JP4969342B2 - 受信端末及び受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、映像や音声といった実時間性のあるデータを、ネットワークを介して送信する場合において、他の受信端末から損失パケットを受信して補完を行う受信端末及び受信方法に関する。
ライブ放送やテレビ会議では、映像や音声といった実時間性のあるデータを連続的に送信するストリーミングを、1対複数(ライブ放送)又は複数対複数(テレビ会議)で行う。
インターネットや企業学校内のイントラネットといったネットワークにおいて複数の受信端末に対してストリーミングを行うための配送方法としては、(1)1対1のユニキャスト通信を複数用いる方法、(2)IPマルチキャストを用いる方法、(3)XCASTを用いる方法が知られている。
(1)ユニキャスト通信を複数用いる方法では、送信端末が、パケットを複数の受信端末へ送信するため、送信端末の負荷が高まったり、送信端末に近いネットワークの回線の負荷を高めたりすることがある。
(2)IPマルチキャストを用いる方法では、送信端末が送信したパケットは、ネットワーク上の中継装置であるルータが複数の受信端末に対してパケットを複製して転送する。このため、送信端末の負荷が高まったり、送信端末に近いネットワークの回線の負荷を高めたりしない。しかしながら、IPマルチキャストパケットは、ユニキャストしか扱えないルータを通過できない。IPマルチキャストを用いるためには、ネットワーク上のすべてのルータがIPマルチキャストに対応していなくてはならないため、IPマルチキャストに対応したルータをネットワークに導入する必要がある。
(3)非特許文献1にはXCASTが開示されている。XCASTを用いる方法では、送信端末が送信したXCASTパケットは、XCAST対応ルータでは、IPマルチキャストと同じように複製転送される。また、XCASTパケットは、XCAST非対応ルータでも、ユニキャストパケットと同様に未配送の一つの宛先に転送される。XCASTパケットには、送信する複数の宛先アドレスがすべて列挙されている。XCASTパケットには、未配送の宛先が記載されている。受信端末は、未配送の宛先に対してXCASTパケットを送信する。このように動作するXCASTを用いた場合、送信端末の負荷が高まることはなく、送信端末に近いネットワークの回線の負荷を高めることもない。しかしながら、本方法では、複数の宛先アドレスをすべてパケット中に列挙する必要があるため、受信端末の数が多い場合の配送には適していない。
このように、複数の受信端末に対してストリーミングを行う場合、(1)1対1のユニキャスト通信を複数用いる方法、(2)IPマルチキャストを用いる方法、(3)XCASTを用いる方法のいずれかの方法を用いて複数の受信端末に対するストリーミングを実現することができる。
ネットワークでは、他の通信のパケットとの競合等により、送信中にパケットが損失することがある。パケット損失を補完する方法として、同一パケットを送信端末から再送する方法がある。ここで、再送とは、パケット損失を検知した受信端末が、送信端末に対して、損失したパケットの再送要求を送信することを意味する。送信端末は、受信した送信要求に応じたパケットを受信端末へ再送信する。受信端末は、再送信されたパケットを受信し、損失したパケットを補完する。
しかし、複数の受信端末に対してストリーミングを行う場合に、この再送処理が行なわれると、複数の受信端末が同時に再送要求を送信し、送信端末に再送要求が集中するため、送信端末の負荷が高まったり、送信端末付近のネットワークの回線の負荷を高めたりする。
特許文献1記載の技術では、このような問題を解決するため、受信端末の上流に位置する情報配信装置が再送要求を受け取ったときに、他の受信端末からの再送要求の送信を抑止するための情報を受信端末に同報通知する。受信端末は、再送要求を送信するタイミングに達する前にこの情報を受け取った場合、再送要求を送信しない。
このように動作することで、複数の受信端末からの再送要求の送信が抑止されるため、送信端末の負荷を高めたり、送信端末付近のネットワークの回線の負荷を高めたりすることはない。しかし、本方式は、同報通信が使えないネットワークでは利用できない。
また、ストリーミングにおいては、実時間性が重要となる。つまり、受信端末は、受け取った映像、音声などのデータを一定時間以内に再生する必要がある。
特許文献2は、複数の受信端末が連携して再送を行う場合に、互いに再送要求を抑止する動作を行うため、ストリーミングの再生時刻を考慮した再送要求送信タイミングを算出する方法を提示している。
すなわち、IPマルチキャストを用いてストリーミング及び再送要求及び再送を行う場合、損失したパケットの再送要求を必ずしも送信端末に送信する必要がない。つまり、再送要求をIPマルチキャストで送信することで、他の受信端末に再送要求を送信することができ、他の受信端末が再送を行うことができる。このとき、受信端末は、再送要求の送信タイミングを乱数時間遅らせる。早いタイミングにIPマルチキャストで送信された再送要求に対する応答を他の受信端末から受信した受信端末は、同じ再送要求を送信しない。このように動作することで、全体として再送要求の送信が抑止されるので、複数の受信端末からの再送要求が送信端末に集中する問題は発生しない。
そこで、特許文献2は、この方式に対して、再生時刻を考慮して、再送要求の送信タイミングを遅らせる時間を調整する方法を提案している。特許文献2の方式を用いることで、すべての受信端末が長い時間、再送要求の送信タイミングを遅らせてしまうことによって、再生時刻に再送パケットが間に合わないという問題の発生確率を下げることができる。しかしながら、これらの方式はIPマルチキャストを前提とした方式であり、IPマルチキャストが利用できないネットワークでは用いることができない。
一方、非特許文献2は、ストリーミングを行う際に、送信端末と受信端末の間の利用可能な帯域を推定する方式として、TFRC(TCP Friendly Rate Control)を開示する。TFRCでは、送信端末と受信端末の間の往復時間(RTT:Round Trip Time)と損失イベント率から、利用可能な帯域を推定する。ストリーミングにおいて、TFRCが算出する利用可能な帯域にあわせて、データを送信するとパケットが損失する確率を抑えた通信が可能となる。しかしながら、TFRCを用いてデータを送信しているストリーミングに対して、再送を適用した場合、再送要求や再送パケットを送信することで帯域を消費してしまう。このためパケットが損失する確率が高くなってしまう問題がある。この問題は、複数の受信端末に対してストリーミングを行う場合、より大きくなる。また、再送要求や再送パケットが損失することに備えて、複数の受信端末に対して再送要求を行うことが可能である。しかし、この場合、再送要求の集中によって受信端末の近くのネットワーク負荷が高まり、再送要求が損失する問題があった。
特開2002−124935号公報 特開2003−209576号公報 Y. Imai, M. Shin and Y. Kim, "XCAST6: eXplictMulticast on IPv6", IEEE/IPSJ SAINT2003 Workshop 4, IPv6 and Applications, Orland, Jan. 2003. M. Handley et al., "TCP Friendly Rate Control (TFRC): Protocol Specification", RFC 3448、インターネット<URL:http://www.faqs.org/rfcs/rfc3448.html>
すなわち、上記した従来の技術では、IPマルチキャストが使えない環境においては、複数の受信端末への再送要求を行う場合、ユニキャストで複数の再送要求を繰り返し送信する必要がある。そのため、複数の再送要求が集中することによる受信端末付近のネットワークの回線の負荷が高まり、結果として再送要求が欠落するので、再送によって損失パケットを補完できる確率が低下するという課題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、他の複数の受信端末に対して再送要求を行う場合に、受信端末付近のネットワーク回線の負荷が集中することを防ぎ、再送パケットにより損失パケットを補完できる確率を高めることができる受信端末及び受信方法を提供することを目的とする。
本発明の受信端末は、ネットワーク上で損失した損失パケットを補完するために再送要求を送信する受信端末であって、前記受信端末と他の複数の受信端末との間のネットワーク上の距離に対応する時間を計測する計測手段と、再送されるパケットが再生される再生時刻から現在時刻と前記計測手段によって計測された時間によって求められる余裕時間を前記受信端末毎に算出する算出手段と、算出された余裕時間に基づいて、再送要求の送信タイミングおよび再送要求の送信先を決定する決定手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、他の複数の受信端末に対して再送要求を行う場合に、受信端末付近のネットワークの負荷が集中するのを防ぎ、再送要求の欠落を防止し、損失パケットによる補完できる確率を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る受信端末がネットワーク上に配置された構成例を示す概略図である。図1は、複数の受信端末がネットワーク上に配置され、運用されている様子を示している。図1において、101は送信端末、102a〜102eはそれぞれ受信端末、107はネットワークを示している。ネットワーク107は複数の中継装置(ルータ)により構成されている。
送信端末101は、受信端末102a〜102eに対して、ネットワーク107を介して映像送信を行う。送信端末101は、1対1のユニキャスト通信を複数用いて、映像を受信端末102a〜102eに配信する。受信端末102a〜102eには、予め他の受信端末が同一の映像配信に参加していることが通知されている。通知方法としては、次の方法がある。始めに、それぞれの受信端末がサービスを受けることを登録(サブスクライブ)する際に、映像配信サービスへの加入を管理するサーバ(図示せず)に受信端末のIPアドレスを登録する。次に、サーバが、映像配信の開始示時に複数の受信端末のIPアドレスをそれぞれの受信端末に通知する。
送信端末101が1対1のユニキャスト通信により複数の受信端末102a〜102eに映像を配信する場合に、ネットワーク107上で、受信端末102a〜102eに対するパケットが損失すると、受信端末102a〜102eは、パケット中に記載されているシーケンシャル番号の隔たりでパケット損失を検知する。
また、映像を配信する場合、ネットワーク送信時間に揺らぎ(ジッタ)が発生することがあるため、受信端末102では、この揺らぎを吸収するためのバッファが設けられている。受信端末102は、受信した映像のデータを一定時間バッファリングする。受信端末102は、このバッファリングされている間に損失したパケットを再送受信できれば映像の再生に間に合うため、乱れなく映像を再生できる。この受信処理及び再生処理を、図2を用いて説明する。
図2は、送信端末101及び受信端末102間の映像の送信フローを示す図である。図2において、401は送信端末101の時間軸、402は受信端末102中の受信バッファの時間軸、403は受信端末102中で映像を再生する再生部の時間軸を表している。図2では、軸の上方から下方に向けて時間が経過している。尚、パケットP1〜P4が一つのピクチャを構成する。また、パケットP5〜P8が次のピクチャを構成している。ここで、一つのピクチャが複数のパケットに分割されて送信されている。時刻t1は受信バッファにパケットP4が到着した時刻を示す。受信端末102は時刻t1でパケットP3の損失を検知する。時刻t2はパケットP3が受信バッファに到着した時刻を示す。時刻t3はパケットP3の再送パケットが受信バッファに到着すべき時刻であるパケットP3の再生時刻(再生タイミング)を示す。時刻t4はパケットP4の再生時刻を示す。つまり、図2は、映像配信に対して、受信端末102が、(時刻t4−時刻t1)の時間だけ、ジッタ吸収のためのバッファリングを行っていることを示している。また、受信端末102では、パケットP3の損失を検知した時刻t1においては、パケットP3の再生を開始するまでの時刻t3まで、時間の余裕(時刻t3−時刻t1)がある。ここで、パケットP3の再生時刻(時刻t3)からパケットP3が再送される時刻t2を引いた時間(時刻t3−時刻t2)を、「余裕時間」と呼ぶ。この余裕時間(時刻t3−時刻t2)の範囲内でパケットP3の再送が間に合えば、受信端末102は、パケットP1〜P4で構成されるピクチャを乱れることなく再生できる。
ここで、映像配信において、送信される映像データの構造を、図3を用いて説明する。
図3において、I、Pは、それぞれMPEG4のIピクチャ、Pピクチャを示している(1画面の画像のことをピクチャと呼ぶ)。Iピクチャは、他のピクチャに依存関係がないピクチャで、Iピクチャの画像データのみで1画面を再生することができる。しかし、Iピクチャの画像データは、データ量が多い。Pピクチャは、前の再生画像(Iピクチャ)との差分をエンコードしたものであり、前の再生画像がなければ、デコードできない。しかし、Pピクチャは、Iピクチャとの差分のみの画像データをエンコードしてあるため、データ量が少ない。図3は、1画面分のIピクチャの後に2画面分のPピクチャが続くという構造で、映像が配信されることを示している。
このような構成で映像を送信しているときに、Iピクチャを構成するパケットが損失した場合、その損失は、Iピクチャの再生のみならず、後続する2つのPピクチャの再生に影響する。すなわち、Iピクチャを構成するパケットが損失した場合、損失パケットの再送を優先的に成功させ、後続する2つのPピクチャの再生の乱れを防止することが望ましい。また、MPEG4では、一つの映像を複数の映像コンテンツに分けてエンコードし、再生する場合に、それらを組み合わせて再生させることができる。例えば、天気予報の番組において、背景画像として天気図の画像をエンコードし、天気図の説明をする解説員の画像を別の画像としてエンコードして、双方を利用して一つの映像として再生することが可能となる。このような映像の配信においては、天気図の画像を配信する際に発生したパケット損失を優先的に回復することが望ましい。
受信端末102は、Iピクチャや天気図の画像のように重要度が高いパケットが損失した場合、重要でないパケットよりも優先的に再送要求(再送要求パケット)を送信する。このとき、受信端末102は、再送要求がネットワーク上で損失してしまうと、損失パケットの再送が成功しないため、再生する画像が乱れてしまう。これを防止するために、受信端末102は、複数の再送要求を送信することが望まれる。しかし、受信端末102が、複数の再送要求を同時に送信すると、ネットワークの負荷が増大し再送要求が損失してしまう可能性が高まる。そこで、受信端末102は、複数の再送要求を同時ではなく時間的に分散させて複数の再送要求先へ順次送信するように構成されている。
図4は、受信端末102a〜102eの構成例を示す図である。図4において、102は受信端末、202は受信端末102における受信スタック、203は受信バッファ、204は再送要求先/再送要求時刻決定部、205は再送要求送信部、206は受信部、207は計測部、208は再生部を示す。受信部206は正常に受信した映像配信のパケットを受信バッファ203に引き渡す。
受信バッファ203は、再生時刻になると、ピクチャ単位又はパケット単位で、映像データを再生部208に引き渡す。再生部208は、映像をデコードするデコーダと映像を再生するディスプレイを備えている。再生部208は、ピクチャ単位又はパケット単位でデータをデコードし、画像をディスプレイに表示する。
計測部207は、受信端末間のネットワーク上の距離に対応する時間(RTT:Round Trip Time)を計測する。RTTは、受信端末間のネットワーク上の往復時間に相当する。例えば、具体的には、受信端末102aが送信タイムスタンプを計測パケットに刻印して他の受信端末102b〜102eに送信する。他の受信端末102b〜102eは、受信した計測パケットの送信タイムスタンプをピギーバック処理して、受信端末102aにそれぞれ返送する。この処理により、受信端末102は、複数の受信端末間の距離に応じた時間(RTT)を計測することができる。計測部207は、計測した受信端末間の距離に応じた時間(RTT)を再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知する。この計測及び通知は、映像配信の開始時に行ってもよいし、映像配信の途中に繰り返し行ってもよい。また、計測部207は、複数の計測時間の平均を再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知してもよい。計測部207は、過去の計測時間を加重平均したものを再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知してもよい。また、計測部207は、各受信端末にパケットを送信する際に経由する一段上流のルータのアドレスを特定し、再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知する機能を有する。
受信部206は、映像のパケットを受信し、(1)受信バッファ203に格納する機能、(2)シーケンシャル番号の隔たりで損失を検知する機能、(3)再送パケットを受信し、受信バッファにシーケンシャル番号順に格納する機能を有する。また、受信部206は、パケット損失を検知した場合、再送要求先/再送要求時刻決定部204にパケット損失を示すイベントを再送要求イベントとして通知する。このとき、受信部206は、損失したパケットのシーケンシャル番号、再生時刻、及び重要度を再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知する。重要度は、受信データを元に予め設定された表を参照することで判定される。
図5は、本実施の形態における再送要求すべきパケット、すなわち損失したパケットの重要度を示す重要度判定表の1例である。具体的には、601はパケットタイプ欄、602は重要度欄を示す。受信部206は、パケット中の特定項目であるパケットタイプをキーとして検索し、パケットの重要度を得る。受信部206は、この重要度を再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知する。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、重要度を参照して再送要求の送信先を判定する。パケットタイプは、RTP(Real-time Transport Protocol)のパケットタイプを参照することにより得る。例えば、パケットタイプは、ピクチャの種類(I、P)等を示す。尚、パケットの重要度を得るためには、パケットタイプを参照することのみに限定されない。具体的には、Iピクチャかどうかを判定するには、パケットタイプだけではなく、RTPパケットのペイロードにあるスライスヘッダを参照する。即ち、重要度を付与する対象に適切な重要度判定表を予め作成すればよい。
図6は、文献RFC3550"RTP: A Transport Protocol for Real-Time Applications"に記載のRTPヘッダを示す。501は、RTPのパケットタイプ(PT)を示す。映像配信では、このRTPヘッダをパケット中に含めて映像データが送信されている。このとき、受信部206は、RTPのパケットタイプ501及び重要度判定表600を参照して重要度を判定する機能(判定手段)を有する。なお、受信部206は、重要度を判定する際に、UDPポート番号やSSRC、マーカービットの有無を用いるように構成してもよい。特に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、パケットのパケットタイプ(種類)に応じた重要度を判定する。
また、受信部206は、再生時刻として、再生時刻を正確に通知してもよいし、受信部206で予測できるパケット到着のジッタ分を再生時刻から引いたものを通知してもよい。
再送要求先/再送要求時刻決定部204(算出手段、決定手段)は、損失したパケットが再生される再生時刻から現在時刻と往復時間(RTT)とを差し引いて求められる余裕時間を端末毎に算出する。次に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、算出された余裕時間に基づいて、再送要求の送信タイミングおよび再送要求の再送要求先(送信先)である受信端末とを決定する。そして、再送要求送信部205は、少なくとも一つの受信端末に少なくとも一つの再送要求を送信する。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、受信部206から通知された再送要求イベントから、損失したパケットのシーケンシャル番号、再生時刻、及び重要度を得る。
図7は、再送要求先/再送要求時刻決定部204が再送要求先及び再送要求時刻を決定するための動作フローを示す。
ステップ1000では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、計測部207から映像配信の開始時又は映像配信中に受信端末と複数の受信端末間の往復時間(RTT)を取得する。
ステップ1001では、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、再生要求イベントを受信部206から受信する際に、受信部206から損失パケット(再送されるパケット)の再生時刻及び重要度が通知される。例えば、受信部206は、損失パケットがIフレームの場合重要度が高いため、3段階のうち重要度3を再送要求先/再送要求時刻決定部204に通知する。
ステップ1002では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、損失したパケットが再生される再生時刻から現在時刻と往復時間(RTT)とを差し引いて求まる余裕時間を求める。言い換えると、余裕時間とは、次の式、
余裕時間=(再生時刻を示す時間)−(現在時間)−(端末間の距離に対応する時間(RTT))
で計算される時間であり、現在時間から再送要求を送信するまでの時間を表す。
ステップ1003では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、全ての再送要求先Ri(i=1〜n:nは整数)について余裕時間の計算が完了したかを判定する。全ての再送要求先について、余裕時間の計算が完了していない場合(NO)はステップ1002に戻り、余裕時間の計算が完了している場合(YES)はステップ1004に進む。
ステップ1004では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、再送要求先を決定するためのアルゴリズムを重要度に応じて決定する。アルゴリズムは、余裕時間の順番(昇順又は降順)に従って、送信タイミング(再送要求時刻)及び再送要求先を決定する。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、損失パケットの重要度が高い場合、余裕時間の昇順に従って送信タイミング(再送要求時刻)及び再送要求先を決定する。尚、アルゴリズムを重要度に応じて決定せずに特定のアルゴリズムを用いてもよい。
ステップ1005では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、決定されたアルゴリズムに基づき再送要求の送信タイミング(再送要求時刻)及び再送要求先を決定する。ここで、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間をそのまま送信タイミングとして決定する。また、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間から適切な数値を減算して送信タイミングを算出してもよい。重要度が高い場合には、少なくとも2以上再送要求先の端末に対して再送要求を送信できるように再送要求先および送信タイミングを決定することが望ましい。
ステップ1006では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、損失パケットのシーケンシャル番号及び再送要求先を用いて送信要求を生成する。
ステップ1007では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が、再送要求先毎に再送要求時刻を再送タイマに設定する。
再送要求送信部1205は、再送要求時刻になると再送要求を再送要求先に順次送信する。
図8及び図9を参照して、再送要求時刻をタイマに設定する手順(アルゴリズム)を詳細に説明する。ここでは、受信端末1103が再送要求を送信する例で説明する。
図8は、受信端末1103が再送要求を送信するときの再送要求先及び再送要求時刻を決定するためのアルゴリズムを説明するための図である。図8の700は、受信端末1103の再送要求先である受信端末毎の余裕時間及び第一ルータの関係を示す経路表である。701は余裕時間欄、702は再送要求先である受信端末を示す欄、703は受信端末1103が接続されている第一ルータとの関係を示す欄である。707、708は、それぞれ再送要求先の決定アルゴリズムにより決定された順番の例A1、A2を示している。
図9は、図8で示す経路表に対応した受信端末の状態を説明するための図である。図9の1101〜1108は、それぞれ受信端末を示す。図9の1109〜1112は、ルータをそれぞれ示す。各受信端末は、ルータを介して接続されている。
図8の704〜706は、グループ化された再送要求先である複数の受信端末からなるグループをそれぞれ示している。例えば、グループは、余裕時間の昇順又は降順に所定数の受信端末毎にグループ化する。ここでは、6つの受信端末を2つの受信端末毎にグループ化している。
端末1103の一段上流の第一ルータのアドレスは、インターネットで特定端末間の経路を計測する手法であるトレースルート(traceroute)を用いて特定される。あるいは、一段上流の第一ルータのアドレスは、受信端末が保有している相手先毎の経路表に記載されている次ホップルータを参照することで取得することができる。例えば、この経路表は、受信端末1103のオペレーティングシステムがWindowsXP(登録商標)やLinux(登録商標)の場合、netstat -rnコマンドでディスプレイ上に表示されるネットワークに関する情報から構成される。つまり、経路表は、受信端末がパケットをどの相手先(ルータ)に対して送信すれば、最終的に宛先に届くかを示す情報を記述した表である。
先に述べたステップ1002において再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間の計算により、経路表700に示す余裕時間欄701の計算を完了する。まず、受信部206は、重要度に基づいて再送要求先の数nを決定する。ここで、一例として、再送要求先の数n=3、つまり、3つの再送要求先に対して再送要求を送信することが決定されたとして説明する。次に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、再送要求先を決定する。
まず、「アルゴリズム1」では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が再送要求先である複数の受信端末をn個のグループに分割する。分割のアルゴリズムとしては、余裕時間の昇順に再送要求先を並べ直し、これに基づき、昇順又は降順に分割していく。即ち、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間の順番に複数の受信端末を複数のグループに分割する。
図8における704〜706は、このアルゴリズムに従って、グループ化された再送要求先のグループである。次に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、各グループにおいて余裕時間の大きいものを再送要求先の受信端末(I〜III)として決定する。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間の順番に従って、再送要求の送信タイミング及び再送要求の再送要求先である受信端末を決定する。図8の例では、再送要求先である受信端末として、受信端末1105,1107,1104が決定されたことを示している。
図8における707は、再送要求先の決定例A1を示す。A1は、この「アルゴリズム1」に従って決定された再送要求先を示している。このようにして、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、決定された再送要求先の受信端末それぞれに対して、余裕時間内又は余裕時間後に再送要求を送信するようにタイマを設定する。このとき、設定するタイミングを余裕時間そのまま適用してもよいし、再送パケットが再送要求を送信した受信端末に集中して届くことを防ぐため、余裕時間から乱数時間分引いたタイミングでスケジュールしてもよい。乱数時間の最大値としては、例えば、余裕時間の10%程度を採用してもよいし、再送要求を送信した受信端末の上流のネットワークの帯域Wが予め分かっている場合は、このW(byte/sec)と再送要求先の数nと再送パケットのサイズS(byte)を用いて式「n*s/W」を用いて計算してもよい。また、各グループの中から余裕時間の少ないものを再送要求先として選定してもよい。
次に、「アルゴリズム2」による再送要求先及び再送要求時刻を決定するためのアルゴリズムを説明する。「アルゴリズム2」では、余裕時間の少ないものからn個の受信端末(A2のI〜III)を再送要求先として決定する。即ち、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間の昇順に再送要求の再送要求先である受信端末1101,1104,1108を決定する。「アルゴリズム2」は、損失パケットの重要度が高い場合に選択されるアルゴリズムである。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、重要度が規定の値(例えば、図5の「3」)以上に高いとき、余裕時間の昇順に再送要求の送信先である受信端末を決定する。決定された再送要求先の受信端末それぞれに対して、余裕時間内又は余裕時間後に再送要求を送信するようにタイマに設定する方法は、「アルゴリズム1」で決定した再送要求先の受信端末に対するものと同様である。「アルゴリズム2」の利点は、再送要求がすべて失敗した場合でも、再度再送要求をスケジュールできることである。例えば、再送要求先の決定例A2の最後の再送要求は余裕時間「100」後に受信端末1108へ送信される。「100」の時間単位は限定されるものではないが、ミリ秒、すなわち100ミリ秒後としてよい。さらに受信端末1108との距離に対応する時間が経過した後に再送パケットが送信されてこない場合、n個すべての再送要求が失敗した可能性がある。この場合、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間701を、現在時刻を用いて再計算する(ステップ1002、1003)。再送要求先/再送要求時刻決定部204は、再度、再送要求先の決定及び再送要求の送信を実行する。
次に、「アルゴリズム3」による再送要求先及び再送要求時刻を決定するためのアルゴリズムを説明する。「アルゴリズム3」では、第一ルータが異なり、かつ余裕時間の小さいものから順にn個を再送要求先として決定する。受信端末1103の第一ルータは、ルータ1109とルータ1110である。「アルゴリズム3」では、再送要求先/再送要求時刻決定部204が再送要求先を決定する際に、第一ルータ欄703を用いて、まず、第一ルータ毎に受信端末を分類してから、再送要求先を決定する。図8の例で説明すると、ルータ1109を第一ルータとするグループ(受信端末1104、1107、1105)から、余裕時間の最も小さい受信端末1104を第1の再送要求先として決定する。次に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、ルータ1110を第一ルータとするグループ(受信端末1101、1108、1102)から2番目に余裕時間が小さい1107を第2の再送要求先として決定する。次に、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、ルータ1109を第一ルータとするグループ(受信端末1104、1107、1105)から、余裕時間の3番目に小さい受信端末1105を第3の再送要求先として決定する。決定された再送要求先の受信端末それぞれに対して、余裕時間内又は余裕時間後に再送要求を送信するようにタイマに設定する方法は、「アルゴリズム1」で決定した再送要求先の受信端末に対するものと同様である。
このように、本実施の形態によれば、再送要求先を決定し、再送要求をタイマに設定しスケジュールするため、ネットワーク上の再送要求による負荷が高まることを防止することができ、結果として、再送要求が欠落する可能性を低減することが可能となる。これにより、高品質な映像配信を行うことができる。
なお、本実施の形態では、再送要求の送信方法として、ユニキャストを用いる方法を述べてきたが、複数の再送要求先を一つのXCASTパケットの宛先リストに記載して、タイマにスケジュールしてもよい。このとき、再送要求先/再送要求時刻決定部204は、再送要求時刻を、最も余裕時間の少ないものにあわせて設定してもよいし、XCASTパケットが数珠繋ぎ的に受信端末間を送信する時間を見込んだ時間に設定してもよい。XCASTパケットが数珠繋ぎ的に受信端末間を送信する時間は、具体的には、再送要求先の候補の中から、受信端末間の往復時間を最大のものをm倍したものを用いてもよい。また、それぞれの受信端末間の往復時間を予め計測し、この情報を受信端末間で共有しておき、数珠繋ぎ的に受信端末間を転送されるそれぞれの往復時間を足したものを用いてもよい。
また、同様に再送要求をアプリケーションレベルマルチキャストにより送信してもよい。
XCASTパケットやアプリケーションレベルマルチキャストを用いることで、受信端末付近のネットワークの負荷をさらに削減することができ、結果として再送要求が損失する可能性が減る。これにより、高品質な映像配信を行うことができるようになる。
(実施の形態2)
本実施の形態における受信端末は、他の受信端末との間で利用可能な帯域を時々刻々と推定し、利用可能な帯域に余裕が生まれた時点で再送要求を行う点が、実施の形態1と異なる。
図10は、本発明の実施の形態2に係る受信端末がネットワーク上に配置された構成例を示す概略図である。図10は、本実施の形態に係る受信端末がネットワーク上に配置され、運用されている様子を示している。図10において、801〜804は受信端末であり、805〜807はネットワークを構成するルータである。808は時刻t1に受信端末803が観測、推定した帯域と往復時間(RTT)である。
受信端末801〜804は、互いに、映像音声のストリーミングを双方向で送信しながら、テレビ会議を行っている。受信端末801と受信端末802との間は、ルータを介さず直接通信している。具体的には、無線LANやbluetooth(登録商標)などの無線接続を用いて通信する方法がある。これとは別に受信端末801、受信端末802は、それぞれルータ805、ルータ806に接続されている。また、受信端末803、受信端末804は、それぞれルータ807、ルータ806に、それぞれ接続されている。
受信端末801〜804は、映像音声のデータを、ユニキャストを用いて、それぞれの相手先受信端末に送信する際に、TFRCを用いて利用可能な帯域を推定している。
受信端末801から受信端末803宛ての映像のストリーミングのパケットが損失した場合、受信端末803は、実施の形態1で説明した方法を用いて、再送要求先を決定し、再送要求を送信する。ここで、受信端末803の再送要求先/再送要求時刻決定部204は、余裕時間だけでなく、帯域の空き状況を考慮しながら再送要求を送信するタイミングを設定する。
図11は、TFRCを用いて利用可能な帯域を推定する帯域推定部を有する受信端末の構成例を示す図である。図11の受信端末1201は、図4の受信端末102に帯域推定部1209を付加して構成される。図11で1202〜1208で示す構成要素は、それぞれ図4の202〜208で示す構成要素と同じである。
帯域推定部1209は、受信端末1201が他の受信端末に対して送信するストリームの送信状況に関するフィードバックを受信し、利用可能な帯域を推定する機能を有する。具体的には、帯域推定部1209は、非特許文献2に記載されたTFRCのアルゴリズムを用いて、損失イベント率と受信端末間の往復時間(RTT)から、帯域を推定する機能を有する。帯域推定部1209は、時々刻々と帯域を推定し、推定した帯域を再送要求先/再送要求時刻決定部1204に通知する。
図12は、受信端末803が再送要求を送信する再送要求時刻とこのTFRCを用いて推定した帯域と映像配信に利用している帯域とを示す図である。図12で901は、受信端末803がTFRCを用いて推定した帯域の時間推移を示す。902は、受信端末803が映像配信に利用している帯域を示す。時刻t1は、受信端末803がパケットの損失を検知した時刻である。時刻t2は、損失パケット係る映像の再生時刻、時刻t3〜時刻t5はそれぞれ、受信端末804、受信端末802、受信端末801との間の往復時間分を再生時刻から引いた時刻を示している。時刻t6、時刻t7は、送信候補時刻である。時刻t6は、空き帯域発生時刻である。受信端末804、受信端末802、受信端末801の余裕時間は、それぞれ、時刻t3−時刻t1、時刻t4−時刻t1、時刻t5−時刻t1となる。実施の形態1に記載した「アルゴリズム1」で再送要求の送信タイミングを決定した場合、受信端末801への送信時刻は、時刻t5となる。しかし、本実施の形態2で説明する「アルゴリズム4」では、受信端末801への再送要求を送信候補時刻t7で送信する。
つまり、「アルゴリズム4」では、再送要求先/再送要求時刻決定部1204が「アルゴリズム1」での再送要求の送信タイミングに達するまでの間に、再送要求を送信するために帯域に十分な空きが生じた時点である時刻t7に再送要求を送信する。具体的には、最も早い時間に再送要求を送信する必要がある順番に、以下の2つの条件が満たされたタイミングで再送要求を送信する。
条件1.帯域推定部1209が、推定帯域901が送信に利用する利用帯域902を所定量α上回った時刻T(図12のt6)を再送要求先/再送要求時刻決定部1204に記録する。
条件2.再送要求先/再送要求時刻決定部1204が時刻T(図12のt6)から時間(S/α)経過する間、推定帯域901が常に、送信に利用する利用帯域902を超えていることを判定する(ただし、Sは、再送要求のパケットサイズ)。
上記2つの条件が最初に満たされたタイミング(T+(S/α))を再送要求の送信をする再送要求時刻(図12のt7)とする。再送要求先/再送要求時刻決定部1204は、再送要求を一旦送信するとその時刻を再度時刻Tと記録し直して、次の再送要求の送信タイミングを上記2つの条件が満たされるタイミングに設定する。即ち、帯域推定部1209により推定された帯域が、受信端末が送信に利用している帯域を所定時間超える時刻を、再送要求の送信タイミングと決定する。
なお、αの値としては、1往復時間に1つの再送要求を送信するのに必要な帯域を適用してよい。すなわち、再送要求先/再送要求時刻決定部1204は、再送要求を送信する相手先との間と自端末との間に浮遊するパケットが消費する帯域と、再送要求を送信することによって消費する帯域を加味し、1往復時間に1つの再送要求を送信できる帯域分だけ、利用可能な帯域に余裕が生じる場合に再送要求を送信する。例えば、1往復時間を30ms、再送要求のパケットサイズを100バイトとすると、α=2666bit/secと求まる。
しかし、αの値は、2666bit/secに限定されるものではない。すなわち、2666bit/sec以上の値を採用してもよい。また、ネットワークの負荷が定常的な負荷状況である場合に、2666bit/secより小さい値を採用してもよい。即ち、αの値は、任意に設定可能である。
このように、本実施の形態によれば、帯域推定部1209により推定された帯域が、受信端末が送信に利用している帯域を所定時間超える時刻を、再送要求の送信タイミングと決定するため、再送要求を送信するために十分な空き帯域が確保できた時刻に再送要求を送信することが可能となる。また、複数の再送要求が同時に送信されることがなくなる。この結果、再送が成功する確率が高まり結果として、高品質な映像送信が可能となる。
以上のように、本発明に係る受信端末は、複数の受信端末へのライブ映像配信や多地点会議システムなど実時間性を保ちながら、パケットの損失を補完する必要がある用途に適している。
本発明の実施の形態1に係る受信端末がネットワーク上に配置された構成例を示す概略図 送信端末及び受信端末間の映像の送信時刻の一例を示す図 送信される映像データの構造例を説明するための図 本実施の形態に係る受信端末の構成を示すブロック図 損失したパケットの重要度を判定するための表の一例を示す図 RTPヘッダの一例を示す図 再送要求先及び再送要求時刻を決定するための処理手順を示すフロー図 再送要求先及び再送要求時刻を決定するためのアルゴリズムを説明するための図 図8に対応する受信端末の接続関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る受信端末がネットワーク上に配置された構成例を示す概略図 本実施の形態に係る受信端末の構成を示すブロック図 再送要求を送信するタイミング、TFRCを用いて推定した帯域、及び映像配信に利用している帯域を示す図
符号の説明
101 送信端末
102a〜102e、801〜804 受信端末
107 ネットワーク
201、1201 受信端末
202、1202 受信スタック
203、1203 受信バッファ
204、1204 再送要求先/再送要求時刻決定部
205、1205 再送要求送信部
206、1206 受信部
207、1207 計測部
208、1208 再生部
805〜806 ルータ
1109〜1112 ルータ
1209 帯域推定部

Claims (7)

  1. ネットワーク上で損失した損失パケットを補完するために再送要求を送信する受信端末であって、
    前記受信端末と他の複数の受信端末との間のネットワーク上の距離に対応する時間を計測する計測手段と、
    再送されるパケットが再生される再生時刻から現在時刻と前記計測手段によって計測された時間によって求められる余裕時間を前記受信端末毎に算出する算出手段と、
    前記算出された余裕時間に基づいて、再送要求の送信タイミングおよび再送要求の送信先を前記受信端末毎に決定する決定手段と、
    を有する受信端末。
  2. 前記決定手段は、
    前記余裕時間の順番に従って、再送要求のタイミングおよび再送要求の送信先を決定する、
    請求項1記載の受信端末。
  3. 前記決定手段は、
    前記余裕時間の順番に従って、前記他の複数の受信端末を複数のグループに分割し、グループ毎に再送要求の送信先を決定する、
    請求項1または請求項2記載の受信端末。
  4. 前記複数の受信端末との間の利用可能な帯域を推定する推定手段、を有し、
    前記決定手段は、
    前記推定手段によって推定された利用可能な帯域が、前記受信端末が送信に利用している帯域を所定時間超える時刻を、再送要求の送信タイミングとして決定する、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の受信端末。
  5. 損失パケットのパケットタイプに応じて重要度を判定する判定手段、を有し、
    前記決定手段は、
    損失パケットの重要度が規定の値以上に高いとき、前記余裕時間の昇順に再送要求の送信先を決定する、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の受信端末。
  6. 前記再送要求は、XCASTパケットである、
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の受信端末。
  7. ネットワーク上で損失した損失パケットを補完するために再送要求を送信する受信端末における受信方法であって、
    前記受信端末と他の複数の受信端末との間のネットワーク上の距離に対応する時間を計測する計測ステップと、
    再送されるパケットが再生される再生時刻から現在時刻と前記計測ステップによって計測された時間によって求められる余裕時間を前記受信端末毎に算出する算出ステップと、
    前記算出された余裕時間に基づいて、再送要求の送信タイミングおよび再送要求の送信先を前記受信端末毎に決定する決定ステップと
    を備えた受信方法。
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