JP4955595B2 - 位置検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検出対象の位置を非接触で検出する磁気式の位置検出装置に関するものである。
近年では、車両の自動変速機とシフト装置とを機械的に分離した、いわゆるバイワイヤ方式のシフト装置が普及しつつある。このシフト装置では、ユーザにより操作されるシフトレバーの操作位置を摺動接点あるいは磁気センサを通じて電気信号として検出し、当該電気信号に基づきアクチュエータを作動させることにより自動変速機の接続状態を切り替えることから、リンク機構等の機械的な構成が不要となる。このため、シフト装置の小型化が容易になるとともに、設置場所の選択の自由度が高められるといった利点がある。
ここで、摺動接点を使用してシフトレバーの操作位置を検出するようにしたものにおいては、当該摺動接点の経年劣化等に起因して当該操作位置の検出精度が低下することが懸念される。この点、磁気センサを使用したものであれば、シフトレバーの操作位置を非接触で検出することができることから、当該操作位置の検出精度に対する信頼性を長期に渡り確保することができる。このため、近年では、シフトレバーの操作位置の検出方式として、磁気センサを使用したものも多く採用される傾向にある。磁気センサによるシフトレバーの操作位置の検出は、次のようにして行われる。
例えば特許文献1に示されるシフト装置では、シフトレバーの操作に連動して回転する回転軸に磁石が固定されるとともに、当該磁石に対向して磁気抵抗効果型の磁気センサが配設されてなる。シフトレバーの操作を通じて磁石が回転すると、磁石から発せられる磁界の方向(磁気ベクトルの方向)が磁気センサに対して相対的に変化する。磁気センサは付与される磁界の方向の変化を検出してその検出信号を出力するところ、当該検出信号に基づき磁石の回転角度、ひいてはシフトレバーの操作位置を求める。
具体的には、前記磁気センサは、磁石の回転変位に応じて正弦関数に準ずる正弦信号及び余弦関数に準ずる余弦信号を前記検出信号として出力するところ、磁石の回転角度を求める際には、まずこれら正弦信号及び余弦信号から正接値を求め、さらに当該正接値から逆正接値を求める。この逆正接値は、磁石の回転角度の変化に応じて直線的に変化する特性を有する逆正接信号として求められることから、当該逆正接信号の直線性を利用して当該逆正接値に基づき磁石の回転角度を算出する。このように、直線的に変化する部分が少ない正弦信号及び余弦信号を直線的に変化する特性を有する逆正接信号に変換し、当該逆正接信号を使用することにより磁石の回転角度を正確に求めることができる。
特開2006−047228号公報
特許文献1に示されるように、磁気センサを使用してシフトレバーの操作位置を検出するようにすれば、確かに経年劣化等の問題は少なく、シフトレバーの操作位置の検出精度に対する信頼性を確保することができる。しかし、前述したように、シフトレバーの操作位置を検出するに際しては、磁気センサからの検出信号である正弦信号及び余弦信号の逆正接を求める必要がある。このため、シフトレバーの操作位置の特定に係る逆正接演算等を含む各種の信号処理が複雑になりがちであった。なお、このような問題は、シフトレバーの操作位置を検出するものに限らず、前述と同様の原理に基づき位置検出対象の位置を特定するようにしたもの全般に共通して発生する。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、検出対象の変位位置を容易に検出することができる位置検出装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位する検出対象の変位位置を検出する位置検出装置において、前記検出対象の変位に伴い前記基準軸に沿う方向へ変位する磁石と、前記磁石の変位方向に所定間隔をおいて配設されて当該磁石の変位に伴う磁界の方向の変化を検出して増減特性が相反する検出信号を出力する2つの磁気センサと、前記2つの磁気センサから出力される検出信号の差分を求めて当該差分値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める演算手段と、を備え、前記2つの磁気センサは、a.2つの磁気センサの中心と、前記磁石の中心の移動軌跡を含み前記基準軸に沿う方向へ延びる平行軸との距離が前記検出対象の変位範囲の長さと等しくなること、及びb.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁石の中心を通って前記基準軸に直交する方向へ延びる垂直軸を中心として線対称となること、及びc.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、前記磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離よりも小さくなること、からなる配置条件を満たすように配設されてなる。
この構成によれば、検出対象が特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位した場合、当該検出対象の変位に伴い磁石も変位する。この磁石の変位に伴う磁界の方向の変化に応じて2つの磁気センサからは増減特性が相反する検出信号が演算手段へ出力される。演算手段は、これら2つの検出信号の差分を求め、当該差分値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める。ここで、前述したように、2つの磁気センサから出力される検出信号は、磁石の前記基準軸に沿う方向への変位量に対する増減特性が相反する。このため、2つの検出信号の差分値は、磁石の前記基準軸に沿う方向への変位量に応じて直線的に変化する。すなわち、前記差分値は検出対象の変位量が反映されたものになるとともに、検出対象の変位位置に対して一対一で対応することから、当該差分値に基づき検出対象の変位位置を特定することが可能となる。したがって、2つの検出信号の差分値を求めるといった簡単な演算で、検出対象の変位位置を容易に検出することができる。また、2つの磁気センサは、前記「a.」、「b.」「c.」からなる配置条件を満たすように配設されることから、前記差分値の直線性が好適に確保される。このことは、本願発明者らによる実験等によっても確認されている。
請求項2に記載の発明は、特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位する検出対象の変位位置を検出する位置検出装置において、前記検出対象の変位に伴い前記基準軸に沿う方向へ変位する磁石と、前記磁石の変位方向に所定間隔をおいて配設されて当該磁石の変位に伴う磁界の方向の変化を検出して特定の増減特性を有する第1の検出信号及び当該第1の検出信号に対して増減特性が相反する仮想的な検出信号の正負を反転させた増減特性を有する第2の検出信号を出力する2つの磁気センサと、前記2つの磁気センサから出力される第1及び第2の検出信号の合計を求めて当該合計値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める演算手段と、を備え、前記2つの磁気センサは、a.2つの磁気センサの中心と、前記磁石の中心の移動軌跡を含み前記基準軸に沿う方向へ延びる平行軸との距離が前記検出対象の変位範囲の長さと等しくなること、及びb.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁石の中心を通って前記基準軸に直交する方向へ延びる垂直軸を中心として線対称となること、及びc.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、前記磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離よりも小さくなること、からなる配置条件を満たすように配設されてなる。
この構成によれば、検出対象が特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位した場合、当該検出対象の変位に伴い磁石も変位する。この磁石の変位に伴う磁界の方向の変化に応じて2つの磁気センサからは、特定の増減特性を有する第1の検出信号及び当該第1の検出信号に対して増減特性が相反する仮想的な検出信号の正負を反転させた増減特性を有する第2の検出信号が演算手段へ出力される。演算手段は、これら第1及び第2の検出信号の合計を求め、当該合計値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める。ここで、前述したように、一つの磁気センサから出力される第1の検出信号は、磁石の前記基準軸に沿う方向への変位量に対して特定の増減特性を有する。また、第2の検出信号は、当該第1の検出信号に対して増減特性が相反する仮想的な検出信号の正負を反転させた増減特性を有する。このため、第1及び第2の検出信号の合計値は、磁石の前記基準軸に沿う方向への変位量に応じて直線的に変化する。すなわち、前記合計値は検出対象の変位量が反映されたものになるとともに、検出対象の変位位置に対して一対一で対応することから、当該合計値に基づき検出対象の変位位置を特定することが可能となる。したがって、第1及び第2の検出信号の合計値を求めるといった簡単な演算で、検出対象の変位位置を容易に検出することができる。また、第1及び第2の磁気センサは、前記「a.」、「b.」「c.」からなる配置条件を満たすように配設されることから、前記合計値の直線性が好適に確保される。このことは、本願発明者らによる実験等によっても確認されている。
このような位置検出装置においては、2つの磁気センサを、さらに次のように配設することが好ましい。すなわち、請求項3に記載するように、2つの磁気センサを、前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離の略半分となるように配設する。
この構成によれば、本発明を請求項1に適用した場合には前記差分値の直線性が、請求項2に適用した場合には前記合計値の直線性がいっそう高められることから、検出対象の変位位置の検出精度も向上する。このことも本願発明者らにより確認されている。
また、請求項4に記載するように、前記磁石は、前記平行軸及び前記垂直軸にそれぞれ直交する方向において離間して配設するとともに、当該離間する方向において異なる磁極を着磁することが好ましい。このようにすれば、検出対象の変位に伴い、2つの磁気センサに対して付与される磁界の方向が好適に変化する。
さらに、こうした位置検出装置は、例えば車両に搭載される自動変速機の接続状態を切り換えるべく操作されるシフトレバーの操作位置を検出する装置としても適用可能である。この場合には、請求項5に記載するように、シフトレバーの操作に連動して前記基準軸に沿って変位する可動部材、並びにシフトレバー及び可動部材を可動状態に支持する支持部材を設ける。そして、前記可動部材には前記磁石を固定し、また前記支持部材には基板を介して前記2つの磁気センサを前記可動部材に対向して設ければよい。この構成によれば、前述と同様に、2つの検出信号の前記差分値又は合計値は、検出対象であるシフトレバーの変位量が反映されたものになるとともに、検出対象の変位位置に対して一対一で対応することから、当該差分値又は合計値に基づきシフトレバーの操作位置を特定することが可能となる。したがって、2つの検出信号の差分値又は合計値を求めるといった簡単な演算で、シフトレバーの操作位置を容易に検出することができる。
本発明によれば、検出対象の変位位置の特定に係る複雑な信号処理が不要となることから、検出対象の変位位置を容易に検出することができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明を、いわゆるバイワイヤ方式のシフト装置において車両の自動変速機の接続状態を切り替える際に操作されるシフトレバーの操作位置を検出する位置検出装置として具体化した第1の実施の形態を図1(a),(b)〜図10に基づいて説明する。このシフト装置は、例えば自動車の車室フロアにおける運転席と助手席との間、あるいはインストルメントパネルにおける運転席の近傍に配設される。
<シフト装置の概略構成>
図1(a),(b)に示すように、シフト装置11のシフトレバー12は、その基端部において車体に固定される基台13に対して傾動可能に支持されている。基台13にはシフトレバー12の基端部を覆う図示しない箱体状のハウジングが固定される。当該ハウジングの上面には、同図に二点鎖線で示されるように、車両の前後方向へ延びる直線状のシフトゲート14が形成されている。当該シフトゲート14にはシフトレバー12が内側から挿通されてその先端部はハウジングの上方へ突出している。
運転者は、自動変速機の接続状態を切り替えるに際には、シフトレバー12の先端部に設けられたノブ15を把持した状態で、当該シフトレバー12をシフトゲート14に沿って操作する。シフトレバー12はシフトゲート14に沿って後進位置(R)、中立位置(N)、前進位置(D)に操作されるところ、これらシフトレバー12の操作位置が後述する位置検出装置を通じて検出され、この検出されるシフトレバー12の操作位置に応じて自動変速機の接続状態が切り替えられる。なお、駐車する際には、運転者は、インストルメントパネル等に設けられる図示しないパーキングポジションスイッチを操作する。
なお、本実施の形態では、シフト装置11として、シフトレバー12の操作位置が保持される保持型(ステーショナリタイプ)のものを想定しているが、シフトレバー12の操作位置が特定の基準位置に自動復帰する復帰型(モーメンタリタイプ)のものを採用してもよい。この場合には、シフトゲート14の例えば中立位置(N)に対応する部分に側方へ延びる図示しない他のシフトゲートを延設し、当該ゲート内にシフトレバー12の基準位置を設定する。
<シフトレバーの支持構造>
次に、前述したシフトレバー12の支持構造について具体的に説明する。なお、以下の説明において、シフトレバー12の操作方向をXYZ座標系におけるX軸方向、水平面(ここでは、基台13の上面)に平行をなしてX軸に交わる方向を同じくY軸方向、垂直方向を同じくZ軸方向とする。
図1(a),(b)に示されるように、前記ハウジングの内部において、シフトレバー12には円柱状の支持軸21がY軸方向において貫通して固定されている。この支持軸21の両端部は、シフトレバー12の外周面から突出するとともに、これら突出した部分を介して前記ハウジングの内部に設けられる図示しない支持部材に回動可能に支持されている。すなわち、シフトレバー12は当該支持軸21を中心として傾動可能とされている。また、シフトレバー12の基端部には、コ字状の連結部材22がその開放端側を下方へ向けて固定されている。この連結部材22の互いに対向する2つの側壁22a,22bには、シフトレバー12の軸線に沿う方向へ延びる長孔23,23が形成されている。
一方、同図に示されるように、基台13の上面には2つの支持壁31,32がX軸方向において所定の間隔をおいて設けられている。両支持壁31,32に形成された挿通孔31a,32aには円柱状の軸部材33がX軸方向において往復動可能に挿通されている。軸部材33において、両支持壁31,32間に位置する部位には、円柱状の係合軸34がY軸方向において貫通して固定されている。この係合軸34の両端部は、軸部材33の外周面から突出するとともに、軸部材33が前述した連結部材22の両側壁22a,22b間に介在された状態でこれらに形成された長孔23,23に内側から挿通されている。
したがって、シフトレバー12がシフトゲート14に沿う方向へ操作された場合には、当該シフトレバー12は支持軸21を中心として回動(傾動)し、これに伴いシフトレバー12の基端部は軸部材33の軸線に沿う方向へ揺動する。この揺動に伴い係合軸34の両端部は、連結部材22の両側壁22a,22bに形成された両長孔23,23内を相対的に移動し、これにより軸部材33はX軸方向へ変位する。すなわち、シフトレバー12の支持軸21を中心とする回転運動は、長孔23,23と係合軸34の両端部との係合を通じて軸部材33のX軸方向における直線運動に変換される。
<位置検出装置の構成>
そして、本実施の形態では、このようにシフトレバー12の操作を通じて軸部材33がX軸方向へ変位することを利用して当該シフトレバー12の操作位置を検出する。以下、シフトレバー12の操作位置を検出する位置検出装置について詳細に説明する。
図1(a),(b)に示されるように、位置検出装置41は、軸部材33の外周面に固定されて基台13の上面に対向する磁石42、及び基台13の上面にプリント基板43を介して設けられた第1及び第2の磁気センサ44,45を備えてなる。
磁石42は、Z軸方向においてN極及びS極が着磁されている。ここでは、磁石42は、Z軸方向における基台13側の部分がN極に、同じく軸部材33側の部分がS極になるように着磁されている。なお、磁石42は、例えばZ軸方向における基台13側の部分がS極に、同じく軸部材33側の部分がN極になるように着磁してもよい。磁石42は、シフトレバー12の操作に連動して、XY平面(基台13の上面)に対して平行に且つX軸方向へ変位する。
<磁石>
図2に示すように、シフトレバー12の操作に伴い、磁石42は軸部材33と共にX軸方向における所定の変位範囲S内を直線的に変位する。このため、シフトレバー12の操作に伴い、磁石42の中心Omは基準軸であるX軸に沿う平行軸Amh上を変位する。シフトレバー12が中立位置(N)にあるときの磁石42の位置を当該磁石42の基準位置Pnとした場合、シフトレバー12が後進位置(R)にあるときには磁石42は基準位置Pnよりも右側(矢印X側)の第1の位置Prに、またシフトレバー12が前進位置(D)にあるときには磁石42は基準位置Pnよりも左側(矢印Xと反対側)の第2の位置Pdに位置する。なお、本実施の形態では、磁石42の位置はその中心Omの位置をいう。
また、本実施の形態では、シフトレバー12を後進位置(R)から中立位置(N)へ操作したときの磁石42の変位量と、同じく中立位置から前進位置(D)へ操作したときの磁石42の変位量は同じとされている。このため、シフトレバー12が中立位置(N)にあるときの磁石42の中心Omは、同じく後進位置(R)にあるときの磁石42の中心Omと同じく前進位置(D)にあるときの磁石42の中心Omとを結ぶ線分の中点となる。
<磁気センサ>
一方、図3(a)に示すように、第1及び第2の磁気センサ44,45は、磁石42の変位方向、すなわち基準軸であるX軸方向において所定の間隔を空けて配設されている。具体的には、第1及び第2の磁気センサ44,45は、これらの中心Os1,Os2が磁石42の中心Omの移動軌跡を含む前記平行軸Amhに平行をなす他の平行軸Ash上に位置するように設けられている。また、第1及び第2の磁気センサ44,45は、これらの中心Os1,Os2のX軸方向における距離が、前述した磁石42の変位範囲Sと等しくなるように配置されている。また、第1及び第2の磁気センサ44,45は、磁石42が前述した基準位置Pnにある状態において、当該磁石42の中心Omを通ってX軸に直交する垂直軸Ampを中心として線対称となるように設けられている。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2と垂直軸AmpとのX軸方向における距離Dx1,Dx2は等しくなっている。これら距離Dx1,Dx2と磁石42の変位範囲Sとの関係は次式(A)で示される。
・Dx1=Dx2=S/2 (式A)
また、第1及び第2の磁気センサ44,45は、磁石42の中心Omの移動軌跡を含む前記平行軸Amhに対してY軸方向へ若干ずれて配設されている。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45は、これらをZ軸方向からみたとき、X軸方向において変位する磁石42に重ならないように配設されている。具体的には、第1及び第2の磁気センサ44,45は、これらの中心Os1,Os2を通る前記平行軸Ashと磁石42の中心Omの移動軌跡を含む前記平行軸Amhとの距離Dyが、前記磁石42の変位範囲Sと等しくなるように設けられている。すなわち、磁石42が定められた基準位置Pnにある状態において、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2と前記垂直軸Ampとの間のX軸方向における距離Dx1,Dx2は、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2と前記平行軸Amhとの間のY軸方向における距離Dyよりも小さく設定されている。本実施の形態では、前記距離Dx1,Dx2は、磁石42の変位範囲Sの半分の値とされている。当該距離Dyと磁石42の変位範囲Sとの関係は次式(B)で、また当該距離Dyと前述した距離Dx1,Dx2との関係は次式(C)で示される。
・Dy=S (式B)
・Dx1=Dx2=Dy/2 (式C)
さらに、図3(b)に示されるように、第1及び第2の磁気センサ44,45は磁石42に対してZ軸方向において離間して配設されている。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45の上面と磁石42の基台13側の側面との間には、所定の間隙Dzが形成されている。
<電気的な構成>
次に、位置検出装置41の電気的な構成について説明する。
第1及び第2の磁気センサ44,45としては、例えば2つの磁気抵抗素子(MRE)が直列に接続されてなるいわゆるハーフブリッジ回路及びその信号処理回路が単一のICチップとして集積回路化されたMRセンサが採用されている。磁気抵抗素子の抵抗値は、与えられる磁界(正確には、磁束の向き)に応じて変化するところ、第1及び第2の磁気センサ44,45はこれらに与えられる磁界の変化(正確には、磁束の向きの変化)に応じて変化する2つの磁気抵抗素子の中点電位を磁束の検出信号V1,V2として出力する。なお、第1及び第2の磁気センサ44,45として4つの磁気抵抗素子(MRE)からなる、いわゆるフルブリッジ型のMRセンサを採用することも可能である。
第1及び第2の磁気センサ44,45(正確には、これらの感磁面)に付与される磁束の方向は、磁石42のX軸方向における位置、即ちシフトレバー12の操作位置に応じて変化することから、前記中点電位もシフトレバー12の操作位置に応じて変化する。このように、第1及び第2の磁気センサ44,45は、磁石42から発せられる磁束をシフトレバー12の操作位置に応じた向きで受けることになり、当該シフトレバー12の操作位置に応じた電位で検出信号V1,V2を出力する。
そして、図4に示すように、第1及び第2の磁気センサ44,45の検出信号V1,V2は、差動増幅回路51にそれぞれ入力される。差動増幅回路51は、入力された検出信号V1,V2の差分(V1−V2)を求め、当該差分値δVをマイクロコンピュータ52へ出力する。マイクロコンピュータ52は、差動増幅回路51から入力される差分値δVに基づきシフトレバー12の操作位置を認識し、この認識したシフトレバー12の操作位置に応じて自動変速機53に変速指令信号Scを出力する。自動変速機53は、マイクロコンピュータ52から出力される変速指令信号Scに基づき内部の動力伝達経路の接続状態の切り替えを行う。
このように本実施の形態では、マイクロコンピュータ52は、差動増幅回路51から出力される差分値δVのみに基づいて、しかも従来行っていた逆正接演算等を含む各種の信号処理を行うことなく、シフトレバー12の操作位置を特定している。以下、このような操作位置の特定が可能となる理由について、図5〜図9のグラフを併せ参照して説明する。
<磁気センサの出力特性等>
まず、磁石42のX軸方向における移動距離と、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2との関係を図5のグラフを参照して説明する。ここで、図5のグラフでは、磁石42のX軸方向における移動距離dxが横軸に、第1及び第2の磁気センサ44,45の検出信号V1,V2(電圧値)並びにこれらの差分値δVが縦軸にプロットされている。また、図5のグラフでは、シフトレバー12が中立位置(N)にあるときの磁石42の位置、すなわち前述した基準位置PnをX軸における原点(0:ゼロ)としている。さらに前述したように、磁石42は、シフトレバー12の操作に伴いX軸方向において定められた変位範囲Sにおいて変位する。また、シフトレバー12を後進位置(R)から中立位置(N)へ操作したときの磁石42の変位量と、同じく中立位置から前進位置(D)へ操作したときの磁石42の変位量は同じとされている。これらのことから、磁石42のX軸方向における移動距離dxの最大値dxmaxは、+S/2に、同じく最小値dxminは、−S/2になる。したがって、シフトレバー12が、後進位置(R)、中立位置(N)、前進位置(D)にあるとき、図5のグラフにおける磁石42の移動距離dxは、それぞれ+S/2、0、−S/2となる。なお、説明の便宜上、図5のグラフにおいて、磁石42の移動距離+S/2、0、−S/2に対応する磁石42のX軸方向における位置Pd、Pn、Prを括弧書きで併記する。
さて、図5のグラフに示されるように、第1及び第2の磁気センサ44,45は、これらから出力される検出信号V1,V2の増減特性が相反するように設けられている。すなわち、図5のグラフに二点鎖線で示される第1の磁気センサ44からの検出信号V1、及び同じく一点鎖線で示される第2の磁気センサ45からの検出信号V2は、それぞれ正弦関数に準ずる信号波形、或いは余弦関数に準ずる信号波形となる。本実施の形態では、これら検出信号V1,V2の位相が互いに半周期だけずれるように、第1及び第2の磁気センサ44,45を構成する磁気抵抗素子の向き等が設定されている。
同グラフにおいて、第1の磁気センサ44からの検出信号V1は、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最大値をとる。そして当該検出信号V1は、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnへ向けて移動するのに伴い徐々に減少し、当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prに至ったとき、すなわち磁石42がX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最小値(ここでは、ゼロ)をとる。
一方、同グラフにおいて、第2の磁気センサ45からの検出信号V2は、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最小値(ここでは、ゼロ)をとる。そして当該検出信号V2は、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnへ向けて移動するのに伴い徐々に増大し、当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prに至ったとき、すなわち磁石42がX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最大値をとる。
なお、これら検出信号V1,V2の値(電圧値)は、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnに位置するときに同じとなる。また、検出信号V1,V2の最大値もそれぞれ同じ値となる。このように、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2の増減特性は相反する。
<差電圧特性>
そしてこのように増減特性の相反する検出信号V1,V2は、前述したように差動増幅回路51に入力されて、当該差動増幅回路51においてこれら検出信号V1,V2の差分値δV(=V1−V2)が求められる。ここで、磁石42のX軸方向における移動距離dxと、差動増幅回路51から出力される差分値δVとの関係を図5のグラフを参照して説明する。
図5のグラフに実線で示されるように、2つの検出信号V1,V2の差分値δVは、これら検出信号V1,V2の増減特性が相反することから、磁石42のX軸方向における移動に伴い直線的に変化する特性を有する。具体的には、検出信号V1,V2の差分値δVは、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最大値をとる。そして当該差分値δVは、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnへ向けて移動するのに伴い徐々に減少し、磁石42が当該基準位置Pnに至ったときには、前述したように2つの検出信号V1,V2の値が等しくなることから、当該差分値δVは理論的には0(ゼロ)の値をとる。さらに当該差分値δVは、磁石42が当該基準位置Pnを越えて当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prへ向けて変位するのに伴い徐々に減少し、当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prに至ったとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最小値をとる。
このように、増減特性の相反する検出信号V1,V2の差分をとることにより、磁石42のX軸方向における移動に対して直線性を有する出力が得られる。したがって、この直線性を有する差分値δVに基づき、磁石42のX軸方向における変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を検出することも可能ではある。
<線形近似>
しかし、このようにした場合には次のような懸念がある。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45の検出誤差、並びに磁石42の組み付け誤差などに起因して、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2の値は僅かながらも変動し、ひいてはこれら検出信号V1,V2の差分値δVも全体としては線形性を有するものの、厳密に見れば微小な増減を繰り返す特性を有して出力されることが想定される。
そこで、本実施の形態において、マイクロコンピュータ52は、図6のグラフに示されるように、差動増幅回路51からの出力信号である前述の差分値δVを線形近似(1次関数に近似)し、次式(D)で示される近似直線Lに基づく差分値δV(理論値)を使用して、磁石42のX軸方向における変位位置、すなわちシフトレバー12の操作位置を求めるようにしている。なお、図6のグラフでは、横軸に磁石42のX軸方向における移動距離dxが、縦軸に電圧値がプロットされている。また、同グラフでは、差分値δV(実測値)を実線で、また差分値δV(理論値)を鎖線で示す。これらは実際には重なる部分もあるところ、説明の便宜上、これらを若干上下にずらして示す。
・y=ax+b (式D)
ここで、yは、差分値δV(理論値)である。また、aは近似直線の傾き、bは近似直線の切片であって、a,bはいずれも負の値をとる(a,b<0)。なお、本実施の形態では、切片bの値は極めて0に近い値であって、若干マイナス側の値となる。
図6のグラフに示されるように、当該差分値δVは、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最大値+δV maxをとる。また、当該差分値δVは、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnにあるときには、極めて0に近い値であって且つ若干マイナス側の値をとる。これは、前述したように、前記切片bが負の値となるからである。また、当該差分値δVは、磁石42がシフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最小値−δV minをとる。そしてこうした図6のグラフに近似直線Lとして表される前記差分値δVを利用することにより磁石42のX軸方向における移動距離dx、すなわち磁石42のX軸方向における変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を、より正確に求めることが可能となる。
次に、このことを検証する。まず、磁石42のX軸方向における移動距離dxと、前記近似直線Lに基づく差分値δV(理論値)と差動増幅回路51から出力される差分値δV(実測値)との差分値δV**との関係を図7のグラフを参照して説明する。図7のグラフでは、磁石42のX軸方向における移動距離dxが横軸に、前記差分値δV**が縦軸にプロットされている。同図7に一点鎖線で示されるように、当該差分値δV**は磁石42のX軸方向への変位に伴い緩やかな正弦波形を描くように変化する。
次に、磁石42のX軸方向における移動距離dxと、両検出信号V1,V2の差分値δV(実測値)の近似直線L(すなわち、理論値である前記差分値δV)に対する非直線性との関係を、同図7のグラフを参照して説明する。ここでは、縦軸に非直線性N(%)をプロットする。
なお、非直線性N(%)は、差動増幅回路51からの実際の出力曲線(差分値δV:実測値)とベストフィット直線である近似直線L(差分値δV:理論値)との最大誤差をフルスケール値Fに対する%で表したものであって、次式(E)により求められる。なお、次式(E)において、「*」は乗算を、「/」は除算を示す。また、フルスケール値Fは、磁石42を変位範囲Sにおいて最大限、正確には基準位置Pnを原点として−S/2から+S/2までの間を変位させた場合において、前記近似直線値である差分値δVの最大値+δV maxと最小値−δV minとの差の値であって、次式(F)により求められる。
・N={(δV−δV)/F}*100[%]
=(δV**/F)*100[%] (式E)
・F=+δV max−(−δV min) (式F)
さて、同図7に実線で示されるように、磁石42が定められた変位範囲Sを変位する場合、非直線性N(%)は磁石42のX軸方向への変位に対して正弦波形を描くように変化する。具体的には、当該非直線性Nは、最小値Nminである−0.4%と最大値Nmaxである+0.4%強との間において変化する。したがって、このような非直線性Nを有する実測値である差分値δVを採用した場合よりも、理論値である差分値δVを採用した場合の方が、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置をより正確に検出できることは明らかである。そして、磁石42の変位位置(Pr,Pn,Pd)とシフトレバー12の操作位置(R,N,D)とは一対一で対応していることから、マイクロコンピュータ52は、前述した図6のグラフに示される近似直線L(正確には、差分値δV)に基づきシフトレバー12の操作位置を一義的に判定することができる。
なお、このことは、2つの検出信号V1,V2の差分値δV(実測値)に基づき磁石42の変位位置を求めることを除外するものではない。すなわち、磁石42並びに第1及び第2の磁気センサ44,45の相対位置関係が前述した式(A),式(B),式(C)で示される配置条件を満足することにより、差分値δV(実測値)も十分な線形性を有して出力される。このため、この差分値δV(実測値)に基づき磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を検出することも無論可能である。
<リニアリティ確保条件>
ここで、図6に示されるように、磁石42のX軸方向への変位に対する第1及び第2の磁気センサ44,45からの検出信号V1,V2の差分値δVの直線性は、前述したように、磁石42に対する第1及び第2の磁気センサ44,45の配置関係によるものである。以下、このことについて検証する。
<Dy=Sについて>
まず、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2を通る前記平行軸Ashと磁石42の移動軌跡を含む前記平行軸Amhとの距離Dyが、前記磁石42の変位範囲Sと等しくなるように、第1及び第2の磁気センサ44,45を配設することについて検証する。ここで、磁石42の変位範囲Sを8mm(±4mm)とした場合において、前記Dy(mm)=2,4,6,7,8,10としたときの差分値δV(実測値)の各波形及びこれらの非直線性を、図8のグラフに示す。
なお、図8のグラフにおいて、横軸は磁石42のX軸方向における移動距離dx、縦軸は電圧値(mV)及び非直線性N(%)である。また、前述した式(C)の関係(Dx1=Dx2=Dy/2)は維持されている。すなわち、距離Dyの変化に併せて距離Dx1,Dx2の値も変更している。また、Dy(mm)=2,4,6,7,8,10としたときの差分値δVの各波形を、Dy2-OUT,Dy4-OUT,Dy6-OUT,Dy7-OUT,Dy8-OUT,Dy10-OUTで示す。また、これらDy2-OUT,Dy4-OUT,Dy6-OUT,Dy7-OUT,Dy8-OUT,Dy10-OUTの非直線性を、Dy2-Lin,Dy4-Lin,Dy6-Lin,Dy7-Lin,Dy8-Lin,Dy10-Linで示す。
さて、このグラフから次のことが分かる。すなわち、磁石42の定められた変位範囲S、具体的には磁石42のX軸方向における移動距離dxが±4の範囲においては、非直線性Dy8-Linが安定して低い値をとることから、距離Dyは磁石42の変位範囲Sと同じ値にするのが妥当である。
<Dx1=Dx2=2/Dyについて>
次に、距離Dyは磁石42の変位範囲Sと同じ値(ここでは、Dy=8mm)とした上で、距離Dx1,Dx2が前記距離Dyの半分となるように、当該第1及び第2の磁気センサ44,45を配設することについて検証する。
ここで、磁石42の変位範囲Sを8mm(±4mm)で固定値とした場合において、前記距離Dx1,Dx2(mm)=0,1,2,3,3.7,4,5,6,7,8,9,10としたときの差分値δV(実測値)の各波形を図9のグラフに、また、図9のグラフに示される各波形の非直線性を図10のグラフに示す。
なお、図9のグラフにおいて、横軸は磁石42のX軸方向における移動距離dx、縦軸は電圧値(mV)である。また、図10のグラフにおいて、横軸は磁石42のX軸方向における移動距離dx、縦軸は非直線性N(%)である。また、図9及び図10の両グラフにおいて、距離Dy(mm)=8(固定値)とした上で、距離Dx1,Dx2(mm)=0,1,2,3,3.7,4,5,6,7,8,9,10としたときの差分値δVの各波形、並びにこれらの非直線性をそれぞれ次のように示す。すなわち、各波形及び非直線性は、距離Dx1,Dx2の値に対応させて、Dy8-Dx0,Dy8-Dx1,Dy8-Dx2,Dy8-Dx3,Dy8-Dx4,Dy8-Dx5,Dy8-Dx6,Dy8-Dx74,Dy8-Dx8,Dy8-Dx9,Dy8-Dx10,Dy8-Dx3.7で示す。
さて、この図10のグラフから次のことが分かる。すなわち、磁石42の定められた変位範囲S、具体的には磁石42のX軸方向における移動距離dxが±4の範囲においては、距離Dx1,Dx2を3.7mmとしたとき、及び距離Dx1,Dx2を4mmとしたときに、非直線性Nは安定して低い値をとる。したがって、距離Dx1,Dx2は距離Dyの半分、あるいは半分よりも若干小さな値とするのが妥当である。厳密にみると、距離Dx1,Dx2を3.7mmとしたときに、非直線性は最も低い値で安定するものの、本実施の形態では、組み付け作業効率などの観点から、Dx1,Dx2の値として、4mmを採用している。
以上のことから、前記の式(A),式(B),式(C)を満足するように、第1及び第2の磁気センサ44,45を配設することにより、これら第1及び第2の磁気センサ44,45の検出信号V1,V2、ひいてはこれらの差分値δVの直線性が好適に確保されることが分かる。
<実施の形態の効果>
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2は、磁石42のX軸方向への変位量に対する増減特性が相反するとともに、当該磁石42の変位量に応じて変化する。このため、2つの検出信号V1,V2の差分値δVは、磁石42のX軸方向への変位量に応じて直線的に変化する。すなわち、差分値δVはシフトレバー12の操作量が反映されたものになるとともに、当該シフトレバー12の操作位置に対して一対一で対応することから、当該差分値δVに基づきシフトレバー12の操作位置を特定することが可能となる。したがって、2つの検出信号V1,V2の差分値を求めるといった簡単な演算で、シフトレバー12の操作位置を容易に検出することができる。また、第1及び第2の磁気センサ44,45は、前述した式(A)、式(B)、式(C)で示される配置条件を満たすように配設されることから、前記差分値δVの直線性が好適に確保される。
(2)さらに、第1及び第2の磁気センサ44,45は、磁石42が定められた基準位置Pnにある状態において、次のように配設することが好ましい。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2と、磁石42の中心Omを通ってX軸に直交する垂直軸Ampとの間の距離Dx1,Dx2が、第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2と、磁石42の中心Omの移動軌跡を含むX軸に沿う平行軸Amhとの間の距離Dyの略半分となるように、第1及び第2の磁気センサ44,45を配設する。この構成によれば、差分値δVの直線性がいっそう高められることから、シフトレバー12の操作位置の検出精度も向上する。
(3)さらに、前述した位置検出装置41は、シフトレバー12の操作位置を検出する装置として適用した。すなわち、シフト装置11には、シフトレバー12の操作に連動してX軸方向へ変位する軸部材33、並びにシフトレバー12及び軸部材33を可動状態に支持する基台13を設けた。そして、軸部材33には磁石42を固定し、また基台13にはプリント基板43を介して第1及び第2の磁気センサ44,45を軸部材33に対向して設けた。この構成によれば、前述と同様に、差分値δVは、シフトレバー12の変位量が反映されたものになるとともに、当該シフトレバー12の操作位置に対して一対一で対応することから、当該差分値δVに基づきシフトレバー12の操作位置を特定することが可能となる。したがって、2つの検出信号V1,V2の差分値δVを求めるといった簡単な演算で、シフトレバー12の操作位置を容易に検出することができる。
(4)マイクロコンピュータ52は、2つの検出信号V1,V2の差分値δVを線形近似し、この近似曲線に基づき磁石42、ひいてはシフトレバー12の操作位置を検出するようにした。このため、シフトレバー12の操作位置の検出精度がいっそう高められる。
(5)差動増幅回路51を使用して、2つの検出信号V1,V2の差分値δVを求めるようにした。すなわち、2つの検出信号V1,V2は差動増幅されることから、シフトレバー12の操作量に対する差分値δVの変化率(傾き)を大きく確保することができる。したがって、シフトレバー12の操作位置の検出精度が高められる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1〜図4に示される前記第1の実施形態と基本的には同様の構成を備えてなる。そして当該構成においては、例えば基台13とプリント基板43との組み付け誤差などに起因して、磁石42がその基準位置Pnに対してX軸方向へずれて設けられたり、磁石42がその中心Omの移動軌跡を含む前述した平行軸Amhに対してY軸方向へ若干ずれて設けられたりすることが想定される。
ここで、磁石42のX軸方向のずれについては、これが第1及び第2の磁気センサ44,45の検出信号V1,V2の差分値δVmとして検出されることから、当該差分値δVmが0になるように前述の組み付け位置の調節をしたり、当該差分値δVmを加味して磁石42の位置検出に使用する差分値δVを補正したりすることができる。すなわち、X原点補正等が可能である。
これに対し、磁石42のY軸方向へのずれは、第1及び第2の磁気センサ44,45では検出することが困難である。すなわち、図11に示されるように、磁石42がX軸方向における基準位置Pnにあるときには、図12のグラフに示されるように、磁石42のY軸方向における移動距離dyに対して第1及び第2の磁気センサ44,45からの検出信号V1,V2の値はほぼ等しくなることから、これら検出信号V1,V2の差分値δVの値は0(一定)となる。すなわち、磁石42がX軸方向における基準位置Pnにある状態において、Y軸方向への若干の位置ずれがあったとしても、これが差分値δVmとして検出されることはない。
なお、同グラフでは、検出信号V1を二点鎖線で、また検出信号V2を一点鎖線で示す。これら検出信号V1,V2は、実際にはほとんど重なって示されるところ、説明の便宜上、これらを若干上下にずらして示す。
さて、本実施の形態では、前述のような問題を解決するために、図13に示すように、プリント基板43の上面には、第3及び第4の磁気センサ61,62を、磁石42の中心Omの移動軌跡を含む前記平行軸Amhを中心として線対称となるように配設している。第3及び第4の磁気センサ61,62の磁石42に対する相対位置関係は、第1及び第2の磁気センサ44,45の磁石42に対する相対位置関係に準じて設定されている。すなわち、同図に示されるように、Y軸方向において、第3及び第4の磁気センサ61,62の中心Os3,Os4と前記平行軸Amhとの間の距離Dy1,Dy2は同じ値とされている(Dy1=Dy2)。また、これら距離Dy1,Dy2は、磁石42の変位範囲Sの半分の値とされている(Dy1=Dy2=S/2)。さらに、X軸方向において、第3及び第4の磁気センサ61,62の中心Os3,Os4と、基準位置Pnにある磁石42の中心Omを通ってX軸(ひいては前記平行軸Amh)に直交する垂直軸Ampとの間の距離Dxは、前述した磁石42の変位範囲Sと等しくされている(Dx=S)。
したがって、磁石42がX軸方向における基準位置Pnにある状態において、当該磁石42のY軸方向へのずれは、これが第3及び第4の磁気センサ61,62の検出信号V3,V4の差分値δVmとして検出されるようになることから、当該差分値δVmが0になるように前述の組み付け位置の調節をしたり、当該差分値δVmに基づき磁石42の位置検出に使用する差分値δVの補正を行ったりすることが可能となる。すなわち、Y原点補正等が可能となる。
ちなみに、磁石42がY軸方向におけるずれがない状態にある場合おいて、当該磁石42がX軸方向へずれたときには、第3及び第4の磁気センサ61,62からの検出信号V3,V4の値はほぼ等しくなることから、これら検出信号V3,V4の差分値δVの値は0(一定)となる。すなわち、磁石42がY軸方向におけるずれがない状態にある場合において、X軸方向への位置ずれが、第3及び第4の磁気センサ61,62からの検出信号V3,V4の差分値δVmとして検出されることはない。
このように、磁石42のX軸方向における変位を検出する第1及び第2の磁気センサ44,45に加えて、磁石42のY軸方向における変位を検出する第3及び第4の磁気センサ61,62を設けることにより、例えば組み付け初期のX軸方向及びY軸方向におけるプリント基板43の基台13に対する配置位置の調節、或いはセンサ出力のXY原点補正等を行うことが可能となる。したがって、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置の検出精度が高められる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。前記第2の実施の形態においては、磁石42のX軸方向における変位を検出する第1及び第2の磁気センサ44,45に加えて、磁石42のY軸方向における変位を検出する第3及び第4の磁気センサ61,62を設けた。そして、位置検出装置41の組み付け初期等において、これらセンサ出力に基づき磁石42のXY原点補正等を行うことにより、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置の検出精度が高められるようにした。これに対し、本実施の形態では、第1及び第2の磁気センサ44,45並びに磁石42の相対位置関係がY軸方向へずれている場合(オフセットがある場合)であれ、磁石42の変位位置の検出精度が確保されるようにするために、次のような構成を採用している。
すなわち、図14に示すように、プリント基板43の上面において、Y軸方向における磁石42の第1及び第2の磁気センサ44,45と反対側には、第5及び第6の磁気センサ71,72が配設されている。これら第1及び第2の磁気センサ44,45、並びに第5及び第6の磁気センサ71,72は、Y軸方向へのずれがない状態における磁石42の中心Omの移動軌跡を含む前記平行軸Amhを中心として互いに線対称となるように配設されている。
また、第5及び第6の磁気センサ71,72の磁石42に対する相対位置関係は、第1及び第2の磁気センサ44,45の磁石42に対する相対位置関係に準じて設定されている。すなわち、第5及び第6の磁気センサ71,72、並びに磁石42との間には、前述した式(A),(B),(C)に示される配置条件(A:「Dx1=Dx2=S/2」、B:「Dy=S」、C:「Dx1=Dx2=Dy/2」)が成立する。なお、第5及び第6の磁気センサ71,72は、前述した第1及び第2の磁気センサ44,45と同一規格のものが採用されている。
マイクロコンピュータ52は、第1及び第2の磁気センサ44,45からの2つの検出信号V1,V2の差分値δV(以下、「δV12」と表記する。)、並びに第5及び第6の磁気センサ71,72からの2つの検出信号V5,V6の差分値δV(以下、「δV56」と表記する。)を演算する。そしてマイクロコンピュータ52は、これら演算結果を使用して磁石42のX軸方向における変位位置の検出に際して実際に使用する値を演算し、この値に基づき磁石42のX軸方向における変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を検出する。この実際に使用する値の演算処理については、後に詳述する。
ここで、Y軸方向におけるずれがない場合には、第1及び第2の磁気センサ44,45からの検出信号V1,V2の差分値δV12と、第5及び第6の磁気センサ71,72の検出信号V5,V6との差分値δV56は、図15のグラフに黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるように、磁石42のX軸方向への変位に伴い同様の増減特性を有して変化する。これは、前述したように、第1及び第2の磁気センサ44,45、並びに第5及び第6の磁気センサ71,72が、Y軸方向において互いに反対側に、且つ前述の式(A),(B),(C)を満足するように配設されているからである。なお、2つの差分値δV12,δV56は、ほぼ重なる状態で変化することから、図15のグラフでは黒塗りの四角を結ぶ一つの特性線で2つの差分値δV12,δV56の増減特性を示す。また、これら差分値δV12,δV56を、差分値(ノミナル値)δVnomとして単一の符号で示す。
次に、Y軸方向におけるずれがある場合、磁石42のX軸方向への変位に伴う2つの検出信号V1,V2の差分値δV12、並びに2つの検出信号V5,V6の差分値δV56は、当該Y軸方向へのずれがない場合の差分値δVnomの変化特性に対して若干ずれて変化する。
すなわち、Y軸方向における第1及び第2の磁気センサ44,45側(以下、「+方向」という。)へ磁石42がずれている場合において、磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」未満且つ「−S/2」までの間においては、図15のグラフに罰点(「×」)を結ぶ特性線で示される差分値δV12は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも小さな値で変化する。磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」を超え且つ「+S/2」までの間においては、図15のグラフに罰点を結ぶ特性性で示される差分値δV12は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも大きな値で変化する。
また、この場合、磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」未満且つ「−S/2」までの間においては、図15のグラフに黒塗りの三角を結ぶ特性線で示される差分値δV56は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも大きな値で変化する。磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」を超え且つ「+S/2」までの間においては、図15のグラフに黒塗りの三角を結ぶ特性線で示される差分値δV56は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも小さな値で変化する。これは、前述したように、第5及び第6の磁気センサ71,72は、Y軸方向における磁石42の第1及び第2の磁気センサ44,45と反対側に配設されていることによる。
一方、Y軸方向における第1及び第2の磁気センサ44,45と反対側(以下、「−方向」という。)へ磁石42がずれている場合において、磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」未満且つ「−S/2」までの間においては、図15のグラフに黒塗りの三角を結ぶ特性線で示される差分値δV12は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも大きな値で変化する。磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」を超え且つ「+S/2」までの間においては、図15のグラフに黒塗りの三角を結ぶ特性線で示される差分値δV12は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも小さな値で変化する。すなわち、磁石42が−方向へずれているときの差分値δV12は、磁石42が+方向へずれているときの差分値δV56と同様の増減特性を示す。
また、この場合、磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」未満且つ「−S/2」までの間においては、図15のグラフに罰点を結ぶ特性線で示される差分値δV56は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも小さな値で変化する。磁石42のX軸方向における移動距離dxが「0」を超え且つ「+S/2」までの間においては、図15のグラフに罰点を結ぶ特性線で示される差分値δV56は、同図に黒塗りの四角を結ぶ特性線で示されるY軸方向へのずれがない場合における差分値δVnomよりも大きな値で変化する。すなわち、磁石42が−方向へずれているときの差分値δV56は、磁石42が+方向へずれているときの差分値δV12と同様の増減特性を示す。
このように、磁石42が+方向又は−方向へずれている場合には、そのずれ量に対応する分だけ、差分値δV12,δV56は、ずれがないときの差分値δVnomに対してずれて変化する。そして、磁石42が+方向へずれた場合には、磁石42の中心Omと第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2とのY軸方向における距離は当該ずれ量の分だけ小さく、また磁石42の中心Omと第5及び第6の磁気センサ71,72の中心Os5,Os6とのY軸方向における距離は当該ずれ量の分だけ大きくなる。また、磁石42が−方向へずれた場合には、磁石42の中心Omと第1及び第2の磁気センサ44,45の中心Os1,Os2とのY軸方向における距離は当該ずれ量の分だけ大きく、また磁石42の中心Omと第5及び第6の磁気センサ71,72の中心Os5,Os6とのY軸方向における距離は当該ずれ量の分だけ小さくなる。したがって、例えば磁石42が+側又は−側へずれている場合の2つの差分値δV12,δV56の中間値は、前述したY軸方向へのずれがないときの差分値δVnomとほぼ一致する。
本実施の形態では、このことを利用して、磁石42のY軸方向へのずれに起因するセンサ出力(正確には、差分値δV12,δV56)のずれが吸収された補正値Vrを求め、当該補正値Vrに基づき磁石42のX方向における変位位置を求めるようにしている。すなわち、マイクロコンピュータ52は、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される2つの検出信号V1,V2、並びに第5及び第6の磁気センサ71,72から出力される2つの検出信号V5,V6を使用して、次式(G)に基づき前述の補正値δVrを求める。なお、次式(G)において、検出信号V1,V2,V5,V6は、それぞれ電圧値を示す。
・δVr={(V1−V2)+(V5−V6)}/2
=(δV12+δV56)/2 (式G)
すなわち、補正値δVrは、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される2つの検出信号V1,V2の差分値δV12、並びに第5及び第6の磁気センサ71,72から出力される2つの検出信号V5,V6の差分値δV56の平均値である。そして、磁石42のX軸方向への変位に伴う補正値δVrの増減特性は、前述したY軸方向へのずれがない場合の差分値δVnomの増減特性に近似する。具体的には、図15のグラフに示されるように、磁石42のX軸方向への変位に対して、黒塗りの菱形を結ぶ特性線で示される補正値δVrは、黒塗りの四角を結ぶ特性線で示される前記差分値δVnomとほぼ一致する態様で変化する。
したがって、本実施の形態によれば、第1及び第2の磁気センサ44,45に加えて、第5及び第6の磁気センサ71,72を、Y軸方向における磁石42の第1及び第2の磁気センサ44,45と反対側に設けることにより、例えば組み付け誤差等に起因して、磁石42がY軸方向にずれている場合であれ、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を正確に求めることができる。なお、本実施の形態は、前記第2の実施の形態と合わせて前記第1の実施の形態に適用することも可能である。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1〜図4に示される前記第1の実施形態と基本的には同様の構成を備えてなるところ、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2の値の合計値(和電圧)に基づき、磁石42の変位位置を検出する点で前記第1の実施の形態と異なる。したがって、前記第1の実施の形態と同様の部材構成については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
ここで、第1及び第2の磁気センサ44,45としては、図16(a)に示されるように、2つの磁気抵抗素子が直列に接続されてなるハーフブリッジ型のもの、及び図16(b)に示されるように、4つの磁気抵抗素子によりホイーストンブリッジが構成されてなるフルブリッジ型のもののいずれも使用することができることは前述した通りである。そして、ハーフブリッジ型及びフルブリッジ型のいずれのものであれ、2つの磁気抵抗素子からなる直列回路の一端は正電圧供給端子として、また、同じく他端はグランドに接続されるグランド端子として使用される。
本実施の形態では、第1及び第2の磁気センサ44,45のいずれか一方について、正電圧供給端子とグランド端子とを反転させることにより、2つの検出信号V1,V2の値の合計値の増減特性に直線性を持たせるようにしている。具体的には、差動増幅回路51を省略した上で、第1及び第2の磁気センサ44,45のいずれか一方について、第1の実施の形態ではグランド端子として使用されていた端子を正電圧供給端子とし、また同じく正電圧供給端子として使用されていた端子をグランド端子として使用する。
ここでは、第2の磁気センサ45の正電圧供給端子とグランド端子とを反転させた場合について説明する。この場合、磁石42のX軸方向における移動に伴い、第2の磁気センサ45から出力される検出信号V2は、図17のグラフに一点鎖線で示されるように変化する。この図17のグラフは、前述した図5のグラフに対応するものであって、磁石42のX軸方向における移動距離dxが横軸に、また、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2並びにこれらの合計値Vaddが縦軸にプロットされてなる。なお、第1の磁気センサ44から出力される検出信号V1は、図17のグラフに二点鎖線で示されるように、前記第1の実施の形態と同様の増減特性を有することから、その詳細な説明については省略する。
さて、図17のグラフに一点鎖線で示されるように、第2の磁気センサ45は、第1の磁気センサ44から出力される検出信号V1に対して増減特性が相反する仮想的な検出信号(図5のグラフにおいて二点鎖線で示される検出信号V2に相当)の正負を反転させた増減特性を有する検出信号V2を出力する。換言すれば、当該検出信号V2は、図17のグラフに鎖線で示される前記仮想的な検出信号の特性線に対して、原点(0,0)を中心とする点対称の関係を有する特性性を描くように変化する。
すなわち、同グラフにおいて、第2の磁気センサ45からの検出信号V2は、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最小値(ここでは、ゼロ)をとる。そして当該検出信号V2は、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnへ向けて移動するのに伴い徐々に減少し、当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prに至ったとき、すなわち磁石42がX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最小値をとる。
そして、マイクロコンピュータ52は、前述した異なる増減特性を有する2つの検出信号V1,V2の値の合計値Vadd(=V1+V2)を求め、当該合計値Vaddに基づき磁石42の変位位置を求める。すなわち、図17のグラフに実線で示されるように、当該合計値Vaddは、磁石42のX軸方向における移動に伴い直線的に変化する特性を有する。具体的には、当該合計値Vaddは、磁石42がシフトレバー12の前進位置(D)に対応する第2の位置Pdにあるとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてマイナス方向へS/2だけ変位したときに最大値をとる。そして当該合計値Vaddは、磁石42がシフトレバー12の中立位置(N)に対応する基準位置Pnへ向けて移動するのに伴い徐々に減少し、磁石42が当該基準位置Pnに至ったときには、当該合計値Vaddは理論的には0(ゼロ)の値をとる。さらに当該合計値Vaddは、磁石42が当該基準位置Pnを越えて当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prへ向けて変位するのに伴い徐々に減少し、当該シフトレバー12の後進位置(R)に対応する第1の位置Prに至ったとき、すなわち磁石42が基準位置Pnを原点としてX軸方向においてプラス方向へS/2だけ変位したときに最小値をとる。なお、この合計値Vaddの増減特性は、前記第1の実施の形態において、2つの検出信号V1,V2の差分値δVの増減特性と同様である。
このように、第1及び第2の磁気センサ44,45のいずれか一方について、電圧及びグランドのかけ方を前記第1の実施の形態と反対にすることにより、2つの検出信号V1,V2の値の合計値Vaddの増減特性は、磁石42のX軸方向における移動に対して直線性を有するものとなる。したがって、この直線性を有して変化する合計値Vaddに基づき、磁石42のX軸方向における変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を検出することが可能となる。そして本実施の形態によれば、2つの検出信号V1,V2の合計値Vaddを求めるといった簡単な演算で、シフトレバー12の操作位置を容易に検出することができる。また、第1及び第2の磁気センサ44,45は、前述した式(A)、式(B)、式(C)で示される配置条件を満たすように配設されることから、前記合計値Vaddの直線性が好適に確保される。
なお、この実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、マイクロコンピュータ52において、2つの検出信号V1,V2の値の合計値Vaddを線形近似し、前述した式(D)で示される近似直線Lに基づく合計値Vadd (理論値)を使用して、磁石42のX軸方向における変位位置、すなわちシフトレバー12の操作位置を求めるようにしてもよい。この場合、「y=ax+b」で示される式(D)において、「y」は2つの検出信号V1,V2の合計値Vadd (理論値)、「a」は近似直線の傾き、「b」は近似直線の切片であって、「a」,「b」はいずれも負の値をとる(a,b<0)。このようにすれば、前記第1の実施の形態と同様に、シフトレバー12の操作位置の検出精度がいっそう高められる。
また、本実施の形態に、前記第2の実施の形態を適用することも可能である。すなわち、前述したように、磁石42のX軸方向における変位を検出する第1及び第2の磁気センサ44,45に加えて、磁石42のY軸方向における変位を検出する第3及び第4の磁気センサ61,62を設ける。これにより、例えば組み付け初期のX軸方向及びY軸方向におけるプリント基板43の基台13に対する配置位置の調節、或いはセンサ出力のXY原点補正等を行うことが可能となる。したがって、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置の検出精度が高められる。
さらに、本実施の形態に、前記第3の実施の形態を適用することも可能である。すなわち、第1及び第2の磁気センサ44,45に加えて、第5及び第6の磁気センサ71,72をY軸方向において磁石42の第1及び第2の磁気センサ44,45と反対側に設ける。そして、この場合には、マイクロコンピュータ52は、次式(H)により補正値δVrを求め、当該補正値δVrに基づき、磁石42のX軸方向における変位位置を検出する。このようにした場合であれ、前述した第3の実施の形態と同様に、組み付け誤差等に起因して、磁石42がY軸方向にずれている場合であれ、磁石42の変位位置、ひいてはシフトレバー12の操作位置を正確に求めることができる。
・δVr={(V1+V2)+(V5+V6)}/2
=(δVadd12+δVadd56)/2 (式H)
ここで、δVadd12は、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2の合計値を、またδVadd56は、第5及び第6の磁気センサ71,72から出力される検出信号V5,V6の合計値を示す。
<他の実施の形態>
なお、前述した各実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・第1〜第4の実施の形態では、シフトレバー12の回転運動を軸部材33のX軸方向における直線運動に変換することにより、磁石42をX軸方向へ変位させるようにしたが、例えば次のような構成を採用してもよい。例えばシフトレバー12を図示しないスライダ機構を介してXY平面に対して平行に、且つX軸方向へスライド可能に構成する。そして、このシフトレバー12の基端部に磁石42を固定する。このようにしても、シフトレバー12の操作に伴い磁石42をX軸方向へ変位させることができる。
・第1〜第4の実施の形態では、磁石42をXY平面(基台13の上面)に対して平行移動させるようにしたが、例えばシフトレバー12の基端部に磁石42を固定して当該磁石42をX軸に沿って円弧運動させるようにしてもよい。この場合、軸部材33、及び基台13の両支持壁31,32は省略可能である。このようにしても、磁石42のX軸方向における変位位置を検出することができる。
・第1〜第4の実施の形態では、シフトレバー12の操作位置として後進位置(R)、中立位置(N)及び前進位置(D)の3つの操作位置を設定したが、当該操作位置をさらに増やして設定してもよい。例えば、駐車位置(P)を設定することもできる。この場合には、パーキングポジションスイッチなどは省略可能となる。
・第1〜第4の実施の形態では、円柱状の磁石42を採用したが、四角柱、楕円柱等の他の形状のものを採用してもよい。
・第1〜第4の実施の形態において、磁石42の直径及び厚み等の各寸法は適宜変更して設定可能である。磁石42の寸法は、第1の実施の形態における差分値δVの直線性、並びに第3の実施の形態における2つの差分値δV12及び差分値δV56の直線性、並びに第4の実施の形態における合計値Vaddの直線性に大きな影響を及ぼすことはない。
・第1〜第4の実施の形態において、磁石42と各磁気センサとのZ軸方向における間隙(距離)Dzは適宜変更して設定可能である。当該間隙Dzは、第1の実施の形態における差分値δVの直線性、並びに第3の実施の形態における2つの差分値δV12及び差分値δV56の直線性、並びに第4の実施の形態における合計値Vaddの直線性に大きな影響を及ぼすことはない。
・第1〜第3の実施の形態では、第1及び第2の磁気センサ44,45から出力される検出信号V1,V2の差分値δVを差動増幅回路51により求めるようにしたが、この演算機能をマイクロコンピュータ52に持たせるようにしてもよい。このようにすれば、差動増幅回路51は省略可能となり、位置検出装置41の構成の簡素化が図られる。
・第1及び第2の実施の形態では、シフトレバー12の操作位置を検出する装置として本発明を適用したが、例えばステアリングホイールの近傍に設けられて各種の車載機器の複合的な操作を行うレバーコンビネーションスイッチ、あるいはアクセルペダルの踏み込み操作量を検出するアクセルセンサ等としても本発明を適用することができる。また、車載機器以外にも、検出対象としての何らかの物体の位置を磁気的に検出する装置として本発明を適用することもできる。
<他の技術的思想>
次に、前記実施の形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・前記差分値又は合計値を線形近似し、この近似直線に基づき検出対象の変位位置を求めること。この構成によれば、近似直線に基づく理論値を使用することにより、検出対象の変位位置の検出精度が高められる。
・前記基準軸に直交する方向に所定間隔をおいて配設されて前記磁石の前記基準軸に直交する方向への変位に伴う磁束の方向の変化を検出して増減特性の相反する検出信号を出力する2つの磁気センサをさらに備えてなること。この構成によれば、磁石の互いに直交する2つの方向への変位が検出可能となる。このため、例えばこれら2つの方向におけるセンサ出力の原点補正等を行うことができる。
(a),(b)は、シフト装置の概略構成図。 磁石と磁気センサとの相対変位の態様を示す平面図。 (a)は、磁石と磁気センサとの相対位置関係を示す平面図、(b)は同じく側面図。 位置検出装置の電気的な構成を示すブロック図。 2つの検出信号及びこれらの差分値の特性を示すグラフ。 2つの検出信号の差分値及び当該差分値の近似直線の特性を示すグラフ。 2つの検出信号の差分値の非直線性を示すグラフ。 距離Dx1,Dx2を一定とした状態で距離Dyを変化させたときの検出信号の変化及び当該信号の非直線性を示すグラフ。 距離Dyを一定とした状態で距離Dx1,Dx2を変化させたときの検出信号の変化を示すグラフ。 距離Dyを一定とした状態で距離Dx1,Dx2を変化させたときの検出信号の非直線性を示すグラフ。 磁石のY軸方向へのずれを示す平面図。 磁石がY軸方向へずれた際の2つの検出信号及びこれらの差分値の変化を示すグラフ。 (a)は、第2の実施の形態における磁石と磁気センサとの相対位置関係を示す平面図、(b)は同じく側面図。 第3の実施の形態における各磁気センサの磁石に対する配設態様を示す平面図。 同じくY軸方向において互いに反対側に設けられた2組の磁気センサから出力される2組の検出信号の差分値の特性を示すグラフ。 (a)はハーフブリッジ型の、(b)はフルブリッジ型の磁気センサの等価回路の概略を示す回路図。 第4の実施の形態における2つの検出信号及びこれらの合計値の特性を示すグラフ。
符号の説明
12…シフトレバー(検出対象)、13…基台(支持部材)、33…軸部材(可動部材)、41…位置検出装置、42…磁石、44,45…第1及び第2の磁気センサ、51…演算手段を構成する差動増幅回路、52…演算手段を構成するマイクロコンピュータ、53…自動変速機、Amh…平行軸、Dx1,Dx2…距離、Dy…距離、Os1,Os2…第1及び第2の磁気センサの中心、S…変位範囲、V1,V2…検出信号、δV…差分値、Pn…磁石の基準位置、Amp…垂直軸。

Claims (5)

  1. 特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位する検出対象の変位位置を検出する位置検出装置において、
    前記検出対象の変位に伴い前記基準軸に沿う方向へ変位する磁石と、
    前記磁石の変位方向に所定間隔をおいて配設されて当該磁石の変位に伴う磁界の方向の変化を検出して増減特性が相反する検出信号を出力する2つの磁気センサと、
    前記2つの磁気センサから出力される検出信号の差分を求めて当該差分値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める演算手段と、を備え、
    前記2つの磁気センサは、
    a.2つの磁気センサの中心と、前記磁石の中心の移動軌跡を含み前記基準軸に沿う方向へ延びる平行軸との距離が前記検出対象の変位範囲の長さと等しくなること、及び
    b.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁石の中心を通って前記基準軸に直交する方向へ延びる垂直軸を中心として線対称となること、及び
    c.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、前記磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離よりも小さくなること、からなる配置条件を満たすように配設されてなる位置検出装置。
  2. 特定方向へ延びる基準軸に沿って定められた変位範囲内で変位する検出対象の変位位置を検出する位置検出装置において、
    前記検出対象の変位に伴い前記基準軸に沿う方向へ変位する磁石と、
    前記磁石の変位方向に所定間隔をおいて配設されて当該磁石の変位に伴う磁界の方向の変化を検出して特定の増減特性を有する第1の検出信号及び当該第1の検出信号に対して増減特性が相反する仮想的な検出信号の正負を反転させた増減特性を有する第2の検出信号を出力する2つの磁気センサと、
    前記2つの磁気センサから出力される第1及び第2の検出信号の合計を求めて当該合計値に基づき前記磁石の変位位置を前記検出対象の変位位置として求める演算手段と、を備え、
    前記2つの磁気センサは、
    a.2つの磁気センサの中心と、前記磁石の中心の移動軌跡を含み前記基準軸に沿う方向へ延びる平行軸との距離が前記検出対象の変位範囲の長さと等しくなること、及び
    b.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁石の中心を通って前記基準軸に直交する方向へ延びる垂直軸を中心として線対称となること、及び
    c.前記磁石が定められた基準位置にある状態において、前記磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離よりも小さくなること、からなる配置条件を満たすように配設されてなる位置検出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置において、
    前記磁気センサは、前記磁石が定められた基準位置にある状態において、当該磁気センサの中心と前記垂直軸との間の距離が当該磁気センサの中心と前記平行軸との間の距離の略半分となるように配設されてなる位置検出装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の位置検出装置において、
    前記磁石は、前記平行軸及び前記垂直軸にそれぞれ直交する方向において離間して配設されるとともに、当該離間する方向において異なる磁極が着磁されてなる位置検出装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の位置検出装置において、
    車両に搭載される自動変速機の接続状態を切り換えるべく操作されるシフトレバーを前記検出対象として採用し、
    前記シフトレバーの操作に連動して前記基準軸に沿って変位する可動部材には前記磁石を固定し、また前記シフトレバー及び前記可動部材を可動状態に支持する支持部材には基板を介して前記2つの磁気センサを前記可動部材に対向して設けた位置検出装置。
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