JP4961252B2 - 発電制御装置及び鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関で駆動されるマグネトウにより発生する交流電流を発電電流制御手段により直流に整流しかつ発電量を調整し、この発電電流とバッテリとで電気機器に給電するとともに、発電電流でバッテリを充電する発電制御装置及び鞍乗型車両に関する。
特許文献1に開示された電動発電機の制御装置によれば、発電時の低回転速度領域と高回転速度領域とで異なる界磁電流制限値とし、また、発電時の界磁電流制限値を電動時の界磁電流制限値よりも小さくすることが開示されている。
一方、従来のキックスターター式の自動二輪車等の鞍乗型車両には、図6に示すような発電制御装置が搭載されている。詳述すると、この形式の発電制御装置10は、内燃機関1のクランク軸2の回転により回転駆動されるマグネトウ11で三相交流電流を発電し、レギュレータ12により直流電流に整流し、この発電電流を電気機器14(ヘッドランプ14aとブレーキランプ14bとその他の電気機器14c)に供給すると共に、レギュレータ12と並列に設けたバッテリ13からの発電電流を電気機器14に供給するように構成されており、エンジン1の低回転時には、クランク軸2をスタータモータ(図示しない;その他の電気機器14cに含まれる)が起動回転し、エンジン1の低回転時からレギュレータ12により、マグネトウ11に負荷がかかる発電制御を行い、負荷電流Iyの変動に対応して発電電流Ixを変動して発電制御するように構成されている。なお、発電電流Ix>負荷電流Iyのとき、バッテリ13に充電電流Iq(=Ix−Iy)が流れて充電が行われる。
特開2005−237084号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電動発電機の制御装置によれば、省エネルギー運転が十分に達成できる発電制御ではない。
また、図6に示す発電制御装置10によれば、発電電流は、負荷電流の変動に対して円滑に追従することができない。例えば、エンジン1の低回転時には、スタータモータがバッテリ13から給電されつつクランク軸2を起動回転する一方で、レギュレータ12により、エンジン1の低回転時からマグネトウ11の発電電圧が大きな発電電流となるように制御されるので、マグネトウ11に大きな負荷トルクがかかることになっている。このため、スタータモータがクランク軸2を回転し難くなり、内燃機関1の起動失敗に繋がる一因になっている。また、負荷電流Iyの変動に発電電流Ixが良好には追随せず、発電電流Ixを供給停止してしまうこともある。
そこで、この発明は、内燃機関のアイドリング等の低回転領域では一定の大きさの発電量を安定して確保でき、また低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられ運転状況に適した発電と省エネルギー運転を達成できる発電制御装置及び鞍乗型車両を提供することを課題とする。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランク軸の回転により回転駆動され、交流電流を発電するマグネトウと、前記交流電流を直流に整流しかつ発電量を制御した発電電流を電気機器に供給する発電電流制御手段と、前記電気機器に関し前記発電電流制御手段と並列接続されたバッテリとを具備し、前記発電電流制御手段は、前記マグネトウが発生する交流電流を直流電流に変換する整流部と、前記整流部の発電量を制御する制御部とを具備し、前記マグネトウは、磁石式三相発電体であり、前記整流部は、サイリスタとダイオードとが直列接続されさらに三相ブリッジ混合接続され、前記マグネトウの各ステータコイルに誘起された交流電流を前記ダイオードと前記サイリスタの中点位置に入力するように構成され、前記制御部は、前記内燃機関又は前記マグネトウの回転周期に係る信号を入力して現在の回転が不安定周期回転領域であるかまたは安定周期回転領域であるかを判断する回転領域検出手段と、前記回転領域検出手段が不安定周期回転領域であるときは、前記整流部より出力する発電電流が略最大の一定値となるように該整流部を制御する低回転時発電制御手段と、前記回転領域検出手段が安定周期回転領域であるときは、前記整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように該整流部を位相角制御により変動制御する通常回転時発電制御手段とを備えた発電制御装置としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記低回転時発電制御手段が、前記マグネトウの三相交流電流の三相分の周波数を一相に纏めて平滑電圧として、この平滑電圧を比較器のマイナス側入力端子に入力し、かつ該比較器のプラス側入力端子に、前記平滑電圧が不安定周期回転時の電圧から安定周期回転時の電圧に変わるときの境界電圧乃至これより若干大きい電圧を閾値電圧として入力し、平滑電圧が閾値電圧よりも小さいときは前記比較器より電圧「ハイ」を出力し、この電圧「ハイ」の信号を低回転時トリガー信号出力指示信号としてこの信号に基づいて低回転時トリガー信号を出力して前記整流部を制御する構成であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、3つのOR回路を備え、この各OR回路に、前記比較器より出力する前記低回転時トリガー信号出力指示信号を入力すると共に、前記通常回転時発電制御手段より出力する各1相の前記通常回転時トリガー信号出力指示信号を入力するように構成されていて、何れか一の出力指示信号の入力時に該出力指示信号をトリガー信号出力手段に出力して、該トリガー信号出力手段より出力する低回転時トリガー信号又は通常回転時トリガー信号により前記整流部を制御するように構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加え、前記通常回転時発電制御手段が、前記比較器から出力が電圧「ハイ」であるか、電圧「ロー」であるかを判断し、電圧「ロー」であるときに、前記整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように、該整流部を位相角制御信号である通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力し、この信号に基づいて通常回転時トリガー信号を出力して前記整流部に入力し該整流部を変動制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一に記載の構成に加え、前記通常回転時発電制御手段が、前記整流部の各サイリスタのゲートへ出力するトリガー信号の出力タイミングに用いる位相角データを、内燃機関の回転速度と加速度により決定される各動作モードに対応して記憶した不揮発メモリを有し、前記クランク軸又は前記マグネトウの回転周期に係る信号に基づいて算出する回転速度と加速度により動作モードを特定して前記不揮発メモリから対応する位相角データを読み出し、該位相角データに基づいて前記通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力するように構成されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一に記載の発電制御装置を備えた鞍乗型車両としたことを特徴とする。
本願の各請求項に記載の発明によれば、位相角制御による変動制御を行い難い不安定周期回転領域では、低回転時発電制御手段が、整流部より出力する発電電流が略最大の一定値となるように該整流部を制御し、また、回転領域検出手段が安定周期回転領域であるときは、通常回転時発電制御手段が、整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように該整流部を位相角制御により変動制御する。従って、内燃機関がアイドリング時以外では通常回転制御である位相角制御を行い、低回転領域では周期が安定して得られないので位相角制御が行い難くマグネトウの発電電力の全量を発電電流とすることができる。このため、内燃機関の低回転領域が継続しても一定の大きさの発電量を安定して確保できてバッテリ上がりを回避でき、また内燃機関の低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられるから運転状況に適した発電と省エネルギー運転を有効に達成できる。また、この発明によれば、低回転時にマグネトウの発電電力が小さいことによる回転信号の誤検出を回避できて位相角制御の低回転時での誤作動を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、マグネトウの三相交流電流の三相分の平滑電圧と第1の閾値電圧とを比較して、平滑電圧が小さいときは、低回転時トリガー信号出力指示信号/低回転時トリガー信号を出力して整流部を制御するので、位相角制御による発電領域を回転周期が一相の回転信号では回転周期を安定して得られない低い回転数、例えば1000r.p.mでも、平滑電圧を用いることで回転周期を安定して得られ、もって、内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられる位相角による発電制御を低回転領域に可及的に適用できて、省エネルギー運転を有効に達成できる。
請求項3に記載の発明によれば、3つのOR回路によって、比較器より出力する低回転時トリガー信号出力指示信号と、マイクロコンピュータ(通常回転時発電制御手段)より出力する通常回転時トリガー信号出力指示信号との何れか一を選択して、トリガー信号出力回路に入力するので、トリガー信号出力回路より、低回転時トリガー信号出力指示信号に対応した低回転時トリガー信号、または、通常回転時トリガー信号出力指示信号に対応した通常回転時トリガー信号を出力できて、整流部を内燃機関の低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように位相角制御できて、省エネルギー運転を達成でき、そして、位相角制御を正確には行い難いアイドリング等の低回転領域では一定の大きさの発電量を安定して確保できる制御される。
請求項4に記載の発明によれば、通常回転時発電制御手段にマイクロコンピュータを用いることができ、該マイクロコンピュータで低回転時発電制御手段を構成する比較器から出力が電圧「ハイ」であるか、電圧「ロー」であるかを判断できて、動作モードが低回転領域を脱したときに、位相角制御に入ることを判断できる。
請求項5に記載の発明によれば、通常回転時発電制御手段にマイクロコンピュータを用いることができ、その不揮発メモリに動作モードに対応する位相角データを記憶し、マグネトウの回転周期に係る信号に基づいて算出する回転速度と加速度により動作モードを特定して不揮発メモリから対応する位相角データを読み出して通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力し、整流部を動作モードに対応する位相角制御することができる。
請求項6に記載の発明によれば、内燃機関の低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられ省エネルギー運転を達成でき、またアイドリング等の低回転領域では一定の大きさの発電量を安定して確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
〔発明の実施の形態1〕
自動二輪車等の鞍乗型車両に備えられる発電制御装置を図1乃至5に示す。
まず、構成を説明する。図1に示すように、発電制御装置20は、交流電流を発電するマグネトウ21と、前記交流電流を直流に整流しかつ発電量を制御した発電電流を電気機器24に供給する発電電流制御手段22と、前記電気機器24に関し前記発電電流制御手段22と並列接続されたバッテリ23とを備えている。
マグネトウ21は、エンジン(内燃機関)1のクランク軸2の回転により駆動されロータに取付けられた永久磁石(図示しない)が回転してステータコイル21a〜21cで発電する磁石式三相交流発電体である。
発電電流制御手段22は、マグネトウ21が発生する交流電流を直流電流に変換しかつ発電電流量を制御する回路部であり、整流部22Aと、制御部22Cと回転速度検出部22Bとを備えている。
バッテリ23は、発電電流制御手段22からの発電電流Ixが電気機器24の負荷電流Iyよりも小さいときに放電電流Idを前記電気機器24に供給すると共に発電電流Ixが負荷電流Iyよりも大きいときに充電電流Iqを供給される。
電気機器24として、ここではヘッドランプ24aとブレーキランプ24bとその他の電気機器24cが示されている。その他の電気機器24cとは、点火制御コントローラ、エンジンコントロールユニット、FIコントローラ、テールランプ、ストップランプ、ニュートラルインジケータ、メーター、電動ポンプ等が該当する。
以下は、発明の要部である発電電流制御手段22について詳述する。
整流部22Aは、マグネトウ21が発生する交流電流を直流電流に変換する回路部である。この整流部22Aは、上流側のダイオード25と下流側のサイリスタ26とを直列接続した回路を三相ブリッジ混合接続し、マグネトウ21の各ステータコイル21a〜21cに誘起された交流電流をダイオード25とサイリスタ26の中点位置に入力するように構成されている。
さらに、整流部22Aは、各サイリスタ26のゲートに、低回転時には常時ターンオンする低回転時トリガー信号(非位相角制御信号=高電圧信号)を入力されることにより発電電流を最大となるように出力すると共に、通常回転時には通常回転時トリガー信号(位相角制御信号=パルス信号)を入力されることによりターンオン制御されて発電電流を可変出力するように構成されている。
サイリスタ26は、ゲートに一定の大きさの電流を通過させるとアノードとカソード間が導通(ターンオン)する。この導通を停止(ターンオフ)するためには、アノードとカソード間の電流を一定値以下にする必要がある。
図2(a)に、一相のダイオード25とサイリスタ26との間の発電電圧の変化を示す電圧曲線図を示す。
エンジン1が1000r.p.m.未満の低回転時には、サイリスタ26のゲートに低回転時トリガー信号を常時入力することになるので、図2(a)に示すように、正の電圧曲線のハッチングのエリアは、図2(c)に示す発電電流a1の大きさを示している。図2(c)に示す発電電流a1は、一相分であり、図2(d)に示す発電電流a2と図2(e)に示す発電電流a3は他の二相の電流を示す。低回転時には、整流部22Aは、図2(f)に示す三相の合成発電電流a1+a2+a3を出力する。
低回転時トリガー信号をオフにすると、サイリスタ26はターンオフになり、整流部22aからの発電電流は零になる。
また、サイリスタ26のゲートに通常回転時トリガー信号を入力する場合はアノードとカソード間の電流が交流電流であるので、該交流電流が零に向かって小さく変化していく過程で自動的にターンオフすることになる。
ここで、図3に位相角制御により発電量を可変出力することについて説明する。整流部22Aに対して位相角制御を行うときは、図3(a)の電圧曲線に示す発電電圧の大きさを常時検出して閾値電圧となる時点を検出し、この時点よりカウントを開始し、時間t1が経過したら、図3(b)に示す位相角制御信号(トリガー信号)b1を出力する。すると、サイリスタ26が図3(a)の電圧曲線のターンオンしてからターンオフするまでの間のハッチングのエリアが、図3(c)に示す電流値c1となってサイリスタ26より出力する。図3(c)に示す発電電流c1は、一相分であり、図3(d)に示す発電電流c2と図3(e)に示す発電電流c3は他の二相の電流を示す。整流部22Aは、図3(f)に示す三相の合成発電電流を出力する。
図3(a)の電圧曲線のハッチングのエリアは、図3(c)に示す発電電流a1の大きさを示している。カウントする時間がt2で示すように小さくなり出力タイミングが左にずれて、トリガー信号b2を出力すると、ハッチングのエリアが大きくなり、大きな発電量d1になる。反対に、カウントする時間がt3で示すように大きくなり出力タイミングが右にずれて、トリガー信号b3を出力すると、小さな発電量e1になる。カウントする時間t1、t2、t3は、360°に対する位相角データと回転周期とを乗算して算出する。位相角データは、〔位相角/360°〕の値である。
図1に戻り説明を続ける。回転速度検出部22Bは、3つのダイオード31a、31b、31cと、平滑回路32と、比較器33と、閾値電圧発生部34とを備えている。制御部22Cは、電圧検出回路27と、マイクロコンピュータ28と、3つのOR回路29a、29b、29cと、トリガー信号出力回路30とを備えている。
一方、別の機能面から見ると、電圧検出回路27と回転速度検出部22BとOR回路29a、29b、29cとトリガー信号出力回路30は、低回転時発電制御手段を構成しており、また、マイクロコンピュータ28とOR回路29a、29b、29cとトリガー信号出力回路30は、通常回転時発電制御手段を構成している。
低回転時発電制御手段は、エンジン1(又はマグネトウ21)が不安定周期回転(例えば1000r.p.m.未満)領域にある低回転動作にあるときは、前記整流部より出力する発電電流が略最大の一定値となるように該整流部を制御する構成であり、通常回転時発電制御手段は、エンジン1(又はマグネトウ21)が安定周期回転(例えば1000r.p.m.以上)領域にある通常回転動作にあるときは、整流部22Aより出力する発電電流が内燃機関1の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように該整流部22Aを位相角制御により変動制御する構成である。さらに以下の説明を通じて低回転時発電制御手段と通常回転時発電制御手段の内容を明らかする。
回転速度検出部22Bについて説明する。
電圧検出回路27は、ステータコイル21a〜21c(=整流部22Aの三相)から周波数信号を入力して該周波数信号の変化に対応した電圧を出力することを三相について行い、該三相の電圧をそれぞれダイオード31a、31b、31cを通した後に単一線に通し平滑回路32に入力するように構成され、平滑回路32は、平滑電圧として出力するように構成されている。該平滑回路32は、例えば、抵抗と、該抵抗の下流側にアースに分岐接続する配線部にコンデンサを設けた構成で良い。
比較器33は、マイナス側入力端子に平滑回路32から出力する平滑電圧を入力すると共に、プラス側入力端子に閾値電圧発生部34から出力する閾値電圧を入力するように構成され、平滑電圧が閾値電圧よりも小さいときは電圧「ハイ(例えば5ボルト)」を出力し、平滑電圧が閾値電圧よりも大きいときは電圧「ロー(例えば0ボルト)」を出力ように構成され、電圧「ハイ」の信号を出力するときは、この信号を低回転時トリガー信号出力指示信号としてOR回路29a、29b、29cの一方の入力端子に入力するように構成されている。
閾値電圧発生部34は、平滑回路32から出力する平滑電圧が、不安定周期回転時の電圧から安定周期回転時の電圧に変わるときの境界電圧乃至これより若干大きい電圧を閾値電圧として出力するように設定される。この境界電圧を、鞍乗型車両の機種(大型、中型、小型等)により相違するが、エンジン1のクランク軸2の回転速度が例えば1000r.p.m未満のときに平滑回路32から出力する平滑電圧を不安定周期回転時の電圧として扱うと共に、1000r.p.m以上のときに平滑回路32から出力する平滑電圧を安定周期回転時の電圧として扱うものとしたとき、閾値電圧は、1000r.p.m〜1200r.p.mのときに平滑回路32から出力する平滑電圧と等しい値を設定すれば良い。
また、比較器33より出力する電圧「ハイ(例えば5ボルト)」と電圧「ロー(例えば0ボルト)」のいずれも、マイクロコンピュータ28のI/Oポートp4より入力するように構成されている。
続いて、制御部22Cについて説明する。
電圧検出回路27は、ステータコイル21a〜21c(=整流部22Aの三相)から周波数信号を入力して該周波数信号の変化に対応した電圧を出力することを三相について行い、該三相の電圧(回転周期に係る信号)を、マイクロコンピュータ28の3つのアナログポートP1,P2、P3へ入力する。
マイクロコンピュータ28は、I/Oポートp4より入力する電圧が電圧「ハイ」と電圧「ロー」の何れであるかを定期的に検出して、電圧「ハイ」を検出したときは、I/Oポートp5、p6、p7より信号出力を行わず、電圧「ロー」を検出したときは、I/Oポートp5、p6、p7より例えば5ボルトのパルスb1,b2,b3を通常回転時トリガー信号出力指示信号として、1回転周期に1回の割合で所要のタイミングで出力して、OR回路29a、29b、29cの他方の入力端子に入力するように構成されている。
OR回路29a、29b、29cは、通常回転時トリガー信号出力指示信号(5ボルトのパルス信号であって位相角制御信号)と、低回転時トリガー信号出力指示信号(5ボルトの連続信号)の、何れか一の信号の入力時に該信号に対応した通常回転時トリガー信号出力指示信号又は低回転時トリガー信号出力指示信号をトリガー信号出力回路30に出力するように構成されている。
トリガー信号出力回路30は、OR回路29a、29b、29cから出力される通常回転時トリガー信号出力指示信号または低回転時トリガー信号出力指示信号を入力すると、この信号に対応して、3つのサイリスタ26のゲートに給電してサイリスタをターンオンできるトリガー信号を出力するように構成されている。
従って、整流部22Aは、トリガー信号出力回路30から低回転時トリガー信号出力指示信号に基づくトリガー信号(連続信号)を3つのサイリスタ26のゲートに入力するときは連続してターンになる。すなわち、図2において説明したように、3つのサイリスタ26がダイオードと同一の役割を果たすことになり、このときは、従来のレギュレータによる低速回転時の発電制御と同様に、三相交流電圧の全部を電流に変えることになる。これにより、低回転域で位相角制御する場合の誤動作を回避することができる。
また、整流部22Aは、トリガー信号出力回路30から通常回転時トリガー信号出力指示信号に基づくトリガー信号(パルス信号)を3つのサイリスタ26のゲートに入力するときは、図3において説明した位相角制御により、発電電流Ixを所望に変動して出力する。
マイクロコンピュータ28は、内燃機関1又はマグネトウ21の回転周期に係る信号をI/Oポートp1、p2、p3より入力して現在の回転が不安定周期回転領域であるかまたは安定周期回転領域であるかを判断する回転領域検出手段(図4のフローチャートのステップS11、S12)と
マイクロコンピュータ28は、不揮発メモリであるROM28cに、整流部22Aの各サイリスタ26のゲートへ出力するトリガー信号の出力タイミングに用いる位相角データを、内燃機関の回転速度と加速度により決定される各動作モードに対応して記憶している。
位相角データは、図3について説明したように、回転周期時間に対応して換算したトリガー信号出力時間と対応している。
この実施の形態でROM28cに記憶される位相角データを、トリガー信号出力時間に換算すると、以下のような関係になる。
(1)中速一定乃至低速一定状態の動作モードのときに、トリガー信号出力時間が、例えば図3に示すt1となるように設定される。このt1は、長時間運転したときにバッテリの充電が緩やかに進む程度の発電量となるように設定される。
(2)高速一定状態の動作モードのときに、トリガー信号出力時間が、例えば図3に示すt4となるように設定される。すなわち、高速一定状態の動作モードのときには、中速一定乃至低速一定状態のときよりも、負荷電流が大きくなるので、トリガー信号出力時間が短く、発電量が多くなるように設定される。このt2は、長時間運転したときにバッテリの充電が緩やかに進む程度の発電量となるように設定される。
(3)中速一定乃至低速一定状態の動作モードの動作モードから、加速状態の動作モードに移行するときに、移行前の動作モードのときのトリガー信号出力時間t5となるように設定される(位相角を大きくして発電量が小さくなるように設定される)。高速一定状態の動作モードの動作モードから、加速状態の動作モードに移行するときには、トリガー信号出力時間t4よりも長く設定される(位相角を大きくして発電量が小さくなるように設定される)。
(4)中速一定乃至低速一定状態又は高速一定状態の動作モードの動作モードから、減速状態の動作モードに移行するときに、移行前の動作モードのときのトリガー信号出力時間t1又はt2よりも短くなるように設定される(位相角を小さくして発電量が大きくなるように設定される)。
(5)前照灯を点灯した状態の動作モードのときに、前照灯を消灯した状態の現在の動作モードのときよりも、トリガー信号出力時間を短くなるように設定される。すなわち、長時間運転したときに、バッテリ上がりが起きない発電量となるように設定される。
(6)起動時の動作モードのとき、並びに、アイドリング状態の動作モードのときに、通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力しない。すなわち、この状態に対応する位相角データを記憶しないものとして差し支えない。このときは、比較器33から低回転時トリガー信号出力指示信号が出力する。
さらに、マイクロコンピュータ28は、ソフトウエアにより構成された位相角設定手段とカウント開始時点判断手段とトリガー信号出力指示手段とを備えている。
位相角設定手段は、図5のフローチャートのAの部分であり、マグネトウ(又はクランク軸)の回転周期に係る信号を入力して回転速度と加速度とを算出し、該回転速度と該加速度により動作モードを特定し該動作モードに対応した位相角を前記不揮発メモリから読み出してタイミング設定用位相角とする。
カウント開始時点判断手段は、図5のフローチャートのBの部分であり、位相角設定手段により前記不揮発メモリ28cからトリガー信号出力タイミング設定用位相角を読み出した後に、マグネトウ21の電圧信号を入力して該電圧信号の電圧値が位相角を算出開始するための閾値電圧になったか否かを判断する。
トリガー信号出力指示手段は、図5のフローチャートのCの部分であり、カウント開始時点判断手段により判断されたカウント開始時点より随時に位相角を算出し、該位相角が前記タイミング設定用位相角と等しくなるか否かを判断し、等しくなったときにトリガー信号出力指示信号を出力する。
これにより、マイクロコンピュータ28は、CPU28aが、不揮発メモリであるROM28bに格納されたプログラムソフトを読み出し、該プログラムソフトの制御手順に従い、アナログポートP1,P2、P3より入力される回転周期に係る信号に基づいて回転速度と加速度を演算して動作モードを特定して対応する固有コードを抽出し、該固有コードにより不揮発メモリであるROM28cに格納された位相角データを読み出し、必要なタイミングで位相角制御信号であるトリガー信号出力指示信号をトリガー信号出力回路30に対して出力するように構成されている。
動作モードを特定は、例えば、低速走行状態、中速走行状態、高速走行状態、急速加速状態、緩やかな加速状態、急速減速状態、緩やかな減速状態、前照灯点灯状態などの予め定めた動作モードについて行い、回転速度と加速度とから自動的に特定できるようにする。アイドリング状態と起動時については、図4のフローチャートから分かるように特定不要になっているが、回転周期に係る信号に基づいて回転速度を算出した値が小さいときには全て低速走行状態として特定されるようにする。特定した動作モードに予め定めた固有コードを自動的に付与するようにする。ROM28cには、固有コードに応じた位相角データを記憶しておくことにより、動作モードを特定し、それによって得られる固有コードを指定してROM28cに記憶されている位相角データをリードできるようにしておく。
この位相角データは、例えば、急加速状態や急減速状態について、走行実験を繰り返して回転速度の値の範囲と加速度の値の範囲を決めて、それに基づいて省エネルギー運転の観点から適切な発電量を決めて、そのときの回転速度における当該発電量が得られるように決定してROM28cに記憶しておく。
トリガー信号出力回路30は、マイクロコンピュータ28から出力される3つのトリガー信号出力指示信号を入力すると、これらの信号に対応して、3つのサイリスタ26のゲートに給電して各サイリスタ26をターンオンできるトリガー信号を出力するように構成されている。
従って、整流部22Aは、3つのサイリスタ26のゲートにトリガー信号出力回路30からトリガー信号(パルス信号)を入力するときは位相角制御されて発電電流Ixを所望に変動して出力する。
図4は、マイクロコンピュータ28のCPUがROM28bからプログラムソフトをリードして実行する制御手順を示すフローチャートである。
スタートすると、まず、比較器33の信号が入力するI/Oポートp4の電圧を入力する(ステップS11)。次いで、入力信号が電圧「ハイ」であるか否かを判断する(ステップS12)。エンジン1が例えば1000r.p.m.未満の低回転領域の動作モードであると、比較器33の出力は、電圧「ハイ」となり、ステップS12の判断はNOとなり、ステップS11に戻る。このときは、比較器33から電圧「ハイ」の出力がOR回路29a〜29cに入力し、OR回路29a〜29cから低回転時トリガー信号出力指示信号(連続信号)が連続して出力しトリガー信号出力回路30に入力し、もって整流部22Aが発電電力の全量を電流に変換して出力する低回転時発電制御を行う。このときは、マイクロコンピュータ28の3つのI/Oポートp5〜p7からの信号出力は行わない。
エンジン1が例えば1000r.p.m.以上の通常回転領域の動作モードであると、比較器33の出力は、電圧「ロー」となり、ステップS12の判断はYESとなり、詳細なフローチャートを図5に示す通常回転発電制御を行う(ステップS20)。
スタートすると、まず、回転周期信号を入力し回転周期を算出する(ステップS21)。ここでは、電圧検出回路27から変動出力する三相の検出電圧が回転周期信号であり、ANポートp1〜p3より入力した各電圧信号を256階調でA/D変換し、例えば、デジタル値のピーク値間の時間を算出し回転周期を算出しレジスタ(DRAMに記憶しても良い。以下、同じ。)に記憶する。
次いで、回転速度・加速度を算出する(ステップS22)。ここでは、ステップS21で得られたデジタル値に基づいて、所定の演算を行って回転速度を算出してレジスタに記憶し、次いで加速度を算出してレジスタに記憶する。
次いで、動作モードを特定しROM28cから位相角データを読み出す(ステップS23)。ここでは、ステップS22で得られた回転速度と加速度に基づいて動作モードを特定し、固有コード(メモリ番地)を付与し、この固有コードによってROM28cに記憶されている位相角データを読み出す。
次いで、電圧信号をサンプル入力する(ステップS24)。ここでは、電圧検出回路27から出力する3つの電圧信号をANポートp1〜p3よりサンプル入力し各電圧信号を256階調でA/D変換してレジスタに入力する。
次いで、ANポートp1〜p3より入力する各電圧信号がカウント開始するための第2の閾値電圧になったか否かを判断する(ステップS25)。ここでは、ステップS21で得られた検出電圧を、閾値電圧と照合し該閾値電圧以上になる時点をウオッチングする。検出電圧の方が小さいときは、NOの判断となり、ステップS24に戻り再び新しい検出電圧を得て、再度の判断を繰り返す。レジスタの値が第2の閾値電圧以上になったときは、YESの判断となり、ステップS26に移る。
ステップS26では、ANポートp1〜p3より回転周期信号を入力し回転周期を算出し前記ステップS23で読み出した位相角データに対応したトリガー信号出力時間を算出する。次いで、時間をカウント開始する(ステップS27)。
次いで、カウント時間がトリガー信号出力時間になったか否かを判断する(ステップS28)。ここでは、カウント時間をステップS26で算出したトリガー信号出力時間と照合し、カウント時間がトリガー信号出力時間と等しくなるまでカウントを継続し、カウント時間がトリガー信号出力時間と等しくなったら、トリガー信号出力指示信号を出力する(ステップS29)。
このトリガー信号出力指示信号は、3つのI/Oポートp4〜p6より出力し、トリガー信号出力回路30に入力する。トリガー信号出力回路30では、トリガー信号出力指示信号の入力に対応してトリガー信号を整流部22Aのサイリスタ26のゲートに入力する。このため、サイリスタ26は位相角制御され、エンジン1の運転が省エネルギーとなるように発電電流を変動して出力する。
上記実施の形態によれば、例えば1000r.p.m.未満の不安定周期回転領域では、位相角制御による変動制御を行い難く、この領域では、低回転時発電制御手段が、整流部より出力する発電電流が略最大の一定値となるように該整流部を制御する。そして、1000r.p.m.以上の安定周期回転領域では、位相角制御による変動制御を行う。このときは、通常回転時発電制御手段が、整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように該整流部を位相角制御により変動制御する。
従って、起動時やアイドリング時の低回転領域では従来のレギュレータと同様に、マグネトウの発電電力の全量を発電電流とすることになり、また内燃機関が起動時やアイドリング時以外では通常回転制御である位相角制御を行うことになる。
このため、内燃機関の低回転領域が継続しても一定の大きさの発電量を安定して確保できてアイドリングが長くなってバッテリ電圧大幅に下げてしまうことを回避でき、また内燃機関の低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられる。例えば、低速走行状態、中速走行状態、高速走行状態、加速状態、減速状態などの複数の動作モードに対応するように、位相角を固有の値に設定することにより、動作モードが変更する度に発電量を該動作モードに対応した適切な値に変更することができて、発電電流を動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられ、円滑な運転とバッテリ上がりの回避と省エネルギー運転を達成できる。
また上記実施の形態によれば、マグネトウの三相交流電流の三相分の平滑電圧と第1の閾値電圧とを比較して、平滑電圧が小さいときは、低回転時トリガー信号出力指示信号/低回転時トリガー信号を出力して整流部を制御するので、位相角制御による発電領域を回転周期が一相の回転信号では回転周期を安定して得られない低い回転数、例えば1000r.p.mでも、平滑電圧を用いることで回転周期を安定して得られ、もって、内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように対応させられる位相角による発電制御を低回転領域に可及的に適用できて、省エネルギー運転を有効に達成できる。
上記実施の形態によれば、3つのOR回路によって、比較器より出力する低回転時トリガー信号出力指示信号と、マイクロコンピュータ(通常回転時発電制御手段)より出力する通常回転時トリガー信号出力指示信号との何れか一を選択して、トリガー信号出力回路に入力するので、トリガー信号出力回路より、低回転時トリガー信号出力指示信号に対応した低回転時トリガー信号、または、通常回転時トリガー信号出力指示信号に対応した通常回転時トリガー信号を出力できて、整流部を内燃機関の低回転領域以外では発電電流を内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量となるように位相角制御できて、省エネルギー運転を達成でき、そして、位相角制御を正確には行い難いアイドリング等の低回転領域では一定の大きさの発電量を安定して確保できる制御される。そして、低回転時にマグネトウの発電電力が小さいことによる回転信号の誤検出を回避できて位相角制御の低回転時での誤作動を防止できる。
上記実施の形態によれば、通常回転時発電制御手段にマイクロコンピュータを用いることができ、該マイクロコンピュータで低回転時発電制御手段を構成する比較器から出力が電圧「ハイ」であるか、電圧「ロー」であるかを判断できて、動作モードが低回転領域を脱したときに、位相角制御に入ることを判断できる。
上記実施の形態によれば、通常回転時発電制御手段にマイクロコンピュータを用いることができ、その不揮発メモリに動作モードに対応する位相角データを記憶し、マグネトウの回転周期に係る信号に基づいて算出する回転速度と加速度により動作モードを特定して不揮発メモリから対応する位相角データを読み出して通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力し、整流部を動作モードに対応する位相角制御することができる。
上記実施の形態によれば、内燃機関の低回転領域以外では内燃機関の動作モードに応じた適切な発電量とすることができる。起動時の動作モードのときに、内燃機関のクランク軸と連結されたマグネトウの発電量を小さくなるように制御すると、マグネトウにかかる負荷トルクが小さくなるので、スタータモータがクランク軸を回転し易くなり、内燃機関を起動し易く起動失敗が少なくなる。アイドリング状態の動作モードのときに、マグネトウの発電電力のほぼ全量を直流に整流して発電することになるから、マグネトウの回転周期信号が不安定になっても適切な発電が行えて、発電電力でバッテリを充電できバッテリ上がりを回避できる。加速状態の動作モードのときにクランク軸の負荷トルクが小さくなるから、クランク軸を回転し易くなり、加速が迅速になる。現時点の回転数での速度一定状態に対応した位相角よりも小さく設定されているので、減速状態の動作モードのときにクランク軸の負荷トルクが大きくなるから、減速が効果的に行われることになり、また発電電力でバッテリを充電できてバッテリ上がりを回避できる。前照灯を点灯した状態の動作モードのときにマグネトウの発電量が大きくなるから、発電電力でバッテリを充電できてバッテリ上がりを回避できる。高速一定状態の動作モードのときに、マグネトウの発電量が中速一定乃至低速一定状態のときよりも大きくなるから、発電電力でバッテリを充電できてバッテリ上がりを回避できる。
この実施の形態では、電圧検出回路27を設け、マグネトウ21の出力電圧位相を検出するための、クランク角センサやエンコーダ、又は、マグネトウ21の回転周期を検出するセンサは設けないので、部品構成が簡素になり、センサ部品コスト及び組み付け工数がかかららず、その分コストダウンできる。
本発明は、上記一実施の形態に限られるものではなく、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。
ヘッドランプ24aについては、夜間に必ず点灯するので、低速走行状態、中速走行状態、高速走行状態、加速状態、減速状態などの複数の動作モードにそれぞれ対応するように前照灯点灯動作モードを設けるのが好ましい。この前照灯点灯動作モードは、マグネトウの負荷トルクを小さくするために、起動時、アイドリング状態に対応する動作モードは設けないことが望ましい。この前照灯点灯動作モードを、前照灯を点灯しない動作モードと区別するために、前照灯の点灯(電流が流れたこと)を検出する電流センサを備え、この電流センサの検出信号をマイクロコンピュータ28に入力して、マイクロコンピュータ28は、エンジン点灯しないときの各動作モードのときの位相角を小さくする(トリガー信号出力時間を短くする)ように構成する。
上記実施の形態では、制御部が、マグネトウの電圧信号に基づいて回転速度と加速度を算出するように構成されているが、クランク軸又はマグネトウの回転周期に係る信号に基づいて回転速度と加速度を算出するように構成されていても良い。
上記実施の形態では、動作モードを8種類位としたが、動作モードを細分化して、エンジン回転数の増大に従い(加速)、位相を漸次遅くし、またエンジン回転数の減少に従い(減速)、位相を漸次速くする、多段階の発電制御を行う場合も含む。
本発明の実施の形態1に係る発電制御装置の回路図である。 図1の発電制御装置の制御部の低回転時の発電電圧と出力電流の関係を示す説明図である。 図1の発電制御装置の制御部の通常回転時の発電電圧と位相角制御による出力電流の関係を示す説明図である。 マイクロコンピュータのCPUがROMからプログラムソフトをリードして実行する制御手順を示すフローチャートである。 通常回転制御手順の詳細を示すフローチャートである。 従来のキックスターター式の自動二輪車等の発電制御装置の回路図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 クランク軸
20 発電制御装置
21 マグネトウ
22 発電電流制御手段
22A 整流部
22B 回転速度検出部
22C 制御部
23 バッテリ
24 電気機器
25 ダイオード
26 サイリスタ
27 電圧検出回路
28 マイクロコンピュータ
28c 不揮発メモリ
29a、29b、29c OR回路
A 位相角設定手段
B カウント開始時点判断手段
C トリガー信号出力指示手段
30 トリガー信号出力回路(トリガー信号出力手段)
31a、31b、31c ダイオード
32 平滑回路
33 比較器
34 閾値電圧発生部

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランク軸の回転により回転駆動され、交流電流を発電するマグネトウと、
    前記交流電流を直流に整流しかつ発電量を制御した発電電流を電気機器に供給する発電電流制御手段と、
    前記電気機器に関し前記発電電流制御手段と並列接続されたバッテリとを具備し、
    前記発電電流制御手段は、前記マグネトウが発生する交流電流を直流電流に変換する整流部と、前記整流部の発電量を制御する制御部とを具備し、
    前記マグネトウは、磁石式三相発電体であり、
    前記整流部は、サイリスタとダイオードとが直列接続されさらに三相ブリッジ混合接続され、前記マグネトウの各ステータコイルに誘起された交流電流を前記ダイオードと前記サイリスタの中点位置に入力するように構成され、
    前記制御部は、前記内燃機関又は前記マグネトウの回転周期に係る信号を入力して現在の回転が不安定周期回転領域であるかまたは安定周期回転領域であるかを判断する回転領域検出手段と、
    前記回転領域検出手段が不安定周期回転領域であるときは、前記整流部より出力する発電電流が略最大の一定値となるように該整流部を制御する低回転時発電制御手段と、
    前記回転領域検出手段が安定周期回転領域であるときは、前記整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように該整流部を位相角制御により変動制御する通常回転時発電制御手段と
    を備えたことを特徴とする発電制御装置。
  2. 前記低回転時発電制御手段は、前記マグネトウの三相交流電流の三相分の周波数を一相に纏めて平滑電圧として、この平滑電圧を比較器のマイナス側入力端子に入力し、かつ該比較器のプラス側入力端子に、前記平滑電圧が不安定周期回転時の電圧から安定周期回転時の電圧に変わるときの境界電圧乃至これより若干大きい電圧を閾値電圧として入力し、平滑電圧が閾値電圧よりも小さいときは前記比較器より電圧「ハイ」を出力し、この電圧「ハイ」の信号を低回転時トリガー信号出力指示信号としてこの信号に基づいて低回転時トリガー信号を出力して前記整流部を制御する構成であることを特徴とする請求項1に記載の発電制御装置。
  3. 3つのOR回路を備え、この各OR回路に、前記比較器より出力する前記低回転時トリガー信号出力指示信号を入力すると共に、前記通常回転時発電制御手段より出力する各1相の前記通常回転時トリガー信号出力指示信号を入力するように構成されていて、何れか一の出力指示信号の入力時に該出力指示信号をトリガー信号出力手段に出力して、該トリガー信号出力手段より出力する低回転時トリガー信号又は通常回転時トリガー信号により前記整流部を制御するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の発電制御装置。
  4. 前記通常回転時発電制御手段は、前記比較器から出力が電圧「ハイ」であるか、電圧「ロー」であるかを判断し、電圧「ロー」であるときに、前記整流部より出力する発電電流が前記内燃機関の動作モードに応じて予め定められた発電量となるように、該整流部を位相角制御信号である通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力し、この信号に基づいて通常回転時トリガー信号を出力して前記整流部に入力し該整流部を変動制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の発電制御装置。
  5. 前記通常回転時発電制御手段は、前記整流部の各サイリスタのゲートへ出力するトリガー信号の出力タイミングに用いる位相角データを、内燃機関の回転速度と加速度により決定される各動作モードに対応して記憶した不揮発メモリを有し、前記クランク軸又は前記マグネトウの回転周期に係る信号に基づいて算出する回転速度と加速度により動作モードを特定して前記不揮発メモリから対応する位相角データを読み出し、該位相角データに基づいて前記通常回転時トリガー信号出力指示信号を出力するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の発電制御装置。
  6. 請求項1乃至3の何れか一に記載の発電制御装置を備えたことを特徴とする鞍乗型車両。
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