以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるパチンコ機1の斜視図であり、図2は、パチンコ機1の正面図であり、図3は、遊技盤2の正面図であり、図4は、特別図柄表示装置8の正面図であり、図5は、上皿ユニット30の正面図であり、図6は、上皿ユニット30の平面図であり、図7は、上皿ユニット30の背面図であり、図8は、上皿ユニット30の背面図(固定ピン75を外した状態)であり、図9は、上皿本体32における収容穴39周囲の斜視図であり、図10は、固定ピン75の拡大斜視図であり、図11は、トラックボールユニット50の分解斜視図であり、図12は、上皿ユニット30の収容穴39にトラックボールユニット50が収容される状態を示す斜視図であり、図13は、図12に示す収容穴39近傍の部分拡大斜視図であり、図14は、上皿ユニット30の収容穴39にトラックボールユニット50が設置された状態を示す斜視図であり、図15は、本発明を適用したスロットマシン200の斜視図である。
なお、以下説明において、図2の紙面手前側をパチンコ機1の前面側とし、紙面奥行き方向をパチンコ機1の背面側とし、右側をパチンコ機1の右側とし、左側をパチンコ機1の左側とする。また、図5の紙面手前側を上皿ユニット30の前面側とし、紙面奥行き方向を上皿ユニット30の背面側とし、右側を上皿ユニット30の右側とし、左側を上皿ユニット30の左側とする。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿本体32の平面部35の略中央に設けられた収容穴39に、トラックボールユニット50を収容して備えるものである。そして、その収容穴39の内側において、トラックボールユニット50の固定部51を、固定ピン75を介して上皿ユニット30の支持板31に固定することができる点に本発明の特徴を備えている。
はじめに、パチンコ機1の概略構造について説明する。まず、パチンコ機1の構造について説明する。図1に示すパチンコ機1はホールの島設備(図示外)に設置されるものである。図1,図2に示すように、このパチンコ機1は土台となる外枠5と、該外枠5の遊技者に対向する正面側に設けられた中枠6を備えている。この中枠6は、外枠5の左端部の上下各部位に各々固定された上ヒンジ25及び下ヒンジ26(図2参照)を介して軸支されている。これにより中枠6は外枠5に対して開閉可能となっている。
そして、中枠6の前面の上半分には、後述する発射ハンドル7の操作により、発射手段である発射機(図示外)から発射された遊技球が流下する正面視正方形状の遊技盤2が着脱可能に固定されている。さらに、中枠6の前面の上半分には、正面視長方形状のガラス枠13が開閉可能に設けられ、該ガラス枠13の略中央には、遊技盤2の前面に対向して配置される略円形のガラス窓29(図1参照)が設けられている。またそのガラス窓29の左右両側には、特定の遊技状態の時に点灯又は点滅させることのできる発光部13a,13bが各々設けられている。さらにガラス枠13の右上及び左上のコーナ部分にはスピーカ48,48が各々設けられている。
また、ガラス枠13の下方には、正面視長方形状の前枠14が中枠6に対して開閉可能に設けられている。さらにその前枠14の上部略中央には、遊技球を貯留するとともに、発射機に遊技球を供給するための上皿ユニット30が設けられている。この上皿ユニット30は、前枠14の上部に開閉可能に設けられた支持板31と、該支持板31の前面側に組み付けられた平面視略蒲鉾型の上皿本体32(図6参照)とで構成されている。なお、この上皿ユニット30が「受皿部」に相当する。
また、上皿本体32の上部には略水平面を有する平面部35が設けられている。この平面部35には、左側から略中央にかけて形成され、遊技球が通過する流路を備える上皿36と、略中央の前方側(遊技者に対向する側)に着脱可能に設置された本発明の特徴であるトラックボールユニット50と、右側に配置され、上皿36に球貸しするための球貸し機(図示外)を操作する球貸し操作部37と、同じく右側に配置され、上皿36に貯留された遊技球を下皿27に抜き出すための球抜きレバー38とが各々設けられている。なお、上皿ユニット30の詳細な構造については後述する。
ところで、前枠14における上皿ユニット30の直下には、球抜きレバー38を押下することによって、上皿36の球排出口(図示外)から抜き出された遊技球を受けるための下皿27が設けられている。さらにその下皿27の右横には発射機による遊技球の発射を調整するための発射ハンドル7が設けられ、左横には灰皿11が設けられている。
一方、中枠6の背面には機構盤(図示外)が組み付けられている。この機構盤には、主基板、サブ統合基板、図柄表示基板、電飾基板、払出制御基板、中継基板等の各種基板(図示外)の他、遊技球樋、払出装置等の各種装置等が配設されている。これら各種基板及び各種装置等は、透明な樹脂材からなるセンターカバー81や基板ボックス(図示外)によって収納されて保護されている。またセンターカバー81の上方には、遊技機設置島から供給される遊技球を貯留する遊技球タンク80が設けられている。
また、図示しないが、遊技球タンク80には、球タンクレールを介して、機構盤に組み付けられた遊技球樋が接続されている。さらにその遊技球樋の下流側には、上皿ユニット30の上皿36に賞品球(以下、賞球と呼ぶ)を払い出す払出装置が設けられ、該払出装置の下流側に対して、後述する払出筒体43(図6,図12参照)に供給するための賞球払出通路が接続されている。こうして、払出装置によって払い出された賞球は、賞球払出通路及び払出筒体43を介すことによって、上皿ユニット30の上皿36に供給されるようになっている。
次に、遊技盤2について説明する。図3に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された特別図柄表示画面28や普通図柄表示部24、各種ランプ、LEDを備えた特別図柄表示装置8が設けられている。この特別図柄表示装置8の左右上方には電飾風車9,10がそれぞれ設けられている。また、特別図柄表示装置8の左側方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、特別図柄表示装置8の下側には特別図柄始動電動役物15が設けられている。そして、その特別図柄始動電動役物15の下方に、大入賞口16が設けられている。そして、特別図柄始動電動役物15の左右には普通入賞口19,20がそれぞれ設けられており、大入賞口16の左右にも普通入賞口17,18がそれぞれ設けられている。
また、特別図柄表示装置8の左右両肩にはワープ入口22,23がそれぞれ設けられている。さらに、その特別図柄表示装置8の下部にはワープ出口21(図4参照)が設けられている。よって、図3に示すこれらワープ入口22,23を通過した遊技球は特別図柄表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってワープ出口21へ現出するようになっている。なお、ワープ出口21に現出した遊技球は、ワープ出口21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下するので、特別図柄始動電動役物15に入賞しやくなっている。
さらに、特別図柄表示装置8の上部には、7セグメントLEDから構成される普通図柄表示部24が設けられている。この普通図柄表示部24には、1桁の数字や1文字のアルファベット等の図柄を表示できるようになっている。また、特別図柄表示装置8の特別図柄表示画面28の上部には4個のLEDから成る特別図柄記憶数表示LED62が設けられている。この特別図柄記憶数表示LED62には、特別図柄始動電動役物15(図3参照)に入賞し、特別図柄表示画面28に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる特別図柄作動保留球数を4個までLEDの点灯で表示することができるようになっている。
さらに、普通図柄表示部24の下方に設けられた4個のLEDから成る普通図柄記憶数表示LED59は、普通図柄始動ゲート12(図3参照)に入賞し、普通図柄表示部24に普通当たりの判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる普通図柄作動保留球数を、特別図柄作動保留球数同様4個まで、LEDの点灯で表示することができる。なお、遊技盤2(図3参照)には、上記以外に、種々の電飾ランプ(図示外)、その他の電飾用のLED(図示外)、風車及び多数の障害釘等が設けられている。
次に、特別図柄表示画面28に表示される画面について説明する。図4に示すように、特別図柄表示画面28には、左から、特別図柄表示部L1,特別図柄表示部L3,特別図柄表示部L2の順に、3つの特別図柄表示部が横一列に配置されている。この特別図柄表示部L1〜L3には、後述する特別図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、特別図柄表示部L1、特別図柄表示部L2、特別図柄表示部L3の順に停止するようになっている。なお、この特別図柄表示部L1〜L3の配置、停止表示させる順序などは任意に変更できる。また、この特別図柄表示画面28には特別図柄が常に表示されているわけではなく、これら表示に代えてアニメのキャラクターや、図形、メッセージ等の画像を色彩を付して表示することができる。
次に、特別図柄表示部L1〜L3に各々表示される図柄について説明する。本実施の形態の例では数字の「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の10種類の図柄が表示される。特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞すると、大当たりの判定が行われ、これら10種類の図柄が原則としてこの順序で順次表示される。停止した時に特別図柄表示部L1〜L3に表示されている図柄が全て同じ図柄で揃った場合(例えば、「7,7,7」のように3つ揃った場合)には、「大当たり」となり大入賞口16が開放される「大当たり遊技状態」が生起される。全て同じ図柄で揃わなかった場合には「はずれ」となる。したがって、特別図柄表示部L1及びL2が停止した段階で同じ図柄が表示されている状態(リーチ状態)では、「大当たり」となる可能性があるために、遊技者の「大当たり」への期待感が高まる。
また、前記10図柄のうち「1」,「3」,「5」,「7」,「9」を確率変動図柄(特定図柄)とし、これらのうちのいずれかの図柄が横1列に同じ図柄で揃うことにより大当たりが報知された場合には、「確率変動当たり」となり、次の大当たりの判定を行う際に大当たりとなる確率(大当たり確率)が高くなる。なお、本実施の形態では、この大当たり確率が高くなっている状態を「高確率状態」とし、通常の確率である状態を「低確率状態」とする。また、高確率状態での大当たり確率は63分の1であり、低確率状態での大当たり確率は315分の1とするが、必ずしもこの値に限られるものではない。なお、確率変動図柄以外の図柄である「0」,「2」,「4」,「6」,「8」は非確率変動図柄(非特定図柄)であり、これらのうちのいずれかの図柄が横1列に同じ図柄で揃うことにより大当たりが報知された場合には、低確率状態となり、次の大当たりの判定を行う際に大当たりとなる確率は通常の確率となる。
ところで、特別図柄表示画面28に表示される特別図柄表示部L1〜L3に表示される特別図柄は、上記説明したように、通常一定の速度でスクロールした後に順次停止するが、例えば、後述するトラックボールユニット50のトラックボール70を回転させることによって、特別図柄のスクロール速度やスクロール方向(例えば、下から上方向)を変更することができる。さらに、特別図柄表示画面28には、人物、動物等のキャラクター、図形等の画像が動きを伴って表示されるが、トラックボール70を回転させることによって、それらの動きを操作することができる。また、上記機能に加え、例えば、特別図柄、キャラクター、図形等をはじめとする画像に付された色彩を変化させて表示できるが、このような色彩の変化もトラックボール70で操作できるようにしてもよい。
次に、上皿ユニット30について説明する。図5乃至図7に示すように、上皿ユニット30は、図1,図2に示す前枠14の上半分に開閉可能に設けられた支持板31と、該支持板31の前面側に組み付けられ、遊技球の貯留及び供給等を行う上皿本体32とを主体に構成されている。以下、各構成部品について説明する。
まず、支持板31について説明する。図5乃至図7に示すように、支持板31は所定の厚みを有する正面視横長長方形の板状に形成されている。この支持板31の左端側の上側角部には上方に突出する軸支ピン42aが設けられ、下側角部には下方に突出する軸支ピン42bが設けられている。そしてこれら軸支ピン42a,42bが前枠14の左側の所定部分に軸支される。これにより、支持板31が前枠14に対して開閉可能となり、即ち、上皿ユニット30全体が前枠14に対して開閉可能となる。さらに、支持板31の左側には、払出装置(図示外)から払い出された賞球を上皿36の内側に供給するために開口する正面視長方形状の払出出口41が設けられている。
また、背面側の構造において、図6,図7に示すように、支持板31の背面に向かって右側上部には、前記払出出口41に連通する筒状の払出筒体43が支持板31の背面から後方に向かって略水平に延設されている(図12参照)。なお、この払出筒体43の遊技球が流れる上流側の一端部には、払出装置(図示外)に接続された賞球払出通路の下流側一端部が接続される。
さらに、支持板31の背面に向かって左側には、上皿36内に貯留された遊技球をガイドレール3(図3参照)に沿って発射する発射機としての送球装置45が設けられている。そしてこの送球装置45に遊技球を導入する導入口(図示外)は、上皿36の下流側に設けられた球供給口(図示外)に接続されている。これにより上皿36に貯留された遊技球は、その導入口を経て送球装置45内に導入され、アヒル(図示外)の作動により球供給口から発射点(図示外)に供給される。そして、発射ハンドル7を操作することによって、遊技球が発射装置によって遊技盤2に向かって発射され、遊技領域4に遊技球を流下させることができる。
また、図7,図12に示すように、支持板31の背面に向かって左端部近傍には、上下方向に長手を有する細長の板状の開放レバー片44が上下移動可能に支持されている。この開放レバー片44の上端部には、支持板31の中央側に向かって略直角に折り曲げられた操作部44aが設けられ、下端部には、支持板31の後方に向かって鉤状に突出する鉤部44bが設けられている。さらにこの開放レバー片44は、図示外のバネによって常時上方に付勢されている。このような構造により、例えば、支持板31(上皿ユニット30)が前枠14に対して閉じられると、鉤部44bが、該鉤部44bに相対する前枠14の係止穴(図示外)に係止する。さらに、開放レバー片44はバネによって上方に付勢されるため、鉤部44bが係止穴に係止された状態で保持される。この状態では、支持板31(上皿ユニット30)の回動が禁止される。一方、支持板31(上皿ユニット30)を回動させる場合は、開放レバー片44の操作部44aを押下する。すると、鉤部44bが下方に移動するとともに係止穴から外れるので、支持板31(上皿ユニット30)を自由に回動させることができる。
次に、上皿本体32について説明する。図1,図5,図6に示すように、上皿本体32は平面視略蒲鉾型に形成されている。この上皿本体32の曲がった外側面(遊技者に対向する側面)には、左右両側から略中央に向かって延びる帯状に形成され、透明の樹脂材料からなる上皿発光部32a,32bが各々設けられている。さらに図6に示すように、上皿本体32の右側である上皿発光部32aの内側には5つのLED85が組み込まれ、左側である上皿発光部32bの内側にも5つのLED86が組み込まれている。そしてパチンコ機1の各種電飾の点灯点滅動作を制御する電飾基板(図示外)から出力された制御信号に基づいて、これら10個のLED85,86が特定の遊技状態に合わせて点灯又は点滅することによって、上皿発光部32a,32bが点灯又は点滅するようになっている。
一方、平面部35上には、上記説明したように、上皿36と、トラックボールユニット50と、球貸し操作部37と、球抜きレバー38とが平面部35の左側から右側にかけて各々設けられている。なお、球貸し操作部37は、球貸し度数を表示する度数表示部37a、球貸しボタン37b、返却ボタン37c等を備えて構成されている。
そして、上皿36は、底面部と、該底面部の幅方向の両側に起立するとともに、遊技球を所定位置に誘導する誘導面とを備えて構成されている。この底面部は、図6に示すように、遊技球の流れる上流側つまり払出出口41側で広く(例えば幅として遊技球5〜6個分)、下流側つまり球供給口(図示外)側で狭く(例えば幅として遊技球ほぼ1個分)なるように形成されている。さらにこれら底面部と誘導面と支持板31の前面とによって遊技球が流れる流路が形成されている。そしてこの流路を流れることによって遊技球を最終的に一列に誘導整列させることができる。
さらに、図9に示すように、平面部35及び外側面の略中央の遊技者に対向する部分には、平面視長方形状に開口する収容穴39が設けられている。この収容穴39はトラックボールユニット50を収容して固定するための穴である。さらに収容穴39の内側には、該収容穴39の中央を左右両側から挟んで対向するとともに、平面部35の端部に連結する一対の側壁94が各々設けられている。さらに、この一対の側壁94の各表面(収容穴39に対向する面)には、トラックボールユニット50の後述する蓋体56の左右両側に設けられた角柱状の係止部材65の係止爪66a,66b,66cが各々係止するための被係合部95が各々設けられている。
ここで、被係合部95について説明する。図9に示すように、被係合部95は、収容穴39の各側壁94の表面に固定され、所定厚を有する横長の被係合板96と、該被係合板96の略中段にフランジ状に設けられ、上皿本体32の前後方向に対して平行に延設された板状のレール片97と、被係合板96の上段であって、かつレール片97の長手方向に対して平行に所定間隔を空けてフランジ状に列設され、レール片97の上面から所定の隙間99を空けて離間する3つの被係止爪98a,98b,98cとから構成されている。なお、被係止爪98aは収容穴39の前方側に配置され、被係止爪98cは収容穴39の後方側に配置され、被係止爪98bは被係止爪98aと被係止爪98cとの中間に配置されている。このような構成からなる被係合部95に対し、トラックボールユニット50の蓋体56の左右両側に各々設けられた各係止部材65が各々係止する。なお、図9に示す被係止爪98a,98b,98cが「第1のフランジ部」に相当し、レール片97が「第2のフランジ部」に相当する。
このような上記構造を備える上皿本体32において、図1,図5,図6に示すように、収容穴39にトラックボールユニット50が収容され、平面部35上の収容穴39の開口が、板状の蓋体56によって閉塞されている。そして、図14に示すように、蓋体56に固定されたリングカバー100の穴部101からトラックボール70の上部が露出した状態となっている。
ところで、支持板31の略中央には、図8に示すように、支持板31の背面側から上皿本体32の収容穴39の内側に貫通する貫通穴31aが設けられている。この貫通穴31aには、図7に示すように、固定ピン75が上皿ユニット30の後方から前方に向かって差し込まれる。
ここで、固定ピン75について説明する。図10に示すように、有底円筒状の筒部76と、該筒部76の底部78とは反対の他端部の外縁から筒部76の軸線に直交する方向の両側に延設された略菱形形状のフランジ片77とから構成されている。そして、筒部76の内側には、ネジ47(図14参照)を差し込むためのネジ差込穴76aが形成されている。さらに、底部78の中心には、ネジ47を固定するためのネジ穴78aが設けられている。この固定ピン75は白色の樹脂により一体成形されるが、材質及び色はこれに限定されないが、周囲から見て目立つ色であることが好ましい。
なお、後述するが、このような構造を備える固定ピン75が、図8に示す貫通穴31aに差し込まれ、該固定ピン75の先端側が収容穴39の内側に突出している。さらにその固定ピン75の先端側は、収容穴39に収容されたトラックボールユニット50の固定部51の背面51a(図11参照)に設けられた被挿入筒部60の内側に差し込まれ、ネジ47(図7,図14参照)によって固定されている。これにより、トラックボールユニット50の固定部51が、収容穴39の内側で固定ピン75を介すことによって上皿ユニット30の支持板31に固定された状態となっている。
次に、トラックボールユニット50の構造について説明する。図11に示すように、トラックボールユニット50は、トラックボール70と、該トラックボール70を回転可能に支持するとともに、トラックボール70の回動量及び回動方向を検出する直方体状の回動検出器54と、該回動検出器54の上部に支持され、上皿本体32の平面部35上の収容穴39(図9参照)を塞ぐ断面略「く」の字型の蓋体56と、回動検出器54の下部に固定され、上皿ユニット30の支持板31に固定ピン75(図10参照)を介して固定するための固定部51と、蓋体56の後述する穴部68及び取付用穴部69に嵌められるとともに、ネジ90によって固定されるリングカバー100とから構成されている。
まず、回動検出器54について説明する。図11に示すように、この回動検出器54は、略直方体状に形成された筐体の内部に、トラックボール70の回動量及び回動方向を検出する検出部(図示外)を備えている。この検出部はトラックボール70を任意の方向に回転させることにより座標信号を出力するものである。これにより、例えば、特別図柄表示画面28に表示される特別図柄表示部L1〜L3に表示される特別図柄のスクロール速度やスクロール方向(例えば、下から上方向)等を変更したり、特別図柄表示画面28に表示される画像の動きを操作することができる。
また、筐体の上面である支持面54aの略中央には、トラックボール70の外径よりも長い内径を有する穴部63が設けられ、該穴部63を介すことによって検出部が外側に露出している。これにより穴部63の内側に配置されたトラックボール70は、その下部が筐体内の検出部に接触するので、その回動量及び回動方向が検出可能となるとともに回転可能に支持される。さらに穴部63の内縁部には、このトラックボール70の支持を補助する帯状の一対の補助片63a,63bが互いに所定の隙間を空けて設けられている。
また、図11に示すように、トラックボール70が回転可能に支持された支持面54aには、所定厚を有する平面視リング状の補助リング110が被せて配置される。この補助リング110はトラックボール70の上部を露出させる穴部111を備えている。さらに補助リング110は断面略コの字型に形成され、その開口側を回動検出器54の支持面54aに向けた状態で支持面54a上に配置される。さらにこの補助リング110の上面の互いに相対する各位置には、窪み状に形成された凹部113が各々設けられ、該凹部113の中央には突起部114が設けられている。この突起部114をピンセット等で挟むことによって、補助リング110をつまむことができる。よって、指が入りにくい穴部68の内側に、補助リング110を正確に配置することができる。
なお、回動検出器54の筐体の支持面54aの後端側の両角部には、後述する蓋体56の第1蓋部57の後端側の両角部近傍の裏面から下方に各々延びる支持柱57a,57bの各下端部を嵌めて固定されるための穴部(図示外)が各々設けられている。
次に、固定部51について説明する。図11に示すように、固定部51は透明の樹脂材料により形成されている。この固定部51は、回動検出器54の下部を収納する収納部52と、該収納部52の底部に設けられ、固定ピン75(図10参照)に固定されるために下方に延びる下方延設部53とから構成されている。収納部52は、回動検出器54を収納するための凹部52aを備え、その側壁の所定部分は、回動検出器54のコネクタ55を突出させるために除かれている。一方、下方延設部53は長手方向に直交する断面が略コの字型に形成され、その開口する内側が遊技者に対向する側(トラックボールユニット50の前方)に向けられている。
また、収納部52の背面と下方延設部53の背面とによって、固定部51の背面51aが形成されている。この背面51aの下側略中央には 該背面51aに対して略直角に延びる筒状の被挿入筒部60が背面51aに一体成形されている。さらにその被挿入筒部60の内側に囲まれる背面51aの中心部には、ネジ47(図14参照)を固定するためのネジ穴61が設けられている。なお、図11に示す被挿入筒部60が「筒体」に相当し、ネジ穴61が「筒体側固定穴」に相当する。
次に、蓋体56について説明する。図11に示すように、蓋体56は所定厚を有するとともに、断面が略「く」の字型に形成された樹脂板である。この蓋体56は、図12に示す平面部35上における収容穴39の開口を塞ぐ平面視略長方形状の第1蓋部57と、該第1蓋部57の遊技者に対向する前端部に連結され、上皿本体32の遊技者に対向する外側面上における収容穴39の開口を塞ぐ第2蓋部58とを備えている。なお、第1蓋部57及び第2蓋部58の形状はこれらに限らず、収容穴39の開口形状に合わせて適宜変更可能である。
そして、第1蓋部57の略中央には、回動検出器54の支持面54aを露出させるとともに、トラックボール70の上部を外側に露出させるための穴部68が設けられている。さらに、この穴部68の内縁部における遊技者に対向する部分には、遊技者に対向する側に向かって突出する平面視略円形状の取付用穴部69が設けられている。これにより穴部68と取付用穴部69とは互いに一体した形状となっている。
さらに、穴部68の内側面の下端部には、後述するリングカバー100の外縁部を載せるために、穴部68の径方向内側に向かって延設された平面視略リング状のフランジ片72が設けられている。なお、このフランジ片72の取付用穴部69に対向する部分は除かれている。一方、取付用穴部69の内側面の下端部には、後述するリングカバー100の取付部103の外縁を載せるために、取付用穴部69の下側を塞ぐように形成された平面視略半円形状のフランジ片73が設けられている。さらにこのフランジ片73の中央には、ネジ90を締め付けるためのネジ穴73aが設けられている。
また、図11に示すように、第1蓋部57の裏面における左右両端部近傍には、蓋体56の前後方向に対して平行に各々延設され、図12に示す上皿本体32の収容穴39の被係合部95に係合するための柱状の係止部材65が各々設けられている。この係止部材65の下端面には、被係合部95の3つの被係止爪98a,98b,98cに各々係合するための3つの略直方体状の係止爪66a,66b,66cが所定間隔を空けて列設されている。なお、係止爪66aは蓋体56の前方側(遊技者に対向する側)に配置され、係止爪66cは蓋体56の後方側に配置され、係止爪66bは係止爪66aと係止爪66cとの中間に配置されている。また、第2蓋部58の前端側の左右両角部の裏面にも係止爪66dが各々設けられている。そして、この係止部材65の係止爪66a,66b,66cが、上皿本体32の収容穴39の各被係合部95の被係止爪98a,98b,98cにそれぞれ係合することによって、蓋体56が収容穴39の開口を塞いだ状態で係止される。なお、図11に示す係止爪66a,66b,66cが「係止部」に相当する。
さらに、第1蓋部57の後端側の両角部近傍の裏面には、下方に各々延びる支持柱57a,57bが設けられている。そしてこの支持柱57a,57bの各下端部は、回動検出器54の筐体の支持面54aの後端側の両角部に穿設された穴部(図示外)に嵌めて固定されている。
次に、トラックボール70について説明する。図11に示すトラックボール70は半透明の樹脂材料から形成されている。そしてこのトラックボール70は、回動検出器54の筐体内部に設けられたLED87(図6参照)に照射されることによって発光するようになっている。これにより例えば、暗所等における操作性の向上のみならず、遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
なお、LED87は、図6に示すように、回動検出器54の筐体内部における遊技者に対向する側に配置されている。この理由は、例えば、LED87を遊技盤2側に配置すると、穴部68とトラックボール70との隙間からLED87の光が漏れ、さらにその周囲が反射することにより、遊技者側から見て眩しく感じさせてしまうからである。よって、LED87を遊技者に対向する側に配置することで、LED87の光が筐体で隠れて遊技者側からは見えないので、遊技者に眩しく感じさせることはない。
次に、リングカバー100について説明する。図11に示すように、リングカバー100は、所定厚を有するとともに、トラックボール70の直径よりもやや短い内径を有する穴部101を備えている。これにより、トラックボール70の上部を露出させるのみならず、トラックボール70の抜けを防止できる。さらにこのリングカバー100の遊技者に対向する外縁部分には、遊技者に対向する側に向かって突出する平面視半円形状の取付部103が設けられている。この取付部103は、リングカバー100の厚さと同程度の厚さを備えるとともに、該厚さ方向に沿って貫通するネジ穴103aが設けられている。そしてこのネジ穴103aにはネジ90が締め付けられる。
次に、上記構造からなるトラックボールユニット50の上皿ユニット30への固定方法について説明する。図12,図13に示すように、まず、上皿ユニット30の平面部35上の収容穴39の上方に、トラックボールユニット50を配置する。次いで、収容穴39の内側に対し、トラックボールユニット50を固定部51から挿入する。そして、蓋体56の各係止部材65の3つの係止爪66a,66b,66cを、各被係合部95の3つの被係止爪98a,98b,98cの各隙間を介して、被係合部95のレール片97の上面に載置させる。具体的に言うと、図13に示すように、係止爪66aは、被係止爪98aの前方側を介して、被係合部95のレール片97の上面に載置させ、係止爪66bは、被係止爪98aと被係止爪98bとの間を介して、被係合部95のレール片97の上面に載置させ、係止爪66cは、被係止爪98bと被係止爪98cとの間を介して、被係合部95のレール片97の上面に載置させる。
次に、蓋体56の各係止部材65の3つの係止爪66a,66b,66cの下面を、被係合部95のレール片97の上面を摺動させ、上皿本体32の前方から後方に向かってスライドさせる。このとき、蓋体56の各係止部材65の3つの係止爪66a,66b,66cは、レール片97と3つの被係合爪98a,98b,98cとの間の隙間99に沿ってスライドする。一方、蓋体56の左右両端部は、収容穴39の被係合部95の被係合板96の上端部に載置して、該上端部に沿ってスライドさせる。
そして、蓋体56を後方にスライドさせると、蓋体56の後方側の一端部が、収容穴39の後方側の縁に当接するので、蓋体56のスライド移動が停止される。このとき、各係止部材65の係止爪66a,66b,66cは、各被係合部95の被係止爪98a,98b,98cの下側に各々配置されて係止した状態となる。また、蓋体56の第2蓋部58の一対の係止爪66dは、被係合部95のレール片97の下側に差し込まれて係止した状態となる。これにより、蓋体56の各係止部材65が、収容穴39の各被係合部95に係止した状態となるので、図14に示すように、蓋体56が平面部35上に固定されるとともに、収容穴39が蓋体56によって閉塞される。
次に、この状態において、図14に示すように、上皿本体32の収容穴39の内側では、トラックボールユニット50の固定部51の背面51aに設けられた被挿入筒部60と、上皿ユニット30の支持板31の貫通穴31a(図8参照)とが互いに対向している。次に、この貫通穴31aに対し、支持板31の背面側から収容穴39に向かって固定ピン75を差し込む。すると、固定ピン75の先端側は収容穴39の内側に突出するとともに、固定部51の被挿入筒部60の内側に挿入される。さらに、固定ピン75のフランジ片77は、支持板31の背面に係止されるので、固定ピン75の位置が決定される。
このとき、被挿入筒部60の内側では、固定ピン75の底部78のネジ穴78aが、固定部51のネジ穴61に対向する。よって、ネジ47を固定ピン75のネジ差込穴76aに差し込み、ネジ穴78a及びネジ穴61に締め付ける。これにより、トラックボールユニット50の固定部51が固定ピン75に固定される。そして、この固定ピン75は、上皿ユニット30の支持板31の背面に係止されているので、トラックボールユニット50の固定部51は、固定ピン75を介して、上皿ユニット30の支持板31に固定された状態となる。こうして、図1,図14に示すように、トラックボールユニット50が収容穴39の内側で固定され、上皿ユニット30の平面部35上に、トラックボールユニット50を設置することができる。
このように、トラックボールユニット50の固定部51を、上皿ユニット30の支持板31に直接固定するのではなく、固定ピン75を介して固定することで以下のような効果が期待できる。例えば、固定ピン75の付け忘れが発生し、その固定ピン75がパチンコ機1の周囲に置かれたままの状態の場合、固定ピン75はネジ47よりも大きい部品であるので、点検作業者はその固定ピン75に容易に気付くことができる。これにより、固定ピン75の付け忘れを防止することができる。また、固定ピン75が付けられていないと、ネジ47が固定されていないことがわかるので、ネジ47の付け忘れを防止することもできる。
次に、トラックボールユニット50の蓋体56がスライドする距離と、被挿入筒部60の内側に挿入される固定ピン75の挿入距離との関係について説明する。図13に示すように、蓋体56は、各係止部材65の3つの係止爪66a,66b,66cの各下面が、収容穴39の被係合部95のレール片97の上面を摺動することによって、上皿本体32の前方から後方に向かってスライドする。そして、この蓋体56のスライドする距離(長さ)よりも、トラックボールユニット50の固定部51の被挿入筒部60の内側に挿入される固定ピン75の挿入距離(長さ)の方が長くなるように調整されている。例えば、本実施形態では、蓋体56がスライドする距離が2mmに調整され、被挿入筒部60の内側に挿入される固定ピン75の挿入距離が5mmに調整されている。これにより、固定ピン75が貫通穴31aから被挿入筒部60の内側に挿入され、ネジ47による締め付けが忘れられた状態であっても、以下の効果が期待できる。
例えば、蓋体56が後方から前方にスライドされ、係止爪66a〜66cと被係止爪98a〜98cとの係合が外れた場合、固定部51の被挿入筒部60の内側には、固定ピン75の先端側はまだ挿入された状態であるので、トラックボールユニット50を収容穴39から上方に取り出すことができない。さらに、蓋体56を前方にスライドさせようとしても、固定部51が収容穴39の縁部に当たってしまうため、これより前方に移動させることができない。したがって、固定部51の被挿入筒部60の内側から固定ピン75を引き抜かなければ、トラックボールユニット50を収容穴39から上方に取り出すことができず、遊技者によって勝手に取り出されるのを防止することができる。
次に、リングカバー100の固定方法について説明する。まず、図11に示すように、上皿ユニット30の前面側から、蓋体56の第1蓋部57の穴部68、取付用穴部69に対し、リングカバー100を嵌め込む。このとき、取付用穴部69に対して、リングカバー100の取付部103を嵌め込む。すると、リングカバー100の下部の外縁部は、穴部68のフランジ片72の上面に載置される。一方、取付部103の下部は、取付用穴部69のフランジ片73の上面に載置される。さらに、取付部103のネジ穴103aは、フランジ片72のネジ穴73aに相対する。次いで、このネジ穴103a及びネジ穴73aに対して、ネジ90を締め付けることで、リングカバー100が、蓋体56の第1蓋部57に固定される。また、リングカバー100を取り外す場合は、点検作業者がドライバーでネジ90を取り外すことによって行われる。
このように、点検作業者は、リングカバー100のみを上皿ユニット30の蓋体56から取り外すことによって、トラックボール70を取り出すことができる。そしてトラックボール70の表面を掃除することができる。したがって、トラックボールユニット50を上皿ユニット30から外さなくても、トラックボール70を取り出すことができるので、ホール関係者によるトラックボールユニット50のメンテナンスの利便性を向上できる。
なお、図4に示す特別図柄表示画面28が「表示部」に相当し、図11に示す回動検出器54が「支持部」と「検出部」に相当する。
以上説明したように、本実施形態であるパチンコ機1では、上皿本体32の平面部35の略中央に設けられた収容穴39に、トラックボールユニット50を収容して備えている。そして、その収容穴39の内側において、トラックボールユニット50の固定部51を、固定ピン75を介して上皿ユニット30の支持板31に固定することができる。この固定ピン75は有底円筒状に形成され、上皿ユニット30の支持板31の貫通穴31aに対し、支持板31の背面側から収容穴39に向かって差し込まれる。すると、固定ピン75の先端側は収容穴39の内側に突出するとともに、固定部51の被挿入筒部60の内側に挿入される。このとき、被挿入筒部60の内側では、固定ピン75の底部78のネジ穴78aが、固定部51のネジ穴61に対向する。よって、ネジ47を固定ピン75のネジ差込穴76aに差し込み、ネジ穴78a及びネジ穴61に締め付けることによって、トラックボールユニット50の固定部51が固定ピン75に固定される。これにより、例えば、固定ピン75の付け忘れが発生し、パチンコ機1の周囲に置かれた状態の場合、固定ピン75はネジ47よりも大きい部品であるので、点検作業者はその固定ピン75に容易に気付くことができ、固定ピン75の付け忘れを防止することができる。また、固定ピン75が付けられていないと、ネジ47が固定されていないことがわかるので、ネジ47の付け忘れを防止することもできる。
なお、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、トラックボールユニット50を、上皿ユニット30の上皿本体32に着脱可能に設置したが、上皿36と同じ「受皿」である下皿27の所定箇所に収容穴を設け、該収容穴にトラックボールユニット50を収容して着脱可能に設置してもよい。
また、上記実施形態は遊技機として、遊技機の一種であるパチンコ機1を例に挙げているが、遊技機はパチンコ機に限られず、パチコン機およびスロット等の各種遊技機に適用可能である。次に、スロット器に本発明を適用した一例について説明する。なお、図15は、本発明を適用したスロットマシン200の斜視図である。
例えば、図15に示すスロットマシン200は、上記実施形態と同一のトラックボールユニット50を備えるものである。このスロットマシン200は、略直方体状のスロット本体201と、該スロット本体201の遊技者に対向する前面の上半分に設けられ、コの字型の枠部207に取り囲まれたパネル表示部208と、前記スロット本体201の前面の略中段に設けられ、遊技者によって操作される各種ボタン等が設けられた操作台202と、前記スロット本体201の前面の下段に設けられ、メダル(遊技媒体)を受け入れて貯留するための皿部203とを備えている。
また、パネル表示部208の上部中央には、ゲーム等に関する各種情報や、絵、アニメ等のキャラクター、図形等の画像が表示される液晶表示器232が設けられ、該液晶表示器232の下側には、可変表示窓部230a,230b,230cが設けられている。一方、操作台202の遊技者に対向する前面の左側には、スタート操作レバー210が設けられ、略中央には、前記可変表示部230a,230b,230cを各々ストップさせるためのストップボタン211,212,213が左側から右側に向かって順に設けられている。また、操作台202の上面となる平面部202aの左側には、掛け数をセットするための取込ボタン220と、精算/完了ボタン221とが各々設けられ、右側には、賭けを行う媒体となるメダルを投入するためのメダル投入口205と、オート/マニュアル切り換えボタン223とが各々設けられている。
そして、平面部202aの略中央には、前面の上部にかかるように平面視長方形状の開口部239が設けられている。さらにその開口部239の内側には、上記実施形態と同一のトラックボールユニット50が収容されて固定されている。このようなスロットマシン200では、トラックボールユニット50のトラックボール70を回転操作することによって、例えば、可変表示窓部230a,230b,230cにおける可変速度を操作したり、液晶表示器232に表示される図形、キャラクター等の画像の動作等を操作することできる。さらにこのトラックボールユニット50は、上記実施形態と同様の構造を備え、固定ピン75によって固定される構造を備えている。よって、スロットマシン200においても、上記実施形態で説明した効果と同一の効果を得ることができる。
また、本発明は、パチンコ機、パチコン機およびスロット等の他に、パロットにも適用可能である。なお、パロットはスロットを変形したものであり、メダルの代わりに遊技球を媒体として賭けを行う遊技機である。このパロットは、上記説明したパチンコ機1と同様な上皿ユニット(受け皿部)を備えており、例えば、その上皿ユニットの平面部上に収容穴(開口部)を設け、該収容穴にトラックボールユニット50を収容して設置してもよい。
さらに、上記実施形態では、トラックボールユニット50のトラックボール70を操作することによって、特別図柄表示画面28に表示される画像の動き(例えば、画像、図柄、キャラクター等の動作)を操作することができるが、例えば、電飾部材である発光部13a,13b、及び上皿発光部32a,32bの発光パターン(点滅速度等)を変化させたりしてもよい。また、トラックボール70の操作によって、これら発光部13a,13b、及び上皿発光部32a,32bの光の色を変化させたり、光の強度(明るさ)を変化させたりしてもよい。さらに、遊技盤2上に設けられた役物の動きを変化させたりしてもよい。また、トラックボール70の操作によって、スピーカ48,48から出力される音量の調整をできるようにしてもよい。なお、このことは、トラックボールユニット50を備えるスロットマシン200についても同様の変形が可能である。