JP4950255B2 - 熱電変換発電装置 - Google Patents

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本発明は、熱電変換モジュールを用いて高温側と低温側との間の温度差から発電する熱電変換発電装置に係り、特に金属熱源の歪を少なくし、金属熱源と熱電変換モジュールの接触面積の減少を防止することによって、高い発電出力を得ることができる熱電変換発電装置に関する。
従来からゼーベック効果あるいはペルチェ効果を利用する熱電変換モジュールが知られているが、この熱電変換モジュールは、通常アルミナなどのセラミックス基板上にP型及びN型の半導体からなる熱電変換素子を交互に直列に配列し、p型及びn型のそれぞれの熱電変換素子を電極で接続した構造を有している(例えば、特許文献1〜3参照)。
ところで、高温側と低温側との間の温度差を利用して熱電変換モジュールにより発電を行う場合、高温側の熱源としては工業炉や焼却炉、あるいはこれらからの配管などが用いられている。このような熱源には例えばSUSやインコネルなどの耐熱金属が用いられることが多い。そして、これらの熱源に熱電変換モジュールのセラミックス基板を接触させて入熱を行っている。熱電変換モジュールのセラミックス基板は、熱電変換素子を支持する目的及び金属熱源との電気的絶縁を行うために用いられており、平面となっている。
図3に金属熱源からの熱を利用した従来の熱電変換発電装置の構造を示す。従来、高温側と低温側との間の温度差を利用して発電を行う場合には、図3(a)に示すように、熱電変換モジュール31を金属熱源32に接触させ、金属熱源32から熱電変換モジュール31へ入熱させ、冷却機構33との間に生じる温度差から発電を行っている。
なお、熱電変換モジュール31はセラミックス基板34、このセラミックス基板34上にp型及びn型の半導体が交互に直列に配列されている熱電変換素子35及びp型及びn型の各熱電変換素子をそれぞれ接続するための電極36とからなっている。
入熱当初は図3(a)のように金属熱源32と熱電変換モジュール31のセラミックス基板34は隙間なく接触している。しかし入熱が進んでいくと、熱電変換モジュール31は冷却機構33により強制的に冷却されてくるので、セラミックス基板34と金属熱源32との接触面の温度も低下してくる。一方で金属熱源32からは熱が供給され続けるので、金属熱源32の厚さ方向に温度勾配が生じることになる。
このように金属熱源32の内部に温度勾配が生じると、熱応力が生じ、それが一定程度を超えると塑性変形に至る。図3(b)は金属熱源32が塑性変形した結果、反りが生じセラミックス基板34に対して凹状態となった状況を模式的に示した図である。
金属熱源32がセラミックス基板34に対して凹状態となると、金属熱源32とセラミックス基板34との間に隙間gが生じてくる。一方、金属熱源32がセラミックス基板34に対して凸状態となると、図示はしていないが金属熱源32がセラミックス基板34を押しつけることになる。
特開平5−29667号公報 特開2005−302783号公報 特開2000−164941号公報
上記したように、従来の熱電変換発電装置では、金属熱源に温度勾配が生じ、金属熱源とセラミックス基板との熱膨張率の違いから金属熱源に反りが生じ、金属熱源とセラミックス基板との間に隙間が生じたり、金属熱源がセラミックス基板を押しつけたりする現象が生じる場合があった。
金属熱源とセラミックス基板との間に隙間が生じた場合には、金属熱源とセラミックス基板との接触面積が著しく減少し、金属熱源から熱電変換モジュールへの入熱が低下するために発電出力が大幅に減少するという問題があった。
また、金属熱源がセラミックス基板を押しつける場合には、やはり金属熱源とセラミックス基板との接触面積が減少するとともに、セラミックス基板へ圧力がかかることから甚だしい場合はセラミックス基板に亀裂が入ったり、セラミックス基板が破損したりするという問題もあった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、金属熱源の温度勾配を少なくし、金属熱源に加わる歪を低減し、金属熱源とセラミックス基板との接触面積を増大させて、金属熱源から熱電変換モジュールへの入熱効率を上げ、高い発電出力を得ることができる熱電変換発電装置を提供するものである。
この目的を達成するために本発明の熱電変換発電装置の第1の態様は、金属熱源と冷却機構の間に熱電変換モジュールを配置し、金属熱源と冷却機構との間の温度差を利用して発電出力を得る熱電変換発電装置において、金属熱源と熱電変換モジュールの基板との間に炭化珪素(SiC)粒子、窒化アルミニウム(AlN)粒子、窒化珪素(Si )粒子から選択された1種若しくは数種を含むセメント板である受熱板が配置されていることを特徴とする。
さらに本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、セメント板は粒子の配合割合が85wt.%以上であることを特徴とする。
また本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第または第の態様において、粒子の粒子径は1〜3mmであることを特徴とする。
さらに本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第1から第の態様において、受熱板の金属熱源側若しくは熱電変換モジュールの基板側の少なくとも一方の面に耐熱性を有しかつ導電性を有する塗料が塗布された塗布層が設けられていることを特徴とする。
また本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、塗布層の上にさらに耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層が設けられていることを特徴とする。
さらに本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、耐熱性を有しかつ導電性を有する塗料が塗布された塗布層は銀(Ag)ペーストからなることを特徴とする。
また本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、塗布層の厚さは0.05〜1.0mmであることを特徴とする。
さらに本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層は銀(Ag)からなることを特徴とする。
また本発明の熱電変換発電装置の第の態様は、第の態様において、耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板の厚さは0.02〜1.0mmであることを特徴とする。
さらに本発明の熱電変換発電装置の第10の態様は、第1から第の態様において、熱電変換モジュールは、p型酸化物系半導体及びn型酸化物系半導体からなる熱電変換素子により構成されていることを特徴とする。
また本発明の熱電変換発電装置の第11の態様は、第10の態様において、酸化物系の熱電変換素子は、p型酸化物系半導体が、ナトリウムコバルト酸化物、カルシウムコバルト酸化物またはカルシウムビスマスコバルト酸化物から選択された1種であり、n型酸化物半導体が、酸化亜鉛、ランタンニッケル酸化物、カルシウムマンガン酸化物またはストロンチウムチタン酸化物から選択された1種であることを特徴とする。
本発明の熱電変換発電装置によれば、金属熱源と熱電変換モジュールの基板との間に熱電変換モジュールの基板と同等の熱膨張率を有する受熱板を配置したので、熱電変換モジュールの基板と受熱板の境界面での熱応力を低減でき、また受熱板が金属熱源の温度勾配を少なくするバッファー(熱抵抗層)として働くことから、金属熱源に加わる歪を低減することが可能となる。このため金属熱源に反りが生じにくくなり、金属熱源から熱電変換モジュールへの入熱に必要な接触面積を確保できるので大きな発電出力を得ることができる。
また、受熱板の少なくとも一方の面に耐熱性を有しかつ導電性を有する塗料が塗布された塗布層を設け、さらにこの塗布層の上に耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層を設けるので、金属熱源から熱電変換モジュールへの入熱に必要な受熱板と熱電変換モジュールの基板及び/または受熱板と金属熱源との接触面積をさらに増大させることができる。
本発明の熱電変換発電装置の構造の一実施の形態を示す側面図である。 本発明の熱電変換発電装置における接触面積の増大を図る例の説明図である。 従来の熱電変換発電装置の構造の例を示す側面図である。
以下、本発明の熱電変換発電装置の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以後の各図の説明において、同一の箇所については同一の符号を付すこととする。
図1は本発明の熱電変換発電装置の構造の一実施の形態を示す側面図である。図1において、本発明の熱電変換発電装置1は、SUS、インコネルなどの耐熱金属からなる金属熱源2と例えば水冷板などの冷却機構3との間に熱電変換モジュール4が配置されている。金属熱源2としては、例えば高温のガスが流れている配管などが挙げられ、この熱を利用して発電を行うものである。
熱電変換モジュール4はアルミナなどからなるセラミックス基板5を有しており、またセラミックス基板5上に熱電変換素子6が設けられている。熱電変換素子6はp型及びn型の半導体の素子が交互に配列されており、p型及びn型の素子が対になり電極7で接続されている。
ここで本発明においては、金属熱源2と熱電変換モジュール4のセラミックス基板5との間に受熱板8が配置され、熱電変換モジュールと併せて熱電変換ユニット9が形成されている。受熱板8はセラミックス基板5に近い熱膨張率を有している材質が好ましく、例えば炭化珪素(SiC)粒子、窒化アルミニウム(AlN)粒子、あるいは窒化珪素(Si)粒子の1種若しくは数種を含むセメント板が適している。これら粒子の配合割合は高い方がよく、85wt.%以上あることが好ましい。85wt.%未満では熱伝導率が低くなって熱電変換発電装置の発電能力が低下するので本発明の目的の効果を得ることができない。
また、受熱板8は熱電変換モジュール4への入熱効率を上げるためには熱伝導率が高い方が好ましい。そのため上記の粒子の径は大きい方が粒界が少なくなり、粒子同士の接触抵抗が小さくなるので熱伝導率が高くなる。しかし、粒子の径が大き過ぎると粒子密度が減少し、強度が低下するので粒子径は1〜3mmの範囲が好ましい。
このように、受熱板8を配置することにより金属熱源2と熱電変換モジュール4のセラミックス基板5を直接接触させるよりも金属熱源2の温度勾配が少なくなり、金属熱源2の歪の発生が抑えられる。即ち、受熱板8の方に温度勾配が生じ、金属熱源2の温度勾配は大幅に軽減される。従って、金属熱源2に歪が加わることがなくなり、金属熱源2から熱電変換モジュール4への入熱のための接触面積を大きくでき、高い発電出力を得ることができる。
また、受熱板8に温度勾配がついたとしても、受熱板8は熱膨張率が小さいため金属熱源に生じるような歪を引き起こすことがないので、入熱のために必要な接触面積を確保することができる。なお、熱電変換ユニット9において、熱電変換モジュール4が例えば金属筐体内に収納されている場合であっても、受熱板8を介して金属熱源2と接触するので金属筐体はもちろん、金属熱源2にも隙間が生じるような歪が加わることはない。
表1は温度を0℃から1000℃まで上げた時の金属熱源に用いられるSUS310S、受熱板に用いられるSiC粒子を含むセメント板(商品名カーボランダム)、セラミックス基板に用いられるアルミナ基板の熱膨張率の変化(%)を表したものである。
Figure 0004950255
金属熱源の熱膨張率の変化に対し受熱板とセラミックス基板の熱膨張率の変化は25〜40%ほどの値であり、温度の影響を受けにくいことがわかる。
なお、受熱板8は高温熱源から熱電変換モジュールの基板までの熱伝導体であると共に熱抵抗体でもあることから、これを挟み込むことによって受熱板が接触する金属熱源の面の温度を上げる効果があり、また受熱板の厚さを変えることにより熱抵抗を調整することができるので、金属熱源の厚さ、材質や熱源温度などの条件を考慮して適宜な受熱板の厚さを選択することもできる。
ところで、受熱板8は上記したように温度の影響を受けにくい材質が用いられているため、金属熱源2からの熱を大きな接触面積で効率よく熱電変換モジュール4に入熱させることができるが、厳密には受熱板8の表面には細かな凹凸が多数存在している。従って、受熱板8と熱電変換モジュール4のセラミックス基板5とを接触させたとしてもこれらの間には細かな隙間が多数存在することになる。この隙間は熱の流れを低下させると共に、熱の流れを不安定にし、製品化の際に発電特性をばらつかせる要因となるので、この隙間を埋めればさらに受熱板8とセラミックス基板5との接触面積を大きくすることができ、金属熱源2からの入熱をより多く取り入れることができると共に製品の発電特性のばらつきを低減させることができる。
図2は受熱板8の表面の凹凸を平滑にし、セラミックス基板5との間の隙間を埋めて受熱板8とセラミックス基板5との接触面積をさらに大きくした例を示した図である。図2(a)は、受熱板8の表面の凹凸を埋めるために、耐熱性及び導電性を有する塗料を塗布した塗布層10が設けられている例である。この塗布層10の上にセラミックス基板5を接触させると受熱板8とセラミックス基板5との間が平滑となり、接触面積が増大するために金属熱源からの入熱効率が改善される。
耐熱性及び導電性を有する塗料としては銀(Ag)ペーストが好ましい。ここで用いられるAgペーストは、主要成分のAgの他にAgペーストを硬化させてセラミックス基板との接着を促進させる非晶質ガラスペーストが混合されている。
この塗布層10であるAgペーストの厚さはできるだけ薄い方がよく、0.05〜1.0mmの範囲であることが好ましい。0.05mm未満では受熱板8の表面の凹凸を埋めるためには不十分であり、1.0mmを超えるとAgペーストの表面に亀裂が生じてくる虞があるからである。
また、図2(b)は、図2(a)に示すAgペーストの上にさらに耐熱性及び導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層11が設けられている例である。このように塗布層10の上にさらに金属層11を設けると受熱板とセラミックス基板との間がさらに平滑になり、接触面積がより増大し、金属熱源2からの入熱効率がさらに高くなる。
金属層11は金属箔若しくは金属板からなり、材質として好ましくは銀(Ag)が選択される。このようなAg箔若しくはAg板の厚さは0.02〜1.0mmの範囲であることが好ましい。0.02mmより薄くなるとAgペーストの硬化時の収縮に耐えきれず表面に凹凸が生じることがあり、また1.0mmよりも厚くなると平滑化への寄与が少なくなり、また熱抵抗になってしまう虞もあるからである。
図2で説明した実施の形態においては、塗布層10及び金属層11を受熱板8と熱電変換モジュール4のセラミックス基板5との間に設けた例を示しているが、塗布層10あるいは塗布層10と金属層11を受熱板8と金属熱源2との間に設けてもよい。また受熱板8の両面に塗布層10あるいは塗布層10と金属層11を設けてもよい。
なお、図2で説明した実施の形態において、図2(a)における塗布層10及び図2(b)における塗布層10、金属層11はいずれもセラミックス基板5及び熱電変換素子6とともに熱電変換ユニット9を形成している。
次に、本発明の熱電変換発電装置を用いて熱電変換モジュールの両セラミックス基板間の電圧(開放電圧)及び温度差を測定した。測定に際しての諸条件は下記の通りである。
金属熱源 高温熱源に取り付けられたSUS310S製ハッチ扉
金属熱源(ハッチ扉)のサイズ 120mm×240mm×9mm(厚さ)
熱電変換モジュール 24対アルミナ基板モジュール
アルミナ基板サイズ 110mm×220mm×1mm(厚さ)
熱電変換素子 p型 CaCo9、n型 LaNiO
熱電変換素子の高さ 5mm
冷却機構 銅製水冷板
冷却機構(銅製水冷板)のサイズ 120mm×220mm×15mm(厚さ)
受熱板 カーボランダム板(SiC粒子を含むセメント板)
受熱板のサイズ 120mm×220mm×11mm(厚さ)
上記の条件において、実施例として(1)受熱板のみ、(2)受熱板+塗布層(Agペースト)、(3)受熱板+塗布層(Agペースト)+金属層(Ag箔、厚さ20μm)、(4)受熱板+塗布層(Agペースト)+金属層(Ag板、厚さ300μm)の構造の熱電変換発電装置及び比較例として(1)受熱板を設けない従来の構造、(2)受熱板の厚さを薄くした(2mm)構造の熱電変換発電装置についてそれぞれ開放電圧及び温度差を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004950255
表2の値から、受熱板を設けない比較例1の従来の構造の熱電変換発電装置及び受熱板の厚さを薄くした(2mm)比較例2の構造の熱電変換発電装置では開放電圧が小さく、また温度差も小さいので発電出力が十分ではないことがわかる。これらの比較例で用いた熱電変換発電装置を金属熱源から取り外し観察したところ、金属熱源に塑性変形に至る歪みが生じており、結果として熱電変換モジュールとの間に隙間が生じていた。
一方、本発明の熱電変換発電装置については、実施例1の厚さ11mmの受熱板のみの場合でも比較例1及び比較例2に比べて高い開放電圧と温度差を示しており、金属熱源に歪が生じておらず、熱電変換モジュールへの入熱が効率よく行われていることが明らかである。
また、実施例1に対してAgペーストを塗布した実施例2の方が開放電圧も温度差もさらに大きくなっており、平滑化を行うことによってより高い効果が得られていることがわかる。
このような実施例2に対してAgペーストの上にAg箔若しくはAg板を設けた実施例3及び実施例4の方がさらに開放電圧も温度差も大きくなっており、平滑化がより促進され、接触面積の増大化が図られていることが明らかであり、金属層を設けた方がより大きい発電出力を得られることが示された。
なお、実施例3と実施例4とでは大きな差が見られず、金属層は金属箔でも金属板でも同様の効果を奏することができ、目的とする熱電変換発電装置に応じてどちらかを適宜選択すればよい。
以上より、従来の熱電変換発電装置に比べて本発明の熱電変換発電装置は、金属熱源と熱電変換モジュールとの間に受熱板を設けたので、金属熱源と熱電変換モジュールの接触面積を大きく取ることができ、金属熱源から熱電変換モジュールへの入熱が効率よく行われる。
さらに、耐熱性、導電性を有する塗料を塗布した塗布層を設けたり、やはり耐熱性、導電性を有する金属層を設けたりすることにより、金属熱源と熱電変換モジュールとの間の平滑化を図ることができ、金属熱源と熱電変換モジュールの接触面積をさらに大きくすることができ、より高い入熱効率を得ることができ、ひいては発電出力の大幅な向上を図ることができる。
1 熱電変換発電装置
2 金属熱源
3 冷却機構
4 熱電変換モジュール
5 セラミックス基板
6 熱電変換素子
7 電極
8 受熱板
9 熱電変換ユニット
10 塗布層
11 金属層

Claims (11)

  1. 金属熱源と冷却機構の間に熱電変換モジュールを配置し、前記金属熱源と前記冷却機構との間の温度差を利用して発電出力を得る熱電変換発電装置において、前記金属熱源と前記熱電変換モジュールの基板との間に炭化珪素(SiC)粒子、窒化アルミニウム(AlN)粒子、窒化珪素(Si )粒子から選択された1種若しくは数種を含むセメント板である受熱板が配置されていることを特徴とする熱電変換発電装置。
  2. 前記セメント板は前記粒子の配合割合が85wt.%以上であることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  3. 前記粒子の粒子径は1〜3mmであることを特徴とする請求項または請求項記載の熱電変換発電装置。
  4. 前記受熱板の前記金属熱源側若しくは前記熱電変換モジュールの基板側の少なくとも一方の面に耐熱性を有しかつ導電性を有する塗料が塗布された塗布層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項までに何れかの請求項に記載の熱電変換発電装置。
  5. 前記塗布層の上にさらに耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層が設けられていることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  6. 前記耐熱性を有しかつ導電性を有する塗料が塗布された塗布層は銀(Ag)ペーストからなることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  7. 前記塗布層の厚さは0.05〜1.0mmであることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  8. 前記耐熱性を有しかつ導電性を有する金属箔若しくは金属板からなる金属層は銀(Ag)からなることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  9. 前記金属箔若しくは金属板の厚さは0.02〜1.0mmであることを特徴とする請求項記載の熱電変換発電装置。
  10. 前記熱電変換モジュールは、p型酸化物系半導体及びn型酸化物系半導体からなる熱電変換素子により構成されていることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれかの請求項に記載の熱電変換発電装置。
  11. 前記酸化物系の熱電変換素子は、前記p型酸化物系半導体が、ナトリウムコバルト酸化物、カルシウムコバルト酸化物またはカルシウムビスマスコバルト酸化物から選択された1種であり、前記n型酸化物系半導体が、酸化亜鉛、ランタンニッケル酸化物、カルシウムマンガン酸化物またはストロンチウムチタン酸化物から選択された1種であることを特徴とする請求項10記載の熱電変換発電装置。
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