JP4949929B2 - コード入りゴムテープの製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数のコードを並べた状態でゴム被覆してテープ状とするコード入りゴムテープの製造方法に関するものである。
図9および図10に示すように、この種のゴムテープ9は、スクイーズポンプのポンピングチューブ等のゴム被覆製品Aの表面に螺旋状に巻き付けられ、ポンピングチューブAの補強層を形成するために使用されることがある。この補強用ゴムテープ9は、スチールコードやナイロン、ポリエステル、アラミド繊維等の合成繊維からなる補強用コード4をゴムによりトッピング(被覆)し、テープ状に成形されるが、この際、巻き付ける被成形体の形状によりゴム被覆コード4の密度変換が必要な場合がある。
例えば、ゴム被覆製品Aが図9、図10に示すポンピングチューブである場合、その吐出側において、内部を通るコンクリートの流速を高めるように、先端部に向かうにつれてポンピングチューブ径を細くした円錐台形状(大径側直径D1、小径側直径D2、長さL)のものが知られている(特許文献1参照)。
そのポンピングチューブAの外表面に補強用ゴムテープ9を螺旋状に巻き付ける場合、ポンピングチューブAの内圧による変形や捩れを抑制するために、ゴムテープ9は、そのコード角θがポンピングチューブAの管軸方向のどの点においても一定(例えば、静止角である55度)のバイアスに貼り付けられるのが望ましい。そのため、円錐台形状においては、小径側でコード4を密に、大径側でコード4を疎にする必要がある。
このように、大径側から小径側に向かってコード間隔(コード密度)およびテープ幅を変更する方法として、特許文献1には、各コードを保持する挟持ローラのガイドピッチの異なるものを2種類用意し、その間に存在する複数本のコードに対して未加硫ゴムを被覆することが開示されている。
特開平11−058544号公報
しかし、2種類の挟持ローラ間のコードに未加硫ゴムを被覆する方法では、円錐台形状のテーパ角が変更されるごとに、異なるガイドピッチの挟持ローラを用意しなければならない。
また、円錐台形状の軸方向長さが長く、その補強用ゴムテープを製造するための2種類の挟持ローラ間の距離が長くなる場合には、その間に存在するコード間隔が所望の間隔に正確に保持されるとは限らない。したがって、2種類の挟持ローラを使用したコード密度およびテープ幅変換方法は、必ずしもゴムテープの製造方法として最良のものとは言えなかった。
そこで、本発明は、上記に鑑み、円錐台形状など所望の外形に容易に成形可能で、かつテープ幅に合わせてコード間隔を正確に変換することが可能なコード入りゴムテープの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ゴム被覆ヘッドに配列形成された複数のダイス孔から送り出された配列状態のゴム被覆コード群(以下、コード群と略する)を引取手段によって引取る際に、ゴム被覆ヘッドと引取手段との間にコード群を両側から挟み込む挟持ローラを設け、挟持ローラの回転軸をゴム被覆コードの配列方向に対して傾斜させてゴム被覆コード群をねじることにより、コード間隔(密度)およびコード群の幅を同じ倍率で正確に変換することができることを見いだした。
上記方法によりコード入りゴムテープの外形を所望の形状に成形するには、予め傾斜角度とコード群幅の変換量の関係を把握することが必要とされる。そこで、挟持ローラを一定の傾斜速度(rad/s)で傾斜させたときの傾斜角度を横軸に、コード群幅の変換量を縦軸にとってグラフ化すると、両者の間に比例関係が成立するとの予想に反して、傾斜角度が0°から所定の角度までの範囲においては、傾斜角度が大きくなるにしたがって傾きが次第に増加する曲線を描き、傾斜角度が所定角度以上になるとその傾き、すなわち、傾斜角度1°当たりのコード群幅の変換量が一定値に近づいてグラフは直線に近づいていくことが判明した。なお、一定の傾斜速度(rad/s)で傾斜させているため、横軸に時間をとっても同形のグラフが得られる。
この理由については明らかではないが、傾斜角度が小さいうちは、ゴム被覆コードのねじれによって生じるテンションがさほど大きくないうえに、ゴム被覆コードと回転ローラとの間に摩擦抵抗が働くことなどが原因と思われた。
本発明は、上記知見を基になされたものであり、ゴム被覆ヘッドに配列形成された複数のダイス孔から送り出された配列状態のゴム被覆コード群を、引取手段によって引取る間にテープ状に成形するゴムテープの製造方法であって、前記ゴム被覆ヘッドと引取手段との間に設けた挟持ローラにより、前記コード群を両側から挟み込み、前記挟持ローラの回転軸をゴム被覆コードの配列方向に対して所定角度以上で傾斜させて前記コード群をねじることにより、前記挟持ローラの上流側の前記コード群の幅に対し、前記挟持ローラの下流側の前記コード群の幅を変化させることを特徴とする。なお、ここで、ゴム被覆コードの配列方向とは、挟持ローラを介さずに引取手段によって引き出されるゴム被覆コード群におけるゴム被覆コードの配列方向を意味する。
上記構成によれば、所定角度以上では傾斜角度とコード群幅の変換量との間におおよそ比例関係が成立するため、傾斜角度の差から容易にコード群幅の変換量を算出することが可能となり、これによりゴムテープを円錐台形状など所望の外形に成形容易で、かつテープ幅に合わせてコード間隔を正確に変換することが可能なコード入りゴムテープを提供することができる。
具体的に、コード入りゴムテープの外形を円錐台形状とする場合、挟持ローラの傾斜速度(rad/s)を一定にしたときの単位時間当たりのコード群幅の変換量が一定になることから、コード群の引出速度を一定とすることによって、円錐台形状のコード入りゴムテープを容易に得ることができる。
そして、いったん設定した傾斜ローラの傾斜速度やコード群の引出速度は途中で調節する必要がない。なお、挟持ローラの傾斜角度を一定にすれば、一定幅のコード入りゴムテープを得ることも可能である。
これに対して、挟持ローラを傾斜角度0°から傾斜させた場合、前述のごとく、所定角度までは時間とコード群幅の変換量との関係を示すグラフは曲線を描くため、円錐台形状のゴムテープを得ることはできない。
従って、挟持ローラを傾斜角度0°から傾斜させる場合にコード入りゴムテープの外観を円錐台形状にするには、コード群の引出速度を一定にして傾斜速度を調節するか、あるいは、傾斜速度を一定にしてコード群の引出速度を調節することが必要となるが、コード群の引出速度と挟持ローラの傾斜速度とを関連付けて制御するのは非常に煩雑となる。
挟持ローラの傾斜角度は、上記所定角度以上の角度に設定することを前提として、当初の傾斜角度よりも更に角度を大きくすることでテープ幅を狭くすることができ、逆に当初の傾斜角度よりも角度を小さくすることでテープ幅を広くすることも可能である。所定角度としては、傾斜角度が5°〜25°の範囲の一点とするのが好ましく、特に傾斜角度10°〜20°の範囲の一点とするのがより好ましい。
本発明では、コード群はダイス孔から送り出された時点で互いに接することでテープ化するようにしてもよいし、挟持ローラによってコード間距離が変化した時点で互いに接することによりテープ化するか、挟持ローラの下流側でテープ化するようにしてもよい。その場合の挟持ローラの下流側のコード群の幅とはテープ幅を意味することになる。
挟持ローラとしては、一対の回転ローラを互いの回転軸が平行になるように配置したものを用いることができる。この場合、両回転ローラ間にコード群を挟むようにすればよい。上記構成の挟持ローラは、ローラ回転軸、すなわち、各回転ローラの回転軸がコード群の引出方向に直交するように設置される。
ただ、ゴム被覆コード群の幅及びゴム被覆コード間隔を正確に変換するには、傾動中心に向って収束するゴム被覆コードの移動距離ができるだけ短いほうが望ましい。そこで、本発明においては、一対の円筒状の回転ローラからなる挟持ローラにおいて、回転ローラの回転軸に平行であって、両回転軸の中間を通る挟持ローラ中心線が、前記ゴム被覆コード群の引出方向中心線を通過するように配され、挟持ローラがゴム被覆コード群の引出方向中心線を中心に傾斜するようにし、このようにしてコード入りゴムテープをねじることによりテープ幅をより正確に変換することが可能となる。
本発明では、ゴム被覆ヘッドに配列形成された複数のダイス孔から送り出された配列状態のコード群を引取手段によって引取る際に、ゴム被覆ヘッドと引取手段との間にコード群を両側から挟み込む挟持ローラを設け、挟持ローラの回転軸をゴム被覆コードの配列方向に対して所定角度以上で傾斜させてコード群をねじることにより、外観が円錐台形状で、かつコード間隔を正確に変換することができるコード入りゴムテープの製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るコード入りゴムテープの製造方法を実施するための製造装置を示す概略図である。なお、図1においては、製造装置を上方からみた斜視図として表している。本発明において使用されるコード入りゴムテープの製造装置は、例えば、ポンピングチューブなどの円錐台形状のゴム被覆製品Aに巻き付けるためのコード入りゴムテープを製造するものである。
この製造装置は、図1に示すように、押出ダイス2を有するゴム被覆ヘッド3を備えたゴム被覆機と、ゴム被覆ヘッド3に導入された複数のコード4を、配列した状態の複数のゴム被覆コード5からなるゴム被覆コード群10として押出ダイス2から引き出す引取手段としての引取ローラ6と、ゴム被覆ヘッド3と引取ローラ6との間に配置され、ゴム被覆コード群(コード群)10の幅及びゴム被覆コード5の間隔を変化させるための挟持ローラ7とを備えている。
ゴム被覆機は、ゴム被覆ヘッド3と、ゴム被覆ヘッド3の基部3a側に接続される図示しないゴム押出機とを備えており、ゴム押出機から混練された被覆ゴムが矢印Bの方向でゴム被覆ヘッド3に供給されるようになっている。
ゴム被覆ヘッド3の一側面には、押出ダイス2が取付けられており、押出ダイス2には被覆ゴムの供給方向Bの上流側から下流側に沿って複数のダイス孔8が配列形成されている。ダイス孔8を配列形成するには、具体的にダイス孔8を一定間隔で直線上に一列に並べて形成することができるし、千鳥状の二列に並べて形成することも可能である。なお、本実施形態では、ダイス孔8は千鳥状の二列に並べて形成されている。
本発明で用いられるコード4の種類は特に制限はなく、ナイロンやポリエステル、レーヨン、アラミド、スチール等からなるコードを用いることができる。その中でも特に、コアストランドを有さず、シースストランドを撚り合わせた中空構造のスチールコードを用いれば、ゴムの付着量が均一でコード内部までゴムが含浸したゴム被覆コード5を得ることが可能となる。
ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2側、すなわち、ゴム被覆ヘッド3の出口側には、引取ローラ6が配置されている。そして、ゴム被覆ヘッド3に入線された複数のコード4は、略平行、かつ並んだ状態でゴム被覆ヘッド3内を通過し、押出ダイス2に配列形成された複数のダイス孔8からゴム被覆コード5が配列したコード群10として引取ローラ6に向って引き出される。
本実施形態では、引取ローラ6は、ゴム被覆コード5をダイス孔8の軸線方向に引き出すように配置されている。引取ローラ6は、3本1組のローラ6a、6b及び6cから構成され、各ローラ6a、6b及び6cは、それぞれの回転軸が配列体10の引き出し方向Cに対して直交する方向で、かつ引出方向Cに沿って千鳥状に配置されている。ゴム被覆コード群10は、これらのローラ6a、6b及び6cに掛けまわされており、引取ローラ6の回転によりゴム被覆ヘッド3から引き出される。
挟持ローラ7は、ゴム被覆ヘッド3と引取ローラ6の間に設置されており、円筒状で同形の一対の回転ローラ12、12から構成されている。一対の回転ローラ12、12は、ゴム被覆コード群10を挟んで対向するように配置されており、ローラ回転軸13がゴム被覆コード群10の引出方向Cに対して直交するように設置されている。
挟持ローラ7において、回転ローラ12、12間の隙間は、ゴム被覆コード5の厚みと同じか当該厚みよりもやや広くなるように設定されており、これにより、ゴム被覆コード5が回転ローラ12、12間の隙間を回転軸13方向にスライド可能とされている。
図2は、挟持ローラ7を示す正面図である。挟持ローラ7は、一対の回転ローラ12、12を互いのローラ回転軸13が平行になるように配置し、両回転ローラ12、12間の隙間にコード群10を挟むようになっている。
そして、ローラ回転軸13に平行であって、両回転軸13、13のちょうど中間を通る線が挟持ローラ中心線14とされている。すなわち、挟持ローラ7の中心線14は、回転軸13、13の間の間隔Lとしたときに、両方の回転軸13、13からL/2離れた位置を通る線とされている。
図3は、図1におけるA-A断面図である。ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2から送り出されたゴム被覆コード5は、矢印Dの方向に配列した状態でゴム被覆コード群10として引き出される。
ダイス孔8は、被覆ゴム供給方向Bに沿って上流側から下流側に千鳥状の二列に並べて形成されているが、図3では、ゴム被覆コード5の断面と一致して隠れた状態となっている。ダイス孔8の配列方向とゴム被覆コード5の配列方向はともに矢印Dの方向となっている。
次に、挟持ローラ7を傾斜させたときの態様について図4を基に説明する。図4は、ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2を正面に見たときの挟持ローラ7とゴム被覆ヘッド3との位置関係を示す図である。前述のごとく、挟持ローラ7は、ローラ回転軸13がコード群10の引出方向Cに対して直交するように設置されており、かつ、挟持ローラ7の中心線14がコード群10の引出方向中心線15を通過するように配されている。そして、挟持ローラ7はコード群10の引出方向中心線15を中心にローラ中心線14が傾斜可能とされている。
挟持ローラ7の傾斜角度は、ゴム被覆コード5の配列方向Dを基準にして表される。具体的に図4における挟持ローラ7の傾斜角度は、挟持ローラ中心線14と、挟持ローラ7を介さずに引取ローラ6によって引き出されるコード群10におけるゴム被覆コード5の配列方向Dとがなす角度αとなる。
次に、挟持ローラ7を傾斜させたときにコード入りゴムテープのコード間隔(密度)およびテープ幅を同じ倍率で変換することができるメカニズムについて図面を基に説明すると、図5は図4において回転ローラの表面に沿って配列したゴム被覆コードを示す模式図である。ゴム被覆コード5は挟持ローラ7の傾斜角度αが0°のとき、破線で示す回転ローラ12の表面に配列した状態とされる。
本図では、傾動中心15から近い位置X1と、傾動中心15から離れた位置x2に配されたゴム被覆コード5を例に説明する。なお、X1及びX2に配されたゴム被覆コード5は、それぞれ図面の裏面側に設置されたゴム被覆ヘッド3から図面の表面側に設置された引取ローラ6に向けて張架された状態となっている。
このような状態で、挟持ローラ7の表面12を角度αだけ傾斜させると(実線部分)、ゴム被覆ヘッド3と引取ローラ6との間に張架されたゴム被覆コード5の中間部分が回転ローラ12によってY1、Y2の位置までそれぞれ押し上げられる。すると、ゴム被覆コード5には、引取ローラ6との間のゴム被覆コード5の長さが最短で最も安定な位置である元のXの位置に向かって戻ろうとする力がはたらくことになる。ところが、回転ローラ12の表面は傾斜した状態であるためにXの位置まで戻ることができず、結果的にこの傾斜状態においてゴム被覆ヘッド3と引取ローラ6との間のゴム被覆コード5の長さが最短となるZ1、Z2の位置まで移動することになる。
また、図5より、X1、Z1及び傾動中心15を結ぶ三角形と、頂点X2、Z2及び傾動中心15を結ぶ三角形とは相似していることから、コード間隔(密度)およびテープ幅を同じ倍率で変換することができる。
次に、本発明に係るコード入りゴムテープの製造方法について説明する。先ず、上記構成のコード入りゴムテープの製造装置において、所定の本数のコード4をゴム被覆ヘッド3に入線する。ゴム被覆ヘッド3に導入されたコード4はゴム押出機から押し出された被覆ゴムによって被覆され、引取ローラ6によってダイス孔8から引き出される。
このとき、挟持ローラ7の傾斜角度を0°にしておくと、ゴム被覆コード群10は、ダイス孔8から引き出されたときの幅(H1)で引取ローラ6まで引き出され、幅H1のコード入りゴムテープ9が得られる。
次に、テープ幅を正確に変換するために、傾斜角度を変化させたときのテープ幅の変換量について予め把握しておくことが必要となる。具体的には、挟持ローラ7を一定の傾斜速度で傾斜させ、そのときのテープ幅の変換量を測定すればよい。本実施形態では、傾斜ローラ7の傾斜速度を2.9×10-4(rad/s)、すなわち、1分当たり1°ずつ傾斜させたときのテープ幅の変換量を測定した。
なお、その他のコード入りゴムテープの製造条件としては、コード4としては160本のスチールコードを用い、厚み2.2mmにてトッピングを行い、幅330mmに配列した160本のコード群10を挟持ローラ7に挟んでその幅(テープ幅)を変換した。その結果を図6に示す。
図6において、傾斜角度15°を境にグラフを二分すると、傾斜角度0°以上15°未満の範囲では、傾斜角度が大きくなるにしたがって傾きが次第に増加する曲線状となるのに対して、傾斜角度15°以上の範囲では、グラフの傾きが一定値に近づく、すなわち直線に近づいているのが分かる。
よって、傾斜角度15°以上の範囲において、一定の傾斜角度及び一定のコード群10引出速度にてコード入りゴムテープを製造すれば、図7に示すように、一端側のテープ幅が幅広のH2で、他端側に向けてテープ幅がH3まで徐々に小さくなるテーパ状のコード入りゴムテープ9を得ることができる。なお、このコード入りゴムテープ9はテープ幅が小さくなるにしたがって、コード密度は密になっている。上記330mm幅のコード群10を15°傾斜させた点をH2とすれば、図5より傾斜角度15°におけるコード幅変換量が12mmであることから、H2は318mmとなる。
また、図7においてH2が330mm、H3が300mm、そして長さlが7.5mのゴムテープを製造する場合、傾斜角度0°から傾斜を開始したときには、コード群幅を30mm変換するには24分かかる。
ところが、傾斜角度を所定角度の15°から傾斜開始したときには、同じコード群幅を30mm変換するのに13.5分という短時間で済むという利点を有する。なお、この場合は挟持ローラ7が15°傾斜した状態でコード群幅が330mmになるように、予めそのことを見越してダイス孔の幅を大きめに設定しておくことが必要となる。
引取ローラ6まで引出されたコード入りゴムテープ9は、回転ドラムの周上に巻き付けられる。回転ドラムは、円錐台形状のゴム被覆製品Aを形成したものであってもよいし、製造したゴムテープを巻き付けて保存するロールであってもよい。
コード入りゴムテープ9を円錐台形状のゴム被覆製品Aに巻き付ける場合、図8に示すように、ゴムテープ9はゴム被覆製品Aの軸線方向に対して同じ角度(図10の角度θ)に傾斜して巻き付けることができる。ゴム被覆製品Aの被補強面は特に限定されるものではなく、テーパ状のマンドレル表面に形成された内面ゴム層、中間ゴム層あるいは表面ゴム層のいずれの層を被補強面としてもよい。ゴムテープをゴム被覆製品Aとしては、円錐台形状のポンピングチューブのほかに異径ゴム配管継手やゴムホース等を挙げることができる。
また、本実施形態では、テーパ状のゴムテープを製造しているが、任意の角度で挟持ローラ7の回転をとめることで、様々な幅のゴムテープを製造することもできる。
本発明に係るコード入りゴムテープの製造方法を実施するための装置の概略図 図1における挟持ローラを示す正面図 図1におけるA-A断面図 挟持ローラとゴム被覆ヘッドとの位置関係を示す図 図4における回転ローラ表面上のゴム被覆コードを示す模式図 傾斜角度(時間)と、コード群幅変換量との関係を示すグラフ 図1の製造装置で製造された円錐台形状のゴムテープの平面図 図7のゴムテープを螺旋状に巻き付けたゴム被覆製品の平面図 テーパ状ゴムホースにおけるゴムテープの巻き付け方を示す斜視図 図9の平面図
符号の説明
2 押出ダイス
3 ゴム被覆ヘッド
4 コード
5 ゴム被覆コード
6 引取ローラ
7 挟持ローラ
8 ダイス孔
9 コード入りゴムテープ
10 ゴム被覆コード群
12 回転ローラ
13 回転ローラの回転軸
14 挟持ローラの中心線
15 ゴム被覆コード群の引出方向中心線
A ゴム被覆製品
B ゴム供給方向
C ゴム被覆コード群の引出方向
D ゴム被覆コードの配列方向

Claims (5)

  1. ゴム被覆ヘッドに配列形成された複数のダイス孔から送り出された配列状態のゴム被覆コード群を、引取手段によって引取る間にテープ状に成形するゴムテープの製造方法であって、前記ゴム被覆ヘッドと引取手段との間に設けた挟持ローラにより、前記コード群を両側から挟み込み、前記挟持ローラの回転軸をゴム被覆コードの配列方向に対して所定角度以上で傾斜させて前記コード群をねじることにより、前記挟持ローラの上流側の前記コード群の幅に対し、前記挟持ローラの下流側の前記コード群の幅を変化させることを特徴とするコード入りゴムテープの製造方法。
  2. 前記コード群の引取速度及び挟持ローラの傾斜速度を一定にすることによって外形を円錐台形状にすることを特徴とする請求項1記載のコード入りゴムテープの製造方法。
  3. 前記所定角度は、傾斜角度が5°〜25°の範囲の一点であることを特徴とする請求項1又は2記載のコード入りゴムテープの製造方法。
  4. 前記挟持ローラは、一対の回転ローラを、互いの回転軸が平行で、かつ前記コード群の引出方向に対して直交するように配置してなり、挟持ローラ間の隙間に前記コード群を挟むようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のコード入りゴムテープの製造方法。
  5. 前記回転ローラの回転軸に平行で、回転ローラ間の中間を通る挟持ローラ中心線が、前記コード群の引出方向中心線を通過するように設けられ、前記挟持ローラが、前記コード群の引出方向中心線を中心に傾斜するようにしたことを特徴とする請求項4記載のコード入りゴムテープの製造方法。
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