JP4964216B2 - ラチェットスパナ - Google Patents

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本発明は、特に逆回転させると空回りする、回転方向が一方向に制限されたラチェットスパナに関する。
図12に示すように、例えば米国特許7,111,529号に係る従来のラチェットスパナは、ヘッド部(40)を有すると共に、そのヘッド部(40)の前端中央に口部(41)が凹設されるものであり、該口部(41)の周囲には、ラチェットスパナの逆回転時に、ボルトヘッドを離脱させるための空間を提供するため、所定の間隔を置いて複数の弧状凹入溝が形成され、また、該ヘッド部(40)には夫々、該口部(41)の上側と下側にそれぞれ上スパナ部(42)と下スパナ部(43)が形成され、その内、下スパナ部(43)の内には、両側に開口する設置溝(431)が形成され、該設置溝(431)の内部に、テーパースプリング(44)と、該テーパースプリング(44)の外端に当接され、該口部(41)内へ突出する爪(45)とが設置され、更に、前記設置溝(431)の両側の開口を封止するため、該設置溝(431)の両側に、スポット溶接により2つの側面カバー(46)が結合される。
前記従来のラチェットスパナを使用する時は、前記爪(45)の側面と、前記口部(41)の周囲の形状によりボルトヘッドを挟持してから、ヘッド部(40)を順回転させることによりボルトを締め込む。また、前記ボルトを締め込み動作を繰り返すためには、逆回転させる時は、ヘッド部(40)をそのままの状態で逆回転させれば、ボルトヘッドの斜面が爪(45)を設置溝(431)内に押し込むことにより、ボルトヘッドがやや離間し、ヘッド部(40)のみを逆回転させることができる。この方法によれば、前記順回転及び逆回転の動作を繰り返すことにより、ラチェットスパナをボルトヘッドから離さずに素早くボルトを締め込むことができる。
米国特許7,111,529号明細書
しかしながら、上記効果を有する従来のラチェットスパナには、製造上及び使用上において、以下に示すような問題があった。
1.従来のラチェットスパナにおいては、狭い設置溝(431)の内部に弾性体を設置する必要があるため、伸縮可能なテーパースプリング(44)を用いたが、該テーパースプリング(44)を設置するためには、設置溝(431)の内端を直角状に形成する必要がある。しかし、このような構造は、精密鋳造、ワイヤ放電加工、レーザー切断でなくては成型することができないので、製造コストの増加に繋がってしまうと共に、従来の製造方法では、前記口部(41)を複合工作機械により形成した後に、ワイヤ放電加工またはレーザー切断により設置溝(431)を凹設するという、2段階の加工が必要となるので、加工精度を低下させる恐れがある。
2.従来のラチェットスパナは、爪(45)を進退させる空間を提供するために、より深い設置溝(431)を必要とするが、これに応じて、強度不足による破断を防ぐために、下スパナ部(43)をより厚くしなくてはならない。このように、従来のラチェットスパナによれば、下スパナ部(43)の厚さをより肉厚にする必要があるので、小型化を図ることができない。
3.従来のラチェットスパナの爪(45)が作動する時は直線的に進退するので、該爪(45)の端面が設置溝(431)に接触せず、ボルトヘッドに接触する部分も面積が頗る小さいので、使用時にボルトヘッドから外れてしまう恐れがあると共に、該爪(45)は進退移動であることから、その両側には緩衝や移動可能な空間が全くないので、異なるボルトヘッドのサイズに合わせることができない。
4.従来のラチェットスパナにおいては、設置溝(431)の近傍に、側面カバー(46)をスポット溶接するときに用いる2つの突出点(432)が設けられている。しかしながら、このような結合手段によっては、側面カバー(46)の外観に溶接の痕などが残るだけでなく、ラチェットスパナが衝撃を受けた時に、強度が足りず側面カバー(46)が容易に外れてしまうという問題がある。
以上のような事情を鑑みて、本発明は、従来のラチェットスパナにおける加工困難性、強度不足、及び小型化し難いなどの問題を解決すべく、ヘッド部の内側に弧状溝を形成させ、その内部にロック部材を設けることにより、ボルトの締め付けまたは開放ができるラチェットスパナを提供することを目的としている。
本願の第1発明は、柄部を有し、該柄部の前端にヘッド部が形成され、該ヘッド部の前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部が形成されると共に、該ヘッド部における、口部の上側と下側とにそれぞれ、対応し合う上スパナ部と下スパナ部とが形成され、該口部の周囲においては、上スパナ部の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部の近傍に位置する部分を順方向端部とし、更に、前記ヘッド部における、口部の周囲と対応する内壁に凹入してなる弧状溝が形成され、且つ前記下スパナ部の内側面の前端に、内側に向かって突出する脱落防止凸部が形成され、該下スパナ部の内側面における前記脱落防止凸部の後側に下挟持面が形成され、該下スパナ部の内側面の後端に、該下挟持面に対して60度の角度をなすように傾斜する下支持面が形成されると共に、前記弧状溝は、前記口部の周囲における中央からやや上方に近い箇所に位置し、また、該ヘッド部における、前記弧状溝の左側又は右側と対応する位置に少なくとも1つの側壁が形成されるスパナ本体と、
順方向に摺動した後、逆方向に復位できるように前記弧状溝の内部に設けられる弧状のブロック体であり、逆方向端部に爪が形成され、該爪の内壁が該弧状溝の逆方向端部から内側に向かって突出し、該爪の内壁に、前記下挟持面とともにボルトヘッドの相対する面を挟持するための挟持面が形成され、更に、該爪の逆方向端部に該挟持面と隣接すると共に、前記ヘッド部が逆回転する時、該ボルトヘッドの周囲に押圧され、該爪を弧状溝の内部に押し込むための当接面が形成されるロック部材とを有することを特徴とするラチェットスパナ、を提供する。
本願の第2発明は、柄部を有し、該柄部の前端にヘッド部が形成され、該ヘッド部の前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部が形成されると共に、該ヘッド部における、口部の上側と下側とにそれぞれ、対応し合う上スパナ部と下スパナ部とが形成され、該口部の周囲においては、上スパナ部の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部の近傍に位置する部分を順方向端部とし、更に、前記ヘッド部における、口部の周囲と対応する内壁に凹入してなる弧状溝が形成され、且つ前記上スパナ部の内側面の中央に凹状部が凹設され、該凹状部の前側に、前後に傾斜する山形の挟持斜面が形成され、該上スパナ部の内側面における該凹状部の後側に、該挟持斜面に対して60度の角度で傾斜する上支持面が形成され、前記弧状溝は、前記口部の周囲における中央から下方に近い箇所に位置し、また、該ヘッド部における、前記弧状溝の左側又は右側と対応する位置に少なくとも1つの側壁が形成されるスパナ本体と、
順方向に摺動した後、逆方向に復位できるように前記弧状溝の内部に設けられる弧状のブロック体であり、逆方向端部に爪が形成され、該爪の内壁が該弧状溝の逆方向端部から内側に向かって突出し、該爪の内壁に、前記挟持斜面とともにボルトヘッドの相対する面を挟持するための挟持面が形成され、更に、該爪の逆方向端部に該挟持面と隣接すると共に、前記ヘッド部が逆回転する時、該ボルトヘッドの周囲に押圧され、該爪を弧状溝の内部に押し込むための当接面が形成されるロック部材とを有することを特徴とするラチェットスパナを提供する。
本願の第1及び第2発明において、前記側壁に前記弧状溝を貫通する位置決めピンが挿設され、前記ロック部材の中央に、該位置決めピンに貫通される弧状のガイド孔が穿設され、該ロック部材が順方向に摺動すると、逆方向に復位させる付勢力が発生する、前記スパナ本体と前記ロック部材との間にスプリングが介設されることが好ましい
本願の第1及び第2発明において、前記ヘッド部における前記弧状溝の左側及び右側にそれぞれ、対向するように2つの側壁が形成され、該2つの側壁上に前記位置決めピンを挿設するためのピン穴が穿設され、前記ロック部材の順方向端部の内壁の輪郭は、前記口部の周囲の輪郭と対応していることが好ましい
本願の第1及び第2発明において、前記弧状溝の内壁における順方向端部の近傍に底溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に該底溝と対応する、スプリングを設置するためのスプリング溝が凹設され、該スプリングの一端は、該スプリング溝の逆方向端部に当接されると共に、他端は、該底溝の順方向端部に当接されることが好ましい
本願の第1及び第2発明において、前記弧状溝の内壁における順方向端部の中央に挿入溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に、該挿入溝と対応するスプリング溝が凹設され、前記スプリングの一端は、該挿入溝に挿入されると共に、該挿入溝から突出する他端は、該ロック部材のスプリング溝に挿入させて当接されることが好ましい
本願の第1及び第2発明において、前記ロック部材の外壁の順方向端部には、前記ガイド孔の順方向端部及び逆方向端部を貫通するように、且つ該ロック部材の内部に向かうように貫通溝が凹設されると共に、前記スプリングは、該貫通溝に嵌設され、その両端は夫々、該ロック部材の貫通溝の内端及び前記スパナ本体の位置決めピンに当接されることが好ましい
本願の第1及び第2発明において、前記弧状溝の内壁の中央に第2底溝が凹設されると共に、前記ロック部材における逆方向端部の外壁に、前記第2底溝と対応する第2スプリング溝が凹設されると共に、該第2底溝及び第2スプリング溝の間にスプリングが嵌設され、その両端は夫々、該第2底溝の内端及び第2スプリング溝の逆方向端部に当接されることが好ましい
本発明のラチェットスパナを使用する時は、ロック部材の挟持面と、ヘッド部の内壁を用いてボルトヘッドの周囲を挟持し、柄部を動かしてヘッド部を順回転させればボルトを締め込むことができる。
一方、ヘッド部を逆回転させると、ボルトヘッドの角がロック部材の当接面を押圧し、ロック部材の爪を弧状溝に押し込み、ボルトヘッドが挟持面から開放された状態となるので、ヘッド部のみを逆回転させることができる。このように、本発明においては、ヘッド部を順回転および逆回転の動作を繰り返すことができるので、ラチェットスパナをボルトヘッドから外さずに素早くボルトを締め込むことが可能となる。
また、本発明に係るラチェットスパナは、ロック部材の弧状溝が凹状の構造を呈すると共に、該ロック部材は、弧状面に沿って摺動するように設計されていることから、従来のものと比較した時、製造上および使用上、以下に示すような利点がある。
1.本発明に係るラチェットスパナの弧状溝は浅いが、より長くすることにより、スプリングの設置に十分な空間を得ているので、従来のように、小弧状溝に見合ったテーパースプリングなどの特殊なスプリングを用いる必要はない。
2.本発明に係るラチェットスパナにおいては、弧状溝がヘッド部の内壁に浅い状態で凹設されていることから、製造時には、複合工作機械にフライス盤及びキー溝盤を用いることにより、口部及び弧状溝を加工することができるので、複数段階の加工をせずに製造でき、且つコストの低減及び精度の向上を図ることができる。
3.本発明に係るラチェットスパナは、弧状溝が浅いので、ヘッド部の周囲を肉厚にする必要が無く、容易に小型化することができるので、小型のボルトを締め込む場合にも好適である。
4.本発明に係るラチェットスパナにおいては、ロック部材が弧状の形状に沿って摺動することから、ロック部材の挟持面の位置を滑らかに動作させることができるので、多少大きさの異なるボルトを締め込むこともできる。故に、本発明に係るラチェットスパナの適用範囲をより広げることができる。
5.従来のラチェットスパナと比較すると、本発明に係るラチェットスパナの弧状溝は、十分な強度を有する構造であることから、従来のように、衝撃を受けた時、側面カバーが外れて破損する心配は無い。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の斜視図であり、図2は本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分分解斜視図であり、図3は本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分断面図であり、図4は本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分拡大断面図であり、図5は本発明に係るラチェットスパナの第1実施例における逆回転の使用状態を示す部分断面図であり、図6は本発明に係るラチェットスパナの第2実施例の部分断面図であり、図7は本発明に係るラチェットスパナの第3実施例の部分分解斜視図であり、図8は本発明に係るラチェットスパナの第3実施例の部分断面図であり、図9は本発明に係るラチェットスパナの第4実施例の部分断面図であり、図10は本発明に係るラチェットスパナの第5実施例の部分分解斜視図であり、図11は本発明に係るラチェットスパナの第5実施例の部分拡大断面図である。
図1乃至図4に示すように、本発明の第1実施例に係るラチェットスパナは、スパナ本体(10)と、ロック部材(20)と、スプリング(30)とを有している。
前記スパナ本体(10)は、柄部(11)を有し、該柄部(11)の前端にヘッド部(12)が形成され、該ヘッド部(12)の前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部(13)が形成される略円盤状のプレート体であり、該ヘッド部(12)における、口部(13)の上側と下側にそれぞれ、対応し合う上スパナ部(14)と下スパナ部(15)が形成される。尚、前記口部(13)の周囲においては、上スパナ部(14)の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部(15)の近傍に位置する部分を順方向端部とする。
前記下スパナ部(15)の内側面の前端に、内側に向かって突出する脱落防止凸部(151)が形成される。該下スパナ部(15)の内側面における、前記脱落防止凸部(151)の後側に下挟持面(152)が形成される。該下スパナ部(15)の内側面の後端に、該下挟持面(152)に対して60度の角度をなすように傾斜する下支持面(153)が形成される。
前記ヘッド部(12)の内壁における、口部(13)の周囲における中央からやや上方に近い箇所弧状溝(16)が形成されるが、該弧状溝(16)の内壁は、本実施例のように1つの弧からなるものであってもよく、又は複数の弧からなる形状であってもよい。更に、前記弧状溝(16)の両側にそれぞれ側壁(161)が形成され、該2つの側壁(161)に夫々ピン穴(162)が穿設され、該2つのピン穴(162)には、例えばリベット打ちまたは螺合により、位置決めピン(17)が挿設され、また、該弧状溝(16)の内壁における順方向端部の近傍に底溝(163)が凹設される。
前記ロック部材(20)は、前記弧状溝(16)の内部に設けられる弧状のブロック体であり、その外壁が、該弧状溝(16)の内壁と対応する弧状の形状を呈することにより、弧状溝(16)の内壁に沿って摺動することができる。更に、前記ロック部材(20)の中央に、前記位置決めピン(17)に貫通される弧状で長穴のガイド孔(21)が穿設され、該ガイド孔(21)の順方向の周壁と位置決めピン(17)との間に、ロック部材(20)をやや逆方向に摺動させることができる、遊びである緩衝間隙(A)が形成される。
前記ロック部材(20)の順方向端部の内壁の輪郭は、前記口部(13)の周囲の輪郭と対応しており、このような形状を呈することから、該ロック部材(20)を弧状溝(16)に設置すれば、口部(13)の周囲の壁面を適切な形状にすることができるので、スパナ本体(10)に優れた挟持効果を持たせることができる。また、前記弧状溝(16)の内壁における順方向端部の近傍に底溝(163)が凹設され、前記ロック部材(20)の順方向端部の外壁に、該底溝(163)と対応するスプリング溝(22)が凹設されるので、本実施例によれば、本発明のラチェットスパナをボルトヘッド(C)に嵌め込む時、該ロック部材(20)の内壁と、ボルトヘッド(C)の後端の角との間に、離脱間隙(B)が生まれ、これにより、力を入れてヘッド部(12)を順回転又は逆回転させた時、ボルトヘッド(C)の角とロック部材(20)の内壁との接触を回避してロック部材(20)の内壁の破損を防ぐことができる。
前記ロック部材(20)の逆方向端部に爪(23)が形成され、該爪(23)の内壁が前記弧状溝(16)の逆方向端部から内側に向かって突出し、該爪(23)の内壁に、前記下挟持面(152)と対応する挟持面(231)が形成され、また、該爪(23)の逆方向端部における該挟持面(231)と隣接する位置に当接面(232)が形成され、該挟持面(231)における逆方向端部に、内側に向かって突出する小弧状面(233)が形成され、この小弧状面(233)により、滑り止め及び脱落防止効果を得ることができる。
前記スプリング(30)は、前記スパナ本体(10)とロック部材(20)との間に当接されるように前記スプリング溝内(22)に設置され、、その一端は、該スプリング溝(22)の逆方向端部に当接されると共に、他端は、前記底溝(163)の順方向端部に当接され、これにより、前記ロック部材(20)が順方向に摺動すると、逆方向に復位させようとする付勢力が発生する。
前記第1実施例のように、本発明においては、位置決めピン(17)を、前記2つの側壁(161)の間に挿設させ、且つ、ロック部材(20)のガイド孔(21)に挿入させることにより、ロック部材(20)の摺動ストロークを制限するが、逆に、2つの側壁(161)に該ガイド孔(21)と類似する弧状孔を形成すると共に、ロック部材(20)上に該弧状孔と対応する、位置決めピン(17)の役目を果たすピンを設けることにより、該ピンを2つの側壁(161)の弧状孔に沿って摺動させ、ロック部材(20)の摺動ストロークを制限してもよい。即ち、前述した位置決めピン(17)とガイド孔(21)の設置位置は、本実施例に制限されるものではない。
図3乃至図5に示すように、本発明の第1実施例に係るラチェットレンチを使用する時は、ボルトヘッド(C)を口部(13)内に嵌め込み、下挟持面(152)と、ロック部材(20)の挟持面(231)とを用いて、ボルトヘッド(C)の相対する面を挟持し、下支持面(153)にボルトヘッド(C)の他の面を当接する。
そして、前記挟持面(231)がボルトヘッド(C)の表面に接触した時、該挟持面(231)の逆方向端部の小弧状面(233)の突出形状により、該挟持面(231)とボルトヘッド(C)の表面との間にやや間隙ができる。
その後、力を徐々に与えて柄部(11)を動かしてヘッド部(12)を順回転させると、該ヘッド部(12)の上スパナ部(14)に圧力がかかり、ロック部材(20)の挟持面(231)が、ボルトヘッド(C)の表面にしっかり当接され、この時、内側に突出する小弧状面(233)と、下スパナ部(15)の前端に形成される脱落防止凸部(151)とによってボルトヘッド(C)を強固に挟み込むので、使用時における脱落を防止するだけではなく、使用上の安全性も向上させることができる。
更に、前記弧状溝(16)の内壁が複数の弧状からなる場合、前記ロック部材(20)は、複数の弧状からなる内壁に沿って摺動するので、後退時も、曲率の異なる複数の弧状からなる内壁に沿って復位する。故に、ヘッド部(12)が順回転する時、ロック部材(20)には、複数の弧状からなる内壁による抵抗力が加わることから、ロック部材(20)の後退を困難にするので、挟持効果を向上させることができる。
また、本実施例においては、ヘッド部(12)が逆回転する時、ボルトヘッド(C)の周囲がロック部材(20)の当接面(232)を押圧し、該ロック部材(20)を弧状溝(16)に対して順方向に摺動させ、爪(23)を弧状溝(16)の内部に押し込む。これにより、ボルトヘッド(C)が挟持面(231)から離脱し、ヘッド部(12)のみを逆回転させることができる。そして、前記当接面(232)が摺動してボルトヘッド(C)の角を通過すると、スプリング(30)(又は弾性体)の付勢力によりロック部材(20)を瞬時に復位させ、上述した順回転の操作が行えるようになり、再びボルトヘッド(C)を締め込むことができるようになる。故に、本実施例の構造によれば、前記順回転及び逆回転の動作を繰り返すことにより、ラチェットスパナをボルトヘッドから外さずに素早くボルトを締め込むことができる。
本実施例の弧状溝(16)は、ヘッド部(12)の内壁に凹設されることから、製造時には、複合工作機械におけるフライス盤及びキー溝盤により、口部(13)及び弧状溝(16)を加工する。故に、本発明では、一つの工作機械により加工を施すことができるので、スパナのサイズの精度をより向上させることができる。
前記ロック部材(20)は、摺動可能に弧状溝(16)の内部に嵌設され、ボルトヘッド(C)を挟持する爪(23)のみが弧状溝(16)から突出する構成である。また、前記ロック部材(20)の順方向端部の内壁の形状は、前記口部(13)の輪郭と対応しているので、優れたボルトヘッド(C)挟持効果を得ることができる。
本発明においては、前記ロック部材(20)の挟持面(231)及び下スパナ部(15)の下挟持面(152)によりボルトヘッド(C)を挟持した時、該ボルトヘッド(C)によるロック部材(20)の挟持面(231)への当接力が、ロック部材(20)の外壁を介して、弧状溝(16)の内壁まで届くことから、上スパナ部(14)と下スパナ部(15)との間の高剛性の挟持構造によりボルトヘッド(C)を挟持した時、より強い力でボルトヘッド(C)を締め付けることができる。
さらに図4に示すように、前記ロック部材(20)は、摺動可能に弧状溝(16)に設置されると共に、位置決めピン(17)とガイド孔(21)の順方向端部との間に緩衝間隙(A)を有するので、本発明に係るラチェットスパナを、ややサイズの異なるボルトヘッド(C)に使用する時には、ロック部材(20)が僅かにずれることにより、挟持面(231)の角度及び位置がやや調整されてボルトヘッド(C)を挟持できるので、本発明は、適用性に優れると共に、使用範囲も非常に広い。
本発明に係るラチェットスパナのロック部材(20)は、弧状に沿って摺動する構成であることから、従来のように溝部を深く形成する必要はないので、上スパナ部(14)が肉薄にしても破断し難い。故に、本発明に係るラチェットスパナは小型化により、小型のボルトヘッド(C)にも適用することができるので、従来のラチェットスパナよりも、高強度を有すると共に、様々なサイズのボルトヘッドに適用することができる。
尚、本発明においては、前記弧状溝(16)が少なくとも1つの側壁(161)を有し、スポット溶接などの手段で側面カバーのような構造を設けなくてもよいので、一体構造により強度を向上させることができると共に、衝撃を受けた時に側面カバーが破損する恐れもない。
上述したように、本発明の第1実施例に係るラチェットスパナにおいては、弧状溝(16)の左右両側に夫々側壁(161)が形成されてもよいが、左側及び右側の何れか一方にのみ側壁(161)が形成されて他方を開放状態に形成してもよい。前記一方にのみ側壁(161)が形成された状態においては、前記位置決めピン(17)を弧状溝(16)の内部に挿入すると共に、ロック部材(20)のガイド孔(21)に挿入し、その側壁(161)に位置決めピン(17)を挿設する。この構成によれば、ロック部材(20)を位置決めして、その動きを制限することができる。即ち、上述したように、一方にのみ側壁(161)が形成された状態であっても、両側に側壁(161)が形成された状態であっても、所定の作用効果を得ることができれば、側壁(161)の数の変化は、本発明において特に制限されるものではなく、所定の作用効果が得られるものであれば、他の形状であっても構わない。
更に、本発明の第1実施例に係るラチェットスパナは、弧状溝(16)に底溝(163)が形成され、該底溝(163)と、ロック部材(20)のスプリング溝(22)とにより、スプリング(30)の設置空間を提供する。尚、本発明においては、前記ロック部材(20)が順方向に摺動した後に、弾性体により逆方向に復位させる付勢力を提供するための手段として、例えば以下において説明するの第2実施例乃至第4実施例の手段を用いてもよい。
図6に示すように、本発明の第2実施例に係るラチェットスパナにおいては、第1実施例のような底溝(163)は設けられていないが、そのかわりに、弧状溝(16)の内壁の中央における順方向端部の近傍に、スプリング(30)が挿入される挿入溝(163A)が凹設されると共に、該スプリング(30)の、挿入溝(163A)から突出する他端は、ロック部材(20)のスプリング溝(22)に挿入され、スプリング溝(22)の逆方向端部に当接される。
尚、本発明の第2実施例に係るラチェットスパナにおける他の構造、実施の方式、達成可能な効果、並びに弧状溝(16)の片側に側壁(161)を形成してもよいなどの設計は、前記本発明の第1実施例に係るラチェットスパナと同様であるので、それらの説明を省略する。
図7及び図8に示すように、本発明の第3実施例に係るラチェットスパナにおいては、本発明の第1実施例に係るラチェットスパナのように、スプリング(30)がスパナ本体(10)の弧状溝(16)の内壁とロック部材(20)との間に設けられるのではなく、スパナ本体(10)の位置決めピン(17)とロック部材(20)との間に設けられるものであり、即ち、この構成によれば、スプリング(30)は、スパナ本体(10)の弧状溝(16)の内壁に当接されていない。
更に、本発明の第3実施例に係るラチェットスパナにおいては、前記ロック部材(20)の外壁の順方向端部に内部に向かって貫通溝(22B)が形成され、該貫通溝(22B)は、前記ガイド孔(21)の順方向端部及び逆方向端部を貫通すると共に、該ガイド孔(21)の順方向端部に前記位置決めピン(17)が貫設され、更に、貫通溝(22B)の内部に前記スプリング(30)が嵌設され、該スプリング(30)の一端は貫通溝(22B)の内端に当接され、一方、該スプリング(30)の他端は位置決めボルト(17)に当接される。故に、この構成によれば、前記スプリング(30)の付勢力により、ロック部材(20)が順方向に摺動した後、逆方向に復位させることができる。
上述したように、本発明の第3実施例に係るラチェットスパナにおいては、先ずスプリング(30)を貫通溝(22B)に挿入し、ロック部材(20)を弧状溝(16)に設置してから、位置決めピン(17)を2つのピン穴(162)及びガイド孔(21)に挿入すれば、組み合わせ作業を完成することができる。故に、この構成によれば、スプリング(30)の位置の調整が不要であるので、前記本発明の第1,2実施例に係るラチェットスパナに比べて、素早く組み合わせることができる。
尚、前記第3実施例に係るラチェットスパナにおける他の構造、実施の方式、達成可能な効果、並びに弧状溝(16)の片側に側壁(161)が形成されるなどの設計は、前記本発明の第1実施例に係るラチェットスパナと同様であるので、それらの説明を省略する。
図9に示すように、本発明の第4実施例に係るラチェットスパナにおいては、弧状溝(16)に形成される底溝(163)とロック部材(20)のスプリング溝(22)との対応箇所は、本発明の第1実施例に係るラチェットスパナと相違している。
即ち、本発明の第4実施例に係るラチェットスパナにおいては、前記弧状溝(16)の内壁中央に第2底溝(163C)が凹設されると共に、前記ロック部材(20)の逆方向端部の外壁中央に、該第2底溝(163C)に対応する第2スプリング溝(22C)が凹設され、該第2底溝(163C)及び第2スプリング溝(22C)の間にスプリング(30)が設置される。そして、前記スプリング(30)の一端が第2底溝(163C)の内端に当接されると共に、他端が第2スプリング溝(22C)の逆方向端部に当接され、このスプリング(30)の付勢力により、前記ロック部材(20)が順方向に摺動した後、逆方向に復位させることができる。
尚、前記第4実施例に係るラチェットスパナにおける他の構造、実施の方式、達成可能な効果、並びに弧状溝(16)の片側に側壁(161)が形成されるなどの設計は、前記本発明の第1実施例に係るラチェットスパナと同様であるので、それらの説明を省略する。
上述したように、前記第1実施例乃至第4実施例においては、前記弧状溝(16)が、口部(13)の周囲の一側における、上スパナ部(14)の内側に形成され、該弧状溝(16)にロック部材(20)が摺動可能に設置されることにより、ボルトヘッド(C)を一方向に回転させる。また、本発明においては、前記弧状溝(16)を口部(13)の周囲における下スパナ部(15)の内側に形成し、ロック部材(20)を摺動可能に下スパナ部(15)の内側に設置することにより、前記と同様にボルトヘッド(C)を一方向に回転させてもよい。
図10及び図11に示すように、本発明の第5実施例に係るラチェットスパナは、スパナ本体(10D)と、ロック部材(20D)と、スプリング(30D)を有している。
前記スパナ本体(10D)は、柄部(11D)を有し、該柄部(11D)の前端にヘッド部(12D)が形成され、該ヘッド部(12D)は、前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部(13D)が形成される略円盤状のプレート体であり、前記ヘッド部(12D)には、前記口部(13D)の上側と下側にそれぞれ、対応し合う上スパナ部(14D)と下スパナ部(15D)が形成され、該口部(13D)の周囲においては、上スパナ部(14D)の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部(15D)の近傍に位置する部分を順方向端部とする。
前記上スパナ部(14D)の内側面の中央にボルトヘッド(C)の角部が通過する凹状部(141D)が凹設され、該凹状部(141D)の前側に、下且つ後に向かって傾斜する挟持斜面(142D)が形成され、該上スパナ部(14D)の内側面における前記凹状部(141D)の後側に、該挟持斜面(142D)に対して60度の角度で傾斜する上支持面(143D)が形成される。
更に、前記口部(13D)の周囲における、下スパナ部(15D)の内壁に弧状溝(16D)が凹設され、該弧状溝(16D)の内壁は、1つの弧又は複数の弧からなる形状であり、該弧状溝(16D)の左右両側にそれぞれ、対応し合う側壁(161D)が形成され、該2つの側壁(161D)に夫々、ピン穴(162D)が穿設され、該2つのピン穴(162D)に、例えばリベット打ちまたは螺合により、位置決めピン(17D)が貫設される。
前記ロック部材(20D)は、前記弧状溝(16D)の内部に設置される弧状のブロック体であり、該ロック部材(20D)は、その外壁が弧状溝(16D)の内壁形状と対応する弧状に形成されることにより、弧状溝(16D)の内壁に沿って摺動可能となる。また、前記ロック部材(20D)の中央に、前記位置決めピン(17D)に貫通される弧状で長穴のガイド孔(21D)が穿設される。
更に、前記ロック部材(20D)の順方向端部の内壁形状は、前記口部(13D)の周囲の輪郭と対応し、この形状により、前記弧状溝(16D)の空間を満たすと共に、該口部(13D)の周囲の壁面、つまりスパナ本体(10D)の内壁を所定の形状にすることができるので、スパナとして優れた挟持効果を提供することができる。一方、前記ロック部材(20D)の順方向端部における外壁には、前記ガイド孔(21D)の順方向端部及び逆方向端部を貫通する貫通溝(22D)が凹設されると共に、該ロック部材(20D)の逆方向端部に爪(23D)が形成される。そして、該爪(23D)の内壁は、前記弧状溝(16D)から突出するように形成され、該爪(23D)の突出する内壁に、前記挟持斜面(142D)と対応する挟持面(231D)が形成されると共に、該爪(23)における該挟持面(231D)の隣に当接面(232D)が形成され、該挟持面(231D)と当接面(232D)とが接する箇所に、内側に向かって突出する小弧状面(233D)が形成される。
前記スプリング(30D)は、前記スプリング溝(22D)内に設置され、その一端は貫通溝(22D)の内端に当接されると共に、他端は位置決めボルト(17)に当接されることから、このスプリング(30)の付勢力により、前記ロック部材(20D)が順方向に摺動した後、逆方向に復位させることができる。
図10及び図11に示すように、本発明の第5実施例に係るラチェットスパナを使用する時は、ボルトヘッド(C)を口部(13D)に嵌め込み、挟持斜面(142D)及びロック部材(20D)の挟持面(231D)を用いて、該ボルトヘッド(C)における両面を挟持し、上支持面(143D)にボルトヘッド(C)の他の面を当接する。
続いて、前記ボルトヘッド(C)を締め込む時は、ヘッド部(12D)を順回転させることにより、ボルトヘッド(C)を順回転させて締め込み、その後、締め込み動作を繰り返す時は、ヘッド部(12D)を逆回転させ、該ボルトヘッド(C)の周囲でロック部材(20D)の当接面(232D)を押圧しながら、ロック部材(20D)を弧状溝(16D)に対して順方向に摺動させ、これにより、爪(23D)を弧状溝(16D)内に後退させて、ボルトヘッド(C)を挟持面(231D)から離間させ、ヘッド部(12D)のみを逆回転させる。そして、当接面(232D)が摺動によりボルトヘッド(C)の角を通過すると、スプリング(30D)の付勢力によりロック部材(20D)が復位し、再び順回転させればボルトヘッド(C)の締め込み動作を行うことができる。
上述したように、前記第5実施例に係るラチェットスパナにおける実施の形態は、第1実施例に係るラチェットスパナと同様であると共に、説明を省略した小弧状面(233D)の構造及び効果も、前記第1実施例に係るラチェットスパナの小弧状面(233)と同様である。また、前記第5実施例に係るラチェットスパナによる効果は、上述した第1実施例に係るラチェットスパナによる効果と同様であるため、その説明を省略する。
本発明の第5実施例に係るラチェットスパナは、主に第3実施例のラチェットスパナにおけるヘッド部(12)の上側に位置したロック部材(20)を、下側に変更したものであり、本実施例の作動は、順回転及び逆回転によるものであり、下側に位置するロック部材(20D)及び弧状溝(16D)内の構造は、上側に位置するロック部材(20)及び弧状溝(16)内の構造と同様である。尚、相違点としては、単にロック部材(20D)の順方向端部における内壁とそれと対応する口部(13D)の周囲との輪郭が異なることであり、その他の動作及び効果は、前記第3または他の実施例に係るラチェットスパナと同様である。
また、前記第5実施例に係るラチェットスパナにおいては、スプリング(30D)を、その両端がロック部材(20D)及び位置決めボルト(17)に当接されるように設置されるが、第1実施例乃至第4実施例に示すようなスプリング(30)の設置手段を、第5の実施例に適用してもよい。尚、この場合は、単に第1実施例乃至第4実施例と同様の順方向端部及び逆方向端部による構造とすればよいので、その説明を省略する。
尚、以上に述べた各実施例は、本発明の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本発明の技術的範囲は、前記各実施例そのものに何ら限定されるものではない。
従来のラチェットスパナにおける加工困難性、強度不足、及び小型化し難いなど問題を解決すべく、ヘッド部の内側に弧状溝を形成させ、その内部にロック部材を設けることにより、ボルトの締め付けまたは開放ができるラチェットスパナを提供する。
本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の斜視図である。 本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分分解斜視図である。 本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第1実施例の部分拡大断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第1実施例における逆回転の使用状態を示す部分断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第2実施例の部分断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第3実施例の部分分解斜視図である。 本発明に係るラチェットスパナの第3実施例の部分断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第4実施例の部分断面図である。 本発明に係るラチェットスパナの第5実施例の部分分解斜視図である。 本発明に係るラチェットスパナの第5実施例の部分拡大断面図である。 従来のラチェットスパナの部分分解斜視図である。
符号の説明
A 緩衝間隙
B 離脱間隙
C ボルトヘッド
10 スパナ本体
10D スパナ本体
11 柄部
11D 柄部
12 ヘッド部
12D ヘッド部
13 口部
13D 口部
14 上スパナ部
141D 凹状部
142D 挟持斜面
143D 上支持面
14D 上スパナ部
15 下スパナ部
151 脱落防止凸部
152 下挟持面
153 下支持面
15D 下スパナ部
16 弧状溝
161 側壁
161D 側壁
162 ピン穴
162D ピン穴
163 底溝
163A 挿入溝
163C 第2底溝
16D 弧状溝
17 位置決めピン
17D 位置決めピン
20 ロック部材
20D ロック部材
21 ガイド孔
21D ガイド孔
22 スプリング溝
22B 貫通溝
22C 第2スプリング溝
22D 貫通溝
23 爪
231 挟持面
231D 挟持面
232 当接面
232D 当接面
233 小弧状面
233D 小弧状面
23D 爪
30 スプリング
30D スプリング
40 ヘッド部
41 口部
42 上スパナ部
43 下スパナ部
431 設置溝
432 突出点
44 テーパースプリング
45 爪
46 側面カバー

Claims (14)

  1. 柄部を有し、該柄部の前端にヘッド部が形成され、該ヘッド部の前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部が形成されると共に、該ヘッド部における、口部の上側と下側とにそれぞれ、対応し合う上スパナ部と下スパナ部とが形成され、該口部の周囲においては、上スパナ部の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部の近傍に位置する部分を順方向端部とし、更に、前記ヘッド部における、口部の周囲と対応する内壁に凹入してなる弧状溝が形成され、且つ前記下スパナ部の内側面の前端に、内側に向かって突出する脱落防止凸部が形成され、該下スパナ部の内側面における前記脱落防止凸部の後側に下挟持面が形成され、該下スパナ部の内側面の後端に、該下挟持面に対して60度の角度をなすように傾斜する下支持面が形成されると共に、前記弧状溝は、前記口部の周囲における中央からやや上方に近い箇所に位置し、また、該ヘッド部における、前記弧状溝の左側又は右側と対応する位置に少なくとも1つの側壁が形成されるスパナ本体と、
    順方向に摺動した後、逆方向に復位できるように前記弧状溝の内部に設けられる弧状のブロック体であり、逆方向端部に爪が形成され、該爪の内壁が該弧状溝の逆方向端部から内側に向かって突出し、該爪の内壁に、前記下挟持面とともにボルトヘッドの相対する面を挟持するための挟持面が形成され、更に、該爪の逆方向端部に該挟持面と隣接すると共に、前記ヘッド部が逆回転する時、該ボルトヘッドの周囲に押圧され、該爪を弧状溝の内部に押し込むための当接面が形成されるロック部材とを有することを特徴とするラチェットスパナ。
  2. 前記側壁に前記弧状溝を貫通する位置決めピンが挿設され、前記ロック部材の中央に、該位置決めピンに貫通される弧状のガイド孔が穿設され、該ロック部材が順方向に摺動すると、逆方向に復位させる付勢力が発生する、前記スパナ本体と前記ロック部材との間にスプリングが介設されることを特徴とする請求項1に記載のラチェットスパナ。
  3. 前記ヘッド部における前記弧状溝の左側及び右側にそれぞれ、対向するように2つの側壁が形成され、該2つの側壁上に前記位置決めピンを挿設するためのピン穴が穿設され、前記ロック部材の順方向端部の内壁の輪郭は、前記口部の周囲の輪郭と対応していることを特徴とする請求項2に記載のラチェットスパナ。
  4. 前記弧状溝の内壁における順方向端部の近傍に底溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に該底溝と対応する、スプリングを設置するためのスプリング溝が凹設され、該スプリングの一端は、該スプリング溝の逆方向端部に当接されると共に、他端は、該底溝の順方向端部に当接されることを特徴とする請求項3に記載のラチェットスパナ。
  5. 前記弧状溝の内壁における順方向端部の中央に挿入溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に、該挿入溝と対応するスプリング溝が凹設され、前記スプリングの一端は、該挿入溝に挿入されると共に、該挿入溝から突出する他端は、該ロック部材のスプリング溝に挿入させて当接されることを特徴とする請求項3に記載のラチェットスパナ。
  6. 前記ロック部材の外壁の順方向端部には、前記ガイド孔の順方向端部及び逆方向端部を貫通するように、且つ該ロック部材の内部に向かうように貫通溝が凹設されると共に、前記スプリングは、該貫通溝に嵌設され、その両端は夫々、該ロック部材の貫通溝の内端及び前記スパナ本体の位置決めピンに当接されることを特徴とする請求項3に記載のラチェットスパナ。
  7. 前記弧状溝の内壁の中央に第2底溝が凹設されると共に、前記ロック部材における逆方向端部の外壁に、前記第2底溝と対応する第2スプリング溝が凹設されると共に、該第2底溝及び第2スプリング溝の間にスプリングが嵌設され、その両端は夫々、該第2底溝の内端及び第2スプリング溝の逆方向端部に当接されることを特徴とする請求項3に記載のラチェットスパナ。
  8. 柄部を有し、該柄部の前端にヘッド部が形成され、該ヘッド部の前端中央に、後方に向かって凹入してなる口部が形成されると共に、該ヘッド部における、口部の上側と下側とにそれぞれ、対応し合う上スパナ部と下スパナ部とが形成され、該口部の周囲においては、上スパナ部の近傍に位置する部分を逆方向端部とし、下スパナ部の近傍に位置する部分を順方向端部とし、更に、前記ヘッド部における、口部の周囲と対応する内壁に凹入してなる弧状溝が形成され、且つ前記上スパナ部の内側面の中央に凹状部が凹設され、該凹状部の前側に、前後に傾斜する山形の挟持斜面が形成され、該上スパナ部の内側面における該凹状部の後側に、該挟持斜面に対して60度の角度で傾斜する上支持面が形成され、前記弧状溝は、前記口部の周囲における中央から下方に近い箇所に位置し、また、該ヘッド部における、前記弧状溝の左側又は右側と対応する位置に少なくとも1つの側壁が形成されるスパナ本体と、
    順方向に摺動した後、逆方向に復位できるように前記弧状溝の内部に設けられる弧状のブロック体であり、逆方向端部に爪が形成され、該爪の内壁が該弧状溝の逆方向端部から内側に向かって突出し、該爪の内壁に、前記挟持斜面とともにボルトヘッドの相対する面を挟持するための挟持面が形成され、更に、該爪の逆方向端部に該挟持面と隣接すると共に、前記ヘッド部が逆回転する時、該ボルトヘッドの周囲に押圧され、該爪を弧状溝の内部に押し込むための当接面が形成されるロック部材とを有することを特徴とするラチェットスパナ。
  9. 前記側壁に前記弧状溝を貫通する位置決めピンが挿設され、前記ロック部材の中央に、該位置決めピンに貫通される弧状のガイド孔が穿設され、該ロック部材が順方向に摺動すると、逆方向に復位させる付勢力が発生する、前記スパナ本体と前記ロック部材との間にスプリングが介設されることを特徴とする請求項8に記載のラチェットスパナ。
  10. 前記ヘッド部における前記弧状溝の左側及び右側にそれぞれ、対向するように2つの側壁が形成され、該2つの側壁上に前記位置決めピンを挿設するためのピン穴が穿設され、前記ロック部材の順方向端部の内壁の輪郭は、前記口部の周囲の輪郭と対応していることを特徴とする請求項9に記載のラチェットスパナ。
  11. 前記弧状溝の内壁における順方向端部の近傍に底溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に該底溝と対応する、スプリングを設置するためのスプリング溝が凹設され、該スプリングの一端は、該スプリング溝の逆方向端部に当接されると共に、他端は、該底溝の順方向端部に当接されることを特徴とする請求項10に記載のラチェットスパナ。
  12. 前記弧状溝の内壁における順方向端部の中央に挿入溝が凹設され、前記ロック部材の順方向端部の外壁に、該挿入溝と対応するスプリング溝が凹設され、前記スプリングの一端は、該挿入溝に挿入されると共に、該挿入溝から突出する他端は、該ロック部材のスプリング溝に挿入させて当接されることを特徴とする請求項10に記載のラチェットスパナ。
  13. 前記ロック部材の外壁の順方向端部には、前記ガイド孔の順方向端部及び逆方向端部を貫通するように、且つ該ロック部材の内部に向かうように貫通溝が凹設されると共に、前記スプリングは、該貫通溝に嵌設され、その両端は夫々、該ロック部材の貫通溝の内端及び前記スパナ本体の位置決めピンに当接されることを特徴とする請求項10に記載のラチェットスパナ。
  14. 前記弧状溝の内壁の中央に第2底溝が凹設されると共に、前記ロック部材における逆方向端部の外壁に、前記第2底溝と対応する第2スプリング溝が凹設されると共に、該第2底溝及び第2スプリング溝の間にスプリングが嵌設され、その両端は夫々、該第2底溝の内端及び第2スプリング溝の逆方向端部に当接されることを特徴とする請求項10に記載のラチェットスパナ。
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