JP4964769B2 - 補強金属水酸化物に基づくタイヤゴム組成物 - Google Patents

補強金属水酸化物に基づくタイヤゴム組成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、タイヤ又はタイヤのための半完成製品、特にこれらのタイヤのためのトレッドの製造のために使用可能なジエンゴム組成物、及びこのようなゴム組成物を補強することができる補強無機充填剤に関する。
燃料消費及び自動車によって放出される汚染物質を低減するために、以下の全てを有するタイヤを得る大きな試みがタイヤ設計者によって為されてきた:すなわち、非常に低い転がり抵抗、乾燥地面上及び湿潤又は雪で覆われた地面上の両方の接着改善、並びに良好な耐摩耗性である。
多数のソリューションが、特に、転がり抵抗を低下させ、タイヤのグリップを改良するために過去において提案されてきたが、これらは、一般的に非常に著しい耐摩耗性の低下をもたらすものである。
特に、例えば従来のシリカ又はアルミナ、チョーク、タルク、ベントナイト又はカオリンのような天然アルミノケイ酸塩のような従来の白色充填剤のタイヤ及び特にトレッドの製造のために用いるゴム組成物への組込みは、確かに湿潤地面、雪で覆われた地面、又は氷の地面に対して転がり抵抗の低下及び接着の改良をもたらすが、それはまた、これらの従来の白色充填剤がこのようなゴム組成物に関して十分な補強機能を持たないという事実に関連して、耐摩耗性の容認できない低下をもたらすことは公知である。この理由のために、これらの白色充填剤は、一般的に非補強充填剤と呼ばれ、同じく不活性充填剤とも呼ばれる。
不十分な耐摩耗性のこの問題に対する1つの有効なソリューションは、ここ10年間におけるタイヤのための従来のカーボンブラックを置換することができることを証明した真の補強無機充填剤、特に「HDS」(「高分散性シリカ」の意味)と呼ばれる高分散性シリカを含む新しいゴム組成物の開発によって見出されている。
しかし、HDシリカをベースとする組成物は、カーボンブラックで満たされた従来の組成物と比較して、原則として2〜3倍遅い非常に実質的に遅い加硫速度を有するという公知の欠点を有する。結果的に起こる長い硬化時間は、このような組成物をベースとするタイヤ又はタイヤのためのトレッドの工業的工程に悪影響を与えることが公知である。
ここで、本出願人は、その研究中に、真の補強充填剤としてゴム組成物内に同様に使用することができる、すなわち、HDシリカのようなタイヤのための従来のカーボンブラックを置換することができる合成タイヤの他の種類の補強無機充填剤、この場合は特定の金属水酸化物が存在することを発見した。
予想外にも、これらの特定の合成金属水酸化物は、HD型シリカで利用可能なものに近い高分散機能によりこれらを含有するゴム組成物に対する優れた補強機能だけでなく、このようなシリカの使用と比較して加硫速度の改善も提供する。
従って、本発明の第1の主題は、少なくともジエンエラストマー、補強充填剤、及びカプリング剤をベースとするゴム組成物であって、この充填剤が、シリカで覆われた少なくとも合成金属水酸化物を含み、水酸化物の金属が、Al、Fe、Mg、及びこれらの金属の混合物から成る群から選択されることを特徴とするゴム組成物に関する。
この金属水酸化物は、好ましくは、ある一定の用途に対して有利である異方性特性を本発明の組成物に付与することができる異方形態の凝集体(又は2次粒子)で形成される。
本発明の別の主題は、ジエンゴム組成物中の上述のような補強金属水酸化物の補強充填剤としての使用である。
本発明の主題はまた、少なくとも1つのジエンエラストマー、少なくとも補強無機充填剤と補強無機充填剤及びエラストマーの間の結合をもたらすカプリング剤が組み込まれているタイヤの製造のために使用可能な加硫速度を改善したゴム組成物を得る方法であり、本方法は、この無機充填剤が、「補強」金属水酸化物(すなわち、全ての上述の特徴を有するもの)を含むこと、及び混合物全体が、110℃〜190℃の最高温度に達するまで1つ又はそれよりも多くの工程で熱機械的に練られることを特徴とする。
本発明の別の主題は、ゴムで作られた完成物品又は半完成製品の製造のための本発明による組成物、及び同じく本発明によるゴム組成物を含むこれらの完成物品及び半完成製品自体の使用であり、これらの物品又は製品は、特に、タイヤ、タイヤのための内部安全支持体、車輪、ゴムバネ、エラストマー性ジョイント、並びに他のサスペンション及び防振要素のような自動車のためのあらゆる接地システムを意図するものである。
本発明の非常に特定的な主題は、タイヤ又はこれらのタイヤのための半完成ゴム製品の製造のための本発明によるゴム組成物の使用であり、これらの半完成製品は、トレッド、例えばこれらのトレッドの下に位置決めされることを意図した下層、クラウンプライ、側壁、カーカスプライ、ビーズ、当て材、内側チューブ、及びチューブレスタイヤのための気密内部ゴムを含む群から特に選択される。
本発明による組成物は、乗用車、バン、四輪駆動車(4つの駆動車輪を有する)、二輪車、「重量車両」(すなわち、地下鉄、バス、道路輸送機械(ローリ、トラクタ、トレーラ)、オフロード車)、航空機、建設、農業、又は作業機械に装着されることを意図したタイヤのためのトレッドの製造に特に適しており、これらのトレッドは、新規タイヤの製造又は摩耗タイヤを再生するために使用することができる。
硬化時間の低減は、再生を意図したトレッドに対して、それが「低温」再生(予備硬化トレッドの使用)又は従来の「高温」再生(未硬化状態でトレッドの使用)に関わらず特に有利である。この後者の場合には、硬化時間の低減は、それが製造コストを低減するという事実に加えて、摩耗タイヤ(既に加硫された)の残りのケーシング(カーカス)に課される過度硬化(又は事後硬化)を制限する。
本発明及びその利点は、以下の説明及び実施形態の実施例に照らして容易に理解されるであろう。
I.測定及び用いられた試験
I−1.補強充填剤の特徴付け
以下に説明する充填剤は、粒子の集塊から成り、これらは、例えば、機械的仕事又は超音波の作用下の外力の影響下で分解してこれらの粒子になる傾向がある。本出願に用いる用語「粒子」は、「凝集体」(「2次粒子」とも呼ばれる)という通常のその一般的な意味で理解され、適用可能な場合にこの凝集体の一部を形成する場合がある「基本粒子」(「1次粒子」とも呼ばれる)という意味で理解すべきではなく;「凝集体」は、公知の方法で充填剤の合成中に生成された互いに凝集した基本(1次)粒子で全体的に形成された非分割単位(すなわち、これは切断又は分割できない)を意味するように理解されるものとする。
これらの充填剤は、以下に示すような特徴を有する。
a)BET比表面積:
BET比表面積は、「アメリカ化学学会誌」、60巻,309ページ,1938年2月説明されている、より正確には、1996年12月の「フランス標準NF ISO9277」[多点容量測定法(5点)−気体:窒素−脱ガス:160℃で1時間−相対圧力p/poの範囲:0.05〜0.17]に従ったBrunauer−Emmett−Tellerの方法を用いた気体の吸着によって判断される。
b)平均粒子サイズd w
粒子の平均サイズ(質量による)dwは、分析すべき充填剤の超音波分散後に公知の方法で測定される。
測定は、特にカーボンブラックの粒子を特徴付けするために公知の方法で用いられるブルックハーベン・インストルメンツにより販売されている光学的検出遠心沈降速度計タイプ「DCP」(円盤型遠心沈降速度計)を用いて行う。この装置は、600nm〜700nmのスペクトル帯で発光するLED光源を装備している。
作業方法は以下の通りである。分析すべき充填剤のサンプルの20mg〜200mgの懸濁液が、1500W超音波探触子(参照番号M75450でBioblockにより販売されている「Vibracell 3/4−インチ」超音波発生器)の60%出力(「出力制御」の最大位置の60%)で8分を超える作用により、懸濁液のための安定剤として12g/lのヘキサメタリン酸ナトリウムを含有する40mlの水溶液中で生成される(好ましくは、M=Feの場合20mg;M=Alの場合100mg;M=Mgの場合200mg)。超音波発生中に加熱を制限するために、懸濁液は、好ましくは、冷水(例えば、5℃〜10℃までの温度で)の浴内に置かれる。超音波発生後に、15mlの懸濁液を回転ディスク内へ導入する。120分間の沈降後に、粒子サイズの質量分布は、「DCP」沈降速度計のソフトウエアによって計算され、粒子サイズの質量による平均値dwは、以下の方程式(niは、直径diのクラス内の対象の数である)からソフトウエアによって計算される:
Figure 0004964769
ソフトウエアによって行われた計算は、水酸化物の金属Mの複素屈折率(M=Alに対してn=1.65+0.1.i;M=Mgに対してn=1.574+0.1.i;M=Feに対してn=2.375+0.1.i)、懸濁培地の屈折率、及びブルックハーベン・インストルメンツにより提供された光源/検出器対のスペクトル特性を確かめる比光学補正を用いる。LED源の波長の関数として懸濁培地の屈折率は、20℃で水の屈折率の値:620nmでの1.3322と690nmでの1.3305の間の線形補間によって公知の方法で得られる。この光学補正は、ブルックハーベン・インストルメンツからのプログラム「DCP_SCAT.exe」を用いて生成される。
c)分解速度α:
分解速度(α)は、600W(ワット)探触子の70%出力での「超音波分解試験」で測定され、測定中に超音波探触子の過度の加熱を回避するために、ここではパルスモード(すなわち、1秒ON、1秒OFF)で作業する。特に、特許出願WO99/28376(WO99/28380、WO00/73372、WO00/73373も同様に参照)の主題であるこの公知の試験は、以下の明細書に従って超音波発生中に粒子の集塊の平均サイズ(容積による)の変化を連続的に測定することを可能にする。
用いる設定は、レーザ粒度分析装置(マルバーン・インストルメンツにより販売されているタイプ「Mastersizer S」、He−Ne赤色レーザ光源、波長632.8nm)及びそのプレパレ(マルバーン・スモール・サンプル・ユニットMSX1)から成り、その間に超音波探触子(Bioblockにより販売されている600ワット1/2インチ超音波発生器タイプVibracell)を備えた連続流量処理セル(Bioblock M72410)が挿入されている。
分析すべき充填剤の一般的に20mg〜200mgの少量(例えば、M=Feに対して40mg;M=Alに対して80mg;M=Mgに対して150mg)を160mlの水と共にプレパレ内に導入し、循環速度は、その最大に設定される。少なくとも3回連続測定が、公知のフラウンホーファー計算方法(「マルバーン3$$D」計算マトリックス)に従ってdv[0]と見なされる集塊の初期平均直径(容積による)を判断するために行われる。超音波発生(パルスモード:1秒ON、1秒OFF)は、次に70%の出力(すなわち、「先端振幅」の最大位置の70%)で固定され、時間「t」の関数として容積dv[t]による平均直径の変化が実質的に10分毎に1回の測定で約8分間モニタされる。誘導期間(約3−4分)後、容積による平均直径の逆数1/dv[t]は、時間[t」と共に直線的に又は実質的に直線的に変化する(安定分解条件)。分解速度αは、安定分解条件の区域内(一般的に約4分〜8分)で時間「t」の関数として1/dv[t]の発展曲線の直線回帰によって計算される。それは、μm-1/minで表される。
上述の特許出願WO99/28376は、この超音波分解試験を実施するために使用可能な測定装置を詳細に説明している。この装置は、液体中に懸濁された粒子の集塊の流れが循環することができる閉回路から成ることが想起されるであろう。この装置は、基本的にサンプルプレパレ、レーザ粒度分析装置、及び処理セルを含む。サンプルプレパレ及び処理セル自体のレベルで大気圧への通気口は、超音波発生(超音波探触子の作動)中に形成する気泡の連続除去を可能にする。
サンプルプレパレ(マルバーン・スモール・サンプル・ユニットMSX1)は、試験される充填剤のサンプルを受け取り(その液体中に懸濁状態で)、それを液体懸濁液の流れの形態で予備制御速度(ポテンシオメータ−実質的に3l/minの最高速度)で回路を通って送ることを意図している。このプレパレは、単に分析すべき懸濁液を含み、循環させる受水槽から成る。それは、懸濁液の粒子の集塊の沈降を防ぐために、様々な速度の撹拌モータを装備し、遠心分離ミニポンプは、回路内の懸濁液を循環させる意図があり、プレパレへの入口は、試験される充填剤のサンプル及び/又は懸濁液のために用いる液体を受け取ることを意図した開口部を通じて外気に接続される。
プレパレに対してレーザ粒度分析装置(Mastersizer S)が接続され、その役目は、集塊の自動記録及び計算手段が連結されている測定セルを用いて、連続して規則的な間隔で流れが通る時の集塊の容積「dv」による平均サイズを測定することである。レーザ粒度分析装置は、公知の方法で媒質中に懸濁された固体物体による光の回折の原理を利用することをここで簡単に思い起こすべきであり、その屈折率は、固体の屈折率とは異なる。フラウンホーファーの理論によれば、物体のサイズと光の回折の角度の間に関連がある(物体が小さくなればなるほど、回折の角度は大きくなる)。実際に、サンプルのサイズ分布(容積による)を判断することができるように、回折の様々な角度によって回折した光の量を測定することで十分であり、dvは、この分布の容積による平均サイズを表す(niがサイズ階級又は直径diの物体の数である、dv=Σ(nii 4)/Σ(nii 3))。
最後に、流れが通る時に粒子の集塊を連続的に分解することを意図した連続又はパルスモードで作業することができるプレパレとレーザ粒度分析装置の間に挿入された超音波探触子を装備した処理セルがある。この流れは、探触子を囲む二重ケーシング内にセルのレベルで配置された冷却回路を用いてサーモスタットで制御され、温度は、例えば、プレパレのレベルで液体中に浸漬された熱センサによって制御される。
I−2.ゴム組成物の特徴付け
ゴム組成物は、硬化前後に以下に示すような特徴を有する。
a)引張試験:
これらの試験は、破壊時の弾性応力及び特性を判断することを可能にする。他の方法が示されない限り、これらは1988年9月の「フランス標準NF T46−002」に従って達成される。100%伸長(M100とマーク付けされた弾性率)及び300%伸長(300とマーク付けされた弾性率)においてMPaで表される真の割線係数(すなわち、試験片の実際の断面まで低減して計算)は、第1の伸長(すなわち、適合サイクルなし−弾性率が次に「M」でマーク付けされる)で測定される。
破壊応力(MPaで)及び破壊時の伸長(%で)が同様に測定される。全てこれらの引張測定は、温度及び湿度の標準状態(23±2℃;50±5%相対湿度−1979年12月の「フランス標準NF T40−101」)の下で達成される。
b)動的特性:
動的特性は、「ASTM標準D5992−96」に従って粘性分析装置(Metravib VA4000)で測定される。23℃の温度、10Hzの周波数で交替単一正弦波剪断応力を受けた加硫組成物(2mmの厚み及び315mm2の断面の円筒型試験片)のサンプルの応答が記録される。走査は、0.1%〜50%(外向きサイクル)、次に50%〜0.1%(戻りサイクル)のピーク間変形の振幅で達成され、戻りサイクルに関して損失係数の最大値tan(δ)maxが記録される。
c)流量計:
測定は、「DIN標準53529−第3部」(1983年6月)に従って振動チャンバ流量計により150℃で達成される。時間の関数として流量計トルクの漸進的変化は、加硫反応に続いて組成物の硬化の漸進的変化を説明している。測定は、「DIN標準53529−第2部」(1983年5月)に従って処理される。Ti(minで)は、誘導遅延、すなわち、加硫反応の開始に必要な時間である。30%〜80%変換で計算されたオーダー1の変換速度定数K(min-1で)も測定され、それは、加硫速度(Kが高くなればなるほど速度は速くなる)を評価することを可能にする。
II.本発明の実施の条件
本発明によるゴム組成物は、以下の成分をベースとする:すなわち、(i)(少なくとも1つの)ジエンエラストマー、(ii)(少なくとも1つの)補強充填剤、及び(iii)この充填剤とこのジエンエラストマーの間の結合をもたらす(少なくとも1つの)カプリング剤であり、この充填剤は、以下に詳細に説明するように補強金属水酸化物を含む。
勿論、表現「ベースとする組成物」は、用いられる異なる基本成分の反応の混合物及び/又は生成物を含む組成物を意味するように理解されるものとし、これらの成分の一部は、組成物の製造の様々な工程中に又は以後の組成物の硬化中に、少なくとも部分的に互いに反応することができ及び/又は実際に反応することを意図している。
本発明の説明では、明示的に別段の定めをした場合を除き、示した全ての百分率(%)は質量%である。
II−1.ジエンエラストマー
「ジエン」エラストマー又はゴムは、公知の方法で少なくとも部分的にジエンエラストマー、すなわち、共役しているか否かに関わらず2つの二重炭素−炭素結合を有するモノマーに由来するエラストマー(すなわち、ホモポリマー又はコポリマー)を意味するように公知のように理解される。
これらのジエンエラストマーは、「基本的に不飽和」又は「基本的に飽和」の2つのカテゴリに入れることができる。一般的に「基本的に不飽和」は、15%(モルパーセント)よりも大きなジエン起源(共役ジエン)のある一定の含有量のメンバ又は単位を有する少なくとも部分的に共役ジエンモノマーから生じるジエンエラストマーを意味すると理解され、従って、EPDM型のジエン及びアルファオレフィンのブチルゴム又はコポリマーのようなジエンエラストマーは、先行定義の範囲に入らず、特に「基本的に飽和」ジエンエラストマー(常に15%よりも小さな低いか又は非常に低い含有量のジエン起源の単位)と説明することができる。「基本的に不飽和」ジエンエラストマーのカテゴリ内で「高度不飽和」ジエンエラストマーは、特に50%よりも大きなジエン起源の単位(共役ジエン)の含有量を有するジエンエラストマーを意味するように理解される。
これらの定義が与えられると、以下は、特に本発明による組成物内に使用可能なジエンエラストマーを意味すると理解される:
(a)4〜12の炭素原子を有する共役ジエンモノマーの重合によって得られるあらゆるホモポリマー;
(b)互いに共役する1つ又はそれよりも多くのジエンの重合、又は8〜20の炭素原子を有する1つ又はそれよりも多くのビニル原子化合物との重合によって得られるあらゆるコポリマー;
(c)エチレンから、特に1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、又はジシクロペンタジエンのような上述の型の非共役ジエンモノマーと共にプロピレンから得られる例えばエラストマーのような6〜12の炭素原子を有する非共役ジエンモノマーと共に3〜6の炭素原子を有するαオレフィンのエチレンの共重合によって得られるあらゆる三元コポリマー;
(d)イソブテン及びイソプレンのあらゆるコポリマー(ブチルゴム)、並びに同様にコポリマーのハロゲン化特にクロル化又はブロム化されたこの種の変形。
それは、あらゆる種類のジエンエラストマーに適用されるが、タイヤの当業者は、特にゴム組成物がタイヤトレッドを意図している時に、本発明は、好ましくは、基本的に不飽和ジエンエラストマー、特に上述のタイヤ(a)又は(b)のジエンエラストマーと共に用いられることを理解するであろう。
適切な共役ジエンは、特に、例えば、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−イソプロピル−1,3−ブタジエン、アリル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、及び2,4−ヘキサジエンのような1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジ(C1−C5アルキル)−1,3−ブタジエンである。適切なビニル芳香族化合物は、例えば、スチレン、オルト−、メタ−及びパラ−メチルスチレン、市販されている混合物「ビニルトルエン」、パラ−3級ブチレン、メトキシスチレン、クロルスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、及びビニルナフタレンである。
コポリマーは、ジエン単位の質量で99%〜20%及びビニル芳香族単位の質量で1%〜80%までを含有することができる。エラストマーは、用いる重合条件、特に用いる変性剤及び/又はランダム化剤の有無及び変性剤及び/又はランダム化剤の量に応じてあらゆる微細構造を有することができる。エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、配列、又はミクロ配列エラストマーとすることができ、分散状態又は溶液中で調製することができ、これらは、カプリング及び/又はスターリング又は官能化剤で連結及び/又はスターリングされるか又は代替的に官能化することができる。
ポリブタジエン、特に4%〜80%の1,2−単位の含有量を有するポリブタジエン、又は80%以上のシス−1,4含有量を有するポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン/スチレン・コポリマー、及び特に質量で5%〜50%、特に20%〜40%のスチレン含有量を有するブタジエン/スチレン・コポリマー、4%〜65%のブタジエン分画の1,2−結合の含有量、20%〜80%のトランス−1,4−結合の含有量、ブタジエン/イソプレン・コポリマー、及び特に質量で5%〜90%のイソプレン含有量、及び−40℃〜−80℃のガラス遷移温度(「ASTM D3418」に従って測定したTg)を有するブタジエン/イソプレン・コポリマー、イソプレン/スチレン・コポリマー、及び特に質量で5%〜50%のスチレン含有量及び−25℃〜−50℃のTgを有するイソプレン/スチレン・コポリマーは好適である。ブタジエン/スチレン/イソプレン・コポリマーの場合には、好適なブタジエン/スチレン/イソプレン・コポリマーは、特に質量で5%〜50%の特に10%〜40%のスチレン含有量、質量で15%〜60%の特に20%〜50%のイソプレン含有量、質量で5%〜50%の特に20%〜40%のブタジエン含有量、4%〜85%のブタジエン分画の1,2−単位の含有量、6%〜80%のブタジエン分画のトランス−1,4単位の含有量、5%〜70%のイソプレン分画の1,2−プラス3,4−単位の含有量、10%〜50%のイソプレン分画のトランス1,4−単位の含有量、並びにより一般的に−20℃〜−70℃のTgを有するあらゆるブタジエン/スチレン/イソプレン・コポリマーを有するブタジエン/スチレン/イソプレン・コポリマーである。
要約すれば、本発明による組成物のジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(略称を「BR」という)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン・コポリマー、イソプレン・コポリマー、及びこれらのエラストマーの混合物から成る高度不飽和ジエンエラストマーの群から選択される。このようなコポリマーは、より好ましくは、ブタジエン/スチレン・コポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエン・コポリマー(BIR)、イソプレン/スチレン・コポリマー(SIR)、及びイソプレン/ブタジエン/スチレン・コポリマー(SBIR)から成る群の中から選択される。
本発明による組成物は、特に、新規タイヤ又は摩耗タイヤ(タイヤ再生の場合)に関わらず、タイヤのためのトレッドを意図している。
このようなトレッドが特に乗用車のタイヤを意図している時、ジエンエラストマーは、好ましくは、SBR又はSBR/BR、SBR/NR(又はSBR/IR)、又は代替的にBR/NR(又はBR/IR)配合物(混合物)である。SBRエラストマーの場合には、特に、質量で20%〜30%のスチレン含有量、15%〜65%のブタジエン分画のビニル結合含有量、15%〜75%のトランス−1,4結合の含有量、及び−20℃〜−55℃のTgを有するSBRが用いられ、好ましくは、溶液(SSBR)中で調製されるこのSBRコポリマーは、好ましくは、90%よりも多いシス−1,4結合を有するポリブタジエン(BR)との混合物で用いることができる。
別の特定的な実施形態によれば、ジエンエラストマーは、大多数は(50phrよりも多いまで)イソプレン・エラストマーである。これは、特に、本発明の組成物が、例えば、産業車両、クラウン補強プライ(例えば、ワーキングプライ、保護プライ、又はラッピングプライ)、カーカス補強プライ、側壁、ビーズ、当て材、下層、ゴムのブロック、及び上述のタイヤ区域の間のインタフェースを提供する他の内部ゴムのような特定のトレッドのゴム基質をタイヤ内に構成することを意図する時に当て嵌まる。
「イソプレン・エラストマー」は、公知の方法でイソプレンホモポリマー又はコポリマー、言い換えれば、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、様々なイソプレン・コポリマー、及びこれらのエラストマーの混合物から成る群から選択されたジエンエラストマーを意味すると理解される。イソプレン・コポリマーについては、特に、イソブテン/イソプレン・コポリマー(ブチルゴム−IIR)、イソプレン/スチレン・コポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン・コポリマー(BIR)、又はイソプレン/ブタジエン/スチレン・コポリマー(SBIR)について言及されることになる。このイソプレン・エラストマーは、好ましくは、天然ゴム又は合成シス−1,4ポリイソプレンであり、これらの合成ポリイソプレンのうち、好ましくは90%よりも多い、より好ましくは、更に98%よりも多い、特に99%よりも多いシス−1,4結合の含有量(モル%)を有するポリイソプレンが用いられる。
本発明の別の有利な実施形態によれば、特に、実施形態がタイヤ側壁を意図している時に、本発明による組成物は、少なくとも1つの基本的に飽和したジエンエラストマー、特に、少なくとも1つのEPDMコポリマーを、このポリマーが例えば上述の高度不飽和ジエンエラストマーの1つ又はそれよりも多くとの混合物で用いられるか否かに関わらず含むことができる。
本発明の組成物は、単一のジエンエラストマー又はいくつかのジエンエラストマーの混合物を含むことができ、このジエンエラストマーは、ジエンエラストマーを除くあらゆる種類の合成エラストマーと、又は例えば熱可塑性ポリマーのようなエラストマーを除くポリマーとさえも関連して用いられる可能性がある。
II−2.補強金属水酸化物
本発明の組成物の補強充填剤として用いる水酸化物は、シリカで覆われた合成金属水酸化物から成る混成又は複合型の充填剤であり、その金属Mは、Al、Fe、Mg、及びこれらの金属の混合物から選択される。好ましくは、Mは、Al又はMgを表す。
好ましくは、この金属水酸化物の表面上に存在するシリカの量は、5%〜50%、より好ましくは10%〜40%、特に15%〜35%(被覆された水酸化物の総質量の質量%)を呈する。
「金属水酸化物」は、どのような金属の形態、結晶質又は非結晶質、無水又は水和物、及び金属内のどの不純物の性質にも関わらず、この金属又は金属の混合物の酸化物−水酸化物を含むあらゆる水酸化物を意味するように理解されるものとする。
特にタイヤにおける組成物の加工性、組成物のヒステレシス、補強、及び耐磨耗特性に関する最適妥協点に対して、この補強金属水酸化物のBET比表面積は、好ましくは、50m2/cm3〜700m2/cm3、より好ましくは、100m2/cm3〜600m2/cm3(例えば、200m2/cm3〜500m2/cm3)であり、質量によるその平均粒子サイズdwは、好ましくは、20nm〜400nm、より好ましくは、50nm〜300nm(例えば、100nm〜200nm)である。
更に、充填剤の固有の分散性は、上述のI節に説明した超音波分解試験を用いて公知の方法で評価することができる。好ましくは、補強金属水酸化物は、1x10-3μm-1/minよりも大きく、より好ましくは、4x10-3μm-1/minよりも大きな分解速度αを有する。
補強金属水酸化物が存在し得る物理的状態は、勿論、緻密化のモードがこの充填剤に対して主張される基本的又は好ましい特徴に悪影響を与えない限り、それが粉末、マイクロビーズ、顆粒、ペレット、ボールの形態、又はあらゆる他の緻密化形態であろうと重要ではない。
本発明の好ましい実施形態によれば、用いる金属水酸化物は、異方形態を有し、すなわち、2.0よりも大きな、より好ましくは、3.0よりも大きなアスペクト比(F1=L1/E1)を有する凝集体(多かれ少なかれ互いに集塊した)で形成され、L1は、この凝集体の平均長さ(又はより大きな寸法)及びE1は平均厚み(又は、例えば直径のようなより小さな寸法)を表し、これらの平均は、機械的に計算される。更に好ましくは、F1は、3〜10である。
好ましくは、前の実施形態と組み合わせた別の好ましい実施形態によれば、それは、例えば、ロッドの形態の異方な集塊を含む1次粒子自体であり、この1次粒子は、2.0よりも大きく、より好ましくは3.0よりも大きなアスペクト比(F2=L2/E2)を有し、L2は、この1次粒子の平均長さ(又はより大きな寸法)及びE2は平均厚み(又は、例えば直径のようなより小さな寸法)を表し、これらの平均は、機械的に計算される。更に好ましくは、F2は3〜20である。
このような場合には、L2は、好ましくは10nm〜400nmであり、E2は好ましくは5nm〜25nmである。より好ましくは、L2は20nm〜100nmまでの範囲内にあり、E2は10nm〜20nmまでの範囲内にある。
補強金属水酸化物は、本発明の場合は合成金属水酸化物に付加されたシリカで金属又は有機充填剤を被覆するためのあらゆる公知の方法によって調製することができ、その金属Mは、Al、Fe、Mg、及びこれらの金属の混合物から選択される。
好ましい実施形態によれば、このようなコーティング方法は、以下の工程を含む:
シリカの合成に好ましい水又はあらゆる溶媒中の金属Mの水酸化物の懸濁液で開始する工程;
水酸化物粒子の表面上でシリカの合成を達成する工程;及び
得られた懸濁液を濾過し、濾液を洗浄して乾燥させる工程。
このような方法では、金属Mの水酸化物の懸濁液の濃度は、好ましくは20g/lよりも小さく、より好ましくは、10g/lよりも小さい(例えば、5g/lの程度)。濾液は、シリカの合成に用いた水又は溶媒で1つ又はそれよりも多い回数だけ洗浄され、最終洗浄作業は、好ましくは水中で行われるように指定される。
次に、このようして得られた濾液は、水の除去による水酸化物の粒子の集塊を制限するために、好ましい乾燥手段で乾燥される;使用可能な乾燥手段は、当業者には公知である;例えば、低温凍結乾燥、溶射を用いることができ、又は超臨界状態を用い、又は毛管現象によって水の除去による水酸化物粒子の過剰な集塊を回避するために好適であるあらゆる他の均等手段を使用することができる。
一例として、以下の公知の方法の少なくとも1つによって始まるコーティング方法を使用することができる:
−アルコール中でテトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS)の加水分解によって粒子を覆う(M.オオモリ及びE.マティエビッチ、J.Colloid Inter.Sci.160巻,288−292(1993))、それ自体が「ストーバー」法(W.ストーバー,A.フィンク、E.ベーム,J.Colloid Inter.Sci.26巻,62−69(1968))という名称のシリカの合成の公知の方法に由来する方法;
−例えば、特許出願EP−A−0407262に説明されているように、ケイ酸ナトリウム前駆体(Na2SiO3)からシリカを合成する方法;及び
−特許出願WO00/05312の実施例1及び2に説明されているように、シリカでカーボンブラックを覆う方法。
開始金属水酸化物が合成される場合、シリカの表層が堆積される前に互いに集塊する粒子の危険性をできるだけ制限するように、上述のコーティング方法を実施する前に金属水酸化物の粒子を乾燥させないことが好ましいことに注意すべきである。
上述の補強金属水酸化物は、全補強充填剤の全て又は一部だけを、後者の場合は、例えばシリカのような別の補強無機充填剤、特にHDシリカ、又は従来のカーボンブラックと組み合わせて構成することができる。
好ましくは、補強金属水酸化物は、全補強充填剤の大多数、すなわち、質量で50%よりも多くを構成する。有利な態様においては、それは、全補強充填剤の80%よりも多く、より好ましくは、90%よりも多くを表す。それは、有利な態様においては、以下に示すようにカーボンブラックと組み合わせるか否かに関わらず、補強無機充填剤の100%を構成することができる。
「補強無機充填剤」は、その色及びその起源(天然又は合成)に関わらず、ここでは無機又は金属充填剤を意味すると理解され、カーボンブラックと異なり「白色」充填剤、「透明」充填剤、又は「非黒色」充填剤とも呼ばれ、この無機充填剤は、そのままで中間カプリング剤以外のあらゆる手段なしにタイヤの製造を意図したゴム組成物を補強することができ、言い換えると、従来のタイヤ等級カーボンブラックをその補強機能において置換することができる。
適切な可能な付加的な補強無機充填剤は、特に、シリカ型、特にシリカ(SiO2)の、又はアルミニウム型、特にアルミナ(Al23)の無機充填剤である。用いるシリカは、当業者には公知のあらゆる補強シリカ、特に両方共450m2/gよりも小さな、好ましくは30m2/g〜400m2/gまでのBET表面積及びCTAB比表面積を有するあらゆる沈降シリカ又はヒュームドシリカとすることができる。高分散性(HD)沈降シリカとしては、例えば、Degussaからのシリカ「Ultrasil 7000」及び「Ultrasil 7005」、Rhodiaからのシリカ「Zeosil 1165MP」、「1135MP」、及び「111MP」、PPGからのシリカ「Hi−Sil EZ150G」、並びにHuberからのシリカ「Zeopol 8715」、「8745」、及び「8755」について言及されることになる。補強アルミナの例は、Baikowskiからのアルミナ「Baikalox」、「A125」、又は「CR125」、Condeaからの「APA−100RDX」、Degussaからの「Aluminoxid C」、又は住友化学からの「AKP−G015」である。
補強金属水酸化物はまた、従来からタイヤ、特にタイヤのためのトレッドに用いる、例えば、HAF、ISAF、SAF型のブラック(例えば、ブラックN115、N134、N234、N326、N330、N339、N347、N375、又は代替的に意図する用途に応じて、例えば、N660、N683、N772のようなより高級シリーズのブラック)のようなカーボンブラックと関連して使用することができる。
全補強充填剤内に存在するカーボンブラックの量は、広い範囲内で変更することができ、好ましくは、その量は、補強金属水酸化物の量よりも少ない。有利な態様においては、カーボンブラックは、10phrよりも少なく、より好ましくは、例えば、0phr〜3phrである6phr(エラストマーの100部当たりの質量部)よりも少ない好ましい量の非常に少量で用いられる。示した範囲内で、補強金属水酸化物によってもたらされる典型的な性能に更に悪影響を与えることなく、カーボンブラックの着色特性(黒色色素剤)及び抗UV特性から受ける利点がある。
好ましくは、本発明の組成物内の全補強充填剤の量は、20phr〜400phrまで、より好ましくは、30phr〜200phrまでの範囲内にある。
本発明の組成物がタイヤ、特にタイヤトレッドを意図している時、補強金属水酸化物の量は、好ましくは50phrよりも多く、より好ましくは、50phr〜150phrである。
上述の補強充填剤に対して、意図する用途に応じて、例えば着色側壁又はタイヤトレッドに使用可能な粘土、ベントナイト、タルク、チョーク、カオリンの粒子のような不活性(非補強)充填剤を同様に加えることができる。
II−3.カップリング剤
補強無機充填剤の場合は「結合剤」とも呼ばれるカプリング剤を用いる必要があることは、当業者には公知であり、このカプリング剤の機能は、エラストマー基質内のこの無機充填剤の分散性を促進しながら、無機充填剤とエラストマーの間に結合又は「カプリング」をもたらすことである。
補強金属水酸化物はまた、本発明によるゴム組成物内の充填剤を補強するその機能を実施するために、このようなカプリング剤の使用を必要とする。
「カプリング剤」は、より正確には、問題の充填剤とエラストマーの間に十分な化学的及び/又は物理的接続を確立することができる作用物質を意味するように理解され、少なくとも二官能性を有するこのようなカプリング剤は、例えば、簡易一般式「Y−T−X」を有し、式中:
−Yは、物理的及び/又は化学的に無機充填剤と結合することができる官能基(「Y」官能性)を表し、このような結合は、例えば、カプリング剤のシリコン原子と無機充填剤の表面水酸(OH)基の間に確立することができ;
−Xは、例えば、硫黄原子を用いて物理的及び/又は化学的にエラストマーと結合することができる官能基(「X」官能性)を表し;
−Tは、Y及びXに連結することを可能にする基を表す。
プリング剤は、公知の方法で充填剤に対して活性であるY官能性を含むことができるが、エラストマーに対して活性であるX官能性を欠いている問題の充填剤を覆うための簡単な作用物質と特に混同してはならない。
様々な有効性のこのようなカプリング剤は、非常に多くの文献に説明されており、当業者には公知である。実際に、シリカのような補強無機充填剤とジエンエラストマーの間に有効結合又はカプリングを保証する可能な例えばオルガノシラン、特に硫化アルコキシシラン、又は少なくとも二官能性を有する(上述のX及びY官能性を有する)ポリオルガノシランのようなあらゆるカプリング剤を使用することができる。
特に、シリカ/エラストマーカプリング剤は、多数の文献に説明されており、最も公知のものは、硫化アルコキシシランのような二官能性アルコキシシランである。特に、例えば、特許出願又は特許US−A−3,842,111、US−A−3,873,489、US−A−3,978,103、US−A−3,997,581、US−A−4,002,594、US−A−4,072,701、US−A−4,129,585、又はより最近の文献US−A−5,580,919、US−A−5,583,245、US−A−5,650,457、US−A−5,663,358、US−A−5,663,395、US−A−5,663,396、US−A−5,674、932、US−A−5,675,014、US−A−5,684,171、US−A−5,684,172、US−A−5,696,197、US−A−5,708,053、US−A−5,892,085、WO02/083782、又はこのような公知の化合物を詳細に説明しているものに説明されているもののような、その固有の構造に応じて「対称性」又は「非対称性」と呼ばれる硫化アルコキシシランが用いられる。
以下の定義に制限するものではないが、本発明を実施するのに特に適切なものは、以下の一般式(I)を満足する対称性多硫化アルコキシシランである:
(I)Z−A−Sn−A−Z、ここで:
−nは、2〜8まで(好ましくは2〜5まで)の整数であり;
−Aは、二価の炭化水素基(好ましくは、C1−C18アルケン基又はC6−C12アルケン基、より特定的には、C1−C10アルケン、特に、C1−C4アルケン、特に、プロピレン)であり;
−Zは、下の式の1つに対応する:
Figure 0004964769
式中:
−置換されても置換されなくてもよく、かつ同一又は異なる場合があるラジカルR1は、C1−C18アルキル基、C5−C18シクロアルキル基、又はC6−C18アリル基(好ましくは、C1−C6アルキル、シクロヘキシル又はフェニル基、特に、C1−C4アルキル基、より特定的には、メチル及び/又はエチル)を表し、
−置換されても置換されなくてもよく、かつ同一又は異なる場合があるラジカルR2は、C1−C18アルコキシル基又はC5−C18シクロアルコキル基(好ましくは、C1−C8アルコキシル基又はC5−C8シクロアルコキシル基、より好ましくは、C1−C4アルコキシル基、特に、メトキシル及び/又はエトキシル)を表す。
上記式(I)の多硫化アルコキシシランの混合物、特に従来の購入可能な混合物の場合には、「n」の平均値は分数、好ましくは2〜5、より好ましくは4に近い値である。しかし、本発明はまた、有利な態様においては、例えば、二硫化アルコキシシラン(n=2)で実施することができる。
多硫化シランの例として、特に、式[(C25O)3Si(CH2322である略称がTESPTであるビス(3−トリエトキシシルプロピル)四硫化物、又は式[(C25O)3Si(CH23S]2である略称がTESPDであるビス(トリエトキシシルプロピル)二硫化物のような、例えば、ビス(3−トリメトキシシルプロピル)又はビス(3−トリエトキシシルプロピル)の多硫化物のようなビス−((C1−C4)アルコキシル−(C1−C4)アルキルシリル−(C1−C4)アルキル)の多硫化物(特に、二硫化物、三硫化物、又は四硫化物)について言及されることになる。
TESPDは、例えば、「Si75」(質量で75%の二硫化物及び多硫化物の混合物の形態で)という名称でDegussaにより、又は「Silquest A1589」という名称でWitcoにより市販されている。TESPTは、例えば、「Si69」(又は、質量で50%がカーボンブラックで支持される時は「X50S」)という名称でDegussaにより、又は「Silquest A1289」という名称でOsiスペシャルティにより市販されている(両方の場合に、4に近い平均値を有する多硫化物の市販の混合物)。
好ましいカプリング剤として、特許出願WO02/083782に説明されているように、ビス−(モノ(C1−C4)アルコキシル−ジ(C1−C4)アルキルシリルプロピル)、特に、ビス−モノメトキシジメチルシリルプロピル四硫化物の多硫化物(特に、二硫化物、三硫化物、又は四硫化物)が同様に言及されることになる。
上述の多硫化物アルコキシシラン以外のカプリング剤の例として、特に、例えば、特許出願WO99/02602又はWO01/96442に説明されているような二官能性ポリオルガノシロキサン、又は特許出願WO02/30939及びWO02/31041に説明されているようなヒドロキシシラン多硫化物について言及されることになる。
当業者は、意図する用途、用いるエラストマーの性質、及び補強金属水酸化物の量に従って、補足的補強充填剤として用いるあらゆる他の無機充填剤によって適用可能な場合に追加される本発明の組成物中のカプリング剤の含有量を調節することができることになる。
ジエンエラストマーの質量まで低減されたカプリング剤の量は、好ましくは、0.1phr〜15phr、より好ましくは、0.5phr〜10phrである。
用いるカプリング剤は、本発明の組成物のジエンエラストマー上に事前に移植することができ(「X」官能性を通じて)、このようにして官能化又は「事前連結」されたエラストマーは、次に補強金属水酸化物のための自由「Y」官能性を含む。カプリング剤はまた、補強金属水酸化物に事前に移植することができ(「Y」官能性を通じて)、このようにして「事前連結」された充填剤は、次に自由「X」官能性を用いてジエンエラストマーに結合することができる。しかし、特に未硬化状態での組成物のより良好な加工性の理由で、自由(すなわち、非移植)状態又は補強金属水酸化物に移植されたカプリング剤を用いることが好ましい。
II−4.様々な添加剤
本発明による組成物は、既に説明した化合物に加えて、例えば、可塑剤又は本質的に芳香族又は非芳香族に関わらずエキステンダー油、特に僅かに芳香性又は非芳香性である油(例えば、ナフテン又はパラフィン油、MES又はTDAE油)及び/又は高Tg(好ましくは30℃よりも高い)炭化水素可塑性樹脂、色素、抗酸化剤型の保護剤、オゾン劣化防止剤、抗疲労剤、カプリング活性剤、メチレン受容体及び供与体、例えば、WO02/10269に説明されているようなビスマレイミド又は他の補強樹脂、硫黄又は硫黄及び/又は過酸化物供与体のいずれかをベースとする架橋システム、加硫促進剤、加硫活性剤、金属又は織物に対するゴムの接着促進システム、例えば、ヘキサチオスルホン酸ナトリウム、又はN,N’−m−フェニレン−ビスシトラコンイミドのような抗復帰剤、その他のような自動車のための接地システム、特にタイヤの製造を意図したジエンゴム組成物に通常用いる添加剤を含有することができる。当業者は、彼の特定の要件に従って組成物の処方を調節することができることになる。
本発明によるゴム組成物はまた、上述のカプリング剤に加えて、ゴム基質内の充填剤の分散性の改良及び組成物の粘性の減少の結果、補強金属水酸化物を覆うための作用物質(例えば、単一Y官能性を含む)、又はより一般的に未硬化状態でこれらのゴム組成物の加工性を改良する傾向がある加工助剤を含有することができ、例えば、0.5phr〜3phrの好ましい量で用いるこれらの作用物質は、例えば、アルキルアルコキシシラン(特に、例えば、「Dynasylan Octeo」という名称でDegussa−Hulsによって市販されている1−オクチル−トリエトキシシラン、又は「Si216」という名称でDegussa−Hulsによって市販されている1−ヘキサ−デシル−トリエトキシシランのようなアルキルトリエトキシシラン)、ポリオール、ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール)、1級、2級、又は3級アミン(例えば、トリアルカノールアミン)、例えば、α、ω−ジヒドロキシ−ポリオルガノシロキサン(特に、α、ω−ジヒドロキシ−ポリジメチルシロキサン)のような水酸化又は加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
II−5.ゴム組成物の調製
組成物は、当業者に公知の2つの連続調製相を用いて適切な混合物で製造される:すなわち、110℃〜190℃、好ましくは130℃〜180℃の最高温度(Tmax)までの高温における熱機械的加工又は混練の第1の相(「非生産」相)、及び続いて一般的に例えば60℃〜100℃の110℃よりも低い低温における機械的加工の第2の相(「生産」相)であり、この仕上げ相の間に架橋又は加硫システムが組み込まれる。
本発明による製造工程は、少なくとも補強充填剤及びカプリング剤が第1のいわゆる非生産相中にジエンエラストマー内に混練によって取り込まれ、すなわち、少なくともこれらの様々な基本成分が、110℃〜190℃、好ましくは130℃〜180℃の最高温度が達成されるまで1つ又はそれよりも多くの工程で混合物内に導入されて熱機械的に練られるという特徴がある。
一例として、第1(非生産)相は、加硫システムを除いて補足的被覆剤又は処理剤及び様々な他の添加剤に必要な全ての基本成分が、従来の内部ミキサーのような好ましいミキサー内へ導入される間に、単一の熱機械的工程が達成される。この非生産相中の混練の全期間は、好ましくは1分〜15分である。従って、得られた混合物を冷却後、加硫システムは、次にオープンミルのような一般的に外部ミキサー内に低温で取り込まれ、全組成物は、次に、例えば2分〜15分の数分間混合される(生産相)。
従って、得られた最終組成物は、次に、トレッド、クラウンプライ、側壁、カーカスプライ、ビーズ、当て材、内側チューブ、又はチューブレスタイヤのための気密内部ゴムのような半完成製品を製造するために用いる例えばゴム輪郭要素を形成するために、例えば、特に実験室での特徴付けのために薄膜又はシートの形態でカレンダー加工され、又は代替的に押し出される。
加硫(又は硬化)は、特に、硬化温度、採用した加硫システム、問題の組成物の加硫速度、又はタイヤのサイズに応じて例えば5分〜90分の間で変更することができる十分な時間にわたって、加圧下で一般的に130℃〜200℃の温度で公知の方法で実施される。
厳密な意味での加硫システムは、好ましくは、硫黄及び1次加硫促進剤、特にスルフェンアミド型の促進剤をベースとする。この基本加硫システムには、第1の非生産相中に及び/又は生産相中に、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体、その他のような様々な公知の2次促進剤又は加硫促進剤を加えることができる。硫黄は、例えば、本発明がタイヤトレッドに適用される時に、0.5phr〜3.0phrのような0.5phr〜10phr、より好ましくは、0.5phr〜5.0phrの好ましい量で用いられる。1次加硫促進剤は、本発明が特にタイヤトレッドに適用される時に、0.5phr〜10phr、より好ましくは、0.5phr〜5.0phrの好ましい量で用いられる。
本発明は、「未硬化」状態(すなわち、硬化前)及び「硬化」又は加硫状態(すなわち、架橋又は加硫後)の両方の上述のゴム組成物に関することは言うまでもない。
本発明による組成物は、単独で又はタイヤ製造に使用可能なあらゆる他のゴム組成物との混合で使用することができる。
III.本発明の実施形態の実施例
III−1.補強金属水酸化物の合成
用いた機器:
−5リットル二重ケーシング反応器;
−撹拌モータ(Heidolph);
−サーモスタット制御の浴;
−遠心抽出器(Rousselet−RC30VxR型);
−凍結乾燥機(Christ Gamma2−20);
−1500W超音波探触子。
用いた前駆体:
−無水エタノール(Prolabo−Ref.20821.296);
−水酸化アンモニウムNH4OH(Fluka−Ref.09860);
−テトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS)(Aldrich−Ref.13190−2);
−水酸化アルミニウムAlOOH(棒状形態のベーマイト);
−二重脱イオン水。
作業方法:
開始金属水酸化物(以下の試験で「B」で参照する充填剤)は、アルミニウム酸化物−水酸化物(ALOOH−結晶形「ベーマイト」)であり、その2次粒子(凝集体)は、実質的に4(L2=40nm及びE2=10nm)に等しい形状係数F2のロッドの形態の1次粒子で形成され、これらの2次粒子は、添付の表1に示す密度及びBET表面積の特性を有する。
それは、C.カヤ他著「熱水合成及びその付加によるナノ構造セラミック粉末」、微孔性及びメソ多孔性物質,54巻,37−49ページ,2002年に説明されている公知の作業方法により、高圧及び高温(実質的に200℃)で酢酸の水溶液中の水酸化アルミニウムジアセテート前駆体(CH3COO)2Al(OH)から合成された。
充填剤Bの粒子は、次に、ストーバー法によりエタノール中のテトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS)の加水分解を用いてシリカの均一層によって覆われる。
詳細には、手順は以下の通りであった:すなわち、4.47lgのエタノールが、二重ケーシングを備えた5l(リットル)反応器内に導入される。媒質の温度は、二重ケーシングに接続したサーモスタット制御浴によって40℃に調節される。反応媒質は、300rpmの速度で回転するモータに連結された6つの面を有する「Teflon(登録商標)」によって均質化される。次に、容積168.6ml12M水酸化アンモニウムが加えられ、かつ73.2mlの二重脱イオン水が加えられる。次に、混合物は、40℃で30分間撹拌され続ける。200mlのエタノール中の25gのAlOOHの懸濁液が、次に導入される。この懸濁液は、30分間100%出力で用いる1500W探触子を用いて超音波処理された後に取りこまれる。次に、4.47Mテトラエチルオルトケイ酸塩の93mlが急速に加えられる。反応媒質は、1時間40℃の温度で撹拌され続ける。製品は、抽出されるように(抽出器の回転速度:600rpm)30ml/minの流速で蠕動ポンプを用いて抽出器内に導入され、次に、1lのエタノール及び12lの水で洗浄される(蠕動ポンプの流速:100ml/分;抽出器の回転速度:1000rpm)。次に、以下の条件下で凍結乾燥によって乾燥される:すなわち、−15℃及び1,030mbarで48時間の主乾燥;次に、動的真空下において0℃で12時間の最終乾燥。製品は、最後に篩にかけられる(<400μm)。
次に、SiO2で覆われた27gのAlOOH粒子が得られる。以下の試験では、充填剤Cで参照するこの充填剤は、表1に示す密度及びBET表面積の特性を示している。
TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて特徴付けると、これらの粒子は、ロッドの形態の1次粒子の凝集体の形態であり、このロッドは、40nm−50nmの程度の平均長さl2及び実質的に10nm−15nmの平均厚みE2を有し、従って、これらの形状係数F2は、実質的に4に等しい。
一例として、TEMによる特徴付けのために、以下の作業方法が適用された:すなわち、12mgの充填剤のサンプルが、超音波探触子を用いてイソプロパノール内に分散された。懸濁液の滴は、連続炭素膜(Formvar)で覆われた第1のニッケルのグリッド上に、次に、ホーリー炭素膜で覆われた第2の銅のグリッド上に堆積させた。観察は、200kVの電圧で作動し、カメラ(Megaview)を装備した「フィリップスTEM」(CM200を参照)上で実施された。
X線回折パターン(理学−RU300回転アノード発生器;Cu管;λ=1.5418Å;P40kV*200mA;Niフィルタ)は、主なベーマイト相及びシリカの非結晶ハローの存在を示している。ペレットを形成するようにホウ酸と共に10トンの加圧下で圧縮されている数mgの粉末を含むサンプルで実施された蛍光X線(フィリップスの「PW1400」λ分散分光計及びScアノード管)による分析は、20%程度のシリカの質量パーセントを示している。
最後に、NMR分析は、シリカの層が、共有結合により正確に安全に金属水酸化物に固定されることを容易に確かめることを可能にする。NMRスペクトルは、公知の方法で4.7−テスラ超伝導性磁石(39.76MHzに等しいシリコンのラーモア周波数)を装着したブルカーの「ASX 200MHz」分光計上で得られる。信号を得るために、粉末形態のサンプルは、4KHzの周波数でマジック角で回転する約0.3cm3の円筒型酸化ジルコニウムサンプルホルダ(ロータ)に置かれる。この角度の観察中に、高出力分離を使用して、陽子−シリコン相互作用を平均してゼロにする。CPMASスペクトルは、共有結合Si−O−Alから生じるシリカの特徴ではない−80ppmでの肩部を示している。
III−2.組成物の調製
以下で試験する組成物は、次のように調製される:すなわち、ジエンエラストマー(又は、適用可能な場合にはジエンエラストマーの混合物)が、70%〜75%まで満たされた内部ミキサー内に導入され、その初期タンク温度は、約90℃であり;次に、例えば、1分の程度の適切な混練時間後に、加硫システムを除いて充填剤及び関連カプリング剤を含む全ての他の成分が加えられる。約12分の持続時間の熱機械的仕事が、次に、約160℃の気温の低下が得られるまで70rpmの平均ブレード速度で実施される。
このようにして得られた混合物は回収され、この混合物は冷却され、次に、加硫システム(硫黄及びスルフェンアミド型1次促進剤)は、適切な時間(例えば、約8分)にわたって全て混合する(生産相)ことにより、30℃で外部ミキサー(ホモフィニッシャ)上に加えられる。
このようにして得られた組成物は、次に、これら組成物の機械的特性を測定するために、ゴムのプレート(2mm〜3mmまでの厚み)の形態でカレンダー加工されるか、又はタイヤトレッドの形態で押し出される。加硫(硬化)は、加圧下で150℃で40分間実施される。
以下の試験では、補強金属水酸化物は、50phrよりも多い好ましい量で用いられ、この補強金属水酸化物は、更に、全補強充填剤の質量で全てか又は少なくとも90%よりも多くを含み、後者の少数部分(10%よりも少ない)は、カーボンブラックによって形成される。
III−3.試験
この試験の主な目的は、硬化速度の観点から、特に従来のHDシリカと比較して上述のように補強金属水酸化物の優位性を明らかにすることである。
このために、トレッドの製造のために用いる4つの組成物が比較される。ジエンエラストマーは、スチレンの質量で25%を含む溶液(SSBR)中で調製されたSBRであり、存在するポリブタジエン単位は、40%の1,2−ポリブタジエン単位及びトランス−1,4ポリブタジエン単位(Tg=−38℃)である。
これらの4つの組成物は、それらの性質を除いて、用いる充填剤と実質的に同一である:
−組成物C−1:充填剤A(シリカ);
−組成物C−2:充填剤B(AlOOH);
−組成物C−3:混合(容積で50/50)充填剤A+充填剤B;
−組成物C−4:充填剤C(シリカで覆われた充填剤B)。
従って、組成物C−4だけが本発明によるものである。
対照組成物C−1のために選択されたHDシリカ(充填剤A)は、公知の方法で通常低エネルギ組成物の乗用車タイヤトレッドを補強するために用いる超高補強機能(ロディアからの「Zeosil」タイプ「1165MP」)を有するタイヤ等級シリカである。
これらの様々な組成物では、TESPTカプリング剤は、対照組成物C−1のシリカに対して用いる充填剤の密度及びBET表面積の差に鑑みて、表面被覆の実質的に当量で導入された。
表2及び表3は、順に、様々な組成物の処方(表2−phrで表す様々な製品の量)及び40分間150℃で硬化前後の組成物の特性(表3)を示している。
表3の結果を読むと、本発明による組成物C−4は、対照組成物C−1と比較して第一に非常に近い弾性率比(M300/M100)、僅かに低い(従って、より良好な)ヒステレシス(tan(δ)max)によって特徴付けられ、当業者に公知の補強に関する両指摘は、充填剤C(シリカで覆われた金属水酸化物)の補強機能を立証することが分かるであろう。
このようなことは、組成物C−2の充填剤B(シリカで覆われていない粗金属水酸化物)の場合も、HDシリカの混合物及び組成物C−3の充填剤Bの場合も当て嵌まらず、この両方は、対照溶液C−1と比較して低弾性率比(M300/M100)、明らかに増大している(従って、あまり良好でない)ヒステレシス(tan(δ)max)を示している。
とりわけ、驚いたことに、本発明の組成物C−4は、HDシリカ(相対単位でベース100)と比較して非常に大幅に(約2.6の係数で)増加している加硫速度(パラメータKによって示す)を示し、従って、カーボンブラックで強化された均等ゴム組成物で通常見られるものに後者を回復させる。
更に、組成物C−2及びC−3の導入遅延Ti(約1分)が、対照溶液(10分)と比較して工業的観点から実際上損なわれる方法で低下している場合、本発明の組成物C−4は、その非常に加速された硬化速度(K)により、未硬化状態での組成物の生産加工性の観点から完全に満足できるままであるスコーチング(Ti=6.5分)と組み合わせた著しくかつ同等に予期せぬ利点を有することが分かるであろう。
すなわち、上述の補強金属水酸化物は、本発明の組成物に特性の有利かつ予期せぬ妥協点を提供し、この特性は、先行例で示すように、過去において金属水酸化物、特に酸化アルミニウム及び/又は水酸化物又は更にHDシリカとのこのような酸化物及び/又は水酸化物の混合物で得られた結果を決して導くことができなかったものである。
補強金属水酸化物の粒子の好ましい異方性は、本発明の組成物に有利な異方特性を与え、それは、カレンダー加工の方向及びカレンダー加工に垂直の方向の張力による剛性を比較することによって容易に識別することができる。このような異方特性は、組成物の機械的特性を分離するために、従って、組成物に付加することができる特定の応力モードに対して後者の反応を調節するために有利に使用することができる。
異方充填剤は、補強が不十分であり、これらの比較的大きなサイズのためにカーボンブラック又はHDシリカのようなタイヤのための従来の充填剤を真の補強充填機能において置換することができなかったと一般的にこれまで受け取られてきた。これからは、従って、本発明により1つの同一の充填剤で、ゴム組成物の補強及び異方特性を組み合わせることができるようになる。
(表1)
Figure 0004964769





(表2)
Figure 0004964769
(表3)
Figure 0004964769

Claims (8)

  1. 少なくともジエンエラストマー、補強充填剤、及びカプリング剤をベースとするゴム組成物であって、
    前記充填剤が、シリカで覆われた合成金属水酸化物を含み、該水酸化物の金属が、Al、Fe、Mg、及びこれらの金属の混合物から成る群の中から選択される、
    ことを特徴とする組成物。
  2. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエン/スチレン・コポリマー、ブタジエン/イソプレン・コポリマー、イソプレン/スチレン・コポリマー、ブタジエン/スチレン/イソプレン・コポリマー、及びこれらのエラストマーの混合物から成る群の中から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記カプリング剤が、少なくとも二官能性であるシラン又はポリシロキサンである、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
  4. 前記金属水酸化物のシリカの量(質量%)が、前記覆われた水酸化物の総質量の5%〜50%を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 組成物中の金属酸化物の量が、50phrよりも多い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記金属水酸化物が、1次粒子の凝集体(又は2次粒子)を含み、該凝集体が、2よりも大きなアスペクト比(F1=L1/E1)を有する異方形態である(該凝集体の数により、L1は平均長さ、E1は平均厚みを表す)、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 少なくとも1つのジエンエラストマー、少なくとも補強充填剤及びカプリング剤が組み込まれている、タイヤの製造のために使用可能で加硫速度が改善したジエンゴム組成物を得る方法であって、
    前記充填剤が、シリカで覆われた合成金属水酸化物を含み、該水酸化物の金属が、Al、Fe、Mg、及びこれらの金属の混合物から成る群から選択され、
    混合物全体が、110℃〜190℃の最高温度に達するまで1つ又はそれよりも多くの工程で熱機械的に練られる、
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組成物を含むタイヤ。
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