JP4955744B2 - 薬液注入装置 - Google Patents

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本発明は、被験者に薬液を注入する薬液注入装置に関し、特に、CT(Computed
Tomography)スキャナやMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置やアンギオ装置などの透視撮像装置で透視画像が撮像される被験者に造影剤を注入する薬液注入装置に関する。
現在、被験者の透視画像である断層画像を撮像する透視撮像装置としては、CT(Computed
Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、等があり、被験者の透視画像である血管画像を撮像する医療装置としては、CTアンギオ装置、MRA(MR
Angio)装置、等がある。
上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。このような薬液注入装置は、例えば、駆動モータやスライダ機構を有しており、薬液シリンジが着脱自在に装着される。
その薬液シリンジはシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入された構造からなり、そのシリンダ部材に造影剤や生理食塩水が充填される。このような薬液シリンジを延長チューブで被験者に連結して薬液注入機構に装着すると、薬液注入装置は、薬液注入機構でピストン部材とシリンダ部材とを個別に保持して相対移動させるので、薬液シリンジから被験者に造影剤が注入される。
その場合、作業者が各種条件を考慮して造影剤の注入速度や注入総量などを決定し、それを薬液注入装置にデータ入力すると、この薬液注入装置は入力データに対応して造影剤を被験者に注入する。この造影剤の注入により被験者の造影度が変化するので、透視撮像装置により良好な透視画像が撮像されることになる。
なお、薬液注入装置には造影剤とともに生理食塩水も被験者に注入できる製品があり、その場合、作業者は所望により造影剤の注入完了に連動して生理食塩水を注入することを注入速度や注入総量などとともに薬液注入装置にデータ入力する。
すると、この薬液注入装置は、被験者に入力データに対応して造影剤を注入してから、自動的に生理食塩水も注入する。このため、造影剤を生理食塩水で後押しして造影剤の消費量を削減することや、生理食塩水によりアーチファクトを軽減することができる。
なお、上述のような薬液注入装置は、本出願人などにより過去に発明されて出願されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−11096号(第2−3頁、第11−14図) 特開2002−102343号(第2−3頁、第8図)
上述のような薬液注入装置では、透視撮像装置が良好な透視画像を撮像できる状態に被験者の造影度を変化させるため、被験者に造影剤を注入することができる。
しかし、被験者に造影剤を適正速度で適正容量のみ注入するため、作業者は被験者の撮像部位や体重などを考慮して造影剤の注入速度や注入総量などを決定し、これを薬液注入装置に数値入力する必要がある。このため、その作業が煩雑で熟達していない作業者には困難であり、適切でない数値が入力操作されることを防止できない。
特に、現在の造影剤は有効成分の濃度が相違する複数種類が市販されているため、作業者は造影剤の種類も考慮して造影剤の注入速度や注入総量などを薬液注入装置に数値入力する必要があり、さらに作業が煩雑となっている。しかも、前述のように造影剤と生理食塩水とを被験者に注入する薬液注入装置の場合、作業者は造影剤と生理食塩水との両方の注入速度や注入総量を数値入力する必要があり、さらに作業負担が倍加している。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で被験者に造影剤を最適な条件で注入することができる薬液注入装置を提供することを目的とする。
本発明の薬液注入装置は、
シリンジのピストン部材をスライドさせる駆動機構と、
該駆動機構の動作を制御する制御手段と、
タッチパネル式のディスプレイと、
を備えた薬液注入装置であって、
前記ディスプレイには人体の複数の身体区分が模式画像により表示され、表示された前記複数の身体区分の模式画像の1つにタッチすることで当該身体区分が選択されるようになっており、
前記身体区分の1つが選択されたときに、前記制御手段は、前記ディスプレイに、選択された当該身体区分に対応する撮像部位模式画像として表示させ、表示された撮像部位の模式画像の1つにタッチすることで当該撮像部位が選択されるようになっており、
前記撮像部位が選択されると、撮像部位ごとに注入時間が予め決められた所定の注入パターンである基礎動作条件パターンが読み出され、
単位体重あたりに必要な造影剤の有効成分量、被験者の体重、および使用される造影剤の有効成分濃度に基づいて、被験者への造影剤の注入総量が算出され、
前記基礎動作条件パターンの前記注入時間は変化させることなく、当該造影剤の注入総量で前記基礎動作条件パターンを修正することによって最終的な注入パターンである、注入速度の時間経過パターンが作成され、
前記制御手段は、当該注入速度の時間経過パターンに従って前記駆動機構を動作させることを特徴とする。
なお、本発明で云う各種手段は、その機能を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置の内部に実現された所定の機能、これらの組み合わせ、等で良い。
また、本発明で云う各種手段は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の手段が1個の装置として形成されていること、ある手段が他の手段の一部であること、ある手段の一部と他の手段の一部とが重複していること、等も可能である。
また、本発明で云うコンピュータ装置とは、コンピュータプログラムをデータ読取して対応する処理動作を実行できるハードウェアであれば良く、例えば、CPU(Central
Processing Unit)を主体として、これに、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の各種デバイスが接続されたハードウェアなどで良い。
なお、本発明でコンピュータプログラムに対応した各種動作をコンピュータ装置に実行させることは、各種デバイスをコンピュータ装置に動作制御させることなども意味している。例えば、コンピュータ装置に各種データを記憶させることは、コンピュータ装置に固定されているRAM等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、コンピュータ装置に交換自在に装填されているFD(Flexible
Disc−cartridge)等の情報記憶媒体にCPUがFDD(FD Drive)で各種データを格納すること、等で良い。
また、本発明で云う情報記憶媒体とは、コンピュータ装置に各種処理を実行させるためのコンピュータプログラムが事前に格納されたハードウェアであれば良く、例えば、コンピュータ装置に固定されているROMおよびHDD(Hard
Disc Drive)、コンピュータ装置に交換自在に装填されるCD(Compact Disc)−ROMおよびFD、等で実施することが可能である。
本発明によれば、撮像部位ごとに「基礎動作条件パターン」が記憶されており、そのパターンに対して修正を加えて最終的な注入パターン(「注入速度の時間経過パターン」)が得られるようになっており、特に、この修正においてパラメータの1つである注入時間は変化させないこととしたことにより、このパラメータの決定、入力作業が不要となり、非常に簡単に注入条件の設定を行えるものとなる
本発明の実施の形態の薬液注入装置の論理構造を示す模式的なブロック図である。 薬液注入装置の回路構造を示すブロック図である。 薬液注入装置の注入ヘッドにシリンジを装着する状態を示す斜視図である。 薬液注入装置の外観を示す斜視図である。 透視画像装置であるCTスキャナの外観を示す斜視図である。 ディスプレイパネルであるタッチパネルの初期の表示画面を示す模式的な正面図である。 身体区分が選択された状態の表示画面を示す模式的な正面図である。 撮像部位が選択された状態の表示画面を示す模式的な正面図である。 各種データが入力操作された状態の表示画面を示す模式的な正面図である。 動作条件である注入速度の可変パターンを示す特性図である。 可変パターンによるCT値の経時変化を示す特性図である。 薬液注入装置の処理動作の前半部分を示すフローチャートである。 後半部分を示すフローチャートである。 変形例の注入ヘッドの外観を示す斜視図である。 変形例の可変パターンを示す特性図である。 変形例の可変パターンによるCT値の経時変化を示す特性図である。 変形例の表示画面を示す模式的な正面図である。 変形例の表示画面を示す模式的な正面図である。
[実施の形態の構成]
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態の薬液注入装置100は、図4に示すように、スタンド102の上端に装置本体103が装着されており、装置本体103には、操作パネル104、ディスプレイパネルであるタッチパネル105、情報記憶媒体であるPCカード106のカードドライブ107が搭載されている。この装置本体103の側部には可動アーム108が装着されており、この可動アーム108の上端にシリンジ保持部材である注入ヘッド110が装着されている。
この注入ヘッド110は、図3に示すように、シリンジ保持部材111の上面にシリンジ保持機構として2つの凹部112が形成されており、これらの凹部112にシリンジ200のシリンダ部材201が個々に着脱自在に保持される。シリンジ200は、シリンダ部材201とピストン部材202からなり、シリンダ部材201にピストン部材202がスライド自在に挿入されている。
注入ヘッド110の2つの凹部112の後方には、2個のシリンジ駆動機構120が個々に配置されており、これらのシリンジ駆動機構120は、凹部112に保持されたシリンジ200のピストン部材202を個々に把持してスライドさせる。
シリンジ駆動機構120は、超音波モータなどの駆動モータ121を駆動源として個々に有しており、ネジ機構(図示せず)などによりピストン部材202をスライド移動させる。また、シリンジ駆動機構120は、感圧素子であるロードセル122も内蔵されており、このロードセル122により2個の薬液シリンジ200のピストン部材202が押圧される圧力を個々に検出する。
注入ヘッド110の2つの凹部112には、薬液として造影剤が充填されている薬液シリンジ200と、薬液として生理食塩水が充填されている薬液シリンジ200と、が個々に装着されるので、これら2つの凹部112と2個のシリンジ駆動機構120により、被験者に造影剤を注入する造影注入機構123と生理食塩水を注入する生食注入機構124とが薬液注入機構として形成されている。
なお、本形態の薬液注入装置100は、図5に示すように、透視撮像装置であるCTスキャナ300の近傍に配置され、そのCTスキャナ300で透視画像が撮像される被験者に造影剤および生理食塩水を注入する。CTスキャナ300は、撮像ユニット301と制御ユニット302とを有しており、その制御ユニット302は本形態の薬液注入装置100にもオンライン接続される。
図2に示すように、本形態の薬液注入装置100は、コンピュータユニット130を有しており、このコンピュータユニット130が、2個のシリンジ駆動機構120の駆動モータ121と操作パネル104とタッチパネル105とに接続されている。
コンピュータユニット130は、いわゆるワンチップマイコンからなり、CPU(Central
Processing Unit)131、ROM(Read Only Memory)132、RAM(Random Access Memory)133、I/F(Interface)134、等のハードウェアを有している。コンピュータユニット130は、そのROM132などの情報記憶媒体に適切なコンピュータプログラムがファームウェアなどで実装されており、そのコンピュータプログラムに対応してCPU131が各種の処理動作を実行する。
コンピュータユニット130は、上述のように実装されているコンピュータプログラムに対応して動作することにより、図1に示すように、画像記憶手段141、区分表示手段142、区分入力手段143、部位表示手段144、部位入力手段146、条件記憶手段147、動作読出手段148、身体入力手段149、薬液記憶手段151、薬液表示手段152、薬液入力手段153、薬液読出手段154、動作調整手段156、動作表示手段157、動作入力手段158、注入制御手段159、圧力検出手段161、圧力表示手段162、条件更新手段163、等の各種手段を各種機能として論理的に有している。
各記憶手段141,151,147は、上述のコンピュータプログラムに対応してCPU131がデータ認識するようにRAM133に構築された記憶エリアなどに相当し、各読出手段148,154は、CPU131がRAM133の記憶データを読み出す機能などに相当する。
各表示手段142,144,152,157,162は、CPU131がRAM133の記憶データをタッチパネル105に表示出力させる機能などに相当し、各入力手段143,146,149,153,158は、CPU131がタッチパネル105への入力操作をデータ認識する機能などに相当する。
画像記憶手段141は、人体の複数の身体区分と多数の撮像部位との模式画像を関連させてデータ記憶しており、区分表示手段142は、画像記憶手段141がデータ記憶している複数の身体区分の模式画像を人体形状に対応して表示出力する。
区分入力手段143は、区分表示手段142で画像表示された複数の身体区分から1つを選択する入力操作を受け付け、部位表示手段144は、区分入力手段143で選択された身体区分に対応して少なくとも1つの撮像部位の模式画像を表示出力し、部位入力手段146は、部位表示手段144で画像表示された撮像部位を選定する入力操作を受け付ける。
より具体的には、本形態の薬液注入装置100では、複数の身体区分として“頭部、胸部、腹部、脚部”が規定されており、これらの各々に対応した模式画像がROM132にデータ登録されている。そこで、本形態の薬液注入装置100に所定操作を実行すると、図6R>6に示すように、“頭部、胸部、腹部、脚部”の模式画像が人体形状に対応してタッチパネル105の画面上部に表示出力される。
また、上述の身体区分である“頭部”の模式画像には、複数の撮像部位として“脳部、顎部、首部”等の模式画像が関連されてデータ登録されており、同様に、“胸部”の模式画像には“心臓部、肺部”、“腹部”の模式画像には“胃部、肝臓部、…”、“脚部”の模式画像には“上部、下部”、などの模式画像が関連されてデータ登録されている。
そこで、タッチパネル105に人体形状で表示出力された複数の身体範囲の模式画像の1つが手動操作されると、図7に示すように、その1つの模式画像のみ上方にスキャナ機構の模式画像が表示出力され、手動操作された1つの模式画像のみが明転するとともに他の模式画像は暗転する。
同時に、その下部には関連する複数の撮像部位の模式画像が表示出力されるので、その表示出力された複数の撮像部位の模式画像の1つが手動操作されると、図8に示すように、その1つの模式画像のみが明転するとともに他の模式画像は暗転する。
条件記憶手段147は、人体の多数の撮像部位ごとに造影/生食注入機構123,124の動作条件をデータ記憶している。より具体的には、本形態の薬液注入装置100では、前述のように被験者に造影剤を注入してから生理食塩水を注入するため、上述の動作条件は、造影注入機構123と生食注入機構124との注入動作を連動させるようにデータ設定されている。
さらに、造影注入機構123の動作条件は、造影剤による透視画像の造影度が最適値に近似する状態を維持するように、造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターンとしてデータ設定されている。この可変パターンは実験結果に基づいて最適に設定されるが、例えば、図10に示すように、注入開始から所定時間までは注入速度を線形に低下させ、以後は注入速度を一定に維持する、などとして設定されている。
動作読出手段148は、部位入力手段146で選定された撮像部位に対応する動作条件を条件記憶手段147からデータ読出し、身体入力手段149は、図9に示すように、透視画像の撮像に関連する人体の身体事項として体重の入力操作を受け付ける。
薬液記憶手段151は、複数の造影剤の種類である製品名称ごとに、有効成分であるヨードの含有濃度を透視画像の撮像に関連する薬液事項としてデータ記憶している。つまり、本形態の薬液注入装置100は、複数種類の造影剤を利用することができるが、その造影剤は製品ごとにヨードの含有濃度が相違している。被験者に造影剤を注入して透視画像を撮像する場合、ヨード濃度が相違すると造影度が相違するので、本形態の薬液注入装置100は、造影剤の製品名称ごとにヨード濃度がデータ登録されている。
薬液表示手段152は、薬液記憶手段151がデータ記憶している複数の造影剤の製品名称を表示出力し、薬液入力手段153は、薬液表示手段152で表示出力された造影剤の種類から1つを選択する入力操作を受け付け、薬液読出手段154は、薬液入力手段153で選択された造影剤の種類に対応してヨード濃度をデータ読出する。
動作調整手段156は、CPU131が所定の処理動作を実行する機能などに相当し、動作読出手段148によりデータ読出された動作条件を、身体入力手段149に入力操作された体重と、薬液読出手段154によりデータ読出されたヨード濃度と、に対応して調整する。
より具体的には、本形態の薬液注入装置100では、前述のように造影剤の注入の動作条件として注入速度を時間経過により変化させる可変パターンがデータ登録されているが、この可変パターンは所定の注入総量を満足するようにデータ設定されている。
そして、被験者の体重に対応した造影剤のヨードの注入総量が、実験結果に基づいて“A(g/Kg)”などとデータ登録されている。そこで、被験者の体重が“B(Kg)”としてデータ入力されると、この体重に比例したヨードの注入総量が“A×B(g)”として算出される。
さらに、造影剤のヨード濃度が“C(g/ml)”などとデータ読出されると、その造影剤の注入総量が含有濃度に反比例して“(A×B)/C(ml)”として算出される。このように注入総量が算出されると、図10に示すように、所定の波形で可変パターンがデータ登録されている場合、例えば、その波形とx/y軸とで包囲される面積が注入総量に対応するように、その注入時間は変化されることなく可変パターンの波形が上下に移動される。
動作表示手段157は、動作調整手段156で調整された動作条件である注入総量を表示出力し、動作入力手段158は、動作表示手段157で表示出力された注入総量をデータ修正する手動操作を受け付ける。なお、このように動作入力手段158により注入総量のデータ修正がデータ入力された場合、動作調整手段156は、その入力データに対応して注入総量を調整する。
注入制御手段159は、CPU131が処理データに対応して造影/生食注入機構123,124の駆動モータ121を駆動する機能などに相当し、動作調整手段156で調整された動作条件で造影/生食注入機構123,124を動作制御する。
圧力検出手段161は、CPU131が造影/生食注入機構123,124のロードセル122の検出圧力をデータ認識する機能などに相当し、被験者に注入される造影剤と生理食塩水との圧力をリアルタイムに検出する。圧力表示手段162は、圧力検出手段161で検出される造影剤と生理食塩水との圧力から経時グラフをリアルタイムにデータ生成し、その圧力グラフをリアルタイムに表示出力する。
条件更新手段163は、CPU131がカードドライブ107を動作制御する機能などに相当し、動作条件がデータ登録されているPCカード106がカードドライブ107に装填されると、このカードドライブ107によりPCカード106から動作条件をデータ読出して条件記憶手段147の動作条件をデータ更新する。
上述のような薬液注入装置100の各種手段は、必要により操作パネル104などのハードウェアを利用して実現されるが、その主体はROM132等の情報記憶媒体に格納されたリソースおよびコンピュータプログラムに対応してハードウェアであるCPU131が機能することにより実現されている。
このようなリソースは、例えば、人体の複数の身体区分の模式画像と多数の撮像部位の模式画像とを関連させたデータファイル、人体の多数の撮像部位ごとの造影/生食注入機構123,124の動作条件のデータファイル、複数の造影剤の製品名称ごとのヨード濃度のデータファイル、等からなる。
また、上述のコンピュータプログラムは、例えば、RAM133などにデータ登録されている複数の身体区分の模式画像を人体形状に対応してタッチパネル105に表示出力させること、その画像表示させた複数の身体区分から1つを選択するタッチパネル105への入力操作を受け付けること、その選択された身体区分に対応して少なくとも1つの撮像部位の模式画像を表示出力させること、その画像表示させた撮像部位を選定する入力操作を受け付けること、その選定された撮像部位に対応する動作条件をデータ読出すること、体重の入力操作を受け付けること、データ登録されている複数の造影剤の製品名称を表示出力させること、その表示出力させた造影剤の種類から1つを選択する入力操作を受け付けること、選択された造影剤の種類に対応してヨード濃度をデータ読出すること、そのデータ読出された動作条件を入力操作された体重とデータ読出されたヨード濃度とに対応して調整すること、調整された動作条件である注入総量を表示出力させること、表示出力させた注入総量をデータ修正する手動操作を受け付けること、その入力データに対応して注入総量を調整すること、その調整された動作条件で造影/生食注入機構123,124を動作制御すること、造影/生食注入機構123,124で被験者に注入される造影剤と生理食塩水との圧力をロードセル122によりリアルタイムに検出すること、その検出する造影剤と生理食塩水との圧力から経時グラフをリアルタイムにデータ生成して表示出力させること、カードドライブ107に装填されたPCカード106から動作条件をデータ読出してRAM133の動作条件をデータ更新すること、等の処理動作をCPU131等に実行させるためのソフトウェアとしてRAM133等の情報記憶媒体に格納されている。
[実施の形態の動作]
上述のような構成において、本形態の薬液注入装置100を使用する場合、図5に示すように、作業者(図示せず)はCTスキャナ300の撮像ユニット301の近傍に薬液注入装置100を配置し、その撮像ユニット301に位置する被験者(図示せず)に、図3に示すように、例えば、二股の延長チューブ210で2個の薬液シリンジ200を連結する。そして、その薬液シリンジ200のシリンダ部材201を注入ヘッド110の凹部112に保持させ、ピストン部材202をシリンジ駆動機構120に把持させる。
つぎに、作業者が薬液注入装置100に作業開始を操作パネル104で入力操作すると、図12に示すように、タッチパネル105に初期画面が表示出力される(ステップS1)。この初期画面は、図6に示すように、入力手順に対応して上方から下方まで各種の入力項目が配列されており、最上部には複数の身体区分の模式画像が人体形状に対応して表示出力される。
そこで、タッチパネル105に画像表示された複数の身体区分の模式画像の1つを作業者が手指で押圧すると(ステップS2)、図7に示すように、その選択された身体区分の模式画像のみ明転するとともに他の模式画像は暗転し、その選択された身体区分の模式画像の上方にスキャナ機構の模式画像が表示出力される。
同時に、その下部には選択された身体区分に関連する複数の撮像部位の模式画像がデータ読出されて表示出力されるので(ステップS3,S4)、その1つを作業者が手指で押圧すると(ステップS5)、図8に示すように、その選択された1つの模式画像のみが明転するとともに他の模式画像は暗転する。
上述のように撮像部位が選択されると、本形態の薬液注入装置100では、その撮像部位に対応した動作条件がRAM133からデータ読出されるとともに(ステップS6)、デフォルトの体重と前回の造影剤の製品名称とがデータ読出される(ステップS7)。
そして、図9に示すように、そのデフォルトの体重と前回の製品名称とがデータ設定されて表示出力され(ステップS8)、その体重と製品名称とに対応して動作条件が調整される(ステップS9)。この動作条件の調整で注入総量が算出されるので、この算出された注入総量も表示出力される(ステップS10)。
そこで、作業者は表示出力された体重と製品名称と注入総量とを確認し、それに満足すれば画面右上の“決定”なるアイコンを手指で押圧する(ステップS14)。すると、薬液注入装置100は、図13に示すように、調整された動作条件で造影/生食注入機構123,124を動作制御するので(ステップS15)、これで被験者に造影剤と生理食塩水とが注入される。
一方、表示出力された体重と製品名称と注入総量とを確認した作業者が、例えば、体重を入力操作する場合は、“体重”の項目の右側に配置されている“+/−”のアイコンを手指で押圧する(ステップS11)。すると、これに対応して体重の設定数値が変化して表示出力され、その体重に対応して動作条件が調整される(ステップS9)。
また、作業者が造影剤の種類を入力操作する場合は、“造影剤”の項目の右側に配置されている“選択”なるアイコンを手指で押圧する(ステップS12)。すると、データ登録されている造影剤の製品名称がプルアップメニューなどで表示出力されるので、その1つを選択して手指で押圧すると、その造影剤の製品名称が設定されて表示される。これに対応してヨード濃度がデータ読出されるので、そのヨード濃度に対応して動作条件が調整される(ステップS9)。
また、作業者が注入総量を直接に入力操作する場合も、例えば、“注入予定量”の項目の右側に配置されている“+/−”のアイコンを手指で押圧すると(ステップS13)、これに対応して注入総量の設定数値が変化して表示出力され、その注入総量に対応して動作条件が調整される(ステップS9)。
そして、前述のように表示出力された体重と製品名称と注入総量とを確認した作業者が画面右上の“決定”なるアイコンを手指で押圧すると(ステップS14)、薬液注入装置100は、調整された動作条件で造影/生食注入機構123,124の駆動モータ122を動作制御する(ステップS15)。
その場合、図10に示すように、注入開始から所定時間までは注入速度を線形に低下させて以後は注入速度を一定に維持する可変パターンで造影剤が注入総量まで被験者に注入され、これが完了すると造影剤に比例した容量の生理食塩水が被験者に注入される。
上述のように被験者に造影/生食注入機構123,124で造影剤と生理食塩水とが注入されるとき、その注入圧力がロードセル122でリアルタイムに検出されるので(ステップS16)、その注入圧力で経時グラフがリアルタイムにデータ生成されてタッチパネル105に表示出力される(ステップS17,S18)。
なお、上述のような注入動作の実行中に(ステップS15〜S18)、その注入圧力などから動作異常が検出されると(ステップS19)、エラー発生がタッチパネル105にガイダンス表示され(ステップS20)、注入動作が中止される(ステップS22)。
また、作業者が所望によりタッチパネル105などに動作中止を入力操作しても(ステップS21)、注入動作が中止される(ステップS22)。そして、薬液注入装置100は、動作条件である注入総量まで造影剤と生理食塩水とを注入すると(ステップS23)、注入動作を終了して初期状態に復帰する(ステップS24)。
なお、本形態の薬液注入装置100は、上述のような注入動作を実行していないとき、所望によりPCカード106をカードドライブ107に装填して所定操作を実行することで、PCカード106からRAM133に動作条件をダウンロードすることができる。
[実施の形態の効果]
本形態の薬液注入装置100では、タッチパネル105に複数の身体区分の模式画像がタッチパネル105に人体形状で表示出力されるので、その1つを作業者が所望により手動操作すると、それに対応した複数の撮像部位の模式画像が表示出力される。そして、その1つを作業者が所望により手動操作すると、その撮像部位に対応した動作条件がデータ読出されて造影/生食注入機構123,124が動作制御される。
このため、極めて簡単な操作で被験者に造影剤を最適な条件で注入することができ、作業者が注入速度や注入総量などを数値入力する煩雑な作業が必要がないので、その入力ミスにより被験者に造影剤が適切でない条件で注入されることを防止できる。
特に、本形態の薬液注入装置100では、複数の身体区分の模式画像が人体形状に表示出力されるので、より簡単かつ確実に身体区分を選択することができる。しかも、身体区分と撮像部位との模式画像がタッチパネル105に表示出力されて直接に手動操作されるので、その操作を簡単かつ確実に実行することができる。
さらに、本形態の薬液注入装置100では、造影/生食注入機構123,124により被験者に造影剤と生理食塩水とが注入されるが、その連動も動作条件により自動的に実行されるので、煩雑な操作を必要とすることなく被験者に造影剤と生理食塩水とを適切に連動して注入することができる。
しかも、本形態の薬液注入装置100では、可変パターンに対応して造影剤の注入速度を経時的に変化させるので、CT値が最適値に近似する状態を維持させることができ、CTスキャナ300は最適な透視画像を撮像することができる。しかも、造影剤の使用量を必要最小限とすることができるので、造影剤を節約することができるとともに、被験者の健康に寄与することができる。
なお、図10に示すように、注入開始から所定時間までは注入速度を線形に低下させて以後は注入速度を一定に維持する可変パターンで造影剤を注入する実験を実施したところ、図11に示すように、CT値が最適値に近似する状態が長時間、維持されることが確認された。
そして、上述のような可変パターンは撮像部位ごとに相違しており、その設定および操作は煩雑であるが、本形態の薬液注入装置100は、作業者が模式画像で身体区分と撮像部位とを選択すれば適切な可変パターンが設定されるので、極めて簡単な操作で複雑な動作を実行させることができる。
さらに、本形態の薬液注入装置100では、被験者に造影剤や生理食塩水を注入しているとき、その圧力がリアルタイムに検出されてタッチパネル105にグラフ表示されるので、作業者が注入圧力の変化をリアルタイムに確認することができる。
しかも、本形態の薬液注入装置100では、被験者の体重と造影剤の種類とを入力操作すると、これらに対応して上述の動作条件が調整されるので、より良好な条件で被験者に造影剤を注入することができる。さらに、動作条件として調整された注入総量が表示出力されるので、これを作業者が確認してから注入動作を開始することができ、注入総量を作業者が所望により直接に調整することもできる。
それでいて、本形態の薬液注入装置100では、上述のように模式画像で撮像部位を選択すると、デフォルト体重と前回の造影剤の種類とが自動的にデータ設定されるので、平均的な体格の被験者に前回と同一の造影剤を注入する場合には、身体区分と撮像部位との模式画像のみ選択すれば良く、その操作が極めて簡単である。
しかも、本形態の薬液注入装置100では、PCカード106から動作条件をダウンロードすることができるので、例えば、新製品の造影剤が発売された場合などでも、それに対応して簡単かつ確実に薬液注入装置100の動作条件をバージョンアップすることができる。
[実施の形態の変形例]
本発明は上記形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では薬液注入機構として造影/生食注入機構123,124を有する薬液注入装置100が造影剤と生理食塩水とを注入することを例示したが、1個の薬液注入機構で造影剤のみを注入する薬液注入装置(図示せず)も実施可能である。
さらに、上記形態では動作条件により造影剤と生理食塩水との注入を連動させることを例示したが、その動作条件は所望により各種にデータ設定しておくことが可能である。例えば、造影剤を注入するときは延長チューブ210の連結具合を確認するために本番注入に先行して試験注入を実行することがあるが、この試験注入も動作条件により実行することが可能である。
また、本出願人が特願2002−363675号として出願したように、動作条件により造影剤を生理食塩水で希釈しながら注入することも可能である。その場合、適切なヨード濃度は撮像部位により相違するので、従来は撮像部位を変更するごとに造影剤を交換していた。
しかし、本形態の薬液注入装置100では、撮像部位と造影剤の種類とをデータ入力すれば、その撮像部位に対応して造影剤を適切に希釈する動作条件がデータ設定される。このため、高濃度の造影剤を生理食塩水とともに薬液注入装置100に装填しておけば、造影剤を交換することなく各種の撮像部位を適切に造影して撮像することが可能であり、さらに作業負担を軽減することができる。
しかも、造影剤を生理食塩水で希釈することでヨードの含有濃度を自在に可変することができるので、市販品には存在しないヨードの含有濃度で被験者に造影剤を注入することもできる。このような希釈を手動操作することは作業が煩雑であるが、本形態の薬液注入装置100では、極めて簡単な操作で選択される動作条件により造影剤を適切に希釈することが可能である。
また、上記形態ではタッチパネル105に体重のデフォルト数値を表示出力し、それを作業者にアイコン操作で増減させることで体重を入力操作させることを例示した。しかし、体重の数値をテンキー(図示せず)などで直接に入力操作させることも可能であり、“10kg以下,10〜20kg,…”などの体重区分を表示出力して選択操作させることも可能である。
さらに、本出願人が特願2002−393968号として出願したように、被験者のカルテが電子データとされている場合、そこから体重をデータ読出することも可能である。その場合、例えば、被験者ごとに電子カルテがデータ登録されているPCカード106などの情報記憶媒体を用意しておき、その情報記憶媒体から薬液注入装置100に体重をダウンロードすることが可能である。
また、被験者ごとの電子カルテがデータ登録されている外部のデータベースサーバ(図示せず)を薬液注入装置100にオンライン接続しておき、そのデータベースサーバから薬液注入装置100に体重をダウンロードするようなことも可能である。
さらに、薬液注入装置100に電子体重計(図示せず)をオンライン接続しておき、その電子体重計で被験者の体重をリアルタイムに計測して薬液注入装置100にデータ入力することも可能である。また、CTスキャナ300には被験者を保持する寝台が存在するので、例えば、その寝台で被験者の体重を測定して薬液注入装置100にデータ提供することも可能である。
さらに、上記形態では透視画像の撮像に関連する人体の身体事項として体重を薬液注入装置100に入力操作させることを例示したが、このような身体事項として、体型、年齢、性別、等を入力操作させることも可能である。ただし、本出願人が各種実験で検証したところ、透視画像の撮像に多大に影響する身体事項は体重のみであることが確認されたので、上述のように入力操作する身体事項を体重のみとすることは有用である。
また、上記形態では複数の造影剤の製品名称を表示出力して作業者に選択操作させることで、対応するヨード濃度をデータ読出することを例示したが、例えば、複数のヨード濃度を表示出力して作業者に選択操作させることや、ヨード濃度をテンキーなどで直接に入力操作させることも可能である。
さらに、上記形態では撮像部位ごとにデータ登録されている動作条件を、入力操作される体重とヨード濃度とに対応して調整することを例示したが、例えば、動作条件を複数の体重区分ごとやヨード濃度ごとにデータ登録しておき、体重区分やヨード濃度の入力操作に対応して動作条件を選択的にデータ読出することも可能である。
なお、本形態の薬液注入装置100は各種のCTスキャナ300と組み合わせて利用できるが、CTスキャナ300は製品などにより撮像事項である撮像速度が相違している。そこで、これに対処するため、薬液注入装置100に動作条件をCTスキャナ300の複数の種類や撮像速度ごとにデータ登録しておき、CTスキャナ300の複数の種類や撮像速度をデータ表示させて選択操作させることで動作条件をデータ読出する可能である。
また、薬液注入装置100にCTスキャナ300の種類や撮像速度をデータ表示させて選択操作させ、それに対応して動作条件を調整することも可能である。さらに、上述の種類や撮像速度をCTスキャナ300や情報記憶媒体から薬液注入装置100にデータ入力し、それに対応して動作条件のデータ読出や調整を実行することも可能である。
また、上記形態では情報記憶媒体であるPCカード106から薬液注入装置100に動作条件をダウンロードすることを例示したが、その情報記憶媒体としては各種製品を使用することが可能である。さらに、薬液注入装置100が動作条件をPCカード106からRAM133に複写せず、装填されたPCカード106からリアルタイムにデータ読出することも可能である。また、外部のデータベースサーバに動作条件をデータ登録しておき、そのデータベースサーバから薬液注入装置100が動作条件をオンラインでダウンロードすることも可能である。
さらに、上記形態では薬液注入装置100がPCカード106からダウンロードすることでRAM133の動作条件をデータ更新することを例示したが、例えば、RAM133からデータ読出した動作条件をタッチパネル105に表示出力させ、それを手動操作でデータ修正してデータ更新することも可能である。
また、上記形態では薬液注入装置100の注入装置本体103の上面にタッチパネル105が装着されており、注入装置本体103の側部上方に可動アーム108で注入ヘッド110が装着されていることを例示したが、図14に示すように、注入ヘッド110にタッチパネル105を直接に並設することも可能である。
この場合、造影/生食注入機構123,124の注入圧力をタッチパネル105でグラフ表示するとき、その造影/生食注入機構123,124とタッチパネル105とが隣接しているので、より直接的に薬液の注入圧力を認識することができる。
さらに、上記形態では被験者に注入される造影剤や生理食塩水の圧力を、薬液シリンジ200のピストン部材202を押圧する圧力から算出することを例示したが、例えば、薬液シリンジ200や延長チューブ210の内部に感圧素子を設置して造影剤などの注入圧力を直接に検出することも可能である。
また、上記形態では説明を簡単とするためにピストン部材202の押圧圧力から造影剤などの注入圧力が単純に算出されることを想定したが、実際には現在市販されている薬液シリンジ200は各種サイズがあり、そのピストン部材202の端面の面積も各種である。
そして、造影剤などの注入圧力はピストン部材202の押圧圧力と端面面積との両方に依存するので、薬液注入装置100で各種サイズの薬液シリンジ200を利用する場合は、その薬液シリンジ200の種類ごとにピストン部材202の端面面積もデータ登録しておき、その薬液シリンジ200の種類が入力操作されるとピストン部材202の端面面積をデータ読出することが好適である。
さらに、注入ヘッド110が装着される薬液シリンジ200の造影剤の種類を判定することで、造影剤の種類の入力操作を無用とし、さらに作業負担を軽減することが可能である。これを実験するためには、例えば、本出願人が特願2002−021762号として出願したように、各種の薬液シリンジ200が、各々に専用のシリンダアダプタ(図示せず)で注入ヘッド110に装着される場合、注入ヘッド110がシリンダアダプタ(図示せず)から薬液シリンジ200および造影剤の識別データを取得することが可能である。
また、各種の薬液シリンジ200の各々にバーコードなどで造影剤の種類などをデータ付与しておき(図示せず)、そのバーコードなどを注入ヘッド110がデータ読取することでも、薬液注入装置100が造影剤の識別データを取得することが可能である。
さらに、上記形態では造影剤の種類の前回の設定を保存することで、造影剤を変更しない限りは種類の入力操作を無用とすることを例示したが、例えば、撮像部位の前回の設定を保存することも可能である。薬液注入装置100を使用する環境が、例えば、脳外科の場合は脳部しか撮像せず、心臓外科の場合は心臓しか撮像しないことがあるので、このような場合には、撮像部位の前回の設定を保存して変更が必要となるまで入力操作を無用とすることは有用である。
また、上記形態では薬液注入装置100の薬液注入とCTスキャナ300の画像撮像とが個別に手動操作されて実行されることを想定したが、薬液注入装置100とCTスキャナ300とが相互通信して各種動作を連動させることも可能である。
その場合、薬液注入装置100で撮像部位の模式画像が入力操作されると、これに連動してCTスキャナ300に撮像部位をデータ設定するようなことができるので、薬液注入装置100とともにCTスキャナ300の操作負担も軽減することができる。
さらに、造影剤が撮像部位まで到達する所要時間も動作条件にデータ設定しておき、その動作条件に対応して造影剤の注入開始から所定時間の経過後に画像撮像を開始させることも可能である。なお、造影剤が撮像部位まで到達する所要時間を薬液注入装置100が試験注入で計測して動作条件にデータ設定することも可能であり、この場合は適切な所要時間を確実にデータ設定することができる。
さらに、上記形態では、図10に示すように、注入開始から所定時間までは注入速度を線形に低下させて以後は注入速度を一定に維持する可変パターンを例示したが、この可変パターンは実験結果に基づいて各種にデータ設定することが可能であり、注入速度を非線形に変化させることも可能である。
なお、図15に示すように、本発明者が注入開始から所定時間までは注入速度を線形に低下させて以後は注入速度を線形に上昇させる可変パターンで注入実験を実施したところ、図16に示すように、この場合もCT値が最適値に近似する状態が長時間まで維持されることが確認された。
さらに、上記形態では人体形状に対応した身体区分の模式画像が、人体を側方から視認した形状で画面上方に横長に表示出力されることを例示した。しかし、図17に示すように、人体形状に対応した身体区分の模式画像を、人体を正面から視認した形状とすることも可能であり、画面側方に縦長に表示出力することも可能である。ただし、前述のように操作手順に対応して入力項目を上方から下方まで順番に配置することは、その操作手順を直感的に理解させることが容易なので有用である。
また、上記形態では撮像部位の選択とともに体重と造影剤の種類との入力操作を必須とすることを例示したが、例えば、図18に示すように、撮像部位の選択のみ実行すれば、体重や造影剤の種類は入力操作せずとも注入速度/総量/時間がデータ設定されることも可能である。
このようなことは、造影剤が一種類しかない場合、各種の造影剤に実質的な差異がない場合、使用する造影剤が特定されていて事前にデータ登録されている場合、標準的な体重の被験者のみ撮像する場合、等に有効であり、さらに作業負担を軽減することが可能である。
さらに、上記形態では透視撮像装置としてCTスキャナ300を使用し、薬液注入装置100がCT用の造影剤を注入することを例示したが、例えば、透視撮像装置としてMRI装置やPET装置を使用し、それ用の造影剤を薬液注入装置が注入することも可能である。
また、上記形態ではRAM133等に格納されているコンピュータプログラムに対応してCPU131が動作することにより、薬液注入装置100の各種機能として各種手段が論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各種手段の各々を固有のハードウェアとして形成することも可能であり、一部をソフトウェアとしてRAM133等に格納するとともに一部をハードウェアとして形成することも可能である。
100 薬液注入装置
105 ディスプレイパネルであるタッチパネル
106 PCカード
107 カードドライブ
123 薬液注入機構である造影注入機構
124 薬液注入機構である生食注入機構
141 画像記憶手段
142 区分表示手段
143 区分入力手段
144 部位表示手段
146 部位入力手段
147 条件記憶手段
148 動作読出手段
149 身体入力手段
151 薬液記憶手段
152 薬液表示手段
153 薬液入力手段
154 薬液読出手段
156 動作調整手段
157 動作表示手段
158 動作入力手段
159 注入制御手段
161 圧力検出手段
162 圧力表示手段
163 条件更新手段
200 薬液シリンジ
201 シリンダ部材
202 ピストン部材
300 透視撮像装置であるCTスキャナ

Claims (7)

  1. シリンジのピストン部材をスライドさせる駆動機構と、
    該駆動機構の動作を制御する制御手段と、
    タッチパネル式のディスプレイと、を備えた薬液注入装置であって、
    前記ディスプレイには人体の複数の身体区分が模式画像により表示され、表示された前記複数の身体区分の模式画像の1つにタッチすることで当該身体区分が選択されるようになっており、
    前記身体区分の1つが選択されたときに、前記制御手段は、前記ディスプレイに、選択された当該身体区分に対応する撮像部位模式画像として表示させ、表示された撮像部位の模式画像の1つにタッチすることで当該撮像部位が選択されるようになっており、
    前記撮像部位が選択されると、撮像部位ごとに注入時間が予め決められた所定の注入パターンである基礎動作条件パターンが読み出され、
    単位体重あたりに必要な造影剤の有効成分量、被験者の体重、および使用される造影剤の有効成分濃度に基づいて、被験者への造影剤の注入総量が算出され、
    前記基礎動作条件パターンの前記注入時間は変化させることなく、当該造影剤の注入総量で前記基礎動作条件パターンを修正することによって最終的な注入パターンである、注入速度の時間経過パターンが作成され、
    前記制御手段は、当該注入速度の時間経過パターンに従って前記駆動機構を動作させることを特徴とする、薬液注入装置。
  2. 前記駆動機構として、前記造影剤を注入するための第1の駆動機構と、生理食塩水を注入するための第2の駆動機構とを有し、
    基礎動作条件パターンでは造影注入と生理食塩水注入が連動しており、
    前記造影剤と前記生理食塩水とが同時注入されることを特徴とする、請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 験者の身体事項に対応して、前記注入速度の時間経過パターンを修正することができる、請求項1または2に記載の薬液注入装置。
  4. 前記身体事項は、体型、年齢、および性別の少なくとも1つからなる、請求項3に記載の薬液注入装置。
  5. 前記基礎動作条件パターンとして、前記造影剤の注入速度を時間経過により変化させて透視画像の造影度を所望範囲に維持する可変パターンが記憶されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬液注入装置。
  6. 前記複数の身体区分が、人体を側方から視認した形状で横長に表示される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の薬液注入装置
  7. 前記複数の身体区分が、人体を正面から視認した形状で縦長に表示される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の薬液注入装置
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