JP4970169B2 - 保護制御装置 - Google Patents

保護制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4970169B2
JP4970169B2 JP2007172249A JP2007172249A JP4970169B2 JP 4970169 B2 JP4970169 B2 JP 4970169B2 JP 2007172249 A JP2007172249 A JP 2007172249A JP 2007172249 A JP2007172249 A JP 2007172249A JP 4970169 B2 JP4970169 B2 JP 4970169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
auxiliary storage
storage medium
control device
protection control
set value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007172249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009011120A (ja
Inventor
雄也 冨永
学 下尾
敏朗 鏡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007172249A priority Critical patent/JP4970169B2/ja
Publication of JP2009011120A publication Critical patent/JP2009011120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4970169B2 publication Critical patent/JP4970169B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

本発明は、電力系統の設備・機器等の保護対象の異常状態を検出して動作する保護制御装置に係り、特に保守業務に際して装置内に保持されている各種データや設定値等を読み出すようにした保護制御装置に関する。
近年、電力系統設備・機器保護を保護対象として設置される保護制御装置は、電磁形あるいはトランジスタ形のアナログ形保護制御装置に代わってディジタル形保護制御装置が主流になっている。このディジタル形保護制御装置は、保護対象から電圧変成器(VT)や変流器(CT)によって取り込んだアナログ量の系統電気量のサンプル値をディジタルデータに変換したのち、マイクロコンピュータ等で構成された演算装置に入力し、この演算装置で入力データと整定値とを予めインストールされているリレー演算プログラムに基づいて演算し、その演算結果によって遮断器にトリップ信号を出力するほか、常時監視あるいは自動点検を行い、その結果を表示部に出力するように構成されている。
なお、保護制御装置に異常が発生すると、その原因を特定するために通常、各種データや設定値などを保護制御装置内部に保持し、これを読み出して状態を把握するようにしている。
ところで、従来の保護制御装置において、点検結果等の情報を取得するとか、整定値を設定する場合、保護制御装置に設けた液晶パネルを使用するのが一般的であるが、この方法では保守作業員が液晶パネルから大量かつ複雑なデータを手入力する必要がある(例えば、特許文献1参照)。
また、保護制御装置との間で情報の受け渡しを行う情報携帯端末を用意し、赤外線インタフェースを介して点検結果等の情報を取得したり、整定値の設定をする方法がある(例えば、特許文献2参照)。
この方法では専用の情報携帯端末を現地に持参する必要があり、また専用のツールを使用しての入出力作業が必要となる。
なお、ディジタル形保護制御装置の整定業務における手順、整定業務のポイント等については、非特許文献1に詳しく記述されている。
特開2005−124332号公報 特開2002−84651号公報 三谷 泉 編著「ディジタルリレー実務読本」オーム社出版、平成3年8月25日、p.58、図4・2(整定手順)
特許文献1、2に記載されている従来の保守点検方法では、運用中の保護制御装置の点検結果等の情報を取得する場合や、整定値の設定をする場合には、人間系による複雑な作業が必要である。また、これらの作業は専用のツールを使用するため、操作に熟練を要する。そのため、現地における保護制御装置の保守作業に非常に手間がかかるだけでなく、操作ミスなどが起こることも懸念される。
そこで本発明は、保護制御装置の各種データや設定値などを読み出して状態を把握し、原因を特定するための記憶手段として、駆動部を持たずに電気的に読み書きするためのアクセスが可能な着脱式の補助記憶メディアを利用することにより、保護制御装置の保守作業に要する時間を大幅に短縮し、人間系の作業による操作誤りを無くして保護制御装置の保守をより確実に、より効率良く実施できるようにした保護制御装置を得ることを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、保護対象から出力されたアナログ電気量を入力し時系列のディジタルデータとして出力するアナログ/ディジタル変換手段と、リレー整定値、各種データ等を格納するメモリと、前記アナログ/ディジタル変換手段から出力されたディジタルデータおよびリレー整定値を用いたリレー演算、当該リレー演算結果に係る引外しシーケンス演算、内部要素の自動監視処理および外部インタフェースからの要求に応じた処理を実行する演算手段と、前記外部インタフェースとして補助記憶メディア用インタフェースと、を備え、前記演算手段は、前記補助記憶メディア用インタフェースに補助記憶メディアが接続されたか否かを常時チェックし、補助記憶メディアが接続されたことを検出した場合、当該補助記憶メディアを読み書き可能な状態にし、保護制御装置の自動点検を実行するとともに、自動点検の結果を前記補助記憶メディアに保存することを特徴とする
本発明によれば、保護制御装置の各種データや設定値などを読み出して状態を把握し、原因を特定するための記憶手段として、駆動部を持たずに電気的に読み書きするためのアクセスが可能な着脱式のメディアを利用することにより、保護制御装置の保守作業に要する時間を大幅に短縮し、人間系の作業による操作誤りを無くして保護制御装置の保守をより確実に、より効率良く実施できるようにした保護制御装置を得ることができる。
以下、本発明に係る保護制御装置の実施例について、図面を参照して説明する。
なお、各実施の形態において、共通する要素には同一符号若しくは関連する符号を付けることにより、重複する説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は保護制御装置と保護対象との一般的な関係を示す概念図であり、図2は、本実施形態に係る保護制御装置の構成を示すブロック図である。
図1において、1は遮断器2を介して対向する電気所相互間を接続する電力系統の送電線であり、3は送電線を保護対象とする保護制御装置である。この保護制御装置3は電圧変成器(VT)や変流器(CT)によって変成した送電線の端子電圧(電気所母線電圧)Vおよび送電線電流Iを取り込んでリレー演算を行い、演算の結果、保護対象に事故ありと判断すると、遮断器2にトリップ指令を出力するように構成されている。
以下、図2を参照して本実施形態に係る保護制御装置3の内部構成の詳細について説明する。
保護制御装置3はアナログ入力回路31と、アナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)32と、メモリ30と、演算装置33と、ディジタル出力回路(以下、D/O回路という。)34と、外部インタフェースであるHI(Human Interface)入出力器35および「駆動部を持たずに電気的に読み書きするためのアクセスが可能なメディア」を挿脱して接続するように構成されたシリアルインタフェース36とを備えており、しかも演算装置33と他の内部要素との間で情報の送受信ができるように内部バス37を備えている。
次に、内部要素の詳細構成および機能について説明する。
メモリ30は、各種データ301、整定値302、点検データ303などの保護制御装置3で使用される全般のデータを格納するように構成されている。ここで、各種データ301とは、例えばアナログ入力回路31から入力された電力系統1の電圧、電流に関するデータなどであり、メモリ30の所定の格納領域に格納されたこれら電圧、電流のデータは、読み出して加工・分析することによって、アナログ入力回路31、A/D変換器32、D/O回路34などの異常を特定する情報として用いられる。また、整定値302とは、リレー演算時に用いる系統故障検出の基準となる値のことである。さらに、点検データ303とは、定期的に行われる保護制御装置3の点検時に入力したデータや状態および判定結果等のデータである。
アナログ入力回路31は、図示しない入力変換器およびアナログフィルタを備え、電力系統1に設置されている電圧変成器(VT)および変流器(CT)から取り込んだ電圧V及び電流Iを入力変換器によりマイコン等の半導体回路で使用するのに適する大きさの電気量に変成するとともに、アナログフィルタにより高調波をカットし基本波の電気量(アナログ量)を出力する。
A/D変換器32は、図示しないサンプルホールド回路、マルチプレクサおよびA/D変換部を備え、アナログ入力回路31から入力したアナログ電気量をサンプルホールド回路によってサンプリングした後、そのサンプル値をマルチプレクサにより時系列に並び替え、その後アナログ/ディジタル変換して順次ディジタル量を出力する。
演算装置33は、図3で一構成例を示すように、マイクロプロセッサユニット(MPU)、ROM、RAMからなるリレーCPU33−1で構成され、保護制御装置3における全般の演算処理を行う主要な構成要素であって、通常は図4に示すように、1サンプリング周期(50HZの場合、1.666ms)でデータ取り込み、フィルタ処理、リレー演算処理、引外しシーケンス処理、自動監視処理(常時監視および自動点検)を時分割で順次行い、また、外部インタフェースであるUSBインタフェース362にUSB補助記憶メディア(例えば、USBフラッシュメモリ)4が挿入され接続されたかどうかを常時チェックしており、接続されたことを検出した場合、自動点検プログラムを実行して保護制御装置3の点検を自動的に行う。
なお、演算装置33は、自動点検が完了するまでサンプリング毎に自動点検プログラムを実行するが、演算処理のメインとなるリレー演算や引出しシーケンス等の処理が終わった後の空き時間を使って実施する。
演算装置33はリレー演算処理を実行する場合、A/D変換器32から時系列に出力される系統電気量VおよびIに対応するディジタル量と、予めメモリ30に格納されている整定値302とを用いて、予め搭載されている所定のプログラムにしたがって数値演算および論理演算を行うことによってリレー演算(例えば、過電流リレーに関する演算、電流差動リレーに関する演算、距離リレーに関する演算等)を実行する。リレー演算の結果、電力系統に事故があると判定した場合はD/O回路34を介して遮断器2にトリップ信号を出力する。
一方、演算装置33は各構成要素の自動監視処理(常時監視または自動点検)を実行する場合、保護制御装置3を構成する各構成要素の入力データまたは応動状態を定期的に入力してチェックする。具体的には、演算装置33自体の診断(自己診断)、メモリ30、アナログ入力回路31、A/D変換器32、D/O回路34の入力データのチェック、整定値(整定範囲)のチェックまたはやテストデータの読み出しや書き込みを行って各構成要素の常時監視を実行する。この常時監視または自動点検により各構成要素のいずれかに異常があると判定した場合、演算装置33は異常検出信号をD/O回路34に出力する。
そして、演算装置33は、この時に入力したデータや状態および判定結果を、メモリ30の各種データ301の格納領域に格納する。さらに、演算装置33は、外部インタフェースであるRS−232Cインタフェース361を通して接続される図示しないパーソナルコンピュータ(PC;Personal Computer)などの装置の要求によって、異常表示や現在の状態を表示する。
D/O回路34は、演算装置33からリレー演算処理に基づく保護動作信号を受信すると、出力接点を作動させて遮断器2の制御回路にトリップ信号を出力し、常時監視および自動点検に基づいた異常検出信号を受信すると、出力接点を作動させ、トリップ回路をロックするとともに、後述するHI表示部352に出力する。
HI入出力器35は、外部インタフェースの一つであり、HI入力部351およびHI表示部352を備えている。HI入力部351は、保守作業員が動作状態を確認するため、表示内容の指定や保守データの指定を行うものであり、HI表示部352は、データ及び整定値を表示するほか、上述したようにD/O回路34の出力接点の作動に応じて、電力系統1の故障状況や保護制御装置3の各構成要素の状態を表示する。
一方、シリアルインタフェース36は、RS−232Cインタフェース361および「駆動部を持たずに電気的に読み書きするためのアクセスが可能なメディア」であるUSB補助記憶メディア(USBフラッシュメモリ)4を挿脱するためのUSB(Universal Serial Bus)インタフェース362を備えている。USB補助記憶メディア4は、自動点検結果等の保存が可能な保存領域を有している。
RS−232Cインタフェースは、現在の系統状態及び保護制御装置3の異常状態などの各種データをケーブルにより外部に接続したパーソナルコンピュータ等に1ビットずつデータを連続的に転送することができる。
演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4が接続されたかどうかを常時チェックしており、接続したことが検出したならば、自動点検プログラムを割り込み処理させ、自動的に点検を実行するように機能している。そして演算装置33は、保護制御装置3の点検結果や異常情報をHI入出力器35に出力してHI表示部352に表示し、シリアルインタフェース36に出力してUSB補助記憶メディア4に保存する。
図5は、第1の実施形態に係る保護制御装置3の自動点検を示すフローチャートである。
図5において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4が挿入されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S11)。
保守作業員が予め用意したUSB補助記憶メディア4を保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33はUSB補助記憶メディア4がUSBインタフェース362に挿入(装填)されたことを検出し(YES)、この検出を条件にして割り込み処理を行い、USB補助記憶メディア4を読み書き可能な状態にする(処理ステップ;S12)。
次に、演算装置33は保護制御装置3の自動点検を実施する(処理ステップ;S13)。
なお、保護制御装置の自動点検については従来から実施されているように、保護制御装置3の入力部に予め定めておいた入力条件を与え、その条件に合致した出力が得られるか否かを自動的に周期的に行うことであり、自動点検そのものは特に新規な事項ではないが、本実施形態においてもメモリ30、アナログ入力回路31、A/D変換器32、D/O回路34のデータや状態を範囲チェックやテストデータの読み出しや書き込みを自動的に行うことによって、保護制御装置3の異常有無の判定を行う。
演算装置33は、この時に入力したデータや状態および判定結果を、メモリ30の点検データ303の格納領域に格納する。なお、ここで実施する点検の内容は、演算装置33が保護制御装置3の運用中に定期的に行っている保護制御装置3の常時監視の場合と同等である。
次に、演算装置33は装置点検の実施結果を点検データ303の格納領域から読み出して表示する(処理ステップ;S14)。具体的には、保護制御装置3の点検データ303の格納領域に格納されている保護制御装置3の点検結果や保護制御装置3の異常情報をHI表示部352に表示する。
次に、演算装置33は保護制御装置3の点検データ303格納領域に格納されている保護制御装置の点検結果および異常情報をUSB補助記憶メディア4に転送し保存する。また、保護制御装置3の各種データ301の格納領域に格納されている電力系統1の電圧及び電流に関するデータを必要に応じてUSB補助記憶メディア4に転送し保存する(処理ステップ5;S15)。
次に、演算装置33はUSB補助記憶メディア4へのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S16)。
そして最後に、演算装置33はUSB補助記憶メディア4を使った自動点検が終了したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S17)。
なお、自動点検終了をHI表示部352に表示することに限らず、ブザーなどを装備する装置であれば、音や音楽などを鳴らすことによって、自動点検終了を通知してもよいし、HI表示部352と併用してもよい。
保守作業員はHI表示部352に自動点検終了の表示が出されると、USB補助記憶メディア4をUSBインタフェース362から抜き取る。これによって、保護制御装置3は自動点検前の状態に戻り、図4で示した各種の処理を所定の順序で実行するようになる。
保守作業員は保護制御装置3の点検結果に何らかの異常があった場合には、抜き取ったUSB補助記憶メディアをパーソナルコンピュータなどの別の装置(保守用パーソナルコンピュータ)に接続し、この保守用パーソナルコンピュータ上で動作するプログラムによって、保護制御装置3の点検結果や異常情報を解析し、異常の原因特定を行うことができる。
また、現場での原因特定が困難な場合などは、USB補助記憶メディア4を持ち帰って改めて保護制御装置3の各種データを解析することもできるし、USB補助記憶メディア4を直接、保護制御装置メーカに送付して異常原因を調査することも可能である。
さらに、保護制御装置3の点検結果が正常であった場合でも、USB補助記憶メディア4に保存した各種データを解析することで運用状態のより詳細な状況が得られるため、保護制御装置3の予防保全ができる。
さらに、運用中の保護制御装置を点検するためには、専用のパーソナルコンピュータを用意したり、複雑な点検操作をHI入力部から入力したりする必要がないので、人間系による複雑な操作が不要となり、保護制御装置の保守業務が大幅に省力化できる。
以上述べたように、本実施形態によれば、保守作業員がUSB補助記憶メディア4をUSBインタフェース362に挿入して接続することによって、保護制御装置3の自動点検を実施し、その点検結果や異常情報をHI表示部352に表示するだけでなく、USB補助記憶メディア4に自動的に保存することができるため、保護制御装置4の保守効率が向上するといった従来技術では得られない本実施形態特有の作用効果を奏することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は第2の実施形態に係る保護制御装置3の適用された構成を示すブロック図であり、図7は第2の実施形態に係る保護制御装置3の動作を示すフローチャートである。
図6において、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、図2に示すUSB補助記憶メディア4に替えて、装置点検手段40を有するUSB補助記憶メディア4AをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。サンプリング毎に実施する自動監視処理には、例えばA/D変換部監視、D/O回路状態監視、メモリ監視などがあるが、本実施形態による装置点検手段40は、これらの監視処理のうち、どれを実施するか、また、どの順序で実施するかといった情報が定義されており、この内容に従って保護制御装置3の点検を自動的に行う。これ以外の構成は、図2と同じであるので、説明は省略する。
図6において、保守作業員がUSB補助記憶メディア4AをUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33はUSB補助記憶メディア4Aに保存されている装置点検手段40に従って保護制御装置3の自動点検を行い、装置3の点検結果や異常情報をHI表示部352に表示するほか、USB補助記憶メディア4Aに転送し保存する。
図7は、第2の実施形態に係る保護制御装置3の自動点検を示すフローチャートである。
図7において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Aが挿入されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S21)。
保守作業員が、予め用意したUSB補助記憶メディア4Aを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33は、USB補助記憶メディア4AがUSBインタフェース362に挿入されたことを検出し(S21−YES)、この検出を条件にして割り込み処理を行い、USB補助記憶メディア4Aを読み書き可能な状態にしてUSB補助記憶メディア4Aに格納されている装置点検手段40を読み出す(処理ステップ;S22)。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、装置点検手段40に定義されている点検手段に基づいて保護制御装置3の自動点検を行う(処理ステップ;S23)。
演算装置33は、装置点検の実施結果を表示する(処理ステップ;S24)。具体的には、装置点検手段40に基づく装置点検の結果や系統の過電流、過電圧などの異常情報をHI表示部352に表示する。
次に、演算装置33は、装置点検手段40に基づく装置点検の結果や異常情報をUSB補助記憶メディア4Aに保存する(処理ステップ;S25)。また、保護制御装置3の各種データ301は所定の格納領域に格納されている電力系統1の電圧及び電流に関するデータを必要に応じてUSB補助記憶メディア4Aに転送し保存する。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Aへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S26)。
そして最後に、演算装置33はUSB補助記憶メディア4Aの装置点検手段40に基づいた装置点検が終了したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S27)。
装置点検終了の表示が出されると、保守作業員はUSB補助記憶メディア4Aを抜き取る。
前述したように、装置の点検結果に何らかの異常があった場合には、抜き取ったUSB補助記憶メディアをパーソナルコンピュータなどの別の装置に接続し、その上で動作するプログラムによって、装置の点検結果や異常情報を解析することで、異常の原因特定が可能となる。また、現場での原因特定が困難な場合などは、USB補助記憶メディアを持ち帰って改めて装置の各種データを解析することもできるし、USB補助記憶メディアを直接メーカに送付して異常原因を調査することも可能である。
さらに、装置の点検結果が正常であった場合でも、USB補助記憶メディアに保存した各種データを解析することで運用状態のより詳細な状況が得られるため、装置の予防保全ができる。
本実施形態によれば、予め定義した装置点検手段に基づいて点検を実施することによって装置毎に効果的な点検ができるため、より柔軟に保守作業を実施することが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。
図8は、第3の実施形態に係る保護制御装置3の適用された構成を示すブロック図である。
図8において、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、図2に示すUSB補助記憶メディア4に替えて、新整定値41および整定値書き込み手段42を有するUSB補助記憶メディア4BをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。
新整定値41は、保護制御装置3に書き込む整定データであり、整定値書き込み手段42は、新整定値41を保護制御装置3に書き込むための方法を予め定義したものである。これ以外の構成は、図2と同じであるので、説明は省略する。
本実施形態は、図8において、USB補助記憶メディア4BをUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33がUSB補助記憶メディア4Bに保存されている整定値書き込み手段42に従って、新整定値41を保護制御装置3の整定値302の格納領域に自動的に書き込むように構成されている。
図9は、第3の実施形態に係る保護制御装置3の整定値書き込み処理を示すフローチャートである。
図9において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Bが挿入されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S31)。
保守作業員が予め用意したUSB補助記憶メディア4Bを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33は、USB補助記憶メディア4BがUSBインタフェース362に挿入されたことを検出し(S31−YES)、この検出を条件にして割り込み処理を行い、USB補助記憶メディア4Bを読み書き可能な状態にする(処理ステップ;S32)。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、以降の処理を実行する。すなわち、現在運用中の整定値をUSB補助記憶メディア4Bに転送し保存する。具体的には、保護制御装置3のメモリ30の整定値302を、旧整定値としてUSB補助記憶メディア4Bに転送し保存する(処理ステップ;S33)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Bに保存されている整定値書き込み手段42を読み出し、整定値書き込み手段42に定義された書き込み方法に基づき、整定値書き込みを自動的に行う(処理ステップ;S34)。具体的には、USB補助記憶メディア4Bに保存されている新整定値41を読み出し、保護制御装置3のメモリ30の整定値302の格納領域にコピーする。
次に、演算装置33は、整定値書き込みが正常に行われたかどうかを判定する(処理ステップ;S35)。具体的には、処理ステップ;S35において、整定値書き込み後に保護制御装置3の新整定値302と、USB補助記憶メディア4Bの新整定値41とを比較して双方に違いが無ければ整定値書き込み処理が正常と判断し(YES)、双方に違いがあれば整定値書き込み処理が失敗と判断(NO)する。
図10は、書き込み前の新整定値41すなわちUSB補助記憶メディア4Bの新整定値41と、書き込み後の新整定値すなわち保護制御装置3の整定値302との対応関係を示す図である。
図10において、書き込み前の新整定値41は、コード(例えば、01、02、03、04、・・・)と、要素(JEMによる自動制御器具番号;67、67GT、87、87GT・・・)と、整定値(0.4A、20秒、50V、100秒・・・)から構成されており、書き込み後の新整定値は同様に、コード(例えば、01、02、03、04、・・・)と、要素(67、67GT、87、87GT・・・)と、整定範囲(1A〜10A、1〜10秒、0.1A〜0.5A、20V〜60V・・・)によって構成されている。
そして、要素毎にUSB補助記憶メディア4Bの新整定値41(6A、2秒、0.4A、50V・・・)が、保護制御装置3の整定値302(0.4A、20秒、50V、100秒・・・)と一致(YES)していれば、適正な整定範囲として判断され、次の処理ステップ(処理ステップS37)に進む。
しかし、処理ステップS35において、双方の整定値に相違がある場合(NO)には、整定値書き込み処理が不良と判断して、新整定値の書き込みを止めて装置の整定値を元に戻す(処理ステップ;S36)。具体的には、先にUSB補助記憶メディア4Bに保存しておいた旧整定値を読み出し、保護制御装置3のメモリ30の整定値302にコピーする。
次に、演算装置33は、整定値書き込み結果を表示する。具体的には、整定値書き込み手段42に基づく整定値書き込みの結果や、整定値書き込み不良時の相違した整定項目名や整定範囲等を合わせてHI表示部352に表示する(処理ステップ;S37)。
次に、演算装置33は、整定値書き込み手段42に基づく整定値書き込みの結果や、整定値書き込み不良時の異常情報をUSB補助記憶メディア4Bに転送し保存する(処理ステップ;S38)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Bへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S39)。
演算装置33は、USB補助記憶メディア4Bを使った整定値書き込み処理が終了したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S310)。
そして、整定値書き込み終了の表示が出されると、保守作業員はUSB補助記憶メディア4Bを抜き取る。
整定値書き込み時に何らかの異常があった場合は整定値書き込みを中止するが、前述したように、抜き取ったUSB補助記憶メディアをパーソナルコンピュータなどの別の装置のコネクタに接続し、その装置上で動作するプログラムによって、整定値書き込み不良時の異常情報を解析することで、異常の原因特定が可能となる。また、現場での原因特定が困難な場合などは、USB補助記憶メディアを持ち帰って改めて装置の各種データを解析することもできるし、USB補助記憶メディアを直接メーカに送付して異常原因を調査することも可能である。
本実施形態によれば、予め用意した新整定値41を整定値書き込み手段42に従って自動的に書き込むため、人間系作業による整定値の書き込み誤りが無くなる。
従来技術では、保護制御装置の整定値を書き込むためには、専用のパーソナルコンピュータを用意したり、大量かつ複雑な整定データをHI入力部351から入力したりする必要があったが、本実施形態によれば、人間系による複雑な操作が不要となるため、装置の整定値書き込み作業効率が格段に向上する。
また、再度作成した新整定値を使って整定値を書き込みできるため、保護制御装置の整定値変更の要求があった場合などに、より柔軟に整定操作を行うことが可能となる。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。
図11は、第4の実施形態に係る保護制御装置3の適用された構成を示すブロック図である。
図11において、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、図2に示すUSB補助記憶メディア4に替えて、整定値範囲判定手段43を有するUSB補助記憶メディア4CをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。
整定値範囲判定手段43は、保護制御装置3で運用中の整定値の整定範囲が適正かどうかをチェックするための方法を予め定義したものである。これ以外の構成は、図2と同じであるので、説明は省略する。
本実施の形態は、図11において、USB補助記憶メディア4CをUSBインタフェース362に挿入して接続すると、USB補助記憶メディア4Cに保存されている整定値範囲判定手段43に従って、保護制御装置3で運用されている整定値302の整定範囲が正しいか否かを自動的にチェックするように構成されている。
図12は、第4の実施形態に係る保護制御装置3の動作を示すフローチャートである。
図12において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Cが挿入されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S41)。
保守作業員が、予め用意したUSB補助記憶メディア4Cを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続すると演算装置33は、USB補助記憶メディア4Cを読み書き可能な状態にする(処理ステップ;S42)。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、以降の処理を実行する。すなわち、まず、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Cに保存されている整定値範囲判定手段43を読み出す。
次に、演算装置33は、整定値範囲判定手段43に基づき、保護制御装置3で運用している整定値の整定範囲が正しいことをチェックする(処理ステップ;S43)。ここで整定値範囲チェックの対象となるのは、保護制御装置3のメモリ30に格納されている整定値302である。
次に、演算装置33は、整定値範囲チェックの実施結果を表示する(処理ステップ;S44)。具体的には、図13で示すように、整定値302が適正な整定範囲内に収まっていれば正常と判断して、結果をHI表示部352に表示する。整定値302が適正な整定範囲内に収まっていなければ異常と判断して、範囲外である整定項目名や整定範囲等を合わせてHI表示部352に表示する。
図13は、保護制御装置3の整定値302と、整定値範囲判定手段43の関係を示す図である。
整定値302は、コード(例えば、01、02、03、04、・・・)と、要素(JEMによる自動制御器具番号;51、51T、67、64・・・)と、整定値(6A、2秒、0.4A、50V・・・)から構成されており、整定値範囲判定手段43には同様にコード(例えば、01、02、03、04、・・・)と、要素(51、51T、67、64・・・)と、整定範囲(1A〜10A、1〜10秒、0.1A〜0.5A、20V〜60V・・・)によって構成されている。そして、要素毎に整定値(6A、2秒、0.4A、50V・・・)が、整定値範囲判定手段43で設定した整定範囲(1A〜10A、1〜10秒、0.1A〜0.5A、20V〜60V・・・)内に収まっていれば、適正な整定範囲として判断される。
再び、図12において、演算装置33は、整定値範囲判定手段に基づく整定値範囲チェックの結果や、整定範囲不良時の異常情報をUSB補助記憶メディア4Cに保存する(処理ステップ;S45)。
次に、演算装置33は、処理ステップS45のあとにUSB補助記憶メディア4Cへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S46)。
演算装置33は、USB補助記憶メディア4Cを使った整定値範囲判定処理が終了したことをHI表示部352に表示する。
そして、整定値範囲判定処理の終了が表示されると、保守作業員はUSB補助記憶メディア4Cを抜き取る(処理ステップ;S47)。
本実施形態によれば、現在運用中の整定値が適正範囲であるか否かを容易に確認することができるため、装置の保守効率が向上する。
また、適正範囲外と判定された整定値に対して、これから新整定値を書き込むかどうかを判断する際に使用できるので、装置で運用する整定値の精度向上につながる。
(第5の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第5の実施形態について説明する。
図14は、第5の実施形態に係る保護制御装置3の適用された構成を示すブロック図である。
図14において、本実施形態が第3の実施形態と異なる点は、図8に示すUSB補助記憶メディア4Bに替えて、USB補助記憶メディア4DをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。
なお、USB補助記憶メディア4Dは、整定値書き込み手段42の代わりに、整定値比較手段44を設けている。この整定値比較手段44は、保護制御装置3で運用中の整定値と新整定値41を比較するための方法を予め定義したものである。それ以外の点は、図2と同じであるので、説明は省略する。
図14において、USBインタフェース362は、USB補助記憶メディア4Dを接続するためのインタフェースである。USB補助記憶メディア4DをUSBインタフェース362に挿入して接続すると、USB補助記憶メディア4Dに保存されている整定値比較手段44に従って、保護制御装置3で運用中の整定値302と、USB補助記憶メディア4Dの新整定値41を自動的に比較する。
図15は、第5の実施形態に係る保護制御装置3の動作を示すフローチャートである。
図15において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Dが挿入されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S51)。
保守作業員は、予め用意したUSB補助記憶メディア4Dを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続する。
演算装置33は、USB補助記憶メディア4DがUSBインタフェース362に挿入されるとUSB補助記憶メディア4Dを読み書き可能な状態にする(処理ステップ;S52)。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、以降の処理を実行する。すなわち、まず、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Dに記憶されている整定値比較手段44を読み出す。
次に、演算装置33は、整定値比較手段44に基づき、現在運用中の整定値と新整定値とを比較する(処理ステップ;S53)。ここで整定値比較の対象となるのは、保護制御装置3のメモリ30に格納されている整定値302と、USB補助記憶メディア4Dに保存されている新整定値41である。
次に、演算装置33は、整定値比較の実施結果を表示する(処理ステップ;S54)。具体的には、保護制御装置3のメモリ30に格納されている整定値302と、USB補助記憶メディア4Dに保存されている新整定値41の双方の違いをHI表示部352に表示する。双方に違いが無ければ、その旨をHI表示部352に表示する。
次に、演算装置33は、整定比較の実施結果をUSB補助記憶メディア4Dに転送し保存する(処理ステップ;S55)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Dへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S56)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Dを使った整定値比較処理が終了したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S57)。
そして、整定値比較処理の終了が表示されると、保守作業員はUSB補助記憶メディア4Dを抜き取る。
本実施形態によれば、現在運用中の整定値と、これから書き込む新整定値の双方の違いを容易に確認することができる。
また、整定値比較の実施結果をみて、これから書き込む整定値の変更箇所を予め確認することができるため、装置で運用する整定値の精度向上につながる。
(第6の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第6の実施形態について説明する。
図16は、第6の実施形態に係る保護制御装置3Aの適用された構成を示すブロック図である。
図16において、本実施形態が第3の実施形態と異なる点は、図8に示す保護制御装置3に替えて保護制御装置3Aを設け、さらにUSB補助記憶メディア4Bに替えて、USB補助記憶メディア4EをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。
保護制御装置3Aは、新たに新整定値保存部302Aを設け、また、USB補助記憶メディア4Eは4Bから整定値書き込み手段42を除いたものである。これ以外の構成は、図8と同じであるので、説明は省略する。
図16において、保護制御装置3AのUSBインタフェース362は、USB補助記憶メディア4Eを接続するためのインタフェースである。USB補助記憶メディア4EをUSBインタフェース362に挿入して接続することで、USB補助記憶メディア4Eに保存されている新整定値41を、保護制御装置3Aのメモリ30Aの新整定値保存部302Aに自動的に書き込む。
図17は、第6の実施形態に係る保護制御装置3Aの動作を示すフローチャートである。
図17において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Eが接続されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S61)。
保守作業員が、予め用意したUSB補助記憶メディア4Eを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Eを読み書き可能な状態にする(処理ステップ;S62)。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、以降の処理を実行する。すなわち、まず、演算装置33は、現在運用中の整定値をUSB補助記憶メディア4Eに転送し保存する。具体的には、保護制御装置3のメモリ30の整定値302を、旧整定値としてUSB補助記憶メディア4Eに転送し保存する(処理ステップ;S63)。
次に、演算装置33は、これから書き込む新整定値302Aを保護制御装置3Aのメモリ30Aの所定の領域に一時的に保存する(処理ステップ;S64)。具体的には、USB補助記憶メディア4Eに保存されている新整定値41を、保護制御装置3Aのメモリ30Aの新整定値302Aを保存部にコピーする。
次に、演算装置33は、新整定値302Aを一時保存したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S65)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Eへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S66)。
次に、新整定値を一時保存したことが表示されると、保守作業員は、新整定値保存部302Aに保存された新整定値が適正であることのチェックを必要に応じて実施する。例えば、新整定値が適正な範囲内であるかどうかを実施例4に記載のように実施することでも良い。また、新整定値の変更箇所の確認を実施例5に記載のように実施することでも良い。
次に、保守作業員は、装置のHI入力部352から直接操作して整定値の書き込みを実施する(処理ステップ;S67)。具体的には、格納領域に格納されている新整定値302Aを整定値302格納領域にコピーする。
ここで、保守作業員が新整定値を装置の整定値として書き込むまでは、新整定値の一時保存から整定範囲のチェックと変更箇所の確認までを繰り返し行えるため、より精度の高い整定値を書き込むことが可能となる。
そして、整定値の書き込み作業を終了し、USB補助記憶メディア4EをUSBインタフェース362から抜き取る(処理ステップ;S68)。
本実施形態によれば、予め用意した新整定値を装置の整定値としてそのまま書き込むのではなく、一旦装置に保存しておき、充分精査した上で整定値を書き込むため、装置で運用する整定値の精度向上につながる。
(第7の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第7の実施形態について説明する。
図18は、第7の実施形態に係る保護制御装置3Bの適用された構成を示すブロック図である。
図18において、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、図2に示すメモリ30に替えてメモリ30Bを設け、さらにUSB補助記憶メディア4に替えて、USB補助記憶メディア4FをUSBインタフェース362に挿脱可能にした点にある。
保護制御装置3Bのメモリ30Bは、図2に示した保護制御装置3のメモリ30に対して、本実施形態で採用するUSB補助記憶メディア4Fを認証するための認証データ304を付加したものである。
また、USB補助記憶メディア4Fは、上述した実施例1〜6で説明した装置点検手段40、新整定値41、整定値書き込み手段42、整定値範囲判定手段43、整定値比較手段44に加えて、認証データ45を設けたものである。これ以外の構成は、図2と同じであるので、説明は省略する。
図18において、USB補助記憶メディア4FをUSBインタフェース362に挿入して接続すると、演算装置33は、保護制御装置3Bのメモリ30Bの所定領域に格納された認証データ304と、USB補助記憶メディア4Fに格納されている認証データ45とが合致するか否かをチェックする。挿入したUSB補助記憶メディア4Fの認証データ45が認証データ304と合致した場合のみ、実施例1〜6で説明した装置点検や整定などの操作を許可する。
図19は、第7の実施形態に係る保護制御装置3Aの動作を示すフローチャートである。
図19において、演算装置33は、USBインタフェース362にUSB補助記憶メディア4Fが接続されたか否かを常時チェックしている(処理ステップ;S71)。
保守作業員は、予め用意したUSB補助記憶メディア4Fを保護制御装置3のUSBインタフェース362に挿入して接続する。
演算装置33は、USB補助記憶メディア4FがUSBインタフェース362に接続されると、保護制御装置3Bのメモリ30Bの所定の格納領域に格納されている認証データ304と、USB補助記憶メディア4Fに格納されている認証データ45とが合致するか否かをチェックする(処理ステップ;S72)。具体的には、例えば保護制御装置3Bの認証データ304に公開鍵を格納しておき、USB補助記憶メディア4Fの認証データ45に、公開鍵に対応する秘密鍵を格納しておく。
演算装置33は、保護制御装置3Bの公開鍵に対応する秘密鍵をUSB補助記憶メディア4Fで認識した場合(YES)は、認証に成功したものとみなし、次の処理ステップS73で、USB補助記憶メディア4Fを読み書き可能な状態にする。しかし、USB補助記憶メディア4Fの認証に失敗した場合(NO)は、認証失敗の結果をHI表示部352に表示し、USB補助記憶メディア4Fに対する読み書きは行わない。
その後、演算装置33は、保護制御装置の保守作業に必要な処理として、以降の処理を実行する。すなわち、まず、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Fに保存されている装置点検や整定などの操作を、実施例1〜6のように実施する(処理ステップ;S74)。
次に、演算装置33は、操作結果を表示する(処理ステップ;S75)。
次に、演算装置33は、操作結果と各種データをUSB補助記憶メディア4Fに転送し保存する(処理ステップ;S76)。
次に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Fへのアクセスを禁止状態にする(処理ステップ;S77)。
最後に、演算装置33は、USB補助記憶メディア4Fを使った操作が終了したことをHI表示部352に表示する(処理ステップ;S78)。
操作終了の表示が出されると、保守作業員はUSBインタフェース362からUSB補助記憶メディア4Fを抜き取る。
本実施形態によれば、USB補助記憶メディアを挿入後、予め用意した認証データに合致するUSB補助記憶メディアに対してのみ、装置点検や整定などの操作を許可することで、不特定多数のUSB補助記憶メディアを扱う環境下での保守作業の信頼性が向上する。
また、本実施形態では保護制御装置にUSB補助記憶メディアを挿入した直後に(読み書き可能状態にする前に)、対応するUSB補助記憶メディアであることを容易に確認ができるため、例えばウィルスに感染したような危険なUSB補助記憶メディアへのアクセスを排除することができる。また、予期せぬ不良を起こしたUSB補助記憶メディアを使用することによる弊害(保護制御装置の故障又はデータ読み書き失敗など)を無くすことができる。
(第8の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態における演算装置33を複数のCPUを搭載したマルチCPUに置換したものである。
図3で示した第1の実施形態の場合、演算装置33に具備した一つのリレーCPUにより、リレー演算と外部インタフェースからの要求に応じた処理などを行うようにしたが、本実施形態では、図20に示すように、演算装置33が2つのCPU(33−1、33−2)を具備している。この2つのCPU33−1、33−2をリレー演算や引出しシーケンス等の処理を担うCPU(リレーCPU;33−1)と、HI入出力器35やシリアルインタフェース36の処理を担うCPU(外部インタフェースCPU;33−2)とに処理を分担させる。ここで、外部インタフェースCPU33−2は、必ずしもリレーのサンプリング周期で処理を実行する必要は無く、それぞれのCPUが与えられた資源をそれぞれが独立して処理する。このように、演算装置33が具備する2つ(あるいはそれ以上)のCPUに処理を負荷分散させることで、メインとなるリレー演算の負荷を軽減できる。
本実施形態によれば、リレー演算全般の信頼度を落とすことなく、USB補助記憶メディアを接続することによる自動点検を速やかに実施することが可能となる。
(補助記憶メディア4の変形例)
以上述べた実施形態1−7では、駆動部がなく、また電気的に読み書きするため高速なアクセスが可能な補助記憶メディアとして、USBフラッシュメモリを用いた例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリーカード(登録商標)、メモリースティック(登録商標)等のように駆動部を持たずに着脱することによって演算装置に容易に接続される記憶メディアであればよい。
保護制御装置と保護対象との一般的な関係を示す概念図。 本発明の第1の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る保護制御装置の演算装置の一例を示す構成図。 第1の実施形態に係る保護制御装置の演算装置の時分割タイムチャート。 第1の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第3の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第3の実施形態に係るUSB補助記憶メディアの新整定値と、保護制御装置の整定値を示す図。 第4の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第4の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第4の実施形態に係る保護制御装置の整定値と、整定値範囲判定手段43を示す図。 第5の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第5の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第6の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第6の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第7の実施形態に係る保護制御装置の適用された構成を示すブロック図。 第7の実施形態に係る保護制御装置の動作を示すフローチャート。 第8の実施形態に係る保護制御装置3の演算装置の一例を示す構成図。
符号の説明
1…電力系統、2…遮断器、3…保護制御装置、30…メモリ、301…各種データ、302…整定値、302A…新整定値、303…点検データ、304…認証データ、31…アナログ入力回路、32…A/D変換器、33…演算装置、34…D/O回路、35…HI入出力器、36…シリアルインタフェース、361…RS−232Cインタフェース、362…USBインタフェース、4…USB補助記憶メディア、40…装置点検手段、41…新整定値、42…整定値書き込み手段、43…整定値範囲判定手段、44…整定値比較手段、45…認証データ。

Claims (7)

  1. 保護対象から出力されたアナログ電気量を入力し時系列のディジタルデータとして出力するアナログ/ディジタル変換手段と、
    リレー整定値、各種データ等を格納するメモリと、
    前記アナログ/ディジタル変換手段から出力されたディジタルデータおよびリレー整定値を用いたリレー演算、当該リレー演算結果に係る引外しシーケンス演算、内部要素の自動監視処理および外部インタフェースからの要求に応じた処理を実行する演算手段と、
    記外部インタフェースとして補助記憶メディア用インタフェースと、
    を備え、
    前記演算手段は、前記補助記憶メディア用インタフェースに補助記憶メディアが接続されたか否かを常時チェックし、補助記憶メディアが接続されたことを検出した場合、当該補助記憶メディアを読み書き可能な状態にし、保護制御装置の自動点検を実行するとともに、自動点検の結果を前記補助記憶メディアに保存することを特徴とする保護制御装置。
  2. 前記補助記憶メディア保護制御装置の点検に係る情報を定義してある装置点検手段を予め格納しておき、前記演算手段は、前記補助記憶メディア用インタフェースに前記補助記憶メディアが接続されたことを検出した場合当該補助記憶メディアを読み書き可能な状態にして、当該補助記憶メディアに格納されている前記装置点検手段を読み出し、当該装置点検手段の定義に基づいて自動点検を実行するとともに、自動点検の結果を前記補助記憶メディアに保存することを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
  3. 前記補助記憶メディアは、駆動部を持たずに電気的に読み書きするためのアクセスが可能なメディアであることを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
  4. 前記補助記憶メディアは、USB記録メディアであることを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
  5. 前記補助記憶メディアは、USB記録メディア以外のメモリカードであることを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
  6. 前記演算手段は、リレー演算、引外しシーケンス演算、自動監視処理および外部インタフェースからの要求に応じた処理を1つの演算手段で実行することを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
  7. 前記演算手段は、複数の演算処理部で構成され、リレー演算、引外しシーケンス演算、自動監視処理および外部インタフェースからの要求に応じた処理を複数の演算処理部で分担して実行することを特徴とする請求項1記載の保護制御装置。
JP2007172249A 2007-06-29 2007-06-29 保護制御装置 Active JP4970169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172249A JP4970169B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 保護制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172249A JP4970169B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 保護制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009011120A JP2009011120A (ja) 2009-01-15
JP4970169B2 true JP4970169B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=40325616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007172249A Active JP4970169B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 保護制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4970169B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5329450B2 (ja) * 2010-01-26 2013-10-30 株式会社日立製作所 保護継電装置
US9836426B2 (en) * 2015-08-04 2017-12-05 Honeywell International Inc. SD card based RTU
JPWO2022009250A1 (ja) * 2020-07-06 2022-01-13

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6188714A (ja) * 1984-10-05 1986-05-07 株式会社東芝 デイジタル形保護継電装置の整定方式
JPH09149537A (ja) * 1995-11-21 1997-06-06 Hitachi Ltd 保護継電装置
JPH10191546A (ja) * 1997-11-28 1998-07-21 Toshiba Corp 電力系統保護制御システム
JP2005124332A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Toshiba Corp ディジタル保護リレー装置
KR100586063B1 (ko) * 2005-05-06 2006-06-08 주식회사 아이오셀 가변 크기이고 데이터의 갱신이 가능한 시스템 영역을 갖는플래시 메모리 데이터 구조, 그 플래시 메모리를 구비한usb 저장 장치 및 상기 시스템 영역의 제어 방법
JP4835144B2 (ja) * 2005-12-14 2011-12-14 セイコーエプソン株式会社 印刷装置およびその制御方法
JP5065658B2 (ja) * 2006-11-30 2012-11-07 株式会社東芝 保護制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009011120A (ja) 2009-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103250429A (zh) 用于监控至少一个蓄电池的方法和装置、具有这样的装置的蓄电池以及具有相应的蓄电池的机动车
JP2007102388A (ja) 保守支援装置,保守支援方法,保守支援システム,制御装置および制御方法
CN101876935B (zh) 调试程序监控方法与装置
JP4970169B2 (ja) 保護制御装置
EP3199933B1 (en) Load cell input unit
US8959252B2 (en) Method for configuring a field device and corresponding system for parameterization
JP2011107760A (ja) プラント異常検出装置
JP4714165B2 (ja) 入力試験装置
JP5065658B2 (ja) 保護制御装置
JP3885537B2 (ja) プリント基板故障判定方法、及び、プリント基板故障判定装置
CN115623464B (zh) 一种电能表蓝牙模块的故障处理方法、装置及电能表
JP4379346B2 (ja) 自動試験装置
CN108427044A (zh) 一种故障保护功能的测试方法、装置、设备及存储介质
CN101361004B (zh) 用于测试处理数字扫描数据的保护设备的方法和系统
KR20070094054A (ko) 산업 플랜트현장의 이벤트 순차적 검출시스템
KR101569988B1 (ko) 원자력 발전소 감시계통 점검 시스템 및 동작 방법
JP2001258147A (ja) ディジタル保護リレー装置
JP2010220302A (ja) 保護継電器
JP5142877B2 (ja) ディジタル保護制御装置の試験支援装置
JPH09149537A (ja) 保護継電装置
JPS6234261A (ja) メモリのアクセス状況監視装置
KR100854823B1 (ko) 영상표시기기의 에러 검출장치 및 방법
CN115548836A (zh) 一种故障确认方法、装置、准分子激光器及电子设备
JP3290221B2 (ja) 分散階層形データ処理システム
JP3672964B2 (ja) 保護継電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4970169

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3