JP4969959B2 - 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4969959B2 JP4969959B2 JP2006250220A JP2006250220A JP4969959B2 JP 4969959 B2 JP4969959 B2 JP 4969959B2 JP 2006250220 A JP2006250220 A JP 2006250220A JP 2006250220 A JP2006250220 A JP 2006250220A JP 4969959 B2 JP4969959 B2 JP 4969959B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charge transport
- group
- transport layer
- charge
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
これら従来技術における電荷輸送性構造を化学結合させた架橋感光層を有する感光体においても、現状では十分は総合特性を有しているとは言えない。
しかしながら、上記感光体を記載どおり作成し、カラー電子写真装置及び除電光のない電子写真装置に用いた場合、残像、残留電位、露光後電位の上昇などの問題が生じてしまう。特に、除電手段のない電子写真装置に用いた場合には、初期から強い残像が発生してしまうといった不具合を生じる。これは、架橋型電荷輸送層の下層にある電荷輸送層表面の電荷輸送物質濃度が低くなっていることが大きな要因であることを発見した。
上述の残像は、ハーフトーン画像に特に現れやすく、ハーフトーン画像の重ね合わせであることが多いカラー画像では、特に重要な問題となる。
また、カラー画像の場合、1色1色では残像レベルが白黒画像の残像と同様であっても、複数の色を重ね合わせることで、残像が顕在化しやすい。
また、残像を抑制する方法として、電子写真装置に前露光などの除電手段を設ける方法があるが、電子写真装置本体の低コスト化や小型化の観点から、除電手段が省略されることが多くなってきている。
上記の従来技術は、このような残像に厳しい状況に対して十分に効果があるとはいえなかった。
(1)「導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層1、電荷輸送層2、電荷輸送性架橋表面層を順に積層してなる電子写真感光体であって、該電荷輸送層1と電荷輸送層2が少なくとも電荷輸送物質と熱可塑性樹脂を含有し、電荷輸送層1と電荷輸送層2が含有する熱可塑性樹脂が異なり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率が電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率より多いことを特徴とする電子写真感光体」、
(2)「前記電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率が熱可塑性樹脂に対して50〜150質量%であり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率が電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率の1.4倍以上3倍以下であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(3)「前記電荷輸送層2がスプレー塗工により形成されたものであることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の電子写真感光体」、
(4)「電荷輸送層1が含有する前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂であり、電荷輸送層2が含有する前記熱可塑性樹脂がポリアリレート樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(5)「電荷輸送層1が含有する前記熱可塑性樹脂がポリアリレート樹脂であり、電荷輸送層2が含有する前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(6)「前記電荷輸送性架橋表面層が、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性モノマーと3官能以上のラジカル重合性モノマーの重合生成物を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(7)「前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性モノマーと3官能以上のラジカル重合性モノマーのラジカル重合性官能基がアクリロイロオキシ基又はメタクリロイロオキシ基であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(8)「前記電荷輸送性架橋表面層が光エネルギー照射手段によって硬化したものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(9)「前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法」、
(10)「前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置」、
(11)「前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ」。
本発明によれば、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層1、電荷輸送層2、電荷輸送性架橋表面層を順に積層してなる電子写真感光体において、該電荷輸送層1と電荷輸送層2が少なくとも電荷輸送物質と熱可塑性樹脂を含有し、電荷輸送層1と電荷輸送層2が含有する熱可塑性樹脂が異なり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率が電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率より多くすることによって、カラー電子写真装置や除電手段を有さない電子写真装置に掲載しても残像が生じににくく、優れた電子写真感光体特性を有し長期に渡って使用することが可能な電子写真感光体、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することができる。
電子写真感光体の電荷輸送層を形成する際、電荷輸送層表面の電荷輸送物質濃度は低くなっている。その理由としては、明確ではないが溶剤を使用して塗工した膜は、溶剤が蒸発する際、溶剤は表面から徐々に蒸発していくため、バインダー樹脂と比較して、分子量の小さく、溶解性の高い電荷輸送物質は、溶剤の残っている電荷発生層方向に動いていくためであると考える。 この状態で、架橋表面層を設けた場合、電荷輸送層と架橋表面層界面での電荷の注入が悪くなってしまい電荷のトラップとなる。その結果、強い残像が発生する。
熱可塑性樹脂の異なる電荷輸送層を2層(電荷輸送層1及び電荷輸送層2)設け、電荷輸送層2の電荷輸送物質濃度を電荷輸送層1の濃度より高くすることによって、上記電荷トラップを防ぎ、残像を抑制することができる。
電荷輸送層1を形成した際、電荷輸送層1の表面電荷輸送物質濃度は低くなる。しかし、更にその上層に高濃度の電荷輸送物質を含む電荷輸送層2を設けることにより、電荷輸送層2から電荷輸送層1へ電荷輸送物質が染み出しこれは改善される。
また、電荷輸送層1と電荷輸送層2に異なる熱可塑性樹脂を用いることによって樹脂と樹脂が相溶しにくくなり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率を維持することができ、表面層への電荷注入もスムーズになる。電荷輸送層1と電荷輸送層2の熱可塑性樹脂を同一の樹脂にした場合、樹脂同士が相溶してしまい、電荷輸送層表面の電荷輸送物質濃度が薄くなり、残像が生じることがある。電荷輸送層にあらかじめ非常に高濃度の電荷輸送物質を含有することもできるが、コストが非常に高くなってしまう。更に、表面層以下の膜強度が非常に脆弱になるため繰り返し使用中に、電荷輸送層ごと剥離するといった問題が生じる。電荷輸送層2には電荷輸送層1に比べ高濃度の電荷輸送性物質を有するが、電荷輸送層1に比べ膜厚を薄くできるため、上記に比べコストもあまりかからず、繰り返し使用時においても剥離などの問題は起こらない。
表面層のない、電荷発生層、電荷輸送層からなる感光体においては、電荷輸送層表面の電荷輸送物質濃度は殆ど問題とならなかった。上層への注入が必要ないこと、繰り返し使用時において、電荷輸送物質濃度の希薄な部分が比較的早く摩耗して消失するためである。すなわち、本発明で述べる残像は、1層の電荷輸送層上に表面層を設け高耐久にしたときに、初期から顕著に発生する問題である。
電荷輸送層2の電荷輸送物質の量は、電荷輸送層1の電荷輸送物含有率の1.5倍以上3倍以下が好ましく、1.5倍未満だと、電荷輸送層1表面の電荷輸送物質濃度を十分に補うことができない。3倍より大きい場合、膜が脆弱になってしまい、長期使用において電荷輸送層2からの剥離などが生じる。
また、電荷輸送層1の膜厚は5〜50μm程度とすることが好ましく、電荷輸送層2の膜厚は1〜10μmとすることが好ましい。電荷輸送層2の膜厚が10μm以上である場合、電荷輸送層2表面の電荷輸送物質が低くなってしまい、架橋型電荷輸送表面層への電荷注入性が落ちてしまい、残像が生じてしまう。
電荷輸送層2の形成には、塗工液への下層の溶解が少ないスプレーコート法が好ましい。浸漬塗工法を用いた場合には、電荷輸送層1の電荷輸送物質が溶剤に染み出してしまい、電荷輸送層1表面の電荷輸送物質濃度が低下してしまうことがあるためである。
電荷輸送層1及び電荷輸送層2に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層1及び電荷輸送層2に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層(32)に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。正孔輸送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
本発明の感光体においては、導電性支持体(31)と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、表面架橋層、感光層、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。
本発明に用いることができる酸化防止剤として、下記のものが挙げられる。
(フェノール系化合物)
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類など。
(パラフェニレンジアミン類)
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(ハイドロキノン類)
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(有機硫黄化合物類)
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(有機燐化合物類)
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
本発明に用いられる電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しており、且つラジカル重合性官能基を有する化合物を指す。このラジカル重合性官能基としては、先のラジカル重合性モノマーで示したものが挙げられ、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用である。
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。
R1の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
該非縮合環式炭化水素基としては、ベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR2)であり、R2は前記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、C1〜C12、好ましくはC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のシクロアルキレン基としては、C5〜C7の環状アルキレン基であり、これらの環状アルキレン基にはフッ素原子、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基を有していても良い。具体的にはシクロヘキシリデン基、シクロへキシレン基、3,3−ジメチルシクロヘキシリデン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコールを表わし、アルキレンエーテル基アルキレン基はヒドロキシル基、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。
ビニレン基は、
置換もしくは未置換のアルキレン基としは、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xのアルキレンエーテル基の2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプローラクトン変性2価基が挙げられる。
本発明の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の具体例を以下に示すが、これらの構造の化合物に限定されるものではない。これら1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物は従来公知(例えば特開2005−266513号公報、特開2005−227761号公報等を参照)である。
前記表面層に用いられる3官能以上のラジカル重合性モノマーとしては、電荷輸送性を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーを用いることができ、電荷輸送性を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基としては、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。
(1)1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式(10)で表わされる官能基が挙げられる。
これらの置換基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
なお、これらX1、X2、Yについての置換基にさらに置換される置換基としては、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプローラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプローラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
本発明に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとしては、電荷輸送性架橋表面層中に緻密な架橋結合を形成するために、該モノマー中の官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)は250以下が望ましい。また、この割合が250より大きい場合、電荷輸送性架橋表面層は柔らかく耐摩耗性が幾分低下するため、上記例示したモノマー等中、HPA、EO、PO等の変性基を有するモノマーにおいては、極端に長い変性基を有するものを単独で使用することは好ましくはない。また、電荷輸送性架橋表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合は、電荷輸送性架橋表面層全量に対し20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%である。モノマー成分が20重量%未満では電荷輸送性架橋表面層の3次元架橋結合密度が少なく、従来の熱可塑性バインダー樹脂を用いた場合に比べ飛躍的な耐摩耗性向上が達成されない。また、80重量%以上では電荷輸送性化合物の含有量が低下し、電気的特性の劣化が生じる。使用されるプロセスによって要求される耐摩耗性や電気特性が異なるため一概には言えないが、両特性のバランスを考慮すると30〜70重量%の範囲が最も好ましい。
1官能のラジカルモノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、セチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンモノマーなどが挙げられる。
2官能のラジカル重合性モノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールA−EO変性ジアクリレート、ビスフェノールF−EO変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
機能性モノマーとしては、例えば、オクタフルオロペンチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチルアクリレートなどのフッ素原子を置換したもの、特公平5−60503号公報、特公平6−45770号公報記載のシロキサン繰り返し単位:20〜70のアクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、メタクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、アクリロイルポリジメチルシロキサンプロピル、アクリロイルポリジメチルシロキサンブチル、ジアクリロイルポリジメチルシロキサンジエチルなどのポリシロキサン基を有するビニルモノマー、アクリレート及びメタクリレートが挙げられる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系オリゴマーが挙げられる。但し、1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーやラジカル重合性オリゴマーを多量に含有させると架橋表面層の3次元架橋結合密度が実質的に低下し、耐摩耗性の低下を招く。このためこれらのモノマーやオリゴマーの含有量は、3官能以上のラジカル重合性モノマー100重量部に対し50重量部以下、好ましくは30重量部以下に制限される。
また、本発明の電荷輸送性架橋表面層は、本発明の電荷輸送性架橋表面層は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が少なくともラジカル重合性化合物を光硬化することにより形成されるものであるが、必要に応じてこの架橋反応を効率よく進行させるために電荷輸送性架橋表面層中に重合開始剤を使用してもよい。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、などのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、などのチオキサントン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物、が挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、などが挙げられる。
これらの重合開始剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性を有する総含有物100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1〜20重量部である。
更に、本発明の塗工液は必要に応じて各種可塑剤(応力緩和や接着性向上の目的)、レベリング剤、ラジカル反応性を有しない低分子電荷輸送物質などの添加剤が含有できる。これらの添加剤は公知のものが使用可能であり、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂に使用されているものが利用可能で、その使用量は塗工液の総固形分に対し20重量%以下、好ましくは10%以下に抑えられる。また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用でき、その使用量は塗工液の総固形分に対し3重量%以下が適当である。
架橋型電荷輸送層塗工液の希釈溶媒に関しては、蒸発速度の遅い溶剤を用いた場合、残留する溶媒が硬化の妨げとなったり、下層成分の混入量を増加させることがあり、不均一硬化や硬化密度低下をもたらす、この有機溶剤に対し、可溶性となりやすい。具体的には、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとメタノール混合溶剤、酢酸エチル、メチルエチルケトン、エチルセロソルブなどが有用であるが、塗工法と合わせて選択される。また、固形分濃度に関しては、同様な理由で低すぎる場合、有機溶剤に対し可溶性となりやすい。逆に、膜厚、塗工液粘度の制限から上限濃度の制約をうける。具体的には10〜50重量%の範囲で用いることが望ましい。電荷輸送性架橋表面層の塗工方法としては、同様な理由で塗工膜形成時の溶剤含有量、溶媒との接触時間を少なくする方法が好ましく、具体的にはスプレーコート法、塗工液量を規制したリングコート法が好ましい。また、下層成分の混入量を抑えるためには、電荷輸送層として高分子電荷輸送物質を用いること、電荷輸送性電荷輸送性架橋表面層の塗工溶媒に対し不溶性の中間層を設けることも有効である。
本発明の電荷輸送性電荷輸送性架橋表面層は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が少なくともラジカル重合性化合物を光硬化することにより形成されるが、塗布方法としては浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができるが、塗工時における塗膜中の残留溶媒量を適度に調整できるスプレーコート法がより好ましく選択できる。
本発明においては、かかる塗工液を塗布後、外部から光エネルギーを与え硬化させ、電荷輸送性架橋表面層を形成するものであるが、このとき用いられる光エネルギーとしては主に紫外光に発光波長を持つ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。照射光量は50mW/cm2以上、好ましくは500mW/cm2以上、より好ましくは1000mW/cm2以上である。1000mW/cm2より強い照射光を用いることで重合反応の進行速度が大幅に速くなり、より均一な電荷輸送性架橋表面層を形成することが可能となる。
導電性支持体(31)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(31)として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体(31)として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として良好に用いることができる。
本発明に係る電子写真感光体の部分について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生機能を有する電荷発生層(32)と、電荷輸送機能を有する電荷輸送層1(33)と、電荷輸送性を有する電荷輸送層2(34)とさらに電荷輸送性架橋表面層(35)が積層された積層構造の感光体である。
帯電部材(3)は、主として帯電ローラーデバイスが用いられ、かつ感光体と帯電部材とが画像形成領域において非接触となるように近接配置されてなる。感光体に対し帯電部材が近接配置させる方法としては、感光体の非画像形成領域にギャップを設ける必要があるが、それは例えば、ギャップ材を帯電部材に設けたり、感光体側に設けたり、あるいは感光体の両端にセットされるフランジ部に設けることによって形成することが可能であり、本発明においては感光体と帯電部材とが近接配置されていれば如何なる方法でも可能である。ギャップ材を使用する場合、ギャップ材は絶縁性である必要があり、耐摩耗性の高い材料が有効に用いられる。ギャップ材はテープ状、シール状もしくはチューブ状等、如何なる形態のものでも使用できる。ギャップの厚さは、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがより好ましく、さらに好ましくは40〜80μmである。ギャップがこれよりも小さい場合には、帯電部材と感光体の接触が多くなり、近接配置させたメリットが得られず画質劣化の影響が増加し、ギャップがこれよりも大きい場合には帯電の安定性が低下し帯電ムラが発生する場合があり、また要求される帯電レベルを維持させるための印可電圧を増加させる必要が生じ、それによって帯電生成物の発生量の更なる増加により画像ボケの影響が増大する恐れがある。
また、帯電部材には直流成分に交流成分を重畳して感光体に帯電を付与することが可能である。交流成分を重畳することによって、帯電ムラを低減することが可能となり、それによって画像濃度ムラやコントラストの低下を抑制することが可能となり有用である。
次に、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするためにファーブラシ(14)、クリーニングブレード(15)が用いられる。また、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ(13)を用いてもよい。その他クリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独でまた複数の方式を併用してもよい。
その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが使用できる。
この画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれら装置内に組み込まれ、着脱自在としたものであってもよい。図3は、電子写真装置用プロセスカートリッジの1例を示す概略図である。
外径30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層1を形成した。次に、スプレー塗工によって、5μmの電荷輸送層2を形成し、電荷輸送層2上に下記構成の電荷輸送性架橋表面層塗工液を用いて、スプレー塗工し、Fusion製UVランプシステムModel F600S(光源部:モデルI600M、電源部:モデルP600M)、ランプ電力:160W/cm、ランプ種:Vバルブ、ランプ数と配置:直列2本連結、波長365nmの照度300mW/cm2以上の光が感光体ドラム表面に当たる時間:30秒、感光体表面温度が70℃を超えないよう水冷する条件で感光体ドラムを回転しながら光照射を行ない、更に130℃で30分乾燥を加え10.0μmの電荷輸送性架橋表面層を設け本発明の電子写真感光体1を得た。なお感光体の膜厚は渦電流式膜厚測定装置(フィッシャーインスツルメント製)を用いて測定した。
[下引き層用塗工液]
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン(CR−EL:石原産業) 40部
メチルエチルケトン 50部
[電荷発生層用塗工液]
下記構造のビスアゾ顔料 2.5部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
[電荷輸送層1]
ポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 7部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
[電荷輸送層2用塗工液]
ポリアリレート樹脂 10部
ポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 20部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
[電荷輸送性架橋表面層用塗工液]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
下記構造の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10部
実施例1の電荷輸送層1用塗工液のポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成製)をポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)に変え、電荷輸送層2用塗工液のポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)をポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成製)に変えたこと以外は同様にして感光体2を作成した。
実施例1の電荷輸送層1用塗工液のポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成製)をスチレン(HRM、電気化学工業製)に変え、電荷輸送層2用塗工液のポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)をアクリル樹脂(Methyl Methacrylate, polymer、和光純薬工業製)に変えたこと以外は同様にして感光体3を作成した。
電荷輸送層2用塗工液のポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)をスチレン(HRM、電気化学工業製)に変えたこと以外は同様にして感光体4を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液を下記組成の塗工液に変え、電荷輸送層2を浸漬塗工により形成したこと以外は実施例1と同様にして感光体5を作成した。
ポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 20部
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を8部としたこと以外は、実施例1と同様に感光体6を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を11部としたこと以外は、実施例1と同様に感光体7を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を14部としたこと以外は、実施例1と同様に感光体8を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を17部としたこと以外は、実施例1と同様に感光体9を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を21部としたこと以外は、実施例1と同様に感光体を10を作成した。
実施例1の電荷輸送層1及び電荷輸送層2を電荷輸送層1のみにし、膜厚を23μmから28μmに変更した以外は、実施例1と同様に感光体11を作成した。
実施例1の電荷輸送層2用塗工液を下記組成のものに変えたこと以外は同様にして感光体12を作成した。
[電荷輸送層2用塗工液]
ポリアリレート樹脂 10部
ポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 7部
実施例1の電荷輸送層1用塗工液及び電荷輸送層2用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体13を作成した。
[電荷輸送層1用塗工液]
ポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 20部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
[電荷輸送層2用塗工液]
ポリアリレート樹脂(Uポリマー U−100、ユニチカ製) 10部
下記構造の低分子電荷輸送物質 7部
実施例1の電荷輸送層2用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体14を作成した。
ポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造の低分子電荷輸送物質 20部
実施例1の電荷輸送層2用塗工液の低分子電荷輸送物質の量を22部としたこと以外は、実施例14と同様にして感光体15を作成した。
実施例1の電荷輸送層1及び電荷輸送層2を電荷輸送層2のみにし、膜厚を23μmから28μmに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体16を作成した。
残像評価は、実施例の電子写真感光体1〜10及び比較例の電子写真感光体1〜4を、電子写真プロセス用カートリッジ(ただし、クリーニング前露光はなし)に装着し、帯電手段を改造した除電手段を取り除いたリコー製imagioMF2730改造機を用い、残像評価を行った。帯電手段の改造としては帯電ローラーの両端部(非画像形成領域)には50μm厚のPETテープを巻き付け固定し、感光体に対し帯電部材を近接配置させた。また、帯電ローラーにはAC(1.35kHz,1.8kV(peak to peak))+DC(−650V)を印加した。初期評価と5万枚実機通紙試験後の評価を行った。結果を表1に示す。
但し、比較例5及び6の感光体は、通紙試験中に表面層〜感光層にかけて剥離が生じたため通紙試験を中止した。
評価用の画像パターンとして、図4に示す残像用パターンを用意した。図4中、(701)の部分は白部、(702)の部分は黒ベタ部、(703)の部分はハーフトーン部、(704)の部分は、黒ベタ部(702)に起因する残像が出現する部分である。
残像用パターンを10枚出力し、10枚目を評価した。残像の評価は、X−Rite社製分光濃度計X−Rite508を用いた。残像用パターンの画像中、残像が出現しえる部分(704)の濃度からハーフトーンの部分(703)の濃度を差し引いた濃度を測定し、5点の平均値ΔIDを求めた。また、比較例5の感光体は、通紙試験中に表面層〜感光層にかけて剥離が生じたため通紙試験を中止した。
また、ΔIDが0.025以上であるものは、本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
2 除電ランプ
3 帯電ローラ(帯電部材)
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブラシ
31 導電性支持体
32 電荷発生層
33 電荷輸送層1
34 電荷輸送層2
35 電荷輸送性架橋表面層
101 感光体
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 転写体
106 転写手段
107 クリーニング手段
701 白部に起因する残像が出現する部分
702 黒ベタ部に起因する残像が出現する部分
703 ハーフトーン部に起因する残像が出現する部分
704 黒ベタ部に起因する残像が出現する部分
Claims (11)
- 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層1、電荷輸送層2、電荷輸送性架橋表面層を順に積層してなる電子写真感光体であって、該電荷輸送層1と電荷輸送層2が少なくとも電荷輸送物質と熱可塑性樹脂を含有し、電荷輸送層1と電荷輸送層2が含有する熱可塑性樹脂が異なり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率が電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率より多いことを特徴とする電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率が熱可塑性樹脂に対して50〜150質量%であり、電荷輸送層2の電荷輸送物質含有率が電荷輸送層1の電荷輸送物質含有率の1.4倍以上3倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層2がスプレー塗工により形成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 電荷輸送層1が含有する前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂であり、電荷輸送層2が含有する前記熱可塑性樹脂がポリアリレート樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子写真感光体。
- 電荷輸送層1が含有する前記熱可塑性樹脂がポリアリレート樹脂であり、電荷輸送層2が含有する前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性架橋表面層が、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性モノマーと3官能以上のラジカル重合性モノマーの重合生成物を含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性モノマーと3官能以上のラジカル重合性モノマーのラジカル重合性官能基がアクリロイロオキシ基又はメタクリロイロオキシ基であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性架橋表面層が光エネルギー照射手段によって硬化したものであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006250220A JP4969959B2 (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006250220A JP4969959B2 (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008070676A JP2008070676A (ja) | 2008-03-27 |
JP4969959B2 true JP4969959B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=39292298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006250220A Expired - Fee Related JP4969959B2 (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4969959B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5585814B2 (ja) * | 2010-02-12 | 2014-09-10 | 株式会社リコー | 電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2844686B2 (ja) * | 1989-06-28 | 1999-01-06 | ミノルタ株式会社 | 酸化防止に優れた感光体とその製造方法 |
US7666560B2 (en) * | 2005-06-21 | 2010-02-23 | Xerox Corporation | Imaging member |
-
2006
- 2006-09-15 JP JP2006250220A patent/JP4969959B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008070676A (ja) | 2008-03-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4266859B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4145820B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4497969B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4248483B2 (ja) | 電子写真感光体、その製造方法、それを使用した画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4194973B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4491261B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4987546B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP2006010757A (ja) | 電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4249681B2 (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4712351B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4118839B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4512495B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP5382404B2 (ja) | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP4195418B2 (ja) | 電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP5038839B2 (ja) | 像担持体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4420397B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置および画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP2008070664A (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4969959B2 (ja) | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP5064875B2 (ja) | 電子写真感光体の製造方法 | |
JP4255401B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4195420B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006038978A (ja) | 電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP2012078551A (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5102852B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4771976B2 (ja) | 画像形成装置用像担持体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110829 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120329 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120404 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4969959 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |