JP4950924B2 - カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体 - Google Patents

カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4950924B2
JP4950924B2 JP2008071425A JP2008071425A JP4950924B2 JP 4950924 B2 JP4950924 B2 JP 4950924B2 JP 2008071425 A JP2008071425 A JP 2008071425A JP 2008071425 A JP2008071425 A JP 2008071425A JP 4950924 B2 JP4950924 B2 JP 4950924B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
signal
random number
unit
light intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008071425A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009230200A (ja
Inventor
和之 吉村
淳史 内田
デイビス ピーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2008071425A priority Critical patent/JP4950924B2/ja
Publication of JP2009230200A publication Critical patent/JP2009230200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4950924B2 publication Critical patent/JP4950924B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、例えば暗号分野や大規模な数値計算に必要とされる真の乱数を高速で生成するためのカオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置と、その方法とそのプログラムと記録媒体に関する。
真の乱数を生成する方法としては、原子核の自然崩壊現象を用いた方法(特許文献1参照)や、半導体の熱雑音を用いた方法(特許文献2参照)等があった。これらの方法は、何れも良好な一様乱数の生成が可能であるが、乱数の生成速度が例えば40〜1000cps(cycle/second)と低速であった。
高速に乱数を生成する従来の超高速物理乱数生成装置の機能構成例を図38に示して、その動作を簡単に説明する(特許文献3参照)。従来の超高速物理乱数生成装置380は、乱数生成用のランダムパルス生成素子1と、第1回路の前置増幅器3と、主増幅器4と、波高弁別器5と、波形整形器6と、第2回路の前置増幅器23と、主増幅器24と、波高弁別器25と、波形整形器26と、共通の1ビット乱数生成器7と、を備え、更に切り替え用のランダムパルス生成素子2と、前置増幅器3と、主増幅器4と、波高弁別器5と、波形整形器6と、アドレス変換器8とを備えている。
ランダムパルス生成素子1は、乱数生成用として1個の光放射ダイオード(以降、「LED」と称する)光源11及び2個のアバランシェPTNダイオード12と増殖型PINダイオード13が一組となっている。切り替え用のランダムパルス生成素子2は、1個の光源14と1個のPINダイオード15が一体となっている。
1個のLED光源11からの光子塊は、増殖型PINダイオード12または増殖型PINダイオード13に択一的にランダムに入射する。増殖型PINダイオード12,13で生成された小電力の電気の塊は、各増殖型PTNダイオード12,13自体で100倍に増殖された後、前置増幅器3,23と主増幅器4,24とで更に増幅され、数ボルトの電圧信号となる。主増幅器4,24からの電圧信号は、波高弁別器5,25でノイズと分離され波形整形器6,26で矩形のパルス信号となる。この矩形のパルス信号が、1ビット乱数生成器7に入力されて1ビットの乱数が生成される。その1ビット乱数の生成速度は、毎秒10M〜100Mビットである。
特開平11−184676号公報 特開2001−75782号公報 特開2000−276329号公報(図1)
しかし、特許文献3に開示された方法では、LED光源11からの毎秒10の7乗以上の光子塊を検出して高速パルスを生成するために、高速で動作可能な増殖型PINダイオード12,13を必要とする。ただ、一般的な増殖型PINダイオードを単純に用いただけでは、光子塊の検出は困難である。例えばフォトダイオードを冷却する等の特殊な工夫を必要とする。このように従来技術においては、例えば暗号分野で必要とされる毎秒1Gビット以上の速度で物理乱数を生成する方法及び生成装置を、容易に実現することが出来なかった。また、その速度も最大で毎秒100Mビット程度であった。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、真の乱数を、毎秒1Gビット以上の速度で簡単に生成するのに用いるカオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置と、その方法と、プログラムと記録媒体を提供することを目的とする。
この発明のカオスレーザ発振器は、レーザと、レーザの注入電流を制御する注入電流制御部と、外部鏡と光フィルタを備えた外部共振器とから成る複合共振レーザである。そして、外部共振器における光の往復時間の逆数に対応する外部共振周波数が、2値乱数を生成するクロック周波数に対して非整数比に設定される。また、複合共振レーザの出力光強度信号の中心周波数が、クロック周波数以上で、且つ、クロック周波数に対して非整数比に設定される。また、複合共振レーザの出力光強度信号のRFスペクトルの振幅の高低が、振幅の調整幅の25dB以下に設定され、複合共振レーザの出力光強度信号が不規則に振動するカオス発振状態に設定される。
また、この発明の超高速物理乱数生成装置は、上記したカオスレーザ発振器から成るレーザ発振部と、光検出部と、周期クロック発生部と、しきい値処理部とを具備する。光検出部は、レーザ発振部の出力光強度信号を交流電気信号に変換する。周期クロック発生部は、周期クロックを発生する。しきい値処理部は、周期クロックのタイミングで光検出部が出力する交流電気信号を2値乱数信号に変換する。
この発明のカオスレーザ発振器は、出力光強度信号が不規則に振動するカオス発振状態の複合共振レーザを出力する。また、この発明の超高速物理乱数生成装置は、カオスレーザ発振器が発生するカオス状態の複合共振レーザを乱数の信号源として用いることで、毎秒当たり1Gビット〜100Gビットの超高速物理乱数の生成を可能にする。その構成も簡単であり容易に毎秒1Gビット以上の速度で2値乱数信号を生成する超高速物理乱数生成装置が実現出来る。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
この発明のカオスレーザ発振器の一例であるカオスレーザ発振器100の機能構成例を図1に示す。カオスレーザ発振器100は、レーザ101と、注入電流制御部102と、レンズ103と、ビームスプリッター(Beam Splitter、以降「BS」と称する)104と光減衰フィルタ105と外部鏡106とを備えた外部共振器108と、から成る複合共振レーザである。
複合共振レーザの出力光強度信号は、BS104で分割されアイソレータ(Isolator、以降「ISO」と称する)107を通じてファイバカプラー(Fiber Coupler、以降「FC」と称する)109に注入され外部に出力される。このカオスレーザ発振器100の構成は、従来からある複合共振レーザと変るところはない。カオスレーザ発振器100は、複合共振レーザの出力光強度信号を生成するための、注入電流制御部102や外部共振器108や光減衰フィルタ105の設定条件に特徴がある。
その条件設定の方法を図2を参照して説明する。まず初めに2値乱数を生成するクロック周波数を設定する(ステップS503)。クロック周波数については、詳しくは後述する。次に、注入電流制御部102を調整して出力光強度信号の中心周波数を、クロック周波数よりも高くなるように設定する(ステップS102)。出力光強度信号の中心周波数は、注入電流の許す範囲内及びカオス生成が実現可能な範囲内で、クロック周波数よりも高く設定するのが望ましい。
次に、反射鏡106を設置して戻り光がある状態にし、外部共振器108における光の往復時間の逆数に対応する外部共振周波数が、クロック周波数に対して非整数比になるように設定する(ステップS108)。このようにして設定された出力光強度信号のRFスペクトルの一例を図3(a)に示す。RFはRadio Frequencyを略したものであり、出力光強度信号の周波数成分に相当し、光周波数とは異なることを意味する。図3(a)の横軸は周波数[GHz]であり、縦軸はパワー[dBm]である。出力光強度信号は、2.62GHzを中心周波数として約75MHzの外部共振周波数のRFスペクトルが重畳した信号である。この特性は、光通信用DFB半導体レーザ(型番NLK1555CCA)を用いて、注入電流値を12.0mA、外部共振器長が2.0mの条件で得られた。
図3(a)を拡大したのが図3(b)である。横軸と縦軸の関係は図3(a)と同じである。約75MHz間隔で発生する外部共振周波数のRFスペクトルが確認できる。出力光強度信号を時間軸で観測した結果を図3(c)に示す。横軸は時間[ns]であり、縦軸は強度である。出力光強度信号の強度がカオス的に振動している様子が分かる。このカオス的時間振動波形のある時刻を基準として、自己相関係数の変化を計算した結果を図3(d)に示す。横軸はある時刻を基準とした遅延時間[ns]であり、縦軸は自己相関係数の値である。0は無相関、1は完全相関(同じ波形)、−1は位相が反転している波形であることを表わす。出力光強度信号の中心周波数2.62GHzに相当する遅延時間0.38nsと、外部共振周波数75MHzに相当する遅延時間13.3nsの自己相関係数が大きくなる特性を示す。
ここで、時間軸方向に乱数を生成するのに図3(d)に示す特性を利用することを考えると、乱数を生成する時間間隔における自己相関係数の値が0(無相関)であれば良いことが分かる。つまり、例えば毎秒1Gビットの2値乱数を生成しようとした場合、1ns間隔で図3(d)の自己相関係数を見て行くことと同じである。したがって、外部共振周波数はクロック周波数の非整数倍の値に設定した方が、クロック周波数と自己相関係数が大きくなるタイミングが同期し難くなり、無相関な乱数を実現できる。また、中心周波数とクロック周波数との関係も同様の理由で非整数倍の関係に設定した方が良い。
外部共振周波数で決まる出力光強度信号のRFスペクトルの振幅の大きさが、2値乱数の品質に影響するので、RFスペクトルの振幅と乱数品質との関係の検討を行った。出力光強度信号のRFスペクトルの振幅を、光減衰フィルタ105で変化させた結果を図4に示す。図4の横軸は周波数[GHz]、縦軸はRFスペクトルのパワー[dBm]である。図4(a)は光減衰フィルタ105の透過率を26.8%に、図4(b)は33.4%、図4(c)は41.6%にしたときの出力光強度信号のRFスペクトルである。このようにRFスペクトルの振幅を可変して、後述する実施例3の超高速物理乱数生成装置で2値乱数列を生成し、その乱数を乱数検定した。乱数検定は、米国商務省標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology)が提唱するNIST SP800-22を用いた。
乱数検定結果を表1に示す。
Figure 0004950924
NIST SP800-22の試験項目は全部で15項目ある。合格数が多いほど乱数の品質が良いことを意味する。表1に示すNIST合格数は、総じて少ないが、ここでは透過率に対する合格数の変化に注目する。透過率が26.8%と33.4%の間で合格数がやや大きく変化する傾向が見て取れる。これをRFスペクトルの振幅で見ると42dBと24.3dBの間である。このことから出力光強度信号のRFスペクトルの振幅を、25dB以下に設定すればより良い品質の乱数が得られることが分かる。dB値は、RFスペクトルの調整幅の最大振幅に対する値である。
このように実施例1に示したカオスレーザ発振器は、詳しくは後述するが超高速で2値乱数を生成する超高速物理乱数生成装置の乱数発生源として用いることが出来る。
更に高速な乱数生成のためのカオスレーザ発振器の他の実施例を、カオスレーザ発振器500として図5に示す。カオスレーザ発振器500は、実施例1で説明したカオスレーザ発振器である第1レーザ501と第2レーザ502と、それぞれを温度制御する温度制御部503,504を備え、第2レーザ502に第1レーザ501の出力光強度信号が注入され、第2レーザの出力光強度信号が外部に出力されるように構成される。第1レーザ501の出力光強度信号は、ISO501aとBS502aを介して第2レーザ502に注入される。温度制御部503は第1レーザ501を、温度制御部504は第2レーザ502の温度を、例えば0.01℃程度の分解能の精度で温度制御して波長の安定を図る。
第1レーザ501と第2レーザ502のそれぞれは、実施例1で説明した方法で設定されている。その上で両者の関係は次のように設定される。その条件設定のフローを図6に示して説明する。第1レーザ501と、第2レーザ502の外部共振周波数とを非整数比に設定する(ステップS60)。非整数比に設定する理由は、上記した自己相関係数が大きくなるタイミングに、クロック周波数が同期し難くするためである。第1レーザ501の外部共振周波数を、例えば107MHzに、第2レーザ502のそれを245MHzに設定する。それぞれの外部共振周波数は、外部共振器の長さで調整出来る。第1レーザ501の出力光強度信号の中心周波数と、第2レーザ502の出力光強度信号の中心周波数を、それぞれ6GHz程度に設定する(ステップS61)。このとき、両者の中心周波数は一致しないように非整数比になるように設定する。また、実施例1に示したように、第1レーザ501と第2レーザ502の出力光強度信号のRFスペクトルの振幅の高低が、上記振幅の調整幅の25dB以下になるように設定する。
そうして、第2レーザ502に第1レーザ501の出力光強度信号を注入する(ステップS62)。この際、第2レーザ502の波長は、第1レーザの出力光強度信号を注入した際に、第2レーザの出力光強度信号のRFスペクトルの周波数軸方向の幅が、第1レーザ501の出力光強度信号が未注入のときよりも広くなるような値に設定する。例えば、第1レーザ501の波長を第2レーザ502の波長よりも短く設定して注入同期が発生しないようにする。波長の制御は、温度制御部で各レーザ501と502の温度を変えることで行う。この場合、第1レーザ501の温度を制御する温度制御部503は、第2レーザ502の波長よりも短くなるように第1レーザ501の温度を制御する。
このようにして設定された第2レーザ502の出力光強度信号のRFスペクトルの一例を図7(a)に示す。図7(a)の横軸は周波数[GHz]であり、縦軸はパワー[dBm]である。5.88GHzと12.06GHzの2つのピークが確認出来る。これは、第2レーザ502の出力光強度信号の中心周波数約6GHzに対して、第1レーザ501の出力光強度信号が注入されることにより、第2レーザ502の周波数帯域が12.06GHzまで拡大されたことを示している。
図7(a)の4〜6GHzの範囲を拡大した特性を図7(b)に示す。図7(b)の縦軸と横軸は図7(a)と同じである。第1レーザ501の外部共振周波数の107MHzと、第2レーザ502の外部共振周波数245MHzのRFスペクトルが確認出来る。
このように周波数帯域が拡大された出力光強度信号を、時間領域で観測した結果を図8に示す。図7の縦軸と横軸は、上記した図3(c)と同じであり、横軸が時間[ns]、縦軸は強度である。図3(c)と比較すると、周波数帯域が広がった分、カオス的時間振動波形の周波数も高くなっている。したがって、カオスレーザ発振器500は、より高速な2値乱数列を生成する用途に利用することが可能になる。
このカオス的時間振動波形のある時刻を基準として、時間軸方向の自己相関係数を計算した結果を図7(c)と(d)に示す。横軸はある時刻を基準とした遅延時間[ns]であり、縦軸は自己相関係数の値である。図7(d)は、図7(c)の時間軸を拡大したものである。0は無相関、1は完全相関(同じ波形)、−1は位相が反転している波形であることを表わす。外部共振器の光の往復時間(外部共振周波数の逆数)に相当する自己相関係数が、大きくなる特性を示す。第2レーザ502の外部共振周波数245MHzと、第1レーザ501の外部共振周波数107MHzに相当する遅延時間4.1nsと9.3nsの自己相関係数が大きくなっている。時間軸を拡大した図7(d)では、周波数帯域が拡大された両端のピーク周波数の12GHzと5.8GHzに相当する遅延時間0.08nsと0.17nsの自己相関係数が大きくなっていることが分かる。そこで例えば、2値乱数を生成するクロック周波数を2.5GHzに設定すれば、0.4ns未満の領域の自己相関係数の増大の影響を受けなくて済む。
このように、実施例2に示したカオスレーザ発振器500の生成するカオス的時間振動波形の周波数は、実施例1のカオスレーザ発振器100よりも高く設定することが可能であることから、より高速な超高速物理乱数生成装置に利用可能である。以降、実施例1と2で説明したカオスレーザ発振器を用いた超高速物理乱数生成装置の実施例を示して説明する。
図9にこの発明のカオスレーザ発振器を乱数源に用いた超高速物理乱数生成装置900の機能構成例を実施例3として示す。その動作フローを図10に示す。超高速物理乱数生成装置900は、レーザ発振部901と、光検出部902と、周期クロック発生部903と、しきい値処理部904を備える。周期クロック発生部903としきい値処理部904は、例えばROM、RAM、CPU等で構成されるコンピュータに所定のプログラムが読み込まれて、CPUがそのプログラムを実行することで実現されるコンピュータで実現しても良い。または、各機能構成部を個々にハードウェアで実現しても良い。以降に説明する各装置についても同様である。
レーザ発振部901は、実施例1又は2で説明済みのカオスレーザ発振器である。レーザ発振部901の出力する出力光強度信号は、カオス状態にあり、その振幅が乱雑変動する(ステップS901、図3(c)参照)。その乱雑変動する出力光強度信号は、光検出部902において、交流電気信号に変換される(ステップS902)。周期クロック発生部903は、交流電気信号を2値乱数信号に変換するタイミングを決定する周期クロックを発生する(ステップS903)。しきい値処理部904は、周期クロックのタイミングで交流電気信号を2値乱数信号に変換する(ステップS904)。
しきい値処理部904が、交流電気信号を2値乱数信号に変換する様子の一例を図11に示す。図11の横軸は時間[ns]であり、左縦軸は強度、右縦軸はディジタルビットの値を示す。光検出部902の出力する交流電気信号は、直流成分が除去されて、しきい値処理部904に入力される。交流電気信号に重ねて図示している●が、周期クロックの例えば立ち上がりのタイミングを表わす。しきい値処理部904は、●の時点での交流電気信号が、例えば正であればディジタルビットを“1”に、負であればディジタルビットを“0”にして出力する。その結果、図11に示すように“1”と“0”の時間幅が、周期クロックの周期の整数倍の間隔で乱雑に変動する2値乱数信号列が出力される。
図11に示す例では、0基準で交流電気信号をディジタルビットに変換したが、その基準、つまり、しきい値を調整することで2値乱数列の0の出現頻度が約50%になるようにする。しきい値と0頻度との関係を図12に示す。図12の横軸はしきい値を電圧[V]で、縦軸は0頻度を[%]で示す。図12は0.008Vの分解能で0頻度が調整出来ることを示している。0の出現頻度が50%に最も近づくように、しきい値電圧を調整する。このようにして得られた2値乱数の乱数としての品質の評価については、後述する乱数評価結果で説明する。
高品質の乱数を必要とする場合は、しきい値処理部904の出力する2値乱数列に、更に乱数一様化処理を施しても良い。図9に乱数一様化処理部905を破線で示す。乱数一様化処理部905の一具体例を図13に示す。乱数一様化処理部905は、シフトレジスタ(以降、「SF」と称する)131,132,133と、排他的論理和手段134とを備える。SF131にしきい値処理部904からの2値乱数列が入力され、シフトクロックを周期クロックとして、SF131〜133が順番に直列に接続され、各SF131,132,133の出力信号と2値乱数列との排他的論理和が、排他的論理和手段134で計算される。各SF131,132,133のシフトビット数は、素数として出力側から小さい順に並べる。つまり、SF133のシフトビット数をτ=3、SF132のシフトビット数をτ=5、SF131のシフトビット数をτ=7とする。
乱数一様化処理部905の動作タイムチャートを図14に示す。しきい値処理部904から入力される2値乱数列を図14に示す例とした場合、排他的論理和手段134は、EXORと表記する2値乱数列を出力する。乱数一様化処理は、一度生成された2値乱数信号列をずらして混ぜ合わせる考え方であり、2値乱数信号列をより乱雑にする効果が期待出来る。乱数一様化処理が、乱数の品質に与える効果については後述する。
なお、乱数一様化処理部905は、図15のように構成しても良い。図15に示す乱数一様化処理部905´は、SF131,132,133と、3つの排他的論理和手段151,152,153とを備え、最終出力の2値乱数列をそれぞれのSF131〜133の入力にフィードバックするものである。基本的な考えは、図13に示した乱数一様化処理部905と同じなので、詳しい説明は省略する。
図16にこの発明のカオスレーザ発振器を乱数源に用いた超高速物理乱数生成装置160の機能構成例を実施例4として示す。その動作フローを図17に示す。超高速物理乱数生成装置160は、レーザ発振部901と、光検出部902と、0レベル検出部161と、周期ディジタル信号発生部162と、サンプリング処理部163とを備える。レーザ発振部901と、光検出部902とは、上記した超高速物理乱数生成装置900と同じである。
0レベル検出部161は、光検出部902が出力する交流電気信号の0点を検出する(ステップS161)。周期ディジタル信号発生部162は、レーザ発振部901の出力光強度信号の中心周波数よりも高速な周期ディジタル信号を生成する(ステップS162)。サンプリング処理部163は、0レベル検出部161が交流電気信号の0点を検出したタイミングで周期ディジタル信号をサンプリングして2値乱数信号を出力する(ステップS163)。
以上の動作における各信号波形の一例を図18に示す。図18の横軸は時間[ns]、左縦軸は交流電気信号の強度、右縦軸は周期ディジタル信号の値を示す。図18の上から、交流電気信号、周期ディジタル信号(CLK)、2値乱数信号の信号波形を示す。2値乱数信号の振幅は縦軸に対応していない。図18の交流電気信号は、上記したカオスレーザ発振器100が生成した出力光強度信号である。その中心周波数は2.62GHzであり、周期ディジタル信号の周波数はそれよりも高い5GHzに設定されている。出力光強度信号が0の時点を●で示す。そのときの周期ディジタル信号のディジタル値が2値乱数信号に変換される。周期ディジタル信号の周波数を、出力光強度信号の中心周波数よりも高く設定する理由は、サンプリング定理の逆の関係による。つまり、周期ディジタル信号の周波数が、出力光強度信号の中心周波数よりも低いと、出力光強度信号によって周期ディジタル信号の周期性が再生されてしまうからである。
超高速物理乱数生成装置160でも0レベル検出部161のしきい値を調整することで2値乱数信号列の0の出現頻度が約50%になるようにする。しきい値と0頻度との関係を図19に示す。図19の横軸はしきい値を電圧[V]で、縦軸は0頻度を[%]で示す。しきい値電圧を調整して0の出現頻度が50%に最も近づくようにする。この例では、しきい値を0.048Vに設定した。上記した超高速物理乱数生成装置900のしきい値処理部904よりも、広い電圧範囲(0.03〜0.07V)で0の出現頻度を50%に調整できることが分かる。
レーザ発振部901を上記した2個のレーザを用いたカオスレーザ発振器500で構成した場合は、カオス的時間振動波形の周波数が高く出来るのでより高速に2値乱数信号列を生成することが可能になる。また、上記したように、2値乱数値の品質を向上する目的で、乱数一様化処理部905を更に設けても良い。
図20にこの発明のカオスレーザ発振器を乱数源に用いた超高速物理乱数生成装置200の機能構成例を実施例5として示す。動作フローを図21に示す。超高速物理乱数生成装置200は、レーザ発振部901と、光検出部902と、0レベル検出部161と、第2レーザ発振部201と、第2光検出部202と、サンプリング処理部163とを備える。超高速物理乱数生成装置200は、上記した超高速物理乱数生成装置160の周期ディジタル信号発生部162を、第2レーザ発振部201と、第2光検出部202とに置き換えたものである。
第2レーザ発振部201は、実施例1又は2で説明済みのカオスレーザ発振器である。第2レーザ発振部201の出力するカオス状態の出力光強度信号は、光検出部202において、交流電気信号に変換される(ステップS202)。実施例5は、光検出部202が出力する交流電気信号を、サンプリング処理部163でサンプリングするようにしたものである。サンプリング処理は、0レベル検出部161が光検出部202の出力する交流電気信号の0レベルを検出したタイミングで行われる。
その様子を図22に示す。図22の横軸は時間[ns]、左縦軸はレーザ発振部901の出力する交流電気信号の強度、右縦軸は第2レーザ発振部201の出力する交流電気信号の強度を示す。図22の上から、光検出部902が出力する交流電気信号、第2光検出部202が出力する交流電気信号、2値乱数信号の、各信号波形を示す。光検出部902が出力する交流電気信号に重ねて表記する●が、0レベル検出部161が検出する0レベルであり、このタイミングで第2光検出部202の出力する交流電気信号が2値乱数信号に変換される。そのタイミングにおける第2光検出部202の出力信号のレベルがしきい値(例えば0)以上であればディジタルビットは“1”に、しきい値未満であれば“0”に変換されて2値乱数信号列となる。2値乱数信号の振幅は縦軸に対応していない。
このように周期ディジタル信号発生部162をレーザ発振部201と光検出部202で構成しても、超高速物理乱数生成装置が実現可能である。
図23にこの発明のカオスレーザ発振器を乱数源に用いた超高速物理乱数生成装置230の機能構成例を実施例6として示す。動作フローを図24に示す。超高速物理乱数生成装置230は、レーザ発振部901と、光検出部902と、しきい値処理部904と、第2レーザ発振部231と、第2光検出部232と、しきい値処理部233と、周期クロック発生部903と、排他的論理和手段234とを備える。超高速物理乱数生成装置230は、上記した超高速物理乱数生成装置900のレーザ発振部901〜しきい値処理部904の構成と同じ第2レーザ発振部231〜しきい値処理部233の構成を新たに設け、それぞれのしきい値処理部904,233が出力する2値乱数信号の排他的論理和を、排他的論理和手段234で取るようにしたものである。
ここでレーザ発振部901と第2レーザ発振部231の一具体例を示す。各レーザは、光通信用DFB半導体レーザ(型番NLK1555CCA)とし、それぞれの注入電流を12.0mAとした。レーザ発振部901の外部共振器長を2.0m、第2レーザ発振部231の外部共振器長を1.4mに設定した。その結果、レーザ発振部901は、出力光強度信号の中心周波数が2.62GHzで外部共振周波数75.0MHz、第2レーザ発振部231は、出力光強度信号の中心周波数が3.42GHzで外部共振周波数108.0MHzとした。
レーザ発振部901と第2レーザ発振部231の出力光強度信号のRFスペクトルを図25に示す。横軸は周波数[GHz]、縦軸はパワー[dBm]である。図25(a)はレーザ発振部901、図25(b)は第2レーザ発振部231の特性である。また、図25(c)と(d)はそれぞれの周波数軸を拡大した特性を示す。図26にそれぞれを時間領域で観測した特性と、自己相関係数を示す。図26(a)と(c)がレーザ発振部901の特性、図26(b)と(d)が第2レーザ発振部231の特性である。このようにレーザ発振部901と、第2レーザ発振部231の外部共振周波数を非整数比に設定すると、上記して説明したように自己相関係数が大きくなるタイミングが同期し難くなるので無相関な乱数を生成できる。またレーザ発振部901と第2レーザ発振部231の出力光強度信号の中心周波数を非整数比に設定すると、同様の理由により無相関な乱数を生成できる。なお、レーザ発振部901と第2レーザ発振部231を実施例2に示したカオスレーザ発振器で構成しても良い。
光検出部902と第2光検出部232は、上記した超高速物理乱数生成装置200と同じもので良い。しきい値処理部904と232は、周期クロック発生部903の出力する周期クロックのタイミングで光検出部902と232が出力する交流電気信号を2値乱数信号に変換する(ステップS904とステップS233)。しきい値処理部904と233でそれぞれ変換された2値乱数信号は、排他的論理和手段234に入力されて1つの2値乱数信号列とされる(ステップS234)。その様子を図27に示す。図27(a)は交流電気信号を示す。図27(b)は図27(a)の交流電気信号を同一時刻でディジタル値に変換した2値乱数信号を示す。横軸は時間[ns]、図27(a)の縦軸は交流電気信号の強度、(b)の縦軸はディジタルビットの値を示す。
図27(a)に示す上の信号が光検出部902の出力する交流電気信号、下が第2光検出部232の出力する交流電気信号である。周期クロック発生部903の出力する周期クロック信号のタイミングを●で示してそれぞれの波形に重ねて表記する。●のタイミングの交流電気信号を2値乱数信号に変換した結果が図27(b)である。
図27(b)に示す上の信号が、光検出部902の出力する交流電気信号をしきい値処理部904で2値乱数信号に変換した信号であり、下が第2光検出部232の出力する交流電気信号をしきい値処理部233で2値乱数信号に変換した信号である。それぞれの交流電気信号のレベルがしきい値(例えば0)以上であればディジタルビットは“1”に、しきい値未満であれば“0”に変換されている。それぞれ変換された2値乱数信号は、排他的論理和手段234に入力されて、図27(b)の最下段に示すように1つの2値乱数信号列とされる。図27(b)に示す各2値乱数信号の振幅は縦軸に対応していない。
それぞれのしきい値処理部904,233が出力する2値乱数信号に対して排他的論理和手段234で排他的論理和を演算し、その出力である2値乱数信号の0の出現頻度が50%になるようにしきい値を調整する。しきい値と0頻度との関係を図28に示す。横軸はしきい値を電圧[V]で、縦軸は0頻度を[%]で示す。初めにしきい値処理部904を調整して、排他的論理和手段234の出力信号の0頻度を50%に最も近くなるようにする(ステップS904)。その特性例が図28(a)である。しきい値処理部904のしきい値を0.008Vにすることで排他的論理和手段234が出力する2値乱数信号の0頻度を50%に最も近づけて調整する。
次にしきい値処理部233を調整して、排他的論理和手段234の出力する0頻度の変化を計測した結果が図28(b)である。しきい値処理部904の調整感度約0.051%/0.008V(図28(a)参照)に対して、しきい値処理部233の調整感度は約0.0125%/0.008Vと約4倍の感度を持つ。したがって、しきい値処理部が1個の場合よりも0頻度の調整が行い易い。また、高感度なのでしきい値の電圧調整分解能を高めることで、0頻度の調整を正確に行うことができる。図28(b)に示す例では、しきい値処理部233の調整分解能が0.008Vである関係から、最終的な排他的論理和手段234の出力する0頻度を49.996%に調整できた(ステップS233)。
このように実施例6の場合は、独立な2つのしきい値調整部904,233を有しているために、乱数性向上に必要な0頻度の調整の自由度を高められる効果が得られる。さらに、2系統のカオスレーザ発振部の出力信号を混ぜ合わせるのでより品質の高い乱数が得られる。実施例6の構成の超高速物理乱数生成装置230で生成された2値乱数信号の品質については後述する。
2系統のカオスレーザ発振部を利用する構成では、出力光強度信号のRFスペクトルの振幅の大きさが2値乱数の品質に影響する傾向も変ってくる。レーザ発振部901と第2レーザ発振部231の出力光強度信号のRFスペクトルの振幅を、光減衰フィルタで変化させ、乱数検定方式NIST SP800-22の合格項目数の変化を見た結果を図29に示す。図29はレーザ発振部901と第2レーザ発振部231の注入電流を19mA一定として、それぞれの光減衰フィルタの透過率を100〜26.8%の範囲で可変した場合の合格項目数を示す。横方向はレーザ発振部901、縦方向は第2レーザ発振部231の透過率である。それぞれの透過率を41.6%以上にすることで合格項目数が大きく増える特性を示す。この透過率を可変した場合のRFスペクトルの振幅の変化は、上記した図4と同じ特性であり、透過率が33.4%の時のRFスペクトルの振幅が24.33dB、透過率41.6%の時が13.67dBである。したがって、2系統のカオスレーザ発振部を利用する構成では、それぞれのRFスペクトルの振幅を20dB以下に設定すれば、より良い品質の2値乱数信号が得られることが分かる。
〔乱数評価結果〕
実施例3の超高速物理乱数生成装置900を構成して得られた2値乱数信号の品質を評価した。光通信用DFB半導体レーザ(型番NLK1555CCA)を用いて、注入電流値を12.0mA、外部共振器長を2.0m、周期クロック信号を1GHzとして毎秒1Gビットの速度で超高速物理乱数生成装置900が生成した2値乱数信号列を可視化した図を図30に示す。図30は、2値乱数信号列の“0”を白、“1”を黒として500×500の2次元平面に単純に記載したものである。この図は乱数生成装置の品質を評価するものとして一般的に使用されるものである。白黒の模様に規則性が見られないのでランダム性の高い2値乱数信号列が生成されていることが分かる。
この2値乱数信号列を乱数検定方式NIST SP800-22で検定した結果を図31に示す。検定法としては15項目あり、各検定法に対するp-valueの平均値とproportion値と検定結果を示している。p-valueは、真の乱数よりも乱数性が高い確率のことであり、0.01以上で合格となる。proportion値は、p-valueの一様性を示しており、1Gビットのデータを乱数検定に用いる場合には0.9806から0.9994の範囲で合格となる。検定法の「ランク検定」と、「ランダム偏差検定」と、「種々のランダム偏差検定」と、「線形複雑度検定」の4項目が合格した。合格項目数が多いほど、良い品質の乱数であるといえるが、項目数が少なくても用途によって十分使用可能である。
2値乱数信号列に上記した乱数一様化処理を施すと、乱数列の品質を向上させることが出来る。その結果を図32に示す。図32(a)と(b)は、図13に一例を示して説明した乱数一様化処理部905のSFの段数を可変して、乱数検定方式NIST SP800-22の合格項目の変化を見た結果である。横軸はSFの段数、縦軸は評価項目合格数である。図32(a)は図15に示したフィードバック有りの乱数一様化処理の場合、図32(b)は図13に示したフィードバック無しの場合である。どちらもSFの段数を4段以上にすることで、15項目全てに合格することが分かる。
図32(c)と(d)は、横軸をシフトビット数とした場合である。図32(c)はフィードバック有りの場合、図32(d)はフィードバック無しの場合である。フィードバック有りの場合は、シフトビット数を増加させれば合格項目数が増加する特性を示す。フィードバック無しの場合は、シフトビット数を単純に増やしただけでは、合格項目数が増加しない。SFの段数を増やす方が効果的である。超高速物理乱数生成装置900の構成の場合は、乱数検定方式NIST SP800-22による評価項目の全てに合格するためには乱数一様化処理が必要である。
また、実施例6の超高速物理乱数生成装置230を構成して得られた2値乱数信号の品質を評価した。上記した実験(実施例3の評価)と同じ光通信用DFB半導体レーザ(型番NLK1555CCA)を用いた。レーザ発振部901の注入電流を12.0mA、出力光強度信号の中心周波数を2.62GHz、外部共振器長を2.0mに設定した。また、第2レーザ発振部231の注入電流を12.0mA、出力光強度信号の中心周波数を3.42GHz、外部共振器長を1.4mに設定した。周期クロック信号を1.0GHzとして毎秒1Gビットの速度で超高速物理乱数生成装置230が生成した2値乱数信号列を可視化した図を図33に示す。図33は、上記した図30と同じ2値乱数信号列の“0”を白、“1”を黒として500×500の2次元平面に単純に記載したものである。
この2値乱数信号列を乱数検定方式NIST SP800-22で検定した結果を図34に示す。図34は、上記した図31と同じものである。全ての検定法に合格する結果が得られた。更に国際的に標準である検定方式としてフロリダ大学が提案しているDIEHARDがある。これは18項目からなる乱数検定方式であり、NIST SP800-22と同じようにp-valueが計算される。DIEHARDで検定した結果を図35に示す。図35の横軸はp-valueであり、縦軸は評価項目番号である。各評価項目番号において、p-valueが0〜1の間に一様に分布していれば合格となる。18項目全てに合格していることが分かる。このように超高速物理乱数生成装置230の構成の場合は、乱数一様化処理を用いずとも、乱数検定方式NIST SP800-22による評価項目の全てに合格するような高品質な乱数を生成できる。
ここでレーザ発振部901及び第2レーザ発振部231の外部共振器長を可変した場合のNIST SP800-22の検定合格項目数の変化を図36に示す。横方向はレーザ発振部901、縦方向は第2レーザ発振部231の外部共振器長である。それぞれの外部共振器長が一致する対角線上の合格項目数が、少ないのが分かる。これはレーザ発振部901と第2レーザ発振部231の外部共振器長が同じであると外部共振周波数がほぼ同じ値になり、周期クロック発生部903が生成するクロック周波数と、レーザ発振部の出力光強度信号の自己相関係数が大きくなるタイミングとが同期し易くなるためであると考えられる。また、それぞれの外部共振器長が整数比になるレーザ発振部901の外部共振器長2.8mと、第2レーザ発振部231の外部共振器長1.4mの組み合わせでも合格項目数が減少している。よって、それぞれの外部共振器長は非整数比に設定することが望ましいことが分かる。
次に、それぞれのレーザの注入電流値を可変した場合のNIST SP800-22の検定合格項目数の変化を図37に示す。図36と同じように横方向はレーザ発振部901、縦方向は第2レーザ発振部231の注入電流値である。外部共振器長と同じように、それぞれのレーザ発振部901,231の注入電流値が一致する対角線上の合格項目数が少ない特性を示す。これは、それぞれの注入電流値を同じ値に設定するとそれぞれの出力光強度信号の中心周波数同士が近い値となり、出力光強度信号の自己相関係数が大きくなるタイミングと周期クロック発生部903が生成するクロック周波数とが同期する確率が高くなるためだと考えられる。したがって、それぞれのレーザ発振部の注入電流の値も非整数比に設定した方が望ましい。
さらに実施例2のカオスレーザ発振器500と実施例6の超高速物理乱数生成装置230を組み合わせることで、カオスレーザ発振器から12GHzの周波数帯域を持つ出力光強度信号を作成し、毎秒3.1Gビットの速度で2値乱数生成を実現した。生成された乱数は、NIST SP800-22およびDIEHARDの乱数検定項目全てに合格することができた。
以上述べたように、この発明の超高速物理乱数生成装置によれば、毎秒1Gビット以上
の速度で2値乱数信号列を簡単に生成することが可能になる。なお、上記した実施例では
2値乱数信号の生成速度を毎秒1〜3.1Gビット程度の例で説明したが、この発明の超高速物理乱数生成装置を並列に接続することで、毎秒100Gビット程度の生成速度も実現可能である。または、この発明のカオスレーザ発振器自体が生成するカオス発振状態の出力光強度信号の中心周波数を100GHz程度に設定しても良い。
また、上記した説明では2値乱数信号列を生成する例のみを示して説明したが、この発
明の技術思想はこの例に限定されない。この発明の考えに基づいて生成した2値乱数信号列を、一度メモリに記録した後に任意のビット長で読み出すことで、所望のビット長の乱数信号に変換することも可能である。
また、上記方法及び装置において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、上記装置における処理手段をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理手段がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記録装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、各手段は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよいし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
この発明のカオスレーザ発振器の一例であるカオスレーザ発振器100の機能構成例を示す図。 カオスレーザ発振器100の調整方法のフローを示す図。 カオスレーザ発振器100の出力光強度信号の特性を示す図であり、(a)はRFスペクトルを示す、(b)は(a)の周波数軸を拡大したRFスペクトルを示す、(c)は出力光強度信号を時間軸で観測した波形を示す、(d)は自己相関係数を示す図である。 カオスレーザ発振器100の出力光強度信号のRFスペクトルの振幅を、光減衰フィルタ105で変化させた結果を示す図。 この発明のカオスレーザ発振器の一例であるカオスレーザ発振器500の機能構成例を示す図。 カオスレーザ発振器500の調整方法のフローを示す図。 カオスレーザ発振器500の出力光強度信号の特性を示す図であり、(a)はRFスペクトルを示す、(b)は(a)の周波数軸を拡大したRFスペクトルを示す、(c)は自己相関係数を示す図であり、(d)は(c)の時間軸を拡大した波形を示す。 図7(a)の特性を時間軸で観測した波形を示す図。 この発明の超高速物理乱数生成装置900の機能構成例を示す図。 超高速物理乱数生成装置900の動作フローを示す図。 超高速物理乱数生成装置900のしきい値処理部904が、交流電気信号を2値乱数信号に変換する様子の一例を示す図。 超高速物理乱数生成装置900のしきい値処理部904のしきい値と0頻度との関係を示す図。 乱数一様化処理部905の機能構成例を示す図。 乱数一様化処理部905の動作タイムチャートの一例を示す図。 乱数一様化処理部の他の機能構成例を示す図。 この発明の超高速物理乱数生成装置160の機能構成例を示す図。 超高速物理乱数生成装置160の動作フローを示す図。 超高速物理乱数生成装置160の0レベル検出部161とサンプリング処理部163が、交流電気信号を2値乱数信号に変換する様子の一例を示す図。 超高速物理乱数生成装置160の0レベル検出部161のしきい値と0頻度との関係を示す図。 この発明の超高速物理乱数生成装置200の機能構成例を示す図。 超高速物理乱数生成装置200の動作フローを示す図。 超高速物理乱数生成装置200の0レベル検出部161とサンプリング処理部163が、交流電気信号を2値乱数信号に変換する様子の一例を示す図。 この発明の超高速物理乱数生成装置230の機能構成例を示す図。 超高速物理乱数生成装置230の動作フローを示す図。 超高速物理乱数生成装置230のレーザ発振部901と第2レーザ発振部231のRFスペクトルを示す図であり、(a)はレーザ発振部901の出力光強度信号のRFスペクトルを示す図、(b)は第2レーザ発振部231の出力光強度信号のRFスペクトルを示す図、(c)と(d)はそれらの周波数軸を拡大した図。 超高速物理乱数生成装置230のレーザ発振部901と第2レーザ発振部231の出力光強度信号を時間軸で観測した波形を示す図であり、(a)はレーザ発振部901であり、(b)は第2レーザ発振部231であり、(c)と(d)はそれらの自己相関係数を示す図。 超高速物理乱数生成装置230のしきい値処理部904と233と排他的論理和手段234の動作波形を示す図であり、(a)は交流電気信号を示す、(b)はしきい値処理部と排他的論理和手段が出力するディジタルビットを示す図。 超高速物理乱数生成装置230のしきい値処理部のしきい値と0頻度との関係を示す図であり、(a)はしきい値処理部904の特性を示す、(b)はしきい値処理部233の特性を示す図。 レーザ発振部901と第2レーザ発振部231の出力光強度信号のRFスペクトルの振幅を、光減衰フィルタで変化させて乱数検定方式NIST SP800-22の合格項目数の変化を見た結果を示す図。 超高速物理乱数生成装置900が生成した2値乱数信号列を可視化した図。 超高速物理乱数生成装置900が生成した2値乱数信号列を乱数検定方式NIST SP800-22で検定した結果を示す図。 超高速物理乱数生成装置900が生成した2値乱数信号列に乱数一様化処理を施した場合の評価項目合格数を示す図であり、(a)はフィードバック有りのシフトレジスタの段数と合格数とを示す図、(b)はフィードバック無しのシフトレジスタの段数と合格数とを示す図、(c)は(a)のシフトビット数と合格数とを示す図、(d)は(b)のシフトビット数と合格数とを示す図。 超高速物理乱数生成装置230が生成した2値乱数信号列を可視化した図。 超高速物理乱数生成装置230が生成した2値乱数信号列を乱数検定方式NIST SP800-22で検定した結果を示す図。 超高速物理乱数生成装置230が生成した2値乱数信号列をDIEHARDで検定した結果を示す図。 レーザ発振部901及び第2レーザ発振部231の外部共振器長を可変した場合のNIST SP800-22の検定合格項目数の変化を示す図。 レーザ発振部901及び第2レーザ発振部231の注入電流値を可変した場合のNIST SP800-22の検定合格項目数の変化を示す図。 特許文献3に開示された従来の超高速物理乱数生成装置の機能構成を示す図。

Claims (12)

  1. レーザと、
    上記レーザの注入電流を制御する注入電流制御部と、外部鏡と光減衰フィルタを備えた外部共振器とからなる複合共振レーザにおいて、
    上記外部共振器における光の往復時間の逆数に対応する外部共振周波数が、2値乱数を生成するクロック周波数に対して非整数比に設定され、
    上記複合共振レーザの出力光強度信号の中心周波数が、上記クロック周波数以上で、且つ、上記クロック周波数に対して非整数比に設定され、
    上記複合共振レーザの出力光強度信号のRFスペクトルの振幅の高低が上記振幅の調整
    幅の25dB以下に設定され、
    上記複合共振レーザの出力光強度信号が不規則に振動するカオス発振状態に設定されて
    いることを特徴とするカオスレーザ発振器。
  2. 請求項1に記載したカオスレーザ発振器である第1レーザと第2レーザと、それぞれを温度制御する温度制御部を備え、
    上記第1レーザと第2レーザは、上記第2レーザに上記第1レーザの出力光強度信号が注入されて上記第2レーザの出力光強度信号が外部に出力されるように構成され、
    上記第2レーザの外部共振周波数は、上記第1レーザの外部共振周波数に対して非整数比に設定され、
    更に、上記第2レーザの波長は、上記第1レーザの出力光強度信号を注入した際に、上記第2レーザの出力光強度信号のRFスペクトルの周波数方向の幅が、上記第1レーザの出力光強度信号を未注入のときよりも広くなるように設定されたことを特徴とするカオスレーザ発振器。
  3. 請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成るレーザ発振部と、
    上記レーザ発振部の出力光強度信号を交流電気信号に変換する光検出部と、
    周期クロックを発生する周期クロック発生部と、
    上記周期クロックのタイミングで上記光検出部が出力する上記交流電気信号を2値乱数信号に変換するしきい値処理部と、
    を具備する超高速物理乱数生成装置。
  4. 請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成るレーザ発振部と、
    上記レーザ発振部の出力光強度信号を交流電気信号に変換する光検出部と、
    上記交流電気信号の0点を検出する0レベル検出部と、
    上記出力光強度信号の中心周波数よりも高速な周期ディジタル信号を生成する周期ディジタル信号発生部と、
    上記0点を検出したタイミングで上記周期ディジタル信号をサンプリングして2値乱数信号を出力するサンプリング処理部と、
    を具備する超高速物理乱数生成装置。
  5. 請求項4に記載の超高速物理乱数生成装置において、
    上記周期ディジタル信号発生部が、上記請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成る第2レーザ発振部と、上記第2レーザ発振部の出力光強度信号を交流電気信号に変換する第2光検出部とで構成されることを特徴とする超高速物理乱数生成装置。
  6. 請求項1又は2に記載したカオスレーザ発振器から成る第1レーザ発振部と第2レーザ発振部と、
    上記第1と第2のレーザ発振部の出力光強度信号をそれぞれ第1と第2の交流電気信号に変換する第1光検出部と第2光検出部と、
    周期クロックを発生する周期クロック発生部と、
    上記周期クロックのタイミングで上記第1光検出部が出力する上記第1の交流電気信号を2値信号に変換する第1しきい値処理部と、
    上記周期クロックのタイミングで上記第2光検出部が出力する上記第2の交流電気信号を2値信号に変換する第2しきい値処理部と、
    上記第1しきい値処理部と、第2しきい値処理部の出力する上記2値信号の排他的論理和を出力信号とする排他的論理和手段と、
    を具備する超高速物理乱数生成装置。
  7. 請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成るレーザ発振部が、カオス発振状態の出力光強度信号を発生するレーザ発振過程と、
    光検出部が、上記出力光強度信号を交流電気信号に変換する光検出過程と、
    周期クロック発生部が、周期クロックを発生する周期クロック発生過程と、
    しきい値処理部が、上記周期クロックのタイミングで上記光検出部が出力する上記交流電気信号を2値信号に変換するしきい値処理過程と、
    を備える超高速物理乱数生成方法。
  8. 請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成るレーザ発振部が、カオス発振状態の出力光強度信号を発生するレーザ発振過程と、
    光検出部が、上記出力光強度信号を交流電気信号に変換する光検出過程と、
    0レベル検出部が、上記交流電気信号の0点を検出する0レベル検出過程と、
    周期ディジタル信号発生部が、上記出力光強度信号の中心周波数よりも高速な周期ディジタル信号を生成する周期ディジタル信号発生過程と、
    サンプリング処理部が、上記0点を検出したタイミングで上記周期ディジタル信号をサンプリングして2値信号を出力するサンプリング処理過程と、
    を備える超高速物理乱数生成方法。
  9. 請求項8に記載した超高速物理乱数生成方法において、
    上記周期ディジタル信号発生部を、第2レーザ発振部と第2光検出部とで構成し、
    上記周期ディジタル信号発生過程は、
    上記第2レーザ発振部がカオス発振状態の出力光強度信号を発生するステップと、
    上記第2光検出部が上記出力光強度信号を交流電気信号に変換するステップと、
    から成ることを特徴とする超高速物理乱数生成方法。
  10. 請求項1又は2に記載のカオスレーザ発振器から成る第1レーザ発振部と第2レーザ発振部とが、それぞれカオス発振状態の出力光強度信号を発生するレーザ発振過程と、
    第1光検出部と第2光検出部とが、上記第1、第2のレーザ発振部の出力光強度信号をそれぞれ交流電気信号に変換する光検出過程と、
    周期クロック発生部が、周期クロックを発生する周期クロック発生過程と、
    第1しきい値処理部が、上記周期クロックのタイミングで上記第1光検出部が出力する上記交流電気信号を2値信号に変換する第1しきい値処理過程と、
    第2しきい値処理部が、上記周期クロックのタイミングで上記第2光検出部が出力する上記交流電気信号を2値信号に変換する第2しきい値処理過程と、
    排他的論理和手段が、上記第1しきい値処理部と、第2しきい値処理部の出力する上記2値信号の排他的論理和を出力信号とする排他的論理和過程と、
    を備える超高速物理乱数生成方法。
  11. 請求項3乃至6の何れかに記載した超高速物理乱数生成装置の第1,第2レーザ発振部を含むレーザ発振部と、第1,第2光検出部を含む光検出部、以外の各部の機能をコンピュータで機能させるための装置プログラム。
  12. 請求項11に記載した何れかの装置プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
JP2008071425A 2008-03-19 2008-03-19 カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体 Active JP4950924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008071425A JP4950924B2 (ja) 2008-03-19 2008-03-19 カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008071425A JP4950924B2 (ja) 2008-03-19 2008-03-19 カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009230200A JP2009230200A (ja) 2009-10-08
JP4950924B2 true JP4950924B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=41245565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008071425A Active JP4950924B2 (ja) 2008-03-19 2008-03-19 カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4950924B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102198499B1 (ko) * 2013-12-31 2021-01-05 주식회사 아이씨티케이 홀딩스 디지털 값 처리 장치 및 방법
GB2526288B (en) * 2014-05-19 2016-04-13 Toshiba Res Europe Ltd A random number generator
US9710230B2 (en) * 2015-10-27 2017-07-18 Fundació Insititut De Ciències Fotòniques Process for quantum random number generation in a multimode laser cavity
US11442699B2 (en) 2017-11-28 2022-09-13 Nec Corporation Random number generating circuit and random number generating method
CN108923251B (zh) * 2018-08-01 2019-07-23 太原理工大学 一种真随机码光子集成芯片
CN113488839B (zh) * 2021-05-26 2022-08-16 太原理工大学 基于非对称双路光反馈的宽带混沌激光产生装置及方法
CN114995788A (zh) * 2022-08-04 2022-09-02 威海天航信息技术有限公司 物理随机数产生器和物理随机数产生方法及处理器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2961898B2 (ja) * 1990-12-22 1999-10-12 ソニー株式会社 カオス発生装置
JPH06268303A (ja) * 1993-03-11 1994-09-22 Olympus Optical Co Ltd 光カオス発生装置
GB2353155A (en) * 1999-08-05 2001-02-14 Mitsubishi Electric Inf Tech A random binary signal generator with a narrowed autocorrelation function
US20100217789A1 (en) * 2006-01-20 2010-08-26 Niigata University Physical random number generation method and physical random number generator

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009230200A (ja) 2009-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4950924B2 (ja) カオスレーザ発振器と、それを用いた超高速物理乱数生成装置とその方法と、そのプログラムと記録媒体
JP3120202B2 (ja) パルス方式の光波距離計
Hart et al. Recommendations and illustrations for the evaluation of photonic random number generators
Nie et al. Experimental measurement-device-independent quantum random-number generation
JP4893895B2 (ja) 乱数発生のための発振器ジッタの複数ビット・サンプリング
Wang et al. Optical heterodyne generation of high-dimensional and broadband white chaos
US20060173943A1 (en) Random number generator and method for generating random numbers
Yamazaki et al. Performance of random number generators using noise-based superluminescent diode and chaos-based semiconductor lasers
Hirano et al. Characteristics of fast physical random bit generation using chaotic semiconductor lasers
CN103793198A (zh) 基于放大真空态的量子随机数发生器及方法
Sunada et al. Noise amplification by chaotic dynamics in a delayed feedback laser system and its application to nondeterministic random bit generation
US11055404B2 (en) Attack-resistant quantum random number generator based on the interference of laser pulses with random phase
US20100332575A1 (en) High-Speed Random Number Generator
JP2017533433A (ja) 弾性および非弾性光散乱を利用したドップラー効果測定のためのシステムと方法
Thewes et al. Eavesdropping attack on a trusted continuous-variable quantum random-number generator
Fujieda On the feasibility of TERO-based true random number generator on Xilinx FPGAs
CN109669665B (zh) 一种量化物理熵源随机性的方法和装置
CN107979423B (zh) 一种引入色散隐藏时延的反馈混沌系统
Gavrylko et al. A physical quantum random number generator based on splitting a beam of photons
JP2014102833A (ja) 乱数生成モードを備える記憶回路
Lam et al. Measurement of Hurst exponents for semiconductor laser phase dynamics
US11188306B1 (en) Distributed random-number generator
Maehara et al. Frequency noise characteristics of a diode laser and its application to physical random number generation
JP6659216B2 (ja) 信号処理装置及び放射線計測装置
JP5842017B2 (ja) 信号解析装置および信号解析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100114

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120309

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4950924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350