JP4963957B2 - 熱可塑性強化材用サイジング組成物 - Google Patents
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Description
典型的には、ガラス繊維は、ブシュ又はオリフィスプレートによって溶融ガラスをフィラメントに引き伸ばすこと、潤滑剤、カップリング剤及び膜形成バインダー樹脂を含有するサイジング組成物をフィラメントに適用すること、フィラメントをストランドに集めること、ガラス繊維ストランドを所望の長さのセグメントに切ること、及びサイジング組成物を乾燥させることにより形成される。これらの細断繊維ストランドセグメントは、その後、ポリマー樹脂と混合され、その混合物が圧縮-又は射出成形機に供給されてガラス繊維強化プラスチック製品に形成される。典型的には、細断繊維ストランドは、熱可塑性ポリマー樹脂のペレットと混合され、その混合物が押出機に供給され、ここで、樹脂が融解し、ガラス繊維ストランドの完全な状態が破壊され、繊維ストランドが溶融樹脂全体にわたって分散し、繊維ストランド/樹脂分散系がペレットに形成される。これらのペレットは、次に、成形機に送られ、全体に実質的に均一なガラス繊維ストランド分散系を有する成形複合品に形成される。
しかしながら、都合の悪いことに、このようなプロセスをによって製造される細断ガラス繊維ストランドは、典型的には嵩があり、よく流動しない。結果として、このような細断ストランドは、処理するのが難しく、自動化された処理装置において問題があった。
これらの欠点を克服する試みにおいては、米国特許第5,578,535号に、製造される個々のガラスストランドより約20〜30パーセント密度が高く、且つ直径が約5〜15倍であるガラス繊維ペレットが開示されている。これらのペレットは、(i)繊維ストランドセグメントを個々のフィラメントに分離することを防止するのに十分であるが繊維ストランドセグメントを凝集塊に集合させるには不十分なレベルに切断された繊維ストランドセグメントを水和させること;及び(ii)水和したストランドセグメントを適切な方法によってペレットを形成するのに十分な時間混合することによって調製される。適切な混合法には、繊維が相互に上や周りに移動することを保持するプロセス、例えば、タンブリング、かきまぜ、ブレンド、混入、撹拌、混同が含まれる。これらのペレットがこのような多様な混合法によって製造することができるが、これらの方法の多くが、商業的に用いられるにはあまりに非効率的であり、又はペレット化されていない細断繊維ストランドから製造された複合製品に匹敵する強度特性をそれから製造された複合製品が備えている十分に均一なペレットを生じるように十分に制御することもできないことが見い出された。例えば、改良されたディスクペレタイザの使用によって形成されたペレットがミキサー内での滞留時間がしばしば過度になり、過剰時間ペレットを相互に摩擦させ、それらの摩耗の種類によって、ペレットが分解することになる。このようなペレットの分解は、最終的には成形された複合製品の強度特性を低下させる。
成形された複合製品における変色、又は成形された複合製品を製造するために用いられる材料における変色は、複合物配合物を占める1以上の材料における混入物の存在、又は繊維強化複合物を形成するために用いられる成分における不純物の存在に起因するものである。これらの成分は、複合物に成形される前に強化繊維をコーティングするためのサイジング組成物において用いられる材料であってもよい。例えば、従来のサイジング組成物は、このようなサイジングが適用される場合、化合物に黄色又は他の変色をしばしば与える。これらの変色は、強化材が成形される場合、複合製品に運ばれてしまう。これらの変色は、低熱安定性を有する、不飽和化学剤、例えば、脂肪不飽和界面活性剤及び/又は潤滑剤の酸化的分解によって引き起こされることがある。これらの変色は、また、例えば、中和剤として用いられる、窒素含有化合物、例えば、アミド、イミド、カチオン界面活性剤又はアミン系化学剤によって引き起こされることがある。
歴史的には、変色の問題は、複合配合物に成分を添加して複合配合物が成形される前に変色を妨げることによって部分的に取り組まれてきた。しばしば、熱劣化や関連がある変色を最小限にするために配合物に抗酸化剤が用いられている。また、添加された成分は、複合物配合物の色を変える着色剤、例えば、色素又は染料であってもよい。例えば、青い色素又は染料は、黄変を防止するために複合配合物に添加することができ、結果として、完成した成形複合物は青白く見える。
しかしながら、光学増白剤の使用は、成形された複合物の変色の問題を十分に解決しない。米国特許第5,646,207号によれば、十分に変色を防止するために、蛍光増白剤が複合配合物のマトリックス重合体によく分散されなければならないことから、蛍光増白剤が複合配合物に添加される場合に成形された複合物における変色の問題が依然として残っている。同時に、この特許には、マトリックス樹脂における蛍光増白剤の均一な分散を達成するのが困難であることが述べられている。
複合配合物において、特に、繊維強化材のためのサイジング組成物において光学増白剤、例えば、蛍光増白剤の使用から他の技術的且つ経済的な問題が生じる。技術的な問題は、複合マトリックス重合体の品質又は他の複合成分との望ましくない相互作用を危うくするものである。例えば、光学増白剤は、典型的には、紫外(UV)光又は放射エネルギーの他の形にさらされる場合にマトリックス重合体の分解を加速する。その上、光学増白剤自体も時間とともに化学的に分解することができるので、成形された複合製品の黄変又は他の変色に関与する。他の観察された問題は、複合配合物に添加することができる光学増白剤が他の成分、例えば、抗酸化剤と反応する場合に起こる。この点に関しては、光学増白剤と抗酸化剤を組み合わせることにより、双方の成分の効率が低下し、最終的には結果として複合物が変色する。
ある適用においては、成形された複合製品の色が白色であることを所望されることがある。この点に関しては、白色の着色を与えるために、白色化色素が直接複合成形組成物に添加されてきた。そのような典型的に用いられる白色化色素は、粉末状二酸化チタン(TiO2)である。しかしながら、研磨剤としても作用することができるTiO2のような白色化色素の添加は、強化用ガラス繊維への損傷が生じるとともに複合物の機械的強度を激減させる傾向がある。
それ故、光学増白剤又は増白剤の使用を必要とせずにほとんど又は全く着色がなく且つ成形された複合製品において白色度、輝度、色の安定性及び/又は色の適合性が高い細断ストランドとガラス繊維ペレットを調製するのに用いられる費用効果的なサイジング組成物が当該技術において求められている。
本発明の他の目的は、成形した場合、変色が低下している複合物を備えている強化繊維製品を提供することである。従って、本発明は、2部分サイジング組成物で被覆された強化繊維ストランドから形成された実質的に無色の強化繊維製品を含む。本明細書に用いられる実質的に無色という用語は、強化繊維製品の着色が最少であるか又は全くなく、且つあらゆる最少の着色が肉眼に直ちに明らかでないことを意味する。
本発明は、更に、次の工程を含む高密度化された強化繊維製品を製造する方法を含む。
a) 1以上のカップリング剤を含む前駆体サイズを調製する工程;
b) 前駆体サイズを強化繊維のストランドに適用する工程;
c) 強化繊維のストランドを細断してセグメントを形成する工程;
d) バインダーサイズをセグメントに適用してバインダーサイズのセグメントを形成する工程; 及び
e) バインダーサイズのセグメントを高密度化して高密度化された強化繊維製品を形成する工程。
インライン繊維形成操作を含む連続プロセスにおいては、繊維形成環境の外部でバインダサイズを適用する工程が、毒性、清浄性、臭気、高コスト、又は剪断感受性のために形成プロセスにおいて望ましくない材料の封入を可能にする。
本発明は、また、サイズ組成物及びアミノシランカップリング剤を含有しないバインダーサイズによって大きさを設定された強化繊維材料で形成される成形複合製品を含む。
本発明の前述の及び他の目的、特徴、利点は、次の詳細な説明を考慮することにより以下で更に完全に明らかになる。
強化繊維が形成されるとすぐに、また、それらをストランドに集める前に、サイズ組成物で被覆される。本発明の例示的な実施態様に適切なサイズ組成物は、1以上カップリング剤、カチオン性軟化剤、及び界面活性剤を含む。任意に、サイズ組成物は、従来の添加剤、例えば、pH調整剤、抗酸化剤、消泡剤、加工助剤、潤滑剤、帯電防止剤、非イオン性界面活性剤を含むことができる。
例えば、水溶性エチレングリコールステアレート、エチレングリコールオレエート、エトキシル化脂肪アミン、グリセリン、乳化鉱油、及び有機ポリシロキサンエマルジョンを含むあらゆる種類の潤滑剤がサイズ組成物に用いるのに適切である。好ましい潤滑剤としては、ポリエチレングリコールモノステアレート; ポリエチレングリコールモノオレエート; ブトキシエチルステアレート; ステアリンエタノールアミド(LUBESIZE K-12、Alpha/Owens Corning (“AOC”))から入手できる); EMERLUBE 6760を含む米国特許第3,597,265号に開示されている潤滑剤組成物(Emery Corp.から入手できる); 30%のホワイトオイル、30%のポリエチレングリコール400モノペラルゴネート、30%のポリオキシエチレン(3)ミリスチン酸アルコール、10%のエトキシル化アルキルアミンのブレンド(PARASTAT S-2)(EMERLUBE 7607、Emery Corp.から入手できる)が含まれる。好ましくは、潤滑剤は、約0.05パーセントから約0.10質量パーセントまでの量でサイズ組成物に存在する。
サイズ組成物に用いるのに適切なシランカップリング剤は、例えば、OSi Specialities (“OSi”)、Middlebury, Connecticut又はDow Corning Inc. (“DOW”)、ミッドランド、ミシガンから市販されている。適切なシランカップリング剤の例としては、アミノプロピルトリエトキシシラン、OSiから商品名A-1110として市販されている; ジアミノ-シラン、OSiから商品名A-1120として市販されている; ポリアザミドシリル化アミノシラン、OSiから商品名A1387として市販されているが挙げられるがこれらに限定されない。他の有効な市販されているアミノシランとしては、A-1100(γ-(アミノ)プロピルトリエトキシシラン)(OSi); PC-1130(アミノプロピルメチルジメトキシシラン)(Power Chemical Products(“PCC”)、南京、中国); PC1200(アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン)(PCC); PC1210(アミノエチルアミノプロピルトリエトキシシラン)(PCC); PC1220(アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシ-シラン)(PCC); PC1300(ジエチレントリアミノプロピルトリメトキシシラン)(PCC); PC1600(シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン)(PCC)が挙げられるがこれらに限定されない。
他の適切なカップリング剤としては、有機官能性シラン、例えば、A-154(メチルトリクロロシラン); A-163(メチルトリメトキシシラン); A-189(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン); A-143(γ-クロロプロピルトリメトキシシラン); A-151(ビニルトリエトキシシラン); A-172(ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン); A-188(ビニルトリアセトキシシラン); A-174(γ-(メタクリロキシ)プロピルトリエトキシシラン); A-187(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン); A-1120、n-(トリメトキシシリルプロピルエチレンジアミンを含むOSiから市販されているようなものが挙げられる。
サイズ組成物は、1以上の上で確認したカップリング剤を含むことができる。カップリング剤は、好ましくはサイズ組成物中48-99質量%の全固形分の量で、更に好ましくはサイズ組成物中80-95質量%の全固形分の量でサイズ組成物に存在する。当業者が理解できるように、1以上のカップリング剤は、調製又は受容されるようにサイズ組成物に含まれてもよく、又はサイズ組成物のその他の成分と合わせる前に、前加水分解かさもなければ変性して、例えば、塩又は他の誘導体組成物を形成してもよい。
イミダゾリンは、熱的に安定な有機窒素塩基である。親油性である中和されていないイミダゾリンは、通常は、無極性溶媒や鉱油に可溶であるが、水性系には分散可能な傾向があるだけである。カチオンを形成するイミダゾリンの能力によって、金属、繊維、プラスチック、ガラス、鉱物の負に荷電した表面上へ強く吸着され、それによって、これらの親水性表面を疎水性表面に変換する。イミダゾリン塩は、それらの塩基より非常に親水性である傾向があり、良好な湿潤剤と酸安定清浄剤として機能する。水性系におけるイミダゾリンの適合性は、適切な可溶化剤の使用によって改良することができる。
サイズ組成物の第3成分は、1以上の湿潤剤である。適切な湿潤剤は、一般的には、ガラス繊維の湿潤を容易にするために約35ダイン/cm2未満のサイズ組成物の表面張力を低下させることができる湿潤剤である。あらゆるタイプの湿潤剤をサイジング組成物に用いることができるが、典型的には非イオン性湿潤剤が他のサイズ組成物成分との相互作用を低下させるのに好ましい。特に適切な湿潤剤は、Dupont、ウィルミントン、デラウェアからZONYL FS-300の商品名で販売されているフルオロアルキルアルコール置換ポリエチレングリコールである。
サイズ組成物は、成分の各々をプレミックスに撹拌しながら溶解し、次に、別々のプレミックスを脱イオン水と合わせて主混合物を形成するとともに適切な濃度を達成し且つ固形分の混合を制御することにより製造することができる。プレミックスは、別々に又は同時に主混合物に添加することができる。
上記のように、2部分サイジング組成物もアミノシランカップリング剤を含まないバインダー組成物を含む。バインダー組成物には、エポキシエステル樹脂の非イオン性水性エマルジョン、可撓性エポキシ樹脂を含む非イオン性水性エマルジョン又は、更に典型的には、エポキシエステル樹脂と可撓性エポキシ樹脂双方を含む非イオン性水性エマルジョンが含まれる。バインダー組成物は、また、典型的には組成物の製造容易性を改善するために少量の水性ポリウレタン分散液を含む。エポキシ樹脂エマルジョンとポリウレタン分散液の相対的な割合は、所望の特性や加工の考慮に依存して広範囲に異なってもよい。任意に、バインダー組成物は、当業者に既知の1以上の従来の添加剤、例えば、接着性膜形成ポリマー、潤滑剤、界面活性剤又は界面活性剤の混合物、架橋剤、例えば、バインダー組成物を具体的なプロセス又は使用に適合させるポリ酸、ポリアミン、多官能基ブロックイソシアネートを含むことができる。
エポキシ-エステル樹脂の非イオン性水エマルジョンの例としては、多官能性エポキシ樹脂、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノール-F系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂が挙げられるがこれらに限定されない。非イオン性水性エポキシ-エステル樹脂エマルジョンは、バインダー組成物の約90質量%まで、バインダー組成物の好ましくは約51質量%以下の量でバインダー組成物に存在することができる。
他の適切なエポキシ分散液としては、EPI-REZ樹脂3510-W-60、低分子量の液体のビスフェノールAエポキシ樹脂の水性分散液(EPON(登録商標)樹脂828型); EPI-REZ樹脂3515-W-60(半固体ビスフェノールAエポキシ樹脂の水性分散液; EPI-REZ樹脂3519-W-50(CTBN(ブタジエン-アクリロニトリル)変性エポキシ樹脂の水分散液); EPI-REZ樹脂3520-WY-55、半固体ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1001型)と有機共溶媒との水性分散液; EPI-REZ樹脂3521-WY-53、EPI-REZ樹脂3520-WY-55分散液の低い粘度変形体); EPI-REZ樹脂3522-W-60、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1002型)の水性分散液; EPI-REZ樹脂3535-WY-50; 固体ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1004型)と有機共溶媒との水性分散液; EPI-REZ樹脂3540-WY-55、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1007型)と有機共溶媒との水性分散液; EPI-REZ樹脂3546-WH-53、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1007型)と非HAPS共溶媒との水性分散液; EPI-REZ樹脂5003-W-55、平均官能性が3(EPON SU-3型)のエポキシド化ビスフェノールAノボラック樹脂の水分散液; EPI-REZ Resin 5520-W-60(ウレタン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂の水性分散液); EPI-REZ樹脂5522-WY-55(変性ビスフェノールAエポキシ樹脂(EPON 1002型)と有機共溶媒との水性分散液; EPI-REZ樹脂6006-W-70、平均官能性が6のエポキシド化o-クレシルノボラック樹脂の水分散液が挙げられ、それぞれResolution Performance Productsから市販されている。
潤滑剤もまた、バインダー組成物に含めることができる。適切な潤滑剤としては、例えば、Huntsman Corporation(Zaventem、ベルギー)から入手できるもののようなポリオキシアルキレンアミンが挙げられる。このようなポリオキシアルキレンアミンの個々の例は、JEFFAMINE ED2003(オキシラン、メチル- オキシランを有するポリマー及びビス-(2-アミノプロピル)エーテル); EDR-148(トリエチレングリコールジアミン); D230(ポリ(オキシ(メチル-1,2-エタンジイル))、α-(2-アミノメチルエチル)-ω-(2-アミノメチルエトキシ)-; XTJ-511(アルキルエーテルアミン); D400(ポリオキシプロピレンジアミン); ED-900(オキシラン、メチル-、オキシランを有するポリマー及びビス-(2-アミノプロピル)エーテル); ED-600(オキシラン、メチル-、オキシランを有するポリマー及びビス-(2-アミノプロピル)エーテル); T403(ポリ(オキシ(メチル-1,2-エタンジイル))、-ヒドロ(2-アミノメチルエトキシ)エーテル)と2-エチル-2-(ヒドロキシルメチル)-1,3-プロパンジオール(3:1)であり、それぞれHuntsmanから市販されている。バインダー組成物に存在する場合には、潤滑剤は、バインダー組成物における全固形分の約10質量%までを含むことができ、好ましい量は約6質量%以下である。
適切な帯電防止剤もまた、バインダー組成物で被覆される強化繊維材料のフィラメント間の静電気の生成を低下させるために十分な量でバインダー組成物に含めることができる。適切な帯電防止剤の例としては、Huntsman Corporationから商品名JEFFAMINE ED2003として販売されている、ポリオキシアルキレンアミン、ポリアクリル酸塩、ポリアミン塩が挙げられる。帯電防止剤は、バインダー組成物において全固形分の約6質量%までの量で存在することができる。
他の添加剤も、組成物の他の特性を改良するために用いることができる。このような添加剤としては、例えば、カルナウバワックス、EBS(エチレンビスステアルアミド)、ポリオレフィンワックス、他の官能性付与ワックスのような複雑な型において融解した熱可塑性樹脂の流れを容易にするとともに離型剤として役立つように添加することができるワックスの従来の非イオン性エマルジョンが挙げられる。バインダー組成物に用いるのに適切であることがわかった一添加剤は、MICHEMR LUBE 156F.E.、Michelman, Inc.、シンシナティ、オハイオから市販されているカルナウバワックスの非イオン性エマルジョンである。
2部分サイズ組成物は、実質的に無色であるガラス強化複合物を形成するために用いることができる。複合物の変色は、一般的には、アミノシランの存在のために押出機や射出成形機における配合中に起こる。例えば、アミノシランが、配合と熱老化中にポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)化合物の変色の第一原因であることが見いだされた。しかしながら、2部分サイジング組成物は、適用したバインダー組成物の量から独立した一定のレベルでサイズ組成物にのみアミノシランを含有する。結果として、アミノシランは、高機械的性質を達成するために第1層において形成される。アミノシランはバインダー組成物に存在しないことから、アミノシランの最少量はガラス繊維上に出る。
2部分サイジング組成物の1つの利点は、2部分サイジング組成物の適用から得られた製品が実質的に無色の複合物を維持しつつ0.8 %〜1.4%の強熱減量(LOI)を行うことができることである。更に、繊維上のエポキシ量を増加することができ、マトリックスに分散させる能力をなお維持する。高エポキシは、配合中にマトリックスの鎖延長剤として作用することができ、それによって、粘度と分子量の増加が得られ、試験、例えば、引張強さ、曲げ強さ、アイゾット衝撃、シャルピー衝撃、ノッチ付きアイゾット衝撃に反映される熱可塑性複合物の機械的性質も改善される。バインダー組成物は、高効率で適用することができ、プラントにおける廃水汚染を減少させる。更に、バインダー組成物が高有効性と高効率双方で適用することができることから、、性能を維持しつつ低コストでバインダー適用を達成することができる。更に、バインダー組成物の効率は、高いLOIと良好な繊維の完全な状態を可能にする。
サイズ組成物とバインダー組成物は、典型的には、強化繊維材料、例えば、ストランド、スレッド又はロービングを処理するために用いられる。強化繊維材料は、一般的には、従来の技術によって形成することができる実質的に連続する強化繊維材料の1以上のストランドである。例えば、強化繊維材料は、加熱したブシュによって溶融ガラスを引き伸ばして複数の実質的に連続するガラス繊維を形成し、繊維をストランドに集めることにより形成されるガラスであってもよい。或はまた、強化繊維材料は、従来のプロセスによって製造された1以上のポリマーのストランドであってもよい。このようなポリマーは、例えば、ポリアミド又はアラミドを含み、単独で又はガラス繊維と組合わせて強化繊維ストランドを形成するために使用し得る。炭素又は他の適切な天然繊維を用いることもできる。好ましくは、本発明に用いられる強化繊維材料は直径が約3ミクロンから約90ミクロンまでの繊維を含み、セグメントに切断すべき典型的なストランドは約50繊維から約2000繊維までを含む。ストランドは、直径が約3ミクロンから約23ミクロンまでの約400繊維から約800繊維を含むように形成することができる。このような繊維を作りストランドに集めるのに適したあらゆる装置が、本発明に用いられる繊維を形成するために用いることができる。
本発明の高密度化強化繊維製品を製造する方法は、(a)第1サイズ又は前駆体サイズを連続繊維材料に適用するための手段; (b)ガラス繊維ストランドを切断して細断ストランドセグメントを形成するための手段; (c)細断ストランドセグメントを第1タンブリング手段に運搬するための手段; (d)第2サイズ又はバインダーサイズを細断ストランドセグメントに適用するための手段;(e)細断ストランドセグメントにタンブリング作用を与えてバインダーサイズを分散させるとともに細断ストランドセグメントを整列させペレットに合体させるための第1タンブリング手段; (f)任意に、ペレットを第2タンブリング手段に運搬するための手段; (g)任意に、ペレットをタンブリングしてそれらをコンパクトにし密度を高くするための第2タンブリング手段; (h)高密度化ペレットを乾燥機に運搬するための手段; 及び(i)ペレットを収容し乾燥させるように適応した乾燥手段を含む装置を用いることができる。
まず最初に、サイズ組成物は、キスロール、ディップ-ドロー、スライド又はスプレーアプリケータを含むあらゆる従来の手段で強化繊維材料に適用することができる。好ましくは、前駆体サイズは、強化繊維材料、例えば、ガラス又はポリマーのストランドをキスロールアプリケータを通過させることによって適用される。その上、サイズ組成物は、水分が好ましくは約11-17質量パーセント、更に好ましくは約11-15質量%(特にことわらない限り、以下の全てのパーセントは質量による)のストランドを与えるのに十分な量でストランドに適用される。
次に、バインダー組成物を細断ストランドセグメントに適用することができ、次に、当業者に既知のあらゆる適切な方法、例えば、ペレタイザにおける細断ストランドセグメントのタンブリング或いはかきまぜによってペレット化される。細断ストランドセグメントをペレット化する適切なプロセスは、米国特許第5,868,982号に開示されている。このペレット化プロセスの間、架橋剤とバインダー組成物における膜形成剤の存在がストランドセグメント間の接着を容易にする。更に、バインダー組成物における水分の量が、セグメントストランドがペレタイザ内で混転した場合にストランドセグメントの水分をペレットの形成に適したレベルに調整するのに役立つ。ペレタイザへ導入する前にストランドセグメントの水分が調整されるが、ペレタイザ自体でペレット形成に適した水分にセグメントが水和されることが好ましい。
ペレタイザにおけるストランドセグメントの水分は、バインダーサイズの湿ったガラス細断ストランドセグメントの全質量に基づいて、好ましくは約12-17質量パーセント、更に好ましくは約14-16質量パーセントである。水分があまりに少ない場合、ストランドセグメントは、ペレットに合わない傾向があり、典型的なストランド形成のままである。逆に、水分があまりに多い場合、ストランドは、かたまりになるか又は凝集する傾向がああるか又は直径が大きすぎ不規則で非円筒状のペレット形状を示す傾向があるペレットを形成する。
バインダー組成物は、ペレタイザに入るにつれて、又は細断されたセグメントをペレタイザに入れた後であるが混転する前に、細断ストランドセグメントに適用することができる。代替的実施態様においては、バインダー組成物は、細断される前にストランドに噴霧することができる。この代替的実施態様においては、十分なタンブリングとペレットの形成を確実にするために、バッフルのようなタンブリング手段を特に備えているペレタイザを用いることが好ましい。
好ましいペレタイザは、上で本明細書に含まれたように、米国特許第5,868,982号に開示されたような回転ドラムである。この特許には、好ましくは、種々のプロセスパラメータをモニタ及び/又は調整するためのシステムを備えている、強化繊維ペレットを製造する装置が開示されている。ストランドセグメント導入の水分は、適当な手段を用いてモニタされ制御されてもよい。ペレタイザに入れる前にバインダーサイズがストランドセグメントに適用される実施態様においては、回転ドラムは、ドラムに入るにつれてバインダサイズをストランドセグメントに適用するためのスプレーヘッドを収容するように適合されている。バインダーサイズと溶媒、例えば、水は、ノズルオリフィスによって分散される1つの液体流に合わせられる。この流れは、流量の方向に約180度離れて約60度の角度で配置された2つの噴射の空気と合わせられる。バインダー組成物と強制空気流とのこの混合は、ドラムにおけるタンブリングストランドセグメントの表面に推進されるミストを効果的に生成する。ドラムの回転によって湿ったストランドセグメントが相互に混転し、湿ったサイジング又はコーティングによって生成される表面張力によってそれらの長さの実質部分で相互に接触しているストランドセグメントが相互に整列し円筒状に成形されたペレットに合体する。このような作用によって、細断動作中に生成されたあらゆる微細繊維又は単繊維が再び結合し、形成するペレットに組み込まれて得られたペレットから個々の微細繊維を本質的に排除する。好ましくは、ドラムはわずかに傾いているのでペレットが出るドラムの端が入る端より低く、ドラムにおいて形成されるペレットが過度な期間ドラムに残らないことを確実にする。
好ましくは、本発明の方法によって形成されたペレットは、直径がそれらの長さの約20%〜約65%である。このようなペレットは、典型的には、約70-175ストランドセグメントを合わせることによって形成され、各ストランドセグメントは、典型的には、ストランドにつき約500-2000の個々のフィラメントを含有している。
ペレットのサイズは、また、ドラム処理能力に影響を受ける。ドラム処理能力が大きい場合には、ストランドセグメントのドラム内平均滞留時間は短く、小さなペレットを形成する結果となる。この結果は、ストランド上に十分であるように液体適用が分散させないことから観察され、それにより、ペレットに合体するためのストランドの能力が減少すると考えられる。しかしながら、形成されるペレットが短い時間ドラム内にあることから、達成されるペレットのコンパクションや損傷が少ない傾向がある。
形成されたペレットのあるコンパクションが常にペレタイザに生じるが、典型的には、最適流動性を与えるレベルまでペレット密度を増加するには不十分である。この理由から、ペレタイザにおけるそれらの形成後、ペレットを第2タンブリング手段又はデンシファイア(densifier)に任意に送ることができ、ここで、ペレットが更にコンパクトにされ高密度化する。摩耗によってほとんど分解せず或いはペレットを損傷させずにペレットをコンパクトにするあらゆる低衝撃タンブリング装置が使用し得る。好ましいデンシファイアは、米国特許第6,365,090号に記載されているように、その縦軸を回転するように適合されたジグザクチューブである。好ましくは、デンシファイアは、ペレットのこのような分解を最少にするためにペレタイザよりタンブリング作用が穏やかで激しくない。ジグザクのチューブが回転するにつれて、重力によってチューブが引っ張られるのでその中に入れたペレットはチューブの回転によって前後に穏やかに混転する。上に記載される回転ドラムと同様に、ジグザクチューブデンシファイアは、好ましくは、わずかな角度に傾けられ、ペレットが滞留時間が過度でなく装置に流し込まれることを確実にする。更にまた、デンシファイアの平均滞留時間は、好ましくは約5分未満であり、ペレットが摩耗によって分解しないことを確実にする。更に好ましくは、デンシファイアにおける平均滞留時間は、約1-2分間である。
高密度化後、ペレットは、コンベヤーベルトに送られ、例えば、温風や冷風が供給されるフード付きのオーブン又は他のあらゆる適切な乾燥手段を用いて乾燥することができる。商業的な量産化に許容しうるレベルに乾燥時間を短縮させるために、繊維を流動床オーブンにおいて約250oF(121.1oC)から約560oF(293.3oC)までの高温で乾燥することが好ましい。乾燥後、高密度化ペレットは、スクリーン又は他の適切な装置を用いてサイズによって分類することができる。
ストランドセグメントの処理能力や水分を変えることによって、対応するペレット化されていないストランドセグメントより約13-60%密度が高く、直径が約10-65倍大きいガラス繊維ペレットを製造することができる。例えば、14ミクロン(直径)繊維から構成される2000フィラメントストランドの細断された4mm(長さ)セグメントのかさ密度は、典型的には約33 lb/ft3 (528.66kg/m3)から36 lb/ft3 (576.72kg/m3)である。水分が約13-14パーセントに水和され且つ本発明の方法に従って高密度化されたペレットに形成された後、得られた乾燥ペレットのかさ密度は、典型的には約40 lb/ft3 (640.8 kg/m3)から約55 lb/ft3 (881.1 kg/m3)である。直径と長さとの比が大きく密度が高い結果として、得られたペレットは、ペレット化されていない細断ストランド製品と比較して流動性が大幅に改善されている。
本発明を一般的に記載してきたが、説明のためだけに示され、特にことわらない限り全てを含むものでなく制限するものでもない、下で示されるある種の個々の例によって更に理解を得ることができる。
本発明の例示的な実施態様のサイズ組成物成分を表1に示す。
(a) 予測されたサイズ混合固形を算出するために用いられる活性固形分%。
(b) 導入された混合物固形分は0.62%で算出されている。
(c) A-1100は、アミノプロピルトリエトキシシランカップリング剤である。
(d) K-12は、エチレンペンタミンとステアリン酸の反応生成物の酢酸塩を含むカチオン性軟化剤である。
(e) Zonyl FS-300は、フルオロアルキルアルコールが置換ポリエチレングリコール湿潤剤である。
次に、カップリング剤プレミックス、湿潤剤プレミックス及びカチオン性軟化剤プレミックスの組合わせを含有する主タンクを約15分間かきまぜた。最終の混合サイズ組成物特性を表2に示す。
本発明の例示的な実施態様のバインダー組成物成分を表3に示す。
(a) Neoxil 962Dは、エポキシエステル樹脂の非イオン性水性エマルジョンである。
(b) Neoxil 8294は、可撓性エポキシ樹脂の非イオン性水性エマルジョンである。
(c) VP LS 2277は、水性ポリウレタン分散液である。
Claims (23)
- 無色の強化ガラス繊維材料を形成するための2部分サイジング組成物であって、
サイズ組成物; 及び
バインダー組成物
を含み、
前記サイズ組成物が、一以上のカップリング剤を含み、そのカップリング剤の少なくとも一つがアミノシランであり、
前記バインダー組成物が、少なくとも一種のエポキシエステル樹脂、少なくとも一種の可撓性エポキシ樹脂、又はこれらの双方を含む非イオン性水性エマルジョンを含有するが、アミノシランカップリング剤を含有しない、前記2部分サイジング組成物。 - 前記バインダーがさらに水性ポリウレタン分散液を含む、請求項1記載の2部分サイジング組成物。
- 前記サイズ組成物がカチオン性軟化剤と湿潤剤とを含む請求項1又は2記載の2部分サイジング組成物。
- 1以上のカップリング剤の少なくとも1つが、アミノ、エポキシ、エステル、ビニル、アルキル、メタクリルオキシ、ウレイド、イソシアナート、シロキサン、アミン、イミノ、アミド、イミド及びアザミドからなる群より選ばれる1以上の官能基を有するシランカップリング剤であり;
カチオン性軟化剤が、イミダゾリン、アルキルイミダゾリン誘導体、アミノエチルイミダゾリン及びアミンと脂肪酸の反応生成物の酢酸塩からなる群より選ばれ;
湿潤剤が、非イオン性湿潤剤である
請求項3記載の2部分サイジング組成物。 - 1以上のカップリング剤の少なくとも1つが、アミノプロピルトリエトキシシランであり;
カチオン性軟化剤が、アミノエチルイミダゾリン及びテトラエチレンペンタミンとステアリン酸の反応生成物の酢酸塩からなる群より選ばれ;
湿潤剤が、フルオロアルキルアルコール置換ポリエチレングリコールである
請求項4記載の2部分サイジング組成物。 - 1以上のカップリング剤とカチオン性軟化剤が、活性物質乾燥質量に基づいて、1:1〜30:1の質量比でサイズ組成物に含まれ;
1以上のカップリング剤と湿潤剤が、活性物質乾燥質量に基づいて、4:1〜60:1の質量比でサイジング組成物に含まれる、請求項5記載の2部分サイジング組成物。 - サイズ組成物が、更にpH調整剤、抗酸化剤、消泡剤、潤滑剤、帯電防止剤からなる群より選ばれる1種を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の2部分サイジング組成物。
- 少なくとも1つのエポキシ樹脂が、非イオン性多官能性エポキシ樹脂、非イオン性ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、非イオン性フェノールノボラックエポキシ樹脂; 非イオン性エポキシエステル; 低分子量の液体ビスフェノールAエポキシ樹脂、半固体ビスフェノールAエポキシ樹脂、ブタジエン-アクリロニトリル変性エポキシ樹脂、半固体ビスフェノールAエポキシ樹脂と有機共溶媒、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂と有機共溶媒、固体ビスフェノールAエポキシ樹脂と非HAPS共溶媒、エポキシド化ビスフェノールAノボラック樹脂; ウレタン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂、及びエポキシド化o-クレシルノボラック樹脂より選ばれ、
ポリウレタン分散液が、ポリエステルポリオールと脂肪族イソシアネートに基づく非イオン性ポリウレタン、ポリエーテルに基づく脂肪族ポリウレタン、及びポリエステルと脂肪族イソシアネートに基づくポリウレタンより選ばれるポリウレタンで形成される
請求項1〜7のいずれか1項記載の2部分サイジング組成物。 - 少なくとも1つのエポキシ樹脂が、Mnが700未満の1-メトキシ-2-プロパノールビスフェノールAエポキシ樹脂とMnが3200の1-メトキシ-2-プロパノールエポキシ樹脂の混合物を含み;
ポリウレタンが5-クロロ-2-メチル-3(2H)-イソチアゾロンと2-メチル-3(2H)-イソチアゾロンを含む
請求項8記載の2部分サイジング組成物。 - 少なくとも1つのエポキシ樹脂とポリウレタンが、活性物質乾燥質量に基づいて、5:1〜20:1の質量比でバインダー組成物に含まれる、請求項9記載の2部分サイジング組成物。
- 強化ガラス繊維材料の複数のストランドを含む無色の強化ガラス繊維製品であって、該ストランドが
サイズ組成物の内部コーティング、及び
前記内部コーティングに適用された、バインダー組成物を含む外部コーティング
を有し、
前記サイズ組成物が、1以上のカップリング剤を含み、そのカップリング剤の少なくとも一つがアミノシランであり、
前記バインダー組成物が、少なくとも一種のエポキシエステル樹脂、少なくとも一種の可撓性エポキシ樹脂、又はこれらの双方を含む非イオン性水性エマルジョンを含有するが、アミノシランカップリング剤を含有しない、
前記無色の強化ガラス繊維製品。 - 前記バインダーがさらに水性ポリウレタン分散液を含む、請求項11記載の無色の強化ガラス繊維製品。
- 前記サイズ組成物がカチオン性軟化剤と湿潤剤とを含む請求項12記載の無色の強化ガラス繊維製品。
- 1以上のカップリング剤の少なくとも1つが、アミノ、エポキシ、エステル、ビニル、アルキル、メタクリルオキシ、ウレイド、イソシアナート、シロキサン、アミン、イミノ、アミド、イミド及びアザミドからなる群より選ばれる1以上の官能基を有するシランカップリング剤であり;
カチオン性軟化剤が、イミダゾリン、アルキルイミダゾリン誘導体、アミノエチルイミダゾリン及びアミンと脂肪酸の反応生成物の酢酸塩からなる群より選ばれ;
湿潤剤が、非イオン性湿潤剤である
請求項13記載の無色の強化ガラス繊維製品。 - カップリング剤がアミノプロピルトリエトキシシランであり;
カチオン性軟化剤がテトラエチレンペンタミンとステアリン酸の反応生成物の酢酸塩であり;
湿潤剤がフルオロアルキルアルコール置換ポリエチレングリコールである
請求項11〜14のいずれか1項記載の製品。 - 強化ガラス繊維材料の複数のセグメントを含む高密度化強化ガラス繊維製品であって、セグメントを形成する強化ガラス繊維材料が無色のコーティングを含み、該コーティングが、
サイズ組成物の内部コーティング、及び
前記内部コーティングに適用された、バインダー組成物を含む外部コーティング
を有し、
前記サイズ組成物が1以上のカップリング剤を含み、そのカップリング剤の少なくとも一つがアミノシランであり、
前記バインダー組成物が、少なくとも一種のエポキシエステル樹脂、少なくとも一種の可撓性エポキシ樹脂、又はこれらの双方を含む非イオン性水性エマルジョンを含有するが、アミノシランカップリング剤を含有しない、前記高密度化強化ガラス繊維製品。 - 前記バインダーがさらに水性ポリウレタン分散液を含む、請求項16記載の高密度化強化ガラス繊維製品。
- 前記サイズ組成物がカチオン性軟化剤と湿潤剤とを含む請求項17記載の高密度化強化ガラス繊維製品。
- 1以上のカップリング剤の少なくとも1つが、アミノ、エポキシ、エステル、ビニル、アルキル、メタクリルオキシ、ウレイド、イソシアナート、シロキサン、アミン、イミノ、アミド、イミド及びアザミドからなる群より選ばれる1以上の官能基を有するシランカップリング剤であり;
カチオン性軟化剤が、イミダゾリン、アルキルイミダゾリン誘導体、アミノエチルイミダゾリン及びアミンと脂肪酸の反応生成物の酢酸塩からなる群より選ばれ;
湿潤剤が、非イオン性湿潤剤である
請求項18記載の高密度化強化ガラス繊維製品。 - バインダー組成物が、エポキシエステル樹脂の非イオン性水性エマルジョンと可撓性エポキシ樹脂の非イオン性エマルジョンを含む、請求項15〜19のいずれか1項記載の製品。
- バインダー組成物が、更にオクチルフェノールエトキシレート及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーより選ばれる界面活性剤を含む、請求項15〜20のいずれか1項記載の製品。
- カップリング剤が、アミノプロピルトリエトキシシランであり;
カチオン性軟化剤が、テトラエチレンペンタミンとステアリン酸の反応生成物の酢酸塩であり;
湿潤剤が、フルオロアルキルアルコール置換ポリエチレングリコールであり;
少なくとも1つのエポキシ樹脂が、ビスフェノールAエポキシエステル樹脂と可撓性エポキシ樹脂の混合物を含み;
ポリウレタン分散液が、5-クロロ-2-メチル-3(2H)-イソチアゾロンと2-メチル-3(2H)-イソチアゾロンを含む、
請求項16記載の製品。 - 高密度化強化ガラス繊維製品を形成する方法であって、
内部コーティングをガラス繊維材料に適用する工程であって、前記内部コーティングが1以上のカップリング剤を含むサイズ組成物を含み、前記カップリング剤の少なくとも一つがアミノシランである工程;
被覆されたガラス繊維材料を細断して、長さが短くなった被覆された繊維を得る工程;
長さが短くなった被覆された繊維上の内部コーティングに外部コーティングを適用する工程であって、前記外部コーティングがバインダー組成物を含み、該バインダー組成物が、少なくとも一種のエポキシエステル樹脂、少なくとも一種の可撓性エポキシ樹脂、又はこれらの双方を含む非イオン性水性エマルジョンを含有するが、アミノシランカップリング剤を含有しない、
前記バインダー被覆された長さが短くなった繊維をペレット化して強化ガラス繊維ペレットを形成する工程; 及び
該強化ガラス繊維ペレットを高密度化する工程
を含む、前記方法。
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