JP4971120B2 - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents
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無線通信システムでは、端末がどこにいるかを判断するために、位置登録を実施している。最も簡単な方法では、端末が基地局を移動した際に実施される(例えば、非特許文献1、2参照)。位置登録トラヒックを抑制することを目的として、いくつかの基地局をまとめて1つのエリアとし、エリア境界を跨いだ時に位置登録を行うこともある。また、キャリアを移動した場合に、基地局内で実施されることもある。この際、端末の正当性を合わせて確認するため、位置登録時に、認証情報を重畳することが多い。すなわち、認証されたことをもって位置登録を行う。
無線通信システムでは、接続を要求する端末が正しい端末であるかどうかを判断するため、認証を実施している(例えば、非特許文献3参照)。図15は、従来の無線通信システムによる認証手順を説明するためのシーケンス図である。図において、まず、端末1が、自身が存在するエリアの基地局2に対して接続要求を送信すると(Sb1)、基地局2は、ネットワークを介してネットワーク装置(認証サーバ)4に送信する(Sb2)。ネットワーク装置(認証サーバ)4が、接続要求に応答して、認証要求を返すと(Sb3)、基地局2は、ネットワークを介して端末1に送信する(Sb4)。
無線通信システムでは、ある端末に対して呼が発生した場合、ネットワーク側から端末に対し、コネクションを確立するために呼び出しを行う必要がある(例えば、非特許文献4参照)。呼び出しに当たっては、どの基地局から当該端末を呼び出すかを指定するため、位置登録情報を利用している。上述した位置登録方法の例のうち、基地局単位での登録では、基地局を移動した際に必ず位置登録を行っているため、ただ1つの基地局に対し、呼び出しメッセージを転送することができる。
社団法人電波産業会(ARIB)、「デジタル方式自動車電話システム標準規格(RCR-STD27-L)」、pp.485 社団法人電波産業会(ARIB)、「第二世代コードレス電話システム標準規格(RCR-STD28 5.2版)」、pp.509−511 "Remote Authentication Dial In User Service (RADIUS)"、[平成19年11月26日検索]、インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc2865.txt> 奥村 善久、進士 昌明 共著、「移動通信の基礎」、昭和61年10月、pp.210−211
(1)接続要求に伴う認証に必要なシーケンスが多く、特に、低速の回線・多数の端末を持つシステムでは、回線負荷が大きくなるという問題がある。また、回線負荷が大きくなるという結果として、認証完了までに長時間を要するという問題が生じる。
(2)位置登録は、認証とほぼ同様のシーケンスを持つため、上記理由により位置登録に時間を要する。また、端末の移動が頻発するシステムでは、全トラヒックに占める位置登録トラヒックの割合が高くなり、ユーザデータの送信用帯域を圧迫する。これを避けるためにエリア単位の登録方法を用いることもできるが、その場合には、次の(3)の問題が発生する。
(4)大量の認証シーケンスがネットワーク側の装置に過大な負荷を与えるという問題がある。
A.本発明の特徴
本発明では、基地局単位の通信エリア間の移動では、後述する認証情報のみを送信する、簡略化した認証・位置登録(第1の位置登録要求)を実施し、複数の通信エリアをまとめた単位の呼び出しエリアを跨いだ場合には、従来と同様の認証・位置登録(例えば、図14に示した位置登録要求(第2の位置登録要求、以下、通常の位置登録要求ともいう)による位置登録)を行う。上記認証情報の生成方法は、ネットワーク、または基地局が移動を行う端末に対し、予め所定のパラメータを渡しておき、端末は、該所定のパラメータと端末を識別するための識別情報とを組み合わせて、認証情報を生成する。該所定のパラメータは、通常、認証時に渡してもよいし、別のメッセージにより渡してもよい。
図1は、本発明の実施形態による無線通信システムの構成を示す概念図である。図において、無線通信システムでは、前述した図13に示す構成と同じように、基地局20−1の通信エリアA1と基地局20−3の通信エリアA3をまとめて、1つの呼び出しエリアAとし、基地局20−2の通信エリアA2と基地局20−4の通信エリアA4とをまとめて、1つの呼び出しエリアBとしている。なお、以下では、基地局20−1〜20−4を総称する場合、基地局20とする。端末(通信端末)10は、同じ呼び出しエリア内で、異なる基地局の通信エリアに移動した場合(図示の例では、呼び出しエリアA内の基地局20−1へ移動した場合)には、予め記憶した認証情報を移動先の基地局(基地局20−1)に送信する。認証サーバ(ネットワーク装置)40−1は、基地局20−1〜20−4を介して端末10から認証情報を受信すると、受信した認証情報を解析し、端末の識別情報を検出して端末を特定できた場合には、端末の識別情報と基地局とを対応付けた端末の位置情報を、位置登録DB(ネットワーク装置)40−2に記憶させる。ここで、認証情報を解析した結果、端末10を特定できない場合には、認証失敗とし、位置登録を行わない。
次に、本実施形態の動作について説明する。
[ネットワークで登録する場合]
ネットワーク内の位置登録DB40−2に、現在、端末10が存在すると考えられる基地局20の通信エリア、または端末10が存在すると考えられる呼び出しエリアを登録する。端末10において、基地局検知部10−1は、基地局20が変わったか否かを検知する。そして、基地局20の通信エリアが変わったと判定された場合には、エリア変更判定部10−2は、以前の基地局と同一の呼び出しエリアに所属するかどうかを判定する。そして、同一の呼び出しエリアに存在すると判定された場合には、簡略化認証・位置登録要求部10−6は、認証情報を送信して後述する簡略化した認証・位置登録を実行する。一方、異なる呼び出しエリアに存在すると判定された場合には、通常認証・位置登録要求部10−7は、前述した図14に示すシーケンスに従って行う、従来と同様の認証・位置登録を実行する。
例えば、1つの基地局20が複数の周波数を管理していて、隣接周波数のキャリアへ移動する場合が考えられる。この場合、ネットワーク30内のデータベース(例えば、位置登録DB40−2)でキャリア管理を行う方法もあるが、キャリアを移動しただけでネットワーク30のトラヒックが大きくなり、過大な負荷がかかる。
次に、認証情報の生成について説明する。
本実施形態では、予め端末10に対し、ネットワーク(認証サーバ40−1)/基地局20からパラメータを引き渡しておく。当該パラメータは、乱数でもよいし、何らかの意味をもったコードであってもよい。パラメータは、ネットワーク(認証サーバ40−1)/基地局20で生成して端末10に通知される。認証サーバ40−1で生成する場合には、図3に示すパラメータ生成部40−1−1により生成する。該パラメータは、通常の端末認証を行った際に端末10に送信してもよいし、認証完了後に暗号化された接続を用いて端末10に通知してもよい。このパラメータの有効期限は、時間や、通信回数などに応じて設定されてもよい。端末10では、受信したパラメータを、図2に示すパラメータ記憶部10−3に記憶し、認証情報生成部10−5が、上記パラメータと識別情報記憶部10−4に記憶されている識別情報とに基づいて認証情報を生成する。なお、認証情報の生成については以下で説明する。
[認証情報生成方法1(パラメータ+MAC鍵ハッシュ)]
無線通信システムにおいて、パラメータの引き渡し経路に、インターネットなど、途中経路上に自らが関与できない経路が存在する場合、パラメータが途中で改ざんされたり、中間者攻撃を受けたりする可能性がある。そこで、端末10とネットワーク(認証サーバ40−1)/基地局20側で生成できる情報を用い、端末10の同一性確認を行う。例えば、図6に示すように、メッセージ認証コード(Message Authentication Code)を生成するための鍵を利用する。メッセージ認証コード生成鍵は、ネットワーク(認証サーバ40−1)/基地局20と端末10との間で共有されているものであり、攻撃者が知ることのできない情報である。この場合、図6に示すように、端末10は、メッセージ認証コード生成鍵(アップリンク用メッセージ認証コード生成鍵)とパラメータとをハッシュ関数により暗号化し、認証情報を生成する。
無線通信システムにおいて、パラメータの引き渡し経路が、全て自己管理でき、暗号化され、改ざんの恐れがないなど、信頼できる場合には、パラメータは、端末10に確実に引き渡されることが保証されるため、当該パラメータを保持していること自体が端末10の同一性確認の条件とすることができる。したがって、この場合、端末10は、認証情報としてパラメータのみを送信する。
あるデータを送信する際に、そのデータが正しい端末から送信されたことを示すために、本人性情報を利用して、送信データからメッセージ認証コードを生成し、データとともに送信することがある。ここでは、端末10は、当該パラメータを送信する場合に得られるメッセージ認証コードだけを認証情報として送信する。
次に、認証情報送信後の動作について説明する。認証情報を送信した端末10は、認証情報の送達を確認することなく、呼び出し待ちモードになる。これは、無線回線へのトラヒックを削減する効果がある。但し、システム全体のバランスによっては、位置登録の結果を確認してもよい。この場合、位置登録を確認した結果、位置登録に失敗している場合でも、再送を行わず、呼び出し待ちモードに移行する。
次に、呼び出し方法について説明する。これまでは、端末10が属する群を決め、群毎に基地局20を束ねて呼び出しエリアを構成し、呼び出しエリア単位での呼び出しを行っていた。本実施形態では、後述する通り、簡略化した認証・位置登録に成功した場合と失敗した場合とで、異なる動作を実行することを特徴とする。
図7は、本実施形態による、簡略化した位置登録に成功した場合の呼び出し方法を説明するための概念図である。なお、基本的に、図1に対応する部分には同一の符号を付けている。基地局20−1〜20−3は、各々、自身の通信エリアAA1〜AA3を有している。該無線通信システムでは、これら通信エリアAA1〜AA3をまとめて1つの呼び出しエリアAAを構成している。また、ネットワーク30には、呼出装置40−3が設けられている。呼出装置(メッセージ送信手段)40−3は、呼び出しが発生すると、位置登録DB40−2から該当端末の位置を取得し、該位置に対応する基地局に対して呼び出しメッセージを送信する。
なお、ステップSd24における呼出装置40−3からの呼び出しに対し、端末10からの応答がなかった場合には、呼出装置40−3は、ステップSd9で位置登録DB40−2に記憶された、端末10に対応する呼び出しエリアの全体の基地局に対して呼び出しを行うようにしても良い。
図10は、簡略化した位置登録に失敗した場合の呼び出し方法を説明するための概念図である。なお、基本的に、図1に対応する部分には同一の符号を付けている。端末10が基地局20−1の通信エリアAA1から基地局20−2の通信エリアAA2に移動した場合、端末10は、前述したように、基地局20−2を介して、認証情報の送信による簡略化した認証・位置登録を行う。このとき、簡略化した認証・位置登録が失敗した場合、呼出装置40−3は、端末10の位置を特定することができないので、基地局群全体に呼び出しメッセージを転送する必要がある。したがって、端末10を呼び出す場合、呼出装置40−3は、位置登録DB40−2を参照した際に、端末10の位置が登録されていない場合には、全ての基地局20−1〜20−3に対して呼び出しメッセージを送信する。
(1)認証情報を送信するだけで認証・位置登録が済むため、低速の回線・多数の端末を持つシステムでも、回線負荷を軽減することができ、また、認証・位置登録に要する時間を短縮することができる。
(2)簡略化した認証・位置登録により、同一エリア内の基地局間を移動するときの認証に要する時間が短いため、位置登録に要する時間も短くすることができ、位置登録トラヒック自体が無線帯域に占める割合が小さくて済み、帯域を有効に使うことができる。
20、20−1〜20−4 基地局
30 ネットワーク
40−1 認証サーバ
40−2 位置登録DB
40−3 呼出装置
10−1 基地局検知部
10−2 エリア変更判定部
10−3 パラメータ記憶部
10−4 識別情報記憶部
10−5 認証情報生成部
10−6 簡略化認証・位置登録要求部
10−7 通常認証・位置登録要求部
40−1−1 パラメータ生成部
40−1−2 認証情報解析部
40−1−3 認証部
40−1−4 位置登録部
40−1−5 登録完了通知部
50 管理テーブル
51 管理情報書換部
52 管理情報検索部
Claims (8)
- 個別の通信エリアを有する複数の基地局と、前記通信エリア間を移動する度に対応する通信エリアの基地局を介して位置登録要求を行う通信端末と、該通信端末の位置登録要求に基づいて該通信端末の位置を管理するネットワーク装置とを備え、前記複数の基地局の各々の通信エリアをまとめて複数の呼び出しエリアとする無線通信システムであって、
前記通信端末は、
同一の呼び出しエリア内で、かつ異なる基地局の通信エリアに移動した場合に、対応する基地局を介して、前記ネットワーク装置に自端末を識別可能な識別情報を含む認証情報を送信することで第1の位置登録要求を行う第1の位置登録要求手段と、
異なる呼び出しエリアへ移動した場合に、対応する通信エリアの基地局を介して、前記ネットワーク装置に対して第2の位置登録要求を行う第2の位置登録要求手段とを備え、
前記ネットワーク装置は、
前記基地局を介して、通信端末から送信される認証情報を受信すると、該基地局の通信エリアと、該認証情報に含まれる前記通信端末の識別情報とを対応付けた位置情報を記憶する第1の位置登録手段と、
前記基地局を介して通信端末から受信する第2の位置登録要求に応じて、前記通信端末との間で認証を行う認証手段と、
前記認証手段により認証された場合、当該通信端末と当該通信端末の呼び出しエリアとを対応付けた位置情報を登録する第2の位置登録手段と、
前記第2の位置登録手段により当該通信端末の位置情報が登録完了されると、位置情報の登録完了通知を、前記基地局を介して前記通信端末に送信する登録完了通知手段と
を備えることを特徴とする無線通信システム。 - 前記ネットワーク装置は、
前記認証情報を解析して、前記認証情報を送信した前記通信端末の識別情報を検出する認証情報解析手段を備え、
前記第1の位置登録手段は、
前記認証情報解析手段によって当該通信端末の識別情報を検出できた場合に、該通信端末の位置情報を登録し、当該通信端末の識別情報を検出できない場合に、該通信端末の位置情報を登録しないこと
を特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記通信端末は、
所定のパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
自身を識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記パラメータと前記識別情報とを組み合わせて、前記認証情報を生成する認証情報生成手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記ネットワーク装置は、
前記通信端末への呼び出しが発生すると、前記第1の位置登録手段によって該当通信端末の位置情報が登録されている場合、該位置情報に基づいて、直接、該当基地局に対して呼び出しメッセージを送信する呼び出しメッセージ送信手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記呼び出しメッセージ送信手段は、
前記通信端末への呼び出しが発生すると、前記第1の位置登録手段によって該当通信端末の位置情報が登録されていない場合、前記第2の位置登録手段によって登録された前記位置情報が示す前記呼び出しエリア内の複数の基地局の全てに対して呼び出しメッセージを送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。 - 個別の通信エリアを有する複数の基地局と、前記通信エリア間を移動する度に対応する通信エリアの基地局を介して位置登録要求を行う通信端末と、該通信端末の位置登録要求に基づいて該通信端末の位置を管理するネットワーク装置とを備え、前記複数の基地局の各々の通信エリアをまとめて複数の呼び出しエリアとする無線通信システムによる無線通信方法であって、
前記通信端末が同一の呼び出しエリア内で、かつ異なる基地局の通信エリアに移動した場合に、対応する基地局を介して、前記ネットワーク装置に自端末を識別可能な識別情報を含む認証情報を送信することで第1の位置登録要求を行うステップと、
前記ネットワーク装置の第1の位置登録手段が、前記基地局を介して通信端末から送信される認証情報を受信すると、該基地局の通信エリアと、該認証情報に含まれる前記通信端末の識別情報とを対応付けた位置情報を記憶するステップと、
前記通信端末が、
異なる呼び出しエリアへ移動した場合に、対応する通信エリアの基地局を介して、前記ネットワーク装置に対して第2の位置登録要求を行うステップと、
前記ネットワーク装置の第2の位置登録手段が、
前記基地局を介して通信端末から受信する第2の位置登録要求に応じて、前記通信端末との間で認証を行い、認証した場合、当該通信端末と当該通信端末の呼び出しエリアとを対応付けた位置情報を登録するステップと、
前記ネットワーク装置の呼び出しメッセージ送信手段が、
前記通信端末への呼び出しが発生すると、前記第1の位置登録手段によって該当通信端末の位置情報が登録されていない場合、前記第2の位置登録手段によって登録された前記位置情報が示す前記呼び出しエリア内の複数の基地局の全てに対して呼び出しメッセージを送信するステップと
を含むことを特徴とする無線通信方法。 - 前記通信端末の、
パラメータ記憶手段が、所定のパラメータを記憶するステップと、
識別情報記憶手段が、自身を識別するための識別情報を記憶するステップと、
認証情報生成手段が、前記パラメータと前記識別情報とを組み合わせて、前記認証情報を生成するステップと
を備えることを特徴とする請求項6に記載の無線通信方法。 - 前記ネットワーク装置の呼び出しメッセージ送信手段が、
前記通信端末への呼び出しが発生すると、前記第1の位置登録手段によって該当通信端末の位置情報が登録されている場合、該位置情報に基づいて、直接、該当基地局に対して呼び出しメッセージを送信するステップ
を備えることを特徴とする請求項6に記載の無線通信方法。
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