JP4960832B2 - キャスタ付き家具 - Google Patents

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Description

本願発明は、キャスタ付き家具に関するものである。
オフィス用のテーブルは一般に天板を左右の脚で支持した構造になっており、脚は、鉛直姿勢の起立部の下端に床に沿って長く延びる前後の水平状部が繋がっている略L字状又は逆T字状の形態になっていることが多い。そして、例えば会議室用のテーブルは移動させることが多く、そこで脚にキャスタを設けていることが多い。
そして、本願出願人は特許文献1において、テーブル等の家具に設けるキャスタに高さ調節機能(アジャスト部材機能)を持たせたものを開示した。すなわち特許文献1に開示されているキャスタは、下向きに開口した平面視円形の固定式碗形ケースの内部に回転式のアジャスト部材を取り付けて、アジャスト部材に設けた旋回部材に車輪を取付けたものであり、アジャスト部材は、平面視で脚の先端面とこれに連続した左右側面との三面の外側に露出している。すなわち、アジャスト部材はその外周面が180度以上の範囲で広がっており、このため人は容易にアジャスト部材を回転操作することができる。
特許第3706255号公報
ところで、テーブルの脚はその全体又は下部がアルミダイキャストのような金属製品であることが多い。そして、キャスタ付きのテーブルを移動させるにおいて、脚の先端同士(水平状部の先端同士)が当たったり、脚における水平状部の先端が建物の壁面に当たったりというように、脚の水平状部が他の物に衝突することがあり、この衝突によって脚における水平状部の先端部が傷付きやすい(打痕が付いて見た目が悪くなる)という問題があった。特に、天板を跳ね上げできる折り畳み式テーブルは脚を前後に嵌め合わせ(ネスティング)できるようになっているが、テーブルを移動させてネスティングするに際して、先行テーブルの脚の後端に後続テーブルの脚の先端が当たって傷付くことが多かった。
また、脚の水平状部はその性質からして家具の外側に向けて延びているために先端に行くほど他の物が接触しやすい状態になっており、このため、停止している家具における脚の水平状部の先端面に椅子の脚のような他の物が衝突することもあり、このように他の物が当たることによって脚の先端部の外周面が傷付くこともあった。
この水平状部の傷付きの問題については、例えば脚の水平状部の先端に保護キャップを取り付けることが考えられるが、これではキャップを設ける分だけテーブルのコストが嵩み、また、キャップを設けることによってデザイン的統一性が欠けるという問題があった。他方、特許文献1ではキャスタのアジャスト部材が平面視で脚の先端部の外側に露出しているため、キャスタのアジャスト部材を衝突に際しての緩衝部材に兼用できる。
しかし、本願発明者たちが検討したところ、特許文献1では幾つか改良すべき点が発見された。すなわち、アジャスト部材は碗形ケースに下方からねじ込まれていてアジャスト部材と碗形ケースとの間に上向きに開口した環状溝があるためこの環状溝にホコリが溜まりやすいという点や、アジャスト部材を下降させると碗型ケースとの間隔が広がることで衝突に際してのモーメントが大きくなる点、が発見された。
本願発明は、アジャスト部材機能付きキャスタを有する家具において、アジャスト部材の回転操作の容易性は特許文献1を踏襲しつつ、より改良された構成を提供することを課題とするものである。
本願発明において、水平回転自在なアジャスト部材を有するキャスタが脚に取付けられており、前記キャスタのアジャスト部材には、脚と床との間の高さ位置において人が片手で回転操作できるように外周面を脚の外側に大きく露出させたリング体を設けており、このリング体のうち外周面が脚の外側に露出している部分は平面視で脚の外側にはみ出ており、前記リング体の回転操作によって脚の支持高さが変えられる、という基本構成になっている。
そして、請求項1では、前記基本構成において、前記アジャスト部材のリング体は、人の指先を安定的に当て得る上下幅を有する掴持部とその上端又は下端若しくは上下両端に一体に連接した大径のフランジ部とを有しており、平面視において少なくともフランジ部が平面視で脚の外側にはみ出ている。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記脚は平面視で細長く延びる形態になっており、前記アジャスト部材のリング体は、平面視において脚の先端面とこれに連続した左右長手側面との三面の箇所において外側に露出しており、更に、前記アジャスト部材は脚に対して昇降不能に保持されており、かつ、前記リング体における掴持部の外周面には人の指先の引っ掛かりを良くする滑り防止手段が形成されており、この滑り防止手段は、凹所と突起と縦長ローレットと軟質材被覆とのうちのいずれか一つ又は複数の組み合わせである。
請求項1において脚の形状には限定はなく、例えば棒状の脚も含まれる。この場合は、アジャスト部材のリング体はその全周に人が指を掛けて回転させ得るので、リング体のフランジ部は全周にわたって脚の外側にはみ出ることになる。また、脚が請求項2のように平面視で細長い場合は、リング体の外周面は脚の先端面と左右側面との三面の箇所において外側にはみ出る(この場合、はみ出る角度はリング体の外形や脚の幅寸法によって異なるが、いずれにしても180度よりは広い範囲で連続してはみ出る。)。
更に、本願発明は例えば天板付き(或いは天板無し)ワゴンのように平面視矩形の箱形家具も含んでおり、この場合は家具本体の下面部が脚になる。そして、この場合は、キャスターは家具本体のコーナー部に配置されるため、リング体は家具本体における2つの側面の外側にはみ出ることになる。
本願発明では、家具の移動等においてキャスタのアジャスト部材が衝突の緩衝材として機能することは特許文献1と同じであるが、本願発明ではアジャスト部材のリング体にフランジ部を設けてこのフランジ部が物に当たるようになっているため、人が指先を当てる掴持部が傷付くことはなく、このため衝突によって生じたバリに人の指先が当たって違和感を与えるような不都合を防止又は抑制できる。また、フランジ部にホコリが溜まることがあっても、そのホコリは簡単に拭き取る(或いは掃き取る)ことができるため美観保持の点でも優れている。
請求項2の発明では、アジャスト部材の高さは脚に対して一定であるため、脚の高さによってアジャスト部材に作用する衝撃力が変わることはない。従って、アジャスト部材やこれが取り付いた部材の強度計算を行い易くて設計が容易になる。特に、実施形態のようにアジャスト部材のリング体を脚の下面部に近接させると、衝突に際してモーメントがかかることを防止又は抑制して部材をコンパクト化できる利点がある。
更に、請求項2のように滑り防止手段を設けるとアジャスト部材の回転操作がより一層容易になるが、リング体にはフランジ部を設けているため、衝突によって滑り防止手段が傷付くことはなく、その結果、回転操作に際しての手触りの悪化を防止できる。掴持部にホコリが溜まることもフランジ部で防止される。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は折り畳み式等のテーブルに適用している。
(1).概要
まず、概要を説明する。図1のうち(A)は折り畳み式テーブルの側面図、(B)は部分的な分離側面図である。折り畳み式テーブル1は、図示しない横長フレームで連結された左右の脚2と、跳ね上げ式の天板3を備えている。
脚2は床に近い前後長手の水平状部2aとこの水平状部2aの後端部から傾斜姿勢で立ち上がった起立部2bとで側面視略L形の形状になっており、水平状部2aの前後両端部に本実施形態のキャスタ4を取付けている。水平状部2aの前端部と後端部との下面部は、下向きに開口した切欠き部になっている(切欠き部を符号2cで示す。)。脚2はその全体がアルミダイキャストのような金属成形品から成っている。なお、水平状部2aは前端から後端に向けて緩く傾斜しているが、このような姿勢も水平状部の概念に含まれる。
折り畳み式テーブル1における脚2の水平状部2aは下向きに開口した樋状(チャンネル状)になっており、水平状部2aのうち前後キャスタ4の間の適当な位置には操作具の一例として下向きプッシュ式の操作ボタン5を設けている。詳細は省略するが、操作ボタン5はプッシュ動によって下降位置と上昇位置とに交互に変化するものであり(従って、下降して停止した位置から更に若干の寸法だけ押し下げることができる)、脚2における水平状部2aの内部には、前部のキャスタ4のロック機構を操作する前後一対の操作ロッド6が水平姿勢で前後スライド自在に装着されている。
本実施形態では、操作ボタン5が上向き上昇位置から下降動すると操作ロッド6はキャスタ4から操作ボタン5に向いた方向に後退動し、操作ボタン5が下降位置から上昇位置に向けて上昇動すると操作ロッド6はキャスタ4に向いた方向に前進動する。勿論、操作ボタン5の動きと操作ロッド6の動きとを逆にすることも可能であり、また、操作ロッド6を用いずにボタン類を各キャスタ4に設けることも可能である。
また、プッシュ式の操作ボタンに変えて、操作具として水平回動式の摘みやレバーを採用することも可能である。操作ロッド6がどのような動きをするかはキャスタ4におけるロック機構のメカニズムによって相違する。
以下、キャスタ4の詳細を図2以下の図面も参照して説明する。図2はキャスタ4の構成部材をほぼ網羅した分離斜視図、図3のうち(A)はフリー状態(ロック解除状態)での要部の縦断側面図、(B)は(A)の部分的な拡大図、図4のうち(A)はロック状態での縦断側面図、(B)はアジャスト部材の斜視図である。まず、これらの図に基づいてキャスタ4の概要を説明する。
キャスタ4を構成する部材は、動きを担保するための基本部材と、ロック機構を構成するロック用部材とに大別される。これらの部材は図2〜図4にほぼ網羅して表示されている(特に図2参照)。
基本部材として、左右一対の車輪8と、この車輪8が車軸9で取付けられている旋回部材10と、旋回部材10が水平旋回自在に支持されている昇降体11と、昇降体11を上下動操作するための回転式の筒状アジャスト部材12と、筒状アジャスト部材12を脚2の水平状部2aに対して回転自在で上下動不能に保持するためのフロントリテーナ13及びリアリテーナ14が挙げられる。昇降体11の回転操作によって昇降体11が上下動し、結果として旋回部材10及び車輪8と脚2との相対高さが変化する。
ロック部材としては、車輪8を回転不能に保持するための車輪ストッパー15と、車輪ストッパー15をロック状態に付勢する第1ばね16と、旋回部材10を水平旋回不能に保持するための旋回ストッパー17と、旋回ストッパー17をロック状態に付勢する第2ばね18と、車輪ストッパー15と旋回ストッパー17とを同時に作動させる上下動方式の作動部材19と、既述した操作ロッドの先端に装着した第1連動体20と、第1連動体20の水平動を作動部材19の上下動に変換する第2連動体21と、第2連動体21を後退方向に付勢する第3ばね22とが挙げられる。
操作ロッド6と第1及び第2の連動体20,21と第3ばね22と作動部材19とは、操作ボタン5の動きをロックとロック解除との切り替えに変換する連動装置を構成している。そして、本実施形態では、図3(A)のように操作ロッドが前進している状態では、第2連動体21によって作動部材19が押し下げられており、この状態では旋回ストッパー17がフリー位置に後退していて旋回部材10は水平旋回自在であると共に、車輪ストッパー15はフリー姿勢になっていて車輪8は転動自在である。
他方、操作ロッド6が後退すると、第2連動体21が第3ばね22の付勢力によって後退することで操作部材19が上昇動し、すると、旋回ストッパー17がロック位置に前進して旋回部材10は水平旋回不能に保持されると共に、車輪ストッパー15はロック姿勢になって車輪8は転動不能に保持される。
以下、従前の図に加えて図5以下の図面も参照して各部材の具体的な形態と相互関係を説明する。図5は部材を分離した側面図、図6及び図7は断面表示した状態での分離側面図、図8は図3(A)の VIII-VIII視断面図、図9は図3(A)の IX-IX視断面図、図10は図3(A)の X-X視方向から見た分離平断面図、図11は図7の XI-XI視断面図である。
(2).基本構成
まず、昇降体11を説明する。昇降体11は、例えば図5〜7に示すように、外周に雄ねじ(台形ねじ)を形成した雄ねじ部11aと、雄ねじ部11aの下端に一体に連続した円形のねじ無し部11bと、ねじ無し部11bから下向きに突出した円形のボス部(支軸部)11cとを備えている。ねじ無し部11bと雄ねじ部11aの外径より僅かに大径に設定されている。
他方、ボス部11cはねじ無し部11bよりもかなり小径になっており、このため、ねじ無し部11bの下端面は中間段部11dになっている。また、ボス部11cの下端には当該ボス部11cよりも小径の下小径部11eが一体に形成されており、このため、ボス部11cの下端面は下段部11f(図3(B)参照)になっている。
図8に示すように、昇降体11における雄ねじ部11aの上面には、平面視で将棋の駒に近い形状の回り止め部11gが一体に形成されている。回り止め部11gは脚2の長手方向に長く延びる姿勢になっている。そして、図8に示すように、折り畳み式テーブル1における脚2の水平状部2aには下向きのボス部36が形成されており、この下向きボス部36に、昇降体11の回り止め部11gが上下動自在で回転不能に嵌合する規制溝24が形成されている。
規制溝24には、脚2の先端に向いた補助溝24aが連続形成されており、昇降体11の回り止め部11gに突設した昇降規制ピン25が補助溝24aに嵌まっている。昇降規制ピン25及び補助溝24aは、昇降体11の下降下限位置を規制するものである。なお、回り止め部11gが回転不能に嵌まる固定部材を脚2とは別に構成して、この固定部材を脚2の水平状部2aにビスで締結することも可能である。
昇降体11の雄ねじ部11aにはアジャスト部材12が外側から螺合している。従って、アジャスト部材12の内周は雌ねじ穴27になっている。また、アジャスト部材12の上下中途高さ位置には中段フランジ部12aが一体に形成されており、中段フランジ部12aの外周寄り部位には、当該中段フランジ部12aの外径よりもやや小径で下向き筒状の掴持部12bが一体に形成されている。
掴持部12bの内側は下向きに開口した環状凹所になっており、また、中段フランジ部12aと掴持部12bとで請求項に記載したリング体が構成されている。図4(B)や図10に示すように、掴持部12bの外周には人の指の引っ掛かりを良くする滑り防止手段の一例として凹み12b′が適当な間隔で周方向に並び形成されている。図3,4から明らかなように、中段フランジ部12aは脚2における水平状部2aの切欠き部2cに近接している。
アジャスト部材12の上端部には外向きに張り出した上フランジ部12cが一体に形成されており、このため、上フランジ部12cと中段フランジ部12aとの間の部位には外向き開口の環状溝28が形成されている。そして、環状溝28の箇所をフロントリテーナ13とリアリテーナ14とで前後両側から挟むことにより、アジャスト部材12は回転自在で上下抜け不能に保持されている(アジャスト部材12は上方に抜けることはないので、両リテーナ13,14では少なくともアジャスト部材12の下向き離脱を規制すれば足りる。)。
例えば図2や図10に示すように、フロントリテーナ13は平面視でリングを半割りした形状であり、その内周にはアジャスト部材12の環状溝28に半周だけ入り込むフロント内向き突条13aが形成されている。フロントリテーナ13は3本のビス29で脚2の水平状部2aに締結されている。また、フロントリテーナ13の上面には2本の位置決めピン30が突設されており、位置決めピン30は脚2の水平状部2aに設けた位置決め穴に嵌まっている。
図2に明示するように、リアリテーナ14は水平状部2aの長手方向に長い形態でしかも断面形状は台形の上半部と長方形の下半部とを複合した形状になっており、従って、フロントリテーナ13よりも高さが高いブロック形態になっている。このようにブロック形態になっているのは、その内部に既述の第1連動部材20を配置しているためである。
リアリテーナ14の前部にはアジャスト部材12の半分を抱持するように平面視で半円状の前凹所31が形成されており、この前凹所31に、アジャスト部材12の環状溝28を半分だけ抱持するリア内向き突条14aが形成されている。また、リアリテーナ14の前部には、フロントリテーナ13の両端部に重なる左右一対のサイド突起33と、昇降体11における回り止め部11gの背面に当接又は近接するセンター突起34とが形成されている。
また、図6及び図8に示すように、脚2の水平状部2aには、アジャスト部材12の上端面12dが当接する既述の下向きボス部36が形成されている。下向きボス部36は、リアリテーナ14のセンター突起34と干渉しないように平面視で後ろ向き開口している。
例えば図2に示すように、リアリテーナ14には、上面と傾斜面とに跨がった座ぐり凹所37が形成されている一方、図8に示すように脚2の水平状部2aには座ぐり凹所37に嵌合する下向き円柱部38が一体に形成されており、下向き円柱部38にねじ込まれたビス39によってリアリテーナ14は水平状部2aに固定されている。なお、リアリテーナ14を下向きボス部36によって位置決めすることも可能である。
図3から理解できるように、フロントリテーナ13を締結するビス29は平面視でアジャスト部材12と重なる位置に配置されている一方、リアリテーナ14を締結するビス39は平面視でアジャスト部材12から後方に外れた位置に配置されている。
図8に示すように、アジャスト部材12の中段フランジ部12aは平面視で半周以上の範囲で脚2の水平状部2aの外側にはみ出ている。すなわち、中段フランジ部12aは、水平状部2aの先端面2′とこれに連なる左右側面2a″との3つの面の外側にはみ出ている(水平状部2aの先端部は平面視円弧状なので先端面2a′と側面2a″との境界は明らかでないが、中段フランジ部12aが水平状部2aの前方と左右外側とにはみ出ていることは明らかである。)。中段フランジ部12aは変形で水平状部2aの先端部は平面視円弧状であるため、中段フランジ部12aのはみ出し寸法eは最前端から後ろに行くに従って小さくなっている。
旋回部材10はアジャスト部材12の軸心回りに水平旋回するが、この場合、図3(A)に示すように、旋回部材10のうち車輪8と反対側の端部は平面視で中段フランジ部12aよりも僅かの寸法e2だけ半径内側に入っている。換言すると、旋回部材10のうち車輪8と反対側の端部の外接円の半径はアジャスト部材12における中段フランジ部12aの半径よりも僅かの寸法e2だけ小さくなっている(e2をゼロとすることも可能である。)。
次に、旋回部材10と車輪8を説明する。旋回部材10は樹脂の成形品であり、昇降体11のボス部11bに回転自在に嵌まった円形の基部を備えており、基部に平面視長方形の水平状部10aを設けている。旋回部材10の基部には、昇降体11のボス部11bが嵌まるボス穴41と、昇降体11の下小径部11eが嵌まる下穴59とが形成されている。
ボス穴41には内向き環状突起42が形成されて、昇降体11のボス部11cには環状突起42が嵌まる環状溝43が形成されており、これら環状突起42と環状溝43との嵌まり合いによって昇降体11と旋回部材10とは抜け不能に保持されている。また、昇降体11のボス部11cと旋回部材10のボス穴41との間には若干の隙間を設けており、旋回部材10と昇降体11との回転の芯決めは昇降体11の下小径部11eと旋回部材10の下穴59との嵌合に依っている。
また、旋回部材10の上部は薄肉となってアジャスト部材12における掴持部12bの下向き環状凹所に入り込んでおり、このため、旋回部材10の上部には、ボス穴41よりも大径で昇降体11のねじ無し部11bの外側に広がっている上向き凹所45が空いており、上向き凹所45の内周の下端部に昇降体11のねじ無し部11aと対向した段部を形成して、この段部に、旋回ロック機構の一環として内側と上方とに開口した旋回用係合溝46が適宜ピッチで多数形成されている。旋回用係合溝46は平面視で半径内側に向いて間隔が広がる台形になっている。
次に車輪8を説明する。車輪8は旋回部材10における張り出し部10bの両側に位置しており、1本の車軸9で旋回部材10に連結されている。車輪の内面には環状凹所47が形成されており、その内周面に、車輪ロック機構の一環として回転中心に向いて車輪用係合溝48が一定ピッチで多数形成されている。図11では車輪8の外周面にOリング49を嵌め入れている。
(3).ロック機構
次に、ロック機構を説明する。まず、車輪ロック機構を説明する。車輪ロック機構は車輪ストッパー15と車輪用係合溝48と第1ばね16とで構成されている。車輪ストッパー15は樹脂の成形品であり、旋回部材10の下面部でかつ左右車輪8の間に配置されている。そして、左右車輪8の間の中間部において車軸9と直交した方向に延びるシーソー部15aと、シーソー部15aの前部に一体に設けた羽根部15bとを備えており、このため全体的には平面視T形の形態になっている(勿論他の形態でもよい)。
そして、図2や図11に示すように、シーソー部15aのうち羽根部15bのやや奥側の部位に左右の支軸50を横向き突設する一方、旋回部材10には、前記支軸50が下方からの強制的嵌め込みによって嵌まり込む上向き開口の軸受け部51を一体に設けている。また、シーソー部15aの先端は旋回部材10の下穴59の下方に位置している一方、羽根部15bの左右端部は車輪8の環状凹所47に入り込んでおり、左右羽根部15bの先端部に、車輪用係合溝48に嵌脱する係合突起52を形成している。
羽根部15bの左右中間部と旋回部材10との間には既述の第1ばね16が介在しており、このため、車輪ストッパー15は、その係合突起52が車輪用係合溝48に嵌合する方向に回動し勝手となるように付勢されている。旋回部材10には第1ばね16が嵌まるばね受け穴53が形成されている。
図11に示すように、旋回部材10における左右の軸受け部51は互いに分離しており、また、軸受け部51の下面には支軸50の誘い込みのための傾斜面を形成している。また、車輪ストッパー15のシーソー部15aのうち支軸50を設けている部分には、支軸50の嵌め込みに際して弾性変形して左右支軸50の間隔が狭まるように上下開口の穴54を空けている。
次に、旋回ロックを説明する。旋回ロック機構は既述のとおり旋回ストッパー17と旋回用係合溝46と第2ばね18とで構成されている。旋回ストッパー17は例えば図2から理解できるように基本的に上下厚さよりも平面視での幅が大きい板状であり、図9に示すように、旋回ストッパー17は昇降体11のねじ無し部11bに設けたガイド穴56に水平動自在に嵌まっており、先端には旋回用係合溝46に嵌脱する平面視台形の嵌合部17aが形成されている。
旋回ストッパー17は、脚2の水平状部2aの長手方向と同じ方向に延びるように配置されている。また、旋回ストッパー17は係合部17aと反対側に延びる小径軸17bを備えており、小径軸17bは昇降体11に設けた補助ガイド56aに嵌まっている。
そして、小径軸17bに第2ばね18を被嵌している。従って、旋回ストッパー17は第2ばね18によって旋回用係合溝46に嵌まる方向に付勢されている。また、旋回ストッパー17の先端部と旋回用係合溝46とが平面視で台形であるため、両者が嵌合した状態で旋回部材10に対して過度に大きな旋回モーメントが作用すると、傾斜面のガイド作用によって旋回ストッパー17が旋回用係合溝46から逃げ移動し得る。旋回ストッパー17のうち小径軸17bに近い箇所には、平面視略矩形の操作穴57が上下に開口している。
昇降体11は上下に貫通する操作穴57が空いていて中空状になっており、縦穴に既述の作動部材19が上下動可能な状態で嵌まっている。図2から理解できるように作動部材19は基本的には板状であり、このため昇降体11には回転不能に嵌まっている。そして、作動部材19は、旋回ストッパー17の長手方向に幅が広がる広巾部19aと、広巾部19aの上方に位置した細幅部19bと、細幅部19bの上端に一体に設けた主動ピン部19cと、広巾部19aの下端に下向き突設した従動ピン部19dとを備えている。
広巾部19aはおおむね昇降体11のボス部11cの箇所に位置しており、旋回ストッパー17の長手方向に幅が広がっている。そして、作動部材19の広巾部19aと細幅部19bとは、上傾斜面19eと下傾斜面19fとがくの字状に連続したくびれ部19gを介して連続しており、くびれ部19gが旋回ストッパー17の操作穴57に挿通している。くびれ部19gのうち上傾斜面19eと反対側の部分は上傾斜面19eと平行な補助傾斜面19hになっており、このため、細幅部19bは広巾部19aの前後端面に対して共に段落ちした状態になっている。
旋回部材10には作動部材19の従動ピン部19dがスライド自在に嵌まる穴59が空いており、作動部材19が下降動すると従動ピン部19dはその下部が穴59の下方に突出し、作動部材19が上昇すると従動ピン部19dは穴59に隠れる。
昇降体11の回り止め部11gにはリアリテーナ14に向いて開口した断面略角形の上ガイド穴60が空いており、この上ガイド穴60に第2連動部材21が水平スライド自在に嵌まっている。第2連動部材21はブロック状に形成されており、操作ロッド6のスライド方向と同じ方向にスライドする。そして、作動部材19の主動ピン部17cは昇降体11の上ガイド穴60に向けて出没し得る一方、第2連動部材21の下面には、主動ピン部19cが下方から当接し得る傾斜状のカム面61が形成されている。
第2連動部材21のカム面61は、第1連動部材20から遠ざかるに従って高さが高くなるように傾斜しており、このため、第2連動部材21が前進動すると作動部材19は下向きに押されて下降動する。第2連動部材21は第3ばね22によって第1連動部材20に接近し勝手となるように付勢されている。敢えて述べるまでもないが第3ばね22は昇降体11の上ガイド穴60に配置されている。カム面61の傾斜姿勢は逆にすることも可能であり、この場合は、操作ロッド6が後退位置から前進するとロック状態になる。
第1連動部材20は基本的には角形であり、リアリテーナ14に形成した角形穴62にスライド自在に嵌まっている。また、第2連動部材21は後ろ向きに開口した空所63を有しており、空所63に操作ロッド6の先端が嵌まっている。また、第1連動部材20は第2連動部材21を押す細幅の押圧部20aを有しており、押圧部20aはリアリテーナ14を貫通している。第1連動部材20の下面には下向き爪64が形成されている一方、リアリテーナ14の下面部には、第2連動部材20が前後動すると下向き爪64の移動を許容するスリット65が形成されている。下向き爪64がスリット65の後端に当たることで第2連動部材の後退動が規制される。嵌め込みは弾性変形を利用して行われる。
(4).まとめ
既述のとおり、操作ボタン5をプッシュ操作して操作ロッド6を前進させたり後退させたりすることにより、車輪8と旋回部材10とはロック状態とフリー状態とに切り替わる。そして、昇降体11は回転不能で昇降のみ自在に保持されており、ロック状態とフリー状態とを問わず、掴持部12bに指を当ててアジャスト部材12を回転操作することでテーブル1の高さを調節できる。また、アジャスト部材12は回転のみして昇降はしないため、例えばアジャスト部材12の中段フランジ部12aと脚2の水平状部2aとの間に大きな隙間が空いてゴミが溜まるというようなことはない。
そして、テーブル1を押して移動させる場合、図12に示すように旋回部材10は車輪8が後ろの姿勢になるが、進行方向を基準にして、旋回部材10の前端と水平状部2aの前端とは共にアジャスト部材12における中段フランジ部12aの前端よりも後ろに位置しており、このため、前方に障害物Wがあるとアジャスト部材12の中段フランジ部12aが当たる。このため、脚2の水平状部2aが傷付くことや、旋回部材10に過大なモーメントが作用して損傷することを防止できる。
なお、昇降体11、アジャスト部材12、旋回部材10は樹脂の成形品とすることでコンパクト化や大幅なコストダウンを図ることができるが、強度の面からは、少なくとも昇降体11とアジャスト部材12は例えばポリアミドMXD6系複合材料のようなエンジニアリングプラスチックを使用するのが好適である。
(5).アジャスト部材の変形例
図13ではアジャスト部材12における掴持部12bの変形例を示している。このうち(A)は第1例の平面図で(B)は第1例の正面図であり、この第1例では外周面の凹所12 b′を平面視台形状に形成している。(C)は第2例の平面図で(D)は第2例の正面図であり、この第2例では凹所12b″を円形の穴に形成している。(E)に示す第3例では外周に縦筋のローレットを形成しており、(F)に示す第4例では、掴持部12bに滑り防止手段としてエラストマーのような高摩擦軟質材12b″を被覆している。中段フランジ部12aは一点鎖線で表示している。
(6).その他
上記の実施形態では脚2が起立部2bと水平状部2aとからなっているが、脚は例えば平面視で長い板状の形態となすことも可能である。また、キャスタはロック機能を備えている必要は無いし、ロック機能を備える場合も、旋回のみ又は走行のみをロックすることも可能である。脚の一端にロック機能無しのキャスタを取付けて他端にロック機能付きキャスタを取り付けるといったことも可能である。
掴持部の下端または上下両端にフランジ部を設けることも可能である。また、フランジ部の外周面は真円の平滑面と成しても良いし、細かいピッチのローレットを形成することも可能である。また、フランジ部の外周をエラストマー等の軟質材で構成することも可能である。更に、本願発明において、高さ調節に際して人が指先をフランジ部の外周面に当てることは有り得る。つまり、アジャスト部材の掴持部は人が掴み易くなっている部分という意味である。
(A)は折り畳み式テーブルの側面図、(B)は部分的な分離側面図である。 キャスタの分離斜視図である。 (A)はフリー状態での縦断側面図、(B)は(A)の部分的な拡大図である。 (A)はロック状態での縦断側面図、(B)はアジャスト部材の斜視図である。 分離側面図である。 分離側断面図である。 分離側断面図である。 図3(A)の VIII-VIII視断面図である。 図3(A)の IX-IX視断面図である。 図3(A)の X-X視方向から見た分離平断面図である。 図7の XI-XI視断面図である。 作用を示す図である。 掴持部の変形例を示す図である。
符号の説明
1 家具の一例としてのテーブル
2a テーブルにおける脚の水平状部
8 車輪
10 旋回部材
11 昇降体
12 アジャスト部材
12a アジャスト部材の中段フランジ部(請求項に記載したフランジ部)
12b アジャスト部材の掴持部
12b′ 滑り防止手段の一例としての凹み

Claims (2)

  1. 水平回転自在なアジャスト部材を有するキャスタが脚に取付けられており、前記キャスタのアジャスト部材には、脚と床との間の高さ位置において人が片手で回転操作できるように外周面を脚の外側に大きく露出させたリング体を設けており、このリング体のうち外周面が脚の外側に露出している部分は平面視で脚の外側にはみ出ており、前記リング体の回転操作によって脚の支持高さが変えられるようになっている、という構成において、
    前記アジャスト部材のリング体は、人の指先を安定的に当て得る上下幅を有する掴持部とその上端又は下端若しくは上下両端に一体に連接した大径のフランジ部とを有しており、平面視において少なくともフランジ部が平面視で脚の外側にはみ出ている、
    キャスタ付き家具。
  2. 前記脚は平面視で細長く延びる形態になっており、前記アジャスト部材のリング体は、平面視において脚の先端面とこれに連続した左右長手側面との三面の箇所において外側に露出しており、更に、前記アジャスト部材は脚に対して昇降不能に保持されており、かつ、前記リング体における掴持部の外周面には人の指先の引っ掛かりを良くする滑り防止手段が形成されており、この滑り防止手段は、凹所と突起と縦長ローレットと軟質材被覆とのうちのいずれか一つ又は複数の組み合わせである、
    請求項1に記載したキャスタ付き家具。
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