JP4969709B1 - 流水発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】付着生物や漂流物などによる故障がなく、それらに対するメンテナンスも容易であり、容易に大型化することができ、海流や潮流などの流水を利用して、効率良く発電することができる流水発電装置を提供する。
【解決手段】受水板13が、浮体11が流水上でローリング運動するよう、浮体11の底部に、一方の面が流水の流れに対向するよう設けられている。回転軸14が、浮体11のローリング運動の回転中心線に対して平行に、中心線周りに回転可能に浮体11に設けられている。振り子部材16が、回転軸14を中心として、回転軸14とともに振動可能に設けられている。ツーウェイクラッチ17が、振り子部材16の振動を浮体11のローリング運動の方向には開放し、その逆方向には固定するよう回転軸14に取り付けられている。発電機18が、振り子部材16の振動により駆動して発電可能に、回転軸14に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、海流や潮流などの流水を利用した流水発電装置に関する。
従来の海流や潮流などを利用して発電するものとして、潮流により水車等を回転させて、その回転から電力を取り出す潮流発電装置がある(例えば、特許文献1または2参照)。また、海洋で発電するものとして、海に浮かんだ船や浮遊体に、自由に往復運動する振り子を設け、その船や浮遊体の揺れにより振り子を往復運動させ、その振り子の運動により発電機を駆動させて発電を行う発電装置や発電方法がある(例えば、特許文献3乃至5参照)。
特開2010−180873号公報 特開2010−31793号公報 特開2009−195096号公報 特開昭54−25343号公報 特開昭62−182480号公報
特許文献1および2に記載の潮流発電装置では、水車等が海中に配置されるため、貝などの付着生物や漂流物などにより故障することが多く、それらに対するメンテナンスも困難であるという課題があった。また、実用的な発電を行うためには、水車等を大きくする必要があるが、水車等の大型化は非常に困難であるという課題もあった。
特許文献3乃至5に記載の発電装置や発電方法では、自由に往復運動する振り子を利用しているため、その振り子の固有振動数からずれた振動数の揺れに対しては、振り子がほとんど揺れない。海の波による揺れには、様々な振動数のものが含まれているため、その一部しか利用できず、発電効率が悪いという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、付着生物や漂流物などによる故障がなく、それらに対するメンテナンスも容易であり、容易に大型化することができ、海流や潮流などの流水を利用して、効率良く発電することができる流水発電装置を提供することを目的としている。
本発明に係る流水発電装置は、浮体と、前記浮体を流水上に浮かべたとき前記浮体がローリング運動するよう、前記浮体の底部に、一方の面が前記流水の流れに対向するよう設けられた平板状の受水板と、前記浮体のローリング運動の回転中心線に対して平行に、中心線周りに回転可能に前記浮体に設けられた回転軸と、前記回転軸を中心として、前記回転軸とともに振動可能に設けられた振り子部材と、前記回転軸に取り付けられ、前記振り子部材の振動を前記浮体のローリング運動の方向には開放し、その逆方向には固定するよう構成されたツーウェイクラッチと、前記回転軸に取り付けられ、前記振り子部材の振動により駆動して発電可能に設けられた発電機とを、有することを特徴とする。
本発明に係る流水発電装置は、浮体の底部に、一方の面が流水の流れに対向するよう平板状の受水板が設けられているため、浮体をローリング運動(左右方向の横揺れ運動)させることができる。このローリング運動を起こす原理は、以下のように考えられる。すなわち、浮体を流水上に浮かべたとき、流水が受水板の一方の面に当たり、受水板の左右に分かれて後方に流れ、受水板の後方にカルマン渦を発生させる。このカルマン渦は、受水板の左右で交互に発生するため、受水板が左右に振動し、浮体がローリング運動を行う。より具体的には、受水板の後方に生じるカルマン渦による左右どちらかへの横向きの水流の反作用として、受水板がその水流と反対方向に押され、浮体が前後軸を中心に回転する。その後、カルマン渦が反対方向の横向き水流を生じ、また回転によって上方に移動していた受水板に重力が作用して下に戻ろうとする力が働くため、受水板が逆方向の力を受け、浮体が逆方向に回転する。これを繰り返すことにより、浮体がローリング運動を行うものと考えられる。なお、流水の流速がほぼ一定であれば、ローリング運動の周期をほぼ一定に保つことができる。
本発明に係る流水発電装置は、浮体のローリング運動により、浮体が一方の側に回転すると、ツーウェイクラッチにより、ローリング運動の方向とは逆方向(浮体の他方の側)には振り子部材の振動が固定されるため、振り子部材が浮体とともに一方の側に回転する。これにより、振り子部材の位置が高くなり、位置エネルギーが蓄えられる。浮体のローリング運動が反転して、浮体が他方の側に回転しはじめると、ツーウェイクラッチにより、ローリング運動の方向(浮体の他方の側)への振り子部材の振動が開放されるため、振り子部材が重力により落下し、他方の側に向かって振動する。このとき、振り子部材とともに回転軸が回転し、その回転軸に取り付けられた発電機が駆動して発電を行う。
他方の側に向かって振動した振り子部材は、ツーウェイクラッチにより、ローリング運動の方向とは逆方向(浮体の一方の側)には振り子部材の振動が固定されるため、一方の側に向かって戻ることなく、他方の側への移動が止まった位置で停止し、往復運動はしない。振り子部材が停止しても、浮体の他方の側へのローリング運動は続いているため、振り子部材が浮体とともに他方の側に回転する。これにより、振り子部材の位置が高くなり、再び位置エネルギーが蓄えられる。浮体のローリング運動が反転して、浮体が一方の側に回転しはじめると、ツーウェイクラッチにより、ローリング運動の方向(浮体の一方の側)への振り子部材の振動が開放されるため、振り子部材が重力により落下し、一方の側に向かって振動する。このとき、振り子部材とともに回転軸が回転し、その回転軸に取り付けられた発電機が駆動して発電を行う。
この運動を繰り返すことにより、浮体のローリング運動を利用して、繰り返し発電を行うことができる。このように、本発明に係る流水発電装置は、海流や潮流などの流水を利用して、発電を行うことができる。本発明に係る流水発電装置は、浮体のローリング運動のエネルギーを、振り子部材の位置エネルギーに変換し、その位置エネルギーを振り子部材の運動エネルギーに変換した後、発電機で電気エネルギーとして取り出すよう構成されている。
本発明に係る流水発電装置は、ツーウェイクラッチにより、振り子部材の運動を左右いずれか一方向への振動にのみ制限しており、振り子部材を自由に往復運動させていない。このため、振り子部材の固有振動数に影響されることなく、様々な振動数のローリング運動に対して発電を行うことができる。海の波による揺れには、様々な振動数のものが含まれているため、固有振動数の揺れのみから発電を行う場合と比べて、非常に効率良く発電を行うことができる。
本発明に係る流水発電装置は、浮体の底部と受水板のみが流水に接するため、海洋で使用したときでも、付着生物や漂流物はそれらの部分にのみ影響を及ぼし、振り子部材などの作動部分には影響を与えない。このため、付着生物や漂流物などによる故障がなく、それらに対するメンテナンスも容易である。浮体に受水板を取り付ける構造であるため、容易に大型化することができ、発電能力を比較的容易に高めることができる。また、構造が比較的簡単なため、製造コストの低減を図ることができる。
本発明に係る流水発電装置は、浮体として船を利用してもよく、古い船などを再利用してもよい。この場合、発電場所まで自力で航行することができ、設置が容易である。また、大型の船などを利用することにより、容易に大型化して発電能力を高めることができる。
本発明に係る流水発電装置で、前記受水板は、前記浮体の中心軸を中心として左右対称の形状を成し、前記流水の流れに対して垂直、または、前記流水の上流側に向かって下方に傾斜するよう設けられていることが好ましい。この場合、特に効果的に浮体をローリング運動させることができる。受水板を流水の上流側に向かって下方に傾斜するよう設けた場合には、受水板に浮体を沈める方向の力が働くため、ルアーフィッシングで用いられるミノーのリップのように、浮体を水面下で浮いた状態でローリング運動させることができる。なお、受水板は、浮体底部の前後の位置については、浮体を効果的にローリング運動させることができればどこに設けられていてもよい。
本発明に係る流水発電装置は、前記回転軸に対して垂直な面に沿って、前記回転軸から一定の距離で、前記回転軸の鉛直下方から左右対称に円弧状に伸びるよう、前記浮体に設けられた案内レールを有し、前記振り子部材は、前記案内レールに沿って振動可能に構成されていることが好ましい。この場合、振り子部材を案内レールに沿って振動させることができるため、振り子部材が浮体の前後方向に動くのを抑えることができる。また、案内レールにより、回転軸にかかる振り子部材の荷重を低減することができる。これらにより、振り子部材や回転軸の破損を防止することができる。
本発明に係る流水発電装置は、前記浮体を流水上に止めるアンカーを有し、前記流水は海流または潮流の流水であることが好ましい。この場合、黒潮などの流速が一定の海流または潮流の中に、アンカーで浮体を止めて、継続的かつ安定的に発電を行うことができる。流水の流速がほぼ一定であるため、ローリング運動の周期をほぼ一定に保つことができ、最適な発電機を使用して発電効率を高めることができる。また、常に安定した電力を確保することができる。
本発明によれば、付着生物や漂流物などによる故障がなく、それらに対するメンテナンスも容易であり、容易に大型化することができ、海流や潮流などの流水を利用して、効率良く発電することができる流水発電装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の流水発電装置を示す、浮体の内部を透視した斜視図である。 図1に示す流水発電装置の、ローリング運動時の駆動状況を示す正面図である。 本発明の実施の形態の流水発電装置の変形例を示す側面図である。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の流水発電装置を示している。
図1に示すように、流水発電装置10は、海流や潮流を利用して発電を行うよう構成されており、浮体11とアンカー12と受水板13と回転軸14と案内レール15と振り子部材16とツーウェイクラッチ17と発電機18とを有している。なお、以下では、海流を利用した場合について説明する。
図1に示すように、浮体11は、円筒の両端に半球状の球殻が設けられた紡錘形状を成しており、内部に収納室11aを有している。アンカー12は、浮体11の前端から伸びるよう設けられたチェーン12aの先端に取り付けられている。流水発電装置10は、アンカー12を海底に沈めることにより、浮体11を海流上に止めるようになっている。
受水板13は、平板状を成し、一方の面が海流の流れに対して垂直になるよう、浮体11の底部の後方に取り付けられている。受水板13は、下方に向かって徐々に幅が拡がった、浮体11の前後方向の中心軸を中心として左右対称の形状を成している。これにより、受水板13は、浮体11を海流上に浮かべたとき、浮体11がローリング運動するようになっている。
回転軸14は、丸棒から成り、浮体11の収納室11aの内部に、浮体11の前後方向の中心軸に沿って設けられている。回転軸14は、中心線周りに回転可能であり、浮体11のローリング運動の回転中心線に対して平行を成している。案内レール15は、浮体11の収納室11aの内部に、回転軸14に対して垂直な面に沿って設けられている。案内レール15は、収納室11aの内壁に沿って、回転軸14から一定の距離で、回転軸14の鉛直下方から左右対称に円弧状に伸びるよう設けられている。
振り子部材16は、回転軸14から垂直方向に伸びる支持部16aと、支持部16aの先端に回転可能に設けられた回転円板16bとを有している。振り子部材16は、案内レール15に沿って回転円板16bが回転して往復移動可能に設けられている。これにより、振り子部材16は、回転軸14を中心として回転軸14とともに振動可能になっている。
ツーウェイクラッチ17は、回転軸14の後方側の端部に取り付けられている。ツーウェイクラッチ17は、角度センサを内蔵し、角度センサからの出力に基づいて、振り子部材16の振動を浮体11のローリング運動の方向には開放し、その逆方向には固定するよう構成されている。発電機18は、回転軸14の前方側の端部に取り付けられ、回転軸14を介して、振り子部材16の振動により駆動して発電するよう構成されている。また、発電機18は、発電能力を調整することにより、自由に移動する振り子部材16が、ローリング運動中の浮体11での回転軸14の鉛直下方の位置に来たとき、その位置で振り子部材16を停止させるよう構成されている。
次に、作用について説明する。
流水発電装置10は、アンカー12により浮体11を海流上に止めて使用される。流水発電装置10は、浮体11の底部に、一方の面が海流の流れに対して垂直に対向するよう受水板13が設けられているため、浮体11をローリング運動させることができる。
流水発電装置10は、浮体11のローリング運動により、図2(a)に示すように、浮体11が一方の側に回転すると、ツーウェイクラッチ17により、ローリング運動の方向とは逆方向(浮体11の他方の側)には振り子部材16の振動が固定されるため、振り子部材16が浮体11とともに一方の側に回転する。これにより、振り子部材16の位置が高くなり(図2(a)中の実線の位置)、位置エネルギーが蓄えられる。浮体11のローリング運動が反転して、浮体11が他方の側に回転しはじめると、ツーウェイクラッチ17により、ローリング運動の方向(浮体11の他方の側)への振り子部材16の振動が開放されるため、振り子部材16が重力により落下し、案内レール15に沿って他方の側に向かって振動する。このとき、振り子部材16とともに回転軸14が回転し、その回転軸14に取り付けられた発電機18が駆動して発電を行う。
他方の側に向かって振動した振り子部材16は、発電機18により、ローリング運動中の浮体11での回転軸14の鉛直下方の位置で停止する(図2(a)中の破線の位置)。これにより、振り子部材16が振動する方向に移動しすぎるのを防ぐことができ、次の振り子部材16の落下がスムーズに行えるようにすることができる。停止した振り子部材16は、ツーウェイクラッチ17により、ローリング運動の方向とは逆方向(浮体11の一方の側)には振り子部材16の振動が固定されるため、一方の側に向かって戻ることなく、その位置で停止した状態となる。
振り子部材16が停止しても、浮体11の他方の側へのローリング運動は続いているため、図2(b)に示すように、振り子部材16が浮体11とともに他方の側に回転する。これにより、振り子部材16の位置が高くなり(図2(b)中の実線の位置)、再び位置エネルギーが蓄えられる。浮体11のローリング運動が反転して、浮体11が一方の側に回転しはじめると、ツーウェイクラッチ17により、ローリング運動の方向(浮体11の一方の側)への振り子部材16の振動が開放されるため、振り子部材16が重力により落下し、案内レール15に沿って一方の側に向かって振動する。このとき、振り子部材16とともに回転軸14が回転し、その回転軸14に取り付けられた発電機18が駆動して発電を行う。一方の側に向かって振動した振り子部材16は、発電機18により、ローリング運動中の浮体11での回転軸14の鉛直下方の位置で停止する(図2(b)中の破線の位置)。
この運動を繰り返すことにより、浮体11のローリング運動を利用して、繰り返し発電を行うことができる。このように、流水発電装置10は、海流を利用して、発電を行うことができる。流水発電装置10は、浮体11のローリング運動のエネルギーを、振り子部材16の位置エネルギーに変換し、その位置エネルギーを振り子部材16の運動エネルギーに変換した後、発電機18で電気エネルギーとして取り出すよう構成されている。
流水発電装置10は、ツーウェイクラッチ17により、振り子部材16の運動を左右いずれか一方向への振動にのみ制限しており、振り子部材16を自由に往復運動させていない。このため、振り子部材16の固有振動数に影響されることなく、様々な振動数のローリング運動に対して発電を行うことができる。海の波による揺れには、様々な振動数のものが含まれているため、固有振動数の揺れのみから発電を行う場合と比べて、非常に効率良く発電を行うことができる。
流水発電装置10は、振り子部材16を案内レール15に沿って振動させることができるため、振り子部材16が浮体11の前後方向に動くのを抑えることができる。また、案内レール15により、回転軸14にかかる振り子部材16の荷重を低減することができる。これらにより、振り子部材16や回転軸14の破損を防止することができる。振り子部材16の回転円板16bには転がり摩擦が働くが、回転軸14にはほとんど荷重がかからないため、装置全体の機械的摩擦損失が少なく、発電効率が高い。
流水発電装置10は、浮体11の底部と受水板13のみが流水に接するため、海洋で使用したときでも、付着生物や漂流物はそれらの部分にのみ影響を及ぼし、振り子部材16などの作動部分には影響を与えない。このため、付着生物や漂流物などによる故障がなく、それらに対するメンテナンスも容易である。浮体11に受水板13を取り付ける構造であるため、容易に大型化することができ、発電能力を比較的容易に高めることができる。また、構造が比較的簡単なため、製造コストの低減を図ることができる。
流水発電装置10は、黒潮などの流速が一定の海流中に、アンカー12で浮体11を止めて、継続的かつ安定的に発電を行うことができる。海流の流速はほぼ一定であるため、ローリング運動の周期をほぼ一定に保つことができ、最適な発電機18を使用して発電効率を高めることができる。また、常に安定した電力を確保することができる。
流水発電装置10により発電に利用可能なエネルギーは、例えば、次のようにして計算することができる。振り子部材16の回転円板16bの半径を4m、厚さを1m、密度を9g/cmとし、回転軸14の中心から回転円板16bの中心までの長さを15m、図2に示す最高位置のときの振り子部材16と鉛直方向との成す角度を90度とすると、1周期のローリング運動で発電に利用可能な回転円板16bの位置エネルギーEは、E=2×mgh(mは回転円板16bの質量、gは重力加速度、hは回転円板16bの最高位置での高さ)で求められ、E≒1.33×10J=1.33MJとなる。この位置エネルギーEを発電機18で電気エネルギーに変換することにより、電気を得ることができる。このように、流水発電装置10の発電量は、振り子部材16の長さと回転円板16bの質量とによって決まる。このため、回転円板16bを重くできないときには、振り子部材16を長くし、振り子部材16を長くできないときには、回転円板16bを重くすることにより、発電量を高めることができる。
なお、図3に示すように、受水板13は、流水の上流側に向かって下方に傾斜するよう設けられていてもよい。この場合、受水板13に浮体11を沈める方向の力(図3中の白抜き矢印)が働くため、ルアーフィッシングで用いられるミノーのリップのように、浮体11を水面下で浮いた状態でローリング運動させることができる。
また、図3に示す場合、アンカー12による浮体11の係留位置を、浮体11の前端の位置Aと、浮体11の側面中央の位置Bとの間で変更可能になっていてもよい。この場合、浮体11の係留位置が位置Aのときには、浮体11を水面下で浮いた状態でローリング運動させることができる。このため、例えば、浮体11が航路上にあって船舶の航行の障害になるときや、波浪が高く海上ではスムーズな発電ができないときに、浮体11の係留位置を位置Aにすることにより、船舶の航行の障害にならず、また波浪に影響されることもなく、発電を行うことができる。浮体11の係留位置を位置Bに変えると、浮体11が海流により真横を向くため、受水板13が海流と平行になり、ローリング運動が停止する。また、浮体11を沈める方向の力が働かなくなるため、浮体11を浮上させることもできる。このため、浮体11の係留位置を位置Bにすることにより、メンテナンスを容易に行うことができる。
10 流水発電装置
11 浮体
11a 収納室
12 アンカー
12a チェーン
13 受水板
14 回転軸
15 案内レール
16 振り子部材
16a 支持部
16b 回転円板
17 ツーウェイクラッチ
18 発電機

Claims (4)

  1. 浮体と、
    前記浮体を流水上に浮かべたとき前記浮体がローリング運動するよう、前記浮体の底部に、一方の面が前記流水の流れに対向するよう設けられた平板状の受水板と、
    前記浮体のローリング運動の回転中心線に対して平行に、中心線周りに回転可能に前記浮体に設けられた回転軸と、
    前記回転軸を中心として、前記回転軸とともに振動可能に設けられた振り子部材と、
    前記回転軸に取り付けられ、前記振り子部材の振動を前記浮体のローリング運動の方向には開放し、その逆方向には固定するよう構成されたツーウェイクラッチと、
    前記回転軸に取り付けられ、前記振り子部材の振動により駆動して発電可能に設けられた発電機とを、
    有することを特徴とする流水発電装置。
  2. 前記受水板は、前記浮体の中心軸を中心として左右対称の形状を成し、前記流水の流れに対して垂直、または、前記流水の上流側に向かって下方に傾斜するよう設けられていることを特徴とする請求項1記載の流水発電装置。
  3. 前記回転軸に対して垂直な面に沿って、前記回転軸から一定の距離で、前記回転軸の鉛直下方から左右対称に円弧状に伸びるよう、前記浮体に設けられた案内レールを有し、
    前記振り子部材は、前記案内レールに沿って振動可能に構成されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の流水発電装置。
  4. 前記浮体を流水上に止めるアンカーを有し、
    前記流水は海流または潮流の流水であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流水発電装置。
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