JP4965141B2 - 新規なインテグラーゼおよびその遺伝子 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なインテグラーゼ、当該酵素をコードする遺伝子及びそれらの利用に関するものである。
真核生物のゲノム構造を改変し、その遺伝子発現制御を操作する、いわゆるゲノム工学技術は、遺伝子治療のみならず、様々な真核生物の育種において重要な方法である。中でも外来遺伝子の真核生物ゲノム中の標的組み込みが特に重要である。従来の真核生物への遺伝子の導入では、組み込み部位の制御が難しく、ランダムな外来遺伝子の組み込みによる他の遺伝子発現の異常や重要な遺伝子の破砕などが副生する問題がある。
DNAの相同性を利用した標的遺伝子組み込みは有効であるが、組換え頻度が極めて低いという問題がある。この問題解決手段として、近年は部位特異的な組換えをするレコンビナーゼが注目を浴びている。
大腸菌ファージP1のCreレコンビネナーゼや酵母のFLPレコンビナーゼなどは、部位特異的なDNA組換えを起こし、真核細胞内で機能できることが確認されているが、同時に組み込まれた遺伝子の切出しも触媒するため、結果的に遺伝子導入頻度は低く、遺伝子導入より欠失変異の作製に広く用いられている。
また、大腸菌ファージラムダのインテグラーゼは、部位特異的な遺伝子組み込みを触媒するが、宿主大腸菌の因子を必要とするなど真核生物のゲノム改変には直接適用できない。そのため、外来遺伝子のゲノムへの組み込みに有効なレコンビナーゼとしては、酵素単独で部位特異的な遺伝子の組み込みを触媒し、さらに酵素単独では組み込んだ遺伝子の切出しを触媒できないものが望ましい。
Calosらは、放線菌ファージ(アクチノファージ)φC31のインテグラーゼに着目し、その真核細胞における標的遺伝子組み込みへの利用を検討している。φC31のインテグラーゼは、ファージと宿主のゲノム上のattachment site(attPとattB)の間で組換えを起こし、また組み込み遺伝子の切り出しにはXisというファージ蛋白質を要求するので、切出しを伴わない遺伝子の部位特異的な導入に有効である(Thorp, H. M., and Smith, M. C. M., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95, 5505-5510 (1998), Kuhstoss, S. and Rao, R. N., J. Mol. Biol., 222, 897-908 (1991), Rausch, H., and Lehmann, M., Nucleic Acids Res, 19, 5187-5189 (1991))。
また、Calosらは、φC31のインテグラーゼとattB/attPの組み合わせは、動物細胞内でも機能し、部位特異的組換えを生じることを確認し、さらにトランスジェニックショウジョウバエの作製にも成功している(Groth, A. C., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97, 5995-6000 (2000), Thyagarajan, B., et al., Mol. Cell. Biol., 21, 3926-3934 (2001), Groth, A. C., et al., Genetics, 166, 1775-1782 (2004))。
WO2005−107790号公報 Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95,5505-5510 (1998) J.Mol.Biol.,222,897-908(1991) Nucleic Acids Res,19,5187-5189(1991) Proc.Natl.Acad.Sci.USA,97,5995-6000(2000) Mol.Cell.Biol.,21,3926-3934(2001) Genetics,166,1775-1782(2004) Mol.Microbiol.,55,1896-1910(2005)
しかしながら、φC31のインテグラーゼを用いた場合、部位特異的な遺伝子組み込みの頻度は低く、また多量の導入DNAの注入を必要とするため、部位非特異な組換え(組み込み)も生じる問題が残る(Groth, A. C., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97, 5995-6000 (2000), Thyagarajan, B., et al., Mol. Cell. Biol., 21, 3926-3934 (2001))。
Thorpeらによるin vitroでのφC31インテグラーゼの活性解析では、attBおよびattPを含むプラスミドDNAの濃度がある程度濃くないと反応は進まず、また反応速度も遅く、組換えに数時間を要している(Thorpe, H. M. and Smith M. C. M., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95, 5505-5510 (1998))。ゆえに、φC31インテグラ−ゼの特性および活性の低さが、部位特異的な組換えの非効率の原因と考えられ、そこでBibbらは、φC31インテグラ−ゼより活性の高いインテグラーゼとして、別のアクチノファージであるφRv1のインテグラ−ゼに関して検討しているが、依然として組換え反応に高濃度な基質DNAを必要とし、反応時間も数時間を要している(Bibb, L. A., et al., Mol. Microbiol., 55, 1896-1910 (2005))。
本発明者は、上記問題を解決すべく、低濃度基質状態で、速やかに部位特異的組換えを触媒できるインテグラ−ゼを利用することで上述の問題を解決できるのではと考えた。すなわち、低濃度基質での反応が可能であり、また組換え反応が速やかに進行するのであれば、真核生物へ導入するDNA量を激減する事ができ、それゆえに部位非特異的な遺伝子組み込みを防ぐと同時に効率的な標的遺伝子組み込みが可能となると期待される。
そこで、本発明者は、種々のアクチノファージのインテグラ−ゼを解析し、アクチノファージTG1(Foor, F., et al., Gene, 39, 11-16 (1985))由来のインテグラ−ゼが目的とする酵素特性および活性を有することを見出し、本発明を完成させた。したがって、本発明は以下の通りである。
(1)下記の理化学的性質を有する新規インテグラーゼ。
(A)作用および基質特異性;
下記の2種のDNA配列間(attBおよびattP)で部位特異的な組換えを触媒する。
attB:5’-TCGATCAGCTCCGCGGGCAAGACCTTCTCCTTCACGGGGTGGAAGGTCGG-3’
attP:5’-GTTCCAGCCCAACAGTGTTAGTCTTTGCTCTTACCCAGTTGGGCGGGATA-3’
(B)分子量;
約66.5Kd(キロダルトン)である。
(2)配列番号1に示すアミノ酸配列または該アミノ酸配列の一若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する、上記(1)記載のインテグラーゼ。
(3)配列番号1に示すアミノ酸配列または該アミノ酸配列の一若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードするインテグラーゼ遺伝子。
(4)インテグラーゼ遺伝子が、配列番号2に示す塩基配列または該塩基配列の一若しくは数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有するものである、上記(3)記載の遺伝子。
(5)遺伝子が、アクチノファージTG1に由来するものである、上記(3)叉は(4)記載の遺伝子。
(6)上記(3)叉は(4)記載の遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつインテグラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA断片。
(7)細胞内における部位特異的遺伝子組換えもしくは標的遺伝子組み込みを誘導する方法であって、酵素として上記(1)又は(2)記載のインテグラーゼを使用する方法。
(8)細胞内における部位特異的遺伝子組換えもしくは標的遺伝子組み込みを誘導する方法であって、酵素として上記(3)〜(6)いずれか1項に記載のインテグラーゼ遺伝子叉はDNA断片を用いて調製したインテクラーゼ活性を有するものを使用する方法。
本発明により、新規なインテグラーゼおよびその遺伝子が提供され、従来問題であった遺伝子治療あるいは真核生物のゲノム工学による育種における非効率な標的遺伝子組み込みが改善され、さらに副生する部位非特異な遺伝子組み込みを抑制し、効率的な標的遺伝子組み込みを可能とするものである。
(1)本発明のインテグラーゼ
本発明のインテグラーゼは、下記の理化学的性質を有するものである。
(A)作用および基質特異性
下記の2種のDNA配列間(attBおよびattP)で部位特異的な組換えを触媒する。
attB:5’-TCGATCAGCTCCGCGGGCAAGACCTTCTCCTTCACGGGGTGGAAGGTCGG-3’
attP:5’-GTTCCAGCCCAACAGTGTTAGTCTTTGCTCTTACCCAGTTGGGCGGGATA-3’
(B)分子量
約66.5kd(キロダルトン)である。
本発明のインテグラーゼは、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する。また、該アミノ酸配列は、上記反応を触媒する活性を維持する限りにおいて、1個もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、修飾または付加されていてもよい。上記のアミノ酸配列の欠失、置換、修飾または付加は、出願前周知技術である部位特異的突然変異誘発法(例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81,4662-5666(1984)、Nucleic Acid Res.10,6487-6500(1982);Nature 316,601-605(1985)など)などにより実施することができる。また、本発明のインテグラーゼには、上記反応を触媒する活性を維持する限りにおいて、配列番号1に示すアミノ酸配列と90%以上の相同性を有する酵素も含まれる。
本発明のインテグラーゼは、アクチノファージTG1から配列番号1に示すアミノ酸配列を有する酵素をコードする遺伝子、具体的には配列番号2に示す塩基配列からなるインテグラーゼ遺伝子をクローニングし、これを使用して調製する。
本発明においては、本発明のインテグラーゼを生産することができる限りにおいて、配列番号2で示される塩基配列中の1個もしくは複数個の塩基が欠失、置換、挿入または付加された遺伝子、またはそれらの遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする遺伝子、さらに配列番号2で示される塩基配列と90%以上の相同性を有する遺伝子も利用することができる。
なお、1個もしくは複数個の塩基が欠失、置換、挿入または付加された遺伝子とは、上述のアミノ酸配列と同様に、部位特異的突然変異誘発法等の周知の方法により欠失、置換、修飾または付加できる程度の数の塩基が欠失、置換、修飾または付加されることを意味する。また、ストリンジェントな条件下とは、5xSSC(1xSSCは塩化ナトリウム8.76g、クエン酸ナトリウム4.41gを1リットルの水に溶かしたもの)、0.1%(w/v)N−ラウロイルザルコシン・ナトリウム塩、0.02%(w/v)SDS、0.5%(w/v)ブロッキング試薬を含む溶液を用い、60℃で20時間程度反応温度条件下でハイブリダイゼーション反応を行なうことを意味する。
さらに、本発明では、インテグラーゼをコードする遺伝子の上流にさらにSD配列(Shine−Dalgarno Sequence)を含んでなる遺伝子も利用することも可能で、このような遺伝子を利用することで、酵素の生産量を著しく増加させることができる。
このような遺伝子のクローニング、クローン化したDNA断片を用いた発現ベクターの調製、発現ベクターを用いたインテグラーゼの調製などは、分子生物学の分野に属する技術者にとっては周知の技術であり、具体的には、例えば「Molecular Cloning」(Maniatisら編、Cold Spring Harbor Laboratories, Cold Spring Harbor、New York(1982))に記載の方法に従って行うことができる。
たとえば、アクチノファージが感染しているStreptomyces属菌から精製したインテグラーゼのN−末端、C−末端などのアミノ酸配列の一部を既知の方法で決定し、それに相当するオリゴヌクレオチドを合成する。合成したオリゴヌクレオチドをプローブとしてアクチノファージDNAよりインテグラーゼをコードする遺伝子を含有するDNA断片をクローニングすればよい。
また、適当な制限酵素で染色体DNAを切断し、得られたDNA断片を用いて常法によりゲノムライブラリーを作成し、作成したゲノムライブラリーの中から、インテグラーゼ活性を基にスクリーニングすることで、目的とする遺伝子をクローニングすることができる。または、すでにクローン化されたアクチノファージインテグラーゼ遺伝子構造と相同性のある遺伝子をPCR法などでクローニングすることも可能である。
クローン化に用いる宿主は特に限定されないが、操作性及び簡便性から大腸菌など微生物を宿主とするのが適当である。
インテクラーゼの特性および活性を解析するため、クローン化したインテクラーゼ遺伝子の高発現系を構築する。たとえばマキザム−ギルバートの方法(Methods in Enzymology,65,499(1980))もしくはダイデオキシチェーンターミネーター法(Methods in Enzymology,101,20(1983))などを応用してクローン化したDNA断片の塩基配列を解析して該遺伝子のコーディング領域を特定し、宿主微生物に応じて該遺伝子が微生物菌体中で自発現可能となるように発現制御シグナル(転写開始及び翻訳開始シグナル)をその上流に連結した組換え発現ベクターを作製する。
インテクラーゼを異種微生物内で大量に産生させるために使用する発現制御シグナルとしては、人為的制御が可能で、インテクラーゼの生産量を飛躍的に上昇させるような強力な転写開始並びに翻訳開始シグナルを用いることが望ましい。このような転写開始シグナルとしては、宿主として大腸菌を用いる場合には、lacプロモーター、trpプロモーター、tacプロモーター(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,80,21(1983)、Gene,20,231(1982))、trcプロモーター(J.Biol.Chem.,260,3539(1985))などを例示することができる。
ベクターとしては、種々のプラスミドべクター、ファージベクターなどが使用可能であるが、微生物菌体内で複製可能であり、適当な薬剤耐性マーカーと特定の制限酵素切断部位を有し、菌体内のコピー数の高いプラスミドベクターを使用するのが望ましい。具体的に大腸菌を宿主とする場合には、pBR322(Gene,2,95(1975))、pUC18、pUC19(Gene,33,103(1985))などを例示することができる。
作製した組換えべクターを用いて微生物を形質転換する。宿主となる微生物としては安全性が高く取扱いやすいものであれば特に限定されない。例えば、大腸菌、酵母など遺伝子組換えに常用されている微生物を使用することができる。その中でも、大腸菌が有利であり、例えば組換えDNA実験に使用されるK12株、C600菌、JM105菌、JM109菌(Gene, 33, 103-119(1985))などが使用可能である。
微生物を形質転換する方法はすでに多くの方法が報告されており、宿主として使用する微生物に応じて適宜選択すればよい。例えば大腸菌を宿主として使用する場合、低温下、塩化カルシウム処理して菌体内にプラスミドを導入する方法(J.Mol.Biol., 53,159(1970))により大腸菌を形質転換することができる。
得られた形質転換体は、当該微生物が増殖可能な培地中で増殖させ、さらにクローン化したインテグラーゼ遺伝子の発現を誘導して菌体内に当該酵素が大量に蓄積するまで培養を行う。形質転換体の培養は、炭素源、窒素源などの当該微生物の増殖に必要な栄養源を含有する培地を用いて常法に従って行えばよい。例えば、大腸菌を宿主として使用する場合、培地として2xYT培地(Methods in Enzymology,100,20(1983))、LB培地、M9CA培地(Molecular Cloning、前述)などの大腸菌の培養に常用されている培地を用い、20〜40℃の培養温度で必要により通気攪拌しながら培養することができる。また、ベクターとしてプラスミドを用いた場合には、培養中におけるプラスミドの脱落を防ぐために適当な抗生物質(プラスミドの薬剤耐性マーカーに応じ、アンピシリン、カナマイシンなど)の薬剤を適当量培養液に加えて培養する。
培養中にインテグラーゼ遺伝子の発現を誘導する必要がある場合には、用いたプロモーターで常用されている方法で該遺伝子の発現を誘導する。例えば、lacプロモーターやtacプロモーターを使用した場合には、培養中期に発現誘導剤であるイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(以下、IPTGと略称する)を適当量添加する。
このようにして調製した培養物から膜分離あるいは遠心分離処理などにより菌体を回収する。回収した菌体を適当な緩衝液に懸濁し、超音波処理、フレンチプレス処理などにより物理的に菌体を破砕するか、あるいはリゾチーム処理など酵素的に溶菌させ、菌体残さを遠心分離または膜処理により除去して無細胞抽出液を調製する。さらに、硫安塩析処理、透析処理、エタノールなどの溶媒処理、各種クロマトグラフィー処理などの酵素精製に通常使用されている処理を単独で、または数種組み合わせてインテグラーゼを調製する。
調製されたインテグラーゼを用いて、その活性および特性の解析や確認を文献(Thorpe, H. M. and Smith M. C. M., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95, 5505-5510 (1998), Bibb, L. A., et al., Mol. Microbiol., 55, 1896-1910 (2005))の方法に従い、実施することができる。
(2)本発明のインテグラーゼの利用
このように調製されたインテグラーゼ遺伝子を適当なベクターに挿入し、真核生物細胞に注入すること、あるいはインテグラーゼ遺伝子のmRNAを真核生物細胞に注入することで、attBとattP DNA配列を含有するDNA間で部位特異的組換えを誘導することができる。具体的には、文献(Thyagarajan, B., et al., Mol. Cell Biol., 21, 3926-3934 (2001)、Gtoth, A. C., et al., Genetics, 166, 1775-1782 (2004))などの方法に準じて実施できる。
まず、インテグラーゼを真核細胞内で生産させるためのベクターを作製する。インテグラーゼを真核生物細胞内で産生させるために使用する発現制御シグナルとしては、人為的制御が可能で、インテグラーゼの産性を制御できるような転写開始並びに翻訳開始シグナルを用いることが望ましい。ベクターとしては、種々のプラスミドなど、真核生物細胞内で複製できないベクターが使用可能である。
次に、attB(もしくはattP)DNA配列を含有し、適当な薬剤耐性などのマーカーを有し、複製機能を持たないプラスミドを作製し、対象とする真核生物細胞に導入し、染色体にインテグレートさせる。真核生物細胞を形質転換する方法はすでに多くの方法が報告されており、宿主として使用する生物に応じて適宜選択すればよい。
また、導入を目的とする遺伝子とattP(もしくはattB)DNA配列を含有し、真核生物内で複製できないプラスミドを作製する。なお、このベクターは先のattB(もしくはattP)含有ベクターとは、異なる選択マーカーを有する事が望ましい。
次に作製したattB(もしくはattP)含有細胞にattP(もしくはattB)含有プラスミドとインテグラーゼ遺伝子含有ベクターを同時に注入する。導入されたインテグラーゼ遺伝子含有ベクターにより一時的にインテグラーゼを発現させ、染色体上のattB(もしくはattP)と導入されたattP(もしくはattB)DNA配列間で部位特異的な組換えを起こさせ、attP(もしくはattB)含有プラスミドを染色体上のattB(もしくはattP)部位に組み込むことができる。
また、インテグラーゼ遺伝子を鋳型としてインテグラーゼのmRNAを常法に従い試験管内で合成し、インテグラーゼ遺伝子含有ベクターの代わりに該mRNAを細胞内に注入することで、インテグラーゼを一過的に合成させて、同時に注入されたattP(もしくはattB)含有プラスミドを染色体内に組み込むこともできる。なお、この際に本発明のインテグラーゼ遺伝子を利用すれば、形質転換時のDNA濃度を制限することができ、もって部位非特異的なattP(もしくはattB)含有プラスミドの組み込みを抑制することができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明がこれに限定されないことは明らかである。また、実施例におけるDNAの調製、制限酵素による切断、T4 DNAリガーゼによるDNA連結、大腸菌の形質転換法、DNA塩基配列の決定などは全て「Molecular cloning II」(Sambrookら編、Cold spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New York (1989))に従って行った。また、制限酵素、及びExTaq DNAポリメラーゼ、T4 DNAリガーゼなどのDNA関連酵素はすべて宝バイオ(株)より入手した。
実施例1;アクチノファージTG1インテグラーゼ遺伝子のクローニング
プラスミドpGEX−6P−1(GE Healthcare Bioscience社より入手)を鋳型として、以下に示す2種類のプライマーDNAを常法に従って合成し、PCR法によりGST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)遺伝子を増幅した。
プライマー(A)5'-CTACAGCCACTAGTCATATGGAATCCCCTATACTAGG-3'
プライマー(B)5'-TCCCAGGGGCCCCTGGAACAGAACTTCCAGATCCGATTTTGGAGG-3'
PCRによるGST遺伝子の増幅は、反応液100μL中(50mM塩化カリウム、10mM トリス塩酸(pH8.3)、1.5mM塩化マグネシウム、0.001%ゼラチン、テンペレートDNA0.1μg、プライマーDNA(A)(B)各々0.2μM、PrimerSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ)2.5ユニット)をPerkin-Elmer Cetus Instrument社製 DNA Thermal Cyclerを用いて、熱変性(98℃、10秒)、アニーリングとポリメライゼーション(68℃、2分)のステップを30回繰り返すことにより行った。
遺伝子増幅後、反応液をフェノール/クロロホルム(1:1)混合液で処理し、水溶性画分に2倍容のエタノールを添加し、DNAを沈殿させた。沈殿回収したDNAを文献(Molecular Cloning II、前述)の方法に従ってアガロースゲル電気泳動により分離し、0.7kb相当のDNA断片を精製した。該DNAを制限酵素NdeI及びBamHIで切断し、同じく制限酵素NdeI及びBamHIで消化したプラスミドpET−21aA(Novagen社より入手)とT4DNAリガーゼを用いて連結した。連結反応液を用いて大腸菌JM109株(ATCC53323)を形質転換し、得られたアンピシリン耐性形質転換体よりプラスミドpET−GSTを単離した。pET−GSTは、pET−21aのT7プロモーター下流のNdeIとBamHI切断部位に0.7kbのGST遺伝子を含有するDNA断片が挿入されたものである。
アクチノファージTG1のattP配列を含む2.48kbのNsiI−XhoIDNA断片がpUC18に挿入されたプラスミドpKU462(北里大学より入手)を鋳型としてφC31インテグラーゼ遺伝子と相同性を示すオープンリーディングフレーム(1860bp)を以下に示す2種類のプライマーDNAを常法に従って合成し、PCR法により増幅した。
プライマー(C)5'-TTCCAGGGGCCCCTGGGATCCATGGTCATTCTGGCAGGCGGC−3'
プライマー(D)5'-AAAACCATGGGACGGATCCTCACGCCGCCGCTGTGAACCC−3’
PCRによるφC31インテグラーゼ遺伝子の増幅は、反応液100μL中(50mM塩化カリウム、10mMトリス塩酸(pH8.3)、1.5mM塩化マグネシウム、0.001%ゼラチン、テンペレートDNA0.1μg、プライマーDNA(C)(D)各々0.2μM、ExTaq DNAポリメラーゼ2.5ユニット)をPerkin-Elmer Cetus Instrument社製 DNA Thermal Cyclerを用いて、熱変性(98℃、20秒)、アニーリング(50℃、35秒)、ポリメライゼーション(72℃、2分)のステップを30回繰り返すことにより行った。
遺伝子増幅後、反応液をフェノール/クロロホルム(1:1)混合液で処理し、水溶性画分に2倍容のエタノールを添加し、DNAを沈殿させた。沈殿回収したDNAを文献(Molecular Cloning II、前述)の方法に従ってアガロースゲル電気泳動により分離し、1.86kb相当のDNA断片を精製した。該DNAを制限酵素BamHIで切断し、同じく制限酵素BamHIで消化したプラスミドpET−GSTとT4DNAリガーゼを用いて連結した。連結反応液を用いて大腸菌BL21(DE3)株(Novagen社より入手)を形質転換し、得られたアンピシリン耐性形質転換体よりプラスミドpETGST−TG1を単離した。pET−GSTは、pET−GSTのGST遺伝子下流のBamHI切断部位に1.86kbのアクチノファージTG1のインテグラーゼ遺伝子がGST遺伝子とインフレームで挿入されたものである。
なお、プラスミドpETGST−TG1は、プラスミドDNAとしてpETGST−TG1の表記で、平成18年(2006)2月24日付けで独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センターに国内寄託がなされ、受託番号としてFERM P−20817を与えられている。
実施例2:アクチノファージTG1インテグラーゼの発現と調製
プラスミドpETGST−TG1を保持する大腸菌BL21(DE3)菌をアンピシリンを100μg/ml含有するLB培地で30℃で2時間培養後、終濃度1mMとなるようにIPTGを添加し、25℃で3時間培養した。遠心分離により菌体を回収し、1xPBS緩衝液((140mM NaCl、2.7mM KCl、10.1mM NaHPO、1.8mM KHPO、pH7.3)で再懸濁した。超音波破砕を30秒間、2回行い、遠心分離によって上清を得た。この上清からBulk GST Purification Module(GE Healthcare Biosciences社製)を用いてGST−TG1インテグラーゼ融合蛋白質を精製した。
1xPBSで平衡化したGlutathione Sepharose 4Bを上清に添加し、1×PBSで洗浄後、1×PreScission buffer(5mM Tris−HCl pH7.5、15mM NaCl、0.1mM EDTA、0.1mM DTT)を添加し室温で1時間放置した。その後、0.05UnitのPreScission protease(GE Healthcare Biosciences社製)を含んだ1×PreScission bufferを添加し、4℃で4時間放置し、GSTとインテグラーゼの間に存在するPreScission proteaseサイトで切断を行った。遠心分離によりTG1インテグラーゼを回収し、酵素標品とした。
実施例3:アクチノファージTG1インテグラーゼの活性解析
TG1インテグラーゼの基質となるattB断片の調製のため、Streptomyces vermitilisの染色体の一部を含むコスミドCL_237_A07(北里大学より入手)を鋳型として、以下に示す2種類のプライマーDNAを常法に従って合成し、該菌株のattB配列を含む500bpのDNA断片をPCR法により増幅した。
(TG1attB500−5')
5’−TTCCAGGGGCCCCTGAGTACTGCCGAGCGGCCGGATGTCGG−3’
(TG1attB500−3')
5’−AAAACCATGGGACGGATCCCCCGGCTGCTGCTCGTCAAC−3’
3pmolのTG1インテグラーゼと0.03pmolのattP配列を含むプラスミドpKU462DNA、および0、0.01pmol、0.03pmol、0.09pmol、0.3pmolとなるようにattB−DNA断片を加え、全量10μlのReaction buffer(20mM Tris−HCl pH7.5、10mM EDTA、25mM NaCl、10mM Spermidine、1mM DTT、0.1mg/ml BSA)で、30℃で2時間保温した。反応後、65℃で10分間保温し、インテグラーゼ反応を停止させた。反応液を1.0%アガロースゲル電気永動に供し、酵素活性を解析した。
反応の模式図を図4に示し、結果を図1に示す。その結果から明らかなように、調製したTG1インテグラーゼが当該活性を有していることが確認され、さらにこれまで知られているφRV1インテグラーゼなどと異なり、基質濃度が0.01pmolでも組換え反応が進行することが確認された。
次に、前記と同じ反応条件(attB−DNA断片は、0.3pmol)で、時間の経過による組換えを解析した。反応の模式図を図4に示し、結果を図2に示す。図2から明らかなように、φRV1インテグラーゼなどと比べ反応速度は格段に速く、反応開始5分後には、すでに組換えが進行しており、2時間後ではほぼ組換え反応が終了していることが確認された。なお、TG1インテグラーゼ活性を上記の反応条件で1分間に1nmolの生成物を生成する活性を1ユニットとすると、φRV1インテグラーゼの活性は1.67ユニット/μmol酵素(Bibb, L. A., et al., Mol. Microbiol., 55, 1896-1910 (2005))、本発明のTG1インテグラーゼは26ユニット/μmol酵素と算出され、TG1インテグラーゼは、従来のφRV1インテグラーゼの約16倍におよぶ高い活性を有していることが判明した。
さらに、前記の反応で、基質であるattP配列を含有するプラスミドpKU462DNAを制限酵素BglIIで切断してLinearとしたものと、supercoilのままの状態での反応効率の違いを解析した。反応の模式図を図5に示し、結果を図3に示す。図3から明らかなように、基質DNAは、Linearでもsupercoilどちらの状態であっても組換え効率に差はないことが確認された。
<受託証>
Figure 0004965141
図1は、はsupercoil状のプラスミド(pKU462)、500bpのattB断片、精製したTG1integraseを用いたin vitroにおける組換え反応の結果を示したものである。反応には0.03pmolのpKU462、3pmolのTG1integraseを用いた。attB断片の量は、左から、DNA無し、0.01pmol、0.03pmmol、0.09pmol、0.3pmolを示す。Pは反応物、Sは基質DNAを示す。Mはサイズマーカーである。 図2は、時間の経過による生成物の変化を調べた結果である。反応は図1の時と同じである。attB断片の量は、0.3pmol用いた。レーン上の数字は反応させた分数を示す。 図3は、組換え反応の基質がLinearとSupercoilの状態での組換え反応の効率の違いと調べた結果を示したものである。反応は、図2の時と同じである。組換え反応前に制限酵素処理したものはLinear、組換え反応後に制限酵素処理したものはSupercoilを示す。レーン上の数字は反応時間(分)を示す。 図4は、図1と図2の反応の模式図を示したものである。attP配列を持ったプラスミドpKU462と500bpのattB配列を持ったPCR産物が反応することにより、attL配列とattR配列を持った生成物ができる。 図5は、図3の反応の模式図を示したものである。上の図は、Supercoil状のpKU462とattB断片との組換え産物をBglIIで切断を行ったものである。下の図は、pKU462をBglIIによって切断し、LinearとなったpKU462とattB断片を用いて組換え反応を行ったものである。それぞれの反応で、4060bpと1913bpの断片が生じる。

Claims (6)

  1. 配列番号1に示すアミノ酸配列または該アミノ酸配列の一若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する、下記の理化学的性質を有する新規インテグラーゼ。
    (A)作用および基質特異性;
    下記の2種のDNA配列間(attBおよびattP)で部位特異的な組換えを触媒する。
    attB:
    5'-TCGATCAGCTCCGCGGGCAAGACCTTCTCCTTCACGGGGTGGAAGGTCGG-3'
    attP:
    5'-GTTCCAGCCCAACAGTGTTAGTCTTTGCTCTTACCCAGTTGGGCGGGATA-3'
    (B)分子量;
    約66.5Kd(キロダルトン)である。
  2. 配列番号1に示すアミノ酸配列または該アミノ酸配列の一若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードするインテグラーゼ遺伝子。
  3. インテグラーゼ遺伝子が、配列番号2に示す塩基配列または該塩基配列の一若しくは数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有するものである、請求項記載の遺伝子。
  4. 遺伝子が、アクチノファージTG1に由来するものである、請求項叉は記載の遺伝子。
  5. 細胞内における部位特異的遺伝子組換えもしくは標的遺伝子組み込みを誘導する方法であって、酵素として請求項1記載のインテグラーゼを使用する方法。
  6. 細胞内における部位特異的遺伝子組換えもしくは標的遺伝子組み込みを誘導する方法であって、酵素として請求項いずれか1項に記載のインテグラーゼ遺伝子を用いて調製したインテラーゼ活性を有するものを使用する方法。
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