JP4970121B2 - 2液混合樹脂材の真空注入方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無洗浄方式による2液混合樹脂材の真空注入方法及び装置の技術分野に属する。
従来では、真空容器中に配設された型に樹脂を注入する注入口と、注入口への樹脂の流通路を開閉する弁と、弁を駆動する弁開閉機構とを有し、弁開閉機構が、真空容器中に設けられ、樹脂注入時に起きる真空漏れを防止している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−122471号公報(第2−6頁、全図)
従来にあっては、装置が停止する場合には、樹脂が装置内で硬化しないよう排出する必要があり、停止時間が短い場合には、捨て打ちを行うことで対応が可能であるが、停止時間が長い場合や樹脂材の物性によっては、停止させる場合には、装置内での硬化防止のため溶剤での洗浄が必要となる。しかしながら溶剤洗浄には問題があった。
この点について詳しく説明する。
溶剤洗浄において、有機溶剤等の洗浄液を扱うことによる人体への影響及び廃液処理に伴う環境への影響が問題である。
また、溶剤洗浄において、洗浄により樹脂材の排出、洗浄液の購入費用、廃液の処理費用等、コスト的な損失が大きいことも問題である。
さらに、装置内から洗浄液が完全に除去できた裏付けが取れないため、樹脂材に洗浄液が混入する可能性があり品質への影響を完全に否定できないことも問題であった。
さらに、洗浄不十分により、装置内で樹脂材の硬化が生じると、復元までに多大な時間を要し、コスト的損失が大きく問題であった。
このように溶剤洗浄には問題があった。
さらに、2液混合樹脂では、装置内取り回しが複雑化するため、この問題がより深刻化していた。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、溶剤洗浄における問題の影響を抑制することができる2液混合樹脂材の真空注入方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、装置本体からの動力伝達により攪拌混合を行うミキサー内へ2液の樹脂材をそれぞれ供給して混合し、開閉弁を有するノズルを介して、真空状態にした容器内部へ注入する2液混合樹脂材の真空注入方法において、前記ノズルの内部に弾性体の付勢力と受圧により開閉を行う開閉弁を設けるようにし、前記ノズルは、前記容器と密閉状態で接続する手段を兼ねるようにし、前記ノズルと前記ミキサーとを密閉状態で接続する接続部材を設けるようにし、装置を溶剤洗浄する際に、溶剤洗浄を容易に行えるようにした、ことを特徴とする。
よって、本発明にあっては、溶剤洗浄における問題の影響を抑制することができる。
以下、本発明の2液混合樹脂材の真空注入方法及び装置を実現する実施の形態を、請求項1,2に係る発明に対応する実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、本方法を実施する2液混合注入装置の構成を説明する。
図1は実施例1の2液混合樹脂材の真空注入方法を実施する2液混合注入装置の一部断面説明図である。
実施例1の2液混合注入装置は、図1に示すように、パワーミキサーユニット1、無洗浄ミキサー2、ミキサーホルダ3、シールパッキン4、開閉弁ホルダ5、開閉弁シャフト6、ミキサーガイド7、Oリング8、真空チャンバー9、ワーク10、シールラバー11、架台12、シールパッキン13,14、15、スプリング16を主要な構成としている。
パワーミキサーユニット1は、2種類の混合させる樹脂材、A剤とB剤を別々に取り入れて、無洗浄ミキサー2に供給するとともに、無洗浄ミキサー2へ2液を混合させるための動力を供給する。
無洗浄ミキサー2は、内部に空間を有し、上方を広く開口し、下方をノズル状に細く開口するミキサー本体21を有する。さらにミキサー本体21の内部で、上下に伸びる回転軸22とその回転軸22に設けられた攪拌羽根23を有し、パワーミキサーユニット1からの動力伝達により攪拌羽根23を回転させ、ミキサー本体21の内部空間を攪拌する構造である。
またさらに、無洗浄ミキサー2は、使い捨てを考慮した材質で構成していることが望ましい。例としてPP等の樹脂製を挙げておく。
ミキサーホルダ3は、無洗浄ミキサー2が挿入されるよう管形状の一方を大きく開口してホルダ部分31とし、反対側の座となる部分の一部を突出させ、小さく開口させて取付部32とする。
シールパッキン4は、ミキサーホルダ3のホルダ部分31に、無洗浄ミキサー2のノズル部分、つまり下端部分を挿入した際、ホルダ部分31の環状の座部分と無洗浄ミキサー2のノズル基端の環状部分の当接面を環状でシールするものである。
開閉弁ホルダ5は、ミキサーホルダ3が挿入されるように一方を大きく開口し、反対側を突出させて、この突出部分の内部に開閉弁シャフト6を収容する構造にする。詳細は後述する。
開閉弁シャフト6は、圧力差に応じて、シャフト軸方向へ移動し、弁の開閉を行うものである。詳細は後述する。
ミキサーガイド7は、真空チャンバー9の上部穴部分に設けられ、開閉弁ホルダ5の下端に当接して、開閉弁ホルダ5の下端位置を決め、開閉弁ホルダ5からの混合液を真空チャンバー9内へ誘導する。
Oリング8は、ミキサーガイド7と真空チャンバー9との当接部分のシールを行う。
真空チャンバー9は、架台12の上面を覆い、内部に空間を有し、図示しない真空ポンプ等により内部空気を抜くようにして、内部空間を真空状態にする。
ワーク10は、真空チャンバー9の内部に載置され、上方から混合液を受けて、必要な部分に2液の混合液を充填するなどの真空注入をされる被加工物である。
シールラバー11は、真空チャンバー9と架台12の上面との当接部分のシールを行う。
架台12は、この真空注入を行う作業部分であり、上面となる平面に真空チャンバー9が設けられ、ワーク10が設置され、真空注入作業が行われる。
次に、ミキサーホルダ3、開閉弁ホルダ5、開閉弁シャフト6の構造について、さらに詳細に説明する。
図2は、ミキサーホルダ、開閉弁ホルダ、開閉弁シャフトの断面説明図である。図3は、開閉弁ホルダ、開閉弁シャフトの断面説明図である。図4は、開閉弁シャフトの説明図である。
まず、シール構造について説明する。
無洗浄ミキサー2は、ミキサー本体21の下端のノズル基端部分を、ミキサーホルダ3のホルダ部分31に挿入し、互いが環状に当接する部分に環状のシールパッキン4を設けて、上下に圧縮してシールを行う構造にする。
次にミキサーホルダ3は、下端となる取付部32を、開閉弁ホルダ5の上方開口から内部へ挿入し、互いが環状に当接する部分に環状のシールパッキン13を設けて、上下に圧縮してシールを行う構造にする。
次に開閉弁ホルダ5は、下方へ突出した部分を、ミキサーガイド7の真空チャンバー9へ連通する穴部分へ挿入し、下方へ突出した部分の基端部分と、ミキサーガイド7の真空チャンバー9へ連通する穴部分の周囲の環状部分との互いに当接する環状部分に、シールパッキン14を設け、上下に圧縮してシールを行う構造にする。
このように、実施例1では、無洗浄ミキサー2とミキサーホルダ3、開閉弁ホルダ5、ミキサーガイド7は、同じ上下方向への圧縮によるシールであるため、シール状態と開放状態との移行が容易な構造となる。また、言い換えると、取り付け、分解の容易な構造と言える。
次に、開閉弁ホルダ5と開閉弁シャフト6の詳細な構造についてさらに説明する。
開閉弁ホルダ5は、ミキサーホルダ3が挿入されるように一方を大きく開口し、環状の座面によりミキサーホルダ3とシールを行うホルダ部51を設ける。
そして、その反対側、つまり下方に向かって突出するノズル部52を設ける。
このノズル部52の内部は、上下に貫通するよう穴部を設け、さらに、その穴部の穴径を小さくするように座面を設けてシール部53とする。
次に開閉弁シャフト6は、円管状の頭部61と、下方へ行くに従って、2段階で径が細くなるシャフト部62と、シャフト部62の下端に設けられた、径をシャフト部62より大きくした弁体部63を設ける。
この弁体部63は、上面を、円形の平面にし、環状のシールパッキン15を設ける。このシールパッキン15が開閉弁シャフト6とともに移動し、シール部53に当接し圧縮することで、シールを行う。
次に、開閉弁ホルダ5のノズル部52の内部に、弁体部63の上面のシールパッキン15がシール部53の下側面と対向するように、開閉弁シャフト6をシャフト軸方向へ移動可能に組み付ける。
この組み付けの際には、開閉弁シャフト6の頭部61の環状の下面と、開閉弁ホルダ5のシール部53の環状の上面とで、付勢するようスプリング16を設ける。
すると、開閉弁ホルダ5の内部で、開閉弁シャフト6の上方への移動は、シールパッキン15とシール部53との当接、圧縮する位置まで移動可能となり、開閉弁シャフト6の下方への移動は、スプリング16の付勢力とつり合う位置までとなる。
作用を説明する。
[従来の2液混合注入装置について]
従来の2液混合注入装置についてここで説明する。
図5は従来の2液混合注入装置の説明図である。
従来の2液混合注入装置では、ミキサー70は、装置本体として金属製であり、液送ホール71により、混合液を真空チャンバーの内部へ送る構造である。
[2液混合注入作用]
実施例1の2液混合注入装置では、まず2液の樹脂剤、例えばA剤とB剤が、図示しないポンプ機構等によりパワーミキサーユニット1、無洗浄ミキサー2へ送られ、パワーミキサーユニット1の駆動により無洗浄ミキサー2内部の攪拌羽根23により攪拌混合され、パワーミキサーユニット1により定量吐出される。
吐出された混合液は、ミキサーホルダ3の穴部分を通過して開閉弁ホルダ5へ達し、ノズル部52の内部の開閉弁シャフト6へ圧力を加えることになる。
この際、開閉弁シャフト6の頭部61の受圧面積が、下方の外部空気側から圧力を受けるシャフト部62の小径の受圧面積より大きいことから、及び、真空チャンバー9の内部が真空状態になることから、混合液の圧力は、開閉弁シャフト6を押し下げる開弁方向へ力を加えることになる。
開閉弁シャフト6はスプリング16により上方、つまり閉弁方向へ付勢力を受けているが、吐出圧と釣り合う位置まで、下方、つまり開弁方向へ移動する。
これにより、パワーミキサーユニット1の吐出と同時に開弁し、真空チャンバー9の中のワーク10へ混合液を吐出する。また、パワーミキサーユニット1の吐出が終了すると、スプリング16の付勢力により、開閉弁シャフト6が上方、つまり閉弁方向へ移動する。これにより、パワーミキサーユニット1の吐出が終了したのと同時に弁が閉じ混合液の吐出が停止する。
[ミキサーホルダ3及び開閉弁ホルダ5の洗浄を容易にする作用]
実施例1では、開閉ホルダ5が開閉弁シャフト6を内蔵した構成にし、ノズルとホルダを兼ねる構成にすることで、従来より、小型で簡素化され、分解、取り付けが容易な構成となっている。これによって、洗浄を行うべき容積を少なくするほか、使用する溶剤の量を低下させる。そのため、洗浄に関する問題を非常に抑制する。
[ミキサーの無洗浄作用]
実施例1では、長い時間の稼動停止、または樹脂剤の物性による要求から、溶剤での洗浄を行う際には、無洗浄ミキサー2を使い捨てにし、ミキサーホルダ3、シールパッキン4、開閉弁ホルダ5、開閉弁シャフト6、ミキサーガイド7、Oリング8を洗浄すればよい。
図1に示すパワーミキサーユニット1、つまり装置本体側では、無洗浄ミキサー2を使い捨てにすると、洗浄を行わなくて済む。
よって、溶剤洗浄による影響や損失を非常に抑制することができる。また、装置内で樹脂材が硬化した場合の対応については、装置本体では無洗浄ミキサー2の交換により問題が解決できるため、従来のように装置本体のミキサー部を分解して硬化した樹脂を除去し再組付けするという大きなロスの発生を防止できる。
[汎用性の高い開閉弁機構]
実施例1の2液混合樹脂材の真空注入方法における開閉弁機構について、汎用性の高さについて説明する。
実施例1における開閉弁ホルダ5と開閉弁シャフト6による開閉弁機構は、真空中において真空圧力により弁が開く方向に力を受けており、まず第1に吐出停止状態ではスプリング16が真空圧力に勝る力で弁を保持し、第2に吐出状態では吐出圧力によりスプリング16が縮み、弁が開いた状態にしなければならない。
つまり、真空圧力、スプリング力、吐出圧力の3つの力のバランスが開閉機構を成立させる要件となるが、真空圧力や吐出圧力は注入する混合液の材質や粘度、また、注入されるワークの寸法、形状や要求仕様、等により変化するため、この変化に柔軟に対応できる弁の開閉力が必要とされる。
実施例1では、スプリング16の線径や巻数を変えることで容易にスプリング力(弁の開閉力)を変更できるため、真空圧力や吐出圧力の変化に対し柔軟に対応できる機構となっている。
[容易な構成の開閉弁機構による作用]
また、実施例1では、ミキサーホルダ3の取り付けを行う部分である開閉弁ホルダ5とノズルとしてのノズル部52を一体化し、開閉弁シャフト6をノズル部52に内蔵する構造である。
これにより、使い捨て可能にした無洗浄ミキサー2と、無洗浄ミキサー2の保持とシールを行うミキサーホルダ3、ミキサーホルダ3の保持とシールを行う開閉弁ホルダ5を、ミキサーガイド7へ取り付ける構造になり、非常に容易な構成である。
上記説明したように、真空チャンバー9に取り付けたミキサーガイド7と、無洗浄ミキサー2、ミキサーホルダ3、開閉弁ホルダ5のシール構造は、上下の同じ方向に押すようにシールパッキン4,13,14を圧縮させるシール構造であるため、取り付け、分解が非常に容易となる。
また、おおよそ、ミキサーガイド7上のシールパッキン14に当接させた基端部分から下方に伸びる開閉弁ホルダ5のノズル部52は、ミキサーガイド7の下面から、真空チャンバー9の内部へ数mm突出する程度の長さとなり、この内部に開閉弁シャフト6を内蔵していることから、開閉弁シャフト6が非常に短くできている。
そのため、分解した際の開閉弁シャフト6を内蔵した開閉弁ホルダ5の洗浄が非常に容易なものとなる。また、内蔵された、開閉弁シャフト6の頭部61、弁体部63は露呈する構造であるため、より洗浄が容易になる。
さらに、分解した際のミキサーホルダ3も、比較的短く、洗浄の容易な構造である。
この取り付け、分解が容易な構造と、無洗浄ミキサー2を使い捨てにしたこと、開閉弁シャフト6を内蔵した開閉弁ホルダ5の洗浄が非常に容易なものとなること、分解した際のミキサーホルダ3も洗浄が容易であることは、相乗して、非常に作業効率を向上させるものとなる。
また、実施例1のように、容易な構成で、小型化された、開閉弁シャフト6を内蔵した開閉弁ホルダ5、ミキサーホルダ3であるならば、実際の使用時において、洗浄の必要性に迫られた場合に、無洗浄ミキサー2を使い捨てにし、別に用意した開閉弁ホルダ5、ミキサーホルダ3を組み付けて、その後に開閉弁ホルダ5、ミキサーホルダ3を洗浄しても、コスト的な負担は少なく、この場合のメンテナンス、または組み替え時間は、非常に短いものとなる。この場合には、さらに作業効率が向上することになる。
図5に示す、長いノズルと、電気的なバルブ開閉では、洗浄に時間がかかる構成であり、別に用意することはコスト上、困難である。
実施例1では、これらの問題を生じることがなく、説明したように、作業効率が向上する。
また、実施例1のように、開閉弁シャフト6を内蔵した開閉弁ホルダ5、ミキサーホルダ3による構成は、結果的に注入装置全体の構造もシンプルにする。
電気的な開閉弁の制御基板部分や配線がなくなり、長いノズル構造もなくなるからである。
開閉弁機構と装置全体を簡素化できることにより、装置のコストが低減可能となり、さらに部品の接合点数が減少するため外部から空気を吸い込む可能性が減り、より信頼性の高い真空注入方法が実現する。
[ノズル先端でシールする作用]
さらに実施例1の2液混合樹脂材では、開閉弁シャフト6の弁体部63にシールパッキン15を設けているが、寸法、材質を検討することで、Oリングの使用も可能である。また、弁の位置についても、ノズル内でシャフト部62の上部に位置することも可能であるが、本実施例1のように、ノズル、つまりノズル部52の出口付近に設けた方が注入量のばらつきを小さくでき、有利である。
吐出停止時に弁から先に残った流路内の材料は、真空力に引かれワークに注入される現象となる。流路内の全ての材料が確実に注入されればよいのであるが、真空力に引かれた結果の現象であり注入量にばらつきが発生する。弁から先の流路が長ければ、長いほど注入量のばらつきが大きくなるため、ノズル出口付近に弁を設けた実施例1はばらつきが小さくなる。
次に、効果を説明する。
実施例1の2液混合樹脂材の真空注入方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)パワーミキサーユニット1からの動力伝達により攪拌混合を行うミキサー内へ2液の樹脂材をそれぞれ供給して混合し、開閉弁を有する開閉弁ホルダ5を介して、真空状態にした容器内部へ注入する2液混合樹脂材の真空注入方法において、開閉弁ホルダ5の内部に弾性体の付勢力と受圧により開閉を行う開閉弁シャフト6を設けるようにし、開閉弁ホルダ5は、真空チャンバー9に取り付けたミキサーガイド7と密閉状態で接続するようにし、開閉弁ホルダ5と無洗浄ミキサー2とを密閉状態で接続するミキサーホルダ3を設けるようにし、装置を溶剤洗浄する際に、溶剤洗浄を容易に行えるようにしたため、無洗浄ミキサー2から開閉弁ホルダ5までの接続部材が容易な構成となり、また、開閉弁ホルダ5が付勢力と受圧で開閉する容易な構成の機械式の開閉弁シャフトでかつ、開閉弁ホルダ5に内蔵される程度の小型であることにより、より洗浄が容易な構成となることで、溶剤洗浄における問題の影響を抑制することができる。
また、無洗浄ミキサー2より下方から、ミキサーガイド7より上方までの開閉弁シャフト6を含む接続部分が簡素化した構造で小型化になることにより、洗浄の際には、部品に付着した樹脂材を除去するだけであり溶剤は少量で済む。これはランニングコストの低減になる。
多量の洗浄液として溶剤を使用するため、廃液の処理が必要となるが、実施例1では、少量のため、廃液の発生を抑制することができる。これもランニングコストの低減になる。また、溶剤の使用量が少量になることは、人体や環境への影響を大幅に軽減でき、好ましいものとなる。
さらに、部品の接合点数が減少するため外部から空気を吸い込む可能性が減り、より信頼性の高い真空注入方法にできる。
(2)無洗浄ミキサー2を使い捨て可能な材質形状で設定し、装置を溶剤洗浄する際に無洗浄ミキサー2を無洗浄で交換するようにし、装置を溶剤洗浄する際に、溶剤洗浄を容易に行えるようにしたため、装置本体側に洗浄する機構が無くなることにより装置の製作価格が安価になるイニシャルコストの低減効果がある。
さらに従来では、装置内部で混合液が硬化した際、復元までに多大な時間を要するが、実施例1では、無洗浄ミキサー2の交換により短時間で復元できる。これはランニングコストの低減になる。ここでさらに説明すると、2液を混合攪拌するミキサー部分では、硬化により連続工程を停止させるような場合が生じやすい。その場合に、実施例1では、無洗浄ミキサー2の交換のみで復元でき、他の部分は、捨て打ちでの対応が可能となる。この点は非常に有利である。
また従来では、装置内部、特にミキサー部分を洗浄する際、洗浄液や樹脂材の溶けカスが完全に除去されたか否かを確認することが困難であり、品質に対する影響が懸念されるが、実施例1では、無洗浄ミキサー2の交換で対応できるため、品質への影響が皆無となり、真空注入における品質の確保が向上できる。
(4)パワーミキサーユニット1からの動力伝達により攪拌混合を行うミキサー内へ2液の樹脂材をそれぞれ供給して混合し、開閉弁を有する開閉弁ホルダ5を介して、真空状態にした容器内部へ注入する2液混合樹脂材の真空注入装置において、開閉弁ホルダ5は、ノズル部52の内部でスプリング16の付勢力と受圧により開閉を行う開閉弁シャフト6と、真空チャンバー9と密閉状態で接続するホルダ部51を備え、開閉弁ホルダ5と無洗浄ミキサー2とを密閉状態で接続するミキサーホルダ3を設けたため、無洗浄ミキサー2から開閉弁ホルダ5までの接続部材が容易な構成となり、また、開閉弁ホルダ5が付勢力と受圧で開閉する容易な構成の機械式の開閉弁シャフトでかつ、開閉弁ホルダ5に内蔵される程度の小型であることにより、より洗浄が容易な構成となることで、溶剤洗浄における問題の影響を抑制することができる。
実施例2は、開閉弁シャフトに複数の溝を設けた2液混合樹脂部材の真空注入方法の例である。
本方法を実施する2液混合注入装置の構成について説明する。
図6は、実施例2における開閉弁シャフトの説明図である。図7は、実施例1における開閉弁シャフトの下降状態を示す説明図である。
実施例2では、図6に示すように、開閉弁シャフト6の頭部61の円周方向の4箇所に、シャフト軸方向に長い溝61aを設ける。
さらに、開閉弁シャフト6のシャフト部62の円周方向の3箇所に、シャフト軸方向に長い溝62aを設ける。
その他構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
[開閉弁機構における流路の確保と改善作用]
実施例1の開閉弁機構において、図7に示すように開弁状態を考えた際、開閉弁シャフト6の円柱形状と、開閉弁ホルダ5の収容穴形状との隙間(クリアランス)が流路となる。
注入する材料やワークの条件により真空圧力や吐出圧力は変化し、また材料の物性により流れ性が変化するため、流路の確保が困難な場合が発生することが考えられる。例えば、図7に示すように、開閉弁シャフト6がスプリング16を圧縮して下降を続ければ、開閉弁ホルダ5の収容穴との間の流路が狭くなり流れが悪化することも考えられる。
実施例2では、開閉弁シャフト6の頭部61に溝61aを4箇所に設け、シャフト部62に溝62aを3箇所に設けているため、干渉部の発生や、流路が狭くなった場合でも溝61a、62aの中を材料が流れるため、十分に流路を確保することになる。
効果を説明する。実施例2の2液混合樹脂材の真空注入方法にあっては、上記(1),(2)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(3)開閉弁シャフト6の外周に溝61a,62aを設けるようにし、開閉弁ホルダ5の内部での樹脂材の流れ量を確保するため、小型化しつつ、洗浄を容易にしつつ、樹脂材の流量を十分に確保することができる。
以上、本発明の2液混合樹脂材の真空注入方法を実施例1、実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の2液混合樹脂材の真空注入方法を実施する2液混合注入装置の一部断面説明図である。 ミキサーホルダ、開閉弁ホルダ、開閉弁シャフトの断面説明図である。 開閉弁ホルダ、開閉弁シャフトの断面説明図である。 開閉弁シャフトの説明図である。 従来の2液混合注入装置の説明図である。 実施例2における開閉弁シャフトの説明図である。 実施例1における開閉弁シャフトの下降状態を示す説明図である。
符号の説明
1 パワーミキサーユニット
2 無洗浄ミキサー
21 ミキサー本体
22 回転軸
23 攪拌羽根
3 ミキサーホルダ
31 ホルダ部分
32 取付部
4 シールパッキン
5 開閉弁ホルダ
51 ホルダ部
52 ノズル部
53 シール部
6 開閉弁シャフト
61 頭部
61a 溝
62 シャフト部
62a 溝
63 弁体部
7 ミキサーガイド
8 Oリング
9 真空チャンバー
10 ワーク
11 シールラバー
12 架台
13 シールパッキン
14 シールパッキン
15 シールパッキン
16 スプリング
70 ミキサー
71 液送ホース

Claims (4)

  1. 装置本体からの動力伝達により攪拌混合を行うミキサー内へ2液の樹脂材をそれぞれ供給して混合し、開閉弁を有するノズルを介して、真空状態にした容器内部へ注入する2液混合樹脂材の真空注入方法において、
    前記ノズルの内部に弾性体の付勢力と受圧により開閉を行う開閉弁を設けるようにし、
    前記ノズルは、前記容器と密閉状態で接続する手段を兼ねるようにし、
    前記ノズルと前記ミキサーとを密閉状態で接続する接続部材を設けるようにし、
    装置を溶剤洗浄する際に、溶剤洗浄を容易に行えるようにした、
    ことを特徴とする2液混合樹脂材の真空注入方法。
  2. 請求項1に記載の2液混合樹脂材の真空注入方法において、
    前記ミキサーを使い捨て可能な材質形状で設定し、装置を溶剤洗浄する際に前記ミキサーを無洗浄で交換するようにし、
    装置を溶剤洗浄する際に、溶剤洗浄を容易に行えるようにした、
    ことを特徴とする2液混合樹脂材の真空注入方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の2液混合樹脂材の真空注入方法において、
    前記開閉弁の外周に溝を設けるようにし、
    前記ノズル内部での樹脂材の流れ量を確保する、
    ことを特徴とする2液混合樹脂材の真空注入方法。
  4. 装置本体からの動力伝達により攪拌混合を行うミキサー内へ2液の樹脂材をそれぞれ供給して混合し、開閉弁を有するノズルを介して、真空状態にした容器内部へ注入する2液混合樹脂材の真空注入装置において、
    前記ノズルは、
    ノズル内部で弾性体の付勢力と受圧により開閉を行う開閉弁と、
    前記容器と密閉状態で接続する接続手段と、
    を備え、
    前記ノズルと前記ミキサーとを密閉状態で接続する接続部材を設けた、
    ことを特徴とする2液混合樹脂材の真空注入装置。
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