JP4954267B2 - リソグラフィ装置の方法 - Google Patents

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Description

[0001] 本発明は、リソグラフィ装置の焦点深度を増大させる方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に付与する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる互いに近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。
[0003] 半導体製造業では、フィーチャの微細化とフィーチャの高密度実装への需要が増加している。従って、パターンフィーチャのクリティカルディメンション(CD)は急速に縮小しており、上記のステッパ及びスキャナなどの最新のリソグラフィ装置の理論的な解像度の限界に極めて近づいている。解像度を向上させパターニングが可能なクリティカルディメンションを最小化する従来の技術は、露光放射の波長を低減するステップと、リソグラフィ装置の投影システムの開口数を増加させるステップと、リソグラフィ装置の解像度の限界よりも小さいフィーチャを含み、それらが基板上にパターニングされないようにし、一方で基板に印加されるパターンのコントラストを向上させ微細なフィーチャを鮮明にすることができる回折効果を生むようにするステップとを含む。しかし、そのような従来の高解像度化技術の適用によって、例えば、解像度能力の限界での又はそれに近い所望のパターンの結像が達成可能な焦点深度が低減する可能性がある。焦点深度が低減すると、例えば、基板の露光時に基板の残留凹凸が補償できない時に許容差を超えたパターンの欠陥(例えば、パターンフィーチャの線又はエッジのぼけ)を引き起こすことがある。代替的に又は追加的に、多くの場合、基板に印加されるパターンが確実に十分に鮮明になるようにリソグラフィ装置の焦点を判別し、及び/又は高い精度に設定できることが望ましい。
[0004] 例えば、上記の1つ以上の問題、又は本明細書に記載されているか否かを問わず、従来技術の問題全般の1つ以上を除去するか軽減する方法及び装置を提供することが望ましい。例えば、リソグラフィ装置によって結像されるパターンフィーチャの焦点深度を増大させる方法及び装置を提供することが望ましい。
[0005] 一態様によれば、リソグラフィ装置によって結像されるパターンフィーチャの焦点深度を増大させる方法であって、パターニングデバイスによって提供されるパターニングデバイスのパターンを放射ビームで照明するステップであって、パターニングデバイスのパターンが、放射ビームを回折させて複数の回折放射ビームを形成するパターンフィーチャを含むステップと、位相変調素子をパターニングデバイスから生じる回折放射ビームで照明するステップと、位相変調素子を用いて回折放射ビームの各々を構成する放射の少なくとも一部分の位相を制御して(例えば、変換して)、リソグラフィ装置の第1の焦点面(及び第1の焦点深度)を有する第1の位相波面及びリソグラフィ装置の第2の焦点面(及び第2の焦点深度)を有する第2の位相波面を形成するステップであって、第1及び第2の焦点面(及び焦点深度)がリソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされるステップとを含み、回折放射ビームの少なくとも一部分を構成する放射の位相を制御する(すなわち、変換する)ステップが、第1及び第2の回折放射ビームの第1の部分が第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する第1の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第1の部分と第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相を制御する(例えば、変換する)ステップと、第1及び第2の回折放射ビームの第2の部分が第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する第2の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第2の部分と第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相を制御する(例えば、変換する)ステップとを含む方法が提供される。
[0006] 第1及び第2の位相波面が結合して放射ビーム受光素子(例えば、基板、検出器など)上に画像を形成する時には、第1及び第2の位相波面の焦点深度は、焦点を通る結合画像に対応し、位相変調が実行されない状況と比較して焦点深度が増大する。
[0007] パターニングデバイスを照明する放射ビームは、インコヒーレント放射を含んでいてもよい。パターニングデバイスを照明する放射ビームは、単一の極がリソグラフィ装置の光軸に調心された照明モードを有していてもよい。
[0008] パターニングデバイスは、コンタクトホールのパターンであってもよい。
[0009] 第1及び第2の回折放射ビームの第1の部分と第1及び第2の回折放射ビームの第2の部分は、それらがそれぞれの回折放射ビーム内に同じ相対位置を有するという点で対応していてもよい。
[0010] 第1又は第2の回折放射ビームの第1の部分と第1又は第2の回折放射ビームの第2の部分は、位相変調素子に投影された時に実質的に等しい領域を画定してもよい。
[0011] 位相変調素子に投影された時に、第1又は第2の回折放射ビームの第1及び第2の部分は、第1又は第2の回折放射ビームの中心で交わってもよい。
[0012] 各回折放射ビームの交互する及び/又は隣接する部分は、交互する位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を受けてもよい。
[0013] 各回折放射ビームの8、16、又は32の異なる部分の位相を制御することができる。
[0014] 第1の位相の変化は、一緒に半径方向の位相分布を(又は半径方向の位相分布によって)画定することができる。第2の位相の変化は、一緒に半径方向の位相分布を(又は半径方向の位相分布によって)画定することができる。
[0015] 第1の位相波面及び第2の位相波面は、各々異なる正の曲率を有していてもよいし、又は第1の位相波面及び第2の位相波面は、各々異なる負の曲率を有していてもよいし、又は第1の位相波面は正の曲率を有し、第2の位相波面は負の曲率を有していてもよい。
[0016] 第1又は第2の回折放射ビームの第1の部分の位相の変化は、第1又は第2の回折放射ビームの第2の部分の位相の変化に等しく逆方向であってもよい。
[0017] 位相変調素子に入射する時に回折放射ビーム間に重なりがほとんどないか又は全くなくてもよい。
[0018] 位相変調素子は、制御可能な領域を含むことができる。制御可能な領域は、制御可能な領域の屈折率を変更するように制御可能であってもよい。制御可能な領域は、制御可能な領域を選択的に加熱することで制御可能であってもよい。制御可能な領域は、制御可能な領域の形状、位置又は向きを選択的に制御することにより制御可能であってもよい。
[0019] 位相変調素子は、リソグラフィ装置の瞳面に位置するか又はそれに隣接していてもよい。
[0020] 第1の位相の変化又は第2の位相の変化はゼロ位相変化であってもよい。
[0021] 一態様によれば、リソグラフィ装置の焦点深度を増大させる方法であって、パターニングデバイスのパターンを放射ビームで照明することにより回折放射ビームを形成するステップであって、パターニングデバイスのパターンが、放射ビームを回折させるパターンフィーチャを含むステップと、位相変調素子を回折放射ビームで照明するステップと、回折放射ビームの一部分の位相波面をリソグラフィ装置の第1の焦点面(及び第1の焦点深度)を有する第1の位相波面と、リソグラフィ装置の第2の焦点面(及び第2の焦点深度)を有する第2の位相波面とに変換するステップであって、第1及び第2の焦点面(及び焦点深度)がリソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされるステップとを含み、変換ステップが、第1の回折放射ビームの第1の部分の位相及び第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相に第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を与えるステップと、第1の回折放射ビームの第2の部分の位相及び第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相に第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を与えるステップとを含む方法が提供される。
[0022] 一態様によれば、リソグラフィ装置であって、パターニングデバイスから複数の回折放射ビームの各々を構成する放射の少なくとも一部分の位相を制御してリソグラフィ装置の第1の焦点面を有する第1の位相波面及びリソグラフィ装置の第2の焦点面を有する第2の位相波面を形成するように構成された位相変調素子であって、第1及び第2の焦点面がリソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされた位相変調素子を備え、回折放射ビームの少なくとも一部分を構成する放射の位相の制御が、第1及び第2の回折放射ビームの第1の部分が第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する第1の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第1の部分及び第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相を制御するステップと、第1及び第2の回折放射ビームの第2の部分が第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する第2の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第2の部分及び第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相を制御するステップとを含むリソグラフィ装置が提供される。
[0023] リソグラフィ装置は、適宜、本明細書に記載する方法に関連する上記の1つ又は複数の特徴を有していてもよい。
[0024] 位相変調素子の制御は、コントローラ(コンピュータなど)によって実行することができる。
[0025] 第1の位相波面と第2の位相波面とを組み合わせるように構成された配置は、レンズ配置であってもよい。
[0026] 一態様によれば、本明細書に記載する方法又は装置を用いて製造されるデバイスが提供される。
[0027] 対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照しながら以下に本発明の実施形態について説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。
[0028]本発明のある実施形態によるリソグラフィ装置の概略図である。 [0029]照明モードの概略図である。 [0030]パターニングデバイスによって提供されるコンタクトホールの一部の概略図である。 [0031]図2bのコンタクトホールがリソグラフィ装置によって結像される時の焦点深度の概略図である。 [0032]リソグラフィ装置の投影システムの瞳面に位置するか又はそれに隣接する位相変調素子上の回折放射の分布の概略図である。 [0033]図3に示し、この図に関連して説明する回折放射に関連して本発明のある実施形態による位相変調素子によって提供される位相分布の概略図である。 [0034]第1の位相波面の概略図である。 [0034]第2の位相波面の概略図である。 [0035]本発明のある実施形態による位相変調素子によって提供される位相分布の全体の概略図である。 [0036]図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードの一部の概略図である。 [0037]パターニングデバイスによって提供されるコンタクトホールのパターンの一部の概略図である。 [0038]図4aに示し、この図に関連して説明する位相分布を受ける時の図5aに示し、この図に関連して説明する照明モードの一部についてリソグラフィ装置によって結像される時の図5bのコンタクトホールの焦点深度の概略図である。 [0039]図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードの別の部分の概略図である。 [0040]パターニングデバイスによって提供されるコンタクトホールのパターンの部分の概略図である。 [0041]図4aに示し、この図に関連して説明する位相分布を受ける時の図6aに示し、この図に関連して説明する照明モードの一部についてリソグラフィ装置によって結像される時の図6bのコンタクトホールの焦点深度の概略図である。 [0042]図5a及び図6aに示し、これらの図に関連して説明する照明モードの部分の組合せである照明モード全体の概略図である。 [0043]パターニングデバイスによって提供されるコンタクトホールのパターンの部分の概略図である。 [0044]図4aに示し、この図に関連して説明する位相分布を受ける時の図5a及び図6aに示す照明モードの組み合わせた部分について、リソグラフィ装置によって結像される時の図7bのコンタクトホールの組合せ焦点深度の概略図である。 [0045]照明モードを構成する放射が本発明のある実施形態による位相の変化を受けない時にリソグラフィ装置によって結像される時のコンタクトホールの焦点深度の概略図である。 [0046]照明モードを構成する放射が本発明のある実施形態による位相の変化を受ける時にリソグラフィ装置によって結像される時のコンタクトホールの焦点深度の概略図である。 [0047]パターンを結像するための照明モードを構成する放射が図4aに示し、この図に関連して説明する位相変調を受けた時のx−y平面(例えば、検出器又は基板などの放射ビーム受光素子の平面)内に形成されるパターンの概略図である。 [0048]図1及び図9に示しそれに関連して説明する位相変調素子のある実施形態の詳細を示す概略図である。 [0049]図10に示しそれに関連して説明する位相変調素子の実施形態のさらなる詳細を示す概略図である。
[0050] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0051] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外線光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[0052] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0053] パターニングデバイスは、透過型でも反射型でもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルが挙げられる。マスクは、リソグラフィ分野で周知であり、バイナリ、レベンソン型(alternating)位相シフト、及びハーフトーン型(attenuated)位相シフトならびに様々なハイブリッドマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの一例は、入射する放射ビームを様々な方向に反射するように各々を個々に傾けることができる小型ミラーの行列構成を採用する。
[0054] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを包含するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
[0055] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0056] リソグラフィ装置は、投影システムの最終要素と基板との間の空間を充填するように水などの比較的高い屈折率を有する液体内に基板が浸漬されるタイプであってもよい。投影システムの開口数を増加させる液浸技術は当技術分野で周知である。
[0057] 図1は、本発明の特定の実施形態によるリソグラフィ装置の概略図を示す。この装置は、
放射ビームPB(例えば、UV放射又はEUV放射)を調節する照明システム(イルミネータ)ILと、
パターニングデバイス(例えば、マスク)を支持し、部品PLに対してパターニングデバイスを正確に位置決めする第1の位置決めデバイスPMに接続された支持構造(例えば、支持構造)MTと、
基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持し、部品PLに対して基板を正確に位置決めする第2の位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、
パターニングデバイスMAによって放射ビームPBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ又は複数のダイを含む)上に結像するように構成された投影システム(例えば、屈折型投影レンズ)PLと、
投影システムPLの瞳面PP内又はそれに隣接して位置し、放射ビームの電界の少なくとも一部の位相を調整するように配置された位相変調素子PMEとを備える。
[0058] 本明細書で示すように、本装置は透過型である(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射型でもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する)。
[0059] 支持構造MTは、パターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及びパターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどのその他の条件に応じてパターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、機械的クランピング、真空、又は真空条件下での静電クランピングなどのその他のクランピング技術を用いることができる。支持構造MTは、例えば、必要に応じて固定式又は可動式でパターニングデバイスが例えば投影システムに対して所望の位置に確実に位置するようにするフレーム又はテーブルであってもよい。
[0060] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0061] イルミネータILは、(例えば放射ビーム内に所望の照明モードを提供するために)放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタAMを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0062] 照明システムは、放射ビームを方向付け、整形し、又は制御する屈折、反射、及び反射屈折光学コンポーネントを含む、様々なタイプの光学コンポーネントを包含してよく、そのようなコンポーネントも本明細書においては集合的又は単独に“レンズ”とも呼ぶ場合がある。
[0063] 放射ビームPBは、支持構造MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターニングされる。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームPBは、投影システムPLを通過し、投影システムPLは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。投影システムPLを通過する際に、ビームPBは、また、位相変調素子PMEを通過する。第2の位置決めデバイスPW及び位置センサIF(例えば干渉計デバイス)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームPBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1の位置決めデバイスPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、又はスキャン中に、放射ビームPBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般的に、支持構造MTとWTの移動は、第1の位置決めデバイスPMとPWの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。しかしながら、ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアラインメントマークM1、M2及び基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。
[0064] 図示のリソグラフィ装置は以下の好適なモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
[0065] 1.ステップモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームPBに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが規定される。
[0066] 2.スキャンモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームPBに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPLの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光におけるターゲット部分Cの(非スキャン方向における)幅が規定され、スキャン動作の長さによってターゲット部分Cの(スキャン方向における)高さが決まる。
[0067] 3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームPBに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0068] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0069] 図2aは、例えば基板にパターンを印加する際に使用する照明モードの概略図を示す。照明モードは、例えば、図1に示し、この図に関連して説明するリソグラフィ装置によって作成され、使用される。照明モードは、リソグラフィ装置の光軸上に位置する単一の極2からなる。照明モードは、インコヒーレントな放射を含む。
[0070] 照明モードは、例えば、図1に示し、この図に関連して説明するパターニングデバイスなどのパターニングデバイスによって提供されるパターンを照明するために使用される。図2bは、パターニングデバイスによって提供されるパターンの一部を示す。パターンのこの部分は、100nmのバイナリコンタクトホール4である。図2bは、コンタクトホールのパターン全体を構成するバイナリコンタクトホールの1つだけを示していることを理解されたい。コンタクトホールのパターンは、全体として、複数のバイナリコンタクトホールを含む。複数のコンタクトホールは、例えば、292nmのピッチを有していてもよい。(バイナリ)コンタクトホールの断面寸法とコンタクトホールのピッチは例示としてのものにすぎない。
[0071] 図2cは、図2aに示す照明モードと共に用いて図2bに示すパターンを露光するリソグラフィ装置の焦点深度6の概略図を示す。強度が比較的均一な領域が約200nmにわたって(すなわち、最大強度の中点を中心として約−100nm〜+100nmの範囲で)z軸方向に(すなわち、光軸に沿って)延在する。
[0072] 上記のように、リソグラフィ装置(すなわち、リソグラフィ装置によって形成される画像)の焦点深度を増大させることが望ましい。そのような焦点深度の増大は、焦点深度を低減させる可能性がある高解像度化技術を抑制するために望ましい。代替的に又は追加的に、焦点深度の増大は、解像能力の限界又はその付近での所望のパターンの結像が達成することができる範囲を拡大するために望ましい。従って、そのような焦点深度の増大は、焦点深度が高解像度化技術によって低減していない場合であっても望ましい。
[0073] 本発明のある実施形態によれば、リソグラフィ装置(すなわち、リソグラフィ装置によって形成される画像)の焦点深度は、パターニングデバイスによって提供されるパターンによって回折される1つ又は複数の回折放射ビームの1つ又は複数の部分の位相を変調する(すなわち、制御する)ことで増大させることができる。特に、回折放射ビームの1つ又は複数の対応する(すなわち、位相変調素子に投影された時にそれぞれの回折ビーム内に同じ相対位置を有する)部分の位相に、それらの対応する部分が結合して所望の形状を有する位相波面を形成する第1の位相の変化を与えることができる。この位相波面は、第1の焦点深度(すなわち、第1の焦点面)を有する。回折放射ビームのその他の対応する部分を、それらの部分が確実に結合して第2の別の位相波面を形成するのを助けるように、第2の位相の変化を受けることができる。第2の位相波面は、第1の位相波面とは異なる第2の焦点深度(すなわち、第1の焦点面)を有する。第1及び第2の位相波面が結合して放射ビーム受光素子(例えば、基板、検出器など)上に画像を形成する時に、両方の位相波面の焦点深度は、位相変調が行われなかった状況と比較して焦点深度が増大する組合せ画像に対応する。
[0074] 本発明のある実施形態による方法について、図3〜図11を参照しながら説明する。
[0075] 図3は、図1に示し、この図に関連して説明する位相変調素子PMEに入射する回折放射ビーム10の分布を示す。より詳細には、位相変調素子PME上の回折放射ビーム10の底面(すなわち、投影面)を示す。照明モードを構成する放射がパターニングデバイスによって提供されるパターン内を、パターン沿いに、パターン間又はパターンの周囲を通過し(又は、反射する)、その際にパターニングデバイスによって提供されるパターンによって回折する過程で回折放射ビーム10が生成される。
[0076] 位相変調素子PMEは透過型であるが、別の実施形態では、位相変調素子は反射型であってもよい。位相変調素子PMEは、複数の制御可能な透過領域を含む(以下に図10及び図11を参照しながら詳述する)。各領域の屈折率を個別に制御してその特定の領域を通過する放射の位相を効果的に制御(すなわち、変調)することができる。図4aは、そのような位相変調素子PMEを用いて回折放射ビームに各々の別々の部分を独立して制御する方法を示す。
[0077] 図4aは、位相変調素子PMEの様々な領域によって回折放射ビーム10の各々の各部分12に適用される位相変調と共に回折放射ビーム10を示す。図4aから、回折放射ビーム10の各々は、位相変調素子PMEに入射すると、8つの異なる部分12に分割されることが分かる。8つの部分12の各々は、等しい面積の円形のセクタである。部分12は、回折ビームの底面が実質的に円形の形状であるため、円形のセクタである。部分12は、円形のセクタ以外の形状であってもよい。各々の回折ビームを8つより少ない部分又は8つより多い部分に分割してもよい。
[0078] 交互する隣接部分12は、位相変調素子を通過した後に各部分が確実に結合して2つの別々の位相波面のうちの1つを形成するように位相が制御(すなわち、変換)されている。これは、所望の波面上に必要な位相をマッピングすることで達成することができる。例えば、各々の回折ビームの8つの部分12のうち、第1、第3、第5及び第7の部分は、それらが結合して第1の位相波面、例えば、図4bに2次元で示す第1の位相波面14の少なくとも一部を形成する(すなわち、位相波面にマッピングされる)ように位相を制御することができる。図4aを再度参照すると、各々の回折ビームの8つの部分12の第2、第4、第6及び第8の部分は、それらが結合して第2の位相波面、例えば、図4cに2次元で示す第2の位相波面16の少なくとも一部を形成する(すなわち、位相波面にマッピングされる)ように位相を制御することができる。図4aを再度参照すると、異なる回折放射ビームの対応する(すなわち、位相変調素子に投影された時にそれぞれの回折ビーム内に同じ相対位置を有する)部分は、それらが結合して少なくとも互いに同じ位相波面の少なくとも一部を形成する(すなわち、位相波面にマッピングされる)ように位相が制御される。交互する(例えば、第1及び第2の)部分は、それらが結合して交互する(例えば、第1及び第2の)位相波面の少なくとも一部を形成する(すなわち、位相波面にマッピングされる)ように位相が制御される。交互する位相波面にマッピングされる交互する部分は、各回折放射ビームの中心内で、及び/又はその周囲で繰り返すことができる。
[0079] 図4aを参照すると、面積が等しい8つの部分への回折ビームの分割によって8倍の対称が形成されることが分かる。そのような対称は、第1の位相波面にマッピングされた領域が第2の位相波面にマッピングされた領域に隣接していないということを意味する。以下に説明するように、これによって、放射ビーム受光素子(例えば、基板など)上の回折放射ビーム(及びそれ故、2つの異なる位相波面)の組合せと結像によって形成される画像内には非点収差が確実に存在しないようにするのを助ける。これは、位相変調によってx−y平面(画像が投影される平面)内の画像の変位又は歪は引き起こされないことを意味する。
[0080] 図4aは、回折放射ビームの上に重畳された位相変調素子によって提供される位相分布を示す。図4dは、位相変調素子PMEの位相分布のより一般的な図である。この位相分布の効果は、図4aに示し、この図に関連して説明する位相分布の効果と違うところはない。実際には、位相変調は、回折放射ビームが入射する領域を含まない位相変調素子の領域をまたいで延在することが分かる。回折放射ビームを別々の部分に分割するために、位相変調素子の各領域12aは、それらの部分内で所望の位相の変化を起こして各部分を異なる波面にマッピングするように適当に制御される。1つ又は複数の隣接する領域は、第1の波面(すなわち、回折ビームの第1の部分の位相を制御する)の形成に関連付けることができる。1つ又は複数の隣接する領域は、第2の波面(すなわち、回折ビームの第2の部分の位相を制御する)の形成に関連付けることができる。位相変調素子の個別に制御可能な領域は、位相変調素子に入射する時の回折ビームの底面の一部分の形状に対応する形状を有しないこともある。逆に、位相変調素子の複数の個別に制御可能な領域が共に位相変調素子に入射する時の回折ビームの底面の一部分の形状に対応する形状を有する場合もある。
[0081] 所与の位相波面の形成に関連付けられた位相変調素子の各領域は、互いに隣接していないことが図4a及び図4dから分かる。より詳細には、第1の位相波面の形成に関連付けられた領域の一辺は、その第1の位相波面の形成に同様に関連付けられた別の領域の一辺に隣接していないことが分かる。しかし、領域の角又は頂点は、互いに隣接している場合がある。また、位相変調素子の各領域は回折放射ビームの各部分の位相を制御するので、位相変調素子に入射し、所与の位相波面を形成する回折放射ビームの各部分は互いに隣接して位置していないことも理解することができるだろう。より詳細には、位相変調素子に入射し、所与の位相波面の少なくとも一部を形成する回折放射ビームの一部分の底面の一辺は、その第1の位相波面の少なくとも一部を形成する別の部分の一辺に隣接していないことが図4aから分かる。その結果、位相波面を用いて形成される画像内には非点収差がほとんど又は全くない。これらの原理は、これに限定はされないが、一般に、例えば、位相変調素子領域、回折ビーム、及び図4a及び図4dに示す回折ビームの各部分の形状に適用される。例えば、原則として、照明放射のサイズが等しい領域の対応する回折次数が2つの(又はそれより多い)異なる波面に遭遇する場合、これらの領域へのいかなる分布も使用することができる。しかし、結果として得られる画像内の非点収差などの歪を回避するため、回折ビームの各領域は、x軸及び/又はy軸、並びに望ましくは斜め方向(x及びy軸に対して)に等しくてもよい。これは、照明放射を8つの部分、又は16の部分、又は32の部分などに分割することで達成することができる。
[0082] 異なる形状を有する位相波面は、合焦光学系を通過した後で、光軸に沿った異なる場所に位置する異なる焦点と可能であれば異なる焦点深度とを有する。上記の第1及び第2の位相波面は、第1及び第2の焦点面と、実質的に等しい焦点深度を有する。本発明のある実施形態によれば、2つの異なる位相波面の異なる焦点面が利用される。2つの異なる位相波面が合焦すると、2つの異なる位相波面によって形成される画像が結合してリソグラフィ装置の焦点深度全体が増大する。図5a〜図5cを用いて、上記の位相変調を受ける時の照明モードを構成する放射の第1の部分を構成する放射の振る舞いについて説明する。図6a〜図6cを用いて、上記の位相変調を受ける時の照明モードを構成する放射の第2の部分を構成する放射の振る舞いについて説明する。
[0083] 図5aは、図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードを構成する放射の第1の部分2aを示す。図5aは、図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードと別の照明モードを示してはいないことを理解されたい。逆に、図5aは、パターニングデバイスに入射する照明モードを形成する放射の第1の部分2aを概略示す。図5aに示す放射の第1の部分2aは、互いに離間し、互いに等間隔に配置された4つの円形のセクタに分割されている。円形のセクタの分布は、位相変調素子によって提供される位相分布に関連する上述の円形のセクタの分布に少なくとも部分的に対応する。
[0084] 図5bは、図5aに示し、この図に関連して説明する放射の第1の部分によって照明されるコンタクトホールのパターン4の一部を示す。
[0085] 図5aに示す放射の第1の部分は、パターニングデバイスのパターンによって回折した後に、図4a及び図4dに示す位相分布を備えた位相変調素子に入射する。従って、図5aに示す放射の第1の部分は、位相変調素子に入射し、回折部分が第1の位相波面上にマッピングされるように位相が制御された回折放射ビーム内に対応する部分を形成する。
[0086] 図5cは、この第1の位相波面が第1の焦点深度18を有することを示す。第1の焦点深度18は、z軸方向に(すなわち、光軸に沿って)約200nm延在する強度が実質的に均一な範囲を有する。位相変調素子によって導入される位相の変化によって、図5cの第1の焦点深度が、図2cに示し、この図に関連して説明する焦点深度(放射ビームが位相の変化を受けなかった)に対して約150nmだけz軸の負の方向に変位する。
[0087] 図6aは、図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードを構成する放射の第2の部分2bを示す。図6aは、図2aに示し、この図に関連して説明する照明モードと別の照明モードを示してはいないことを理解されたい。逆に、図6aは、パターニングデバイスに入射する照明モードを形成する放射の第2の部分2bを概略示す。図6aに示す放射の第2の部分2bは、互いに離間し、互いに等間隔に配置された4つの円形のセクタに分割されている。円形のセクタの分布は、位相変調素子によって提供される位相分布に関連する上述の円形のセクタの分布に少なくとも部分的に対応する。この実施形態では、放射の第2の部分2bの円形のセクタは、放射の第1の部分2aの円形のセクタ間の交互する位置にある。
[0088] 図6bは、図6aに示し、この図に関連して説明する放射の第2の部分によって照明されるコンタクトホールのパターン4の一部を示す。
[0089] 図6aに示す放射の第2の部分は、パターニングデバイスのパターンによって回折した後に、図4a及び図4dに示す位相分布を備えた位相変調素子に入射する。従って、図6aに示す放射の第2の部分は、位相変調素子に入射し、回折部分が第2の位相波面上にマッピングされるように、位相が制御された回折放射ビーム内に対応する部分を形成する。
[0090] 図6cは、この第2の位相波面が第2の焦点深度20を有することを示す。第2の焦点深度20は、z軸方向に(すなわち、光軸に沿って)約200nm延在する強度が実質的に均一な範囲を有する。位相変調素子によって導入される位相の変化によって、図6cの第2の焦点深度が、図2cに示し、この図に関連して説明する焦点深度(放射ビームが位相の変化を受けなかった)に対して約150nmだけz軸の正の方向に変位する。
[0091] 実際、照明モードを形成する放射の第1及び第2の部分がパターニングデバイスと位相変調素子とを組み合わせて照明することを理解されたい。照明モードを形成する放射の第1及び第2の部分は、最初に、単一の放射ビームを構成し、回折した後に回折放射ビームの様々な部分を構成する。これは、図5c及び図6cに示し、これらの図に関連して説明する(異なる位相波面に関連付けられた)異なる焦点深度は互いに独立しておらず、結合して焦点深度を増大させる。これを図7a〜図7cに概略示す。
[0092] 図7aは、パターニングデバイスによって提供されるパターンを照明するための照明モード2を示す。照明モード2は、図5a及び図6bに示す放射の第1及び第2の部分の組合せの分布を有する放射を含む。照明モード2は、リソグラフィ装置の光軸に調心された単一の極2からなる。それ故、図7aの照明モードは、図4aに示し、この図に関連して説明する照明モードと同じである。
[0093] 図7bは、図7aに示し、この図に関連して説明する照明モードによって照明されるコンタクトホール4のパターンの一部を示す。図7bに示すコンタクトホール4のパターンのこの部分は、図4bに示し、この図に関連して説明するコンタクトホールのパターンの上記部分と同じである。図7aに示す照明モードを構成する放射は、パターニングデバイスによって提供されるパターン2の外側、周囲、沿いに及び/又はその間に回折し(又はパターン2から反射し)、図3に示し、この図に関連して説明するように回折する。回折放射ビームの様々な部分の位相は、図4a〜図4dに示し、この図に関連して説明するように位相変調素子を用いて制御される。位相の制御は、これらの回折放射ビームの各部分が入射する位相変調素子の交互する隣接領域の屈折率を制御するステップを含んでいてもよい。位相の制御は、これらの回折放射ビームの様々な部分が2つの異なる位相波面を形成する位相の変化を受けるように実行される。2つの異なる位相波面は、図5c及び図6cに関して上述したように、2つの異なる焦点深度を有する。
[0094] 図7cは、組合せ焦点深度22を示す。組合せ焦点深度22は、上記の2つの異なる位相波面の合焦から生じる焦点を通過する2つの異なる画像の組合せである(すなわち、図5c及び図6cに示し、これらの図に関連して説明する焦点深度の組合せである)。組合せ焦点深度22は、z軸方向に(すなわち、光軸に沿って)約400nmの範囲にわたって延在する強度が実質的に一定の領域を有する。それ故、本発明のある実施形態による方法を使用する時に、焦点深度は大幅に増大することが分かる。これを図8a及び図8bによりはっきり示す。
[0095] 図8aは、回折放射ビームが位相の変化を受けないリソグラフィ装置によって結像されるコンタクトホールの焦点深度6を示す。図8bは、上述したように、本発明のある実施形態に従って位相の変化を受けるリソグラフィ装置によって結像されるコンタクトホールの焦点深度22を示す。図8a及び図8bは、その組合せで、本発明のある実施形態による方法を用いて焦点深度が約2倍に(すなわち、約200nmから約400nmに)なったことを示す。
[0096] 図9は、放射ビーム受光素子(例えば、基板、検出器など)上に本発明のある実施形態により形成される画像24を示す。画像は、x−y平面(すなわち、放射ビームが受光される放射ビーム受光素子の平面)内に調心されていることが分かる。上記の位相変調の結果、x−y平面内の画像の大幅なシフト又は歪(すなわち、非点収差)は生じていない。上記詳述した8倍の対称のために、非点収差は存在しない。
[0097] 様々な異なる回折放射ビームの様々な異なる部分に導入されるべき位相の変化を決定するために、所望の第1及び第2の異なる位相波面が画定され、又は別の方法としては、そのような所望の位相波面を生む位相分布が画定される。例えば、第1及び第2の位相波面(又は言い換えれば焦点波面)は、当技術分野で知られているように、球面ゼルニケ内で表現することができるか、又は球面ゼルニケによって画定することができる。他の半径方向の位相分布も使用することができる。一方の位相波面は本質的に正の性質を有し、他方の位相波面は本質的に負の性質を有する。これは、一方の波面が正の曲率を有し、他方の波面が負の曲率を有するということを意味する。もちろん、他の位相波面も可能である。例えば、一方又は両方の位相波面が異なった正又は負の曲率を有し、それ故、焦点深度が光軸に沿った別の地点に位置していてもよい。2つの位相波面の1つが屈曲がなくてもよく、その位相波面を形成する放射は位相の変化を受けなくてもよい。3つ以上の異なる位相波面、例えば、各々が異なる焦点面を有する3つ、4つ、5つ又はそれ以上の位相波面を形成することができることを理解されたい。
[0098] 焦点深度の増大は、異なる位相波面が屈曲し、1つの位相波面が負の曲率を有し、1つの位相波面が正の曲率を有することを確保することにより達成することができる。各々の回折ビームの隣接する及び/又は交互する部分は等しいが逆方向の位相の変化(例えば、+x及び−x)を受けてもよい。その結果、2つの位相波面が組み合わさった時に可能な最大組合せ焦点深度が得られる。この実施形態は、位相変調素子が位相変調素子を通過する放射内に正又は負の位相の変化を引き起こすことができる場合にも望ましい。これは、可能な最大の位相の変化が負の最大値から正の最大値への変化によるものであり、これは、ゼロから正又は負の最大値の位相の変化の範囲より大きい(約2倍)ためである。
[0099] 上記実施形態で、回折放射ビームの底面の各部分を円形のセクタとして説明してきた。図4cは、領域が、実際には、例えば三角形でもよいことを示す。他の形状、例えば、四角形又は矩形も可能である。また、実施形態は、各々の回折ビームの8つの部分への分割に限定されない。例えば、各々の回折ビームは、8つより少ない部分又は8つより多い部分に分割してもよい。各部分の数、及び/又は形状、及び/又はサイズ、及び/又は配置は、回折放射ビームを用いて形成された画像がほとんど又は全く非点収差を示さないことが望ましい。照明モードを構成する放射の回折の結果、位相変調素子に入射する時に回折放射ビーム間にほとんど又は全く重なりがないことが望ましい。これによって、様々な回折放射ビームの様々な部分の位相を独立して制御することができる。
[00100] 本発明のある実施形態は、コンタクトホールのパターンを提供するパターニングデバイスを有するリソグラフィ装置によって結像されるパターンフィーチャ(例えば、コンタクトホール)の少なくとも一部の焦点深度の増大に特に適用可能である。これは、そのようなパターンがリソグラフィ装置の投影システムの瞳面に比較的均一な回折パターンを有するためである。そのような均一な分布によって、回折放射ビームの様々な部分の位相を正確かつ独立して制御することができる。パターニングデバイスによって提供されるパターンは、コンタクトホールのパターンであるか又はコンタクトホールのパターンを含んでいてもよい。コンタクトホールのパターンは、千鳥模様のコンタクトホールのパターンであってもよい。例えば、回転した「れんが壁」パターンなどの他のパターンも提供することができる。一般に、提供されるパターンは、反復する構造であるか、又は反復する構造を含んでいてもよい。構造は、制限された焦点深度を有していてもよい。
[00101] 使用される照明モードは、光軸上に位置する単一の極からなっていてもよい。しかし、他の点対称の照明モード、例えば、本明細書に記載する図に関してx軸、y軸に対称であるか、又は斜線(x軸及びy軸に対して)に沿って対称な照明モードも使用することができる。そのような照明モードは、例えば、環状、クェーサー、四重極及び非対称クェーサー又は四重極照明モードを含む。
[00102] 放射源は、コヒーレント及び/又はインコヒーレント放射を提供することができる。コヒーレント結像の場合、コンタクトホールの焦点深度の増大は、例えば、放射ビームの各部分の位相を正及び負の屈曲部からなる位相波面に変換する(例えば、上記と同様の方法で)ことで得ることができる。
[00103] 上記の実施形態に関して分かるように、本発明のある実施形態の利点を実現するために、位相変調素子が使用される。位相変調素子は、位相変調素子のある部分が位相変調素子に入射する(及び/又は通過する)放射ビームの1つ又は複数の成分のある部分の位相を変更するように配置することができる。この構成は、位相変調素子内で能動的に制御することができるか、又は受動的に提供(例えば、事前設定)することができる。位相変調は、例えば、透過型位相変調素子又は反射型位相変調素子(例えば、可動ミラー式平面のアレイなどを含む可撓ミラー式表面又はミラー式表面)の構成の適当な制御によって実行することができる。
[00104] 図10及び図11は、適した位相変調素子の特定の実施形態を示す。位相変調素子PMEは、リソグラフィ装置で使用される放射ビームを構成する放射を実質的に透過する材料から形成された光学要素3100を含むことができる。また、位相変調素子は、コントローラ3400を含むか、又はコントローラ3400に接続されていてもよい。光学要素3100を横断する波の光路長は、コントローラ3400によって提供される信号に応じて調整することができる。光学要素3100は、例えば、リソグラフィ装置の投影システムのフーリエ変換平面(例えば、瞳面)内に配置することができる。そのような場所では、使用時に、光学要素3100がパターニングデバイスから生じる放射によって横切られる。光学要素3100を横断する波の位相の調整(すなわち、制御又は変調)は、光学要素3100の領域3200に熱を印加して領域3200に隣接し、これを取り囲む材料の屈折率に対して光学要素を構成する材料の屈折率を局所的に変化させることで達成できる。熱の印加は、例えば、オーム抵抗を有し光学要素3100の領域3200に接触して配置されたワイヤ3300を通して電流を流すことで達成できる。コントローラ3400は、ワイヤ3300に(正確なレベルの)電流を提供して領域3200の屈折率の所望の変化、従って、領域3200を通過する波の位相の変調を達成するように配置されている。
[00105] 例えば、光学要素3100の複数の隣接する部分に、他のいかなる領域3200からも独立して光学要素3100の1つ、複数、又はすべての領域3200を加熱する対応する複数のワイヤを備えることができる。図11は、そのような構成の一例を概略示す。図11は、光学要素3100を示す。隣接する領域3200−1から3200−44が隣接する行に、また図では左から右へ、上から下へと配置されている。領域3200−1から3200−44の各領域3200は、対応する加熱ワイヤ3300−1〜3300−44を備える。図を見やすくするため、図11は、これらの加熱ワイヤ3300−1〜3300−44のうちごく少数しか示していないが、加熱ワイヤは、実際には領域3200−1から3200−44の各々又は複数に提供される。
[00106] コントローラ3400は、各々又は複数のワイヤ3300−1〜3300−44が独立して電流起動することができるように構成され配置されている。これによって、光学要素3100を横断する1つ又は複数の光波(例えば、照明モードを形成する放射から導出される回折ビーム)に空間位相分布を適用することができる。上記のように、本発明のある実施形態によれば、この空間位相分布を用いて位相変調素子を通過する1つ又は複数の回折放射ビームの特定部分を操作して、例えば、リソグラフィ装置の焦点深度を増大させることができる。
[00107] 位相変調素子は任意の適した数の領域から形成することができ、又はそれらの領域を含むことができることを理解されたい。また、その数は44に限定されない。領域の数は、一般に、リソグラフィ装置で望まれる位相変化の所望の特別の解像度に依存する。例えば、瞳面内のクリアな面積のサイズに対する位相変調素子の領域の各々の面積の比率は、100〜1000の間である。形状が実質的に四角形又は矩形のそれらの領域を図10及び図11に示している。しかし、それらの領域は他の形状をしていてもよく、例えば、三角形、五角形、六角形、円形又は楕円形であってもよい。位相変調素子の他の実施形態は、例えば、米国特許出願公開US2008−0123066号に記載されている。複数の透過領域を用いて1つ又は複数の放射ビームの1つ又は複数の部分の位相を制御する代わりに、複数の可動ミラーを使用することもできる。
[00108] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。上記説明は本発明を限定するものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲によって限定される。

Claims (15)

  1. リソグラフィ装置によって結像されるパターンフィーチャの少なくとも一部の焦点深度を増大させる方法であって、
    パターニングデバイスによって提供されるパターニングデバイスのパターンを放射ビームで照明するステップであって、前記パターニングデバイスのパターンが、前記放射ビームを回折させて複数の回折放射ビームを形成するパターンフィーチャを含むステップと、
    位相変調素子をパターニングデバイスから生じる回折放射ビームで照明し、位相変調素子を用いて回折放射ビームの各々を構成する放射の少なくとも一部分の位相を制御して、前記リソグラフィ装置の第1の焦点面を有する第1の位相波面を形成し、前記リソグラフィ装置の第2の焦点面を有する第2の位相波面を形成するステップであって、第1及び第2の焦点面がリソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされるステップとを含み、前記回折放射ビームの少なくとも一部分を構成する前記放射の前記位相を制御するステップが、
    前記第1及び第2の回折放射ビームの前記第1の部分が、前記第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する第1の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第1の部分と第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相を制御するステップと、
    前記第1及び第2の回折放射ビームの前記第2の部分が、前記第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する第2の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第2の部分と前記第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相を制御するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記第1及び第2の回折放射ビームの第1の部分と第1及び第2の回折放射ビームの第2の部分が、それらがそれぞれの回折放射ビーム内に同じ相対位置を有するという点で対応する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1又は第2の回折放射ビームの前記第1の部分と第1又は第2の回折放射ビームの第2の部分が、前記位相変調素子に投影された時に実質的に等しい領域を画定する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記位相変調素子に投影された時に、前記第1又は第2の回折放射ビームの前記第1及び第2の部分が、第1又は第2の回折放射ビームそれぞれの中心で交わる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 各回折放射ビームの交互する及び/又は隣接する部分が、交互する位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を受ける、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1の位相の変化が、一緒に半径方向の位相分布を画定するか、又は第2の位相の変化が、一緒に半径方向の位相分布を画定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記第1の位相波面及び第2の位相波面が、各々異なる正の曲率を有するか、又は
    前記第1の位相波面及び第2の位相波面が、各々異なる負の曲率を有するか、又は
    前記第1の位相波面が、正の曲率を有し、前記第2の位相波面が、負の曲率を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第1又は第2の回折放射ビームの前記第1の部分の位相の変化が、前記第1又は第2の回折放射ビームの前記第2の部分の位相の変化に実質的に等しく逆方向である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記位相変調素子に入射する時に前記第1及び第2の回折放射ビームの間に重なりがほとんどないか全くなく、前記位相変調素子に入射する時に前記複数の回折放射ビーム間に重なりがほとんどないか全くない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記位相変調素子が、制御可能な領域を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記制御可能な領域が、前記制御可能な領域を選択的に加熱することにより前記制御可能な領域の屈折率を変更するように制御可能である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記制御可能な領域が、前記制御可能な領域の形状、位置又は向きを選択的に制御することにより制御可能である、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記位相変調素子が、前記リソグラフィ装置の瞳面に、又はそれに隣接して位置する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. リソグラフィ装置によって結像されるパターンフィーチャの少なくとも一部の焦点深度を増大させる方法であって、
    パターニングデバイスのパターンを放射ビームで照明することにより回折放射ビームを形成するステップであって、前記パターニングデバイスのパターンが、前記放射ビームを回折させるパターンフィーチャを含むステップと、
    位相変調素子を前記回折放射ビームで照明し、回折放射ビームの一部分の位相波面を前記リソグラフィ装置の第1の焦点面(及び第1の焦点深度)を有する第1の位相波面と、前記リソグラフィ装置の第2の焦点面(及び第2の焦点深度)を有する第2の位相波面とに変換するステップであって、前記第1及び第2の焦点面(及び第1及び第2の焦点深度)が、前記リソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされるステップとを含み、
    前記変換ステップが、
    第1の回折放射ビームの第1の部分の位相及び第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相に前記第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を与えるステップと、
    前記第1の回折放射ビームの第2の部分の位相及び前記第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相に前記第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する位相の変化を与えるステップと、
    を含む方法。
  15. リソグラフィ装置であって、
    パターニングデバイスから複数の回折放射ビームの各々を構成する放射の少なくとも一部分の位相を制御して前記リソグラフィ装置の第1の焦点面を有する第1の位相波面及び前記リソグラフィ装置の第2の焦点面を有する第2の位相波面を形成するように構成された位相変調素子であって、前記第1及び第2の焦点面が、前記リソグラフィ装置の光軸に沿って互いにオフセットされた位相変調素子を備え、前記回折放射ビームの少なくとも一部分を構成する放射の位相の制御が、
    第1及び第2の回折放射ビームの第1の部分が前記第1の位相波面の少なくとも部分的に形成する第1の位相の変化を受けるように、第1の回折放射ビームの第1の部分及び第2の回折放射ビームの対応する第1の部分の位相を制御するステップと、
    前記第1及び第2の回折放射ビームの第2の部分が前記第2の位相波面の少なくとも部分的に形成する第2の位相の変化を受けるように、前記第1の回折放射ビームの第2の部分及び前記第2の回折放射ビームの対応する第2の部分の位相を制御するステップと、
    を含むリソグラフィ装置。
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