JP4966365B2 - 燃料噴射システムに関連する装置および方法 - Google Patents

Description

本発明は請求項１の前文に記載されたような、燃料噴射システムに関連する装置に関し、該装置はポンプシリンダおよびそのポンプ室がその本体部分内に設けられた、加圧ポンプ、およびポンプシリンダと流体的に連通した燃料流入導管および燃料流出導管を有し、導管は逆止弁を有し、さらにシリンダ内に設けられたピストン装置を有し、装置はその縦方向軸線に沿って移動可能である。

さらに、本発明は請求項３の前文に記載された燃料噴射システムに関連する方法に関し、そのシステムはポンプ室およびポンプシリンダがその本体部分内に設けられた、加圧ポンプ、ポンプ室と流体的に連通する燃料流入導管および燃料流出導管を有し、導管は逆止弁を有し、さらにシリンダ内に設けられたピストンを有し、この方法において、ピストン装置の吸込行程の間燃料がポンプ室に流入し、ピストン装置の出力行程の間燃料が逆止弁を通って高圧および高温でポンプ室から流出する。

そのような燃料加圧ポンプは、いわゆる共通レール燃料噴射システムに使用されている。本出願人の従来の特許である米国特許第６２４０９０１号に開示された共通レールの解決法が、その解決法の一例と考えられる。この解決法において燃料は燃料タンクから蓄圧器に高圧ポンプによって供給され、その後燃料は噴射器によってエンジンのシリンダ内に噴射される。

このようなポンプに関する課題は、ポンプのピストン装置に作用する横方向力が、ピストン装置の摩耗を生じ膠着の危険を増加することである。

本発明の目的は、従来技術に関連する課題を最小にする燃料噴射システムに関連する装置を得ることである。本発明の特別の目的は、加圧ポンプの誤作動を有効に検出するためのいわゆる共通レールシステムに関連する装置および方法を得ることである。

本発明の目的は主として請求項１および３に開示されたように達成され、他の請求項において一層詳細に説明される。

この装置は、ポンプシリンダおよびポンプ室がその本体部分に関連して設けられた加圧ポンプ、およびポンプ室と流体的に連通する燃料流入導管および燃料流出導管を有し、これらの導管は逆止弁を有し、さらにシリンダ内に設けられたピストン装置を有し、ピストン装置はその縦方向軸線に沿って移動可能である。この装置はさらにポンプの作用を監視するための本体内に設けられた温度測定装置を有する。

本発明の実施例による装置は、蓄圧器内に給送するため設けられた多数の加圧ポンプを有し、その各ポンプは温度測定装置を有し、さらに装置は加圧ポンプ温度測定装置から読出されたデータを比較するための解析装置を有する。加圧ポンプが燃料を機能的に共通の空間に給送するように設けられるならば有利である。

本発明による燃料噴射システムと関連する方法は、装置がポンプシリンダおよびポンプ室がその本体部分に関連して設けられた、加圧ポンプ、およびポンプ室と流体的に連通する流入導管および流出導管を有し、導管は逆止弁を有し、さらにシリンダ内部に設けられたピストンを有し、この方法においてピストン装置の吸込行程の間燃料はポンプ室内に流入し、ピストン装置の出力行程の間燃料はポンプ室から逆止弁を通って高圧および高温で流出し、この方法において加圧ポンプの温度が加圧ポンプの作用を監視するため測定される。一層詳細に述べれば、このことは加圧ポンプと関連して設けられた温度測定装置によって達成される。

典型的には、誤作動が発生する部分は流出導管の逆止弁であり、この弁は誤作動の際燃料がそこから再びポンプ室に戻ることを可能にするものである。それゆえ、好適には温度測定装置が、上記誤作動によって発生する温度上昇が検出可能になるように、ポンプ室またはポンプに接続する管路および流出導管の逆止弁に隣接して設けられるか、またはたとえば流出室の逆止弁に隣接して設けられる。

システムが一つの加圧ポンプのみを有する場合、温度測定装置から読出された測定データの変化速度は変化速度の設定点と比較され、変化速度が設定点を越える場合、警報作用が実施される。

もし燃料噴射システムが機能的に同じ空間に給送するため多数の加圧ポンプを有するならば、その各ポンプは少なくとも一つの温度測定装置を備え、その噴射装置はさらに各加圧ポンプの温度測定装置から読出された測定データと比較するための解析装置を有し、各加圧ポンプの温度は解析装置に読込まれ、解析装置において各加圧ポンプの温度は少なくとも一つの他の加圧ポンプの温度と比較され、もし温度差が設定点より大きければ、警報状態が起動される。

各加圧ポンプの温度は燃料噴射システムが作動中定期的に読出される。

下記において、本発明は例示として図面に基づいて詳述される。

燃料加圧ポンプの一実施例の図 燃料加圧ポンプの他の実施例の図

添付図面において、参照符号１は燃料噴射システムと関連するピストンエンジン燃料加圧ポンプを示す。このシステムはその中に燃料加圧ポンプが、もしあれば、移送ポンプ 4.1を含む管路４によって接続される、燃料タンク３のような、燃料源を有する。燃料加圧ポンプ１は、その中にポンプシリンダ６およびポンプ室７がさらに設けられる、本体部分５を有する。燃料流入導管８ならびに燃料流出導管９はポンプ室７と連通して設けられている。両方の導管８，９は、通常の作用において流入導管８の逆止弁 8.1は燃料がポンプ室７内に流入することを許すように、しかしポンプ室７から流出しないように、また流出導管９の逆止弁はポンプ室７から流出するのを許すように、しかしポンプ室７に逆流するのを許さないように、逆止弁 8.1， 9.1を設けられている。流れは、ポンプ室と流出導管の逆止弁を接続する管路 7.1を通して発生するように設けられている。本発明による燃料加圧ポンプ１において、ピストン装置２がシリンダ６内に、有利にはその縦軸線の周りに自由に回転可能に、設けられている。通常の作用において、ピストンがその縦軸線の方向に往復動するとき、逆止弁 8.1は吸込行程の間燃料がポンプ室７内に通過することを許し、一方加圧行程の間逆止弁 9.1は燃料が通過して共通の蓄圧器１１に流れることを許す。共通の蓄圧器の圧力は高く、そこで燃料ポンプ室の圧力は逆止弁 9.1を開くのに十分に上昇しなければならない。

燃料タンクから燃料を移送する管路４は流入導管８に接続され、そこから燃料は逆止弁 8.1を通って一方向にポンプ室７に流れることができる。そこから、燃料は逆止弁 9.1および流出導管９を通って加圧ポンプ１および共通の蓄圧器に接続する燃料移送管路１０に移送される。共通の蓄圧器１１から、燃料は噴射ノズル１２によってエンジン燃焼室１３に移送される。さらに、ピストン装置はカム軸１４または往復運動を生ずるための対応する装置に機能的に接続される。

装置は燃料加圧ポンプ１の本体部分５に設けられた温度測定装置１５を有し、測定装置は解析装置１６に接続されている。測定データはエンジンが運転しているとき定期的に温度測定装置１５から解析装置１６に読込まれる。温度測定設定点データは解析装置１６またはそれによって使用される他の場所に記憶され、データは燃料加圧ポンプの作用を監視するのに使用される。

通常の運転の間、燃料はピストン装置の吸込行程の間燃料流入導管２の逆止弁 8.1を通ってポンプ室７内に流れ、ピストン装置の出力行程の間燃料は高温度で流出導管９の逆止弁 9.1を通って流れ、ポンプ室から共通の蓄圧器１１内に押込まれる。この作用の間、燃料加圧ポンプの温度は流出導管９の逆止弁 9.1の作用を監視するため温度測定装置１５によって測定される。監視は、もし逆止弁 9.1が誤作動しかつそれが燃料にポンプ室７に逆流することを許すならば、それにより同じ燃料が前後に給送され、この連続した前後への給送は温度の急激な上昇を生ずるであろう。このことは解析装置１６によって検出可能であり、必要な作動を実施することができる。

図１に示す装置は一台の燃料加圧ポンプ１を有し、そこで温度測定装置１５から読出された測定データの変化の速度は、解析装置１６または装置の利用可能などこかに記憶された速度変化の設定点と比較される。もし測定された速度変化が設定点より大きいならば所定の警報作用が実施される。そのような手順には、たとえば、設備の制御室に警報を伝達することおよび／または制御システム内に警報の情報を記憶すること等を含むことができる。

図２に示された実施例において、燃料噴射システムは共通の蓄圧器１１に給送するように設けられた少なくとも一台の燃料加圧ポンプ１を有する。共通の蓄圧器１１は、管路１１′によって互いに連通している。このことは燃料圧力が減少される変動を許している。各燃料加圧ポンプ１は少なくとも一つの温度測定装置１５を備えている。燃料噴射システムはこの場合同様に解析装置１６を有する。それは燃料加圧ポンプ１の各温度測定装置１５と電気的に接続されている。測定データは各温度測定装置１５から解析装置１６に読込まれ、また解析装置１６において別の各燃料加圧ポンプ１の温度は少なくとも一つの他の燃料加圧ポンプ１の温度と比較される。もし温度差が解析装置またはそれによって使用される他のどこかに記憶された設定点より大きければ、警報状態が起動される。

多数の燃料加圧ポンプを有する図２に示されたような装置において、連続した温度測定データは記憶される必要がなく、その理由は逆止弁 9.1における故障が種々の位置の温度の読みを比較することにより検出可能であるからである。ここに記載された解析装置は、たとえば、エンジン制御コンピュータとすることができる。

本発明はここに記載された実施例に限定されるものでなく、その多数の変形が特許請求の範囲の中で可能であるものと考えられる。

１ ピストンエンジン燃料加圧ポンプ
２ ピストン装置
３ 燃料タンク
４ 管路
4.1 移送ポンプ
５ 本体部分
６ ポンプシリンダ
７ ポンプ室
８ 燃料流入導管
8.1 逆止弁
９ 燃料流出導管
9.1 逆止弁
１０ 燃料移送管路
１１ 蓄圧器
１１′ 管路
１２ 噴射ノズル
１３ 燃焼室
１４ カム軸
１５ 温度測定装置
１６ 解析装置

Claims (2)

1. 燃料噴射システムと関連する装置であって、該装置はポンプシリンダ（６）およびポンプ室（７）がポンプの本体部分（５）内に設けられた、燃料加圧ポンプ（１）、およびポンプ室と流体的に連通した燃料流入導管（８）および燃料流出導管（９）を有し、該導管が逆止弁（８．１，９．１）を有し、さらにシリンダ（６）内に設けられたピストン装置（２）を有し、該ピストン装置がその長手方向軸線に沿って移動可能であり、前記装置がさらに前記本体部分（５）に配置された温度測定装置を有する前記装置において、
   前記装置が、ポンプ燃料を機能的に共通の空間（１１，１１′）に給送するように設けられた多数の燃料加圧ポンプ（１）を有し、該ポンプがそれぞれ少なくとも一つの温度測定装置（１５）を有し、
   前記温度測定装置（１５）が前記燃料加圧ポンプの温度を測定することにより前記出口導管（９）の逆止弁（９．１）の作動を監視するように設計されていて、および
   前記装置は、さらに各燃料加圧ポンプ（１）の各温度測定装置（１５）から読出された測定データを比較するための解析装置（１６）を有し、該解析装置（１６）において各燃料加圧ポンプ（１）の温度が少なくとも一つの他の燃料加圧ポンプ（１）の温度と比較され、もし温度差が設定点を越えるならば、警報手順が起動されることを特徴とする燃料噴射装置と関連する装置。
2. 前記温度測定装置（１５）がポンプ室（７）またはポンプ室と流出導管の逆止弁を接続する管路（７．１）に隣接してまたは流出導管（９）の逆止弁（９．１）に隣接して設けられることを特徴とする請求項１に記載された装置。

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