JP4972820B2 - Manufacturing method of color filter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面の濡れ性をエネルギー照射により容易にパターン状に変化させることが可能な光触媒含有層を用い、この光触媒含有層上にインクジェット装置を用いて画素部を形成するカラーフィルタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶ディスプレイが高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
【0003】
カラーフィルタを効率的にかつ高品質に製造する方法として、エネルギーの照射により表面の濡れ性が変化する光触媒含有層を用いたカラーフィルタの製造方法が本発明者等により提案されている(例えば、特開平11−337726号)。この方法によれば、光触媒とバインダーとを少なくとも有する光触媒含有層を透明基板上に塗布し、この光触媒含有層をパターン露光することにより親液性のパターンを形成し、この親液性のパターン上にインクを塗布することにより、画素部等を形成してカラーフィルタを製造するものである。
【0004】
この親液性のパターン上にインクを塗布する方法としては、インクジェット装置を用いる方法を挙げることができる。このインクジェット装置を用いて例えばストライプ状の画素部を形成する場合、通常ストライプ状に形成された親液性領域に沿ってインクジェット装置のヘッドを移動させ、このストライプ状の親液性領域内にインクを次々と塗布することにより画素部を形成する方法が採られる。
【0005】
しかしながら、このような方法ではヘッドに形成されたオリフィスの間隔と、インクを塗布する親液性領域のストライプの間隔を一致させる必要があることから、図4に示すようにヘッド1をストライプ状の親液性領域2に対して斜めに配置し、オリフィス3の間隔とストライプ状の親液性領域2の間隔とが一致するように調整する必要があり、この角度の調整が煩雑であるという問題がある。
【0006】
また、通常インクジェット装置においては、各オリフィスから吐出されるインクの吐出量は若干相違するものであることから、画素部間において、色むらが生じる可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、インクジェット装置を用いて、光触媒含有層上に形成されたストライプ状の親液性領域にインクを塗布して画素部を形成する際に、ヘッドの角度の調整等が必要なく、かつ画素部間で色むらが生じる等の問題のないカラーフィルタの製造方法を提供することを主目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、光触媒含有層が表面に形成された透明基板の光触媒含有層側表面にストライプ状にエネルギーをパターン照射することにより、ストライプ状の親液性領域が形成され、この親液性領域にインクジェット装置でインクを塗布することにより画素部を形成する工程を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法において、上記インクジェット装置でインクを塗布する工程が、上記親液性領域のストライプに対して垂直方向に上記インクジェット装置のヘッドが相対的に動いてインクを塗布する工程であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
【0009】
このように、親液性領域のストライプに対して垂直方向にインクジェット装置のヘッドを相対的に動かしてインクを塗布するようにすることにより、インクの塗布時にインクジェット装置のヘッドを斜めに配置し、角度の調整をする必要がない。したがって、インクの塗布に際して手間がかからず効率的である。また、各ストライプ状の親液性領域に塗布されるインクは単一のオリフィスからのものとはならないことから、オリフィス間のバラツキが各画素部間のバラツキに直結しない。したがって、画素部間で色の濃淡等のバラツキを抑えることが可能である。
【0010】
本発明においては、上記ストライプ状の親液性領域にインクを塗布する際に、少なくとも2以上のヘッドを前記親液性領域のストライプに対して垂直方向に並列に配置して用い、前記親液性領域に2以上のヘッドからインクを塗布するにしてもよい。
【0011】
ストライプに対して垂直方向にインクジェット装置のヘッドを相対的に移動させてインクを塗布する際に、通常のヘッドでは各オリフィスの間隔が広く、またオリフィスからのインクのドロップの大きさを大きくしすぎると、画素部からはみだしてしまうという不都合があることから、大きくするのにも限度がある。このため、単一のヘッドでは各ストライプ状の親液性領域へのインクの塗布量が不足してしまうおそれがある。したがって、同一のストライプ状の親液性領域を塗布するに際して少なくとも2以上のヘッドを用い、これを上記親液性領域のストライプに対して垂直方向に並列に並べ、同一領域を2以上のヘッドにより塗布することにより、各ストライプ状の親液性領域に対して十分な量のインクを塗布することができる。
【0012】
本発明においては、上記親液性領域にインクを塗布する少なくとも2以上のヘッドのうち、最初にインクを吐出するヘッドにより上記親液性領域にインクを塗布した後、最後にインクを吐出するヘッドで上記親液性領域にインクを塗布する際の、上記最初にインクを吐出するヘッドによって塗布されたインクの粘度が、100cps以下であることが好ましい。最初のヘッドを用いてインクを塗布した後、インクの粘度が上記範囲を超えて上昇してしまったのでは、最後のヘッドでインクを塗布した場合に各ストライプ状の親液性領域において、画素部を平坦化することができず、各ストライプ状の画素部内での色むらの原因となるからである。
【0013】
本発明においては、上記親液性領域にインクを塗布する少なくとも2以上のヘッドのうち、先にインクを塗布するヘッドにおけるインクのドロップサイズより、次にインクを塗布するヘッドにおけるインクのドロップサイズの方が相対的に小さいことが好ましい。同じサイズのドロップとした場合は、先に滴下したドロップがある程度塗れ広がった後に次ぎのドロップが滴下されるため、後に滴下された部分のインクの膜厚が大きくなってしまうおそれがある。ドロップサイズを徐々に小さくすることにより、上述したような不具合を防止することができるからである。
【0014】
本発明においては、上記ストライプ状の親液性領域と交差するように遮光部が透明基板上に形成されており、上記遮光部上に形成された光触媒含有層の一部がエネルギー未照射部とされていることが好ましい。
【0015】
このように、ストライプ状の親液性領域内にエネルギー未照射部、すなわち撥液性領域を形成することにより、一つの親液性領域の面積を小さくすることができる。したがって、この親液性領域内にインクが均一に塗れ広がることが可能となり、インクの膜厚のバラツキ、すなわち色むらを防止することができるからである。
【0016】
本発明においては、上記インクの前記親液性領域に対する接触角が、30°以下であることが好ましい。このようなインクであれば、先のインクジェット装置のヘッドにより塗布されたインクが親液性領域全面に塗れ広がっているため、次のヘッドによりインクが塗布された場合でもムラが生じにくいからである。
【0017】
本発明においては、上記インクジェット装置のヘッドにおけるオリフィスの間隔が、10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
【0018】
オリフィスの間隔をこの範囲内とすることにより、ストライプに対して垂直方向にインクジェット装置のヘッドを相対的に移動させてインクを塗布する際に、単一のヘッドでも各ストライプ状の親液性領域へ十分な塗布量でインクを塗布することができるからである。
【0019】
本発明においては、上記インクジェット装置の駆動部分からのインク流路を分岐させたインクジェット装置を用いてもよく、また上記インクジェット装置の流路に複数のオリフィスを形成したインクジェット装置を用いてもよく、さらにはこれらを組み合わせたインクジェット装置を用いてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、光触媒含有層が表面に形成された透明基板の光触媒含有層側表面にストライプ状にエネルギーをパターン照射することにより、ストライプ状の親液性領域が形成され、この親液性領域にインクジェット装置でインクを塗布することにより画素部を形成する工程を少なくとも有するカラーフィルタの製造方法において、上記インクジェット装置でインクを塗布する工程が、上記親液性領域のストライプに対して垂直方向に上記インクジェット装置のヘッドが相対的に動いてインクを塗布することを特徴とするものである。
【0021】
したがって、本発明のカラーフィルタの製造方法においては、まず、透明基板上に少なくとも光触媒含有層が形成されており、さらにこの光触媒含有層表面がストライプ状にエネルギーがパターン照射されているものである。これらの各要素については、後で詳述する。なお、本発明においては、遮光部(ブラックマトリックス)が形成されていてもよく、この場合は通常透明基板上に遮光部が形成され、その上に全面にわたって光触媒含有層が形成される。
【0022】
本発明は、このように光触媒含有層上にストライプ状の親液性領域が形成されており、このストライプ状の親液性領域内にインクジェット装置でインクを塗布して画素部を形成する工程が、上記親液性領域のストライプに対して垂直方向にインクジェット装置のヘッドが相対的に動いてインクを塗布する点に最も大きな特徴を有する。図1は、この状態を示すものであり、光触媒含有層上に形成されたストライプ状の親液性領域2に対して垂直方向にインクジェット装置のヘッド1が動き、ヘッド1のオリフィス3は、例えば青色のインクを塗布する場合は、青色の画素部が形成される領域2B(通常は2つおき)上において青色インクのドロップを吐出することにより、青色画素部を形成するものである。なお、ここで「ヘッドが相対的に動く」とは、インクの塗布に際してヘッドが固定され、基板が移動する場合、基板が固定されヘッドが動く場合、さらには両者が動く場合の全ての場合を含む旨である。
【0023】
本発明においては、図1から明らかなように、ヘッド1は画素部が形成されるストライプ状の親液性領域2に対して平行に配置されればよいことから、図4に示すような従来のストライプ状の親液性領域に沿って塗布する方法の場合に必要であった、ヘッド1の角度の調整が必要ない。したがって、煩雑な角度の調整作業が不要であり、塗布の制御が複雑になる等の問題が生じない。また、本発明においては、各ストライプ状の親液性領域2に対し、ヘッド1の複数のオリフィス3からのインクドロップが吐出されて塗布される。したがって、各ストライプ状の親液性領域2が一つのオリフィスからのインクにより塗布される従来の方法と比較して、各画素部間の膜厚のバラツキが少なく、画素部間の色むらの発生を防止することができる。
【0024】
本発明においては、このようにストライプ状の親液性領域に垂直方向にヘッドを動かしてインクを塗布して画素部を形成することを特徴とするものであるが、図1にも示すように、通常のヘッド1においてはそれほど高い密度でオリフィス3が形成されていない。また、一つのオリフィスからの吐出量を増やそうとした場合、インクのドロップの大きさを大きくする必要があるが、ドロップの大きさをあまりに大きくしすぎると、インクが画素部からはみ出してしまうという不都合が生じる。したがって、このような通常ヘッド1をストライプ状の親液性領域に対して垂直に相対的に移動させてインクを塗布する場合、各ストライプ状の親液性領域に十分な量のインクを塗布することができない可能性が生じるという問題点がある。
【0025】
本発明においては、このような問題点に対して、▲1▼複数のヘッドを並列に並べて対応する方法(第1の方法)、および▲2▼ヘッドにオリフィスを密に形成する方法(第2の方法)の二つの方法を用いることにより対処することができる。以下、それぞれの方法について説明する。
【0026】
1.第1の方法
図2は、第1の方法によるインクの塗布方法を示すものである。第1の方法は、図2に示すように、ストライプ状の親液性領域に平行に配置されたヘッド1が並列に配置されており(この例では2つのヘッドが用いられている。)、この並列に配置されたヘッド1が所定の間隔を保ちつつストライプ状の親液性領域2に対して垂直に移動する。これにより、例えば青色の画素部が形成される親液性領域に青色インクを複数のヘッドにより吐出することができるので、親液性領域に十分なインクを塗布することができ、品質の良好な青色画素部を形成することができる。
【0027】
第1の方法におけるヘッドの数は、少なくとも2以上であれば特に限定されるものではないが、通常2〜10の範囲内で用いられる。
【0028】
このように複数のヘッドを並列に配置して塗布する第1の方法においては、少なくとも2回以上に分けてインクを塗布することになることから、一度に塗布する場合と比較して、同一のストライプ状の親液性領域内でのインクの膜厚にバラツキが生じる可能性がある。したがって、本発明においては、以下のような方法を単独で、もしくは組み合わせて用いることにより、同一のストライプ状の親液性領域内でのインク膜厚のバラツキが生じる可能性を低減するようにしている。
【0029】
▲1▼経時的な粘度変化の少ないインクの使用
最初のヘッドにより親液性領域にインクを塗布した後、最後のヘッドで親液性領域にインクを塗布する際の上記インクの粘度が、100cps以下、好ましくは50cps以下であるインクを使用する方法である。最初のヘッドにより親液性領域にインクを塗布した後、最後のヘッドでインクを塗布する際に、最初のヘッドで塗布されたインクの粘度が高いと、親液性領域内でのインクのレベリングが行われず、同一親液性領域内でのインクの膜厚のばらつきが大きくなってしまうからである。なお、この場合の粘度の測定は、振動式粘度測定法により行われ、具体的には、秩父セメント株式会社製のVIBRO振動式VISCOMETER、CJV-5000(商品名)を用いることができる。
【0030】
このようなインクとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートといった高沸点の溶媒を主成分とするインクを挙げることができる。高沸点の溶媒を主成分とすることにより、経時的な粘度の増加を防止することができるからである。具体的には、沸点が140℃以上のものが好適に用いられる。
【0031】
▲2▼インクのドロップサイズの変更
先にインクを塗布するインクジェット装置のヘッドにおけるインクのドロップサイズより、次にインクを塗布するヘッドにおけるインクのドロップサイズの方が相対的に小さいくなるようにする方法である。ヘッドが二つである場合は、最初のヘッドのオリフィスが吐出するインクのドロップサイズより2番目のヘッドのオリフィスが吐出するインクのドロップサイズの方が小さくなるようにされる。ヘッドが3つ以上の場合は、1番目のヘッドと2番目のヘッド、もしくは2番目のヘッドと3番目のヘッド等の連続するヘッド間において上述したような関係であればよく、必ずしも最初のヘッドから最後のヘッドまで徐々にインクのドロップサイズを小さくする必要はない。しかしながら、徐々にインクのドロップサイズを小さくすることにより、同一画素部内でのインクの膜厚のバラツキを大きく低減することができる点から、ヘッドが3つ以上ある場合は、各ヘッドにおけるインクドロップサイズは徐々に小さくすることが好ましい。
【0032】
このように各ヘッドにおけるインクのドロップサイズを、先のヘッドよりも後のヘッドの方を小さくすることにより、同一親液性領域内でのインクの膜厚を均一にできるのは、以下の理由による。
【0033】
すなわち、先のヘッドでインクが吐出される位置と、次のヘッドでインクが吐出される位置とは通常異なる位置に設定されている。したがって、先のヘッドでインクを吐出した場合、吐出されたインクは吐出された親液性領域上の位置から徐々にレベリングされ塗れ広がる。したがって、次のヘッドでインクを吐出する位置まで塗れ広がってしまう場合がある。このような状態で、先のヘッドにおいて吐出されたインクのドロップサイズと同様なドロップサイズのインクを次のヘッドで吐出した場合は、先のヘッドで吐出され塗れ広がったインク上にさらにインクが吐出されることになるため、この部分のインクの膜厚が厚くなる可能性が生じる。したがって、次のヘッドで吐出するインクのドロップサイズを小さくすれば、このような膜厚の厚い部分を形成することがないので、インクの膜厚を均一とすることができるのである。
【0034】
本発明においては、インクの種類、粘度、濡れ性等の条件により大きく変化するものではあるが、先のヘッドにより吐出されるインクのドロップサイズが、次のヘッドにより吐出されるインクのドロップサイズの30%〜70%、好ましくは40%〜50%の範囲内であることが均一化のため好ましい。
【0035】
▲3▼撥液性領域の形成
ストライプ状の細長い親液性領域内にエネルギー未照射部、すなわち撥液性領域を形成することにより、インクが塗れ広がる範囲をある程度限定し、同一親液性領域内の膜厚の均一性を挙げようとするものである。
【0036】
この場合の撥液性領域は、上記ストライプ状の親液性領域と交差するように形成された遮光部上に形成される。これは、遮光部上は原則として画素部が形成されなくてもよい領域だからである。
【0037】
本発明においては、上記ストライプ状の親液性領域と交差するように形成された遮光部の一部に撥液性領域が形成されていればよいが、特に上記遮光部の全てに撥液性領域が形成されていることが好ましい。親液性領域内の膜厚を均一とするためには、対象となる親液性領域の面積が小さければ小さいほど良いからである。
【0038】
この撥液性領域の幅は、遮光部の幅より小さくすることが好ましいことから、上限は遮光部の幅であり、かつ2〜10μmの範囲内の幅とすることが好ましい。上記範囲より幅が狭い場合は、親液性領域を分離させることができず、上記範囲より幅が広い場合は色抜け等の不具合が生じる可能性があるからである。なお、本発明でいう親液性領域および撥液性領域に関しては、後で詳述する。
【0039】
このような撥液性領域の形成は、光触媒含有層に対するエネルギーのパターン照射に際して、上記撥液性が必要とされる部分にエネルギーが照射されないようにマスクを形成する等することにより行うことができる。
【0040】
なお、このように撥液性領域を形成する場合は、インクの塗布に際してこの撥液性領域にインクが滴下されないようにすることが好ましい。
【0041】
▲4▼インクの親液性領域に対する濡れ性
先のインクジェット装置のヘッドにより塗布されたインクが、次のヘッドによりインクが塗布されるまでの間に、塗布された親液性領域の全面に塗れ広がることができるような濡れ性を有するインクを用いる方法である。
【0042】
本発明においては、中でも次のヘッドによりインクが塗布されるまでの間に、ほぼ均一に親液性領域全面に塗れ広がっていることが好ましい。ここで、ほぼ均一に全面に塗れ広がるとは、インクの膜厚のバラツキが、次のヘッドによりインクが塗布されるまでの間に、平均膜厚を基準として±5%程度の範囲内となることをいう。
【0043】
このようにインクが塗布された後、次のヘッドによるインクが塗布されるまでの間に親液性領域内に全面に塗れ広がることにより、次のヘッドによるインクが塗布される際、親液性領域内に塗れ広がったインクの膜厚に大きなバラツキが無いことから、次のヘッドによりインクを塗布した場合でも、インクの膜厚に大きなバラツキが生じない。
【0044】
この場合のインクの親液性領域に対する濡れ性は、インクの塗布量等によっても大きくことなるものではあるが、親液性領域との接触角が、少なくとも30°以下、好ましくは20°以下、特に5°以下であるインクを選択することが好ましい。
【0045】
親液性領域との接触角が30°を越えるインクを用いると、通常インクが塗布された後、次のヘッドによるインクが塗布されるまでの時間である1秒が経過した際に、必要量の60%を越える量を吐出しなければインクを親液性領域全体に塗れ広がらせることができない。このように最初の吐出量が必要量の60%を越える量である場合は、画素部を形成するために二つ以上のヘッドを並列に用いるメリットを生かすことが難しくなることから好ましくない。したがって、上述したように親液性領域との接触角が少なくとも30°以下のインクを用いることが好ましいのである。なお、ここでいう必要量とは、画素部を形成するために必要なインクの量を示すものである。
【0046】
また、この方法は、特に親液性領域の面積が小さい方が親液性領域全面に塗れ広がることが容易である点で好ましい。したがって、特に上記▲3▼に示す撥液性領域を遮光部上に形成する方法と組み合わせて用いることが好ましく、特にストライプ状の親液性領域と交差する全ての遮光部上に撥液性領域が形成されていることが好ましい。
【0047】
▲5▼その他
本発明においては、上記▲1▼〜▲4▼までの各方法を単独で用いることにより、インクジェット装置のヘッドを複数・並列で用いることの不具合、すなわち各画素部内におけるインクの膜厚のバラツキを低減させるようにしてもよいが、これらを組み合わせることによりさらに効果的にバラツキを低減させることができる。したがって、本発明においては、上記▲1▼〜▲4▼までの各方法のいずれか2つもしくは3つを組み合わせて用いる方法、さらには4つ全ての方法を組み合わせて用いる方法等を採ることができる。
【0048】
2.第2の方法
本発明における第2の方法は、ヘッドにオリフィスを密に形成する方法であり、具体的には、インクジェット装置のヘッドにおけるオリフィスの間隔が、10〜100μmの範囲内としたインクジェット装置を用いる方法である。このようにオリフィスの間隔を上述したような範囲とすることにより、ストライプ状の各親液性領域内に十分な量のインクを塗布することができるからである。
【0049】
本発明においては、オリフィスの間隔を、特に10〜100μmの範囲内、中でも20〜50μmの範囲内とすることが、ストライプ状の各親液性領域内に十分にインクを吐出させるとの観点、およびヘッドの製造が容易であるとの観点の両方から考慮した場合に好ましい。
【0050】
このようなオリフィスの間隔を有するヘッドを形成するためには、例えばピエゾ素子等の駆動部1個に対して1個のオリフィスとしたのでは、十分な密度でオリフィスを形成することができない。したがって、本発明においては、ピエゾ素子等の駆動部1個に対して複数のオリフィスを対応させる方法を採用する。
【0051】
このように駆動部1個に対して複数のオリフィスを対応させる方法としては、ピエゾ素子等の駆動部からの流路を複数に分岐させる方法を挙げることができる。この際の分岐の数は、2〜4とすることが可能であるが、通常は2つに分岐させる。このように駆動部からの流路を複数に分岐させることにより、各駆動部に対して複数のオリフィスとすることができる。また、さらにこの各流路に対して複数のオリフィスを形成する方法を用いてもよい。この場合の一つの流路に形成するオリフィスの数は、2〜16とすることが可能であるが、2個から3個形成されることが好ましい。本発明においては、このように流路を複数に分岐させる方法、流路に複数のオリフィスを形成する方法、さらには、これらを組み合わせる方法により駆動部1個に対して複数のオリフィスを形成し、各オリフィス間の距離を上述した範囲とすることができるのである。
【0052】
図3は、上述したように駆動部1個に対して複数のオリフィスが形成されたインクジェット装置の一例を示すものであり、この例では一つのピエゾ素子4からの流路5が二つに分岐され、さらに各流路5に3つのオリフィス3が形成された例を示すものである。よって、この例では駆動部1個に対して計6個のオリフィスが対応することになり、ストライプ状の親液性領域に対して十分な量のインクを塗布することが可能となる。
【0053】
3.組合せ
本発明においては、上述したような第1の方法と第2の方法とを組み合わせて用いてもよい。すなわち、駆動部1個に対して複数のオリフィスを有するヘッドを複数・並列に組み合わせたインクジェット装置を用いる方法である。この場合でも、上述したように各親液性領域内でのインクの膜厚のバラツキが生じる可能性があることから、上記第1の方法のところで説明した▲1▼〜▲4▼までの対策を採るようにしてもよい。
【0054】
4.各構成について
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられる各構成について、それぞれ説明する。
【0055】
(光触媒含有層)
本発明において用いられる光触媒含有層は、少なくとも光触媒とバインダーとからなり、エネルギーの照射により液体との接触角が低下するように形成された層である。このように、露光(本発明においては、光が照射されたことのみならず、エネルギーが照射されたことをも意味するものとする。)により液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層を設けることにより、エネルギーのパターン照射等を行うことにより容易に濡れ性を変化させ、液体との接触角の小さい親液性領域とすることができ、例えば上記ストライプ状の画素部が形成される部分のみ容易に親液性領域とすることが可能となる。したがって、効率的にカラーフィルタが製造でき、コスト的に有利となるからである。なお、この場合のエネルギーとしては、通常紫外光を含む光が用いられる。
【0056】
ここで、親液性領域とは、上記光触媒含有層において露光された領域であって液体との接触角が小さい領域であり、インクジェット装置によるインクに対する濡れ性の良好な領域をいうこととする。また、撥液性領域とは、上記光触媒含有層において未露光の領域であって液体との接触角が大きい領域であり、インクジェット装置によるインクに対する濡れ性が悪い領域をいうこととする。
【0057】
上記光触媒含有層は、露光していない部分においては、表面張力40mN/mの液体との接触角が10度以上、好ましくは表面張力30mN/mの液体との接触角が10度以上、特に表面張力20mN/mの液体との接触角が10度以上であることが好ましい。これは、露光していない部分は、本発明においては撥液性が要求される部分であることから、液体との接触角が小さい場合は、撥液性が十分でなく、インクが残存する可能性が生じるため好ましくないからである。
【0058】
また、上記光触媒含有層は、露光すると液体との接触角が低下して、表面張力40mN/mの液体との接触角が10度未満、好ましくは表面張力50mN/mの液体との接触角が10度以下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10度以下となるような層であることが好ましい。露光した部分の液体との接触角が高いと、この部分でのインクの広がりが劣る可能性があり、画素部での色抜け等が生じる可能性があるからである。
【0059】
なお、ここでいう液体との接触角は、種々の表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得たものである。また、この測定に際して、種々の表面張力を有する液体としては、純正化学株式会社製のぬれ指数標準液を用いた。
【0060】
本発明の光触媒含有層は、上述したように少なくとも光触媒とバインダとから構成されていることが好ましい。このような層とすることにより、光照射によって光触媒の作用で臨界表面張力を高くすることが可能となり、液体との接触角を低くすることができる。
【0061】
また、本発明においてこのような光触媒含有層を用いた場合、この光触媒含有層が少なくとも光触媒とフッ素とを含有し、さらにこの光触媒含有層表面のフッ素含有量が、光触媒含有層に対しエネルギーを照射した際に、上記光触媒の作用によりエネルギー照射前に比較して低下するように上記光触媒含有層が形成されていてもよい。
【0062】
このような特徴を有するカラーフィルタの製造方法においては、エネルギーをパターン照射することにより、容易にフッ素の含有量の少ない部分からなるパターンを形成することができる。ここで、フッ素は極めて低い表面エネルギーを有するものであり、このためフッ素を多く含有する物質の表面は、臨界表面張力がより小さくなる。したがって、フッ素の含有量の多い部分の表面の臨界表面張力に比較してフッ素の含有量の少ない部分の臨界表面張力は大きくなる。これはすなわち、フッ素含有量の少ない部分はフッ素含有量の多い部分に比較して親液性領域となっていることを意味する。よって、周囲の表面に比較してフッ素含有量の少ない部分からなるパターンを形成することは、撥液性域内に親液性領域のパターンを形成することとなる。
【0063】
したがって、このような光触媒含有層を用いた場合は、エネルギーをパターン照射することにより、撥液性領域内に親液性領域のパターンを容易に形成することができるので、この親液性領域のみに画素部等を形成することが容易に可能となり、品質の良好なカラーフィルタを製造することができる。
【0064】
上述したような、フッ素を含む光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量において、エネルギーが照射されて形成されたフッ素含有量が低い親液性領域におけるフッ素含有量は、エネルギー照射されていない部分のフッ素含有量を100とした場合に10以下、好ましくは5以下、特に好ましくは1以下であることが好ましい。
【0065】
このような範囲内とすることにより、エネルギー照射部分と未照射部分との親液性に大きな違いを生じさせることができる。したがって、このような光触媒含有層に画素部等を形成することにより、フッ素含有量が低下した親液性領域のみに正確に画素部等を形成することが可能となり、精度良くカラーフィルタを製造することができるからである。なお、この低下率は重量を基準としたものである。
【0066】
このような光触媒含有層中のフッ素含有量の測定は、一般的に行われている種々の方法を用いることが可能であり、例えばX線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy, ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)とも称される。)、蛍光X線分析法、質量分析法等の定量的に表面のフッ素の量を測定できる方法であれば特に限定されるものではない。
【0067】
本発明で使用する光触媒としては、光半導体として知られる例えば酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、および酸化鉄(Fe2O3)を挙げることができ、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0068】
本発明においては、特に酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本発明ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の酸化チタンが好ましい。アナターゼ型酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
【0069】
このようなアナターゼ型酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
【0070】
光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径か50nm以下が好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。また、光触媒の粒径が小さいほど、形成された光触媒含有層の表面粗さが小さくなるので好ましく、光触媒の粒径が100nmを越えると光触媒含有層の中心線平均表面粗さが粗くなり、光触媒含有層の非露光部の撥液性が低下し、また露光部の親液性の発現が不十分となるため好ましくない。
【0071】
本発明のカラーフィルタは、上述したように光触媒含有層表面にフッ素を含有させ、この光触媒含有層表面にエネルギーをパターン照射することにより光触媒含有層表面のフッ素含有量を低下させ、これにより撥液性領域中に親液性領域のパターンを形成し、ここに画素部等を形成して得られるカラーフィルタであってもよい。この場合であっても、光触媒として上述したような二酸化チタンを用いることが好ましいが、このように二酸化チタンを用いた場合の、光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量としては、X線光電子分光法で分析して定量化すると、チタン(Ti)元素を100とした場合に、フッ素(F)元素が500以上、このましくは800以上、特に好ましくは1200以上となる比率でフッ素(F)元素が光触媒含有層表面に含まれていることが好ましい。
【0072】
フッ素(F)が光触媒含有層にこの程度含まれることにより、光触媒含有層上における臨界表面張力を十分低くすることが可能となることから表面における撥液性を確保でき、これによりエネルギーをパターン照射してフッ素含有量を減少させたパターン部分における表面の親液性領域との濡れ性の差異を大きくすることができ、最終的に得られるカラーフィルタの品質を向上させることができるからである。
【0073】
さらに、このようなカラーフィルタにおいては、エネルギーをパターン照射して形成される親インク領域におけるフッ素含有量が、チタン(Ti)元素を100とした場合にフッ素(F)元素が50以下、好ましくは20以下、特に好ましくは10以下となる比率で含まれていることが好ましい。
【0074】
光触媒含有層中のフッ素の含有率をこの程度低減することができれば、画素部等を形成するためには十分な親液性を得ることができ、上記エネルギーが未照射である部分の撥液性との濡れ性の差異により、画素部等を精度良く形成することが可能となり、品質の良好なカラーフィルタを得ることができる。
【0075】
本発明において、光触媒含有層に使用するバインダは、主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0076】
上記の(1)の場合、一般式:
YnSiX(4-n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
【0077】
具体的には、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−へキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−へキシルトリイソプロポキシシラン、n−へキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;および、それらの混合物を使用することができる。
【0078】
また、バインダとして、特にフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンが好ましく用いることができ、具体的には、下記のフルオロアルキルシランの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られたものを使用することができる。
CF3(CF2)3CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)3CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)5CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)7CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)9CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2Si CH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2Si CH3(OCH3)2;
CF3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)3CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)7SO2N(C2H5)C2H4CH2Si(OCH3)3
【0079】
上記のようなフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンをバインダとして用いることにより、光触媒含有層の非露光部の撥液性が大きく向上し、遮光部用塗料やインクジェット方式用インクの付着を妨げる機能を発現する。
【0080】
また、上記の(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げることができる。
【0081】
【化1】
【0082】
ただし、nは2以上の整数であり、R1,R2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルである。また、R1、R2がメチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
【0083】
また、上記のオルガノポリシロキサンとともに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしない安定なオルガノシリコン化合物をバインダに混合してもよい。
【0084】
本発明のカラーフィルタにおいては、このようにオルガノポリシロキサン等の種々のバインダを光触媒含有層に用いることができる。本発明においては、上述したように、このようなバインダおよび光触媒を含む光触媒含有層にフッ素を含有させ、エネルギーをパターン照射することにより光触媒含有層表面のフッ素を低減させ、これにより撥液性領域内に親液性領域を形成するようにしてもよい。この際、光触媒含有層中にフッ素を含有させる必要があるが、このようなバインダを含む光触媒含有層にフッ素を含有させる方法としては、通常高い結合エネルギーを有するバインダに対し、フッ素化合物を比較的弱い結合エネルギーで結合させる方法、比較的弱い結合エネルギーで結合されたフッ素化合物を光触媒含有層に混入させる方法等を挙げることができる。このような方法でフッ素を導入することにより、エネルギーが照射された場合に、まず結合エネルギーが比較的小さいフッ素結合部位が分解され、これによりフッ素を光触媒含有層中から除去することができるからである。
【0085】
上記第1の方法、すなわち、高い結合エネルギーを有するバインダに対し、フッ素化合物を比較的弱い結合エネルギーで結合させる方法としては、上記オルガノポリシロキサンにフルオロアルキル基を置換基として導入する方法等を挙げることができる。
【0086】
例えば、オルガノポリシロキサンを得る方法として、上記(1)として記載したように、ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサンを得ることができる。
ここで、この方法においては、上述したように上記一般式:
YnSiX(4-n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上を、加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合することによりオルガノポリシロキサンを得るのであるが、この一般式において、置換基Yとしてフルオロアルキル基を有する珪素化合物を用いて合成することにより、フルオロアルキル基を置換基として有するオルガノポリシロキサンを得ることができる。このようなフルオロアルキル基を置換基として有するオルガノポリシロキサンをバインダとして用いた場合は、エネルギーが照射された際、光触媒含有層中の光触媒の作用により、フルオロアルキル基の炭素結合の部分が分解されることから、光触媒含有層表面にエネルギーを照射した部分のフッ素含有量を低減させることができる。
【0087】
この際用いられるフルオロアルキル基を有する珪素化合物としては、フルオロアルキル基を有するものであれば特に限定されるものではないが、少なくとも1個のフルオロアルキル基を有し、このフルオロアルキル基の炭素数が4から30、好ましくは6から20、特に好ましくは6から16である珪素化合物が好適に用いられる。このような珪素化合物の具体例は上述した通りであるが、中でも炭素数が6から8であるフルオロアルキル基を有する上記珪素化合物、すなわちフルオロアルキルシランが好ましい。
【0088】
本発明においては、このようなフルオロアルキル基を有する珪素化合物を上述したフルオロアルキル基を有さない珪素化合物と混合して用い、これらの共加水分解縮合物を上記オルガノポリシロキサンとして用いてもよいし、このようなフルオロアルキル基を有する珪素化合物を1種または2種以上用い、これらの加水分解縮合物、共加水分解縮合物を上記オルガノポリシロキサンとして用いてもよい。
【0089】
このようにして得られるフルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンにおいては、このオルガノポリシロキサンを構成する珪素化合物の内、上記フルオロアルキル基を有する珪素化合物が0.01モル%以上、好ましくは0.1モル%以上含まれていることが好ましい。
【0090】
フルオロアルキル基がこの程度含まれることにより、光触媒含有層上の撥液性を高くすることができ、エネルギーを照射して親液性領域とした部分との濡れ性の差異を大きくすることができるからである。
【0091】
また、上記(2)に示す方法では、撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋することによりオルガノポリシロキサンを得るのであるが、この場合も同様に、上述した一般式中のR1,R2のいずれかもしくは両方をフルオロアルキル基等のフッ素を含有する置換基とすることにより、光触媒含有層中にフッ素を含ませることが可能であり、またエネルギーが照射された場合に、シロキサン結合より結合エネルギーの小さいフルオロアルキル基の部分が分解されるため、エネルギー照射により光触媒含有層表面におけるフッ素の含有量を低下させることができる。
【0092】
一方、後者の例、すなわち、バインダの結合エネルギーより弱いエネルギーで結合したフッ素化合物を導入させる方法としては、例えば、低分子量のフッ素化合物を導入させる場合は、フッ素系の界面活性剤を混入する方法等を挙げることができ、また高分子量のフッ素化合物を導入させる方法としては、バインダ樹脂との相溶性の高いフッ素樹脂を混合する等の方法を挙げることができる。
【0093】
本発明において光触媒含有層には上記の光触媒、バインダの他に、界面活性剤を含有させることができる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKKOLBL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることかでき、また、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
【0094】
また、光触媒含有層には上記の界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を含有させることができる。
【0095】
光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定することができる。また、光触媒含有層の厚みは、0.05〜10μmの範囲内が好ましい。
【0096】
上記光触媒含有層は、光触媒とバインダを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を塗布することにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディッブコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成することかできる。
【0097】
(透明基板)
本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられる透明基板としては、従来よりカラーフィルタに用いられているものであれば特に限定されるものではないが、例えば石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可とう性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可とう性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本発明において、透明基板は通常透明なものを用いるが、反射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能である。また、透明基板は、必要に応じてアルカリ溶出防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施したものを用いてもよい。
【0098】
(インクジェット装置)
本発明に用いられるインクジェット装置としては、特に限定されるものではないが、帯電したインクを連続的に噴射し磁場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等の各種の方法を用いたインクジェット装置を用いることができる。中でも、上記圧電素子(ピエゾ素子)を用いたインクジェット装置が好適に用いられる。
【0099】
(画素部)
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上記光触媒含有層に対してエネルギーをパターン照射することにより、画素部を形成する位置を親液性領域とし、ここに上述したような方法によりインクジェット装置を用いてインクを塗布して画素部を形成するところに特徴を有する。
【0100】
このようなインクジェット装置により形成される画素部は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。本発明において、画素部はストライプ状の画素部が好適に用いられる。また必要に応じてこのストライプ状の画素部は、開口部以外の場所、すなわち遮光部に該当する場所において区切られていてもよい。
【0101】
そして、上述したようなインクジェット装置に用いられるインクとしては、大きく水性、油性に分類される。本発明においてはいずれのインクであっても用いることができる。本発明において好ましい溶剤としては、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを主成分としたものや、インク反発性を向上させるためジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを主成分としたものが好適に用いられる。
【0102】
本発明で用いられる水性インクには、溶媒として、水単独または水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒を用いることがきる。一方、油性インクにはへッドのつまり等を防ぐために高沸点の溶媒をベースとしたものが好ましく用いられる。このようなインクジェット方式のインクに用いられる着色剤は、公知の顔料、染料が広く用いられる。また、分散性、定着性向上のために溶媒に可溶・不溶の樹脂類を含有させることもできる。その他、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤;防腐剤;防黴剤;pH調整剤;消泡剤;紫外線吸収剤;粘度調整剤:表面張力調整剤などを必要に応じて添加しても良い。
【0103】
また、通常のインクジェット方式のインクは適性粘度が低いためバインダ樹脂を多く含有できないが、インク中の着色剤粒子を樹脂で包むかたちで造粒させることで着色剤自身に定着能を持たせることができる。このようなインクも本発明においては用いることができる。さらに、所謂ホットメルトインクやUV硬化性インクを用いることもできる。
【0104】
本発明においては、中でもUV硬化性インクを用いることが好ましい。UV硬化性インクを用いることにより、インクジェット方式により着色して画素部を形成後、UVを照射することにより、素早くインクを硬化させることができ、すぐに次の工程に送ることができる。したがって、効率よくカラーフィルタを製造することができるからである。
【0105】
このようなUV硬化性インクは、プレポリマー、モノマー、光開始剤及び着色剤を主成分とするものである。プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、シリコンアクリレート等のプレポリマーのいずれかを特に限定することなく用いることができる。
【0106】
モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル等のビニルモノマー;n−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー;ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピペリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレート等の多官能アクリルモノマーを用いることができる。上記プレポリマー及びモノマーは単独で用いても良いし、2種以上混含しても良い。
【0107】
光重合開始剤は、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェニル−l,2−プロパジオン−2−オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、塩素置換ベンゾフェノン、ハロゲン置換アルキル−アリルケトン等の中から所望の硬化特性、記録特性が得られるものを選択して用いることができる。その他必要に応じて脂肪族アミン、芳香族アミン等の光開始助剤;チオキサンソン等の光鋭感剤等を添加しても良い。
【0108】
なお、上述したように粘度の上昇を抑える必要がある場合は、上述したようなインクを用いることが好ましい。
【0109】
5.その他
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、その他必要に応じて種々のカラーフィルタを構成する部材を製造する工程を有するものであってもよい。
【0110】
(遮光部形成工程)
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、遮光部(ブラックマトリックス)を形成する遮光部形成工程を有するものであってもよい。この遮光部形成工程は、上述した画素部形成工程より前に行われてもよいし、画素部形成工程が行われた後に行われてもよい。
【0111】
このような遮光部形成工程としては、例えばスパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより形成される方法であってもよく、このパターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
【0112】
また、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた遮光部を形成する方法であってもよい。用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂製遮光部の厚みとしては、0.5〜10μmの範囲内で設定することができる。このよう樹脂製遮光部のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
【0113】
(保護層形成工程)
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、さらに画素部上に保護層を形成する保護層形成工程を行ってもよい。この保護層は、カラーフィルタを平坦化するとともに、画素部、あるいは、画素部と光触媒含有層に含有される成分の液晶層への溶出を防止するために設けられるものである。
【0114】
保護層の厚みは、使用される材料の光透過率、カラーフィルタの表面状態等を考慮して設定することができ、例えば、0.1〜2.0μmの範囲で設定することができる。保護層は、例えば、公知の透明感光性樹脂、二液硬化型透明樹脂等の中から、透明保護層として要求される光透過率等を有するものを用いて形成することができる。
【0115】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0116】
【実施例】
以下、本発明について、実施例を通じてさらに詳述する。
【0117】
[実施例1:経時的な粘度変化の少ないインクの使用]
下記の組成のインクを調整した。このインクの粘度を振動式粘度測定法(秩父セメント株式会社製、VIBRO振動式VISCOMETER、CJV-5000(商品名))により測定した結果、10cpsであった。下記のインク組成から明らかなように、このインクは溶剤であるジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを主成分とするものであり、この溶剤の沸点は240℃程度である。したがって、このインクが複数のヘッドが並列に並べられ、これらにより同一のストライプ状の画素部が形成される場合に、
最初のヘッドで塗布された後、最後のヘッドでインクが塗布されるまでの間に生じる粘度の上昇は極めて少ないものと思われる。したがって、この際の粘度も上述した粘度と同様に10cpsであるものと推定される。
【0118】
(インク組成およびその調製法)
・青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:6):5重量部
・高分子分散剤(AVECIA社製、ソルスパース24000):2重量部
・バインダー(ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体):3重量部
・モノマー1(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート):2重量部
・モノマー2(トリプロピレングリコールジアクリレート):5重量部
・開始剤(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリオプロパン)−1−オン:2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート:81重量部
上記青色顔料、5重量部、上記高分子分散剤、2重量部、および溶剤、81重量部を混合し、3本ロールとビーズミルを用いて顔料分散液を得た。このようにして調製された顔料分散液に、上記バインダー、3重量部、モノマー1、2重量部、モノマー2、5重量部および開始剤、2重量部を攪拌しながら徐々に加えることによりインクを調製した。
【0119】
[実施例2:インクのドロップサイズの変更]
ピエゾ素子を用いたインクジェット装置のヘッドに、印加電圧95V、パルス幅6マイクロ秒のパルス電圧を印加し、液滴サイズを測定したところ、約25ピコリットルであった。また、同じ仕様のインクジェット装置のヘッドに、印加電圧95V、パルス幅3マイクロ秒のパルス電圧を印加し、液滴のサイズを測定したところ11ピコリットルであった。図5は、パルス幅と液滴サイズとの関係を示すものであり、パルス幅を変化させることにより液滴のサイズを変化させることが可能であることがわかる。
【0120】
[実施例3:インクの接触角の変更]
親液性領域との接触角が20°、30°および40°のインクを各々調製し、これを親液性領域内に滴下した。まず、画素部形成に必要なインクの必要量の30%を滴下した。1秒後に親液性領域を観察した結果、親液性領域との接触角が20°のインクは親液性領域全面にインクが塗れ広がっていた。しかしながら、親液性領域との接触角が30°および40°のインクは、親液性領域の隅に未塗布の部分が生じ、均一に塗布することができなかった。
【0121】
次に、画素部形成に必要なインクの量の60%を親液性領域内に滴下した。1秒後に親液性領域を観察した結果、親液性領域との接触角が20°および30°のインクは親液性領域全面にほぼ均一に塗れ広がったが、親液性領域との接触角が40°のインクでは、親液性領域の隅に未塗布の部分が残り、均一に塗布することができなかった。
【0122】
【発明の効果】
本発明においては、ストライプ状の親液性領域に対して垂直方向にインクジェット装置のヘッドを相対的に動かしてインクを塗布するようにすることにより、インクの塗布時にインクジェット装置のヘッドを斜めに配置し、角度の調整をする必要がない。したがって、インクの塗布に際して手間がかからず効率的である。また、各ストライプに塗布されるインクは単一のオリフィスからのものとはならないことから、オリフィス間のバラツキが各ストライプ状の画素部間のバラツキに直結しない。したがって、画素部間で色の濃淡等のバラツキを抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略平面図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す概略平面図である。
【図3】本発明に用いられるインクジェット装置の一例を示す概略図である。
【図4】従来のカラーフィルタの製造法を説明するための概略平面図である。
【図5】インクジェット装置におけるパルス幅と液滴サイズとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ヘッド
2…親液性領域
3…オリフィス[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention uses a photocatalyst-containing layer capable of easily changing its surface wettability into a pattern by energy irradiation, and a method for producing a color filter that forms a pixel portion on the photocatalyst-containing layer using an inkjet device It is about.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the development of personal computers, especially portable personal computers, the demand for liquid crystal displays, particularly color liquid crystal displays, has been increasing. However, since this color liquid crystal display is expensive, there is an increasing demand for cost reduction, and in particular, there is a high demand for cost reduction for a color filter having a high specific gravity.
[0003]
As a method for producing a color filter efficiently and with high quality, a method for producing a color filter using a photocatalyst-containing layer whose surface wettability is changed by energy irradiation has been proposed by the present inventors (for example, JP-A-11-337726). According to this method, a photocatalyst-containing layer having at least a photocatalyst and a binder is applied on a transparent substrate, and the photocatalyst-containing layer is subjected to pattern exposure to form a lyophilic pattern. A color filter is manufactured by forming a pixel portion or the like by applying ink to the substrate.
[0004]
An example of a method for applying ink onto the lyophilic pattern is a method using an ink jet apparatus. For example, when forming a striped pixel portion using this ink jet device, the head of the ink jet device is usually moved along the lyophilic region formed in a stripe shape, and the ink is moved into the stripe lyophilic region. A method of forming a pixel portion by coating the layers one after another is adopted.
[0005]
However, in such a method, it is necessary to match the interval between the orifices formed in the head and the interval between the stripes in the lyophilic region to which the ink is applied, so that the head 1 has a stripe shape as shown in FIG. It is necessary to adjust the angle so that the interval between the
[0006]
Further, in an ordinary ink jet apparatus, since the discharge amount of ink discharged from each orifice is slightly different, color unevenness may occur between pixel portions.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above problems, and when forming a pixel portion by applying ink to a stripe-like lyophilic region formed on a photocatalyst containing layer using an inkjet device, The main object of the present invention is to provide a method of manufacturing a color filter that does not require adjustment of the head angle and has no problems such as uneven color between pixel portions.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above objective,The present inventionThe stripe-shaped lyophilic region is formed by irradiating energy on the photocatalyst-containing layer side surface of the transparent substrate having the photocatalyst-containing layer on the surface in a stripe shape, and ink is then applied to the lyophilic region by an inkjet apparatus. In the method of manufacturing a color filter, which includes at least a step of forming a pixel portion by applying an ink, the step of applying ink by the ink jet device includes a head of the ink jet device in a direction perpendicular to the stripe of the lyophilic region. The method of manufacturing a color filter is characterized in that is a step of applying ink by relatively moving.
[0009]
In this way, by applying the ink by moving the head of the ink jet apparatus in a direction perpendicular to the stripe of the lyophilic region, the head of the ink jet apparatus is arranged obliquely at the time of applying the ink, There is no need to adjust the angle. Therefore, it is efficient and takes no trouble in applying the ink. In addition, since the ink applied to each stripe-like lyophilic region does not come from a single orifice, the variation between the orifices does not directly lead to the variation between the pixel portions. Therefore, it is possible to suppress variations such as color shading between pixel portions.
[0010]
In the present invention,When applying ink to the stripe-shaped lyophilic region, at least two or more heads are used.Arranged in parallel in the vertical direction with respect to the stripe of the lyophilic regionUseInk from two or more heads to the lyophilic regionIt may be applied.
[0011]
When applying ink by moving the head of the inkjet device in a direction perpendicular to the stripe, the normal head has a wide interval between the orifices, and the size of the ink drop from the orifice is too large. In this case, there is a disadvantage that the pixel portion protrudes from the pixel portion. For this reason, there is a possibility that the amount of ink applied to each stripe-like lyophilic region is insufficient with a single head. Therefore, when applying the same stripe-shaped lyophilic region, at least two or more heads are used.Vertical direction to the stripe of the lyophilic regionIn parallel, the same area is applied by two or more heads, so that a sufficient amount of ink can be applied to each stripe-like lyophilic area.
[0012]
In the present invention, among at least two or more heads that apply ink to the lyophilic region, the head that discharges ink firstAfter applying ink to the lyophilic region byThe head that ejects ink at the endWhen applying ink to the lyophilic area,First applied by the head that ejects inkThe ink viscosity is preferably 100 cps or less. After the ink is applied using the first head, the viscosity of the ink has risen beyond the above range. When the ink is applied with the last head, the pixels in each stripe-like lyophilic region This is because the portion cannot be flattened, which causes color unevenness in each stripe-shaped pixel portion.
[0013]
In the present invention, among at least two or more heads that apply ink to the lyophilic region,It is preferable that the ink drop size in the head to which ink is applied next is relatively smaller than the ink drop size in the head to which ink is applied first. In the case of a drop of the same size, the drop dropped first is spread to a certain extent and then the next drop is dropped, so that there is a possibility that the film thickness of the ink of the portion dropped later is increased. This is because the above-described problems can be prevented by gradually reducing the drop size.
[0014]
In the present invention,The stripe-shaped lyophilic regionTo intersectIt is preferable that the light shielding part is formed on the transparent substrate, and a part of the photocatalyst containing layer formed on the light shielding part is an energy non-irradiated part.
[0015]
Thus, by forming an energy non-irradiated portion, that is, a liquid repellent area, in the stripe-shaped lyophilic area, the area of one lyophilic area can be reduced. Therefore, the ink can be uniformly applied and spread in the lyophilic region, and variations in the ink film thickness, that is, color unevenness can be prevented.
[0016]
In the present invention, the contact angle of the ink with respect to the lyophilic region is 30 ° or less.Is preferred. In such an ink, the ink applied by the head of the previous ink jet apparatus spreads over the entire surface of the lyophilic region, and therefore, even when the ink is applied by the next head, unevenness hardly occurs. .
[0017]
In the present invention,The orifice spacing in the head of the ink jet apparatus is preferably in the range of 10 to 100 μm.
[0018]
By setting the interval between the orifices within this range, when the ink is applied by moving the head of the inkjet device in the direction perpendicular to the stripe, even with a single head, each stripe-like lyophilic region This is because the ink can be applied in a sufficient amount.
[0019]
In the present invention,Even if an ink jet device in which the ink flow path from the drive portion of the ink jet device is branched is used.Well, againAn ink jet device in which a plurality of orifices are formed in the flow path of the ink jet device may be used, or an ink jet device combining these may be used.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. In the method for producing a color filter of the present invention, a stripe-like lyophilic region is formed by pattern-irradiating energy on the photocatalyst-containing layer side surface of the transparent substrate on which the photocatalyst-containing layer is formed in a stripe shape, In the color filter manufacturing method including at least a step of forming a pixel portion by applying ink to the lyophilic region with an ink jet device, the step of applying ink with the ink jet device is performed on the stripe of the lyophilic region. In contrast, the head of the ink jet apparatus moves relatively in the vertical direction to apply ink.
[0021]
Therefore, in the method for producing a color filter of the present invention, first, at least a photocatalyst-containing layer is formed on a transparent substrate, and the surface of this photocatalyst-containing layer is subjected to pattern irradiation with stripes. Each of these elements will be described in detail later. In the present invention, a light shielding part (black matrix) may be formed. In this case, the light shielding part is usually formed on a transparent substrate, and a photocatalyst containing layer is formed on the entire surface thereof.
[0022]
In the present invention, a stripe-like lyophilic region is formed on the photocatalyst-containing layer as described above, and a step of forming a pixel portion by applying ink to the stripe-like lyophilic region with an ink jet apparatus. The most characteristic feature is that the head of the ink jet apparatus moves relatively in the direction perpendicular to the stripe of the lyophilic region to apply ink. FIG. 1 shows this state, and the head 1 of the ink jet apparatus moves in a direction perpendicular to the stripe-like
[0023]
In the present invention, as is apparent from FIG. 1, the head 1 only needs to be arranged in parallel to the stripe-like
[0024]
In the present invention, the pixel portion is formed by moving the head in the vertical direction to the stripe-like lyophilic region and applying ink, as shown in FIG. In the normal head 1, the
[0025]
In the present invention, (1) a method of arranging a plurality of heads in parallel (first method) and (2) a method of forming orifices densely in the heads (second method) against such problems. This can be dealt with by using two methods. Hereinafter, each method will be described.
[0026]
1. First method
FIG. 2 shows an ink application method according to the first method. In the first method, as shown in FIG. 2, the heads 1 arranged in parallel to the stripe-like lyophilic region are arranged in parallel (in this example, two heads are used). The heads 1 arranged in parallel move vertically with respect to the stripe-like
[0027]
Although the number of heads in the first method is not particularly limited as long as it is at least 2 or more, it is usually used in the range of 2 to 10.
[0028]
As described above, in the first method in which a plurality of heads are arranged in parallel and applied, the ink is applied at least twice or more, so that the same is applied as compared with the case of applying at one time. There is a possibility that the ink film thickness varies in the stripe-like lyophilic region. Therefore, in the present invention, the following methods are used alone or in combination so as to reduce the possibility of variations in ink film thickness within the same stripe-shaped lyophilic region. Yes.
[0029]
(1) Use of ink with little change in viscosity over time
A method of using an ink having a viscosity of 100 cps or less, preferably 50 cps or less when the ink is applied to the lyophilic region by the first head and then applied to the lyophilic region by the last head. It is. After applying ink to the lyophilic area by the first head, when applying ink at the last head, if the viscosity of the ink applied by the first head is high, the ink leveling in the lyophilic area This is because the variation of the ink film thickness within the same lyophilic region becomes large. In this case, the viscosity is measured by a vibration type viscosity measurement method. Specifically, VIBRO vibration type VISCOMETER, CJV-5000 (trade name) manufactured by Chichibu Cement Co., Ltd. can be used.
[0030]
Examples of such an ink include inks mainly composed of a solvent having a high boiling point such as propylene glycol monomethyl ether acetate, ethyl 3-ethoxypropionate, and diethylene glycol monobutyl ether acetate. This is because an increase in viscosity over time can be prevented by using a solvent having a high boiling point as a main component. Specifically, those having a boiling point of 140 ° C. or higher are preferably used.
[0031]
(2) Change of ink drop size
In this method, the ink drop size in the head to which the ink is applied next becomes relatively smaller than the ink drop size in the head of the ink jet apparatus to which the ink is applied first. When there are two heads, the drop size of the ink ejected by the orifice of the second head is made smaller than the drop size of the ink ejected by the orifice of the first head. When there are three or more heads, the relationship described above may be used between successive heads such as the first head and the second head, or the second head and the third head, and the first head is not necessarily required. There is no need to gradually reduce the ink drop size from the first to the last head. However, by gradually reducing the ink drop size, it is possible to greatly reduce the variation in the ink film thickness within the same pixel portion. Therefore, when there are three or more heads, the ink drop size in each head Is preferably gradually reduced.
[0032]
Thus, the ink drop size in each head can be made uniform in the same lyophilic region by making the head after the head smaller than the head before. by.
[0033]
That is, the position where ink is ejected from the previous head and the position where ink is ejected from the next head are usually set to different positions. Therefore, when ink is ejected by the previous head, the ejected ink is gradually leveled and spread from the position on the ejected lyophilic region. Therefore, the ink may spread to the position where ink is ejected by the next head. In such a state, when ink of the same drop size as that of the ink ejected from the previous head is ejected by the next head, further ink is ejected onto the ink that has been ejected by the previous head and spread. Therefore, there is a possibility that the film thickness of the ink in this portion is increased. Therefore, if the drop size of the ink ejected by the next head is reduced, such a thick portion is not formed, so that the ink film thickness can be made uniform.
[0034]
In the present invention, the ink drop size ejected by the previous head is the same as the ink drop size ejected by the next head, although it varies greatly depending on the ink type, viscosity, wettability and other conditions. It is preferable for homogenization to be in the range of 30% to 70%, preferably 40% to 50%.
[0035]
(3) Formation of liquid repellent area
By forming a non-energy-irradiated area, that is, a liquid-repellent area, in the striped and slender lyophilic area, the range where ink is spread is limited to some extent, and the film thickness uniformity in the same lyophilic area is raised. It is about to try.
[0036]
In this case, the liquid repellent region is formed on a light shielding portion formed so as to intersect with the stripe-shaped lyophilic region. This is because the pixel portion does not need to be formed in principle on the light shielding portion.
[0037]
In the present invention, a liquid-repellent region may be formed in a part of the light-shielding portion formed so as to intersect with the stripe-shaped lyophilic region. It is preferable that a region is formed. This is because in order to make the film thickness in the lyophilic region uniform, the smaller the area of the target lyophilic region, the better.
[0038]
Since the width of the liquid repellent region is preferably smaller than the width of the light-shielding portion, the upper limit is the width of the light-shielding portion and is preferably in the range of 2 to 10 μm. This is because if the width is narrower than the above range, the lyophilic region cannot be separated, and if the width is wider than the above range, problems such as color loss may occur. The lyophilic region and the liquid repellent region as referred to in the present invention will be described in detail later.
[0039]
Such a liquid-repellent region can be formed by forming a mask so that energy is not irradiated to the portion where the liquid-repellent property is required when irradiating the photocatalyst-containing layer with an energy pattern. .
[0040]
In the case where the liquid repellent area is formed in this way, it is preferable that the ink is not dropped on the liquid repellent area when the ink is applied.
[0041]
(4) Wettability to the lyophilic area of ink
An ink having wettability so that the ink applied by the head of the previous ink jet apparatus can be spread and spread over the entire surface of the applied lyophilic region until the ink is applied by the next head. This method is used.
[0042]
In the present invention, it is preferable that the ink is spread almost uniformly on the entire surface of the lyophilic region until the ink is applied by the next head. Here, spreading almost uniformly over the entire surface means that the variation in the ink film thickness is within a range of about ± 5% from the average film thickness until the ink is applied by the next head. That means.
[0043]
After the ink is applied in this manner and before the ink is applied by the next head, it spreads over the entire surface in the lyophilic region, so that the lyophilic property is applied when the ink is applied by the next head. Since there is no large variation in the thickness of the ink spread in the region, even when the ink is applied by the next head, the variation in the thickness of the ink does not occur.
[0044]
In this case, the wettability of the ink with respect to the lyophilic region varies greatly depending on the amount of ink applied, but the contact angle with the lyophilic region is at least 30 ° or less, preferably 20 ° or less. In particular, it is preferable to select ink having an angle of 5 ° or less.
[0045]
When an ink having a contact angle with the lyophilic region exceeding 30 ° is used, the required amount is obtained when 1 second, which is the time until the ink is applied by the next head, is passed after the normal ink is applied. Unless the amount exceeding 60% is discharged, the ink cannot be applied and spread over the entire lyophilic region. Thus, when the initial ejection amount exceeds 60% of the required amount, it is difficult to take advantage of the advantage of using two or more heads in parallel to form the pixel portion, which is not preferable. Therefore, as described above, it is preferable to use an ink having a contact angle with the lyophilic region of at least 30 ° or less. Here, the necessary amount indicates the amount of ink necessary for forming the pixel portion.
[0046]
In addition, this method is particularly preferable in that the area of the lyophilic region is small so that it can be easily spread and spread over the entire surface of the lyophilic region. Therefore, in particular, it is preferable to use in combination with the method of forming the liquid repellent area shown in (3) above on the light shielding part, and in particular, the liquid repellent area on all the light shielding parts intersecting with the striped lyophilic area. Is preferably formed.
[0047]
▲ 5 ▼ Other
In the present invention, by using each of the above methods (1) to (4) alone, there is a problem of using a plurality of ink jet heads in parallel, that is, variations in the ink film thickness in each pixel portion. Although it may be made to reduce, variation can be more effectively reduced by combining these. Therefore, in the present invention, it is possible to employ a method of using any two or three of the above methods (1) to (4) in combination, or a method of using all four methods in combination. it can.
[0048]
2. Second method
The second method in the present invention is a method in which orifices are densely formed in the head, and specifically, a method using an ink jet apparatus in which the distance between the orifices in the head of the ink jet apparatus is in the range of 10 to 100 μm. is there. This is because a sufficient amount of ink can be applied to each lyophilic region in the stripe shape by setting the interval between the orifices in the above-described range.
[0049]
In the present invention, it is preferable that the interval between the orifices be in the range of 10 to 100 μm, particularly 20 to 50 μm, so that the ink is sufficiently discharged into each lyophilic region in the stripe shape. It is preferable when considering both from the viewpoint of easy manufacture of the head.
[0050]
In order to form a head having such an orifice interval, for example, if one orifice is provided for one drive unit such as a piezo element, the orifice cannot be formed with a sufficient density. Therefore, in the present invention, a method is adopted in which a plurality of orifices are associated with one drive unit such as a piezo element.
[0051]
As a method of making a plurality of orifices correspond to one drive unit in this way, a method of branching a flow path from a drive unit such as a piezo element into a plurality can be mentioned. The number of branches at this time can be 2 to 4, but is usually branched into two. In this way, a plurality of orifices can be provided for each drive unit by branching the flow path from the drive unit into a plurality of branches. Further, a method of forming a plurality of orifices for each flow path may be used. In this case, the number of orifices formed in one flow path can be 2 to 16, but preferably 2 to 3 are formed. In the present invention, a plurality of orifices are formed for one drive unit by a method of branching the flow path into a plurality of ways, a method of forming a plurality of orifices in the flow path, and a method of combining them. The distance between each orifice can be made into the range mentioned above.
[0052]
FIG. 3 shows an example of an ink jet apparatus in which a plurality of orifices are formed for one drive unit as described above. In this example, the
[0053]
3. combination
In the present invention, the first method and the second method as described above may be used in combination. In other words, this is a method using an ink jet apparatus in which a plurality of heads having a plurality of orifices are combined in parallel with one drive unit. Even in this case, since there is a possibility that the ink film thickness varies in each lyophilic region as described above, the countermeasures (1) to (4) described in the first method are used. You may make it take.
[0054]
4). About each configuration
Hereafter, each structure used for the manufacturing method of the color filter of this invention is each demonstrated.
[0055]
(Photocatalyst containing layer)
The photocatalyst-containing layer used in the present invention is a layer composed of at least a photocatalyst and a binder and formed so that the contact angle with the liquid is reduced by energy irradiation. In this way, the wettability is reduced so that the contact angle with the liquid is reduced by exposure (in the present invention, not only light is irradiated but also energy is applied). By providing a photocatalyst-containing layer that changes, wettability can be easily changed by performing pattern irradiation of energy, etc., and a lyophilic region having a small contact angle with the liquid can be obtained. Only the portion where the portion is formed can be easily made a lyophilic region. Therefore, a color filter can be manufactured efficiently, which is advantageous in terms of cost. In this case, light containing ultraviolet light is usually used as energy.
[0056]
Here, the lyophilic region is a region exposed in the photocatalyst-containing layer and having a small contact angle with the liquid, and means a region having good wettability with respect to ink by the ink jet apparatus. Further, the liquid repellent region is a region that is an unexposed region in the photocatalyst-containing layer and has a large contact angle with a liquid, and is a region that has poor wettability with respect to ink by an ink jet apparatus.
[0057]
In the unexposed portion, the photocatalyst-containing layer has a contact angle with a liquid with a surface tension of 40 mN / m of 10 degrees or more, preferably a contact angle with a liquid with a surface tension of 30 mN / m of 10 degrees or more, particularly a surface The contact angle with a liquid having a tension of 20 mN / m is preferably 10 degrees or more. This is because the unexposed part is a part that requires liquid repellency in the present invention, and therefore, when the contact angle with the liquid is small, the liquid repellency is not sufficient and the ink may remain. This is because it is not preferable because of the occurrence of properties.
[0058]
In addition, the photocatalyst-containing layer has a contact angle with a liquid that decreases when exposed to light, and a contact angle with a liquid with a surface tension of 40 mN / m is less than 10 degrees, preferably a liquid with a surface tension of 50 mN / m. It is preferable that the layer has a contact angle with a liquid of 10 degrees or less, particularly a surface tension of 60 mN / m, of 10 degrees or less. This is because if the contact angle between the exposed portion and the liquid is high, the spread of ink in this portion may be inferior, and color loss in the pixel portion may occur.
[0059]
In addition, the contact angle with the liquid here is measured using a contact angle measuring instrument (Kyowa Interface Science Co., Ltd. CA-Z type) with a liquid having various surface tensions (from the microsyringe to the liquid. 30 seconds after dropping), and the result was obtained or the result was graphed. In this measurement, as a liquid having various surface tensions, a wetting index standard solution manufactured by Pure Chemical Co., Ltd. was used.
[0060]
As described above, the photocatalyst-containing layer of the present invention is preferably composed of at least a photocatalyst and a binder. By using such a layer, the critical surface tension can be increased by the action of the photocatalyst by light irradiation, and the contact angle with the liquid can be decreased.
[0061]
Further, when such a photocatalyst containing layer is used in the present invention, the photocatalyst containing layer contains at least a photocatalyst and fluorine, and the fluorine content on the surface of the photocatalyst containing layer irradiates the photocatalyst containing layer with energy. In this case, the photocatalyst-containing layer may be formed so as to be lower than that before energy irradiation due to the action of the photocatalyst.
[0062]
In the method of manufacturing a color filter having such characteristics, a pattern composed of a portion having a small fluorine content can be easily formed by pattern irradiation with energy. Here, fluorine has an extremely low surface energy. Therefore, the surface of a substance containing a large amount of fluorine has a smaller critical surface tension. Therefore, the critical surface tension of the portion having a small fluorine content is larger than the critical surface tension of the surface of the portion having a large fluorine content. This means that the portion with a low fluorine content is a lyophilic region compared to the portion with a high fluorine content. Therefore, forming a pattern composed of a portion having a lower fluorine content than the surrounding surface forms a pattern of a lyophilic region in the liquid repellent region.
[0063]
Therefore, when such a photocatalyst-containing layer is used, the pattern of the lyophilic region can be easily formed in the lyophobic region by irradiating the pattern with energy. Thus, it is possible to easily form a pixel portion and the like, and a color filter with good quality can be manufactured.
[0064]
In the fluorine content contained in the fluorine-containing photocatalyst-containing layer as described above, the fluorine content in the lyophilic region formed by irradiation with energy and having a low fluorine content is a portion not irradiated with energy. When the fluorine content is 100, it is preferably 10 or less, preferably 5 or less, particularly preferably 1 or less.
[0065]
By setting it within such a range, it is possible to make a large difference in lyophilicity between the energy-irradiated portion and the unirradiated portion. Therefore, by forming a pixel portion or the like in such a photocatalyst-containing layer, it becomes possible to accurately form the pixel portion or the like only in the lyophilic region where the fluorine content is reduced, and manufacture a color filter with high accuracy. Because it can. This rate of decrease is based on weight.
[0066]
For the measurement of the fluorine content in the photocatalyst-containing layer, various commonly used methods can be used. For example, X-ray photoelectron spectroscopy (ES-ray photoelectron spectroscopy, ESCA) for Chemical Analysis)), and any method that can quantitatively measure the amount of fluorine on the surface, such as X-ray fluorescence analysis and mass spectrometry, is not particularly limited.
[0067]
Examples of the photocatalyst used in the present invention include titanium oxide (TiO 2), which is known as an optical semiconductor.2), Zinc oxide (ZnO), tin oxide (SnO)2), Strontium titanate (SrTiO)Three), Tungsten oxide (WOThree), Bismuth oxide (Bi2OThree), And iron oxide (Fe2OThree1) or a mixture of two or more selected from these.
[0068]
In the present invention, titanium oxide is particularly preferably used because it has a high band gap energy, is chemically stable, has no toxicity, and is easily available. Titanium oxide includes anatase type and rutile type, and both can be used in the present invention, but anatase type titanium oxide is preferable. Anatase type titanium oxide has an excitation wavelength of 380 nm or less.
[0069]
Examples of such anatase-type titanium oxide include hydrochloric acid peptizer-type anatase-type titania sol (STS-02 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd., average particle size 7 nm), ST-K01 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd. An anatase type titania sol (TA-15 manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd. (average particle size 12 nm)) and the like can be mentioned.
[0070]
The smaller the particle size of the photocatalyst, the more effective the photocatalytic reaction occurs. The average particle size is preferably 50 nm or less, and it is particularly preferable to use a photocatalyst of 20 nm or less. Further, the smaller the particle size of the photocatalyst, the smaller the surface roughness of the formed photocatalyst-containing layer, which is preferable. When the particle size of the photocatalyst exceeds 100 nm, the centerline average surface roughness of the photocatalyst-containing layer becomes coarse, and the photocatalyst The liquid repellency of the non-exposed part of the containing layer is lowered, and the lyophilic expression of the exposed part becomes insufficient.
[0071]
The color filter of the present invention contains fluorine on the surface of the photocatalyst containing layer as described above, and reduces the fluorine content on the surface of the photocatalyst containing layer by pattern irradiation with energy on the surface of the photocatalyst containing layer, thereby repelling liquid. A color filter obtained by forming a pattern of a lyophilic region in the luminescent region and forming a pixel portion or the like therein may be used. Even in this case, it is preferable to use the titanium dioxide as described above as the photocatalyst. However, the content of fluorine contained in the photocatalyst containing layer in the case of using titanium dioxide in this way is X-ray photoelectron. When analyzed and quantified by spectroscopy, when the titanium (Ti) element is defined as 100, the fluorine (F) element is in a ratio of 500 or more, preferably 800 or more, particularly preferably 1200 or more. It is preferable that the element is contained on the surface of the photocatalyst containing layer.
[0072]
Fluorine (F) is included in the photocatalyst-containing layer to such an extent that the critical surface tension on the photocatalyst-containing layer can be sufficiently lowered, so that the liquid repellency on the surface can be secured, thereby irradiating the pattern with energy. This is because the difference in wettability with the lyophilic region on the surface in the pattern portion where the fluorine content is reduced can be increased, and the quality of the finally obtained color filter can be improved.
[0073]
Further, in such a color filter, the fluorine content in the parent ink region formed by pattern irradiation of energy is 50 or less when the titanium (Ti) element is 100, preferably It is preferably contained in a ratio of 20 or less, particularly preferably 10 or less.
[0074]
If the fluorine content in the photocatalyst-containing layer can be reduced to this extent, sufficient lyophilicity can be obtained to form the pixel portion, etc., and the liquid repellency of the portion where the energy is not irradiated Due to the difference in wettability, the pixel portion and the like can be formed with high accuracy, and a color filter with good quality can be obtained.
[0075]
In the present invention, the binder used in the photocatalyst-containing layer preferably has a high binding energy such that the main skeleton is not decomposed by the photoexcitation of the photocatalyst. For example, (1) chloro or alkoxysilane or the like by sol-gel reaction or the like Examples include organopolysiloxanes that exhibit high strength by hydrolysis and polycondensation, and (2) organopolysiloxanes crosslinked with reactive silicones that are excellent in water repellency and oil repellency.
[0076]
In the case of (1) above, the general formula:
YnSiX(4-n)
(Here, Y represents an alkyl group, a fluoroalkyl group, a vinyl group, an amino group, a phenyl group or an epoxy group, X represents an alkoxyl group, an acetyl group or a halogen. N is an integer from 0 to 3. )
It is preferable that it is the organopolysiloxane which is a 1 type, or 2 or more types of hydrolysis condensate or cohydrolysis condensate of the silicon compound shown by these. Here, the number of carbon atoms of the group represented by Y is preferably in the range of 1 to 20, and the alkoxy group represented by X is a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, or a butoxy group. preferable.
[0077]
Specifically, methyltrichlorosilane, methyltribromosilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, methyltriisopropoxysilane, methyltri-t-butoxysilane; ethyltrichlorosilane, ethyltribromosilane, ethyltrimethoxysilane, Ethyltriethoxysilane, ethyltriisopropoxysilane, ethyltri-t-butoxysilane; n-propyltrichlorosilane, n-propyltribromosilane, n-propyltrimethoxysilane, n-propyltriethoxysilane, n-propyltriisopropoxy Silane, n-propyltri-t-butoxysilane; n-hexyltrichlorosilane, n-hexyltribromosilane, n-hexyltrimethoxysilane, n-hexyltriethoxysilane, n-hexyl Lutriisopropoxysilane, n-hexyltri-t-butoxysilane; n-decyltrichlorosilane, n-decyltribromosilane, n-decyltrimethoxysilane, n-decyltriethoxysilane, n-decyltriisopropoxysilane, n -Decyltri-t-butoxysilane; n-octadecyltrichlorosilane, n-octadecyltribromosilane, n-octadecyltrimethoxysilane, n-octadecyltriethoxysilane, n-octadecyltriisopropoxysilane, n-octadecyltri-t-butoxysilane Phenyltrichlorosilane, phenyltribromosilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, phenyltriisopropoxysilane, phenyltri-t-butoxysilane; tetrachlorosilane Tetrabromosilane, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetrabutoxysilane, dimethoxydiethoxysilane; dimethyldichlorosilane, dimethyldibromosilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldiethoxysilane; diphenyldichlorosilane, diphenyldibromosilane, Diphenyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane; phenylmethyldichlorosilane, phenylmethyldibromosilane, phenylmethyldimethoxysilane, phenylmethyldiethoxysilane; trichlorohydrosilane, tribromohydrosilane, trimethoxyhydrosilane, triethoxyhydrosilane, triisopropoxy Hydrosilane, tri-t-butoxyhydrosilane; vinyltrichlorosilane, vinyltribromosilane, vinyltri Methoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltriisopropoxysilane, vinyltrit-butoxysilane; trifluoropropyltrichlorosilane, trifluoropropyltribromosilane, trifluoropropyltrimethoxysilane, trifluoropropyltriethoxysilane, trifluoropropyl Triisopropoxysilane, trifluoropropyltri-t-butoxysilane; γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxy Propyltriethoxysilane, γ-glycidoxypropyltriisopropoxysilane, γ-glycidoxypropyltri-t-butoxysilane; γ-methacryloxypropylmethyldimethyl Xysilane, γ-methacryloxypropylmethyldiethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropyltriisopropoxysilane, γ-methacryloxypropyl Tri-t-butoxysilane; γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltriisopropoxysilane, γ- Aminopropyltri-t-butoxysilane; γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldiethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrieth Xysilane, γ-mercaptopropyltriisopropoxysilane, γ-mercaptopropyltri-t-butoxysilane; β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltriethoxysilane And partial hydrolysates thereof; and mixtures thereof can be used.
[0078]
As the binder, polysiloxane containing a fluoroalkyl group can be particularly preferably used. Specifically, one or more of the following hydrocondensation condensates and cohydrolysis condensates of fluoroalkylsilanes can be used. And those generally known as fluorine-based silane coupling agents can be used.
CFThree(CF2)ThreeCH2CH2Si (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)FiveCH2CH2Si (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)7CH2CH2Si (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)9CH2CH2Si (OCHThree)Three;
(CFThree)2CF (CF2)FourCH2CH2Si (OCHThree)Three;
(CFThree)2CF (CF2)6CH2CH2Si (OCHThree)Three;
(CFThree)2CF (CF2)8CH2CH2Si (OCHThree)Three;
CFThree(C6HFour) C2HFourSi (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)Three(C6HFour) C2HFourSi (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)Five(C6HFour) C2HFourSi (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)7(C6HFour) C2HFourSi (OCHThree)Three;
CFThree(CF2)ThreeCH2CH2SiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)FiveCH2CH2SiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)7CH2CH2SiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)9CH2CH2SiCHThree(OCHThree)2;
(CFThree)2CF (CF2)FourCH2CH2SiCHThree(OCHThree)2;
(CFThree)2CF (CF2)6CH2CH2Si CHThree(OCHThree)2;
(CFThree)2CF (CF2)8CH2CH2Si CHThree(OCHThree)2;
CFThree(C6HFour) C2HFourSiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)Three(C6HFour) C2HFourSiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)Five(C6HFour) C2HFourSiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)7(C6HFour) C2HFourSiCHThree(OCHThree)2;
CFThree(CF2)ThreeCH2CH2Si (OCH2CHThree)Three;
CFThree(CF2)FiveCH2CH2Si (OCH2CHThree)Three;
CFThree(CF2)7CH2CH2Si (OCH2CHThree)Three;
CFThree(CF2)9CH2CH2Si (OCH2CHThree)Three;
CFThree(CF2)7SO2N (C2HFive) C2HFourCH2Si (OCHThree)Three
[0079]
By using a polysiloxane containing a fluoroalkyl group as described above as a binder, the liquid repellency of the non-exposed part of the photocatalyst containing layer is greatly improved, and the function of hindering the adhesion of paint for light-shielding part and ink for ink jet system is used. To express.
[0080]
Examples of the reactive silicone (2) include compounds having a skeleton represented by the following general formula.
[0081]
[Chemical 1]
[0082]
However, n is an integer greater than or equal to 2, R1, R2Each represents a substituted or unsubstituted alkyl, alkenyl, aryl or cyanoalkyl group having 1 to 10 carbon atoms, and 40% or less of the total is vinyl, phenyl or phenyl halide in a molar ratio. R1, R2Is preferably a methyl group because the surface energy becomes the smallest, and the methyl group is preferably 60% or more by molar ratio. In addition, the chain end or side chain has at least one reactive group such as a hydroxyl group in the molecular chain.
[0083]
In addition to the above organopolysiloxane, a stable organosilicon compound that does not undergo a crosslinking reaction, such as dimethylpolysiloxane, may be mixed in the binder.
[0084]
In the color filter of the present invention, various binders such as organopolysiloxane can be used in the photocatalyst-containing layer. In the present invention, as described above, fluorine is contained in the photocatalyst containing layer containing such a binder and photocatalyst, and the fluorine on the surface of the photocatalyst containing layer is reduced by irradiating energy in a pattern, thereby reducing the liquid repellent region. A lyophilic region may be formed inside. At this time, it is necessary to contain fluorine in the photocatalyst-containing layer. As a method of incorporating fluorine into the photocatalyst-containing layer containing such a binder, a fluorine compound is relatively used for a binder having a high binding energy. Examples thereof include a method of bonding with weak binding energy and a method of mixing a fluorine compound bonded with relatively weak binding energy into the photocatalyst containing layer. By introducing fluorine by such a method, when energy is irradiated, a fluorine bonding site having a relatively low binding energy is first decomposed, and thus fluorine can be removed from the photocatalyst containing layer. is there.
[0085]
Examples of the first method, that is, a method of bonding a fluorine compound with a relatively weak binding energy to a binder having a high binding energy include a method of introducing a fluoroalkyl group as a substituent into the organopolysiloxane. be able to.
[0086]
For example, as described in (1) above, as a method for obtaining an organopolysiloxane, an organopolysiloxane exhibiting high strength can be obtained by hydrolyzing and polycondensing chloro or alkoxysilane or the like by a sol-gel reaction or the like. .
Here, in this method, as described above, the above general formula:
YnSiX(4-n)
(Here, Y represents an alkyl group, a fluoroalkyl group, a vinyl group, an amino group, a phenyl group or an epoxy group, X represents an alkoxyl group, an acetyl group or a halogen. N is an integer from 0 to 3. )
An organopolysiloxane is obtained by hydrolyzing or co-hydrolyzing and condensing one or two or more of the silicon compounds represented by formula (1). In this general formula, silicon having a fluoroalkyl group as the substituent Y is obtained. By synthesizing using a compound, an organopolysiloxane having a fluoroalkyl group as a substituent can be obtained. When an organopolysiloxane having such a fluoroalkyl group as a substituent is used as a binder, the carbon bond portion of the fluoroalkyl group is decomposed by the action of the photocatalyst in the photocatalyst-containing layer when irradiated with energy. Therefore, the fluorine content in the portion where the photocatalyst-containing layer surface is irradiated with energy can be reduced.
[0087]
The silicon compound having a fluoroalkyl group used at this time is not particularly limited as long as it has a fluoroalkyl group, but has at least one fluoroalkyl group, and the carbon number of the fluoroalkyl group A silicon compound in which is 4 to 30, preferably 6 to 20, particularly preferably 6 to 16, is preferably used. Specific examples of such a silicon compound are as described above, and among these, the above silicon compound having a fluoroalkyl group having 6 to 8 carbon atoms, that is, a fluoroalkylsilane is preferable.
[0088]
In the present invention, such a silicon compound having a fluoroalkyl group may be used in combination with the above-mentioned silicon compound having no fluoroalkyl group, and these cohydrolyzed condensates may be used as the organopolysiloxane. In addition, one or two or more silicon compounds having such a fluoroalkyl group may be used, and these hydrolyzed condensates and cohydrolyzed condensates may be used as the organopolysiloxane.
[0089]
In the organopolysiloxane having a fluoroalkyl group thus obtained, among the silicon compounds constituting the organopolysiloxane, the silicon compound having the fluoroalkyl group is 0.01 mol% or more, preferably 0.1%. It is preferable that it is contained in mol% or more.
[0090]
By including this degree of fluoroalkyl group, the liquid repellency on the photocatalyst-containing layer can be increased, and the difference in wettability with the portion that has been made lyophilic by irradiation with energy can be increased. Because.
[0091]
In the method shown in (2) above, organopolysiloxane is obtained by crosslinking reactive silicone having excellent water repellency and oil repellency. In this case as well, R in the above general formula is similarly used.1, R2By making either or both of them a fluorine-containing substituent such as a fluoroalkyl group, it is possible to include fluorine in the photocatalyst-containing layer, and when it is irradiated with energy, it is bonded from a siloxane bond. Since the portion of the fluoroalkyl group having a small energy is decomposed, the content of fluorine on the surface of the photocatalyst-containing layer can be reduced by energy irradiation.
[0092]
On the other hand, as a method of introducing the fluorine compound bonded with an energy weaker than the binding energy of the binder in the latter example, for example, when introducing a low molecular weight fluorine compound, a method of mixing a fluorine-based surfactant In addition, examples of a method for introducing a high molecular weight fluorine compound include a method of mixing a fluorine resin having high compatibility with a binder resin.
[0093]
In the present invention, the photocatalyst-containing layer can contain a surfactant in addition to the above-mentioned photocatalyst and binder. Specifically, hydrocarbons such as NIKKOLBL, BC, BO, BB series manufactured by Nikko Chemicals Co., Ltd., ZONYL FSN, FSO manufactured by DuPont, Surflon S-141, 145 manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., Dainippon Ink Chemical industry Co., Ltd. MegaFuck F-141, 144, Neos Co., Ltd., Fategent F-200, F251, Daikin Industries Co., Ltd. Unidyne DS-401, 402, 3M Co., Ltd. Fluorado FC-170, Fluorine-based or silicone-based nonionic surfactants such as 176 can be mentioned, and cationic surfactants, anionic surfactants, and amphoteric surfactants can also be used.
[0094]
In addition to the above surfactants, the photocatalyst-containing layer includes polyvinyl alcohol, unsaturated polyester, acrylic resin, polyethylene, diallyl phthalate, ethylene propylene diene monomer, epoxy resin, phenol resin, polyurethane, melamine resin, polycarbonate, Polyvinyl chloride, polyamide, polyimide, styrene butadiene rubber, chloroprene rubber, polypropylene, polybutylene, polystyrene, polyvinyl acetate, polyester, polybutadiene, polybenzimidazole, polyacrylonitrile, epichlorohydrin, polysulfide, polyisoprene, oligomers, polymers, etc. It can be included.
[0095]
The content of the photocatalyst in the photocatalyst containing layer can be set in the range of 5 to 60% by weight, preferably 20 to 40% by weight. The thickness of the photocatalyst containing layer is preferably in the range of 0.05 to 10 μm.
[0096]
The photocatalyst-containing layer can be formed by dispersing a photocatalyst and a binder in a solvent together with other additives as necessary to prepare a coating solution, and applying the coating solution. As the solvent to be used, alcohol-based organic solvents such as ethanol and isopropanol are preferable. The coating can be performed by a known coating method such as spin coating, spray coating, dip coating, roll coating or bead coating. When an ultraviolet curable component is contained as the binder, the photocatalyst-containing layer can be formed by irradiating ultraviolet rays and performing a curing treatment.
[0097]
(Transparent substrate)
The transparent substrate used in the method for producing a color filter of the present invention is not particularly limited as long as it is conventionally used in a color filter. For example, quartz glass, pyrex glass, synthetic quartz plate, etc. A transparent rigid material having no flexibility, or a transparent flexible material having flexibility such as a transparent resin film or an optical resin plate can be used. Among them, Corning 7059 glass is a material having a small coefficient of thermal expansion, excellent dimensional stability and workability in high-temperature heat treatment, and is an alkali-free glass containing no alkali component in the active matrix. Suitable for color filters for color liquid crystal display devices. In the present invention, a transparent substrate is usually used, but a reflective substrate or a white substrate can also be used. Further, the transparent substrate may be subjected to surface treatment for preventing alkali elution, imparting a gas barrier property or other purposes as required.
[0098]
(Inkjet device)
The ink jet apparatus used in the present invention is not particularly limited, but a method in which charged ink is continuously ejected and controlled by a magnetic field, a method in which ink is ejected intermittently using a piezoelectric element, and an ink are used. An ink jet apparatus using various methods such as a method of heating and intermittently using the foaming can be used. Among these, an ink jet apparatus using the piezoelectric element (piezo element) is preferably used.
[0099]
(Pixel part)
In the method for producing a color filter of the present invention, the photocatalyst-containing layer is subjected to pattern irradiation with energy so that the position where the pixel portion is formed is made a lyophilic region. It has a feature in that the pixel portion is formed by applying ink.
[0100]
A pixel portion formed by such an ink jet apparatus is usually formed of three colors of red (R), green (G), and blue (B). In the present invention, a striped pixel portion is preferably used as the pixel portion. If necessary, the stripe-shaped pixel portion may be divided at a place other than the opening, that is, a place corresponding to the light shielding part.
[0101]
Ink used in the ink jet apparatus as described above is roughly classified into water-based and oil-based. Any ink can be used in the present invention. As a preferable solvent in the present invention, a solvent containing propylene glycol monoethyl ether acetate as a main component or a solvent containing diethylene glycol monobutyl ether acetate as a main component for improving ink resilience is suitably used.
[0102]
In the water-based ink used in the present invention, water alone or a mixed solvent of water and a water-soluble organic solvent can be used as a solvent. On the other hand, an oil-based ink is preferably used based on a solvent having a high boiling point in order to prevent clogging of the head. Known colorants and dyes are widely used as colorants used in such ink jet inks. Further, in order to improve dispersibility and fixability, resins that are soluble or insoluble in a solvent can be contained. Other surfactants such as nonionic surfactants, cationic surfactants and amphoteric surfactants; antiseptics; antifungal agents; pH adjusters; antifoaming agents; UV absorbers; viscosity modifiers: surface tension modifiers, etc. May be added as necessary.
[0103]
Ordinary ink jet inks cannot contain a large amount of binder resin due to their low suitable viscosity. However, the colorant itself can have fixing ability by granulating it in the form of wrapping the colorant particles in the ink. it can. Such an ink can also be used in the present invention. Furthermore, so-called hot melt inks and UV curable inks can also be used.
[0104]
In the present invention, it is particularly preferable to use a UV curable ink. By using a UV curable ink, the ink can be colored by an ink jet method to form a pixel portion, and then irradiated with UV, whereby the ink can be quickly cured and immediately sent to the next step. Therefore, a color filter can be manufactured efficiently.
[0105]
Such a UV curable ink is mainly composed of a prepolymer, a monomer, a photoinitiator and a colorant. As the prepolymer, any of prepolymers such as polyester acrylate, polyurethane acrylate, epoxy acrylate, polyether acrylate, oligo acrylate, alkyd acrylate, polyol acrylate, and silicon acrylate can be used without any particular limitation.
[0106]
Monomers include vinyl monomers such as styrene and vinyl acetate; monofunctional acrylic monomers such as n-hexyl acrylate and phenoxyethyl acrylate; diethylene glycol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, hydroxypiperic acid ester neopentyl glycol diacrylate Polyfunctional acrylic monomers such as trimethylolpropane triacrylate and dipentaerystol hexaacrylate can be used. The prepolymer and the monomer may be used alone or in combination of two or more.
[0107]
Photopolymerization initiators are isobutyl benzoin ether, isopropyl benzoin ether, benzoin ethyl ether, benzoin methyl ether, 1-phenyl-1,2-propadion-2-oxime, 2,2-dimethoxy-2-phenylacetophenone, benzyl, hydroxy Cyclohexyl phenyl ketone, diethoxyacetophenone, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one, benzophenone, chlorothioxanthone, 2-chlorothioxanthone, isopropylthioxanthone, 2-methylthioxanthone, chlorine-substituted benzophenone, halogen-substituted alkyl -From the allyl ketone etc., what can obtain desired hardening characteristics and recording characteristics can be selected and used. In addition, photoinitiators such as aliphatic amines and aromatic amines; and photosensitizers such as thioxanthone may be added as necessary.
[0108]
In addition, when it is necessary to suppress the increase in viscosity as described above, it is preferable to use the ink as described above.
[0109]
5). Other
In the manufacturing method of the color filter of this invention, you may have the process of manufacturing the member which comprises various color filters as needed.
[0110]
(Shading part forming process)
In the manufacturing method of the color filter of this invention, you may have a light-shielding part formation process which forms a light-shielding part (black matrix). This light shielding portion forming step may be performed before the pixel portion forming step described above, or may be performed after the pixel portion forming step is performed.
[0111]
Such a light shielding part forming step may be a method of forming a thin metal film of chromium or the like having a thickness of about 1000 to 2000 mm by, for example, a sputtering method, a vacuum deposition method, or the like, and patterning the thin film. As the patterning method, a normal patterning method such as sputtering can be used.
[0112]
Moreover, the method of forming the light-shielding part which contained light-shielding particles, such as carbon microparticles, a metal oxide, an inorganic pigment, and an organic pigment, in the resin binder may be used. As the resin binder to be used, polyimide resin, acrylic resin, epoxy resin, polyacrylamide, polyvinyl alcohol, gelatin, casein, cellulose, or a mixture of one or more kinds, photosensitive resin, or O / A W emulsion type resin composition, for example, an emulsion of a reactive silicone can be used. The thickness of such a resin light-shielding portion can be set within a range of 0.5 to 10 μm. As a method for patterning the resin light-shielding portion, a generally used method such as a photolithography method or a printing method can be used.
[0113]
(Protective layer forming step)
In the method for manufacturing a color filter of the present invention, a protective layer forming step of forming a protective layer on the pixel portion may be further performed. This protective layer is provided to flatten the color filter and to prevent elution of the components contained in the pixel portion or the pixel portion and the photocatalyst containing layer into the liquid crystal layer.
[0114]
The thickness of the protective layer can be set in consideration of the light transmittance of the material used, the surface state of the color filter, and the like, and can be set, for example, in the range of 0.1 to 2.0 μm. The protective layer can be formed using, for example, a known transparent photosensitive resin, two-component curable transparent resin, or the like having a light transmittance required as a transparent protective layer.
[0115]
The present invention is not limited to the above embodiment. The above-described embodiment is an exemplification, and the present invention has substantially the same configuration as the technical idea described in the claims of the present invention, and any device that exhibits the same function and effect is the present invention. It is included in the technical scope of the invention.
[0116]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail through examples.
[0117]
[Example 1: Use of ink with little change in viscosity over time]
An ink having the following composition was prepared. The viscosity of this ink was measured by a vibration type viscosity measurement method (manufactured by Chichibu Cement Co., Ltd., VIBRO vibration type VISCOMETER, CJV-5000 (trade name)) and found to be 10 cps. As is apparent from the ink composition below, this ink is mainly composed of diethylene glycol monobutyl ether acetate, which is a solvent, and the boiling point of this solvent is about 240 ° C. Therefore, when this ink has a plurality of heads arranged in parallel to form the same striped pixel portion,
It appears that the increase in viscosity that occurs after application at the first head and before ink is applied at the last head is very small. Therefore, the viscosity at this time is also estimated to be 10 cps similarly to the above-described viscosity.
[0118]
(Ink composition and preparation method thereof)
Blue pigment (C.I. Pigment Blue 15: 6): 5 parts by weight
・ High molecular dispersant (AVECIA, Solsperse 24000): 2 parts by weight
-Binder (benzyl methacrylate-methacrylic acid copolymer): 3 parts by weight
Monomer 1 (dipentaerythritol pentaacrylate): 2 parts by weight
Monomer 2 (tripropylene glycol diacrylate): 5 parts by weight
Initiator (2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-monfoliopropane) -1-one: 2 parts by weight
・ Solvent (diethylene glycol monobutyl ether acetate: 81 parts by weight
The blue pigment, 5 parts by weight, the polymer dispersant, 2 parts by weight, and the solvent, 81 parts by weight were mixed, and a pigment dispersion was obtained using a three roll and bead mill. The pigment dispersion thus prepared was gradually added with stirring the above binder, 3 parts by weight,
[0119]
[Example 2: Change of ink drop size]
When a pulse voltage having an applied voltage of 95 V and a pulse width of 6 microseconds was applied to the head of an ink jet apparatus using a piezoelectric element and the droplet size was measured, it was about 25 picoliters. In addition, when a pulse voltage with an applied voltage of 95 V and a pulse width of 3 microseconds was applied to the head of an ink jet apparatus having the same specifications, and the droplet size was measured, it was 11 picoliters. FIG. 5 shows the relationship between the pulse width and the droplet size, and it can be seen that the droplet size can be changed by changing the pulse width.
[0120]
[Example 3: Change of ink contact angle]
Inks with contact angles of 20 °, 30 °, and 40 ° with the lyophilic region were respectively prepared and dropped into the lyophilic region. First, 30% of the required amount of ink required for pixel portion formation was dropped. As a result of observing the lyophilic region after 1 second, the ink having a contact angle of 20 ° with the lyophilic region was spread over the entire surface of the lyophilic region. However, the ink having contact angles of 30 ° and 40 ° with the lyophilic region was not able to be uniformly applied because uncoated portions were formed at the corners of the lyophilic region.
[0121]
Next, 60% of the amount of ink necessary for pixel portion formation was dropped into the lyophilic region. As a result of observing the lyophilic region after 1 second, the ink having contact angles of 20 ° and 30 ° with the lyophilic region spread almost uniformly on the entire surface of the lyophilic region. With an ink having a corner of 40 °, an uncoated part remained in the corner of the lyophilic region, and could not be applied uniformly.
[0122]
【The invention's effect】
In the present invention, the head of the ink jet apparatus is applied obliquely by applying the ink by moving the head of the ink jet apparatus in a direction perpendicular to the stripe-like lyophilic region. There is no need to adjust the angle. Therefore, it is efficient and takes no trouble in applying the ink. In addition, since the ink applied to each stripe does not come from a single orifice, the variation between the orifices does not directly connect to the variation between the pixel portions in the stripe shape. Therefore, it is possible to suppress variations such as color shading between pixel portions.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic plan view showing an example of a method for producing a color filter of the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view showing another example of the method for producing a color filter of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing an example of an ink jet apparatus used in the present invention.
FIG. 4 is a schematic plan view for explaining a conventional method of manufacturing a color filter.
FIG. 5 is a graph showing a relationship between a pulse width and a droplet size in the ink jet apparatus.
[Explanation of symbols]
1 ... Head
2 ... lyophilic area
3. Orifice
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