JP4600884B2 - 果実糖度制御システムおよび果実糖度制御方法 - Google Patents

果実糖度制御システムおよび果実糖度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、果実糖度制御システムおよび果実糖度制御方法に関する。
特許文献1は、ペットボトルに入れた水あるいは栄養水を地面などへ供給し、その地面などに植えられた植物へ給水する装置を提案する。
特開2000−287564号公報(要約書、明細書、図面など)
特許文献1に開示される方法により植物へ給水した場合、以下の課題がある。たとえば、ペットボトルからの給水量を調整することができない。ペットボトルからの単位時間あたりの給水量が安定するものであるとしても、その給水量を、所望の量に調整することは難しい。
本発明は、植物が吸収する水分を制御することができる果実糖度制御システムおよび果実糖度制御方法を得ることを目的とする。
本発明に係る果実糖度制御システムは、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力する水分測定手段と、土壌へ水あるいは栄養水を供給する供給ノズルと、土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられ、供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御する開閉弁と、果実の光学的な検出結果に基づいてその果実の糖度を判断する糖度検出手段と、糖度検出手段より検出された糖度に基づく判断に応じて変更された土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶する記憶手段と、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されている場合であって、水分測定手段による水分の測定値が、記憶手段に記憶される制御下限値データ以下である場合、開閉弁を開いて供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分測定手段による水分の測定値が、記憶手段に記憶される制御上限値データ以上である場合、開閉弁を閉じる制御実行手段と、制御実行手段が開閉弁を開く場合に、制御実行手段の制御に基づいて通電状態となるメイン制御トランジスタと、メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により開閉弁を開く駆動リレーと、メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタと、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、制御実行手段による制御が行われていない場合に、水分測定手段の測定値と、植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、水分測定手段の測定値が所定の第二の制御下限値以下になると、サブ制御トランジスタをオン状態に制御するコンパレータとを有するものである。
この構成を採用すれば、糖度検出手段により検出される果実の糖度に基づく判断に応じて、植物が吸収する水分量を制御することができる。また、その植物になる果実の水分量を、水分量と糖量との割合によって決まる果実の糖度が所望の糖度となるように制御することができる。また、制御下限値データの値および/または制御上限値データを記憶していない場合でも、第二の制御下限値に基づく判断により、植物へ給水することができる。その結果、植物を枯らさないで済む。
本発明に係る他の果実糖度制御システムは、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力する水分測定手段と、土壌へ水あるいは栄養水を供給する供給ノズルと、土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられ、供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御する開閉弁と、果実を撮像する撮像手段と、土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶する記憶手段と、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されている場合であって、水分測定手段による水分の測定値が、記憶手段に記憶される制御下限値データ以下である場合、開閉弁を開いて供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分測定手段による水分の測定値が、記憶手段に記憶される制御上限値データ以上である場合、開閉弁を閉じる制御実行手段と、制御実行手段が開閉弁を開く場合に、制御実行手段の制御に基づいて通電状態となるメイン制御トランジスタと、メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により開閉弁を開く駆動リレーと、メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタと、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、制御実行手段による制御が行われていない場合に、水分測定手段の測定値と、植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、水分測定手段の測定値が所定の第二の制御下限値以下になると、サブ制御トランジスタをオン状態に制御するコンパレータと、を有し、記憶手段に記憶される制御下限値データおよび制御上限値データは、撮像手段により撮像された画像の表示を参照してユーザが入力した土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データ、または、予め制御値データベースに記憶されていた制御下限値データおよび制御上限値データであって、画像に基づく判断により、果実の状態に適した値に変更されたものである。
この構成を採用すれば、撮像手段により撮像される果実の画像に基づく判断に応じて、植物が吸収する水分量を制御することができる。また、その植物になる果実の水分量を、水分量と糖量との割合によって決まる果実の糖度が所望の糖度となるように制御することができる。また、制御下限値データの値および/または制御上限値データを記憶していない場合でも、第二の制御下限値に基づく判断により、植物へ給水することができる。その結果、植物を枯らさないで済む。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データは、土壌に植えられている植物になる果実に応じた値であるものである。
この構成を採用すれば、植物になる果実の水分量を、所定の制御下限値と所定の制御上限値とに応じたものにすることができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、糖度検出手段もしくは撮像手段からのデータに基づいて果実ができ頃になったと判断する判断手段を有し、記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データが、判断手段により当該果実ができ頃になったと判断されると、制御下限値データの値および制御上限値データの値の中の少なくとも制御上限値データが、それに基づいて判断される土壌の水分が少なくなるように変更されるものである。
この構成を採用すれば、でき頃になった果実の糖度を上げるように制御することができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを受信する受信手段と、果実がなる植物が植えられている土壌から離れた場所に設けられ、受信手段に対して、土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを送信する送信手段を有する遠隔制御装置と、を有するものである。
この構成を採用すれば、遠隔制御装置により、遠隔地から、植物が吸収する水分、ひいてはその植物になる果実の水分量を制御することができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、遠隔制御装置が、コンピュータあるいは携帯端末であるものである。
この構成を採用すれば、遠隔地にあるコンピュータあるいは携帯端末から、果実の糖度を制御することができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、植物が植えられている土壌が、植木鉢、その他の植木を植える容器に入れられ、他の土壌から隔離されているものである。
この構成を採用すれば、植木鉢などの容器によって隔離されている土壌に植えられている植物は、その隔離された土壌のみから、水分を吸収する。したがって、所定の制御下限値と所定の制御上限値とによる制御によりその土壌へ供給する水分量と、その土壌から植物が吸収する水分量との間に、一定の対応関係を持たせることができる。その結果、制御実行手段が土壌へ供給する水分量を制御することで、植物が吸収する水分量を制御することができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、供給ノズルが、容器内の土壌の上方に配置され、その長さ方向に沿って並べて複数の孔が開設されたゴムチューブ部を有し、当該複数の孔から土壌に水あるいは栄養水を供給するものである。
この構成を採用すれば、容器内の土壌に対して1箇所から給水する場合に比べて、土壌に均等に水分を供給することができる。その結果、水分測定手段の測定値は、それによる土壌中の測定部位によらず、土壌の水分の代表値として適切なものになる。また、土壌へ供給する水分量の誤差を減らすことができる。
本発明に係る果実糖度制御システムは、上述した発明の各構成に加えて、供給ノズルが、複数本であるものである。
この構成を採用すれば、複数本の供給ノズルから、複数の土壌に対して別々に水あるいは栄養水を供給することができる。そして、たとえば水分測定手段により1つの土壌の水分量を代表的に測定して開閉弁を制御するだけで、別々に水あるいは栄養水が供給される複数の土壌の水分量を、その測定される土壌の水分量と同様に制御することができる。
本発明に係る果実糖度制御方法は、水分測定手段と、供給ノズルと、開閉弁と、糖度検出手段と、記憶手段と、制御実行手段と、メイン制御トランジスタと、駆動リレーと、サブ制御トランジスタと、コンパレータを有する果実糖度制御システムの果実糖度制御方法であって、記憶手段は、糖度検出手段より検出された糖度に基づく判断に応じて変更された土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶可能であり、水分測定手段が、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力するステップと、供給ノズルが、土壌へ水あるいは栄養水を供給するステップと、土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられる開閉弁が、供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御するステップと、糖度検出手段が、果実の光学的な検出結果に基づいてその果実の糖度を判断するステップと、制御実行手段が、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されている場合であって、水分測定手段による水分の測定値が制御下限値データ以下であるとき、開閉弁を開いて供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分の測定値が制御上限値データ以上であるとき、開閉弁を閉じるステップと、メイン制御トランジスタが、制御実行手段が開閉弁を開く場合に、制御実行手段の制御に基づいて通電状態にするステップと、駆動リレーが、メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により開閉弁を開くステップと、コンパレータが、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、制御実行手段による制御が行われていない場合に、水分測定手段の測定値と、植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、水分測定手段の測定値が所定の第二の制御下限値以下になると、メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタをオン状態に制御するステップと、を有するものである。
この方法を採用すれば、検出される果実の糖度に基づく判断に応じて、植物が吸収する水分量を制御することができる。また、その植物になる果実の水分量を、水分量と糖量との割合によって決まる果実の糖度が所望の糖度となるように制御することができる。さらに、第二の制御下限値に基づく判断により、植物へ給水される水分量を制御することができる。その結果、植物を枯らさないで済む。
本発明に係る他の果実糖度制御方法は、水分測定手段と、供給ノズルと、開閉弁と、撮像手段と、記憶手段と、制御実行手段と、メイン制御トランジスタと、駆動リレーと、サブ制御トランジスタと、コンパレータを有する果実糖度制御システムの果実糖度制御方法であって、記憶手段は、撮像手段により撮像された画像の表示を参照してユーザが入力した土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データ、または、予め制御値データベースに記憶されていた制御下限値データおよび制御上限値データであって、画像に基づく判断により、果実の状態に適した値に変更されたものを記憶可能であり、水分測定手段が、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力するステップと、供給ノズルが、土壌へ水あるいは栄養水を供給するステップと、土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられる開閉弁が、供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御するステップと、撮像手段が、果実を撮像するステップと、制御実行手段が、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されている場合であって、水分測定手段による水分の測定値が制御下限値データ以下であるとき、開閉弁を開いて供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分の測定値が制御上限値データ以上であるとき、開閉弁を閉じるステップと、メイン制御トランジスタが、制御実行手段が開閉弁を開く場合に、制御実行手段の制御に基づいて通電状態にするステップと、駆動リレーが、メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により開閉弁を開くステップと、コンパレータが、記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、制御実行手段による制御が行われていない場合に、水分測定手段の測定値と、植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、水分測定手段の測定値が所定の第二の制御下限値以下になると、メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタをオン状態に制御するステップと、を有するものである。
この方法を採用すれば、撮像される果実の画像に基づく判断に応じて、植物が吸収する水分量を制御することができる。また、その植物になる果実の水分量を、水分量と糖量との割合によって決まる果実の糖度が所望の糖度となるように制御することができる。さらに、第二の制御下限値に基づく判断により、植物へ給水される水分量を制御することができる。その結果、植物を枯らさないで済む。
本発明では、植物が吸収する水分を制御することができる。
以下、本発明に係る果実糖度制御システムおよび果実糖度制御方法を、図面に基づいて説明する。果実糖度制御方法は、果実糖度制御システムの動作として説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る果実糖度制御システムを示すブロック図である。この果実糖度制御システムは、果実がなる植物が植えられている植木鉢1への水分の補給量を制御し、これによりその植物になる果実の糖度を制御するものである。
果実糖度制御システムは、植木鉢1の土壌へ水を供給する供給ノズル3,4を有する。植木鉢1の土壌に配設される土壌水分測定センサ11は、植木鉢1の土壌の水分の測定値を出力する。開閉弁としての電磁弁装置5は、植木鉢1の土壌へ供給する水の供給路上に設けられ、供給ノズル3,4からの水の供給量を制御する。
また、果実糖度制御システムは、糖度検出手段としての糖度センサ16を有する。糖度センサ16は、果実の光学的な検出結果に基づいてその果実の糖度を判断する。撮像手段としてのネットワークカメラ62は、果実を撮像する。遠隔地にある遠隔制御コンピュータ66の遠隔制御部73は、検出された果実の糖度や撮像された果実の画像に基づいて判断された土壌の水分の制御下限値データ57および制御上限値データ56を、コンピュータ15の受信手段としての通信部54へ送信する。
また、果実糖度制御システムは、記憶手段としてのフラッシュメモリ43を有する。フラッシュメモリ43は、通信部54が受信した制御下限値データ57および制御上限値データ56を記憶する。制御実行手段としての制御実行部52は、土壌水分測定センサ11による水分の測定値が、フラッシュメモリ43に記憶される制御下限値データ57以下である場合、開閉弁装置5を開いて供給ノズル3,4から植木鉢1の土壌へ水を供給する。また、制御実行手段としての制御実行部52は、土壌水分測定センサ11による水分の測定値が、フラッシュメモリ43に記憶される制御上限値データ56以上である場合、開閉弁装置5を閉じる。
以下、果実糖度制御システムの各部の構成について詳しく説明する。
図2は、果実糖度制御システムの灌水設備を示す図である。灌水設備は、たとえば、温室、ビニールハウスなどに設置され、マンゴ、イチゴなどの果実をつける植物が1本ずつ鉢植えにされた複数の植木鉢1に対して、給水するものである。なお、1つの植木鉢1に植える本数は、2本以上であってもよい。複数の植木鉢1は、コンクリート製の床面あるいはビニールシートの上に載置される。各植木鉢1の土壌は、たとえば鹿沼土などの植木用の土であり、その他の土壌から隔離されている。
この灌水設備は、図示外の給水タンク92に接続される水道管2と、水道管2に接続される、供給ノズルの一部としての複数本の灌水ノズル3と、複数本の灌水ノズル3の先端に配設される、ゴムチューブ部および供給ノズルの一部としての複数本のゴムチューブ4と、複数の灌水ノズル3と図示外の給水タンク92との間の水道管2に配設される電磁弁装置5と、を有する。
図3は、植木鉢1に対するゴムチューブ4の配設状態を示す図である。図中の点線で示す部分は、植物である。図3に示すように、ゴムチューブ4は、植木鉢1内の土壌の上に載置される。ゴムチューブ4は、土壌表面の全体に這わせて載置される。ゴムチューブ4には、その長さ方向に沿って複数の孔6が形成される。これにより、ゴムチューブ4に形成された複数の孔6から吐出される水は、植木鉢1内の土壌の全体へ略均等に散布される。ゴムチューブ4は、図2に示すように、植木鉢1毎に別々に設置される。なお、1つの植木鉢1に、2本以上のゴムチューブ4を配置するようにしてもよい。
以上のような灌水設備の電磁弁装置5の開閉を制御するために、果実糖度制御システムは、図1に示す制御部を有する。制御部は、土壌水分測定センサ11と、センサ入力部12と、電源装置13と、駆動リレー14と、コンピュータ15と、糖度センサ16と、を有する。
土壌水分測定センサ11は、そのセンサ11が設置された植木鉢1の土壌の水分量に応じたアナログ信号を出力する。土壌水分測定センサ11は、図2に示すように、複数の植木鉢1の中の1つの植木鉢1に設置される。土壌水分測定センサ11は、図2および図3に示すように、その1つの植木鉢1の、一箇所の土壌の水分量を測定する。なお、残りの植木鉢1に、個別に土壌水分測定センサ11を設けるとともに、植木鉢1毎に給水制御可能なように電磁弁装置5を各灌水ノズル3に配設するようにしてもよい。
土壌水分を測定するセンサには、水銀式のテンションメータや、真空計式のテンションメータなどがある。真空計式のテンションメータは、土壌に垂直に挿入し、そのセンサの先端部の土壌の水分量を水分吸引圧(pF値)として測定する。土壌の水分が多いほど、pF値は小さくなる。pF値は、プレッシャファクタ値といい、農業などにおいて利用される圧力の単位である。pF値は、水銀圧(mmHg)の値へ換算することができる。この土壌水分測定センサ11は、その出力端子から、それが埋設されている植木鉢1の土壌の水分量に対応するレベル差の一対の差動アナログ信号を出力する。
センサ入力部12は、入力アンプ21、アナログアンプ22、コンパレータとしてのヒステリシス付きコンパレータ23、分圧抵抗対24と、センサトランジスタ25と、サブ制御トランジスタ26と、を有する。
入力アンプ21の入力端子には、土壌水分測定センサ11の出力端子が接続される。入力アンプ21は、土壌水分測定センサ11の一対の差動アナログ信号のレベル差に応じたレベル信号を出力する。入力アンプ21の出力レベルは、土壌の水分が多いほど、高くなる。入力アンプ21の出力端子には、アナログアンプ22の入力端子と、ヒステリシス付きコンパレータ23の一方の入力端子とに接続される。
ヒステリシス付きコンパレータ23は、その一対の入力端子に入力される信号のレベル差に応じた2値のレベルの信号を出力する。ヒステリシス付きコンパレータ23の他方の入力端子には、分圧抵抗対24が接続される。分圧抵抗対24は、たとえば一対の抵抗素子で構成される。ヒステリシス付きコンパレータ23の他方の入力端子は、その一対の抵抗素子の抵抗値の比に応じた一定のレベルになる。ヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルは、入力アンプ21の出力レベルが分圧抵抗対24のレベルより低くなると、ハイレベルとなり、入力アンプ21の出力レベルが分圧抵抗対24のレベルより所定のレベル(0より大きいレベル)だけ高くなると、ローレベルとなる。
なお、ヒステリシス付きコンパレータ23の他方の入力端子には、分圧抵抗対24の替わりに、ボリューム抵抗器を接続してもよい。これにより、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルがハイレベルとローレベルとの間で切り替わるときの入力アンプ21の出力レベルを、シフトすることができる。
ヒステリシス付きコンパレータ23の出力端子には、センサトランジスタ25のベース端子と、サブ制御トランジスタ26のベース端子とが接続される。センサトランジスタ25のエミッタ端子は、接地される。サブ制御トランジスタ26のエミッタ端子は、接地される。したがって、センサトランジスタ25およびサブ制御トランジスタ26は、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルがハイレベルになると、オン状態となり、ローレベルになると、オフ状態となる。
電源装置13は、図示外の商用交流電源に基づいて所定の直流電圧を生成する。
駆動リレー14は、コイル31と、スイッチ32とを有する。駆動リレー14のスイッチ32は、コイル31に電流が流れていると、閉じ、電流が流れていないと、開く。
電磁弁装置5は、水が流れる管部材36と、この管部材36内で移動可能な可動弁37と、コイル38と、を有する。可動弁37は、コイル38の通電状態に応じて、管部材36内で移動する。コイル38が通電していない状態では、可動弁37は、管部材36を塞ぐ。このとき、水は、管部材36内を流れない。コイル38が通電している状態では、可動弁37は、管部材36を開く。このとき、水は、管部材36内を流れる。
そして、電源装置13は、サブ制御トランジスタ26のコレクタ端子に接続され、サブ制御トランジスタ26のエミッタ端子は、駆動リレー14のコイル31の一端に接続され、駆動リレー14のコイル31の他端は、電源装置13に接続される。これにより、サブ制御トランジスタ26がオン状態である場合、電源装置13、サブ制御トランジスタ26および駆動リレー14のコイル31による制御ループに、電流が流れる。
また、電源装置13は、駆動リレー14のスイッチ32の一端に接続される。駆動リレー14のスイッチ32の他端は、電磁弁装置5のコイル38の一端に接続される。電磁弁装置5のコイル38の他端は、電源装置13に接続される。これにより、駆動リレー14のスイッチ32がオン状態である場合、電源装置13、駆動リレー14のスイッチ32および電磁弁装置5のコイル38による駆動ループに、電流が流れる。
図4は、コンピュータ15のハードウェア構成およびその周辺部を示すブロック図である。コンピュータ15は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、フラッシュメモリ43、通信I/F(InterFace)44、ADコンバータ(ADC)45、入出力ポート46およびこれらを接続するシステムバス47を有する。
ADコンバータ45は、入力される信号のレベルをサンプリングし、そのサンプリングしたレベルに対応する値のデジタルデータをシステムバス47へ出力する。ADコンバータ45には、アナログアンプ22の出力端子が接続される。したがって、ADコンバータ45は、土壌水分測定センサ11から出力される一対の差動アナログ信号のレベル差に応じたレベル信号をサンプリングし、そのレベル信号の値のデジタルデータをシステムバス47へ出力する。
入出力ポート46には、センサトランジスタ25のコレクタ端子と、メイン制御トランジスタ17のベース端子と、糖度センサ16と、が接続される。
センサトランジスタ25は、上述したように、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力がハイレベルになるとオン状態となり、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力がローレベルになるとオフ状態となる。入出力ポート46は、このセンサトランジスタ25のオン状態およびオフ状態に応じた値のデジタルデータをシステムバス47へ出力する。
糖度センサ16は、果実の糖度の検出データを出力する。果実の糖度を測定する装置としては、たとえば、果実の外観を光学的に検出し、その検出値と、果実に応じて予め設定された所定の検量線との比較に基づいて糖度の値を判定するものなどがある。このように光学的に非接触にて果実の糖度を検出することで、果実そのものに傷をつけることなく、その糖度を測定することができる。果実の糖度を測定可能な装置としては、この他にも、果実から抽出した液体の屈折率がその糖度(濃度)に応じて異なる性質を利用したものがある。入出力ポート46は、この糖度センサ16が出力した糖度値データをシステムバス47へ出力する。
入出力ポート46は、システムバス47から供給されるデータに基づいて、メイン制御トランジスタ17のベース端子をハイレベルとローレベルとに切り換える。メイン制御トランジスタ17のコレクタ端子は、サブ制御トランジスタ26のコレクタ端子に接続される。メイン制御トランジスタ17のエミッタ端子は、サブ制御トランジスタ26のエミッタ端子に接続される。サブ制御トランジスタ26のエミッタ端子は、接地されている。
したがって、メイン制御トランジスタ17は、ベース端子がハイレベルになるとオン状態になり、ベース端子がローレベルになるとオフ状態になる。また、入出力ポート46によりメイン制御トランジスタ17がオン状態に制御されると、電源装置13、メイン制御トランジスタ17および駆動リレー14のコイル31による制御ループに、電流が流れる。
フラッシュメモリ43には、灌水制御用プログラム51や後述する図示外の各種のデータが記憶される。中央処理装置41がこの灌水制御用プログラム51をRAM42に読み込んで実行することで、コンピュータ15には、図1に示すように、制御実行部52と、記録部53と、受信手段としての通信部54と、が実現される。
制御実行部52は、フラッシュメモリ43に記憶される制御上限値としての制御上限値データ56と、制御下限値としての制御下限値データ57と、ADコンバータ45のサンプリングデータとに基づいて、メイン制御トランジスタ17をオン状態とオフ状態との間で制御するためのデータを生成し、入出力ポート46へ出力する。
記録部53は、ADコンバータ45のサンプリングデータと、センサトランジスタ25のオン状態およびオフ状態に応じた値のデータとを取得し、これらをフラッシュメモリ43に保存する。これにより、フラッシュメモリ43には、経時的に変化する土壌の水分量のデータと、給水状態を示すデータとを有する、ログデータ58が蓄積される。
通信I/F44には、図1に示すように、LAN(Local Area Network)ケーブル61が接続される。LANケーブル61には、たとえば、イーサネット(登録商標)ケーブル、ISDN(Integrated Services Digital Network)ケーブル、電話線などがある。
通信部54は、通信I/F44へ送信データを供給する。通信I/F44は、供給された送信データに応じた信号を生成し、LANケーブル61へ出力する。通信I/F44は、LANケーブル61から信号を受信し、その信号から再生した受信データを通信部54へ供給する。
LANケーブル61には、この他にも、ネットワークカメラ62、ルータ機能付きモデム63が接続される。
ネットワークカメラ62は、植物全体あるいは果実を撮像する。ネットワークカメラ62は、撮像した画像のデータをLANケーブル61へ出力する。
ルータ機能付きモデム63は、LANケーブル61に接続される機器によるLANケーブル61の使用を管理する。ルータ機能付きモデム63は、また、通信網64に接続される。通信網64には、たとえばインターネット、ATM(Asynchronous Transfer Mode)交換網、無線通信網、携帯電話網、CATV通信網、あるいはこれらを組み合わせた通信網などがある。ルータ機能付きモデム63は、LANケーブル61から通信網64への通信データを受信して通信網64へ送信し、通信網64からLAN上の機器へのへの通信データを受信してLANケーブル61へ出力する。
通信網64には、また、他のモデム65が接続される。他のモデム65には、遠隔制御装置およびコンピュータとしての遠隔制御コンピュータ66が接続される。遠隔制御コンピュータ66は、図4に示すコンピュータ15と同様に、中央処理装置、RAM、ハードディスクドライブなどの記憶デバイス、表示手段としてのモニタ71、入力手段としての入力デバイス72などを有する。記憶デバイスには、遠隔制御プログラムが記憶され、この遠隔制御プログラムを中央処理装置41がRAM42に読み込んで実行することで、遠隔制御コンピュータ66には、図1に示すように、送信手段としての遠隔制御部73が実現される。
遠隔制御部73は、遠隔制御装置に蓄積されるログデータ58や、ネットワークカメラ62により撮像された画像データなどを取得し、モニタ71に表示する。遠隔制御部73は、制御上限値データ56の値や、制御下限値データ57の値などを設定する制御データの入力画面をモニタ71に表示する。遠隔制御部73は、その入力画面において入力された制御データを送信するための送信データを生成し、他のモデム65へ供給する。
次に、以上の構成を有する果実糖度制御システムの動作を説明する。
複数の植木鉢1の植物への給水を開始した当初には、センサ入力部12のヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルはローレベルであり、メイン制御トランジスタ17およびサブ制御トランジスタ26は共にオフ状態であり、電磁弁装置5の可動弁37は管部材36を塞ぎ、フラッシュメモリ43には制御上限値データ56および制御下限値データ57が記憶されていないものとする。
土壌水分測定センサ11は、それが埋設されている植木鉢1の土壌の水分量に対応するレベル差の一対の差動アナログ信号を出力する。センサ入力部12の入力アンプ21は、この一対の差動アナログ信号のレベル差に応じたレベル信号を出力する。センサ入力部12のヒステリシス付きコンパレータ23は、分圧抵抗対24のレベルと、入力アンプ21の出力レベルとを比較する。入力アンプ21の出力レベルは、土壌水分測定センサ11が測定する土壌の水分量にしたがって変化する。
土壌の水分量が低下し、入力アンプ21の出力レベルが低下すると、センサ入力部12のヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルは、ハイレベルへ変化する。これにより、センサトランジスタ25およびサブ制御トランジスタ26は、オフ状態からオン状態へ変化する。
サブ制御トランジスタ26がオン状態になると、電源装置13、サブ制御トランジスタ26および駆動リレー14のコイル31による制御ループに電流が流れ、駆動リレー14のスイッチ32がオフ状態からオン状態へ変化する。駆動リレー14のスイッチ32がオン状態になると、電源装置13、駆動リレー14のスイッチ32および電磁弁装置5のコイル38による駆動ループに電流が流れ、可動弁37は移動して管部材36を開く。これにより、水は、管部材36内を流れ、水道管2および灌水ノズル3を通り、灌水ノズル3の先端に配設されたゴムチューブ4の複数の孔6から、土壌へ供給される。水は、植木鉢1内の土壌の全体へ略均等に供給される。
土壌に水分が供給され、その結果として、入力アンプ21の出力レベルが上昇すると、センサ入力部12のヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルは、ハイレベルからローレベルへ変化する。これにより、センサトランジスタ25およびサブ制御トランジスタ26は、オフ状態へ変化する。
サブ制御トランジスタ26がオフ状態になると、電源装置13、サブ制御トランジスタ26および駆動リレー14のコイル31による制御ループに電流が流れなくなり、駆動リレー14のスイッチ32がオフ状態へ変化し、電源装置13、駆動リレー14のスイッチ32および電磁弁装置5のコイル38による駆動ループに電流が流れなくなる。可動弁37は元の位置に戻って管部材36を塞ぐ。これにより、灌水ノズル3の先端に配設されたゴムチューブ4の複数の孔6からの、土壌への給水は終了する。
このように、ヒステリシス付きコンパレータ23は、それ自身の比較結果に基づいて、土壌への給水を独立して制御する。土壌の水分は、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルがローレベルからハイレベルへ切り替わるときの水分量から、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力レベルがハイレベルからローレベルへ切り替わるときの水分量までの範囲に制御される。
このようなヒステリシス付きコンパレータ23の比較制御に基づく水分補給が間欠的に実行される一方で、入力アンプ21の出力は、アナログアンプ22に入力される。アナログアンプ22は、入力アンプ21のレベル信号を増幅する。コンピュータ15のADコンバータ45は、アナログアンプ22により増幅されたレベル信号をサンプリングする。記録部53は、ADコンバータ45のサンプリングデータと、センサトランジスタ25のオン状態およびオフ状態に応じた値のデータとを、フラッシュメモリ43にログデータ58として蓄積する。
遠隔制御コンピュータ66の遠隔制御部73は、入力デバイス72に対してログデータ58の表示を要求する操作がなされると、コンピュータ15を送信先に指定して、ログデータ58の送信要求を生成し、他のモデム65へ供給する。他のモデム65は、そのログデータ58の送信要求を通信網64へ送信する。ルータ機能付きモデム63は、コンピュータ15が送信先に指定されているそのログデータ58の送信要求を通信網64から受信し、LANケーブル61へ送信する。コンピュータ15の通信I/F44は、自分が送信先に指定されているそのログデータ58の送信要求をLANケーブル61から受信し、通信部54へ供給する。
コンピュータ15の通信部54は、ログデータ58の送信要求が供給されると、フラッシュメモリ43からログデータ58を読み込み、ログデータ58を送信するための送信データを生成する。通信部54は、生成した送信データを通信I/F44へ供給する。通信部54は、遠隔制御コンピュータ66を送信先に指定し、その送信データをLANケーブル61へ送信する。ルータ機能付きモデム63は、遠隔制御コンピュータ66が送信先に指定されているそのログデータ58の送信データをLANケーブル61から受信し、通信網64へ送信する。他のモデム65は、遠隔制御コンピュータ66が送信先に指定されているそのログデータ58の送信データを通信網64から受信し、遠隔制御部73へ供給する。遠隔制御部73は、ログデータ58を受信すると、そのログデータ58をモニタ71に表示する。
遠隔制御部73は、入力デバイス72に対して果実あるいは植物の現在の画像の表示を要求する操作がなされると、ネットワークカメラ62を送信先に指定して、画像データの送信要求を生成し、他のモデム65へ供給する。他のモデム65は、その画像データの送信要求を通信網64へ送信する。通信網64へ送信された画像データの送信要求は、通信網64、ルータ機能付きモデム63およびLANケーブル61を介して、ネットワークカメラ62に受信される。ネットワークカメラ62は、撮像した画像の画像データを、その要求元である遠隔制御コンピュータ66を送信先に指定して、LANケーブル61へ送信する。画像データは、LANケーブル61、ルータ機能付きモデム63および通信網64を介して、他のモデム65に受信される。他のモデム65は、受信した画像データを遠隔制御部73へ供給する。遠隔制御部73は、供給された画像データをモニタ71に表示する。
遠隔制御部73は、入力デバイス72に対して制御データの入力画面の表示を要求する操作がなされると、制御データの入力画面をモニタ71に表示する。ユーザは、ログデータ58や果実の撮像画像に基づいて判断した制御上限値および制御下限値を入力する。ユーザは、たとえば、ログデータ58や果実の撮像画像に基づいて、果実ができ頃であるか否かを判断し、その判断に応じた制御上限値および制御下限値を入力する。遠隔制御部73は、この制御データの表示画面を表示している間の入力デバイス72への操作に基づいて、制御上限値および制御下限値などを特定する。
その後、遠隔制御部73は、コンピュータ15を送信先に指定し、特定した値の制御上限値データ56および制御下限値データ57を送信する送信データを生成し、他のモデム65へ供給する。他のモデム65は、その送信データを通信網64へ送信する。通信網64へ送信された送信データは、通信網64、ルータ機能付きモデム63およびLANケーブル61を介して、コンピュータ15の通信I/F44に受信される。通信I/F44は、受信した送信データを通信部54へ供給する。通信部54は、供給された送信データから、制御上限値データ56および制御下限値データ57を抽出し、これらをフラッシュメモリ43に記憶させる。
フラッシュメモリ43に、制御上限値データ56、制御下限値データ57などの制御データが記憶されると、制御実行部52は、この制御データに基づく制御を開始する。制御実行部52は、まず、ADコンバータ45のサンプリングデータの周期的な取得を開始する。
そして、制御実行部52は、サンプリングデータを取得する度に、取得したサンプリングデータの値と、フラッシュメモリ43に記憶される制御下限値データ57の値とを比較する。サンプリングデータの値が制御下限値データ57の値より大きい場合、制御実行部52は、そのサンプリングデータに関する処理を終了する。
サンプリングデータの値が制御下限値データ57の値以下である場合、制御実行部52は、メイン制御トランジスタ17をオン状態にするためのデータを生成し、入出力ポート46へ出力する。入出力ポート46は、メイン制御トランジスタ17をオフ状態からオン状態へ切り換える。
メイン制御トランジスタ17がオン状態になると、電源装置13、メイン制御トランジスタ17および駆動リレー14のコイル31による制御ループに電流が流れ、駆動リレー14のスイッチ32がオフ状態からオン状態へ変化する。駆動リレー14のスイッチ32がオン状態になると、電源装置13、駆動リレー14のスイッチ32および電磁弁装置5のコイル38による駆動ループに電流が流れ、可動弁37は移動して管部材36を開く。これにより、水は、管部材36内を流れ、水道管2および灌水ノズル3を通り、灌水ノズル3の先端に配設されたゴムチューブ4の複数の孔6から、土壌へ供給される。
土壌に水分が供給され、その結果として、入力アンプ21の出力レベルは上昇する。ADコンバータ45は、アナログアンプ22により増幅された入力アンプ21の出力レベルをサンプリングする。制御実行部52は、このサンプリングデータを周期的に取得し、その値とフラッシュメモリ43に記憶される制御上限値データ56の値とを比較する。サンプリングデータの値が制御上限値データ56の値より小さい場合、制御実行部52は、そのときの制御状態を継続する。
サンプリングデータの値が制御上限値データ56の値以上である場合、制御実行部52は、メイン制御トランジスタ17をオフ状態にするためのデータを生成し、入出力ポート46へ出力する。入出力ポート46は、メイン制御トランジスタ17をオン状態からオフ状態へ切り換える。
メイン制御トランジスタ17がオフ状態になると、電源装置13、メイン制御トランジスタ17および駆動リレー14のコイル31による制御ループに電流が流れなくなり、駆動リレー14のスイッチ32がオフ状態へ変化し、電源装置13、駆動リレー14のスイッチ32および電磁弁装置5のコイル38による駆動ループに電流が流れなくなる。可動弁37は元の位置に戻って管部材36を塞ぐ。これにより、灌水ノズル3の先端に配設されたゴムチューブ4の複数の孔6からの、土壌への給水は終了する。
このような制御実行部52の制御に基づく、植物が植えられている土壌への水分補給が間欠的に実行される一方で、記録部53は、ADコンバータ45のサンプリングデータと、センサトランジスタ25のオン状態およびオフ状態に応じた値のデータとを、フラッシュメモリ43にログデータ58として蓄積する。また、通信部54は、遠隔制御コンピュータ66からログデータ58の送信要求があれば、そのログデータ58を遠隔制御コンピュータ66へ送信する。
図5は、植木鉢1への給水と、植木鉢1の土壌の水分量(pF値)の変化との関係を示すグラフの一例である。土壌水分測定センサ11の先端は、植木鉢1の土壌の表面から深さ20cmに設定されている。図5において、横軸は時間であり、縦軸は、pF値である。pF値は、グラフの上へいくほど小さくなる。pF値は、土壌の水分が多いほど小さくなる。
図5のグラフでは、3/3の午前3:00に300ccを給水し、2.2付近まで下がっていたpF値を1.5まで回復させている。また、3/8の午前10:00に400ccを給水し、2.4付近まで下がっていたpF値を1.5まで回復させている。
このように、植木鉢1への水の給水量と、その給水前後の植木鉢1の土壌の水分量(pF値)との間には、一定の関係がある。そのため、この実施の形態1のように、植木鉢1の土壌の水分量が所定の下限値以下になったら、その水分量が所定の上限値以上になるまで給水するように制御することで、植木鉢1への水の給水量を制御し、植木鉢1の土壌の水分量を適切な範囲内に制御することができる。
以上のように、この実施の形態1では、遠隔制御コンピュータ66の遠隔制御部73は、ログデータ58や果実の撮像画像に基づいてユーザが判断した値の制御下限値データ57および制御上限値データ56を送信し、制御実行部52は、土壌水分測定センサ11が検出する土壌の水分の測定値がその制御下限値データ57以下である場合には、その測定値が制御上限値データ56以上となるまで、植物が植えられた土壌へ給水する。したがって、遠隔地から、植物が吸収する水分量を適切な水分量に制御することができる。また、その植物になる果実の水分量を、水分量と糖量との割合によって決まる果実の糖度が所望の糖度となるように制御することができる。
また、植物が植えられている土壌は、他の土壌から隔離された植木鉢1に収容されており、その土壌に植えられている植物は、その隔離された土壌のみから、水分を吸収する。したがって、所定の制御下限値と所定の制御上限値とに基づく制御によりその土壌へ供給される水分量と、その土壌から植物が吸収する水分量との間に、一定の対応関係を持たせることができる。
さらに、土壌への水の供給は、灌水ノズル3の先端に取り付けられたゴムチューブ4に設けられた複数の孔6から行われる。土壌には、均等に水分が供給される。したがって、土壌水分測定センサ11の検出に基づくADコンバータ45のサンプリングデータの値は、土壌水分測定センサ11が測定する土壌中の測定部位に関係なく、土壌の水分の代表値として適切なものとなる。測定される値と、土壌の各部の値との誤差は少ない。
したがって、灌水設備から見て遠隔の地に遠隔制御コンピュータ66を設置し、その遠隔地にある遠隔制御コンピュータ66から、土壌の水分量が任意のレンジに収まるように正確に制御することができる。その結果、その土壌に植えられている植物が吸収する水分や、その植物になる果実の糖度を、任意に制御することができる。
また、この実施の形態1では、土壌水分測定センサ11の検出に基づいて開閉が制御される電磁弁装置5の下流側の水道管2には、複数本の灌水ノズル3が接続されている。したがって、1つの植木鉢1の土壌の水分を測定し、その測定に基づいて電磁弁装置5の開閉を制御することで、複数の植木鉢1の水分量を、所望の水分量に制御することができる。
また、この実施の形態1では、メイン制御トランジスタ17とサブ制御トランジスタ26とを並列に接続し、いずれか一方がオン状態になったら、電磁弁装置5を開いている。しかも、サブ制御トランジスタ26は、フラッシュメモリ43に制御上限値データ56および制御下限値データ57が記憶されてない状態でも、ヒステリシス付きコンパレータ23の出力に基づいてオン状態とオフ状態との間で制御される。したがって、制御実行部52が、遠隔地から受信する制御下限値データ57の値および/または制御上限値データ56の値に基づいて制御することができない場合であっても、ヒステリシス付きコンパレータ23の判断により、植物へ給水することができる。その結果、植物を枯らさないで済む。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る果実糖度制御システムを示すブロック図である。この果実糖度制御システムは、果実がなる植物が植えられている植木鉢1への水分の補給量を制御し、これによりその植物になる果実の糖度を制御するものである。特に、この実施の形態2に係る果実糖度制御システムは、遠隔地にある遠隔制御コンピュータ66の、判断手段および送信手段としての遠隔制御部82は、糖度センサ16により検出された果実の糖度やネットワークカメラ62により撮像された果実の画像に基づいて、果実ができ頃であるか否かを判断し、その判断に応じた土壌の水分の制御下限値データ57および制御上限値データ56をコンピュータ15へ送信する。
以下、実施の形態2に係る果実糖度制御システムの各部の構成について詳しく説明する。
遠隔制御コンピュータ66の制御値データベース81は、たとえば遠隔制御コンピュータ66の図示外の記憶デバイスに記憶される。制御値データベース81は、植物の種類や時期に応じた制御値を記憶する。制御値には、土壌の水分量の制御上限値や制御下限値が含まれる。
土壌の水分量の制御上限値や制御下限値には、たとえば植物やその果実の発育に適したpF値を使用すればよい。たとえば、イチゴの場合、土壌のpF値は、1.5〜2.0にすると良いことが知られている。制御値データベース81は、イチゴ用の土壌の水分量の制御上限値として、pF値1.5に相当する値を記憶し、制御下限値としてpF値2.0に相当する値を記憶する。
また、メロンの場合、前後定植活着期には土壌のpF値を2.0に維持し、交配後には2.4付近に維持し、外皮にネットが発生してから完成するまでの期間には2.4〜2.7以上にし、成熟期には2.5〜2.7にすると良いことが知られている。制御値データベース81は、メロン用の土壌の水分量の制御上限値および制御下限値としてこれら4組の値を記憶する。このように果実の生育に合わせて土壌の水分量を段階的に減らすことで、果実の水分を減らし、果実の糖度を高めることができる。
遠隔制御部82は、予め定められた手順にて、遠隔制御装置に蓄積されるログデータ58や、ネットワークカメラ62により撮像された画像データなどを取得して果実のでき頃を判断する判断であるとともに、それに基づいて制御値データベース81から制御上限値データ56の値および制御下限値データ57の値などの制御データを選択し、選択した制御データを他のモデム65へ供給する送信手段である。
これ以外の構成要素は、実施の形態1の同名の構成要素と同じ機能を有するものであり、実施の形態1と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、以上の構成を有する果実糖度制御システムの動作を説明する。
図7は、遠隔制御部82の動作を示すフローチャートである。
遠隔制御部82は、まず、ログデータ58を取得する(ステップST1)。具体的にはたとえば、ログデータ58は、コンピュータ15を送信先に指定して、ログデータ58の送信要求を生成し、他のモデム65へ供給する。他のモデム65は、ログデータ58の送信要求を通信網64へ送信する。ログデータ58の送信要求は、通信網64、ルータ機能付きモデム63およびLANケーブル61を介して、コンピュータ15の通信I/F44に受信される。
コンピュータ15の通信部54は、通信I/F44がログデータ58の送信要求を受信すると、フラッシュメモリ43からログデータ58を読み込み、読み込んだログデータ58を通信I/F44に送信させる。ログデータ58は、LANケーブル61、ルータ機能付きモデム63および通信網64を介して、他のモデム65に受信される。他のモデム65は、受信したログデータ58を遠隔制御部82へ供給する。
ログデータ58には、糖度センサ16が測定した果実の糖度を示す糖度値データが含まれる。ログデータ58が供給された遠隔制御部82は、そのログデータ58から、最新の糖度値データを抽出する。遠隔制御部82は、抽出した糖度値データに基づいて、果実ができ頃であるか否かを判断する(ステップST2)。
なお、遠隔制御部82は、ログデータ58の替わりに、ネットワークカメラ62が撮像した果実の画像データを取得し、この画像データにおける果実の色成分の解析などに基づいて、果実ができ頃であるか否かを判断するようにしてもよい。
果実ができ頃でないと判断すると、遠隔制御部82は、果実ができ頃でない時期のその果実の制御上限値および制御下限値を、制御値データベース81から選択して読み込み(ステップST3)、読み込んだ制御上限値データ56および制御下限値データ57を他のモデム65に供給する(ステップST4)。他のモデム65は、制御上限値データ56および制御下限値データ57をコンピュータ15へ送信し、コンピュータ15の通信部54は、受信した制御上限値データ56および制御下限値データ57をフラッシュメモリ43に記憶させる。
果実ができ頃であると判断すると、遠隔制御部82は、その時期のその果実の制御上限値および制御下限値を、制御値データベース81から選択して読み込む(ステップST5)。たとえば、メロンの場合、このときに読み込まれる制御上限値および制御下限値は、果実ができ頃である時期の前の時期の値より、土壌の水分量を減らすような値である。
遠隔制御部82は、読み込んだ制御上限値データ56および制御下限値データ57を、他のモデム65に供給する(ステップST4)。他のモデム65は、制御上限値データ56および制御下限値データ57をコンピュータ15へ送信し、コンピュータ15の通信部54は、受信した制御上限値データ56および制御下限値データ57をフラッシュメモリ43に記憶させる。
コンピュータ15の制御実行部52は、フラッシュメモリ43に記憶される制御上限値データ56および制御下限値データ57を用いて、土壌の水分量を制御する。これ以外の各構成要素の動作は、実施の形態1の場合と同様であり、説明を省略する。
以上のように、この実施の形態2では、遠隔制御コンピュータ66の遠隔制御部82は、ログデータ58や果実の撮像画像に基づいて自ら判断した値の制御下限値データ57および制御上限値データ56を送信し、制御実行部52は、土壌水分測定センサ11が検出する土壌の水分の測定値がその制御下限値データ57以下である場合には、その測定値が制御上限値データ56以上となるまで、植物が植えられた土壌へ給水する。したがって、遠隔地から、植物が吸収する水分量を適切な水分量に制御することができる。
特に、果実ができ頃である場合には、上述したメロンの場合のように、制御上限値データ56の値および制御下限値データ57の値を、それ以前の時期での値より、土壌の水分を減らす値へ変更する。したがって、でき頃となっている果実の糖度を上げるように制御することができる。
その結果、でき頃のメロンなどの果実の糖度を、上げることができる。このような制御をすることで、たとえばでき頃のマンゴの糖度を、15度から20度へ上げることができる。
以上の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲おいて種々の変形、変更が可能である。
たとえば、上記各実施の形態では、植木鉢1の土壌へ供給する水を、その土壌の水分量に応じて制御している。この他にもたとえば、植木鉢1の土壌へ液肥や液肥と水とを混ぜた栄養水などを供給し、その供給をその土壌の水分量に応じて制御するようにしてもよい。
図8は、液肥と水とを混合して栄養水をつくる装置を示す図である。この混合装置は、液肥を蓄える液肥タンク91と、水を蓄える水タンク92と、これらが接続される液肥混入機93と、を有する。液肥混入機93は、図2の電磁弁装置5に接続される。
水タンク92と液肥混入機93との間には、水中の塵を取り除くフィルタ94と、水タンク92の水を強制的に液肥混入機93へ供給するポンプ95と、が設けられている。液肥タンク91と液肥混入機93との間には、液肥の供給量を調整するバルブ96が設けられている。バルブ96の開度を調整することで、液肥混入機93において任意の混合比で液肥と水を混合し、電磁弁装置5を介して土壌へ供給することができる。
上記各実施の形態では、遠隔制御コンピュータ66に、遠隔制御部73,82を実現している。この他にもたとえば、通信網64に接続可能な携帯電話端末などに、遠隔制御部73,82を実現するようにしてもよい。これにより、携帯電話端末などから、土壌の水分量を制御することができる。
上記各実施の形態では、マンゴ、イチゴなどの果実をつける植物が1本ずつ鉢植えにされ、その各鉢植えに対して給水している。この他にもたとえば、もも、梨、ぶどうなどの比較的大きく成長する果実がなる植物に対する給水の制御に使用し、これらの果実の糖度を制御するようにしてもよい。
上記実施の形態2では、遠隔制御部82は、でき頃の果実の糖度を上げるため、果実ができ頃であるか否かを判断し、でき頃であると判断したら、土壌の水分量を減らしている。この他にもたとえば、トマトでは、その生育前期にはpF値を2.0〜2.5とし、生育後期には1.8〜2.3にすると良いことが知られている。また、キュウリでは、その生育前期にはpF値を2.0〜2.5とし、生育後期には1.7〜2.3にすると良いことが知られている。これらの植物の場合、遠隔制御部82は、果実ができ頃となる生育後期の土壌の水分を、そのpF値にしたがって増やすようにするとよい。これにより、果実のみずみずしさを高めることができる。なお、上記実施の形態1においても、ユーザが果実のみずみずしさを高めるように、果実ができ頃となる生育後期の土壌の水分を増やすようにしてもよい。
本発明は、果実の糖度などを制御するために利用することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る果実糖度制御システムを示すブロック図である。 図2は、果実糖度制御システムの灌水設備を示す図である。 図3は、植木鉢に対するゴムチューブの配設状態を示す図である。 図4は、コンピュータのハードウェア構成およびその周辺部を示すブロック図である。 図5は、植木鉢への給水と、植木鉢の土壌の水分量(pF値)の変化との関係を示すグラフである。 図6は、本発明の実施の形態2に係る果実糖度制御システムを示すブロック図である。 図7は、遠隔制御部の動作を示すフローチャートである。 図8は、液肥と水とを混合する装置を示す図である。
符号の説明
1 植木鉢(容器の一形態)
3 灌水ノズル(供給ノズルの一部)
4 ゴムチューブ(ゴムチューブ部、供給ノズルの一部)
5 電磁弁装置(開閉弁)
6 孔
11 土壌水分測定センサ(水分測定手段)
14 駆動リレー
16 糖度センサ(糖度検出手段)
17 メイン制御トランジスタ
23 ヒステリシス付きコンパレータ(コンパレータ)
26 サブ制御トランジスタ
43 フラッシュメモリ(記憶手段)
52 制御実行部(制御実行手段)
54 通信部(受信手段)
56 制御上限値データ(制御上限値)
57 制御下限値データ(制御下限値)
62 ネットワークカメラ(撮像手段)
66 遠隔制御コンピュータ(遠隔制御装置、コンピュータ)
73 遠隔制御部(送信手段)
82 遠隔制御部(判断手段、送信手段)

Claims (11)

  1. 果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力する水分測定手段と、
    上記土壌へ水あるいは栄養水を供給する供給ノズルと、
    上記土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられ、上記供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御する開閉弁と、
    上記果実の光学的な検出結果に基づいてその果実の糖度を判断する糖度検出手段と、
    上記糖度検出手段より検出された糖度に基づく判断に応じて変更された土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に上記制御下限値データおよび上記制御上限値データが記憶されている場合であって、上記水分測定手段による水分の測定値が、上記記憶手段に記憶される上記制御下限値データ以下である場合、上記開閉弁を開いて上記供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、上記水分測定手段による水分の測定値が、上記記憶手段に記憶される上記制御上限値データ以上である場合、上記開閉弁を閉じる制御実行手段と、
    上記制御実行手段が上記開閉弁を開く場合に、上記制御実行手段の制御に基づいて通電状態となるメイン制御トランジスタと、
    上記メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により上記開閉弁を開く駆動リレーと、
    上記メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタと、
    上記記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、上記制御実行手段による制御が行われていない場合に、上記水分測定手段の測定値と、上記植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、上記水分測定手段の測定値が上記所定の第二の制御下限値以下になると、上記サブ制御トランジスタをオン状態に制御するコンパレータと、
    を有することを特徴とする果実糖度制御システム。
  2. 果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力する水分測定手段と、
    上記土壌へ水あるいは栄養水を供給する供給ノズルと、
    上記土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられ、上記供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御する開閉弁と、
    上記果実を撮像する撮像手段と、
    記土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に上記制御下限値データおよび上記制御上限値データが記憶されている場合であって、上記水分測定手段による水分の測定値が、上記記憶手段に記憶される上記制御下限値データ以下である場合、上記開閉弁を開いて上記供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、上記水分測定手段による水分の測定値が、上記記憶手段に記憶される上記制御上限値データ以上である場合、上記開閉弁を閉じる制御実行手段と、
    上記制御実行手段が上記開閉弁を開く場合に、上記制御実行手段の制御に基づいて通電状態となるメイン制御トランジスタと、
    上記メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により上記開閉弁を開く駆動リレーと、
    上記メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタと、
    上記記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、上記制御実行手段による制御が行われていない場合に、上記水分測定手段の測定値と、上記植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、上記水分測定手段の測定値が上記所定の第二の制御下限値以下になると、上記サブ制御トランジスタをオン状態に制御するコンパレータと、
    を有し、
    上記記憶手段に記憶される上記制御下限値データおよび上記制御上限値データは、上記撮像手段により撮像された画像の表示を参照してユーザが入力した土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データ、または、予め制御値データベースに記憶されていた制御下限値データおよび制御上限値データであって、上記画像に基づく判断により、上記果実の状態に適した値に変更されたものであることを特徴とする果実糖度制御システム。
  3. 前記記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データは、土壌に植えられている植物になる果実の種類に応じた値であることを特徴とする請求項1または2記載の果実糖度制御システム。
  4. 前記糖度検出手段もしくは前記撮像手段からのデータに基づいて果実ができ頃になったと判断する判断手段を有し、
    前記記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データは、上記判断手段により当該果実ができ頃になったと判断されると、制御下限値データの値および制御上限値データの値の中の少なくとも制御上限値データが、それに基づいて判断される土壌の水分が少なくなるように変更されることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項記載の果実糖度制御システム。
  5. 前記記憶手段に記憶される土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを受信する受信手段と、
    前記果実がなる植物が植えられている土壌から離れた場所に設けられ、上記受信手段に対して、土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを送信する送信手段を有する遠隔制御装置と、
    を有することを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項記載の果実糖度制御システム。
  6. 前記遠隔制御装置は、コンピュータあるいは携帯端末であることを特徴とする請求項5記載の果実糖度制御システム。
  7. 前記植物が植えられている土壌は、植木鉢、その他の植木を植える容器に入れられ、他の土壌から隔離されていることを特徴とする請求項1から6の中のいずれか1項記載の果実糖度制御システム。
  8. 前記供給ノズルは、前記容器内の土壌の上方に配置され、その長さ方向に沿って並べて複数の孔が開設されたゴムチューブ部を有し、当該複数の孔から土壌に水あるいは栄養水を供給するものであることを特徴とする請求項7記載の果実糖度制御システム。
  9. 前記供給ノズルは、複数本であることを特徴とする請求項8記載の果実糖度制御システム
  10. 水分測定手段と、供給ノズルと、開閉弁と、糖度検出手段と、記憶手段と、制御実行手段と、メイン制御トランジスタと、駆動リレーと、サブ制御トランジスタと、コンパレータを有する果実糖度制御システムの果実糖度制御方法であって、
    上記記憶手段は、上記糖度検出手段より検出された糖度に基づく判断に応じて変更された土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データを記憶可能であり、
    上記水分測定手段が、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力するステップと、
    上記供給ノズルが、上記土壌へ水あるいは栄養水を供給するステップと、
    上記土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられる開閉弁が、上記供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御するステップと、
    上記糖度検出手段が、上記果実の光学的な検出結果に基づいてその果実の糖度を判断するステップと、
    上記制御実行手段が、上記記憶手段に上記制御下限値データおよび上記制御上限値データが記憶されている場合であって、上記水分測定手段による水分の測定値が上記制御下限値データ以下であるとき、上記開閉弁を開いて上記供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分の測定値が上記制御上限値データ以上であるとき、上記開閉弁を閉じるステップと、
    上記メイン制御トランジスタが、上記制御実行手段が上記開閉弁を開く場合に、上記制御実行手段の制御に基づいて通電状態にするステップと、
    上記駆動リレーが、上記メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により上記開閉弁を開くステップと、
    上記コンパレータが、上記記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、上記制御実行手段による制御が行われていない場合に、上記水分測定手段の測定値と、上記植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、上記水分測定手段の測定値が上記所定の第二の制御下限値以下になると、上記メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタをオン状態に制御するステップと、
    を有することを特徴とする果実糖度制御方法。
  11. 水分測定手段と、供給ノズルと、開閉弁と、撮像手段と、記憶手段と、制御実行手段と、メイン制御トランジスタと、駆動リレーと、サブ制御トランジスタと、コンパレータを有する果実糖度制御システムの果実糖度制御方法であって、
    上記記憶手段は、上記撮像手段により撮像された画像の表示を参照してユーザが入力した土壌の水分の制御下限値データおよび制御上限値データ、または、予め制御値データベースに記憶されていた制御下限値データおよび制御上限値データであって、上記画像に基づく判断により、上記果実の状態に適した値に変更されたものを記憶可能であり、
    上記水分測定手段が、果実がなる植物が植えられている土壌の水分の測定値を出力するステップと、
    上記供給ノズルが、上記土壌へ水あるいは栄養水を供給するステップと、
    上記土壌へ供給する水あるいは栄養水の供給路上に設けられる開閉弁が、上記供給ノズルからの水あるいは栄養水の供給量を制御するステップと、
    上記撮像出手段が、上記果実を撮像するステップと、
    上記制御実行手段が、上記記憶手段に上記制御下限値データおよび上記制御上限値データが記憶されている場合であって、上記水分測定手段による水分の測定値が上記制御下限値データ以下であるとき、上記開閉弁を開いて上記供給ノズルから土壌へ水あるいは栄養水を供給し、水分の測定値が上記制御上限値データ以上であるとき、上記開閉弁を閉じるステップと、
    上記メイン制御トランジスタが、上記制御実行手段が上記開閉弁を開く場合に、上記制御実行手段の制御に基づいて通電状態にするステップと、
    上記駆動リレーが、上記メイン制御トランジスタが通電状態となることで流れる電流により上記開閉弁を開くステップと、
    上記コンパレータが、上記記憶手段に制御下限値データおよび制御上限値データが記憶されてなく、上記制御実行手段による制御が行われていない場合に、上記水分測定手段の測定値と、上記植物を枯れない状態に維持するための所定の第二の制御下限値とを比較し、上記水分測定手段の測定値が上記所定の第二の制御下限値以下になると、上記メイン制御トランジスタと並列に接続されるサブ制御トランジスタをオン状態に制御するステップと、
    を有することを特徴とする果実糖度制御方法。
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