、5CF、7UF、7LF、7CF、8UF、8LF、8CF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ステップS1137において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1137のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターン(ダブル後当たり)であると判断する。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値に従って、図81に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−16)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1139)。その後、ステップS1140の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−16)は、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1AF、3AF、5AF、7AF、8AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ステップS1140において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、擬似連続変動を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1140)。
擬似連続変動を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1140のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51、図52に示す仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS1141)。
図85は、仮決定図柄決定処理(ステップS635)を示すフローチャートである。仮決定図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS681)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS682)。ストーリーモード中であるときは(ステップS682のY)、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、トロッコリーチを含む変動パターン(図14、図15において変動番号122、123の変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS683)。トロッコリーチを含む変動パターンでなかったときは(ステップS683のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS681で抽出した乱数値に従って、図83に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−7)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS684)。
ステップS682において、ストーリーモード中でなかったときは(ステップS682のN)、または、ステップS683において、トロッコリーチであった場合(ステップS683のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS681で抽出した乱数値に従って、図74に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)を用いて非確変図柄を仮決定し格納する(ステップS685)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドが未受信であることを示すコマンド未受信フラグをセットする(ステップS686)。
図86は、取りこぼし時確変図柄決定処理(ステップS640)を示すフローチャートである。取りこぼし時確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS691)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値に従って、図75に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS692)。このように決定された確変図柄が大当り遊技開始後の再抽選演出にて停止表示される確変図柄である。
図87は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示す変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理におけるステップS618で設定される。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を停止表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。また、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、2ラウンド用演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、所定のラウンド中に再抽選演出を実行することもある。この実施の形態では、再抽選演出を実行するラウンドは予め決められているものとする(例えば7ラウンドあるいは15ラウンド)。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後コマンドを受信したら、インターバル表示等を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディング演出中に再抽選演出を実行することもある。
図88は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図88に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
ストーリーモード、および、通常モード(ストーリーモード以外のモード)において実行される特別演出(トロッコリーチ)を含む変動パターンであっても、ストーリーモード中であるか否かに応じて異なるプロセステーブルが使用される。すなわち、ストーリーモード中にトロッコリーチとなったときは、後述するつなぎ演出(図102参照)のプロセスデータを含むプロセステーブルが使用される。
この実施の形態では、一つの変動パターンコマンドに対して、複数のプロセステーブルが用意される。演出制御用マイクロコンピュータ100が、同じ変動パターンコマンドを受信した場合でも、前回の演出で使用されたプロセステーブルの種別に応じて、異なるプロセステーブルが選択されることがある。例えば、ストーリーモード中において、同じ変動パターンコマンドを受信した場合であっても、前回の演出で使用されたプロセステーブルによるストーリーと、今回の演出で使用するプロセステーブルによるストーリーとがつながるように、プロセステーブルが選択される。キャラクタが歩くストーリー演出を行う場合では、キャラクタの進行方向に宝箱が現れる演出がなされるようにプロセステーブルが選択される。また、ストーリーがつながらないプロセステーブルを使用する場合には、つなぎ演出を含むプロセステーブルが使用されるように制御される。例えば、キャラクタが山を歩くストーリー演出から、キャラクタが海中を歩くストーリー演出をするときに、つなぎ演出によってストーリーをつなげる制御がなされる。
図89は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで指定された内容(変動番号、変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図90は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、ストーリーモード中であるか否かを判定する(ステップS851)。ストーリーモード中でない場合(ステップS851のN)、後述するステップS862に移行する。ストーリーモード中である場合(ステップS851のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、進行方向図柄決定用乱数を抽出する(ステップS852)。続いて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前回格納した進行方向(ステップS860参照)が右であったか否かを判定する(ステップS853)。前回の進行方向が右であった場合(ステップS853のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで指定された内容(変動番号など)にもとづいて、大当り用の変動パターンコマンドであるか否かを判定する(ステップS854)。大当り用の変動パターンコマンドであった場合(ステップS854のY)、進行方向テーブルとして、図91(A)に示す進行方向テーブルAを選択する(ステップS855)。ステップS854にて大当り用の変動パターンコマンドでなかった場合(ステップS854のN)、進行方向テーブルとして、図91(B)に示す進行方向テーブルBを選択する(ステップS856)。
一方、ステップS853にて、前回の進行方向が左であった場合も(ステップS853のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで指定された内容(変動番号など)にもとづいて、大当り用の変動パターンコマンドであるか否かを判定する(ステップS857)。大当り用の変動パターンコマンドであった場合(ステップS857のY)、進行方向テーブルとして、図91(C)に示す進行方向テーブルCを選択する(ステップS858)。ステップS857にて大当り用の変動パターンコマンドでなかった場合(ステップS857のN)、進行方向テーブルとして、図91(D)に示す進行方向テーブルDを選択する(ステップS859)。
このようにテーブルを選択して、はずれの場合、高い割合で前回と同じ方向にキャラクタが進む演出を行うことで、演出の連続性を保っている。また、大当りの場合は、はずれの場合よりも高い割合で前回と異なる方向が選択されるので、方向転換により大当りを予告することができる。
ステップS860において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS852で抽出した乱数値に従って、ステップS855、S856、S858、またはS859において選択した進行方向テーブルを用いて進行方向を決定し格納する(ステップS860)。そして、使用する変動パターンおよび進行方向に応じたプロセステーブルを選択して(ステップS861)、ステップS863の処理に移行する。このとき、トロッコリーチを含む変動パターンである場合、後述するつなぎ演出(図102参照)のプロセスデータを含むプロセステーブルが選択される。
ステップS862において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS862)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS863)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS864)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、変動中の所定のタイミングで飾り図柄の仮停止図柄を仮停止表示させるときは、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の仮停止図柄を仮停止表示させる制御を行う。また、変動中の所定のタイミングで飾り図柄の暫定停止図柄を導出表示させるときは、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の暫定停止図柄を導出表示させる制御を行う。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS865)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS866)。
図92は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS838)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS834)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するためのプロセスデータ(再抽選演出が含まれているプロセスデータ)の内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行することにより、変動中の再抽選演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリー演出を実行するためのプロセスデータ(ストーリー演出が含まれているプロセスデータ)の内容に従って演出装置の制御を実行することにより、変動中のストーリー演出を実行し、特別演出(トロッコリーチの演出)を実行するためのプロセスデータ(特別演出が含まれているプロセスデータ)の内容に従って演出装置の制御を実行することにより、変動中の特別演出を実行し、つなぎ演出を実行するためのプロセスデータ(つなぎ演出が含まれているプロセスデータ)の内容に従って演出装置の制御を実行することにより、変動中のつなぎ演出を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS835)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS836)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS837)。
図93は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の停止図柄を停止表示させる制御を行う(ステップS842)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560が飾り図柄停止コマンドを送信する処理が不要となり、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担が軽減される。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)である場合は(ステップS843のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS844)。ファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS844のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容と格納された変動パターンの内容(突然確変突入演出が実行されたか)にもとづいて、ファンファーレ演出または2ラウンド用演出(突然確変突入演出に応じた2ラウンド用演出)のいずれかを選択する(ステップS845)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したファンファーレ演出または2ラウンド用演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS846)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS847)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS848)。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)でない場合、すなわち、はずれ図柄である場合(ステップS843のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットする(ステップS849)。例えば、飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのようなフラグなどをリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS850)。
図94は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。なお、大入賞口開放中フラグは、コマンド解析処理でセットされる(ステップS648)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、15ラウンド大当りの場合は、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを受信したときは、ラウンド中も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド毎に2ラウンド用演に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド毎に新たに選択するようにしてもよい。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図95は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。なお、大入賞口開放後フラグはコマンド解析処理でセットされる(ステップS648)。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS922)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS923)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。なお、大当り遊技中に再抽選演出を実行することとされているとき(大当り中再抽選実行フラグがセットされているとき)は、所定のラウンド(例えば7ラウンドや15ラウンドなど)のラウンド中演出において再抽選演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS924)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS925)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS926)。
ステップS921において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS927)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを受信したときは、ラウンド後も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド後に2ラウンド用演出に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド後に新たに選択するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS928)、選択したインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS929)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS930)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS931)。
図96および図97は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS940)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS940のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS941)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS941のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS942)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS943)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS944)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS945)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS946)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS941のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り中(ラウンド中)に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS947)。具体的には、再抽選演出を実行することを示す図柄指定コマンドまたはファンファーレコマンドを受信したことにより、大当り中再抽選実行フラグがセットされているとき(さらに再抽選演出を実行すると予め定められたラウンドであるとき)は、大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS947のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するラウンド中演出を選択する(ステップS948)。そして、再抽選実行済フラグをセットする(ステップS949)。一方、大当り中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したときは(ステップS947のN)、再抽選演出を実行しないラウンド中演出を選択する(ステップS950)。
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS951)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS952)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS953)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS954)。
ステップS940においてエンディング受信フラグがセットされたときは(ステップS940のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS955)。具体的には、エンディング再抽選実行フラグがセットされているときや、大当り中再抽選実行フラグがセットされているにもかかわらず、再抽選演出を大当り中(ラウンド中)に実行したことを示す再抽選実行済フラグがセットされていないときは(ステップS949参照)、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS955のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するエンディング演出を選択する(ステップS956)。一方、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したときは(ステップS955のN)、再抽選演出を実行しないエンディング演出を選択する(ステップS957)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング受信フラグをリセットし(ステップS958)、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS959)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS960)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS961)。
図98は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS971)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS972)。例えば、大当りが終了することを表示したり、エンディング演出において再抽選演出が含まれているときは、再抽選演出を実行する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS973)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、所定のフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ、突然確変大当り決定フラグ、大当り中再抽選実行フラグ、エンディング再抽選実行フラグなど)をリセットし(ステップS974)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS975)。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図99は、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図99に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。なお、図99における表示例は、エンディング演出中に再抽選演出が実行される場合を示す。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドを受信した場合は(ステップS619のN)、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、はずれ、大当り、および大当り種別を判定して、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS620)。一方、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合は(ステップS619のY)、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、確変大当りか通常大当りかを判定し、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS621)。
しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまうこともある。この場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変大当りか通常大当りかを判断することができず、飾り図柄の停止図柄を決定することができないことになってしまう。そこで、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合は(ステップS632のY、S633のN、S634のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄(仮決定図柄)を仮決定する(ステップS635)。仮決定図柄は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信していた場合は、非確変図柄である。
このように、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信していた場合に非確変図柄を決定するようにしたのは、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が確変大当りであったと判別したときは、その後の再抽選演出で非確変図柄を確変図柄に昇格させればよいが、飾り図柄の変動終了時に確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が通常大当りであったと判別したときは、確変図柄を非確変図柄に降格させなければならず、このような演出は遊技者を落胆させ、遊技の興趣を低下させてしまうおそれがあるからである。
図99の例では、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合、飾り図柄の暫定の停止図柄として非確変図柄「444」を仮に決定し、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄「444」を導出表示している。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容にもとづいて、再抽選演出を実行すべきかどうかを判断し(ステップS638、S639)、再抽選演出を実行すべきであると判断したときは、再抽選演出にて停止表示される確変図柄を決定し(ステップS640)、再抽選演出を実行するタイミングを決定する(ステップS641〜S645)。なお、図99の例では、エンディング演出中に再抽選演出を実行することに決定されたものとする。
図99に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて大当り遊技を開始し、そして大入賞口開放中コマンドの受信にもとづいて各ラウンドの演出(ラウンド中演出)を順に実行し、また大入賞口開放後コマンドの受信にもとづいてラウンド間の演出(インターバル演出)を順に実行していく。そして、エンディングコマンドの受信にもとづいて大当り終了を報知するエンディング演出を実行する。図99に示す例では、エンディング演出において再抽選演出が実行される。具体的には、左・中・右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で再変動が開始され、その後に確変図柄(図99の例では「777」)が停止表示される演出が実行されている。そして、確変状態に突入(移行)することが遊技者に報知されている。
図100は、可変表示装置9において実行されるストーリー演出の表示例を示す説明図である。図100(A)はストーリー演出を行うストーリーモード中であることを示している。図100(A)に示すように、ストーリーモード中は、可変表示装置9において、キャラクタなどによるストーリー演出を行うとともに、1ラインの飾り図柄を表示させる。このストーリーモード中に、図13において変動番号3に示される「時短時通常変動」の変動パターンコマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(B)に示すように、通常変動なのでキャラクタが歩いているだけのストーリー演出を行うとともに、1ラインの飾り図柄を変動表示させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左図柄選択用テーブル(JT−1)、右図柄選択用テーブル(JT−2)、および、中図柄選択用テーブル(JT−3またはJT−4)を用いてリーチ無はずれ図柄を決定し(ステップS1001、ステップS1009〜ステップS1015)、図100(C)に示すように、決定したリーチ無はずれ図柄を停止表示する。
続いて、ストーリーモードが継続しているときに、図15において変動番号113に示される「宝箱 ならでは当り」の変動パターンコマンド(確変大当り専用)を受信したとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(D)に示すように、宝箱を登場させるストーリー演出を行うとともに、1ラインの飾り図柄を変動表示させる。ストーリーモード中は、「時短時通常変動」以外の変動パターンコマンドを受信すると、変動パターンコマンドに対応したストーリーが発展する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シングル用大当り図柄選択用テーブル(BF−8)、を用いて確変図柄を決定する(ステップS1041〜ステップS1044)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(E)に示すように、例えば宝箱に宝が入っているストーリー演出によって大当りであることを報知するともに、決定した確変図柄を停止表示する。
一方、ストーリーモード中に、図15において変動番号102に示される「宝箱 はずれ」の変動パターンコマンドを受信したとき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(D)に示すように、宝箱を登場させるストーリー演出を行うとともに、1ラインの飾り図柄を変動表示させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シングル用リーチ図柄選択用テーブル(BH−2)、および、はずれリーチ時中図柄選択用テーブル(BH−3)を用いてリーチ有りはずれ図柄を決定する(ステップS1021〜ステップS1026)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(F)に示すように、例えば宝箱に蛇が入っているストーリー演出によってはずれであることを報知するともに、飾り図柄の停止図柄としてリーチ有はずれ図柄「737」を停止表示する。
このように、ストーリーモード中は、複数回の変動にわたってストーリーを展開することができる。
図101は、可変表示装置9において実行される通常モード(ストーリーモード以外のモード)の表示例を示す説明図である。図101(A)は通常モードにおける変動前の状態を示している。このとき、図14において変動番号72に示される「トロッコ 先当り」の変動パターンコマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(B)に示すように、可変表示装置9の飾り図柄の変動表示を開始する。そして、確変大当り1指定コマンド(8C02(H))を受信したことに対応して(ステップS671のN)、兼用パターン確変図柄決定処理(ステップS675)を実行し、共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて、確変図柄を決定する(ステップS1136)。
その後、図101(C)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄のリーチを表示し、さらに、図101(D)〜(F)に示すように、トロッコリーチの特別演出を行う。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(G)に示すように、決定した確変図柄を停止表示する。
図102は、可変表示装置9において実行されるストーリーモード中に通常モードと共通のトロッコリーチの特別演出を行う際の表示例を示す説明図である。図102(A)はストーリー演出を行うストーリーモード中であることを示している。ストーリーモード中に、図15において変動番号122に示される「トロッコ 先当り」の変動パターンコマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(B)に示すように、変動パターンコマンドに応じたストーリー演出を行うとともに、1ラインの飾り図柄を変動表示させる。
この実施の形態では、ストーリーモード中に特別演出を実行するときに、ストーリー演出と特別演出とを違和感なくつなげるためのつなぎ演出を実行する。そのために、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中にトロッコリーチの特別演出を含む変動パターンコマンドを受信すると、つなぎ演出のプロセスデータを含むプロセステーブルを選択する(ステップS861)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、図102(C)および(D)に示すような、キャラクタがトロッコを発見し、そのトロッコに乗って移動するつなぎ演出が実行される。
その後、図101で示した例と同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(E)〜(G)に示すように、トロッコリーチの特別演出を行い、図101(H)に示すように、ステップS1134にて決定した確変図柄を停止表示する。
図103は、可変表示装置9において実行される擬似連続変動の表示例を示す説明図である。図103(A)は可変表示装置9の変動前の状態を示している。このとき、図13〜図15における「チャンス目」の変動パターンコマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図103(B)に示すように、可変表示装置9の飾り図柄の変動表示を開始する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで仮停止図柄として図5に示す「1C」のチャンス目に決定すると(ステップS1205)、図103(C)示すように、まず左図柄「3」を仮停止させ、図103(D)に示すように、右図柄「7」を仮停止させ、そして図103(E)に示すように、中図柄「5」を仮停止させる。チャンス目「357」で仮停止させた後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再変動であることを示す「ガイーン」の音声をスピーカ27から出力させるとともに、図103(F)に示すように再変動を開始させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図103(G)(H)に示すように、左右図柄を停止させ、リーチを発生させる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、表示結果を図103(I)に示すように大当りとするか、図103(J)に示すようにはずれ図柄とする。
図104は、可変表示装置9において実行されるすべり演出を伴う擬似連続変動の表示例を示す説明図である。図104(A)は、図13〜図15における「すべり」の変動パターンコマンドを受信した場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100が仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで仮停止図柄として図5に示す「1C」のチャンス目に決定し(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1221)、チャンス目「357」で1回目の仮停止をした可変表示装置9の再変動前の状態を示している。演出制御用マイクロコンピュータ100は、さらに仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで、2回目の仮停止図柄として、すべり演出を実施する仮停止図柄(すべり演出前仮停止図柄「3 3」、すべり演出後の仮停止図柄「344」)に決定すると(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1219)、再変動であることを示す「ガイーン」の音声をスピーカ27から出力させるとともに、図104(B)に示すように、再変動を開始させ、図104(C)(D)に示すように、「3」のリーチとする。白抜きの「3」は仮停止していることを示している。続いて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図104(E)に示すように、右図柄「3」をすべらせるすべり演出を実施して右図柄「4」で仮停止させる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図104(F)に示すように、中図柄「4」を仮停止させ、ドハズレ図柄とする。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再変動であることを示す「ガイーン」の音声をスピーカ27から出力させるとともに、図104(G)に示すように再変動を開始させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図104(H)(I)に示すように、左右図柄を停止させ、リーチを発生させる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドに応じて、表示結果を図104(J)に示すように大当りとするか、図104(K)に示すようにはずれ図柄とする。
図105は、可変表示装置9において実行されるすべり演出を伴う擬似連続変動の表示例を示す説明図である。図105の例は、図104の例とほぼ同じであるが、図105(E)(F)に示すように、すべり演出後の仮停止図柄をチャンス目としている点が異なる。図105の例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで、2回目の仮停止図柄として、すべり演出を実施する仮停止図柄(すべり演出前仮停止図柄「3 3」、すべり演出後の仮停止図柄「357」)に決定している。(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1219)。このように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、すべり演出後の仮停止図柄として、ドハズレ図柄またはチャンス目を決定可能である。
図106は、可変表示装置9において実行されるすべり演出を伴う擬似連続変動の表示例を示す説明図である。図106の例は、図105の例とほぼ同じであるが、図106(D)に示すように、すべり演出前の仮停止図柄をリーチとしていない点が異なる。図105の例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで、2回目の仮停止図柄として、すべり演出を実施する仮停止図柄(すべり演出前仮停止図柄「3 4」、すべり演出後の仮停止図柄「357」)に決定している。(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1219)。このように、リーチとしない場合でも、図106(E)(F)に示すように、すべり演出によりチャンス目で仮停止させている。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、すべり演出前の仮停止図柄として、リーチとする場合とリーチとしない場合とを決定可能である。
図107は、可変表示装置9において実行されるリーチ演出の表示例を示す説明図である。図107(A)は可変表示装置9の変動前の状態を示している。このとき、図13および図14おける変動番号4〜8、42〜47のノーマルリーチとなる変動パターンコマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図107(B)に示すように、可変表示装置9の飾り図柄の変動表示を開始する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図107(C)示すように、まず左図柄「7」を停止させ、図107(D)に示すように、右図柄「5」から変動の速度を落とした上で、図107(E)に示すように、4コマ後の右図柄「7」を停止させる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、表示結果を図107(F)に示すように大当りとするか、図107(G)に示すようにはずれ図柄とする。このように、変動の速度が落ちた時点で遊技者は停止する図柄(4コマ後の図柄)が予測できる。
図108は、可変表示装置9において実行されるすべり演出を伴う擬似連続変動の他の表示例を示す説明図である。図108(A)は、図13〜図15における「すべり」の変動パターンコマンドを受信した場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100が仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで仮停止図柄として図5に示す「1C」のチャンス目に決定し(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1221)、チャンス目「357」で1回目の仮停止をした可変表示装置9の再変動前の状態を示している。演出制御用マイクロコンピュータ100は、さらに仮停止図柄決定処理(図51、図52)を実行することで、2回目の仮停止図柄として、すべり演出を実施する仮停止図柄(すべり演出前仮停止図柄「7 7」、すべり演出後の仮停止図柄「788」)に決定すると(ステップS1203のY、ステップS1208〜S1219)、再変動であることを示す「ガイーン」の音声をスピーカ27から出力させるとともに、図108(B)に示すように、再変動を開始させ、図108(C)に示すように左図柄「7」を仮停止させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図108(D)に示すように、右図柄「5」から変動の速度を落とす。図107の例で説明したように、通常は4コマ後の右図柄「7」で仮停止するが、図108(E)に示すように、この例のすべり演出では、右図柄「7」では仮停止せずにすべって、図108(F)に示すように、右図柄「8」で仮停止する。すなわち、すべり演出を実施するときは、仮停止図柄の6コマ前から変動の速度が落ちる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図108(G)に示すように、中図柄「8」を仮停止させ、ドハズレ図柄とする。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再変動であることを示す「ガイーン」の音声をスピーカ27から出力させるとともに、図108(H)に示すように再変動を開始させる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図108(I)(J)に示すように、左右図柄を停止させ、リーチを発生させる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドに応じて、表示結果を図108(K)に示すように大当りとするか、図108(L)に示すようにはずれ図柄とする。
図109は、可変表示装置9において実行されるすべり演出を伴う擬似連続変動の他の表示例を示す説明図である。図109の例は、図108の例とほぼ同じであるが、図109(E)〜(G)に示すように、右図柄「8」を仮停止させる直前に図柄を消失させている点が異なる。図108および図109に示したように、遊技者が再変動が継続されることを認識できれば、すべり演出の手段は限定されない。
以上のように、この実施の形態1では、すべり演出を実施した後に、再変動する擬似連続変動を含む変動パターンが用意されている。すなわち、すなわち、図51および図52に示す仮停止図柄決定処理のステップS1211〜S1219にてすべり演出を実施する仮停止図柄を決定可能である。すべり演出が実施されたことで、遊技者は擬似連続変動が継続されることを認識でき、興趣の向上が図れる。
また、擬似連続変動が継続するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、仮停止図柄決定処理において仮停止図柄としてチャンス目を決定可能である。すなわち、図51および図52に示す仮停止図柄決定処理のステップS1204、S1205またはS1220、S1221にてチャンス目を決定可能である。表示結果がチャンス目となることにより、遊技者は擬似連続変動が継続することを認識できるので、遊技性の向上が図れる。
また、すべり演出を実施する前の仮停止図柄をリーチとすることができる。すなわち、図51および図52に示す仮停止図柄決定処理のステップS1211〜S1214にて、リーチとなる仮停止左図柄およびすべり演出前仮停止右図柄を決定可能である。このように、リーチとすることで擬似連続変動が継続しないのでは、と遊技者に認識させた後にすべり演出を実施することができるので、より一層興趣の向上が図れる。
また、すべり演出を実施した後にはリーチに発生させている。すなわち、図104の例では、図104(D)(E)にてすべり演出を実施した後、図104(H)に示すようにリーチを発生させている。このように、再変動態様を実施した後にリーチ状態を表示することにより、より一層興趣の向上が図れる。
また、リーチ有ハズレ決定処理において、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)や、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)を用いて、左右図柄との差分にもとづいて中図柄を決定可能である。これにより、ノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)やスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)の図柄差に振り分けられた判定値により、大当り図柄に近い表示結果となる割合を高くしたり、大当り図柄には遠い表示結果となる割合を高くしたりすることができ、遊技性を豊富にすることができる。
また、リーチ有ハズレ決定処理において、ノーマルリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルよりも、擬似連続変動を実施し、スーパーリーチとなった後のはずれ図柄を決定するときに用いるスーパー発展時中図柄選択用テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は4または5であるが、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は7または8である。これにより、擬似連続変動を実施した後のリーチでは、はずれとなる場合であっても、大当り図柄に近い(差分が小さい)図柄となる割合を高めることができ、擬似連続変動に対する遊技者の期待感をより高めることができる。
また、通常時パターン決定処理(通常モードの変動パターン決定時)と時短時パターン決定処理(ストーリーモードの変動パターン決定時)において、共通の特別演出(例えばトロッコリーチ)を含む変動パターンを決定することができる。これにより、ストーリーモード中の演出に意外性を持たせることができる。
また、飾り図柄変動開始処理において、ストーリーモード中は、前回の演出(例えば進行方向)にもとづいてプロセステーブルが選択されるので、前回の演出と関連あるプロセステーブルを選択することができる。
また、ストーリーモード中に特別演出を実行するときに、ストーリー演出と特別演出とをつなぐ、つなぎ演出を実行するので、違和感のない自然な演出を実行することができる。
また、リーチ無ハズレ決定処理において、中図柄を決定するときに、左右図柄に応じたチャンス目とならない中図柄選択用テーブルを選択し、選択した中図柄選択用テーブルを用いて中図柄を決定するように構成されているので、左・中・右の図柄の組み合わせがチャンス目にならないと判定されたときに、はずれ図柄としてチャンス目が停止表示されるのを確実に防止することができる。
また、中図柄を決定するときに、チャンス目禁則用テーブルを用いて左右図柄に応じたチャンス目に類似の図柄(突確類似図柄)とならない中図柄選択用テーブルを選択し、選択した中図柄選択用テーブルを用いて中図柄を決定するように構成されているので、はずれ図柄としてチャンス目に似ている図柄が停止表示されるのも確実に防止することができ、遊技者にチャンス目が停止表示されたと誤解を与えないようにすることができる。
また、リーチ有ハズレ決定処理において、ノーマルリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルよりも、スーパーリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いるスーパー発展時中図柄選択用テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は4または5であるが、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は7または8である。従って、ノーマルリーチかスーパーリーチかといった変動パターンによって、例えば大当り図柄に近いリーチはずれ図柄(例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄)となる割合を異ならせることができるようになる。
また、リーチ有ハズレ決定処理において、ストーリーモード中のはずれ図柄を決定するときに用いるはずれリーチ時中図柄選択用テーブルよりも、通常モード中のはずれ図柄を決定するときに用いる中図柄選択用テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図54に示すはずれリーチ時中図柄選択用テーブル(BH−3)では、図柄差「−3」〜「+2」に判定値が振り分けられていないが(ストーリーモード中では「*」が表示されないので、「−2」および「+2」が表示上の1コマずれとなる)、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)では、図59に示すスーパー発展時中図柄選択用テーブル(H−5)では、図柄差「−1」「+1」にも判定値が振り分けられている。従って、ストーリーモード中では、通常モードより大当り図柄に近いリーチはずれ図柄(例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄)となる割合を少なくすることができるようになる。
また、ノーマルリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いる、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)において、シングルリーチが成立するとき(図中の「S」)とダブルリーチが成立するとき(図中の「W」)とで、判定値の振分率の異なるテーブルを用いて、リーチ図柄に対する図柄差を決定し、中図柄を決定するようにしているので、リーチとなる有効ライン数によって、大当り図柄に近いリーチはずれ図柄(例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄)となる割合を異ならせることができる。また、ダブルリーチのテーブルにおいてリーチ図柄に対する図柄差「−2」に対して判定値を振り分けないようにしているので、確実に大当り図柄が停止表示されてしまうのを防止することができる。
また、ノーマルリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択用テーブルよりも、救済演出の実行前の暫定停止図柄を決定するときに用いるノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図58に示すノーマルはずれ時中図柄選択用テーブル(H−4)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は4または5であるが、図77に示すノーマル用中図柄暫定停止選択用テーブル(F−5)では、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は7または8である。従って、例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄になると、救済演出が実行される割合が高いことになる。従って、遊技者にノーマルリーチはずれ図柄に対する興味を持たせることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合は(ステップS632のY、S633のN、S634のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定し(ステップS635、図85)、決定した飾り図柄を停止表示する(ステップS842)ように構成した。このような構成によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを取りこぼしても大当り遊技が発生するか否かを遊技者に認識させることができるとともに、飾り図柄の指定に関する演出制御コマンドのコマンド数が削減されることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
なお、上記の実施の形態では、時短状態および確変時短状態においてストーリーモードとしていたが、これに限定されない。例えば、確変状態においてストーリーモードとしてもよいし、時短状態のみまたは確変時短状態のみにおいてストーリーモードとしてもよい。また、通常遊技状態中の特定の期間(例えば、10回の変動)のみストーリーモードとしてもよい。
また、ストーリー演出は、キャラクタが左右に移動するものであったが、左右以外の方向(例えば上下)に移動するものであってもよいし、格闘技を行うようなストーリーであってもよい。また、すごろくのように、前後のストーリーに連続性のあるものであってもよい。
なお、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリー演出におけるキャラクタの進行方向を決定していたが、進行方向のような、他の演出に影響を与えない演出に限定されない。例えば、桃太郎がきびだんごで猿を手なずけ、次回変動以降も猿がお供としてつき、その後に予告演出を行うなど、他の演出に影響がある演出を決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリー演出の種別として、猿を手なずける演出を実行するか否かを決定する。そして、猿を手なずける演出を実行した後は、猿の動作によりリーチ予告するようにし、猿を手なずける演出を実行する前は、背景などによってリーチ予告することで、他の演出に影響を与えるようにすることができる。
また、上記の実施の形態の飾り図柄変動開始処理において、演出の切替は、前回の演出(進行方向)、大当りであるか否か、および、乱数値にもとづいて実行していたが、これに限定されない。例えば、特定の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、前回と進行方向を変えるようにしてもよいし、変動回数をカウントして所定の回数に達したときに、前回と進行方向を変えるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ストーリーモード中であるか否かを、背景指定コマンドの内容から確認した遊技状態にもとづいて判定していたが、変動パターンコマンドにより判定してもよい。この場合、図13〜図15に示す変動番号2や128などのストーリーモード中と通常モード中で共通の変動パターンコマンドは設けない。また、通常大当りの終了を示すエンディング指定コマンド(A301(H))の受信から、100回変動パターンコマンドを受信したか否かやエンディング指定コマンドA303(H)、A304(H)を受信したか否かにもとづいて判定してもよい。その場合、RAMに時短フラグを設けて、時短フラグをオン/オフすることで、時短フラグにもとづいて判定する。背景指定コマンドの内容からストーリーモード中であるか否かを判定する場合や、エンディング指定コマンドの内容からストーリーモード中であるか否かを判定する場合は、リーチを示す変動パターンコマンドはストーリーモード中と通常モード中とで共通にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が、ストーリーモード中であるか否かに応じて飾り図柄を決定する。
なお、上記の実施の形態では、リーチ有ハズレ決定処理において、シングルリーチおよびダブルリーチのいずれの場合においても、リーチ図柄に対する差分によって中図柄を決定していたが、リーチ図柄に対する差分でなく、上段、中段、下段の左図柄または右図柄に対する差分によって中図柄を決定するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、再抽選演出の実行タイミングは、大当り遊技中(ラウンド中)または大当り遊技終了後のエンディング演出中とされていたが、大当り遊技が開始された後から大当り遊技が終了して新しく変動が開始されるまでの間であれば、どのようなタイミングであってもよい。例えば、ファンファーレ演出中であってもよいし、インターバル表示中であってもよい。そして、そのような再抽選演出の実行タイミングを図柄情報指定コマンドで指定するように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合において、非確変図柄を決定して表示し、その後に受信するファンファーレコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを確認していたが(ステップS639〜S645)、エンディングコマンドを受信したときに、エンディングコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無を確認するように構成されていてもよい。この場合、図38のステップS638〜640の処理をエンディングコマンドを受信したときに実行すればよい。なお、エンディングコマンドを受信したときに再抽選演出を実行する必要があるときは、エンディング演出中に再抽選演出を実行しなければならないので、再抽選演出の実行タイミングを決定する処理(ステップS641〜S645)は不要である。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドまたはファンファーレコマンドで大当り遊技開始後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するように構成されていたが、図柄情報指定コマンドでは再抽選演出の実行の有無等を指定しないように構成してもよい。このような構成であれば、図柄情報指定コマンドの種類を少なくすることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。このような構成の場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に大当り遊技開始後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定することになる。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の乱数を用いて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定し、決定結果にもとづいて再抽選演出を所定のタイミングで実行する。
また、図柄情報指定コマンドで大当り遊技開始後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するとともに、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に大当り遊技開始後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定するように構成されていてもよい。このような構成では、図柄情報指定コマンドでエンディング中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100は大当り中に再抽選演出を実行すると独自に決定することや、逆に、図柄情報指定コマンドで大当り中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100はエンディング中に再抽選演出を実行すると独自に決定することが考えられる。この場合、大当り中に再抽選演出が実行され確変図柄に昇格したにもかかわらず、エンディングでも再抽選演出が実行されてしまうと、再抽選演出の実行タイミングの整合が取れなくなってしまう。そこで、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中での再抽選演出の実行を禁止する処理が実行される。具体的には、大当り中に再抽選演出を実行したときに、そのことを示すフラグをセットし、当該フラグがセットされたことにもとづいて、エンディング中に再抽選演出を実行することに決定されていても、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560では変動パターンコマンドまたは図柄情報指定コマンドで昇格タイミング(変動中、大当り中、またはエンディング)のみ指定し、演出制御用マイクロコンピュータ100はコマンドで指定されたタイミングにおいて必ず再抽選演出(昇格あり)を実行し、昇格前のその他の再抽選演出の実行タイミングや昇格しない場合(通常大当りの場合)の再抽選演出の実行タイミングについては、演出制御用マイクロコンピュータ100が再抽選演出を(昇格なし)を行うか否かを抽選にて決定するようにしてもよい。
(実施の形態2)
図110は、実施の形態2における中継基板、音/ランプ制御基板、表示制御基板の回路構成例を示すブロック図である。図8に示した基板構成では、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100が可変表示装置9の表示状態を制御するとともに、ランプドライバ基板35および音声出力基板70に制御信号を出力して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御するように構成されていた。しかし、図110に示す基板構成では、音/ランプ制御基板80Aに搭載されている音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御基板80Bに搭載されている表示制御用マイクロコンピュータ100Bが可変表示装置9の表示状態を制御するように構成されている。そして、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560からの制御コマンド(以下、音/ランプ制御コマンド)が先に音/ランプ制御基板80Aの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aに送信され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが受信した音/ランプ制御コマンドに対応した制御コマンド(以下、表示制御コマンド)を表示制御基板80Bの表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドにもとづいて各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドにもとづいて可変表示装置9の表示状態を制御する。
図111は、実施の形態2における音/ランプ制御用マイクロコンピュータが実行する音/ランプ制御メイン処理を示すフローチャートである。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS711)。その後、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS712)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのフラグをクリアし(ステップS713)、以下の音/ランプ制御処理を実行する。
音/ランプ制御処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(音/ランプ側コマンド解析処理:ステップS714)。次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、音/ランプ制御プロセス処理を行う(ステップS715)。音/ランプ制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応した処理を選択して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力の制御等を実行する。さらに、各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS716)。その後、ステップS712に移行する。
図112は、音/ランプ制御メイン処理における音/ランプ側コマンド解析処理(ステップS714)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された音/ランプ制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。音/ランプ側コマンド解析処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS721)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS722)。
受信した音/ランプ制御コマンドが、変動パターンを指定する制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜8080(H))であれば(ステップS723)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS724)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS725)。そして、変動パターンに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS726)。
受信した音/ランプ制御コマンドが、図柄情報を指定する制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C05(H))であれば(ステップS727)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、図柄情報に対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS728)。また、受信した音/ランプ制御コマンドが、その他の制御コマンドであれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、その他のコマンドに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS729)。
表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドを受信すると、受信コマンドにもとづいて、上記の各実施の形態で説明した演出制御手段の処理と同内容の処理を実行する。すなわち、図35〜図98において「演出制御」とあるのを「表示制御」と置き換えた場合の処理を実行する。
なお、上記実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられ、実施の形態2では、音/ランプ制御基板80Aおよび表示制御基板80Bが設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出装置を制御する回路を2つの基板に搭載する場合、各々の基板に搭載する演出装置を制御する回路の分け方は任意である。例えば、可変表示装置9およびランプ等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示/ランプ制御基板)と、その他の演出装置(スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態3では、音/ランプ制御基板80Aにおいて遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドに対応する表示制御コマンドを表示制御基板80Bに送信するとしていたが、表示制御コマンドを音/ランプ制御コマンドと同内容のデータとしてもよいし、例えば簡略化したコマンドに変更して表示制御コマンドとして送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
なお、上記の各実施の形態において小当りを設ける場合に、特別図柄表示器8に表示される大当り図柄および小当り図柄を共通の図柄(例えば「7」)としてもよい。このようにすれば、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、大当りか小当りかや、大当り種別などを遊技者に悟られることがない。従って、再抽選演出における確変状態への移行に対する期待感を損なうことがない。また、突然確変大当りか小当りかに対する期待感も損なうことがない。
また、特別図柄表示器8に表示される特別図柄の停止図柄として、15ラウンド当り(確変大当り、非確変大当り)のときの図柄を共通の大当り図柄としてもよい。このような構成によっても、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、確変大当りか非確変大当りかを遊技者に悟られなくすることができる。また、小当りを設ける場合に、特別図柄表示器8に表示される特別図柄の停止図柄として、2ラウンド当り(突然確変大当り、小当り)のときの図柄を共通の図柄としてもよい。このような構成によっても、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、突然確変大当りか小当りかを遊技者に悟られなくすることができる。
また、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドが専用の変動パターンコマンド(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドでない変動パターンコマンド)であるときは、その専用の変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていた。しかし、通常時には図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定し、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合にのみ変動パターンコマンドの内容を参照し、飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
また、確変大当り専用の変動パターンコマンド、通常大当り専用の変動パターンコマンド、はずれ専用の変動パターンコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したときに、図柄情報指定コマンドを受信できなかった場合は、変動パターンコマンドの内容にもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
また、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドとを分けていたが、1つのコマンドとしてもよい。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、図柄の変動開始時に変動パターンと図柄情報(はずれ、通常大当り、または確変大当り)とを示す1つのコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その共通のコマンドにもとづいて、図柄の変動を開始し、変動パターン(変動時間を含む)を特定し、さらに飾り図柄の停止図柄等を決定する。
なお、上記の各実施の形態では、大当り遊技開始後の再抽選演出において、図柄を再変動させた後、確変図柄を停止表示させるようにしていたが、図柄を用いずに「確変」というような文字を表示することにより確変大当りになったこと(確変状態に移行されること)を遊技者に報知するようにしてもよい。この場合は、ステップS629、S692で確変図柄を決定する代わりに「確変」を表示する旨を決定することになる。
また、上記の各実施の形態では、大当り図柄は、「1・1・1」などのようにゾロ目としていたが、ゾロ目以外の図柄の組み合わせであってもよい。例えば、有効ライン上にて左・中・右の図柄が「大・当・り」で揃ったときに大当りにするようにしてもよい。その場合、有効ライン上にて大当り図柄の一部が左右の図柄として揃ったときにリーチとなる。
また、上記の各実施の形態では、変動開始時に通常大当り終了後の変動回数をカウントし、変動回数が所定回数になったときに時短フラグをリセットするようにしていたが、変動終了時に通常大当り終了後の変動回数をカウントし、変動回数が所定回数になったときに時短フラグをリセットするようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、15ラウンドの大当り時の変動パターンを指定する変動パターンコマンドとして、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドと確変大当り専用の変動パターンコマンドと通常大当り専用の変動パターンコマンドとが設けられていたが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドと確変大当り専用の変動パターンコマンドのみ(通常大当り専用の変動パターンコマンドはなし)としてもよい。
上記の各実施の形態において、チャンス目が連続して停止表示された場合に、連続してチャンス目が停止表示された回数に応じて大当りになる可能性の高いスーパーリーチに発展させるようにしてもよい。なお、連続してチャンス目が停止表示されることを擬似連続予告あるいは擬似連続変動という。例えば、チャンス目が1回停止表示されると、スーパーリーチA(大当りの可能性が比較的低いスーパーリーチ)に発展させ、チャンス目が連続して2回停止表示された場合(具体的には、通常変動からチャンス目が停止表示され、再び通常変動からチャンス目が停止表示された場合)に、スーパーリーチBに発展させ、チャンス目が連続して3回停止表示された場合に、スーパーリーチCに発展させ、チャンス目が連続して4回停止表示された場合に、スーパーリーチD(大当りの可能性が最も高いスーパーリーチ)に発展させるようにしてもよい。また、スーパーリーチへの発展パターンの異なる複数種類チャンス目を用意してもよい。また、チャンス目の表示後にスーパーリーチに発展させる場合において、チャンス目が停止表示された後に通常変動を行い、その後に左図柄および右図柄を順に停止させてスーパーリーチに発展させる場合であっても、またはチャンス目が停止表示された後に通常変動を行わずに、直接(突然)、スーパーリーチに発展させる場合であってもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。