JP4974002B2 - 潅水施肥装置 - Google Patents

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本発明は、作物の潅水施肥栽培に用いる潅水施肥装置に関するものである。
従来の潅水施肥装置の例として特開2001−186824(以下、特許文献1という)を紹介する。
この特許文献1には、段落番号0013に「原水タンク8と肥料濃厚液タンク9にそれぞれ供給管10が接続され、これらにそれぞれポンプ11と減圧弁12や電磁弁13などの管路開閉器を備えており、これらを別々に開閉させることにより水と肥料を別々に供給停止させることができるような構成になっている。」の記載がある。
また段落番号0017〜0018には、「供給制御部1はタイマーからの情報を演算する時刻比較演算部14、流量センサーからの情報を演算する流量演算部15、水分センサーからの情報を演算する水分値比較演算部16、日射センサーからの情報を演算する日射量比較演算部17、記憶部を備えた動作判定部18、異常時に警報機を作動させるための異常判定部19および判定部の情報に基づいてポンプや電磁弁に情報を出力する動作回路部20から構成されている。これらの構成により各土壌毎にあらかじめ設定入力した各時刻において、施肥と潅水をそれぞれ別個に実行すると共に、各土壌の水分量と日射量を連続して測定し、水分量が設定値を上回った場合および又は日射量が設定値を下回った場合は潅水の信号のみを解除し、施肥の信号のみを出力して実行する。これによって肥料は必要にして充分な量を確保し、水分量は環境の状況を反映させることが可能となる。」の記載がある。
つまりこの潅水施肥装置は、任意の設定時刻に自動的に潅水と施肥をそれぞれ別個に実行する潅水施肥制御方法と、これに加えて、連続的に土壌水分値と日射量を測定するセンサーを有し、そのセンサーによって得た値により、それぞれの設定時刻の潅水のみを実行させないとする手段を備えたものである。
一方、特開2005−2758535(以下、特許文献2という)には、点滴施肥潅水栽培によって花類及び蔬菜類を含む作物を生育するために、その生育期間中の潅水量、施肥量、及び最終的な目標収量等に関し、従来に比してより正確な計画を作成し得る作物生育設計方法と装置との記載がある。
特願2001−170989(以下、特許文献3という)に、原水に肥料を溶解させた養液を、耕作地に供給して作物を栽培する養液土耕栽培方法であって、作物を栽培する前に、前記耕作地中に残存する特定肥料元素の残留量を測定する土壌分析工程と、作物を栽培する前に、作物の生育ステージ毎に必要となる所定時間当たりの同種特定肥料元素の量を予定し、この予定量に則して肥料を溶解して養液を調製して作物を栽培する栽培工程とを有し、前記栽培工程に於いて、栽培開始時から加算した予定量の合計量が、前記土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間は、原水若しくは施肥量が予定量よりも少量となるように全窒素濃度が10〜50ppmの養液を供給し、この期間を経過した後は、前記予定量に則して肥料を溶解させた養液を調製して作物を栽培することを特徴とする養液土耕栽培方法であり、点滴する養水量を示す潅水量について、各生育ステージでの値を、生育にかかる全期間にわたってCPUでの演算により取得し、取得した情報を表示部に表示した内容で濃度を設定する方法であるとの記載がある。
また、特開平10−106413(以下、特許文献4という)には、養液栽培での潅水装置の潅水時刻パターンをマイクロコンピュータ上に登録しておき、かつその索引コードを自由に選択することによって、希望する潅水パターンを用いるタイムスイッチの記載がある。
また、非特許文献1に、トマト栽培用の施肥と潅水の精密制御が容易な流量制御方式による点滴潅水施肥装置がある(非特許文献1参照)。本装置では、電子式流量計を利用して、電子カウンターで正確に1回の窒素施用量及び潅水量を設定し、同一点滴チューブで窒素施用量(液肥)と潅水量を個別に設定し、流量制御方式で注入する。施肥潅水は朝の1〜3回で行い、それ以降の潅水は水分センサーを用いることにより潅水を行う。
また、非特許文献2に、液体が流れるときの圧力と流速の関係について、非圧縮形で粘性のない理想流体には数3のベルヌーイの式が成立し、式中のρ/γを圧力水頭、ν /2gを速度水頭、τを配置水頭 、Hを全水頭とすると、流体の単位流当たりの圧力エネルギー、速度エネルギーの関係が成り立つと記載されている。
Figure 0004974002
しかしながら、特許文献1には、タイマーと流量センサーを用いて任意の設定時刻に自動的に潅水と施肥をそれぞれ別個に実行する潅水施肥制御方法に加えて、連続的に土壌水分値と日射量を測定するセンサーを有し、そのセンサーによって得た値により、それぞれの設定時刻の潅水のみを実行させないとする手段を備えているが、施肥量を正確に行うことに対する対応はなされていない。また、水分センサーを使って土壌(又は培地ともいう)水分を管理するかん水方法については、特許文献1の出願以前に既に広く利用されている。
また、特許文献2では、潅水施肥を行う際に、作物の生育期間中の潅水量、施肥量、及び最終的な目標収量に関し、従来に比してより正確な計画を策定し得うる作物生育設計装置があるが、栽培法の提示を行っているにすぎず、潅水と施肥を制御するための具体的な方法の記載がない。
また、特許文献3では、潅水施肥を行う場合の栽培圃場の土壌分析に基づく施肥設計に基づいて、肥料を溶解して養液を調製して作物を栽培する栽培工程で肥料濃度を調整する方法であり、点滴する養水量を示す潅水量について、各生育ステージでの値を、生育にかかる全期間にわたって内蔵するコンピュータで演算し、取得した情報を表示部に表示した内容で濃度を設定する方法と装置であり、フィルターや点滴チューブの目詰まりによる水圧変動や、作物の生育量や雨天、曇天下に作物の吸水量が少ない時期での少量の潅水で、所定量の肥料を確実に施用することはできない。
また、特許文献4は、養液栽培での潅水装置の潅水パターンを選択する方法を記したもので、培地に土壌を使用する潅水施肥栽培での潅水や施肥の潅水パターンとしては有用であるが、土壌の潅水や施肥を組み合わせて安定して実施する改良が求められていた。
また、非特許文献1では、電子式流量計を利用して、同一点滴チューブを用いて、水圧で肥料を吸い上げる肥料混入器で肥料濃度を設定し、電子カウンターで潅水量を設定して流量制御を行い、施肥量と潅水量を個別に設定し、施肥と潅水を分けて管理することができる装置である。この方法は、肥料の設定は肥料混入器で行い、肥料用と潅水用の電磁弁をそれぞれ制御しているため、肥料と潅水を個別に制御することができるが、肥料は比例混入式で注入されるため、肥料濃度を設定ダイアルで設定する必要があり、取扱が煩雑となる。また、原水の使用との競合や、フィルターや点滴チューブ等の目詰まりにより水圧変動が起きる場合には、施肥量が変動する。また、点滴チューブの洗浄については配慮されていない。
また、非特許文献2によると、水が配管内を流れるとき、潅水開始直後は、点滴チューブ内には水が満たされていないため、点滴チューブ内の圧力(水圧)が小さく流速が増加するため、吸引力によって肥料を吸込む方法では、肥料の吸込み量が増加する。また、水圧が変動すると吸込み量も変化する。よって、ベルヌーイ定理に基づいて肥料を吸込み混入する方法を用いた、潅水量について潅水時間で設定する方法を用いた吸引装置では施肥量が安定しない。
また、非特許文献2によると、水が配管内を流れるとき、潅水開始直後は、点滴チューブ内には水が満たされていないため、点滴チューブ内の圧力(水圧)が小さく流速が増加する。配管絞りによる吸引力によって肥料を吸込む方法は、ベルヌーイ定理に基づいており、流速の項が二乗で増加するため、圧力の項が大きく減少し吸込量が極端に大きくなる。このため、絞りを用いて決まった潅水時間内で肥料を混入する方法を用いた吸引装置では、一回の施肥量が安定しない。
特開2001−186824(P2001−186824A) 特開2005−2758535(P2005−278535A) 特願2001−170989(P2001−170989) 特開平10−106413 樋江井清隆、他2名、「流量制御方式による点滴潅水施肥装置」、平成14年度 関東東海北陸農業研究成果情報、64 千葉孝男、「配管の設計」、建築設備設計マニュアル、社団法人建築設備技術協会、166−172(平成6年)
本発明は、果菜類及び花類を含む作物の潅水施肥栽培に関し、栽培圃場において、異なる栽培方法や養分状態の培地を区分し、各区分を潅水系統付けし、それぞれの潅水系統での潅水と施肥を的確且つ効率的に実施し、電子式流量計を利用せず、フィルターや各潅水系統の点滴チューブの目詰まり等を防止して、水圧や潅水量に影響されず、決められた時間で正確に設定した肥料を施用し、従来の手法に比して設定操作を簡便にし、コンパクトで設置場所を要しない潅水施肥装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を満足する潅水施肥装置を完成し、前述した従来技術の持つ課題を解決したものでありその技術手段は、次の(1)〜(3)に紹介の通りである。
(1)、栽培圃場を複数系統に分割し、各系統圃場単位に点滴チューブを配設して潅水施肥栽培を行う潅水施肥装置であって、取水源に連通する送水パイプに、原水の異物を除去するフィルターと肥料を混入する肥料ポンプ付きの肥料混入部とを順次に介設すると共にその肥料混入部の介設の下流パイプ部に前記各系統圃場の点滴チューブを分岐接続し、前記各系統圃場の点滴チューブの上流部にチューブ電磁弁を設置し、各系統圃場単位に又は複数の系統圃場グループ単位に水分計を設けると共に、これ等を操作する潅水施肥制御装置を設置し、
潅水施肥制御装置は、
1日を単位に潅水を開始する時刻(潅水時刻)を配置し索引コードを登録した潅水時刻パターンを選択設定可能に複数備えた潅水時刻パターンコード表と、前記潅水時刻パターンの各々に対応して設けられ当該潅水時刻パターンに配置した潅水時刻での潅水と任意の潅水時刻での施肥を記憶し、これ等の潅水と施肥の各々について、前記水分計からの測定値に連動して又はこれによらないで強制的に行うかを記憶すると共に潅水時間、施肥時間、施肥量、潅水時間内の施肥後の点滴チューブの洗浄時間等の関連条件を記憶した潅水施肥パターンを選択可能に複数備えた潅水施肥パターン表とを有するパターン記憶部と、
潅水施肥対象の系統圃場の選定と前記パターン記憶部の潅水時刻パターンコード表と潅水施肥パターン表から牽引コードによる潅水時刻パターンと潅水施肥パターンを選定設定すると共に、潅水施肥パターンの当該潅水と施肥について、施肥する潅水時刻、前記水分計からの測定値に連動して又はこれによらないで強制的に潅水又は潅水と施肥を行うか、潅水時間、施肥時間、施肥量、潅水時間内の施肥後の点滴チューブの洗浄時間等の関連条件をその変更を含んで入力設定する選択・条件設定部と、
前記選択・条件設定部で選択した系統圃場の潅水時刻パターンとそれに対応する潅水施肥パターンに基づき、前記取水源と前記肥料ポンプと当該系統圃場のチューブ電磁弁を操作して、当該点滴チューブから当該系統圃場に潅水のみ又は潅水と施肥或いは潅水と施肥と前記点滴チューブの洗浄をする制御部とを有してなる
ことを特徴とする潅水施肥装置。
(2)、前記潅水施肥制御装置の選択・条件設定部にて選択設定された潅水施肥パターンに基づき制御部においてなされる潅水と施肥は、前記取水原に潅水ポンプ又は原水電磁弁を設け、次の何れかにより制御されることを特徴とする請求項1に記載の潅水施肥装置。
水分計の出力による原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる潅水、
水分計の出力によらずに原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる強制潅水、
水分計の出力による原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動のいずれかと肥料ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる潅水と施肥、
水分計の出力によらずに原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動のいずれかと肥料ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる強制潅水と施肥、
前記潅水施肥中における施肥後の点滴チューブ洗浄の際の施肥ポンプ制御は、当該潅水時間Ti(分)内に潅水施肥時間(Ti−Tw)とそれに続く点滴チューブ洗浄時間Tw(分)を設定する際、潅水施肥時間(Ti−Tw)中の肥料ポンプの稼動ストローク数Sを圃場面積A(アール)と、施肥量B(CC/アール)と、肥料ポンプの能力である単位時間当たりの最大ストローク数(肥料ポンプ能力定数(K))と肥料ポンプの単位時間当たりの最大吐出能力定数P(CC/分)とその吐出量補正係数Pc(%)とを用いて、数1により演算算出し、この稼動ストローク数Sにより肥料ポンプを制御する。
Figure 0004974002
(3)、前記選択・条件設定部は、潅水時刻パターンコード表から選択した潅水時刻パターンとの関係で示す潅水施肥パターン表において、潅水施肥パターンの潅水時刻列に新たに任意に強制施肥をする時刻(施肥時刻)をN回目の潅水時刻に又はN回目毎の潅水時刻を入力設定することを可能にし、その設定時刻に制御部が肥料ポンプを動作させることを特徴とする前記(1)に記載の潅水施肥装置。
而して、上記本発明における前記肥料ポンプの稼動ストローク数Sとは、肥料ポンプを例えば電磁式ポンプにした場合は電磁ピストンの所要の稼動ストローク数を言い、ギヤー式ポンプにした場合はギヤーの所要の稼動個数を言い、ダイヤフラム弁式ポンプにした場合はダイヤフラム弁の所要の稼動ストローク長さを言う。
本発明の潅水施肥装置は、上記構成により次の優れた効果を呈するものである。
即ち、通常操作は栽培時期、期間中の作物の生育状態や天候に対応して、最適な潅水施肥パターンを任意に選択することにより、その選択潅水施肥パターンの各種設定内容により的確な開始時刻に適量の潅水を設定時間通り自動的に行うと共に、この潅水時刻の任意の時刻に対象圃場の面積当たり設定した肥料の施肥をも同時に正確に自動的に行うことが出来るものである。
例えば低温の時期には、早朝からの潅水によって培地温が低下するため、初回の潅水時刻を遅く配置し、終了回の潅水時刻を早く配置した潅水時刻パターンを選択し、温暖な時期には初回の潅水時刻を早く配置し、終了回の潅水時刻を遅く配置した潅水時刻パターンを選択する。また、初回から最終回までの潅水時刻の数も、初回の潅水時刻に続いて1〜多回数の時刻数にした各種潅水時刻パターンを記憶させる。
これにより潅水管理及び施肥管理を独立して任意に実施できるため、簡便で多様な品目、多様な栽培法に適用対応することができる。
しかもこの施肥をも同時に行う任意の潅水時刻において、点滴チューブの洗浄を適宜実施することも任意に可能とし、点滴チューブの肥料による汚染を防止すると共に水圧の変動の影響を受けずに円滑な潅水施肥を長期に亘って高位に安定実施することを確保するものである。
更に、これらの潅水施肥実績に関しては潅水時刻パターンと潅水施肥パターンと組合わせた成果と共に実績データとして記録しておくことにより、選択した潅水施肥パターンの選択の是非を正確に評価することができ、以後の潅水施肥作業では栽培時期、期間中の作物の生育状態や天候に最適なものとして当該潅水施肥パターンを位置づけたり、或いはそれ用に適切な設定内容に修正設定して有利な潅水施肥パターンに仕上げることが出来るものである。
これにより新規な潅水施肥栽培もリスクを最小にして多数実現することが出来たものである。
本発明の潅水施肥装置において、潅水施肥とは、作物の潅水を行う際に、固形肥料を溶かした液肥を、潅水する水に混入して薄めて施肥を行うものであり、養液土耕といわれるものと同義である。
発明を実施するための最良の形態を具体的に紹介する。
図1に潅水施肥装置の例を示す。本例の潅水施肥装置は、栽培圃場10を複数系統に分割し、各系統圃場10a〜10d単位に点滴チューブ9a〜9dを配設して潅水と施肥栽培を行う。
1.装置構成と機能
潅水施肥装置は、原水が蓄えられた井戸又は貯水槽1などから原水を汲み上げて送水する潅水ポンプ2、潅水ポンプによって、又は、潅水に必要な一定の水圧を有する取水源3には潅水ポンプを用いずに直接的に取水源用電磁弁4によって送水された原水の異物を除去するフィルター5、原水に肥料を混入する肥料混入部6及び複数個のチューブ電磁弁7a〜7dを介して、栽培圃場10に設置した複数の点滴チューブ9a〜9dに送液し、果菜類の栽培圃場10に水又は水と肥料を給液する。更に栽培圃場10bと10dには、水分計8a,8bを設けると共に、これ等を操作する潅水施肥制御装置13を設置してなる。
取水源が潅水に必要な一定の水圧を有する場合で、畑地潅漑用のダムから圃場に定置配管された施設を利用する場合には、先ず取水源用電磁弁4を開き、続いて潅水用の電磁弁7a〜7dを潅水施肥制御装置13の制御に従って開閉し、潅水施肥の最後に取水源用電磁弁4を閉じる。
肥料ポンプ12は、1台12a又は2台12bの電磁式ポンプやパルスポンプ等からなり、潅水施肥制御装置13の制御により、肥料タンク11から一定の濃度の液体の肥料を吸水し、一定時間の範囲内で原水に肥料を注入する。1台の場合は、作物に必要な総合養分を含む肥料を一定濃度に溶かした1種類(1液11a)を使用し、2台の場合は、肥料の混合により沈殿を招く複数の成分を含む肥料を互いに別々に一定濃度に溶かした2種類(2液11b)を使用する。
2台のポンプは潅水施肥制御装置13にそれぞれ独立して結線され、潅水施肥制御装置13で肥料ポンプ12a、12bの作動又は停止を制御する。
潅水ポンプ2を使用する場合は、潅水ポンプ2、電磁弁7、肥料ポンプ12、水分計8及び潅水ポンプ起動装置14それぞれを潅水施肥制御盤13との間で電気的に結線している。この潅水施肥制御盤は、電磁弁、肥料ポンプを制御し、潅水ポンプ起動装置14を制御し潅水ポンプを駆動する。
潅水ポンプ2を使用しない場合は、潅水施肥制御装置13は、電磁弁4、肥料ポンプ12a,12bを制御する。潅水施肥制御装置13の制御で潅水が行われる場合は、潅水ポンプを使用するときは潅水ポンプを駆動し、井戸又は貯水槽から送水し、使用しないときは潅水ポンプを駆動せずに取水源から直接に送水される。
前記水分計8a〜8bは、栽培圃場10の培地に潅水し浸潤した水分を測定し、得られたデータに基づいて潅水施肥制御装置13を動作させる。たとえば、水分がポーラスカップに作用し、真空度が下がることによって培地水分の変化を電気的に出力する水分計8を土壌に挿入している。
水分計8a〜8bはそれぞれのチューブ電磁弁7a〜7dと連動している。複数個の水分計により複数系統の潅水を制御する。各系統の水分状態を同じ水分管理で行う場合には、1個の水分計8aの出力を複数個のチューブ電磁弁に連動させることで、全ての系統について同一の水分管理ができる。
また水分計8a、8bのデータに基づいて潅水施肥制御装置13が働いて、潅水ポンプ起動装置14を作動して潅水する。肥料タンク11a、11bの肥料を肥料ポンプ12a、12bで吸い上げ、所定量の肥料を肥料混入部6において原水に混入する。
また、本例は栽培圃場10を4系統10a〜10dに分割し,これを2区分にグルーピングしこの区分ごとに1個の水分計8a、8bを配置して水分管理を行う場合には、1個の水分計により当該区分内の全電磁弁を連動させることで、2分割した水分管理ができるようにしてある。
2.潅水施肥制御装置13の構成と機能詳細
潅水施肥制御装置13の構成を図2に示す。
図3において潅水施肥制御装置13は、パターン記憶部300と選択・条件設定部200と
制御部400とから構成する。
パターン記憶部300は、表1に例を示すように、1日を単位に潅水を開始する時刻(潅水時刻)を配置し索引コードを登録した潅水時刻パターンを選択設定可能に複数備えた潅水時刻パターンコード表と、表2に示すように、前記潅水時刻パターンの各々に対応して設けられ当該潅水時刻パターンに配置した潅水時刻での潅水と任意の潅水時刻での施肥を記憶し、これ等の潅水と施肥の各々について、前記水分計からの測定値に連動して又はこれによらないで強制的に行うかを記憶すると共に潅水時間、施肥時間、施肥量、潅水時間内の施肥後の点滴チューブの洗浄時間等の関連条件を記憶した潅水施肥パターンを選択可能に複数備えた潅水施肥パターン表とを有する。
Figure 0004974002
Figure 0004974002
表2において、潅水施肥パターンは、潅水施肥パターンが、1から始まる潅水施肥パターンナンバーに選択した潅水時刻パターンの時刻を並べ、潅水ポンプ、電磁弁又は肥料ポンプを作動する方法を並べたパターンであって、設定した潅水時刻パターンの潅水時刻において、潅水ポンプ、電磁弁又は肥料ポンプを強制作動したものをONで示し、強制作動をし終えた次の回から水分計の出力による潅水ポンプと電磁弁又は肥料ポンプの作動をPF?−>on、N回目の作動をonで示したパターンをいくつか作成したパターン群からなる表である。この表から栽培時期や栽培品目の種類によって最適な潅水施肥パターンを選択する。
これにより、1日の中で、作物の光合成が盛んで、養分の要求量が多い時間帯にも施肥が可能となる。また、潅水時刻パターンの索引コード及び潅水施肥パターン索引コード、強制潅水や強制潅水施肥の初回からの繰返し回数(R)や、前記N値を記録しておけば栽培成果と共に翌年の同様な季節や気候などの条件の栽培に利用できる。
選択・条件設定部200は、表示切り替え可能にした複数の入力画面を有する。例えば、潅水時刻パターンの入力画面、潅水施肥パターンの入力画面、潅水施肥を行う複数系統の面積(a)の入力画面、洗浄時間の入力画面、潅水時間と一定面積当たり施肥量の入力画面、また、このようにして入力された条件での潅水量や施肥量を強制的に作動させる入力画面、また、入力条件にかかわらず潅水量や施肥量を複数系統で作動させる潅水、施肥のテスト入力画面、時刻の入力画面。これ等入力画面は、潅水や施肥の履歴を最大2週間分記録し表示させる対人操作画面である。各画面の切り替えや数値入力は、各画面の切り替えスイッチ、カーソル移動によって数値を変更を含んで入力する。登録スイッチで設定された数値の登録も行う。
これらの画面により、作物・栽培時期・栽培法に基づいて潅水施肥対象の系統圃場10a〜10dの選定と前記パターン記憶部300の潅水時刻パターンの牽引コードナンバー設定値、潅水時刻パターン変更値、潅水施肥パターンナンバーの設定、潅水施肥パターン番号の設定値を入力する。選定した潅水施肥パターンの当該潅水と施肥について、間隔数値(N)設定値、潅水時間設定値、潅水面積(1個の電磁弁を介してつながっている点滴チューブが散水する面積であって、複数系統の面積をそれぞれ、アール(a)単位である)設定値、潅水時間内の施肥後の点滴チューブの洗浄時間設定値、施肥量設定値、前記水分計からの測定値に連動して又はこれによらないで強制的に潅水又は潅水と施肥を行うかの設定及びこれらの関連条件をその変更を含んで入力設定する。
制御部400は、前記選択・条件設定部200で選択した当該系統圃場の潅水時刻パターン設定値と、潅水施肥パターン番号設定値、繰返し回数R設定値、間隔数値Nの設定値、さらに、水分計の出力を判断し、例えば後述の数2を用いて各時刻毎にMを演算して剰余時刻数を求めこれが0の時刻に潅水施肥パターンを決定する。この決定した潅水施肥パターンによるプログラムにより、前記原水電磁弁又は前記潅水ポンプと前記肥料ポンプと当該系統圃場のチューブ電磁弁を操作して、当該点滴チューブから当該系統圃場に潅水のみ又は潅水と施肥或いは潅水と施肥と前記点滴チューブの洗浄をする。また、同時に、潅水時間Ti設定値、圃場面積A設定値、洗浄時間Tw設定値、施肥量B設定値を元に数1で肥料ポンプの稼動ストローク数Sを演算し肥料ポンプを駆動する。また、これらの実行データを記録部500の潅水施肥実績データ表示画面、運転実績画面、潅水時間実績画面、施肥実績画面に3週間の履歴を記憶し表示すると共に選択・条件設定部200に入力表示も可能にしてある。
これらの構成により、各系統毎に潅水時刻パターン、潅水施肥パターンに設定された時刻において、潅水のみと潅水と施肥とをそれぞれ別個に実行するとともに、一日の1〜数回の肥料施用、潅水を行い、培地(土壌)の水分量が設定値より上回り、潅水の信号が出た場合は、潅水時刻パターンの設定時刻において、潅水ポンプを駆動し、また、関係電磁弁を開閉し、潅水や施肥が行われる。また、肥料ポンプのストローク数が演算され、肥料ポンプを駆動処理し設定された潅水施肥時間内に正確に肥料を注入する。
前記潅水施肥制御装置の制御部において選択された潅水施肥パターンに基づく潅水と施肥は前述の如く、次の何れかにより制御される。
水分計の出力による原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる潅水、
水分計の出力によらずに原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる強制潅水、
水分計の出力による原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動のいずれかと肥料ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる潅水と施肥、
水分計の出力によらずに原水電磁弁の開作動又は潅水ポンプの稼動のいずれかと肥料ポンプの稼動と潅水対象圃場用のチューブ電磁弁を開作動させる強制潅水と施肥、
前記潅水施肥中における施肥後の点滴チューブ洗浄の際の施肥ポンプ制御は、当該潅水時間Ti(分)内に潅水施肥時間(Ti−Tw)とそれに続く点滴チューブ洗浄時間Tw(分)を設定する際、潅水施肥時間(Ti−Tw)中の肥料ポンプの稼動ストローク数Sを圃場面積A(アール)と、施肥量B(CC/アール)と、肥料ポンプの能力である単位時間当たりの最大ストローク数(肥料ポンプ能力定数(K))と肥料ポンプの単位時間当たりの最大吐出能力定数P(CC/分)とその吐出量補正係数Pc(%)とを用いて、数1により演算算出し、この稼動ストローク数Sにより肥料ポンプを制御する。
Figure 0004974002
また制御部400は、潅水時刻パターンコード表から選択した潅水時刻パターンとの関係で示す潅水施肥パターン表において、潅水施肥パターンの潅水時刻列に新たに強制施肥をする時刻(施肥時刻)をN回目の潅水時刻に又はN回目毎の潅水時刻に設定することが出来る。N回目毎に設定する際は、時刻パターンの各設定時刻に到達毎に数により当該設定時刻から剰余の潅水時刻数Mを逐次求め、このMが整数の時つまり剰余時刻数0の時の時刻に肥料ポンプを動作させる。
Figure 0004974002
N:任意の数(N回目毎に強制潅水、施肥)
L:選択した時刻パターンの各設定時刻に到達毎に当該時刻迄の時刻の数−1
R:既に初回のみに設定された、または初回から連続繰り返し設定された強制潅水又は強制施肥の数
選択・条件設定部200は、作物を栽培する期間において、栽培時期毎に適切な潅水施肥を行うため、1日の潅水と施肥のパターンを切り替え、1日の潅水施肥で、潅水・潅水施肥・水分計の出力に基づく潅水のタイミングを、潅水施肥パターンに番号を付け、栽培時期に適切なパターンを選択し、人為的に設定したN値によりN回目に又はN回毎に必ず潅水施肥ができる設定を行うことが出来る。
フィルター等の目詰まり等で水圧変動が起きたときに、配管の絞りによる流速の上昇による吸込みで肥料を吸込み吸引する方法ではフィルター等の目詰まりにより施肥量が変動し易いため、潅水時間で潅水量を設定するには、水圧変動が生じても施肥量が変動しない方法を講じる必要がある。本発明では、時間内に前記数1に基づいて肥料ポンプで肥料を打込むため水圧変動による施肥量の変動が起きない。
さらに、潅水実施により水分が培地に浸潤して、ポーラスカップに作用し、真空度が下がることによって培地水分の変化を観察し電気的に出力する水分計を使い、1回当たりの潅水時間(又は潅水量)を定め、次の潅水時刻に水分計が作動していれば潅水を行い、作動しなければ潅水を行わない潅水方法と、温度上昇や作物の生育量が大きくなり、蒸発散量が増加し培地が乾燥し易い条件となった場合に、潅水時刻パターンコード表の潅水回数が多い索引コードを設定する方法と、毎日の潅水施肥で、潅水施肥パターン表において、初回又は2回又は3回、又はN回目は必ず潅水又は施肥ができる方法とを組合わせる。
さらに、複数のチューブ電磁弁のそれぞれが対応する管理系統圃場に対し、潅水と施肥を行う圃場の面積(a)をあらかじめ登録する。また、作物を栽培する圃場には、栽培の前歴の違いにより土壌に残っている肥料の量の違い、又は、苗の定植時期の違い、又は、定植後の生育が大きく異なる形態の苗(セル苗、未開花苗、開花苗)の違い、又は、周りの培地(土壌)と根を通さず水を通す防根シートで隔離して栽培する隔離栽培等の栽培法の違う圃場が混在しており、それぞれの栽培方法の違いに対応した、施肥や潅水の方法を工夫する必要がある。また、生育時期毎に肥料の量を変える必要がある。そのため、複数の系統の面積に対し、異なる施肥量(CC/a)を設定する。
さらに、これまでは、肥料注入には希釈率が一定である必要があるとの観念から、単位面積当たりの必要な施肥量(g/a)を求め、肥料ポンプ能力、肥料希釈率、潅水時間、潅水量から潅水希釈率を求める複雑な手順が必要であったが、当方法では汎用性のある施肥量(CC/a)を入力するだけで施肥でき、単位面積(a)当たりの施肥量を設定する。
また、1回の潅水時間と、肥料によって汚染した点滴チューブを水で洗浄する任意に設定される洗浄時間と、圃場の面積を入力する方法と、施肥量(a)を入力する方法と、肥料ポンプの能力を組合せ、潅水時間と洗浄時間の差の肥料施用時間内に潅水施肥を行おうとする面積に必要な肥料を注入する。
3.本例の潅水施肥装置の適用例
本実施例の潅水施肥装置を、果菜類栽培圃場に適用し、そこでの栽培果菜はピーマンとトマトの栽培を例にとってその成果を説明する。
開発した方法では、同一の電磁弁を潅水と施肥に用い、一定時間の潅水や一定量の施肥を行うことのできる高い機能を備えたたままで、電子式流量計を使用せずに潅水や施肥を行う。この場合、潅水時間、肥料ポンプの動作速度を一定にすると、複数系統が対応する基準面積当たりの潅水量は、同じ潅水時間で同じ潅水量となり、培地(土壌)の水分状態を複数系統ともそれぞれ同じ状態とすることができるが、複数系統が対応する面積が異なる場合は、潅水時間の中で肥料ポンプが同じ速度で動作するため、面積の大きい系統が対応する圃場では基準面積当たりの肥料が少なく、面積の小さい系統が対応する圃場では基準面積当たりの肥料が多くなる。
このため、各系統が対応する基準面積当たりの土壌水分を同一にし、施肥量を同一にするために、各系統毎の面積の入力と基準施肥量から、肥料ポンプの動作速度を制御する方法が実施できる。
この方法により、夏秋期に栽培されるトマトでの、梅雨時期での少ない潅水量での必要な肥料の施用による草勢の維持、初秋期の少ない潅水量での必要な肥料の施用による品質向上が可能となる。
〔潅水時間と潅水方法〕
1回当たりの潅水量は、栽培時期や作物の生育量を元に、潅水時間で設定し、一定の水圧条件での1分間の単位長当たりの点滴チューブからの水の吐出量を元に、一回の潅水に必要な潅水時間を入力する。潅水は、設定された1回当たりの潅水時間及び選定した索引コードの潅水時刻パターン及び潅水施肥パターン及び水分計の出力に基づいて、潅水動作を繰り返す。
〔洗浄時間〕
洗浄時間は、点滴チューブが肥料の析出によって汚染するのを防止するため、1回の潅水時間の範囲内で任意の洗浄時間(分)を入力する。これにより、点滴チューブの肥料の析出等による目詰まりを防ぎ、点滴チューブの使用期間中の散水能力の維持や使用年数を伸ばすことができる。洗浄時間の設定は、各系統の点滴チューブの長さにより適宜変更するが、この変更によって、後述の肥料の設定を変更する必要はない。
〔施肥量の入力〕
施肥量の入力は、1回の潅水中に施肥を行う、基準面積(a)当たりの肥料の量であり、表4に示すピーマンの事例のように、栽培法や栽培時期によって施肥量を変更する。各系統毎の圃場の土壌の養分状態、地力、栽培方法が異なる場合にも施肥量を変更する。
〔N値を入力する潅水施肥の方法と表示〕
選択された潅水時刻パターンの時刻表において、任意の数値Nを入力し潅水施肥時刻を算出する。Nを入力すると前記数2により、初回及び繰り返し回数及び任意の設定時刻での潅水又は潅水施肥の時刻を設定し、潅水時刻パターンと潅水施肥パターンの設定により、最適な潅水施肥のパターンでの動作を行うことができる。また、各時刻での潅水又は潅水施肥の実施方法を対人画面に設定する。
〔施肥量の計算方法〕
1回の潅水時間と、肥料によって汚染した点滴チューブを水で洗浄する任意の設定される洗浄時間と、圃場の面積の入力と、施肥量(a)の入力と、肥料ポンプの能力である最大ストローク数(肥料ポンプ定数K)と肥料ポンプ最大能力定数(P)とその吐出量補正係数Pc(%)とを組合せ、前記数1に基づいて、潅水時間と洗浄時間の差の肥料施用時間内に肥料ポンプのストローク数を演算し、潅水施肥を行おうとする面積に必要な肥料を注入する。ここで、ポンプの能力によってストローク当たりの容量が定まっており、数5により得られたストローク数Sに施肥時間を乗ずることで肥料の容量が定まる。
〔施肥、潅水の履歴保存〕
潅水や施肥の日と量の履歴をコンピュータに最大3週間保存することができることにより、潅水や施肥の動作確認とともに、栽培履歴をまとめて書き留めることで、肥料の施用量の証明等に用いることができる。この肥料の施用量の証明は、前述の減化学肥料栽培、減肥栽培を証明するのに有効である。
〔潅水、施肥の方法〕
潅水と施肥の方法は、各系統毎の面積、潅水時刻パターンの選択、潅水施肥パターンの選択、洗浄時間、潅水時間、施肥量を設定する。設定した潅水時刻パターンにあって、潅水時刻パターンで、施肥の繰り返し1回で、その後、水分計による潅水をするパターンを選択したときは、タイマーが最初の時刻に達したとき、強制的に各系統毎の面積に対し、1回潅水と施肥を行い、その後、水分計の出力によって潅水を行う。また、施肥の繰り返し2回とすると、潅水時刻パターンの時刻の最初の2回強制的に潅水と施肥を行い、その後、動作は前述と同じとなる。また、N回を入力すると、潅水時刻パターンのN回目に又はN回毎に潅水又は施肥を繰り返す。これにより、作物の生育量や栽培時期に適応した、適正な施肥や水管理ができる。
<具体例1>
表1の潅水時刻パターン16の例では、8:00から毎時毎に18:00までの潅水時刻が設定されているが、表2の潅水施肥パターン番号1と組合わせると、一回目8:00に強制的に潅水と施肥を行い、その他の時刻では水分計の出力に基づいて潅水が実施される。これにより、毎日の必要な肥料が確実に施用され、培地水分は適正に維持された。
<比較例1>
〔電子式流量計を備えた従来の機種〕
図3に示すように、同一の電磁弁を潅水と施肥に用い、一定時間の潅水や一定量の施肥を行うことのできる高い機能を備えた潅水施肥装置では、潅水制御盤と電子式流量計が結線されており、電子式流量計の信号を電圧で出力し、それを元に流量を制御し必要な潅水量を流量で設定する。制御盤上の流量、肥料の濃度の設定で、電子式流量計を流れる潅水の流速に比例して肥料濃度が一定となるように、肥料ポンプが肥料を注入する。この方法は、電子式流量計やそれを制御する装置の価格が高いこと等から、生産規模が小さい果菜類生産者での導入が困難である。
<比較例2>
〔電子式流量計を備えていない従来の機種〕
図3に示すように、電子式流量計15を備えていない従来の機種では、フィルター5と肥料混入器16からなるユニットと電磁弁がつながっており、電磁弁を一定時間開閉する間に水圧で肥料を吸い上げる肥料混入器によって肥料が注入される。電磁弁には常に肥料が残り、汚染により目詰まりを起こし易い。また、肥料混入器は潅水量に対して一定の肥料希釈率となるように、肥料混入器の肥料ダイアル16aを手動で回して設定するが、施肥精度は肥料ポンプに比べて劣る。また、原水の水圧変動が起きる条件での使用では、水圧が変動すると肥料注入量も変動するため正確な量の肥料を施用することができない。購入価格は低いものの、細かい潅水や肥料の施用が必要な栽培法には利用できない。
これを改良するため、図4に示すように、潅水用の電磁弁7a又は肥料混入器16からなるユニットがつながる肥料用電磁弁7eがそれぞれ結線した制御盤2枚17a、17bを備え、2枚の制御盤の設定をそれぞれ行う必要方法があるが、装置や取扱が複雑となる。
このような改良された機種あるいは従来の機種を用いた栽培について、果菜類の中で夏秋期に栽培されるトマトでは、梅雨時期には果実が連続して多く着果し、株への着果負担が急増し草勢が低下する。この時期の日射量は少なく作物体の水分の吸収も減少するため、1日の潅水量を少なくし培地(土壌)が過湿とならないように管理する必要がある。潅水量を減らすと肥料の施用量も少なくなり、作物体が栄養不足に陥り易く草勢が低下する原因となる。また、初秋期には、同様に潅水量が減って肥料の施用量も少なくなり、品質低下の原因となる。このように、少ない潅水量で必要な肥料を施用するには、潅水量と施肥量を個別に設定する必要があり、毎日、設定変更することは大変煩雑な作業となり、困難である。
<具体例2>
また、表1の潅水時刻パターン牽引番号16と、表2の潅水施肥パターン番号4でNを3とし、これを組合わせると、一回目の8:00に強制的に潅水と施肥を行い、その後、潅水時刻パターンの設定時刻の初回の14:00とその後の3回目の20:00に、強制的に潅水施肥が行われる。また、その他の時刻では水分計の出力に基づいて潅水が実施される。また、表1潅水時刻パターン牽引番号16と表2潅水施肥パターン番号9の組合せでは8:00と10:00の2回に強制的に潅水施肥が繰返される。その他の時刻には水分計の出力に基づいて潅水が行われる。これらを時期により組合わせることで、作物の盛んな生育に対して水分や養分の供給を円滑に行うことができた。
<具体例3>
最大注入量が750(CC/分)、最大ストローク数が360の能力を有する肥料ポンプの使用例で、表3のピーマンの施肥例1の7月の施肥を実施する場合、10aの面積に対し1日1回の潅水施肥を行うに当たり、肥料の原体を水で10倍に薄めた肥料の量を1250(CC/アール)に設定し、潅水時間を12分、洗浄時間を2分と設定し潅水施肥を行うと、肥料ポンプのストロークは数3により300となる。これを1日2回に分けて施肥を行う場合に肥料の量を625(CC/アール)に設定すると、ストローク数が150となる。1回の潅水時間を長くすると、施肥時間(潅水時間−洗浄時間)が長くなり、ストローク数は小さくなる。これにより、設定された施肥時間の範囲で正確に施肥ができ、水圧が低下する等により潅水量が低下しても設定された量の施肥が正確に行われた。
Figure 0004974002
<具体例4>
表3のピーマンの施肥例1で、7月に最大注入量が450(CC/分)、最大ストローク数が360の能力を有する肥料ポンプで、肥料の量を1250(CC/アール)に設定し、潅水時間を12分、洗浄時間を2分と設定し潅水施肥を行う場合、肥料ポンプのストロークは数3により500となり、肥料ポンプの能力を超える。この時期は潅水量も多く必要とする時期であるため、1日に2回に分けて潅水施肥を行う場合には、肥料の量を625(CC/アール)に設定すると、ストローク数が260となって肥料ポンプの許容範囲となり、適正な潅水と正確な施肥が行われた。
<具体例5>
点滴チューブの洗浄時間は必要に応じて任意に設定できるため、点滴チューブ長等を考慮して適宜に洗浄時間を変えても、コンピュータが潅水時間−洗浄時間により施肥時間を求め、施肥時間と施肥量と面積から自動的に肥料ポンプの注入量(ストローク数)を演算するため、肥料の希釈倍率等を変更する等の煩わしい操作を行うことなく、設定した肥料を施用できた。
<具体例6>
山間地の狭隘な地形に近傍に点在する複数カ所の系統の圃場に対し、それぞれの圃場が蓄えている養分量である、いわゆる地力の違い等を考慮して、各系統毎に面積を入力し、施肥量を変えて栽培を行うと、各圃場の作物の生育を整えることができた。
<具体例7>
果菜類の中で夏秋期に栽培されるトマトでは、曇天の続く梅雨時期になると果実が数段果房に連続して着果し肥大するため、株の着果負担が急増し草勢が低下し易い。この時期の日射量は少なく作物体の水分の吸収も減少するため、1日の潅水量を少なくし培地(土壌)が過湿とならないように管理する必要がある。潅水量と比例して肥料を注入する吸引式肥料混入装置での肥料の施用では、潅水量を減らすと肥料の施用量も少なくなるため、作物体が栄養不足に陥り易く草勢が低下する原因となる。また、初秋期には、日射量が次第に低下し、潅水量を減らすと肥料の施用量も少なくなって培地の肥料濃度が低下するため、糖度が高まらずに品質低下の原因となる。このような場合でも、本装置では、表4ように、曇天が続く梅雨期の6月の施肥では1回の潅水時間10分で1244cc/aを、日射量の低下する初秋期の9月の施肥では1回の潅水時間10分で1000cc/aを施肥すると、草勢を低下することなく、また、果実品質を低下することなく生育を確保できた。
Figure 0004974002
<比較例1>
潅水量が少ない時期には、培地(土壌)の水分が減少するため、水分計の指示値が高くなり易い。使用する水分計は長時間にわたって、少ない水分状態(乾燥状態)に置かれると、水分計の真空度が高まって水分計に詰められている水がポーラスカップから培地に浸み出て、真空度が次第に高まり、水分計の水が無くなると正常な作動ができなくなった。この場合は、水分計を使用せずに、潅水時刻パターンや潅水施肥パターンに設定した任意のパターンで潅水と施肥を行う必要があった。
<具体例8>
果菜類の栽培で、表4の施肥例2のように、生育期間中に緩やかに肥効が現れる肥料を基肥に施用する方法で、全量を液肥とする表4の施肥例1に対し、その施肥量の1/2量を、生育の状況に応じて、当潅水施肥装置の機能を利用した潅水施肥栽培により安定した生育が確保できた。
<具体例9>
果菜類の栽培で、表4の施肥例3のように、有機物を基肥に施用して有機物の分解によって供給される養分で栽培初期の養分供給を行い、水分計に基づく自動潅水のみで生育を調整する。その後、生育の状況に応じて、時刻パターンの初回に潅水施肥を必ず行い、水分計に基づく自動潅水で培地の水分調整を行い、さらに生育が進むと初回と2回に潅水施肥を必ず行うなどで年間の潅水施肥を完全に自動化できた。これにより、表4の潅水施肥例3のように特別栽培農産物の認証基準である慣行施肥量の1/2を有機物で施用し、残りの1/2を肥料の原体を水で希釈し施用した栽培が可能であった。
<具体例10>
培地が周辺の土壌から隔離され、人の腰の高さに少量の培地が重点され高設されているイチゴの高設栽培では、培地の水分保持量には限界があり、タイマーを使用した潅水では培地の水分状態にかかわらず一定量の潅水が行われるため。保水量を上回る水分が培地の肥料過養分を排液として圃場外に流出させて環境汚染を招き易い。そこで、時刻パターンに基づく初回又は2回目に必ず潅水液肥を行い、その後水分計で潅水を行うことで、排液量を著しく削減できた。
<具体例11>
土壌から隔離されたトマトの隔離栽培にあって、培地の容積が制限された条件では、培地の保水量が制限されるため、保水量を超える潅水が行われると培地中に潅水による水が停滞し作物の根の障害(湿害)を招いた。よって、前述の潅水や施肥を行うことで培地中での停滞水がなくなり、健全な生育を維持できた。
<具体例12>
チューブの散水穴から水が滴下する散水方式の点滴チューブを施用せずに、チューブの両側又は片側に空いた散水穴から水を吐出する潅水チューブを使った潅水法でも、チューブの単位長当たりの水の吐出量を元に潅水時間を設定することで、点滴チューブ使った潅水施肥栽培と同様の栽培ができた。
<具体例13>
コンピュータに記憶された2週間の潅水や施肥の履歴を、第3者が確認することで、使用した肥料の量を確認ができ、前述の特別栽培農産物での1/2化学肥料の削減の実施状況を認証する方法として利用できた。
潅水施肥装置の全体構成の説明図である。 図1の潅水施肥装置において潅水と施肥を制御する潅水施肥制御装置のシステ構成を示す説明図である。 電子式流量計を備えたあるいは備えないシステムの比較図である。 2枚の制御盤を利用した潅水と施肥図である。
符号の説明
1 井戸又は貯水槽
2 潅水ポンプ
3 水圧を有する取水源
4 取水源用電磁弁
5 フィルター
6 肥料混入部
7a〜7d 電磁弁
8a、8b 水分計
9 点滴チューブ
10 栽培圃場
11a、11b 肥料タンク
12a、12b 肥料ポンプ
13 潅水施肥制装置
14 潅水ポンプ起動装置
15 電子式流量計
16 吸引式肥料混入装置
17a 潅水制御盤
17b 肥料制御盤

Claims (1)

  1. 栽培圃場を複数系統に分割し、各系統圃場単位に点滴チューブを配設して潅水施肥栽培を行う潅水施肥装置であって、井戸又は貯水槽から灌水ポンプを介して連通する送水パイプに、或いは水圧を有する取水源に取水源用電磁弁を介して連通する送水パイプに、原水の異物を除去するフィルターと肥料を混入する肥料ポンプ付きの肥料混入部とを順次に介設すると共にその肥料混入部の介設の下流パイプ部に前記各系統圃場の点滴チューブを分岐接続し、前記各系統圃場の点滴チューブの上流部にチューブ電磁弁を設置し、これ等を各系統圃場単位に又は複数の系統圃場グループ単位に設けた水分計の出力値に連動して操作する潅水施肥制御装置を設置し、
    潅水施肥制御装置は、パターン記憶部300と選択・条件設定部200と制御部400とから構成し、パターン記憶部は、1日を単位に潅水を開始する時刻(潅水時刻)を配置し索引コードを登録した潅水時刻パターンを選択設定可能に複数備えた潅水時刻パターンコード表と、前記潅水時刻パターンの各々に対応して設けられ当該潅水時刻パターンに配置した潅水時刻での潅水と任意の潅水時刻での施肥を記憶し、これ等の潅水と施肥の各々について、前記水分計からの測定値に連動して又はこれによらないで強制的に行うかを記憶すると共に潅水時間、施肥時間、施肥量、潅水時間内の施肥後の点滴チューブの洗浄時間の関連条件を記憶した潅水施肥パターンを複数備えた潅水施肥パターン表とを有し、選択・条件設定部は、前記パターン記憶部に条件を入力設定する対人操作画面として、潅水時刻パターンの入力画面、潅水施肥パターンの入力画面、潅水施肥対象の系統圃場の選定と面積の入力画面、洗浄時間の入力画面、潅水時間と一定面積当たり施肥量の入力画面、前記各入力画面から入力された条件で潅水量や施肥量を強制的に作動させる入力画面、前記各入力画面からの入力条件にかかわらず潅水量や施肥量を複数系統で作動させる潅水・施肥のテスト入力画面、時刻の入力画面を有するとともに、これ等入力画面の入力履歴を記録し表示可能にする一方、潅水施肥対象の系統圃場と前記パターン記憶部の潅水時刻パターンコード表と潅水施肥パターン表から牽引コードによる潅水時刻パターンと潅水施肥パターンを選択設定し、前記潅水時刻パターンコード表から選択した潅水時刻パターンとの関係で示す潅水施肥パターン表において、潅水施肥パターンの潅水時刻列に新たに任意に強制施肥をする時刻(施肥時刻)をN回目の潅水時刻に又はN回目毎の潅水時刻を入力設定し、制御部は、前記選択・条件設定部で選択した当該系統圃場の潅水時刻パターン設定値と、潅水施肥パターン設定値、繰返し回数R設定値、間隔数値Nの設定値、さらに、水分計の出力を判断し、各時刻毎に数4:M=(L+1−R)/N(L:選択した時刻パターンの各設定時刻に到達毎に当該時刻迄の時刻の数−1)を演算して剰余時刻数Mを求めこれが0の時刻に潅水施肥パターンを決定し、この決定した潅水施肥パターンによるプログラムにより、前記取水源用電磁弁又は前記潅水ポンプと前記肥料ポンプと当該系統圃場のチューブ電磁弁を操作して、当該点滴チューブから当該系統圃場に潅水のみ又は潅水と施肥或いは潅水と施肥と前記点滴チューブの洗浄をし、潅水時間Ti設定値、圃場面積A設定値、洗浄時間Tw設定値、施肥量B設定値を基に数1で肥料ポンプの稼動ストローク数Sを演算し肥料ポンプを駆動し、これらの実行データを潅水施肥実績データ表示画面、運転実績画面、潅水時間実績画面、施肥実績画面に履歴を記憶し表示すると共に前記選択・条件設定部に入力表示を可能にした
    Figure 0004974002
    (但し数1において、K:肥料ポンプの能力である単位時間当たりの最大ストローク数すなわち肥料ポンプ能力定数、P:肥料ポンプの単位時間当たりの最大吐出能力定数(CC/分)、Pc:Pの吐出量補正係数(%)である。)
    ことを特徴とする潅水施肥装置。
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