JP4955395B2 - テストキャリア - Google Patents
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Description
これを解決するために、従来からベアチップをテストキャリアに搭載してあたかもパッケージ品と同等に扱い、検査する方式が開発されている。この方式では、ベアチップの電極と接触を得るための接触子として金属突起(バンプ)を有し、検査装置との電気的接続を得るための外部端子を有するキャリア基板を用いたテストキャリアが主に適用されている。
この他に、ベアチップの電極にバンプを形成することにより、テストキャリアのキャリア基板の金属突起(バンプ)を省略して低コスト化を図った構造やモールドPKGを応用した構造も提案されている。また、ウエハ検査用プローブカードとして、テストキャリア用途ではないが、接触子としてTCP(Tape Carrier Package)のリードや応力金属ばねを活用したウエハ検査用プローブカード構造が用いられている。
ここで、金属突起(バンプ)を形成したキャリア基板を用いたテストキャリアが、特開2002−196035号(特許文献1)に記載されている。また、ベアチップ電極に金属突起(バンプ)を形成し、バンプレスのテストキャリアが、特開平11−237435号(特許文献2)に記載されている。また、モールドPKGを応用したテストキャリアが、特開平7−297326号(特許文献3)に記載されている。また、TCPリードを接触子に活用したウエハ検査用プローブが特開2003−248019号(特許文献4)に記載されている。また、応力金属ばねを活用したウエハ検査用プローブが特表2004−501517号(特許文献5)に記載されている。以下、これらの特許文献1〜5について、詳細に説明する。
(1)特許文献1
第7図に示すように、半導体装置の外部電極に対向した位置に金属突起(バンプ)36を有するメンブレンタイプフィルム20(メンブレンシート)を用いた方式のテストキャリア構造である。
フレキシブルなメンブレンタイプフィルム20の片面に半導体装置の外部電極に対応した位置に金属突起36が形成されている。金属突起部から配線層でピッチ拡張され検査装置30(ソケット)との電気接触を得るためのパッドが形成されている。この金属突起36を有するメンブレンタイプフィルム20を用いたキャリア基板が組み込まれたテストキャリアに半導体装置を設置してクラムシェル型の蓋16を閉じることにより、半導体装置を固定する。この状態で従来の装置を用いて検査を実施する。
本構造は、接触圧力を得るためにキャリア蓋16にばね31が組み込まれている。蓋16を閉じたときに所望の接触圧が得られるような寸法とばね定数を備えている。また、接圧によりメンブレンタイプフィルム20を保持しているキャリアベース37に撓みが生じないようにベース37の材質と厚さの適正化を図っている。さらに、キャリア内部に接触子の高さばらつきや平行度を吸収するために金属突起36を有するメンブレンタイプフィルム20の裏面にエラストマ17を備えている。
(2)特許文献2
第8図に示すように、半導体装置1の外部電極に金属突起36を形成することにより、特許文献1に記載のキャリア基板に形成する金属突起を省略した構造のテストキャリアである。キャリア基板としてTAB(Tape Automated Bonding)テープ38を使用したキャリア構造を備えている。半導体装置1の外部電極とTABテープ38の電極の位置合わせはガイドリング34によって実施する。キャリア基板下部のベース37はリジット材料を使用している。TABテープ使用とベアチップ外形を利用した位置決め方式の採用により、低コストかつ安定接触を目指した構造である。また、類似する構造が特開平10−213626号(特許文献6)に開示されている。
(3)特許文献3
第9図(a)、(b)に、従来の半導体パッケージを応用したテスト用キャリアの構造図を示す。
リードフレーム40に半導体装置1を搭載し、半導体装置1とリードフレーム40をボンディングワイア42で接続後、モールド型半導体(PKG)からレンジモールド43、リードフレーム40の一部と半導体装置1を除去することにより形成したテストキャリアである。ボンディングワイア42のボール部分41を接触子として用いる。また、半導体装置1の代わりに金属膜を有する金型を使用することも可能である。本構造は、従来のパッケージを流用することにより、量産容易性と安価なソケットを実現できる。
(4)特許文献4
第10図にコンタクトプローブ構造を示し、第11図にその製造方法を示す。
複数の配線層46がポリイミド樹脂フィルム層44の表面に形成され、この配線層46の先端部分にコンタクトピン4を有し、フィルム裏面の必要な部分にのみ金属層を備えた構造のコンタクトプローブ構造である。従来は、フィルム裏面の全面に金属層を有していたため、各ピンが一定の容量を有し、信号遅延を引き起こしていた。これを解決するために、必要な部分にのみ金属フィルム45を形成した構造を採用し、電気特性向上と柔軟性向上による組立性向上を可能にした構造である。
(5)特許文献5
第12図(a)、(b)に、基材5から解放後のばねの線形配列を示す。
基材5上に単接点ばねプローブ54をプラズマ蒸着法および写真製版パターンニング法により、蒸着金属を連続層として形成する。連続層は、各々異なる固有応力レベルを有している。リリース領域55がアンダーカットエッチングされてばね接点が、リリースされて曲がり、プローブピン4が形成される。半導体前工程プロセスを活用することにより、0.001インチ(25.4マイクロメータ)のスプリンングピッチ配列56が可能である。
(6)その他の従来例
特開平3−27546号(特許文献7)は、シリコン基板を用いてウエットエッチングにより片持ちはりを形成し、これをテストキャリアの基板として用いる構造である。検査対象が、はんだバンプを有するベアチップの場合、リード上の電気接点部分にパッドを形成し、リード線で外部端子へ引き出す構造を採る。はんだバンプの無い場合は、リード先端部にはんだバンプを設け、リード線で外部に引き出す構造を採る。
特開平6−295964号(特許文献8)は、両面電極を有するベアチップの検査を目的とし、Oリングやシリコンゴムにより弾性力を得る構造の検査ソケットに関する。
特開平7−142541号(特許文献9)は、60μm以下の微細電極を有するデバイスの検査を目的としたプローブであり、シリコン基板を用いた湾曲形状の片持ちはりを形成し、この表層に導電金属層、裏面に絶縁層を形成した構造のプローブに関する。
特許文献1では、接触子として金属突起を用いた構造であり、メンブレンフィルムにレーザでビア加工した後、等方性めっきによりビア充填と金属突起形成を行うプロセスを採る。このため、一定の高さを確保した状態で金属突起を50マイクロメータピッチ以下の微細領域で形成することが困難である。基材としてフィルム状のフレキシブル材料を用いた構成であるため、フィルム基板製造プロセス(例えば、レーザ加工等)の熱履歴により、金属突起のピッチ方向の位置精度が±5マイクロメータ程度が限界である。従って、40マイクロメータピッチ以下の微細領域で所望の値(±1.0マイクロメータ以下)に制御することが困難である。
バーンイン検査で80〜125℃の高温検査を行う場合、半導体装置材料のシリコンの熱膨張係数(2〜3ppm)に比較してフィルム材料の熱膨張係数(数十ppm)が大きい。このため、金属突起と半導体装置の電極間で位置ずれが生じる。また、モニターバーンイン試験のように温度の上昇下降を繰り返すことにより、金属突起先端に半導体装置電極の屑が付着して接触特性が劣化する。ねじによりメンブレンフィルムとベースを固定するため、バーンイン検査時の熱履歴によってねじの緩みが生じる可能性を有している。さらに、テストキャリアを構成する部品点数が多いため、キャリア本体の価格が高い。
特許文献2では、ベアチップ電極に金属突起をボールボンディングにより形成するため、40マイクロメータ以下の微細領域での金属突起の形成が困難である。また、テストキャリアのベースはリジットであるため、平行度や金属突起高さばらつきは、金属突起の変形量で吸収する必要がある。このため、金属突起の変形が大きくなり、次工程のワイアボンディングやフリップチップ等の接続プロセスに悪影響を及ぼす。仮に初期接続が得られたとしても接続部高さが低くなるため温度サイクル試験等の長期信頼性の確保が困難である。
さらに、モニターバーンイン試験のような温度サイクルが加わることにより、金属突起の変形が増すと考えられる。特許文献1と同様にベアチップの電極上の金属突起と接触を得て検査装置との接続を行うキャリア基板は、TABテープ等のポリイミド樹脂を用いたメンブレンタイプのフィルムを使用するため、特許文献1の第2の問題点と同じ技術課題を有している。部品点数の観点から視た場合、特許文献1と比較すると、蓋部分に加圧用のばねを備えない点で削減されているが、劇的には削減していないためキャリア本体価格が高い。
また、特許文献6に記載のキャリア構造の場合、フィルム部材とベース部材は、固定手段によって挟持固定されているだけであり、両部材ともに金属突起形状は無い。このため、接触不良が発生する可能性が高い。
特許文献3では、コスト的には非常に安価になると推定できるが、半導体装置の外部電極との接触をワイアボンディングのボール部分で行う構造である。このため、40マイクロメータピッチ以下に微細ピッチ領域での接触子形成が困難である。モールド樹脂は、熱硬化性樹脂であり弾性を有していないため、特許文献2の第2の問題点である半導体装置電極に形成する金属突起の変形量で全ての高さ方向のばらつき吸収する必要がある。この結果、金属突起の変形量が大きくなり、次工程の接続プロセスに悪影響を及ぼす。
特許文献4では、基材としてポリイミド樹脂フィルム層を用いるため、前記特許文献1の第2の問題点、特許文献2の第2の問題点と同様の技術課題を有する。
製造方法として、金属フィルム層を有するフィルムを接着するプロセスが存在する。しかし、接着材量の精密制御が困難であり、接着剤不足による配線層剥離や接着剤過多による染み出しが発生し、製造難易度が高い。精密制御可能な塗布装置を用いた場合は、装置コストが高くなる。このプロセスの後に支持金属板から分離するプロセスを経るため、コンタクトピンの位置精度確保が困難である。
また、コンタクトピン材質はNi合金であり、表面上に酸化皮膜が存在する。30マイクロメータ以下の微細ピッチ領域では、コンタクトピンの幅、厚さともに制約があるため大きい接圧を得ることは困難である。従って、小さい接圧で接触を得る必要があるが、酸化皮膜を完全に突き破ることは困難であり、酸化皮膜が介在した接触状態となる。このため、安定した接触を得ることが困難である。
本構造をテストキャリアに応用した場合を想定すると、1辺にコンタクトピンを有する構造である。このため、半導体装置の電極が周辺配置の場合、本構造を有するコンタクトプローブを4枚製作してキャリアに組み付ける必要がある。従って、4辺相互のコンタクトピンの位置精度確保が困難であることや、部品点数増加によるキャリアコスト高といった問題点が存在する。
特許文献5では、応力金属ばねの製造方法としてプラズマ蒸着法により形成する。このため、ばねの厚さを大きくすることが困難である。この結果、30マイクロメータ以下の微細ピッチ領域では、接圧が不足するので良好な接触を得ることが困難である。仮に初期接触が得られた場合も、繰り返しコンタクトによる金属ばね根元に負荷される応力により、金属ばねに塑性変形が発生し、長期信頼性の確保が困難である。
第12図からわかるように、金属ばね先端が尖った形状として接圧が集中化する構造を採っている。しかし、半導体装置の電極が銅のように強固な酸化皮膜を有する場合、半導体電極と接触するばね先端部の曲率半径を精密制御する必要があり、製造コストの大幅な上昇を招く。基材に半導体であるシリコンを用いるため、貫通電極形成プロセスにおいて、絶縁膜、バリア層、シード層の形成が各々必要になる。このため、製造コストの大幅な上昇を招く。
さらに、前記半導体装置を前記基材に固定するための固定手段を設けた。
ここで、前記金属層は、前記半導体装置の外部電極の材料に応じた接触特性を有する。好ましくは、前記基材の表面と裏面の間を貫通する貫通電極と前記基材の裏面に形成された第3の配線層とを有し、貫通電極を介して第1の配線層と第3の配線層とが電気的に接続されている。
前記第2の配線層の体積抵抗率は、前記第1の配線層の体積抵抗率より小さいことが好ましい。
また、前記第1の配線層と前記基材との間に他の金属層を形成した。前記他の金属層体積抵抗率は、前記第1の配線層の体積抵抗率より小さいことが好ましい。
また、前記金属突起の形成領域が、幅方向はプローブピンの幅以下とし、長さ方向はプローブピンが半導体装置の外部電極と接触してからのプローブピン先端の移動量とプローブピンの長手方向の位置公差及び半導体装置の外部電極公差を考慮した長さを加えた寸法以上の長方形形状であり、高さは第1の配線層の表面を基準として半導体装置の外部電極が金属突起と接触してからの押込み量と金属突起の高さ公差及び半導体装置の外部電極の高さ公差を考慮した高さを加えた寸法以上とした。
前記半導体装置の外部電極が単列周辺配置以外の配置の場合、前記半導体装置の各々の外部電極に対応するプローブピンの長さが同じであることが好ましい。
また、前記半導体装置の外部電極が単列周辺配置以外の配置の場合、前記半導体装置の中心側に存在する外部電極に対応するプローブピンの根元部分の基材が突出した形状を有することが望ましい。
前記半導体装置の外部電極が単列周辺配置以外の配置の場合、前記半導体装置の中心側に存在する外部電極に対応するプローブピンの根元部分と基材上の第1の配線層の幅が前記半導体装置の外側に存在する外部電極に対応するプローブピンと第1の配線層の両者の幅より広く、かつ突出した形状であることが好ましい。
好ましくは、前記金属突起表面の金属層が、金合金金属から成る。
また、前記金属突起表面の金属層が、微細凹凸形状を有することが好ましい。この場合、前記微細凹凸形状が、前記プローブピンの移動方向と同一方向のみに形成されていても良いし、前記プローブピンの移動方向と垂直方向のみに形成されていても良い。尚、前記微細凹凸形状は、例えば、碁盤目形状、やすりの目形状またはランダムな形状に形成されている。前記微細凹凸形状は、表面粗さ1マイクロメータ以下の凹凸形状であることが好ましい。
また、前記基材の中央部分に貫通孔を有することが望ましい。ここで、前記貫通孔の形状は、前記プローブピンの根元部分の開口径と同一あるいは小さい。
上述のように、本発明のテストキャリアは、半導体装置をベアチップの状態で保持して検査装置に電気的接続をとり、検査を実施するテストキャリアにおいて、前記半導体装置の外部端子を構成する各々の電極に対応した位置に弾性を有する各々独立したプローブピンと、前記プローブピンと電気的に接続され、前記プローブピンの第1の配線層が形成された基材とを有し、前記プローブピンが前記半導体装置の電極と接触する部分に1層以上の金属層から成る金属突起が形成されており、前記金属突起表面に半導体装置の電極材料に応じて接触特性の良い材料から成る1層以上の金属層が形成されており、前記基材の第1の配線層の上に形成された1層以上の金属層である第2の配線層を有し、前記金属突起表面の1層以上の金属層と前記第2の配線層とが分離された構造であることを特徴とするキャリア基板とベアチップをキャリア基板に固定する手段とで構成されている。
本構成において、各々独立したリード形状のプローブピンと前記半導体装置電極との接触面の先端部分に半導体装置の電極に応じて接触特性の良い金属層を有している。このため、固定手段の簡易構造化とベース構造部品の一体化が可能になり、飛躍的な部品点数削減を図ることができ、キャリアコスト低減を図ることができる。
また、キャリア基板の基材に熱膨張係数が小さい材料を適用し、製造工程の熱履歴における精度劣化防止を図った。また、プローブピンの製造に電鋳技術を適用して非常に微細なピン幅で一定レベルの厚さを確保し、十分な接圧を獲得した。さらに、マイクロマシン技術の適用により、アディティブ工法によるプローブピンと配線層形成を実施した。この結果、40マイクロメータピッチ以下の超微細ピッチ領域の電極を有する半導体装置に対応できるようになった。
また、金属突起を半導体装置の電極との接触部分に設け、金属突起表面の第2の金属層と第1の配線層表面の第2の配線層を分離したことにより、優れた初期特性とプローブピンの長期信頼性を確保することができる。さらに、基材と第1の配線層の間に体積抵抗率の小さい第3の金属層を設けることにより、GHzレベル以上の高速信号伝送特性を可能としている。
以上説明したように、本発明のテストキャリアは、従来のキャリアと比較すると部品点数削減による飛躍的な低コスト化を可能にした構造を有する。また、本発明のテストキャリアを用いることにより、40マイクロメータピッチ以下の微細ピッチ電極を有する半導体装置をベアチップの状態でパッケージ品と同等の選別、バーンイン検査を実施することが可能となる。従って、ベアチップを用いたSip(System in a Package)構造の生産効率を高め、大幅に生産コストを低減できる。また、従来困難であったGHz以上の高周波領域での選別検査が実施できる。
第2図は本発明の第1の実施の形態によるキャリア基板とプローブ部分の詳細を示す図である。(c)は(a)の点線内のプローブ部分の詳細図であり、(d)は(b)の点線内のプローブ部分の詳細図である。
第3図はプローブ部のその他の構造例を示す図である。
第4図は本発明の第2の実施の形態によるテストキャリア構造を示す断面図である。
第5図は本発明のキャリア基板の製造方法を示す図である。
第6図は本発明のキャリア基板の製造方法を示す図である。
第7図は特許文献1に記載された従来の構造を示す図である。
第8図は特許文献2に記載された従来の構造を示す図である。
第9図は特許文献3に記載された従来の構造を示す図である。
第10図は特許文献4に記載された従来の構造を示す図である。
第11図は特許文献4に記載された従来の構造の製法を示す図である。
第12図は特許文献5に記載された従来の構造を示す図である。
(第1の実施の形態)
第1図に本発明のテストキャリア構造の第1の実施形態を示す断面を、第2図(a)〜(d)に本発明のキャリア基板とプローブ部分の詳細をそれぞれ示す。
まず、第1図を用いて本発明のテストキャリアの全体構成を示す。
第1図に示すように本発明の実施形態であるテストキャリア構造は、被検査物である半導体装置1の外部端子電極2に対応する位置に弾性を有する各々独立したリード形状のプローブピン4とプローブピン4と電気的に接続され、プローブピン4の第1の配線層6が形成された基材5とを有する。プローブピン4が半導体装置1の電極2と接触する部分に金属突起36が形成されている。金属突起36の表面に半導体装置1の電極材料に応じて接触特性の良い材料から成る1層以上の金属層である第2の金属層18が形成されている。
基材5の第1の配線層6の上に形成された1層以上の金属層である第2の配線層18を有し、金属突起36表面の第2の金属層18と第2の配線層18とが分離された構造を特徴とする。
さらに、半導体装置1をキャリア基板10に固定する固定手段14である押さえ板16と弾性材料17あるいは板ばね15から成るキャリア蓋と固定手段14であるキャリア蓋をキャリア基板10に固定するためのフック13と半導体電極1とプローブピン4の金属突起36との位置合わせを目的としたキャリア基板10の中央部に形成した貫通孔9あるいはキャリア基板10の表面に形成した位置決め用枠58を有する。
次に、第2図(a)〜(d)を参照しつつ、各部位の使用材料と詳細構造に関して説明する。
基材5表面に形成された第1の配線層6は、半導体装置1の電極ピッチから検査装置に接続できるピッチまで平面的にピッチ拡張されている。基材5は、キャリア基板10の製造時の熱履歴によるピン位置精度の劣化を抑制することとバーンイン試験時の温度差による半導体装置1の電極2とプローブピン4間の位置ずれを抑制することを目的として、半導体材料として汎用的に使用されているシリコンと熱膨張係数の近い材料であるガラスセラミックス、ガラス、シリコンを使用する。これらの材料の中でも加工容易性と電気特性の観点からガラスセラミックスを使用することが好ましい。
第1の配線層6は、製造容易性を考慮してプローブピン4の母材部の第1の金属層11と同一材料であるNiあるいはNi系合金を用いる。第1の配線層6の幅は、製造時にショートが発生せず、リークも発生しないレベルである半導体装置1の電極2ピッチの50%〜60%とする。厚さは、製造容易性を考慮してプローブピン4の第1の金属層11の厚さと同等とする。
第2の配線層12は、配線部分の導電率を高めて導体損失を低減することを目的として第1の配線層6の上に形成する。材質は、第1の配線層6であるNiあるいはNi系合金と比較して体積抵抗率が小さく、1〜4×10−8Ωmの範囲の金属(例えば、金、金/銅合金、金/パラジウム合金、銅)を用いる。形成領域は、プローブピン4の根元と基材5の境界から製造時の公差2マイクロメータ程度基材5側に入った位置から第1の配線層6の幅から製造公差分を差し引いた幅で第1の配線層6の全表面に形成する。第1の配線層6の幅が10マイクロメータの場合は、8マイクロメータ幅で全面に形成する。
プローブピン4は、電気めっきによる製造が可能であり、100GPa以上のヤング率を有する金属(例えば、ニッケル、ニッケル/鉄合金、ニッケル/コバルト合金、ニッケル/マンガン合金)を材料として用いる。幅は、半導体装置1の電極2ピッチの50〜60%とし、厚さと長さは、弾性限界領域内で所望の接触圧力を得ることができ、所定のオーバードライブ量(半導体装置の電極がプローブピンと接触した点を基準として半導体装置を押込む量を示す。以下、OD量と記す。)を負荷した時に半導体装置1とプローブピン4が干渉しないことを制約条件として決定する。
半導体装置1の電極との接点となる金属突起36の材質は、第2の金属層18以外の部分を第1の金属層11との密着性を考慮してプローブピン4の母材金属である第1の金属層11と同じ材質であるNiあるいはNi系合金とする。もちろん、Niと同等以上の硬度を有するその他の材料を使用することも可能である。
金属突起36の幅(W)は、プローブピン4の幅以下とする。金属突起36の長さ(L2)はプローブピン4が半導体装置1の電極2と接触してからのプローブピン4の先端の移動量とプローブピン4の移動方向の位置公差、半導体装置の電極公差を考慮した長さを加えた寸法以上の長方形形状で形成する。金属突起36の高さ(H2)は、第1の配線層6の表面を基準として半導体装置1の電極2が金属突起36と接触してからの押込み量と金属突起36の高さ公差、半導体装置1の電極2の高さ公差を考慮した高さを加えた寸法以上とする。
金属突起36の表面形状は、コンタクト対象に応じて適正な構造に加工する。半導体装置1の電極2が金バンプの場合は、凹凸の無いフラットな形状とする。電気めっき終了後の表面粗さが0.05マイクロメータ以下であれば、フラット形状を形成するための特別な加工は不要である。表面粗さが、0.05マイクロメータ以上の場合は、表面研磨を実施する。半導体装置1の電極2が銅の場合は、自然酸化皮膜が表面に存在するため、これを突き破るために表面粗さ1マイクロメータ以下のレベルで微細凹凸を形成する。前記微細凹凸の形状は、第2図(c)に示すようにプローブピン4の移動方向と同一方向のみに形成する。移動方向と垂直方向に形成する、碁盤目形状、やすりの目形状、ランダム等の様々な構造を採ることができる。
前記金属突起36の表面には、金属突起の酸化防止を目的として第2の金属層18が形成されている。例えば、0.05〜3マイクロメータの厚さで金合金(Au/Pd、Au/Co、Au/Cu等)を配置する。
貫通電極8と第3の配線層7を基材5に形成し、第3の配線層7を第1の配線層6と貫通電極8で接続する。これにより、裏面からのコンタクトが可能になり、高速検査を必要とする選別検査に対応することが可能になる。貫通電極8の寸法は、キャリア基板10の外部端子ピッチにより決まる。例えば、0.5mmピッチの場合は、φ200〜300マイクロメータ、長さ(深さ)200〜300マイクロメータである。第3の配線層7は、20マイクロメータ以下の厚さのNi膜とその上層に厚さ2マイクロメータ以下のAuめっきで構成されている。配線幅は、200〜300マイクロメータであり、長さは、0.5〜1.0mmである。
基材5に形成する座ぐり21は、プローブピン4を独立化するために必要であり、基材5の機械的強度を考慮して深さ200マイクロメータ以上とし、半導体装置1の外形サイズにプローブピン4の長さを加えた領域に形成する。
基材5の中央部分に形成する貫通孔9と基材5上面に配置する位置決め用枠58は、どちらか一方が存在すれば良い。両者は、半導体装置1の電極2とプローブピン4の金属突起36の間の位置合わせに用いる。半導体装置1の外形を用いて位置合わせを行う場合は、位置決め用枠58を配置する。画像処理による位置検出、補正を行い、半導体装置1の電極2を金属突起36に搭載する場合は、固定手段14を取り付けるまでの間の仮固定のため、基材5の中央部の貫通孔9から負圧吸引する。従って、半導体装置1の電極ピッチにより両者を使い分けることになる。しかし、微細ピッチ領域では、後者の光学的位置合わせを適用することが好ましい。
固定手段14となるキャリア蓋は、第1図に示すように、押さえ板16と弾性材料であるエラストマ17あるいは板ばね15で構成されている。押さえ板16は、荷重が負荷された時に撓みが発生しないよう材質と厚さを決定する必要がある。ステンレスを使用する場合は、1.0mm以上とし、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン等の樹脂材料を使用する場合は、2.0mm以上とする。サイズは、キャリア基板10と同等以下である。
半導体装置1の裏面と接触するエラストマ17は、厚さ0.5〜1.0mm以上のシリコーンゴムを用い、熱履歴が負荷された後も復元性を有する材料を適用し、半導体装置1の外形サイズに1.0mm以上加えた領域に形成する。板ばね15の材質は、炭素鋼、ベリリウム銅を用いる。寸法は、必要な加圧力により決定する。例えば、20マイクロメータピッチ、1000ピンの金電極に対して本発明のプローブを適用する場合、OD量50マイクロメータで20mgの接圧が必要であるため、全ピンで20gの接圧が必要になる。従って、板ばね材質として炭素鋼を用いた場合、ばね定数0.378Kg/mm、板厚0.2mm、幅9mm、長さ10mmの寸法になる。
ラッチ13は、固定手段14であるキャリア蓋を落とし込むことにより、押さえ板16のエッジが勘合して固定される機能を有している。材質は、炭素鋼やベリリウム銅等の金属やポリエーテルサルファン、ポリエーテルイミド等を用いることができるが、塵埃の発生を抑制するという意味で後者の樹脂材料を用いる方が好ましい。取り付けは、少なくともキャリア基板10の2辺の中央部の2箇所に設置する。もちろん、2辺の対角部分に配置することも可能であるし、3〜4辺への配置も可能である。
次に、本発明の第1に実施の形態の寸法について、半導体装置1の電極ピッチが20マイクロメータの場合を一例として説明する。
プローブピン4の幅Wは製造上ショートが発生しない最大の10マイクロメータであり、ピン厚さH1は、1回の電気めっきで形成可能である10マイクロメータとする。プローブピン長さL1は、70マイクロメータのOD量をプローブピン4に負荷した時に弾性限界内であり、導体損失とクロストークノイズ最小化のために極力短くするという条件から400マイクロメータとする。
金属突起36の高さH2は、半導体装置1を30マイクロメータ押込んだ時に半導体装置1とプローブピン4が接触しないことと製造精度とを考慮して最小40マイクロメータとする。第1の配線層6の上に形成する第2の配線層12は、プローブピン4の根元と基材5の境界から製造時の公差2マイクロメータの基材5側に入った位置から第1の配線層6の全面に幅8マイクロメータで形成する。突起部表面に形成する第2の金属層18の長さL2は、押込み量50マイクロメータの時に第2の金属層18が半導体装置1の電極2に必ず接するために必要な長さ7マイクロメータと製造精度±2マイクロメータと位置精度±1マイクロメータを考慮して10マイクロメータ以上必要である。厚さは、製造性を考慮して2マイクロメータとする。
本発明では、40マイクロメータピッチ以下の超微細ピッチ対応が可能であること、テストキャリアの部品点数が大幅に削減できること、プローブピンの長期信頼性を確保でき十分な実用性を有することの3点の大きなメリットを有している。これらのメリットを有する理由を以下に順次説明する。
本発明のテストキャリアにおいて、40マイクロメータ以下の電極ピッチに対応可能である理由は、主に3点ある。1点目は、基材5にガラスセラミックス、ガラス、シリコン等のPI(ポリイミドフィルム)と比較して熱膨張係数が小さい材料を使用したことにより、製造工程の熱履歴における精度劣化を防止できることである。2点目は、電鋳技術の適用により非常に微細なピン幅で一定レベルの厚さを確保できるため十分な接圧を確保できることである。例えば、10マイクロメータのピン幅で10マイクロメータのピン厚さが形成できる。3点目は、マイクロマシン技術の適用により、アディティブ工法によりプローブピンと基材上の配線層を形成できることである。
部品点数が削減できる理由は2点ある。1点目は、本発明は、各々独立したリード形状のプローブピン4の半導体装置1の電極2との接触面の先端部分に、半導体装置1の電極2に応じて接触特性の良い金属層を形成しているため、低接触圧力で安定した接触特性を確保できる。従って、接触を確保するためのOD量を小さくできるため、固定手段14であるキャリア蓋構造を大幅に簡略化できる。
例えば、20マイクロメータピッチで幅10マイクロメータ、厚さ10マイクロメータのプローブピン4を用い、半導体装置1の電極材料が金バンプの場合、OD量10マイクロメータ、30μ(マイクロ);N/ピンという接触条件で良好な接触を得ることができる。このため、半導体装置1とテストキャリア間の平行度とプローブピン先端の金属突起36の高さばらつきを考慮して、OD量を30マイクロメータに設定できる。従来では、高い接圧が必要であるため固定手段となるキャリア蓋にばねを数本配置した構造を採っていた。しかし、本発明の固定手段14である蓋構造は、支持部材である押さえ板16とエラストマ17あるいは板ばね16の2つの部品で構成することが可能である。
2点目は、本構成のプローブピン4は、各々独立して変形可能である。このため、プローブピン4の先端部分の金属突起36の高さばらつきや半導体装置1とテストキャリア間の平行度ばらつきをプローブピン4自身で吸収することができる。従って、従来のバンプ付メンブレンシートを使用したキャリアのように、メンブレンシート下面へのエラストマの配置が不要になり、シート、エラストマ、ベースの3点構成の部品をキャリア基板10の1点で構成することができる。この結果、部品点数減によるコスト削減を図ることができる。
プローブピンの長期信頼性が確保できる理由は、半導体装置1の電極2に接触する面に形成する第2の金属層18と第1の配線層6の上に形成する第2の配線層12とを分離し、第2の金属層18を除くプローブピン4を単一の弾性材料とする構造を採ったためである。
また、金属突起36を半導体装置1の電極2との接触部分に設けることにより、半導体装置1を固体手段14により加圧したときに、半導体装置1の電極2部分のみを金属突起36と接触させることができる。金属突起36を設けないあるいは厚さの小さい金属層を設ける場合、半導体装置1の電極2部分以外にプローブピン4が接触するため接圧が減少する。このため、OD量の増加を招き、仮に初期接触を確保できたとしても長期信頼性の劣化に繋がる。従って、金属突起36を設けることは、小さいOD量で安定接触を実現でき、長期信頼性を維持できる非常に有効な手段である。
次に、プローブ部のその他の構造例について第3図を用いて説明する。
第2図のプローブ構造と異なる点は、第1の配線層6と基材5の間に第3の金属層19を備えている点である。第3の金属層19は、第1の配線層6であるNiあるいはNi系合金と比較して体積抵抗率が小さく、1〜4×10−8Ωmの範囲の金属(例えば、金、金/銅合金、金/パラジウム合金、銅)を材料として用いる。本構造により、第2図のプローブ構造と比較して更に高い導電性を獲得できる。このため、高速信号伝送時の導体損失を小さくすることができ、飛躍的な信号透過特性向上を図ることができる。なお、本構造は、1GHz以上の信号伝送が必要な場合に有効である。1GHz以下の場合は、第2図のプローブ部構造で十分な信号伝送特性を得ることができる。
(第2の実施の形態)
第4図(a)〜(c)は、本発明の第2の実施の形態のテストキャリア構造を示す図である。
本実施の形態は、半導体装置の電極が、千鳥配置の場合のキャリア基板構造を示している。半導体装置の外部電極の配置が千鳥配置の場合、第2図のキャリア基板構造を適用すると、内周電極に対応するプローブピン4の長さL3と外周電極に対応するプローブピン4の長さL4が異なるため、プローブピン4の接圧が異なる。すなわち、内周電極に対応するプローブピン4の方が外周電極に対応するプローブピン4よりもピン長さが長くなり、内周電極に対応するプローブピン4の接圧が小さくなる。従って、外周電極に対して良好な接触が得られたとしても、内周電極に対しては接圧不足による高抵抗が発生する可能性がある。
逆に、内周電極に対して良好な接触が得られる押込み量に設定した場合、外周電極に対する接圧が高くなる。この結果、繰り返しプロービングによるプローブピン4の根元に作用する応力により、外周電極に対応するプローブピン4の寿命が短くなるという可能性が考えられる。そこで、第4図(b)に示すように、内周電極に対応するプローブピン根元部分22の金属層の幅を大きくし、突出した形状とする。あるいは、第4図(c)に示すように、内周電極に対応するプローブピン4の基材部分を座ぐり方向に突出した構造23を採る。これにより、内周電極と外周電極両者に対応するプローブピン4のピン長さL3とL4を同一の長さにし、接圧を均一に保つことを可能にする。本実施の形態により、内外周電極両者に対応するプローブピン4の接触信頼性を比較的容易に均一に維持することができる。
本実施の形態では、半導体装置の電極の配置が千鳥配置の場合を取り上げたが、3列、4列といった別の電極配置の場合においても同様の手法をとることができる。
(キャリア基板の製造方法)
次に、第1図及び2に示す本発明のテストキャリアに使用するキャリア基板構造の製造方法について、第5図及び6を参照して詳細に説明する。
基材5として所望寸法を有するガラスセラミックス、ガラス等の絶縁性材料を準備し、チップサイズにプローブピン長さを加えた領域に深さ200マイクロメータ以上で座ぐり部分21を形成する(第5図(a)(b)参照)。
基材5の所望寸法とは、デバイスのパッケージサイズと同等である。例えば、64Mフラッシュメモリ(PD29F064115)の場合は、外形サイズ12×20mm、外周部の端子ピッチ0.5mmに形成する。既存デバイスのパッケージサイズと同等の外形サイズにすることにより、従来の検査装置をそのまま流用することができる。このため、コスト低減を図ることができる。
この後、355nm波長のハイパワーLD(Laser Diode)励起タイプのYAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザあるいはRIE(Reactive Ion Etching)により、貫通孔24をφ200マイクロメータ、深さ270マイクロメータ以上の領域に形成する(第5図(c)参照)。
次に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法あるいはスパッタ法を用いて銅のシード層25を100〜300nmの厚さで全面に膜付けを実施する(第5図(d)参照)。この後、座ぐり部分21と貫通孔24部分に電気めっきにより、犠牲層26としての銅層を完全に充填する(第5図(e)参照)。
孔内を完全充填する場合、当然ながら表面上に数マイクロメータ〜数十マイクロメータの銅層が堆積するため、銅めっき完了後にCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、表面に堆積する銅層を除去してフラットな状態を形成する。
引続いて、犠牲層26および貫通電極8の露出している表面に0.3マイクロメータ程度の厚さの銅シード層25を成膜し、この面にレジスト28を20マイクロメータの厚さで接着あるいは塗布する。その後、露光、現像のフォトリソグラフィーを用いてプローブピン4および第1の配線層6にあたる部分のレジスト28が除去された形状を形成する(第5図(f)〜(h)参照)。
そして、この凹部に電解めっきにより弾性を有する第1の金属層11と第1の配線層6を成長させる(第5図(i)参照)。
引続いて、レジスト28と金属面が同一平面になるように研磨を行い、その表面に20マイクロメータ厚さのレジスト28を塗布、露光、現像を行い、金属突起36を形成する領域に凹部を形成する(第5図(j)〜(k)参照)。
次に、この凹部に第1の金属層11をめっきにより形成する(第5図(l)参照)。さらに、このプロセスを2回繰り返すことにより、高さ40マイクロメータ以上の金属突起36を確保できる。なお、40マイクロメータ以上の金属突起36の高さが必要な場合は、凹部形成とめっきによる埋め込みのプロセスを繰り返すことにより、順次高さを積み上げることができる。
次に、突起部表面を研磨する工程に入るが、この段階でコンタクト対象すなわち半導体装置1の電極材料に応じて加工方法を使い分ける。コンタクト対象が金電極あるいは金バンプの場合、CMP(Chemical Mechanical Polishing)加工による研磨を実施し、表面粗さが0.05マイクロメータ以下のレベルを確保するように処理を行う。銅電極あるいは銅バンプの場合は、CMP加工を実施した後に金属突起表面層に0.1〜0.7マイクロメータの凹凸構造を設ける。
凹凸形成方法の一例を説明する。微細金属粒子を有する#2000のラッピングシート(研磨紙)を準備し、これをプローブピンの移動方向にプローブピン4の先端から300マイクロメータの間の領域で50回程度移動させる。このようにして、0.1〜0.7マイクロメータの凹凸構造を設けることができる。他の凹凸形成方法として、適正な空孔率を有するセラミック材料や適正な凹凸を事前に形成したシリコン基板を用いることも可能である。
凹凸形状は、プローブピン4の移動方向のみで無く、移動方向と垂直方向、碁盤目形状、斜め形状、やすりの目形状やランダム形状等の様々な形成を採ることができる。この微細凹凸により、銅表面の自然酸化膜を突き破り安定した接触を実現できる。
引続いて、レジスト28を塗布し、露光、現像により凹部を形成し、第2の金属層18をめっきにより0.01マイクロメータ以上の厚さで成膜する。これにより、第1の金属層11であるNiあるいはNi合金上の酸化膜の影響を排除することができる。このため、より安定した接触を実現できる。
この工程が終了した段階でキャリア基板裏面の加工を行う。まず、グラインダーを用いて基材5の厚さが250マイクロメータ程度になるまで薄型化する。必要に応じてダメージ層を除去するためにドライエッチングを実施する(第5図(m)〜(n)、第6図(a)〜(b)参照)。
次に、貫通電極が露出した裏面全面にスパッタにより0.3マイクロメータ程度の銅シード層25を形成する。この表面に20マイクロメータの厚さのレジスト28を塗布し、露光、現像により第2の配線層7にあたる部分のレジスト28が除去された凹部形状を形成する。凹部に5〜15マイクロメータ厚のNiあるいはNi合金を電気めっきにより形成する(第6図(c)〜(d)参照)。
引続いて、表層に無電解めっきによりAuあるいはAu合金めっきを0.01マイクロメータ以上の厚さで形成する。次に、表面のレジスト層、シード層を各々ウエットエッチング、ミリングにより除去し、裏面のレジスト層、シード層も同様の手法で除去する。最後に、犠牲層をウエットエッチングで除去することにより、コンタクト対象に応じて接触特性の良い材料と構造を有する金属突起部形状を先端に備えたプローブピンと金属突起36の表面の第2の金属層18と第1の配線層6の表層に形成する第2の配線層12が分離されたキャリア基板構造を得ることができる(第6図(e)〜(m)参照)。
Claims (17)
- 半導体装置をベアチップの状態で保持して検査装置に電気的に接続することにより、検査を実施するためのテストキャリアにおいて、
前記半導体装置の外部電極に対応した位置に設けられた弾性を有するプローブピンと、
前記プローブピンと電気的に接続され、かつ基材に形成された第1の配線層と、
前記プローブピンが前記半導体装置の外部電極と接触する部分に形成された金属突起と、
前記金属突起の表面に形成された金属層と、
前記第1の配線層上に形成された第2の配線層とを有し、
前記金属層と前記第2の配線層とが分離され、
前記基材には、座ぐりが形成されており、
前記半導体装置の外部電極が単列周辺配置以外の配置の場合、前記半導体装置の各々の外部電極に対応するプローブピンの長さが同じであり、前記半導体装置の中心側に存在する外部電極に対応するプローブピンの根元部分の基材が座ぐり方向に突出した形状を有することを特徴とするテストキャリア。 - 前記半導体装置を前記基材に固定するための固定手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記金属層は、前記半導体装置の外部電極の材料に応じた接触特性を有することを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記基材の表面と裏面の間を貫通する貫通電極と前記基材の裏面に形成された第3の配線層とを有し、貫通電極を介して第1の配線層と第3の配線層とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記第2の配線層の体積抵抗率は、前記第1の配線層の体積抵抗率より小さいことを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記第1の配線層と前記基材との間に他の金属層を形成したことを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記他の金属層体積抵抗率は、前記第1の配線層の体積抵抗率より小さいことを特徴とする請求項6に記載のテストキャリア。
- 前記金属突起の形成領域が、幅方向はプローブピンの幅以下とし、
長さ方向はプローブピンが半導体装置の外部電極と接触してからのプローブピン先端の移動量とプローブピンの長手方向の位置公差及び半導体装置の外部電極公差を考慮した長さを加えた寸法以上の長方形形状であり、
高さは第1の配線層の表面を基準として半導体装置の外部電極が金属突起と接触してからの押込み量と金属突起の高さ公差及び半導体装置の外部電極の高さ公差を考慮した高さを加えた寸法以上としたことを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。 - 前記半導体装置の外部電極が単列周辺配置以外の配置の場合、前記半導体装置の中心側に存在する外部電極に対応するプローブピンの根元部分と基材上の第1の配線層の幅が前記半導体装置の外側に存在する外部電極に対応するプローブピンと第1の配線層の両者の幅より広く、かつ突出した形状であることを特徴とする請求項1記載のテストキャリア。
- 前記金属突起表面の金属層が、金合金金属から成ることを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記金属突起表面の金属層が、微細凹凸形状を有することを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記微細凹凸形状が、前記プローブピンの移動方向と同一方向のみに形成されていることを特徴とする請求項11に記載のテストキャリア。
- 前記微細凹凸形状が、前記プローブピンの移動方向と垂直方向のみに形成されていることを特徴とする請求項11に記載のテストキャリア。
- 前記微細凹凸形状が、碁盤目形状、やすりの目形状またはランダムな形状に形成されていることを特徴とする請求項11に記載のテストキャリア。
- 前記微細凹凸形状が、表面粗さ1マイクロメータ以下の凹凸形状であることを特徴とする請求項11から14のいずれか一つに記載のテストキャリア。
- 前記基材の中央部分に貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載のテストキャリア。
- 前記貫通孔の形状が、前記プローブピンの根元部分の開口径と同一あるいは小さいことを特徴とする請求項16に記載のテストキャリア。
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