JP4967560B2 - 4−ニトロソジフェニルアミン類の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ジフェニルアミン類をニトロソ化して4−ニトロソジフェニルアミン類を製造する方法に関する。本発明により得られる4−ニトロソジフェニルアミン類は、天然ゴム、合成ゴムの酸化防止剤やアゾ染料等の原料として有用である。
ジフェニルアミン類から4−ニトロソジフェニルアミン類を製造する方法として、特公昭60−42232号公報(特許文献1)、米国特許第3728392号明細書(特許文献2)、米国特許第4362893号明細書(特許文献3)、特公昭60−42233号公報(特許文献4)、特公平8−2848号公報(特許文献5)及び特開平7−10815号公報(特許文献6)には、ジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を反応させ、4−ニトロソジフェニルアミン類を塩酸塩として得る方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法では、生成する上記塩酸塩が凝集しやすく、生じた凝集物が反応器壁や撹拌軸に付着したり、配管の閉塞を引き起こしたりするという問題があった。
上述した凝集を抑えるべく、特公昭60−54298号公報(特許文献7)には、4−アミノジフェニルアミンアルキル誘導体の存在下で反応を行う方法が、特公昭63−32061号公報(特許文献8)には、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを使用する方法が提案されているが、凝集抑制効果や選択性の点で、必ずしも十分なものではなかった。
特公昭60−42232号公報 米国特許第3728392号明細書 米国特許第4362893号明細書 特公昭60−42233号公報 特公平8−2848号公報 特開平7−10815号公報 特公昭60−54298号公報 特公昭63−32061号公報
そこで、本発明の目的は、良好な選択性を維持した上で、塩酸塩としての4−ニトロソジフェニルアミン類の凝集を抑えて、分散性がよく、細かい粒子を得ることにより、反応器壁や攪拌軸への付着等を防ぎ、良好な操作性で4−ニトロソジフェニルアミン類を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は鋭意研究を行った結果、界面活性剤存在下でジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を反応させることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、溶媒中、ジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を、界面活性剤存在下で反応させることを特徴とする4−ニトロソジフェニルアミン類の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、良好な選択性を維持しつつ、上記凝集を抑え、分散性がよく、細かい粒子を得ることができ、操作性よく4−ニトロソジフェニルアミン類を製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いられるジフェニルアミン類は、無置換のジフェニルアミン、又は、フェニル基に置換基を有する置換ジフェニルアミンであり、かかる置換基の例としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲノ基等が挙げられる。ジフェニルアミン類の具体例としては、ジフェニルアミン、2−メチルジフェニルアミン、3−メチルジフェニルアミン、4−メチルジフェニルアミン、2−エチルジフェニルアミン、3−エチルジフェニルアミン、4−エチルジフェニルアミン、2−シクロヘキシルジフェニルアミン、3−シクロヘキシルジフェニルアミン、4−シクロヘキシルジフェニルアミン、2−メトキシジフェニルアミン、3−メトキシジフェニルアミン、4−メトキシジフェニルアミン、2−クロロジフェニルアミン、3−クロロジフェニルアミン、4−クロロジフェニルアミン、2−ブロモジフェニルアミン、3−ブロモジフェニルアミン、4−ブロモジフェニルアミン等が挙げられる。本発明においては、中でも、ジフェニルアミンが好適に採用される。
本発明では、上記のジフェニルアミン類を、溶媒中で、ニトロソ化剤と反応させる。該溶媒としては、炭素数1〜10の脂肪族アルコールが好ましく用いられ、その具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。好ましくは、ブタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール等の炭素数4〜8の脂肪族アルコールを用いることができる。また、上記アルコールの2種以上を用いることもでき、上記アルコールとニトロソ化反応条件で反応しない溶媒とを混合して用いることもできる。ニトロソ化反応条件で反応しない溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、クロロホルムのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素等を挙げることができる。また、水を共存させることも可能である。本発明においては、炭素数4〜8の脂肪族アルコールと芳香族炭化水素の混合溶媒を用いるのがより好ましい。溶媒の使用量は任意であるが、通常、ジフェニルアミン類に対して2〜20重量倍である。
ニトロソ化剤としては、通常、塩化ニトロシル、亜硝酸ナトリウムのような亜硝酸塩、亜硝酸ペンチル、亜硝酸ヘキシル、亜硝酸2−エチルヘキシルのような亜硝酸アルキル、窒素酸化物(以下、NOxということがある。)を挙げることができる。また、必要に応じてそれらの2種以上を用いることができる。本発明においては、中でも、NOxが好ましく採用される。塩化ニトロシルや亜硝酸アルキルは、それぞれ公知の方法で調製することができ、例えば、塩化ニトロシルはニトロシル硫酸と塩化水素から調製でき、亜硝酸アルキルは対応するアルコール、酸及び亜硝酸塩から調製できる。また、NOxは、通常、Xが1.1〜1.7であり、一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)とを混合して得られる。NO2はNOとO2とを混合することによって得られるので、NOxはNOとO2とを混合することによって容易に得ることができる。
ニトロソ化剤の使用量は、NOx以外のニトロソ化剤を用いる場合は、ジフェニルアミン類1モルに対し、通常0.8〜1.4モル、好ましくは0.9〜1.2モルである。一方、ニトロソ化剤としてNOxを用いる場合は、その使用量はNOxをNOとNO2の混合物とみなして求めた組成において、NO2がジフェニルアミン類1モルに対し、通常0.4〜0.7モル、好ましくは0.45〜0.6モルである。
塩化水素は、ガス状のものを用いてもよく、溶媒に溶解させてなる溶液として用いてもよい。塩化水素の使用量はジフェニルアミン類1モルに対して通常1.2〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.7モルである。
本発明においては、上記溶媒中、ジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を、界面活性剤存在下で反応させる。このように、界面活性剤の存在下で反応を行うことで、良好な選択性を維持しつつ、生じる4−ニトロソジフェニルアミン類(塩酸塩)の凝集を抑えて、反応器壁や攪拌軸への付着等を防ぎ、分散性がよく、細かい粒子を得ることができる。
界面活性剤としては、一般的なものを用いることができ、例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエートのようなソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖モノステアレート、ショ糖ジステアレート、ショ糖トリステアレートのようなショ糖脂肪酸エステル、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオールのようなアセチレングリコール、ポリビニルアルコール等の非イオン性界面活性剤、α−オレフィン類と無水マレイン酸の共重合体のようなアルケンとα,β−不飽和多価カルボン酸無水物の共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤等を挙げることができる。また、必要に応じてそれらの2種以上を用いることができる。好ましくは非イオン性界面活性剤及びアニオン系界面活性剤を挙げることができ、より好ましくは、ソルビタン脂肪酸エステル、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオール、ポリビニルアルコール、α−オレフィン類と無水マレイン酸の共重合体、ポリアクリル酸ナトリウムを挙げることができ、更にソルビタン脂肪酸エステルの中でもソルビタンモノステアレートがより好ましい。
界面活性剤は、そのまま使用してもよいし、あらかじめ溶媒に溶解させてなる溶液を使用してもよい。
界面活性剤の使用量は、ジフェニルアミン類に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%である。
反応温度は、通常約0〜60℃であり、好ましくは約20〜35℃である。反応圧力は常圧でも加圧でもよいが、常圧で十分な結果が得られる。反応時間は、ジフェニルアミン類に対する塩化水素の使用量、反応温度により変わるが、通常約0.5〜20時間程度である。
反応方式や混合処方については適宜選択することができる。例えば、回分式反応でもよいし、連続式反応でもよい。回分式反応では、ジフェニルアミン類、界面活性剤及び溶媒を予め反応器に導入しておき、該混合物に、塩化水素を加え、次いでニトロソ化剤を加えてもよく、また、該混合物に、塩化水素及びニトロソ化剤を併注(共フィード)してもよい。連続式反応では、溶媒又は反応混合物が導入されている反応器に、ジフェニルアミン類、界面活性剤、塩化水素及びニトロソ化剤をそれぞれ連続的に供給することができ、また、これら試剤を供給する際、予め溶媒で希釈されたものを供給してもよい。
単離操作についても種々の方法が可能である。例えば、反応終了後、4−ニトロソジフェニルアミン類が塩酸塩としてスラリーになっている場合には、そのままろ過し、目的物を塩酸塩の結晶として取得することもできるし、アルカリ水溶液で中和したあと、晶析等によりフリーの4−ニトロソジフェニルアミン類を得ることもできる。また、過剰量のアルカリ水溶液を加え、4−ニトロソジフェニルアミン類がアルカリ金属塩として溶解されてなる水溶液を取得することも可能である。尚、ろ過した場合におけるろ液や、アルカリ水溶液で抽出した場合における油層を再度反応に用いることができ、これにより、該ろ液や該油層中に含まれている界面活性剤を再度使用することができる。
かくして得られる4−ニトロソジフェニルアミン類は、4−アルキルアミノジフェニルアミン類のようなゴム老化防止剤等の原料として使用することができる。かかる4−ニトロソジフェニルアミン類の具体例としては、4−ニトロソジフェニルアミン、2−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン等が挙げられる。また、ここでいう4−ニトロソジフェニルアミン類は、フリーのものでもよく、塩酸塩やアルカリ金属塩であってもよい。本発明は、中でも4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法として好ましい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
ジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンの分析は、高速液体クロマトグラフィーにより行い、ジフェニルアミンの転化率及び4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は、使用したジフェニルアミンのモル数をX、未反応のジフェニルアミンのモル数をY、生成した4−ニトロソジフェニルアミンのモル数をZとして、それぞれ以下の式により算出した。
ジフェニルアミンの転化率(%)=[(X−Y)/X]×100
4−ニトロソジフェニルアミンの選択率(%)=[Z/(X−Y)]×100
実施例1
ジフェニルアミン68.38g(0.40モル)、ソルビタンモノステアレート0.79g(0.0018モル)、トルエン228.80g及び2−エチルヘキサノール228.80gを混合し、約30℃で攪拌しながら塩化水素ガス36.50g(1.0モル)を、ガス導入管を通して約90分間かけて吹き込んだ。得られた混合物を約35℃に昇温し、次いでNO(123cc/min)とO2(28cc/min)を予め混合して調製したNOxガス(NO1.45)を、ガス導入管を通して該混合物に約85分間吹き込んだ。吹き込み後、約35℃で約1時間攪拌した。その後、生成したスラリーを抜き出したところ、反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は少なかった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果(図1参照)、粒径が1〜10μm程度の球状粒子であった。抜き出し後の該スラリーと過剰量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合し、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は99.7%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は95.9%であった。
実施例2
ソルビタンモノステアレート0.79gにかえて、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオールの50重量%2−エチルヘキサノール溶液(サーフィノール104A、日信化学工業(株)製)1.60gを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は少なかった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果、粒径が1〜5μm程度の球状粒子や、長径が10μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は98.2%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は92.2%であった。
実施例3
ソルビタンモノステアレート0.79gにかえて、α−オレフィンと無水マレイン酸の共重合体(ダイヤカルナ30、三菱化学(株)製)0.79gを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は少なかった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果、粒径が1〜5μm程度の球状粒子や、長径が10〜30μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は99.3%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は97.8%であった。
実施例4
ソルビタンモノステアレート0.79gにかえて、ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量約5,100)の20重量%水溶液3.96gを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は少なかった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果(図2参照)、粒径が1〜5μm程度の球状粒子や、長径が1〜5μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は95.3%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は97.1%であった。
実施例5
ソルビタンモノステアレート0.79gにかえて、ケン化度86.0〜90.0モル%のポリビニルアルコールの5重量%水溶液3.96gを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は少なかった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果、粒径が1〜5μm程度の球状粒子や、長径が1〜5μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は96.9%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は95.9%であった。
比較例1
ソルビタンモノステアレートを使用しなかった以外は、実施例1と同様に反応を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は多かった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果(図3参照)、粒径が数μm程度の球状粒子や、長径が数十〜百数十μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は93.8%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は96.9%であった。
比較例2
ソルビタンモノステアレート0.79gにかえて、N−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン0.79gを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は比較例1と同程度であった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は赤茶色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果(図4参照)、粒径が数μm程度の球状粒子や、長径が数十〜百数十μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は96.5%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は96.2%であった。
比較例3
トルエン228.80g及び2−エチルヘキサノール228.80gにかえて、o−ジクロロベンゼン179.49g及び2−エチルヘキサノール179.49gを使用した以外は、比較例1と同様の操作を行った。スラリー抜き出し後の反応器壁、撹拌軸及び撹拌羽根への4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の付着は比較例1と同程度であった。得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩は深緑色であり、その光学顕微鏡写真をCARL ZEISS社製Axiotronで撮影した結果(図5参照)、粒径が1〜10μm程度の球状粒子や、長径が1〜10μm程度の針状粒子であった。先と同様、得られた油水層を分析したところ、ジフェニルアミンの転化率は95.5%、4−ニトロソジフェニルアミンの選択率は61.1%であった。
実施例1で得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の光学顕微鏡写真である。
実施例4で得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の光学顕微鏡写真である。
比較例1で得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の光学顕微鏡写真である。
比較例2で得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の光学顕微鏡写真である。
比較例3で得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩の光学顕微鏡写真である。

Claims (3)

  1. 溶媒中、ジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を、ソルビタン脂肪酸エステル、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、ポリビニルアルコール、オレフィン類と無水マレイン酸の共重合体及びポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる界面活性剤存在下で反応させることを特徴とする4−ニトロソジフェニルアミン類の製造方法。
  2. 溶媒中、ジフェニルアミン類、ニトロソ化剤及び塩化水素を、ソルビタンモノステアレートの存在下で反応させることを特徴とする4−ニトロソジフェニルアミン類の製造方法。
  3. ニトロソ化剤が、塩化ニトロシル、亜硝酸塩、亜硝酸アルキル及び窒素酸化物から選ばれるものである、請求項1又は2に記載の方法。
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