JP4951388B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、交流電源の交流電圧を直接交流電圧に変換して負荷に供給し、交流電源と負荷との間に非平滑直流母線を有する交流−交流電力変換装置等の電力変換装置に関するものである。
交流−交流電力変換装置は、交流電源と負荷との間に大容量のエネルギー蓄積手段を持たずに、交流電源の交流電圧から任意の周波数と振幅をもつ交流電圧を発生して負荷に供給することができる。このような交流−交流電力変換装置は、エネルギー蓄積手段を持たないことから実質的に交流電源と負荷とが直接的に接続されるため、多様なスイッチング制御の方法が存在する。
その一つに、負荷に任意の周波数と振幅を持つ交流電圧を発生することに加えて、交流電源の相に任意の電流を発生して交流電源に発生する電流の歪みや振動を低減するというスイッチング制御の方法がある。
例えば、特許文献1によれば、交流電源と直流母線との間のスイッチにおいて、直流母線に流れる電流を交流電源の相へ分配することにより交流電源の相に任意の電流を発生させる。交流電源と直流母線との間のスイッチの切り替えタイミングは、交流電源の相の電流指令値によってその相と直流母線との接続時間を計算することによりそのスイッチを制御するゲートパルスとして定められる。
交流電源と直流母線との間のスイッチの切り替えは、交流電源の相間を短絡しないように、スイッチのオフとオンとの間に交流電源相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設ける。この場合、デッドタイム時間の間は直流母線に電流が流れる経路が存在しないため、デッドタイムの前後に直流母線に電流が流れていた場合にはその電流を遮断することになり、スイッチ両端に過大なサージ電圧が発生してスイッチを破壊する。したがって、直流母線に流れる電流を遮断しないようにして交流電源と直流母線との間のスイッチの切り替えを行う必要がある。
例えば、非特許文献1によれば、電流方向の制御が可能なスイッチ群を持つ交流電源と直流母線との間のスイッチにおいて、そのスイッチの切り替えの前後に直流母線に電流が流れている場合において、その切り替えでターンオンまたはターンオフの動作を行う4個の半導体スイッチのオンオフを4段階で切り替える動作が示されている。
特開2004−266972号公報(段落0015〜0026、図1〜4参照) Proceedings of the 17th Annual IEEE Applied Power Electronics Conference and Exposition, Vol.2, pp.777−787.(2002)(780頁3行〜17行、図5参照)
上記特許文献1に記載されている回路において、交流電源と直流母線との間のスイッチを、電流を一方向に通電するトランジスタなどの半導体スイッチ素子を組み合わせて構成し、その切り替えに係る4個の半導体スイッチ素子のオンオフを、非特許文献1に示されている4段階で切り替える動作を行うことで、交流電源の相間短絡防止、また、直流母線の電流遮断防止を図る場合、スイッチの接続時間の比率により定められる上記スイッチの切り替えタイミングと、4段階の切り替え動作によって直流母線を流れる電流が実際に転流するタイミングとが異なる場合がある。その結果、交流電源の相の電流指令値と実際に流れる交流電源の相の電流との間に誤差が生じて、交流電源の相の電流に歪みや振動が発生する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、交流電源の相間短絡防止や直流母線の電流遮断防止を実現する一方、交流電源の相の電流を電流指令値に一致させて、交流電源の相の電流に歪みや振動が発生しないようにすることができる電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、交流電源の多相交流電圧を直流に変換して直流母線に出力する電力変換装置であって、
各相毎に設けられ、互いに直列になって直流母線の正負両極間に接続された正側のスイッチと負側のスイッチとからなり正側、負側のスイッチの接続点が交流電源の各相に接続された変換スイッチ、所定の周期毎に入力電流指令値に応じて多相交流電圧の2相を選択しこの2相の直流母線への接続時間比率を演算する接続時間比率演算手段、およびスイッチを介して2相の相間短絡が発生しないよう、また、直流母線に流れる電流を遮断しないよう、所定の相間短絡防止時間または電流遮断防止時間を確保しつつ接続時間比率演算手段からの出力に基づき各スイッチをオンオフ駆動するためのゲートパルスを発生するゲートパルス発生手段を備えた電力変換装置において、
接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率を補正し、当該補正した接続時間比率をゲートパルス発生手段に出力する接続時間比率補正手段を備えることにより、ゲートパルス発生手段が相間短絡防止時間および電流遮断防止時間のいずれか一方または双方を確保してゲートパルスを発生しても交流電源の入力電流が入力電流指令値に一致するようにしたものである。
この発明に係る電力変換装置は、以上のように、接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率を補正し、当該補正した接続時間比率をゲートパルス発生手段に出力する接続時間比率補正手段を備えたので、接続時間比率演算手段からの出力で定められた接続時間比率と実際に直流母線に接続される転流タイミングに基づく接続時間比率とが一致し、交流電源の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源の相の電流に歪みや振動を発生させないという効果を達成できる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による交流−交流電力変換装置の構成図である。交流−交流電力変換装置は、電圧型インバータのように大容量のコンデンサなどのエネルギー蓄積要素を持たないため、交流電源1の何れかの相がそれぞれ2つの非平滑直流母線P、Nを介して直接負荷2に接続される。
変換スイッチ3を構成する、スイッチ3PR〜3NTのスイッチングによって非平滑直流母線P、Nに、交流電源1の何れかの相を接続して、非平滑の直流母線電圧VDC(>0)を得る。スイッチ3PR〜3NTは、図中上段側のスイッチ3PR、3PS、3PTの何れか一つがオンしたときは、図中下段側のスイッチ3NR、3NS、3NTの何れか一つがオンとなる。ただし、互いに直列に接続されているスイッチ3PRと3NR、3PSと3NS、3PTと3NTが同時にオンとなることはない。
上記のスイッチ3PR〜3NTは、例えば、図2(a)のように、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタTAFとTAR、ダイオードDAFとDARとを用いて、双方向に電圧を阻止してかつ電流の導通を制御できるように構成する。また、図2(b)のように、逆阻止絶縁ゲート形バイポーラトランジスタTBFとTBRとを逆並列に接続して構成してもよい。また、これ以外の構成であっても、双方向に電圧を阻止してかつ電流の導通を制御できるような構成であればよい。
第2の変換スイッチ4を構成する、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタとダイオードとを逆並列に接続したスイッチ4UP〜4WNは、電圧型インバータの構成となっている。これらのスイッチ4UP〜4WNは、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタの代わりに、MOSFETなどの電力変換素子を用いて構成してもよい。
入力電圧検出部5は、交流電源1の電圧を検出して入力電圧信号を生成する。直流母線電流検出部6は、非平滑直流母線Pを流れる直流母線電流IDCを検出して直流母線電流信号を生成する。なお、図1では非平滑直流母線Pを流れる電流を検出するとしているが、非平滑直流母線Nを流れる電流を検出してもよい。
接続時間比率演算手段11は、所定のパルス生成周期Ts毎に入力電流指令値に応じて交流電源1の2相を選択し当該2相を非平滑直流母線P、Nにそれぞれ接続する時間の比率を演算して接続時間比率として出力する。例えば、交流電源1の入力力率を1とするように交流電源1の相の電流を制御するための入力電流指令値に応じて、その電流が電流指令値に一致するように接続時間の比率を定める。
接続時間比率補正手段12は、後段で詳述するように、交流電源1の相の実際の電流が入力電流指令値に一致するように、交流電源1のそれぞれの相の接続時間比率を補正して接続時間比率補正値として出力する。
ゲートパルス発生手段13は、接続時間比率補正値に応じてスイッチ3PR〜3NTのゲートパルスを作成してゲートドライバ14に入力する。
電圧指令手段21は、負荷2のそれぞれの相に与える電圧の指令値を出力電圧指令値として生成し出力する。この出力電圧指令値は、負荷の制御方式に応じて適切な方法で作成される。変調率調整手段22は、接続時間比率補正値によって決定される非平滑の直流母線電圧VDCに応じて、負荷2の出力電圧指令値からそれぞれの相の変調率を演算して出力する。ゲートパルス発生手段23は、接続時間比率補正値と負荷2のそれぞれの相の変調率に応じてスイッチ4UP〜4WNのゲートパルスを作成してゲートドライバ24に入力する。
ゲートパルス発生手段13が出力するゲートパルスによって、スイッチ3PR、3PS、3PTの相互間、および、スイッチ3NR、3NS、3NTの相互間で、それぞれスイッチの切り替え動作が発生する。この切り替え動作の際に、スイッチ3PR、3PS、3PTのうち複数のスイッチが同時にオン、または、スイッチ3NR、3NS、3NTのうち複数のスイッチが同時にオンすると、交流電源1の相間を短絡することになりスイッチ3PR〜3NTに過大な電流が流れてスイッチ破壊する。そのため、通常はターンオフとターンオンとの間に相間短絡防止のためのデッドタイム時間(相間短絡防止時間)を設ける。
しかしながら、この切り替え動作の際に非平滑直流母線P、Nに電流が流れていると、ターンオフ動作によってその電流の経路を遮断することになるため、ターンオフしたスイッチの両端には過大な電圧が発生してスイッチを破壊することになる。そこで、スイッチ3PR〜3NTのそれぞれを構成する、2つの絶縁ゲート形バイポーラトランジスタのターンオフまたはターンオンの時刻を適宜ずらすことによって、非平滑直流母線P、Nを流れる電流の経路を確保しつつ交流電源1の相間を短絡しないようにスイッチの切り替え動作を行う方法がすでに示されている。
この切り替え動作の方法と、その切り替え動作によって生じる課題を、図3ならびに、図4および図5を用いて説明する。
図3は、スイッチ3PRと3PSとを構成するトランジスタの配置の一例を示したものである。即ち、ここでは、接続時間比率演算手段11が、交流電源1のR相とS相の2相を選択し、両2相と非平滑直流母線Pとの接続比率を演算しているものとする。
スイッチ3PRは、交流電源1のR相から非平滑直流母線Pへの電流の通電・遮断を制御するトランジスタ3PRFと、非平滑直流母線Pから交流電源1のR相への電流の通電・遮断を制御するトランジスタ3PRRとから構成される。同様に、スイッチ3PSは、交流電源1のS相から非平滑直流母線Pへの電流の通電・遮断を制御するトランジスタ3PSFと、非平滑直流母線Pから交流電源1のS相への電流の通電・遮断を制御するトランジスタ3PSRとから構成される。
図4は、切り替え時の相間短絡および直流母線電流遮断を防止するため、スイッチ3PR、3PSを構成する4個のスイッチ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRの切り替え動作順序を、直流母線電流の極性に応じて決定する電流検出型シーケンスにより行う場合を示す。図の上段から、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率に応じてゲートパルス発生手段13において生成されるスイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号を調整して生成されるトランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、これらのゲートパルスによって発生する交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものである。
直流母線電流IDCの極性が正であり(交流電源1から負荷2の方向へ電流が流れる)、交流電源1のR相の電圧VRとS相の電圧VSが共に正である場合の一例である。直流母線電流IDCを遮断しないようにトランジスタ3PRFのターンオンとトランジスタ3PSFのターンオフとの間に電流遮断防止時間Tolを設けて、その前後に、R相とS相との間に相間短絡が発生しないように、トランジスタ3PSRのターンオフとトランジスタ3PRFのターンオンとの間と、トランジスタ3PSFのターンオフとトランジスタ3PRRのターンオンとの間に、それぞれ相間短絡防止時間Tdを設けることにより、電流検出型シーケンスによる切り替え動作を行う。この切り替え動作の開始は、スイッチ3PR,3PSのオンオフ信号の切り替えと同時とする。
交流電源1の相の電流の制御は、パルス生成周期Tsの中で直流母線電流IDCを交流電源1の2相(図4に示すタイミングは、R相とS相との2相が該当)に時間的に分配して、パルス生成周期Tsの間の電流の平均値が所望の入力電流指令値と一致するようにスイッチ3PR〜3NTの接続時間を定めることにより行う。したがって、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率は、パルス生成周期Tsの中で直流母線電流IDCを分配する交流電源1の相の入力電流指令値の比率となる。交流電源1のR相、S相の接続時間の比率をそれぞれDR,DSとし、DR+DS=1となるようにしておくと、R相の電流IR、S相の電流ISが流れる時間はそれぞれDR×Ts、DS×Tsとなる。
ところが、図4の下段に示すように、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRが電流検出型シーケンスによる切り替え動作を行うと、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号の切り替え時刻と、交流電源1の相の電流がS相からR相に実際に切り替わる時刻に誤差が生じて、電流IR、ISの実際の通電時間の比率が、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなる。また、電圧VRと電圧VSとの大小関係によっても、交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻が異なる。したがって、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
図5は、切り替え時の相間短絡および直流母線電流遮断を防止するため、スイッチ3PR、3PSを構成する4個のスイッチ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRの切り替え動作順序を、交流電源1の2相の電圧の大小に応じて切り替え順序を決定する電圧検出型シーケンスにより行う場合を示す。図の上段から、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものである。
電圧VSが電圧VRよりも大きく共に正である場合の一例である。電圧VSが電圧VRよりも大きいことから、S相からR相への相間短絡が発生しないようにトランジスタ3PSFのターンオフとトランジスタ3PRRのターンオンとの間に相間短絡防止時間Tdを設けて、その前後に、直流母線電流IDCを遮断しないように、トランジスタ3PRFのターンオンとトランジスタ3PSFのターンオフとの間と、トランジスタ3PRRのターンオンとトランジスタ3PSRのターンオフとの間に、それぞれ電流遮断防止時間Tolを設けることにより、電圧検出型シーケンスによる切り替え動作を行う。この切り替え動作の開始は、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号の切り替えと同時とする。
このような電圧検出型シーケンスによる切り替え動作を行うことにより、図5の一例においても図4の一例と同様に電流IR,ISの実際の通電時間の比率が接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなるだけでなく、直流母線電流IDCの極性によっても交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻が異なることから、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
図6は、このような課題を解決するための実施の形態1における接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13が、接続時間比率補正値に応じてオンオフ信号を生成するオンオフ信号生成手段130と、オンオフ信号を調整して電流検出型シーケンスによる切り替え動作を行うようゲートパルスを発生する電流検出型シーケンス生成手段13aとにより構成されている。
電流検出型シーケンス生成手段13aは、直流母線電流信号の極性によって、トランジスタの切り替え動作順序を変更する。即ち、直流母線電流信号の極性が正のときは、図4に示す通り、3PSRオフ→3PRFオン→3PSFオフ→3PRRオンの順序となるが、これに対して、直流母線電流信号の極性が負のときは、図4で示す順序と異なり、3PSFオフ→3PRRオン→3PSRオフ→3PRFオンの順序となる。
接続時間比率補正手段12は、補正テーブル12aで構成される。補正テーブル12aは、入力電圧信号と直流母線電流信号とに応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号は、切り替え動作の前後に非平滑直流母線PまたはNに接続する交流電源1の2つの相の電圧の絶対値を比較して、先に接続する相と後に接続する相の電圧の絶対値の大小を判定するために用いる。直流母線電流信号は、その極性が正または負であるかを判定するために用いる。その判定した結果を組み合わせて、表1の補正値を、先に接続する相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図7は、補正テーブル12aによって図4の接続時間比率DR,DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものであり、電圧VSが電圧VRよりも大きい場合の一例である。図7の一例では、直流母線電流IDCの極性が正であり、先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きいことから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「−(Td+Tol)/Ts」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRa、DSaは式(1a)(1b)により与えられる。
DRa=DR+(Td+Tol)/Ts ・・・ (1a)
DSa=DS−(Td+Tol)/Ts ・・・ (1b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べて(Td+Tol)前にシフトされる。しかしながら、交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻は、オンオフ信号の切り替え時刻の(Td+Tol)後であることから、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻とが一致することになる。したがって、補正前の接続時間比率DR、DSの比率と電流IR、ISの実際の通電時間の比率とが一致して、R相、S相の入力電流指令値とパルス生成周期Ts間のR相、S相の実際の平均電流とも一致することになる。
図8は、先述の課題を解決するための実施の形態1におけるもうひとつの接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13が、接続時間比率補正値に応じてオンオフ信号を生成するオンオフ信号生成手段130と、オンオフ信号を調整して電圧検出型シーケンスによる切り替え動作を行うゲートパルスを発生する電圧検出型シーケンス生成手段13bにより構成されている。
電圧検出型シーケンス生成手段13bは、入力電圧信号から判定される、2相の大小によってトランジスタの切換動作順序を変更する。即ち、電圧VSが電圧VRよりも大きいときは、図5に示す通り、3PRFオン→3PSFオフ→3PRRオン→3PSRオフの順序となるが、これに対して、電圧VSが電圧VRよりも小さいときは、図5に示す順序と異なり、3PRRオン→3PSRオフ→3PRFオン→3PSFオフの順序となる。
接続時間比率補正手段12は、補正テーブル12bで構成される。補正テーブル12bは、入力電圧信号と直流母線電流信号に応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号および直流母線電流信号は共に補正テーブル12aで用いた判定結果と同一のものを得るために用いる。その判定結果を組み合わせて、表2の補正値を、先に接続する交流電源1の相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図9は、補正テーブル12bによって図5の接続時間比率DR,DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものであり、直流母線電流IDCが正である場合の一例である。図9の一例では、先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きく、直流母線電流IDCの極性が正であることから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「−Tol/Ts」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRb、DSbは式(2a)(2b)により与えられる。
DRb=DR+Tol/Ts ・・・ (2a)
DSb=DS−Tol/Ts ・・・ (2b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べてTol前にシフトされる。しかしながら、交流電源1の2相の電流がS相からR相に切り替わる時刻は、オンオフ信号の切り替え時刻のTol後であることから、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻が一致することになる。したがって、補正前の接続時間比率DR、DSの比率と電流IR,ISの実際の通電時間の比率とが一致して、R相、S相の入力電流指令値とパルス生成周期Ts間のR相、S相の実際の平均電流とも一致することになる。
以上のように、この実施の形態1によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を、相間短絡および直流母線電流遮断を防止するための切り替え動作として行う場合において、入力電流指令値に応じて演算した接続時間比率を補正する接続時間比率補正手段12を設けたことにより、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。
実施の形態2.
図1に示す交流−交流電力変換装置のゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電流検出型シーケンス生成手段13aとにより構成される場合、接続時間比率補正手段12において、実施の形態1の補正テーブル12aに代えて、図10に示すように、相間短絡防止時間シフタとしてのTdシフト121cと補正テーブル12cとで構成されるようにすることも可能である。
Tdシフト121cは、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率について、先に接続する交流電源1の相の接続時間比率をTd/Tsだけ小さくして後に接続する交流電源1の相の接続時間比率をTd/Tsだけ大きくすることによりオンオフ信号の切り替え時刻をTd前にシフトする。補正テーブル12cは、入力電圧信号と直流母線電流信号に応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号および直流母線電流信号はともに補正テーブル12aで用いた判定結果と同一のものを得るために用いる。その判定結果を組み合わせて、表3の補正値を、先に接続する相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
補正テーブル12cの補正値は実施の形態1の補正テーブル12aよりも単純になることから、補正テーブル12cは補正テーブル12aよりも構成を簡素にすることができる。
Tdシフト121cによるオンオフ信号の切り替え時刻のシフトと、補正テーブル12cによる補正値での補正とを組み合わせることによって、実施の形態1の補正テーブル12aと同一の補正値が得られることは明らかである。したがって、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させるという、実施の形態1の補正テーブル12aと同一の効果を得ることができる。
なお、図10では、Tdシフト121cは、接続時間比率補正手段12内の補正テーブル12cの前に設けているが、補正テーブル12cの後に設けても、また、接続時間比率演算手段11の中に設けてもよく、これらの場合でも接続時間比率補正値が同一の値となるように補正できることは明らかである。
以上のように、この実施の形態2によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電流検出型シーケンスにより行う場合において、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、補正テーブルをより簡素な構成とすることができる。
実施の形態3.
図1に示す交流−交流電力変換装置のゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電圧検出型シーケンス生成手段13bとにより構成される場合、接続時間比率補正手段12において、実施の形態1の補正テーブル12bに代えて、図11に示すように、電流遮断防止時間シフタとしてのTolシフト121dと補正テーブル12dとで構成されるようにすることも可能である。
Tolシフト121dは、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率について、先に接続する交流電源1の相の接続時間比率をTol/Tsだけ小さくして後に接続する交流電源1の相の接続時間比率をTol/Tsだけ大きくすることによりオンオフ信号の切り替え時刻をTol前にシフトする。補正テーブル12dは、入力電圧信号と直流母線電流信号とに応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号および直流母線電流信号はともに補正テーブル12bで用いた判定結果と同一のものを得るために用いる。その判定結果を組み合わせて、表4の補正値を、先に接続する相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
補正テーブル12dの補正値は実施の形態1の補正テーブル12bよりも単純になることから、補正テーブル12dは補正テーブル12bよりも構成を簡素にすることができる。
Tolシフト121dによるオンオフ信号の切り替え時刻のシフトと、補正テーブル12dによる補正値での補正とを組み合わせることによって、実施の形態1の補正テーブル12bと同一の補正値が得られることは明らかである。したがって、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させるという、実施の形態1の補正テーブル12bと同一の効果を得ることができる。
なお、図11では、Tolシフト121dは、接続時間比率補正手段12内の補正テーブル12dの前に設けているが、補正テーブル12dの後に設けても、また、接続時間比率演算手段11の中に設けてもよく、これらの場合でも接続時間比率補正値が同一の値となるように補正できることは明らかである。
以上のように、この実施の形態3によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電圧検出型シーケンスにより行う場合において、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、補正テーブルをより簡素な構成とすることができる。
実施の形態4.
前述の実施の形態1〜3は、1つのパルス生成周期で接続時間比率を補正することにより、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができる。しかしながら、交流−交流電力変換装置の制御装置の仕様などにより交流−交流電力変換装置の制御装置の計算周期をパルス生成周期より長くした拡張周期にせざるを得ない場合は、前述の実施の形態1〜3によって接続時間比率を補正することは困難である。本発明の実施の形態4は、1つの計算周期(拡張周期)で連続する2つ以上のパルス生成周期のゲートパルスを発生するような制御装置を用いる場合において交流電源1の相の接続時間比率を補正するためのものである。
図12は、スイッチ3PR、3PSの切り替えを直流母線電流の極性に応じて切り替え順序を決定する電流検出型シーケンスにより行う場合における、1つの計算周期で連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを生成する場合においてその連続する2つのパルス生成周期にわたるスイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものであり、直流母線電流IDCの極性が正であり、交流電源1のR相の電圧VRとS相の電圧VSがともに正である場合の一例である。
図4と同様に、電流検出型シーケンスによる切り替え動作を行うことにより、いずれのパルス生成周期においても、電流IR、ISの実際の通電時間の比率が接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなるだけでなく、電圧VRと電圧VSとの大小関係によっても交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻が異なることから、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
即ち、図12の2つのパルス生成周期において、ISの通電時間は、VR>VSの場合は、最初の周期でTd長く2つ目の周期でTd+Tol短いことから2つの周期の合計ではTol短くなり、VR<VSの場合は、最初の周期でTd+Tol長く2つ目の周期でTd短いことから2つの周期の合計ではTol長くなる。
この場合、2つのパルス生成周期の中央にIRの通電時間がありその前後にISの通電時間があることから、実際に電流が切り替わる2度のタイミングを必ずしも本来得られるべき通電時間での切り替えタイミングに合わせる必要はなく、最初の周期と2つ目の周期で本来得られるべき通電時間での切り替えタイミングとのズレ(位相ズレ量)を同じにして接続時間の比率を同じになるようにすればよい。
図13は、以上の考え方を適用して上記課題を解決した実施の形態4における接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電流検出型シーケンス生成手段13aとにより構成されている。接続時間比率補正手段12は、補正テーブル12eで構成される。補正テーブル12eは、入力電圧信号と直流母線電流信号とに応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号は、切り替え動作の前後に非平滑直流母線PまたはNに接続する交流電源1の2つの相の電圧の絶対値を比較して、最初のパルス生成周期で先に接続する交流電源1の相と後に接続する交流電源1の相の電圧の絶対値の大小を判定するために用いる。直流母線電流信号は、それが正または負であるかを判定するために用いる。その判定結果を組み合わせて、表5の補正値を、最初のパルス生成周期で先に接続する相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図14は、補正テーブル12eによって図12の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電時間を、それぞれ示したものであり、電圧VSが電圧VRよりも大きい場合の一例である。図14の一例では、直流母線電流IDCの極性が正であり、最初のパルス生成周期で先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きいことから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「−Tol/(2×Ts)」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRe、DSeは式(3a)(3b)により与えられる。
DRe=DR+Tol/(2×Ts) ・・・ (3a)
DSe=DS−Tol/(2×Ts) ・・・ (3b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べて、最初のパルス生成周期ではTol/2前に、2つ目のパルス生成周期ではTol/2後に、それぞれシフトされる。これによって、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻は一致しないが、交流電源1の相の電流がS相からR相に、R相から再びS相に、それぞれ切り替わる時刻が、いずれも補正前の接続時間比率によるオンオフ信号の切り替え時刻から(Tol/2+Td)後にシフトしており、連続する2つのパルス生成周期合計での電流IR、ISの実際の通電時間の比率は補正前の接続時間比率DR、DSの比率と一致することになる。したがって、R相、S相の入力電流指令値と連続する2つのパルス生成周期でのR相、S相の実際の平均電流も一致することになる。
図14は、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合において接続時間比率を補正するためのものであったが、拡張周期として、連続する2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても同一の効果が得られることは明らかである。
以上のように、この実施の形態4によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電流検出型シーケンスにより行う場合において、連続する2つまたは2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、計算周期をパルス生成周期よりも長くとるような安価な制御装置にも用いることができる。
実施の形態5.
実施の形態4はゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電流検出型シーケンス生成手段13aにより構成される場合のものであったが、ゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電圧検出型シーケンス生成手段13bにより構成される場合であっても同一の効果を得ることが可能である。
図15は、スイッチ3PR、3PSの切り替えを交流電源1の相の電圧の大小に応じて切り替え順序を決定する電圧検出型シーケンスにより行う場合における、拡張周期として連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを生成する場合において、その連続する2つのパルス生成周期にわたるスイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものであり、電圧VSが電圧VRよりも大きくともに正である場合の一例である。
図5と同様に、電圧検出型シーケンスによる切り替え動作を行うことにより、いずれのパルス生成周期においても、電流IR、ISの実際の通電時間の比率が接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなるだけでなく、直流母線電流IDCの極性によっても交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻が異なることから、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
図16は、このような課題を解決するための本発明の実施の形態5における接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と電圧検出型シーケンス生成手段13bとにより構成される場合のものである。接続時間比率補正手段12は、補正テーブル12fで構成される。補正テーブル12fは、入力電圧信号と直流母線電流信号とに応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号および直流母線電流信号はともに補正テーブル12eで用いた判定結果と同一のものを得るために用いる。その判定結果を組み合わせて、表6の補正値を、最初のパルス生成周期で先に接続する相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図17は、補正テーブル12fによって図15の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電時間を、それぞれ示したものであり、直流母線電流IDCが正である場合の一例である。図17の一例では、最初のパルス生成周期で先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きく、直流母線電流IDCの極性が正であることから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「+Td/(2×Ts)」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRf、DSfは式(4a)(4b)により与えられる。
DRf=DR−Td/(2×Ts) ・・・ (4a)
DSf=DS+Td/(2×Ts) ・・・ (4b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べて、最初のパルス生成周期ではTd/2後に、2つ目のパルス生成周期ではTd/2前に、それぞれシフトされる。これによって、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻は一致しないが、交流電源1の相の電流がS相からR相に、R相から再びS相に、それぞれ切り替わる時刻が、いずれも補正前の接続時間比率によるオンオフ信号の切り替え時刻から(Td/2+Tol)後にシフトしており、連続する2つのパルス生成周期合計での電流IR、ISの実際の通電時間の比率は補正前の接続時間比率DR、DSの比率と一致することになる。したがって、R相、S相の入力電流指令値と連続する2つのパルス生成周期でのR相、S相の実際の平均電流も一致することになる。
図17は、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合において接続時間比率を補正するためのものであったが、拡張周期として、連続する2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても同一の効果が得られることは明らかである。
以上のように、この実施の形態5によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電圧検出型シーケンスにより行う場合において、連続する2つまたは2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、計算周期をパルス生成周期よりも長くとるような安価な制御装置にも用いることができる。
実施の形態6.
上述の実施の形態1〜5は、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作の際に非平滑直流母線P、Nに電流が流れているときに、非平滑直流母線P、Nを流れる電流の経路を確保しつつ交流電源1の相間を短絡しないようにスイッチの切り替え動作を行う場合において、交流電源1の相の接続時間比率を補正するためのものである。しかしながら、非平滑直流母線P、Nを流れる電流の絶対値が小さいときは、ターンオフ動作によってその電流の経路を遮断しても過大な電圧は発生せずスイッチを破壊することはない。このときは、交流電源1の相間を短絡しないように、ターンオフとターンオンの間に相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設ければよい。そこで、交流−交流電力変換装置の直流母線電流検出部6が直流母線電流IDCを検出して生成した直流母線電流信号の絶対値があらかじめ設定した一定値以下である場合には、もっぱら相間短絡防止を考慮したシーケンスによる切り替え動作を行うことができる。
図18は、スイッチ3PR、3PSの切り替えを相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものである。S相からR相への相間短絡が発生しないように、トランジスタ3PSF、3PSRのターンオフとトランジスタ3PRF、3PRRのターンオンとの間に相間短絡防止時間Tdを設けて、相間短絡防止のシーケンスによる切り替え動作を行う。この切り替え動作の開始は、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号の切り替えと同時とする。
上記ターンオフの時刻と上記ターンオンの間の時刻の間は、非平滑直流母線P、Nに直流母線電流IDCが流れない直流母線電流ゼロ期間となる。このような相間短絡防止のためのシーケンスによる切り替え動作を行うと、電流IR、ISの通電時間はそれぞれトランジスタ3PRFと3PRR、トランジスタ3PSFと3PSRがターンオンとなる時間であるため電流IRが流れる時間が相間短絡防止時間Tdだけ短くなることになり、電流IR、ISの通電時間の比率は接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなる。したがって、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
図19は、このような課題を解決するための本発明の実施の形態6における接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と短絡防止シーケンス生成手段13gとにより構成される場合のものである。接続時間比率補正手段12は、補正項演算手段12gで構成される。補正項演算手段12gは、先に接続する交流電源1の相の接続時間比率に補正項「1−Td/Ts」を乗算する。
図20は、補正項演算手段12gによって図18の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものである。補正項演算手段12gで接続時間比率を補正した結果、接続時間比率補正値DRg、DSgは式(5a)(5b)により与えられる。
DRg=DR+DS×Td/Ts=DR+(1−DR)×Td/Ts ・・(5a)
DSg=DS−DS×Td/Ts ・・・(5b)
以上の結果、相間短絡防止時間Tdは、補正前の接続時間比率によるスイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時間を境界として、補正前の接続時間比率DS、DRの比率に分割されることになる。したがって、R相、S相それぞれの補正前の接続時間から、それぞれの接続時間に含まれる相間短絡防止時間Tdが占める時間を除いた、電流IR、ISの実際の通電時間の比率も、補正前の接続時間比率DR、DSの比率と一致することになり、R相、S相の入力電流指令値とパルス生成周期Ts間のR相、S相の実際の平均電流も一致することになる。
以上のように、この実施の形態6によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を相間短絡防止のための切り替え動作として行う場合において、入力電流指令値に応じて演算した接続時間比率を補正する接続時間比率補正手段12を設けたことにより、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。
実施の形態7.
拡張周期として連続する2つ以上のパルス生成周期のゲートパルスを発生するような制御装置を用いる場合であっても、交流電源1の相間を短絡しないようにターンオフとターンオンとの間に相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設ける場合に交流電源1の相の接続時間比率を補正することが可能である。
図21は、スイッチ3PR、3PSの切り替えを相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを生成する場合においてその連続する2つのパルス生成周期にわたるスイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PRR、3PSF、3PSRのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものである。図18と同様に、相間短絡防止のためのシーケンスによる切り替え動作を行うことにより、いずれのパルス生成周期においても、電流IR、ISの通電時間の比率が接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなることから、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
このような課題を解決するための本発明の実施の形態7における接続時間比率補正手段12は、実施の形態6の図19と同一である。ただし、補正項演算手段12gは、最初のパルス生成周期で先に接続する交流電源1の相の接続時間比率に補正項「1−Td/Ts」を乗算したのち、「Td/(2×Ts)」を加算する。
図22は、補正項演算手段12gによって図21の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものである。補正項演算手段12gで接続時間比率を補正した結果、接続時間比率補正値DRh、DShは式(6a)(6b)により与えられる。
DRh=DR+DS×(Td/Ts)−Td/(2×Ts)
=DR−DR×(Td/Ts)+Td/(2×Ts) ・・・ (6a)
DSh=DS−DS×(Td/Ts)+Td/(2×Ts) ・・・ (6b)
連続する2つのパルス生成周期での電流IR、ISの通電時間は、R相、S相それぞれの補正後の接続時間からいずれも相間短絡防止時間Tdを1つだけ引いたものとなる。以上の結果、この連続する2つのパルス生成周期での電流IR、ISの通電時間の比率は、R相がDR×(1−Td/Ts)、S相がDS×(1−Td/Ts)となり、これは補正前の接続時間比率DR、DSの比率と一致する。したがって、R相、S相の入力電流指令値とパルス生成周期Ts間のR相、S相の実際の平均電流とも一致することになる。
図22は、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合において接続時間比率を補正するためのものであったが、拡張周期として、連続する2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても同一の効果が得られることは明らかである。
以上のように、この実施の形態7によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を相間短絡防止のための切り替え動作として行う場合において、連続する2つまたは2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、計算周期をパルス生成周期よりも長くとるような安価な制御装置にも用いることができる。
実施の形態8.
上述の実施の形態1〜5は、交流−交流電力変換装置のスイッチ3PR〜3NTが図2のように双方向に電圧を阻止してかつ電流の導通を制御できるような構成であったが、図23のように、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタTCFとダイオードDCFとを用いて、片方向の電流の導通を制御してかつ逆方向の電圧を阻止するような構成をとることもできる。また、これ以外の構成でも、例えば、逆阻止絶縁ゲート形バイポーラトランジスタで同一の機能を持たせることができる。このような構成では、スイッチ3PR、3PS、3PTのうち複数のスイッチがオン、または、スイッチ3NR、3NS、3NTのうち複数のスイッチがオンとなっても、交流電源1の相間を短絡するような経路が発生することはなく、したがって、相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設ける必要はない。そこで、このような構成では、もっぱら非平滑直流母線P、Nを流れる電流の経路を確保するように、ターンオンとターンオフとの間に電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設ければよい。
図24は、スイッチ3PR,3PSの切り替えを電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PSFのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものであり、交流電源1のR相の電圧VRとS相の電圧VSがともに正である場合の一例である。直流母線電流IDCの極性は、スイッチ3PR〜3NTの構成により常に正または0である。直流母線電流IDCを遮断しないように、トランジスタ3PRFのターンオンとトランジスタ3PSFのターンオフとの間に電流遮断防止時間Tolを設けて、電流遮断防止のシーケンスによる切り替え動作を行う。この切り替え動作の開始は、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号の切り替えと同時とする。
このような電流遮断防止のためのシーケンスによる切り替え動作を行うと、電圧VRと電圧VSとの大小関係によって、スイッチ3PR、3PSのオンオフ信号の切り替え時刻と、交流電源1の相の電流がS相からR相に実際に切り替わる時刻に誤差が生じて、電流IR、ISの実際の通電時間の比率が、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなる場合がある。したがって、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流にも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
図25は、このような課題を解決するための本発明の実施の形態8における接続時間比率補正手段12を示したものであり、ゲートパルス発生手段13がオンオフ信号生成手段130と遮断防止シーケンス生成手段13iとにより構成される場合のものである。接続時間比率補正手段12は、補正テーブル12iで構成される。補正テーブル12iは、入力電圧信号に応じて、接続時間比率を補正して接続時間比率補正値を出力する。入力電圧信号は、切り替え動作の前後に非平滑直流母線PまたはNに接続する交流電源1の2つの相の電圧の絶対値を比較して、先に接続する相と後に接続する相の電圧の絶対値の大小を判定するために用いる。その判定した結果から、表7の補正値を、先に接続する交流電源1の相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図26は、補正テーブル12iによって図24の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものであり、電圧VSが電圧VRよりも大きい場合の一例である。図26の一例では、先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きいことから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「−Tol/Ts」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRi、DSiは式(7a)(7b)により与えられる。
DRi=DR+Tol/Ts ・・・ (7a)
DSi=DS−Tol/Ts ・・・ (7b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べてTol前にシフトされる。しかしながら、交流電源1の相の電流がS相からR相に切り替わる時刻は、オンオフ信号の切り替え時刻のTol後であることから、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻が一致することになる。したがって、補正前の接続時間比率DR、DSの比率と電流IR、ISの実際の通電時間の比率が一致して、R相、S相の入力電流指令値とパルス生成周期Ts間のR相、S相の実際の平均電流とも一致することになる。
以上のように、この実施の形態8によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電流遮断防止のための切り替え動作として行う場合において、入力電流指令値に応じて演算した接続時間比率を補正する接続時間比率補正手段12を設けたことにより、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。
実施の形態9.
拡張周期として連続する2つ以上のパルス生成周期のゲートパルスを発生するような制御装置を用いる場合であっても、直流母線電流IDCを遮断しないようにターンオンとターンオフとの間に電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設ける場合に交流電源1の相の接続時間比率を補正することが可能である。
図27は、スイッチ3PR、3PSの切り替えを電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを生成する場合においてその連続する2つのパルス生成周期にわたるスイッチ3PR、3PSのオンオフ信号、トランジスタ3PRF、3PSFのゲートパルス、および、交流電源1の2相の電流の通電期間を、それぞれ示したものであり、交流電源1のR相の電圧VRとS相の電圧VSが共に正である場合の一例である。直流母線電流IDCの極性は、スイッチ3PR〜3NTの構成により常に正または0である。電流遮断防止のためのシーケンスによる切り替え動作を行うことにより、連続する2つのうちいずれか1つのパルス生成周期において電流IR、ISの通電時間の比率が、接続時間比率演算手段11が出力する接続時間比率と一致しなくなることから、R相、S相の入力電流指令値と、パルス生成周期Tsの間のR相、S相の実際の平均電流とにも誤差が生じることになり、交流電源1の相の電流に歪みや振動が生じることになる。
このような課題を解決するための本発明の実施の形態9における接続時間比率補正手段12は、実施の形態8の図25と同一である。ただし、補正テーブル12iは、先に接続する相と後に接続する相の電圧の絶対値の大小を判定した結果から、表8の補正値を、最初のパルス生成周期で先に接続する交流電源1の相の接続時間比率に加算する。
Figure 0004951388
図28は、補正テーブル12iによって図27の接続時間比率DR、DSを補正したときのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の電流の通電時間を、それぞれ示したものであり、電圧VSが電圧VRよりも大きい場合の一例である。図28の一例では、最初のパルス生成周期で先に接続するS相の電圧VSの絶対値が後に接続するR相の電圧VRの絶対値よりも大きいことから、先に接続するS相の接続時間比率DSに「−Tol/Ts」を加えて接続時間比率補正値とする。この結果、接続時間比率補正値DRj、DSjは式(8a)(8b)により与えられる。
DRj=DR+Tol/(2×Ts) ・・・ (8a)
DSj=DS−Tol/(2×Ts) ・・・ (8b)
以上の結果、スイッチ3PSと3PRとのオンオフ信号の切り替え時刻は、接続時間比率を補正する前に比べて、最初のパルス生成周期ではTol/2前に、2つ目のパルス生成周期ではTol/2後に、それぞれシフトされる。これによって、接続時間比率を補正する前のオンオフ信号の切り替え時刻と交流電源1の相の電流が切り替わる時刻は一致しないが、交流電源1の相の電流がS相からR相に、R相から再びS相に、それぞれ切り替わる時刻が、いずれも補正前の接続時間比率によるオンオフ信号の切り替え時刻からTol/2後にシフトしており、連続する2つのパルス生成周期合計での電流IR、ISの実際の通電時間の比率は補正前の接続時間比率DR、DSの比率と一致することになる。したがって、R相、S相の入力電流指令値と連続する2つのパルス生成周期でのR相、S相の実際の平均電流も一致することになる。
図28は、拡張周期として、連続する2つのパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合において接続時間比率を補正するためのものであったが、拡張周期として、連続する2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても同一の効果が得られることは明らかである。
以上のように、この実施の形態9によれば、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を電流遮断防止のための切り替え動作として行う場合において、連続する2つまたは2を超える偶数のパルス生成周期のゲートパルスを発生する場合においても、交流電源1の相の電流を入力電流指令値に一致させることができ、交流電源1の相の電流に歪みや振動のない交流−交流電力変換装置を得ることができる。加えて、計算周期をパルス生成周期よりも長くとるような安価な制御装置にも用いることができる。
実施の形態10.
上述の実施の形態1〜7は、直流母線電流信号を生成するために、非平滑直流母線PまたはNを流れる直流母線電流IDCを直流母線電流検出部6により検出している。このように、直流母線電流IDCを検出するための検出器を設ける必要があり、製造コストが増大するという課題が生じる。
図29は、このような課題を解決するための本発明の実施の形態10による交流−交流電力変換装置の構成図である。図1と同一の構成要素については図1と同一の番号を付し個々の説明は省略する。
出力電流検出部7U、7V、7Wは、負荷2のU相、V相、W相を流れる負荷2の相の電流IU、IV、IWを検出して負荷電流信号を生成する。出力電流検出部7U、7V、7Wは、例えば、電圧指令手段21で負荷の制御方式に応じて出力電圧指令値を作成および補正するために備えるものである。直流母線電流演算手段31は、ゲートパルス発生手段23が出力するゲートパルスと負荷電流信号とに応じて、直流母線電流信号を演算して出力する。
ゲートパルス発生手段23が出力するゲートパルスは、負荷2のそれぞれの相について、相間短絡防止のためのデッドタイム時間を除いて、通常は非平滑直流母線PまたはNのいずれかに接続するスイッチがオンとなるように生成される。負荷2のU相、V相、W相について、非平滑直流母線Pに接続するスイッチ4UP、4VP、4WPがオンとなる状態を「1」で、非平滑直流母線Nに接続するスイッチ4UN、4VN、4WNがオンとなる状態を「0」で表すとし、U相、V相、W相の順に並べた3桁の2進数を出力電圧ベクトルと呼ぶことにする。このとき、出力電圧ベクトルの状態に応じて、交流−交流電力変換装置の非平滑直流母線P、Nを流れる直流母線電流IDCは、非平滑直流母線P、Nと負荷2との間に他の回路要素がないことから、負荷2のいずれかの相の電流と同一となる。
図30〜37は、8通りあるすべての出力電圧ベクトルの状態とそれぞれの状態における直流母線電流IDCについて説明するためのものである。電流IU、IV、IWの矢印の向きはそれぞれの電流が正となる方向を示すものであり、電流IU、IV、IWそれぞれの電流の極性を示すものではない。また、スイッチ4UP〜4WNは、オンまたはオフの状態を分かりやすく示すためスイッチ3PR〜3NTと同様の形状で示している。例えば、図30は、出力電圧ベクトルが「000」であるときの状態である。このとき、非平滑直流母線Pに接続する4UP、4VP、4WPはすべてオフであるため、非平滑直流母線Pから負荷2への電流の経路が存在しない。したがって、直流母線電流IDCは0となる。また、例えば、図31は、出力電圧ベクトルが「100」であるときの状態である。このとき、非平滑直流母線Pに接続するスイッチのうち4UPはオン、4VP、4WPはオフであることから、非平滑直流母線Pから負荷2への電流の経路は負荷2のU相のみに存在する。したがって、直流母線電流IDCは負荷2のU相の電流IUと同一となる。図32〜37についても同様に直流母線電流IDCと同一となる負荷2のいずれかの相の電流が存在する。すべての出力電圧ベクトルの状態について、直流母線電流IDCとそれぞれ同一となる負荷2の相の電流との関係は表9に示す通りとなる。
Figure 0004951388
したがって、直流母線電流演算手段31は、ゲートパルス発生手段23が出力するゲートパルスから出力電圧ベクトルを作成して、その出力電圧ベクトルに応じて負荷電流信号から1つの電流信号を選択して直流母線電流信号として出力することにより、直流母線電流検出部6が生成する直流母線電流信号と同一の信号を得ることができる。
図29では、直流母線電流演算手段31は、ゲートパルス発生手段23が出力するゲートパルスと負荷電流信号とに応じて、直流母線電流信号を演算して出力するようにしているが、電圧指令手段21が出力する出力電圧指令値または変調率調整手段22が出力する変調率から、スイッチ3PR〜3NTの切り替え動作を行う時点での出力電圧ベクトルを推定してその時点での直流母線電流信号を出力するようにしてもよい。また、直流母線電流演算手段31に入力する負荷電流信号は、出力電流検出部7U、7V、7Wが負荷2のU相、V相、W相を流れる負荷2の相の電流IU、IV、IWを検出して生成するようにしているが、出力電流検出部7U、7V、7Wのうち2つにより電流を検出して負荷電流信号を生成して残る1つの相の電流を推定するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態10によれば、直流母線電圧信号を用いて交流電源1の相の接続時間比率を補正する場合において、ゲートパルスと負荷電流信号とに応じて直流母線電流信号を演算して出力する直流母線電流演算手段31を設けたことにより、出力電圧指令値を作成および補正するために備えた出力電流検出部で検出した負荷電流信号から直流母線電流信号を得ることができるため、直流母線電流検出部を必要としない、より安価な交流−交流電力変換装置を得ることができる。
なお、以上の各実施の形態例では、交流電源1は3相交流のものについて説明したが、この発明は、これに限らず、2相以上の多相交流電圧を変換する電力変換装置にも同様に適用でき、以上で説明した内容と同等の効果を奏するものである。
また、上記実施の形態1〜9は、交流電源1の3相交流を変換スイッチ3により直流に変換してエネルギー蓄積手段を持たない非平滑直流母線P、Nに出力し、更に、この非平滑直流母線P、Nの直流電圧を第2の変換スイッチ4により任意の周波数と振幅をもつ3相交流電圧に変換して負荷2に供給する交流−交流電力変換装置に適用した場合について説明したが、この発明は、これに限らず、非平滑直流母線の直流電圧をそのまま単相交流電圧に変換して負荷に供給する場合、また、直流母線の電圧を平滑しこの平滑直流電圧を交流電圧に変換して負荷に供給する場合、更に、直流母線に直接負荷を接続する場合等にも、同様に適用でき、以上で説明した内容と同等の効果を奏するものである。
本発明の実施の形態1による電力変換装置である交流−交流電力変換装置の構成図である。 スイッチ3PR〜3NTの構成の一例を示す図である。 スイッチ3PRと3PSとを構成するトランジスタの配置の一例を示す図である。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを直流母線電流の極性に応じて切り替え順序を決定する電流検出型シーケンスにより行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを交流電源1の相の電圧の大小に応じて切り替え順序を決定する電圧検出型シーケンスにより行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において、ゲートパルス発生手段13が電流検出型シーケンス生成手段13aにより構成される場合の、接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態1において、スイッチ3PR、3PSの切り替えを直流母線電流の極性に応じて切り替え順序を決定する電流検出型シーケンスにより行う場合における、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において、ゲートパルス発生手段13が電圧検出型シーケンス生成手段13bにより構成される場合の、接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態1において、スイッチ3PR、3PSの切り替えを交流電源1の相の電圧の大小に応じて切り替え順序を決定する電圧検出型シーケンスにより行う場合における、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態3における接続時間比率補正手段12の構成図である。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを直流母線電流の極性に応じて切り替え順序を決定する電流検出型シーケンスにより行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示す、連続するパルス生成周期2周期分のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態4における接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態4による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを交流電源1の相の電圧の大小に応じて切り替え順序を決定する電圧検出型シーケンスにより行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示す、連続するパルス生成周期2周期分のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態5における接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態5による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態6における接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態6による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを相間短絡防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示す、連続するパルス生成周期2周期分のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態7による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR〜3NTの構成の他の一例を示す図である。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態8における接続時間比率補正手段12の構成図である。 本発明の実施の形態8による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 スイッチ3PR、3PSの切り替えを電流遮断防止のためのデッドタイム時間を設けて行う場合における、従来の交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示す、連続するパルス生成周期2周期分のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態9による、交流−交流電力変換装置のスイッチのオンオフ信号、ゲートパルスおよび交流電源1の2相の通電期間を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態10による交流−交流電力変換装置の構成図である。 出力電圧ベクトルに応じて直流母線電流と等価となる負荷2の電流を説明するための図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。 図30とは異なる出力電圧ベクトルに対応した図である。
符号の説明
1 交流電源、2 負荷、3 変換スイッチ、3PR〜3NT スイッチ、
4 第2の変換スイッチ、4UP〜4WN スイッチ、5 入力電圧検出部、
6 直流母線電流検出部、7U,7V,7W 出力電流検出部、
11 接続時間比率演算手段、12 接続時間比率補正手段、
13 ゲートパルス発生手段、14 ゲートドライバ、31 直流母線電流演算手段、
12a〜12f,12i 補正テーブル、12g 補正項演算手段、
13a 電流検出型シーケンス生成手段、13b 電圧検出型シーケンス生成手段、
13g 短絡防止シーケンス生成手段、13i 遮断防止シーケンス生成手段、
121c Tdシフト、121d Tolシフト、130 オンオフ信号生成手段。

Claims (13)

  1. 交流電源の多相交流電圧を直流に変換して直流母線に出力する電力変換装置であって、
    各相毎に設けられ、互いに直列になって上記直流母線の正負両極間に接続された正側のスイッチと負側のスイッチとからなり上記正側、負側のスイッチの接続点が上記交流電源の各相に接続された変換スイッチ、所定の周期毎に入力電流指令値に応じて上記多相交流電圧の2相を選択し上記2相の上記直流母線への接続時間比率を演算する接続時間比率演算手段、および上記スイッチを介して上記2相の相間短絡が発生しないよう、また、上記直流母線に流れる電流を遮断しないよう、所定の相間短絡防止時間または電流遮断防止時間を確保しつつ上記接続時間比率演算手段からの出力に基づき上記各スイッチをオンオフ駆動するためのゲートパルスを発生するゲートパルス発生手段を備えた電力変換装置において、
    上記接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率を補正し、当該補正した接続時間比率を上記ゲートパルス発生手段に出力する接続時間比率補正手段を備えることにより、上記ゲートパルス発生手段が上記相間短絡防止時間および上記電流遮断防止時間のいずれか一方または双方を確保して上記ゲートパルスを発生しても上記交流電源の入力電流が上記入力電流指令値に一致するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記変換スイッチを構成する各スイッチは、双方向に電圧を阻止し、かつ、双方向に電流の導通を制御可能なものとし、
    上記ゲートパルス発生手段は、上記2相の相間短絡が発生しないよう、かつ、上記直流母線に流れる電流を遮断しないよう、上記相間短絡防止時間および上記電流遮断防止時間を確保しつつ上記接続時間比率補正手段からの出力に基づき上記各スイッチをオンオフ駆動するためのゲートパルスを発生することを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部および上記直流母線の電流を検出する直流母線電流検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記入力電圧検出部および上記直流母線電流検出部の出力に応じて抽出する、上記相間短絡防止時間および上記電流遮断防止時間に基づき設定する接続時間比率補正値を格納する補正テーブルにより構成したことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期における上記選択された2相を切り替えるときの上記各スイッチの動作順序を上記直流母線に流れる電流の極性に基づいて設定する電流検出型シーケンスで動作するものであり、
    上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部および上記直流母線の電流を検出する直流母線電流検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率に上記相間短絡防止時間に相当する補正をして出力する相間短絡防止時間シフタと、この相間短絡防止時間シフタからの上記相間短絡防止時間に相当する補正に加え、上記入力電圧検出部および上記直流母線電流検出部の出力に応じて抽出する、上記電流遮断防止時間に基づき設定した接続時間比率補正値を格納する補正テーブルとにより構成したことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  5. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期における上記選択された2相を切り替えるときの上記各スイッチの動作順序を上記選択された2相の電圧の大小に基づいて設定する電圧検出型シーケンスで動作するものであり、
    上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部および上記直流母線の電流を検出する直流母線電流検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率に上記電流遮断防止時間に相当する補正をして出力する電流遮断防止時間シフタと、この電流遮断防止時間シフタからの上記電流遮断防止時間に相当する補正に加え、上記入力電圧検出部および上記直流母線電流検出部の出力に応じて抽出する、上記相間短絡防止時間に基づき設定した接続時間比率補正値を格納する補正テーブルとにより構成したことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  6. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期における上記選択された2相を切り替えるときの上記各スイッチの動作順序を上記直流母線に流れる電流の極性に基づいて設定する電流検出型シーケンスで動作するものであり、
    上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部および上記直流母線の電流を検出する直流母線電流検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記入力電圧検出部および上記直流母線電流検出部の出力に応じて抽出する、上記電流遮断防止時間に基づき設定した接続時間比率補正値を格納する補正テーブルにより構成し、
    上記ゲートパルス発生手段は、上記周期が偶数倍回数連続する拡張周期毎に上記接続時間比率補正手段からの上記接続時間比率補正値を適用し、上記拡張周期毎における上記交流電源の入力電流が上記入力電流指令値に一致するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  7. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期における上記選択された2相を切り替えるときの上記各スイッチの動作順序を上記選択された2相の電圧の大小に基づいて設定する電圧検出型シーケンスで動作するものであり、
    上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部および上記直流母線の電流を検出する直流母線電流検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記入力電圧検出部および上記直流母線電流検出部の出力に応じて抽出する、上記相間短絡防止時間に基づき設定した接続時間比率補正値を格納する補正テーブルにより構成し、
    上記ゲートパルス発生手段は、上記周期が偶数倍回数連続する拡張周期毎に上記接続時間比率補正手段からの上記接続時間比率補正値を適用し、上記拡張周期毎における上記交流電源の入力電流が上記入力電流指令値に一致するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  8. 上記変換スイッチを構成する各スイッチは、双方向に電圧を阻止し、かつ、双方向に電流の導通を制御可能なものとし、
    上記直流母線の電流が所定値未満の場合、
    上記接続時間比率補正手段は、上記相間短絡防止時間に基づき上記接続時間比率演算手段で演算された接続時間比率を補正した接続時間比率補正値を出力する補正項演算手段により構成し、
    上記ゲートパルス発生手段は、上記2相の相間短絡が発生しないよう上記相間短絡防止時間を確保しつつ上記接続時間比率補正手段からの出力に基づき上記各スイッチをオンオフ駆動するためのゲートパルスを発生することを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  9. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期が偶数倍回数連続する拡張周期毎に上記接続時間比率補正手段からの上記接続時間比率補正値を適用し、上記拡張周期毎における上記交流電源の入力電流が上記入力電流指令値に一致するようにしたことを特徴とする請求項8記載の電力変換装置。
  10. 上記変換スイッチを構成する各スイッチは、片方向の電圧を阻止し、かつ、片方向の電流の導通を制御可能なものとし、
    上記交流電源の多相交流電圧を検出する入力電圧検出部を備え、
    上記接続時間比率補正手段は、上記入力電圧検出部の出力に応じて抽出する、上記電流遮断防止時間に基づき設定する接続時間比率補正値を格納する補正テーブルにより構成し、
    上記ゲートパルス発生手段は、上記直流母線に流れる電流を遮断しないよう上記電流遮断防止時間を確保しつつ上記接続時間比率補正手段からの出力に基づき上記各スイッチをオンオフ駆動するためのゲートパルスを発生することを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  11. 上記ゲートパルス発生手段は、上記周期が偶数倍回数連続する拡張周期毎に上記接続時間比率補正手段からの上記接続時間比率補正値を適用し、上記拡張周期毎における上記交流電源の入力電流が上記入力電流指令値に一致するようにしたことを特徴とする請求項10記載の電力変換装置。
  12. 上記直流母線の電圧を交流電圧に変換して負荷に供給する、複数のスイッチからなる第2の変換スイッチを備え、上記変換スイッチおよび上記第2の変換スイッチにより、上記交流電源の多相交流電圧を任意の振幅および周波数の交流電圧に直接変換して上記負荷に供給する交流−交流電力変換装置を構成したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の電力変換装置。
  13. 上記負荷に流れる電流と上記負荷への出力電圧に対応する上記第2の変換スイッチの各スイッチのオンオフパターンとに基づき上記直流母線の電流を演算する直流母線電流演算手段を備えたことを特徴とする請求項12記載の電力変換装置。
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