JP4795811B2 - コード入りゴムテープの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のコードを並べた状態でゴム被覆してテープ状とするコード入りゴムテープの製造装置に関するものである。
図15及び図16に示すように、この種のゴムテープ9は、スクイーズポンプのポンピングチューブ等のゴム被覆製品Aの表面に螺旋状に巻き付けられ、ポンピングチューブAの補強層を形成するために使用されることがある。この補強用ゴムテープ9は、スチールコードやナイロン、ポリエステル、アラミド繊維等の合成繊維からなる補強用コード4をゴムによりトッピング(被覆)し、テープ状に成形されるが、この際、巻き付ける被成形体の形状によりゴム被覆コード4の密度変換が必要な場合がある。
例えば、ゴム被覆製品Aが図15及び図16に示すポンピングチューブである場合、その吐出側において、内部を通るコンクリートの流速を高めるように、先端部に向かうにつれてポンピングチューブ径を細くした円錐台形状(大径側直径D1、小径側直径D2)のものが知られているが、そのポンピングチューブAの外表面に補強用ゴムテープ9を螺旋状に巻き付ける場合、ポンピングチューブAの内圧による変形や捩れを抑制するために、ゴムテープ9は、そのコード角度θがポンピングチューブAの管軸方向のどの点においても一定(例えば、静止角である55度)のバイアスに貼り付けられるのが望ましい。
コード角度θを一定に保って巻き付ける場合、円錐台形状においては、小径側でコード4を密に、大径側でコード4を疎にする必要がある。
コード角θを一定に保って、ゴムテープ9をその側端同士を突き合わせつつ、互いに重ならないように螺旋状に巻き付ける場合、大径側から小径側に向かうほど螺旋ピッチが小さくなるので、大径側から小径側に向かうほどコード間隔およびテープ幅Hが小さくなるようなテーパ状のコード入りゴムテープが必要となる。
このように、大径側から小径側に向かうほどコード間隔およびテープ幅Hが小さくなるようなテーパ状のコード入りゴムテープを製造する方法として、特許文献1には、各コードを保持する傾斜ローラのガイドピッチの異なるものを2種類用意し、その間に存在する複数本のコードに対して未加硫ゴムを被覆する方法が開示されている。
特開平11―058544号公報
しかし、2種類の傾斜ローラ間のコードに未加硫ゴムを被覆する方法では、円錐台形状のテーパ角が変更されるごとに、異なるガイドピッチの傾斜ローラを用意しなければならない。
また、円錐台形状の軸方向長さが長く、その補強用ゴムテープを製造するための2種類の傾斜ローラ間の距離が長くなる場合には、その間に存在するコード間隔が所望の間隔に正確に保持されるとは限らない。したがって、2種類の傾斜ローラを使用したコード密度およびテープ幅変換方法は、必ずしもゴムテープの製造方法として最良のものとは言えなかった。
本発明は、上記に鑑み、コード間隔およびテープ幅を安価かつ正確に変換することができるコード入りゴムテープの製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るコード入りゴムテープの製造装置は、配列形成された複数のダイス孔からそれぞれゴム被覆コードを送り出すゴム被覆ヘッドと、該ゴム被覆ヘッドから前記ゴム被覆コードを配列した状態でゴム被覆コード群として引き出す引取手段とを備え、ゴム被覆ヘッドと引取手段との間に、ゴム被覆コード群を挟んでねじる傾斜ローラが設置され、該傾斜ローラは、ローラ回転軸がゴム被覆コード群の引出方向に対して直交するように配置された一対の円錐台形状の挟持ローラからなり、各挟持ローラは、ゴム被覆コード群を挟んで互いにローラ大径側端部とローラ小径側端部とが一定間隔で向き合うように逆向きに対向配置され、傾斜ローラがゴム被覆コード群の引出方向中心線を中心に傾斜可能とされたことを特徴とする。
上記構成によれば、引取手段によって引き出されたゴム被覆コード群(以下、被覆コード群と略する)を傾斜ローラで挟んでゴム被覆コードの配列方向に対して傾斜させることにより、傾斜中心から離れた位置のゴム被覆コード(以下、被覆コードと略する)ほどより高いテンションがかかることになる。
被覆コードは、テンションに応じて挟持ローラ表面上を滑動し、傾斜中心に向って収束するため、被覆コード群の幅及びゴム被覆コード間隔を変化させることが可能となる。すなわち、コード入りゴムテープのコード間隔(密度)及びテープ幅を同じ倍率で正確に変換することが可能となる。
上記構成のコード入りゴムテープの製造装置において、コード間隔及びテープ幅を変換するには、具体的に、一対の挟持ローラのローラ大径側端部を被覆コード群に押し当てる方向に傾斜させればよい。これにより、被覆コード群は、被覆コード群の引出方向中心線を中心にその両側はいずれも円錐台形状の挟持ローラのローラ大径側に当接することになり、特にゴムテープのコード密度を、隣接する被覆コード同士が接触する程度に高密度に変換する場合にも、コード密度及びテープ幅を正確に変換することが可能となる。
上記理由について簡単に説明すると、図11に示すように、被覆コード5が互いに接触しない程度のコード密度であった被覆コード群10を傾斜ローラによって被覆コード5同士が互いに接触する程度に高密度変換する場合には、図12のごとく、被覆ゴム20が変形しながらコード4同士が接近することになるが、このとき被覆ゴム20の弾性力によって被覆コード間で反発力が作用することになる。この反発力は、被覆コード群の中でも傾斜中心に向って滑動する距離が長くなる被覆コードの配列方向両端部(以下、被覆コード群の両端部という)ほど大きくなる。
上記反発力に抗して被覆コードを傾斜中心に向って移動させるためには、該被覆コードにかかるテンションを高める必要があるが、その方法としては傾斜ローラの傾斜角度を大きくすることが考えられる。すなわち、図13に示すように、ゴム被覆ヘッド3と、引取ローラ6との間に配置した挟持ローラ12を傾斜させる場合、傾斜角度0°のときに元々テンションがかかった状態の被覆コード5を、挟持ローラ12を傾斜させることによって高さhまで持ち上げることで、さらにテンションは増加することになり、テンションが大きくなるほど、被覆コードが傾斜中心に向って滑動しようとする滑動力も大きくなる。このテンションの増加分は、実線で示す被覆コード5の長さL1と破線で示す被覆コード5の長さL0の差が大きくなるほど増加する。
ところが、傾斜角度が大きくなりすぎると、挟持ローラ表面においてゴム被覆コードの転がりが発生して、コード入りゴムテープに成形したときに、テープ幅方向中央が湾曲するおそれが生じることから傾斜角度を大きくするのには限界があり、1対の傾斜ローラで変換できるコード密度は限られていた。
一方、挟持ローラ12として、最大径が図13で示す円筒状ローラよりも大きい円錐台形状ローラを用い、ゴム被覆ヘッド3と、引取ローラ6との間で該ローラの大径部に被覆コード5をかけて図13と同じ高さhまで持ち上げた状態を図14に示す。
図14のように、挟持ローラ12として円筒状ローラを用いたときの被覆コード5の長さL1と、円錐台形状ローラの大径部を用いたときの被覆コード5の長さL2とを比較すると、円錐台形状ローラを用いた方がローラの径が大きい分だけ被覆コード5の長さが長くなる。
すなわち、同じ傾斜角度であっても、円錐台形状ローラでは円筒状ローラよりも被覆コードにかかるテンションをさらに高めることができる。したがって、一対の円錐台形状のローラを、被覆コード群を挟んで互いにローラ大径側端部とローラ小径側端部とが一定間隔で向き合うように逆向きに対向配置し、ローラ大径側端部を被覆コード群に押し当てる方向に傾斜させれば、被覆コード群の両端部に位置する被覆コードを隣接する被覆コードの反発力に抗しながら効率よく被覆コードを傾斜中心に向って滑動させることが可能となり、コード密度の高いコード入りゴムテープを得ることができる。
さらに、被覆コード群における被覆コードの配列方向中央部(以下、被覆コード群の中央部という)に位置する被覆コードが接触する挟持ローラの部分は、被覆コード群における被覆コードの配列方向両端部(以下、被覆コード群の両端部という)に比べて小径となっている。したがって、被覆コード群の中央部に位置する被覆コードにかかるテンションの増加を抑制することが可能となる。
以上詳述したように、円錐台形状の挟持ローラを使用すれば、円筒状ローラを使用するときに比べ、コード密度をより高密度に変換することが可能となる。さらに、被覆コード群の中央部に位置する被覆コードについては過度の圧縮を抑制することで全体的に厚みが均一なゴムテープを得ることができる。
傾斜ローラを傾斜させる場合、ダイス孔の配列方向に対する傾斜ローラの傾斜角度が大きくなるほど、コード密度およびテープ幅の変換量も大きくなる。ただ、傾斜ローラの傾斜角度が大きくなりすぎると、前述のごとく、傾斜ローラ表面においてゴム被覆コードの転がりが発生して、コード入りゴムテープに成形したときに、テープ幅方向中央が湾曲するおそれが生じる。
そこで、本発明においては、傾斜ローラを複数設置し、被覆コードの配列方向に対する傾斜角度が、隣り合う傾斜ローラで異なるようにした。すなわち、複数の傾斜ローラを設置することにより、各傾斜ローラ間で被覆コード群の幅及び被覆コード間隔を変化させるようにした。
このとき、被覆コード群の幅及び被覆コード間隔の変化量は、隣り合う傾斜ローラの傾斜角度差によるため、各傾斜ローラ間の傾斜角度差を適当な値に設定することで、被覆コードの転がりを防止しつつ、被覆コード群の幅及び被覆コード間隔を徐々に変化させて最終的にコード密度およびテープ幅の変換量の大きなコード入りゴムテープを得ることができる。
また、本発明においては、挟持ローラとして、円錐台形ローラの大径側端部に拡径部が形成されたものを使用することも可能である。ここで拡径部とは、円錐台形状のローラ部分の傾斜度よりも大きい傾斜度で径が拡がった部分を意味し、拡径部の具体的な形状としてはラッパ形状を挙げることができる。
ただ、挟持ローラの大径側端部にのみ拡径部を形成すると、一対の挟持ローラを対向配置したときに、ローラ間の隙間を一定にすることができない。この場合、挟持ローラである円錐台形ローラの小径側端部に縮径部を形成することにより、ローラ間の隙間を一定にすることができる。
ここで、縮径部とは、円錐台形状のローラ部分の傾斜度よりも大きい傾斜度で径が縮小する部分を意味し、具体的には、一対の挟持ローラを、回転軸を平行にし、ローラの向きを逆にして対向配置し、両ローラを密着させたときに向い合う拡径部に対応した形状でローラ間に隙間が生じないような形状とされる。
上記構成の挟持ローラを使用する際には、一対の挟持ローラを回転軸を平行にし、ローラの向きを逆にして対向配置し、被覆コード群の両端部が両挟持ローラの拡径部と縮径部との間に位置するように被覆コード群を配置すればよい。このような配置で傾斜ローラ、すなわち、一対の挟持ローラを傾斜させることにより、被覆コード群の中央部よりも被覆コード群の両端部の傾斜角度を大きくすることができ、該両端部に位置する被覆コードにかかる滑動力を増加させることにより、被覆コード群全体でコード間隔をより正確に変換することが可能となる。
本発明では、ゴム被覆ヘッドと、ゴム被覆ヘッドから前記被覆コードを配列した状態で被覆コード群として引き出す引取手段との間に、被覆コード群を挟んでねじる傾斜ローラを設置し、傾斜ローラは、ローラ回転軸が被覆コード群の引出方向に対して直交するように配置された一対の円錐台形状の挟持ローラからなり、各挟持ローラは、被覆コード群を挟んで互いにローラ大径側端部とローラ小径側端部とが一定間隔で向き合うように逆向きに対向配置し、前記傾斜ローラを被覆コード群の引出方向中心線を中心に傾斜可能としたため、被覆コード群の幅及び被覆コード間隔を正確に変化させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1はコード入りゴムテープの製造装置の概略図である。本発明に係るコード入りゴムテープの製造装置は、例えば、ポンピングチューブなどの円錐台形状のゴム被覆製品に巻き付けるためのコード入りゴムテープを製造するものである。
この製造装置は、図1に示すように、押出ダイス2を有するゴム被覆ヘッド3を備えたゴム被覆機と、ゴム被覆ヘッド3に導入された複数のコード4を、配列した状態の複数の被覆コード5からなる被覆コード群10として押出ダイス2から引き出す引取手段と、ゴム被覆ヘッド3と引取手段との間に配置され、被覆コード群10の幅及び被覆コード5の間隔を変化させるための傾斜ローラ7とを備えている。なお、本実施形態においては、引取手段として引取ローラ6を用いている。
ゴム被覆機は、ゴム被覆ヘッド3と、ゴム被覆ヘッド3の基部3a側に接続される図示しないゴム押出機とを備えており、ゴム押出機から混練された被覆ゴムが矢印Bの方向でゴム被覆ヘッド3に供給されるようになっている。
ゴム被覆ヘッド3の一側面には、押出ダイス2が取付けられており、押出ダイス2には被覆ゴムの供給方向Bの上流側から下流側に沿って複数のダイス孔8が配列形成されている。ダイス孔8を配列形成するには、具体的にダイス孔8を一定間隔で直線上に一列に並べて形成することができるし、千鳥状の二列に並べて形成することも可能である。なお、本実施形態では、ダイス孔8は千鳥状の二列に並べて形成されている。
本発明で用いられるコード2の種類は特に制限はなく、ナイロンやポリエステル、レーヨン、アラミド、スチール等からなるコードを用いることができる。その中でも特に、撚り線構造のスチールコードのようにゴム含浸性が低いコードを用いれば、ゴムの付着量が均一でコード内部までゴムが含浸した被覆コード5を得ることが可能となる。
ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2側、すなわち、ゴム被覆ヘッド3の出口側には、引取ローラ6が配置されている。そして、ゴム被覆ヘッド3に入線された複数のコード4は、略平行、かつ並んだ状態でゴム被覆ヘッド3内を通過し、押出ダイス2に配列形成された複数のダイス孔8から被覆コード5が配列した被覆コード群10として引取ローラ6に向って引き出される。
本実施形態では、引取ローラ6は、被覆コード5をダイス孔8の軸線方向に引き出すように配置されている。引取ローラ6は、3本1組の円筒状のローラ6a、6b及び6cから構成され、各ローラ6a、6b及び6cは、それぞれの回転軸が配列体10の引き出し方向Cに対して直交する方向に配置され、かつ各ローラ6a、6b及び6cは引出方向Cに沿って千鳥状に配置されている。被覆コード群10は、これらのローラ6a、6b及び6cに掛けまわされており、引取ローラ6の回転によりゴム被覆ヘッド3から引き出される。
本実施形態では、傾斜ローラ7として、ゴム被覆ヘッド3と引取ローラ6との間に第一傾斜ローラ7a、第二傾斜ローラ7b及び第三傾斜ローラ7cの3つの傾斜ローラが間隔をあけて設置されている。各傾斜ローラ7a、7b及び7cは、各々円錐台形状で同形の2本の挟持ローラ12から構成されている。
挟持ローラ12の形状については、円錐台形状であれば特に制限なく使用することができるが、ローラ大径側端部12aの径が50mm〜250mm、ローラ小径側端部12bの径が40mm〜180mmで、両者の径の比率(大径側端部12a径/小径側端部12b径)=1.1〜1.5であるのが好ましく、挟持ローラ12の長さとしては、200mm〜700mmであるのが好ましい。
上記傾斜ローラ7について、第一傾斜ローラ7aを例に挙げて説明する。図2は、第一傾斜ローラ7aを示す正面図である。第一傾斜ローラ7aにおける一対の挟持ローラ12は、それぞれ被覆コード群10を挟んで互いにローラ大径側端部12aとローラ小径側端部12bとが一定間隔dで向き合うようにローラが逆向きで、かつ互いの回転軸13が平行になるように対向配置されており、ローラ回転軸13が被覆コード群10の引出方向Cに対して直交するように設置されている。
一対の挟持ローラ12、12間に形成されるスリット状の隙間dは、被覆コード5の厚みと同じか当該厚みよりもやや広くなるように設定されており、これにより、被覆コード5が挟持ローラ12、12間の隙間を回転軸13方向にスライド可能とされている。
そして、隙間dを構成する挟持ローラ12の外周縁部12cに平行で、かつ挟持ローラ12、12間の隙間dのちょうど中間を通る線が傾斜ローラ中心線14aとされている。他の傾斜ローラ7b及び7cについても同様に、隙間dを構成する挟持ローラ12の外周縁部12cに平行で、かつ挟持ローラ12、12間の隙間dのちょうど中間を通る線がそれぞれ傾斜ローラ中心線14b及び14cとされている。
図3は、図1におけるB-B断面図である。ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2から送り出された被覆コード5は、矢印Dの方向に配列した状態で被覆コード群10として引き出される。
ダイス孔8は、被覆ゴム供給方向Bに沿って上流側から下流側に千鳥状の二列に並べて形成されているが、図3では、被覆コード5の断面と一致して隠れた状態となっている。ダイス孔8の配列方向と被覆コード5の配列方向はともに矢印Dの方向となっている。
次に、傾斜ローラ7を傾斜させたときの態様について図4及び図5を基に説明する。図4は、ゴム被覆ヘッド3の押出ダイス2を正面に見たときの第一傾斜ローラ7aとゴム被覆ヘッド3との位置関係を示す図である。前述のごとく、第一傾斜ローラ7aは、ローラ回転軸13が被覆コード群10の引出方向Cに対して直交するように設置されており、かつ第一傾斜ローラ7aの中心線14aが被覆コード群10の引出方向中心線15を通過するように配されている。
そして、第一傾斜ローラ7aは、被覆コード群10の引出方向中心線15を中心にローラ中心線14aが傾斜可能とされている。第一傾斜ローラ7aを傾斜させる際には、挟持ローラ12のローラ大径側端部12aを被覆コード群10に押し当てる方向(矢印で示す反時計回り方向)に傾斜させるようにする。
図5は、挟持ローラ12間に被覆コード群10を介在させて傾斜ローラ7を傾斜させた状態を模式的に示す図である。なお、図ではわかりやすくするために挟持ローラ12間の隙間dを大きくした状態で示している。図5のように、被覆コード群10は被覆コード群10の引出方向中心線15を中心にその両側はいずれも円錐台形状の挟持ローラ12のローラ大径側が押し当たることになり、被覆コード群10の両端部に位置する被覆コード5をコード密度変換後の所定の位置までスムーズに移動させることができる。
傾斜ローラ7の傾斜角度は、被覆コード5の配列方向Dを基準にして表される。具体的に図4における第一傾斜ローラ7aの傾斜角度は、第一傾斜ローラ中心線14aと、傾斜ローラ7を介さずに引取ローラ6によって引き出される被覆コード群10における被覆コード5の配列方向Dとがなす角度αとなる。
図6は、第一傾斜ローラ7aと第二傾斜ローラ7bとの位置関係を示す図である。図6では両傾斜ローラを被覆コード群10の中心線15方向に見たときの状態を示している。本実施形態では、第一傾斜ローラ7aの傾斜角度をαとし、第二傾斜ローラ7bの傾斜角度を0°としている。
すなわち、第二傾斜ローラ7bを第一傾斜ローラ7aに対して図面上、時計回りにα°傾斜させることにより、第一傾斜ローラ7aと第二傾斜ローラ7bとの間の傾斜角度の差をαとすることで、この区間において傾斜角度差α分だけ被覆コード群10の幅及び被覆コード5間隔を変化させるようにしている。
上述のごとく、第二傾斜ローラ7bは、図面上、時計回りに傾斜させることから、挟持ローラ12の向きは第一傾斜ローラ7aと逆向きとなる。
さらに、第三傾斜ローラ7cの傾斜角度はαとされており(図示せず)、これにより第二傾斜ローラ7bと第三傾斜ローラ7cとの傾斜角度差もまたαになるように設定している。これら傾斜ローラ7a、7b及び7cのローラの傾斜前の配置の状態を図7に示す。図のように、第一傾斜ローラ7a及び第三傾斜ローラ7cの挟持ローラ12の向きが同じで、第二傾斜ローラ7bの挟持ローラ12の向きが逆向きになる。
このように、傾斜ローラ7が複数配置される場合には、各傾斜ローラ7についてその中心線14が被覆コード群10の引出方向中心線15を中心を通過するように配置し、挟持ローラ12の向きを設定する際には、各傾斜ローラ7を傾斜させるときに、挟持ローラ12の大径側端部12aが被覆コード群10に押し当たる向きにすればよい。
以上詳述したように、傾斜ローラ7を複数設置する場合においては、隣り合う傾斜ローラで傾斜角度を変化させることによって各傾斜ローラ間で被覆コード群10の幅及び被覆コード5間隔を変化させて最終的にコード密度およびテープ幅の変換量の大きなコード入りゴムテープ9を得ることができる。
引取ローラ6によって引き出された被覆コード群10は、引取ローラ6を利用して被覆コード群10を押圧してテープ状に成形することができる。さらに、引取ローラ6とは別に、被覆コード群10を挟んで押圧する押圧ローラ等の押圧手段を用いて被覆コード群10をテープ状に成形することも可能である。
上記構成のコード入りゴムテープの製造装置において、テープ幅及びコード密度を連続的に変化させたテーパ状のコード入りゴムテープ9を製造する場合について説明する。まず、所定の本数のコード4をゴム被覆ヘッド3に入線する。ゴム被覆ヘッド3に導入されたコード4はゴム押出機から押し出された被覆ゴム20によって被覆され、引取ローラ6によってダイス孔8から引き出される。
このとき、各傾斜ローラ7a、7b及び7cの傾斜角度を0°にしておくと、被覆コード群10は、ダイス孔8から引き出されたときの幅(H1)で引取ローラ6まで引き出され、幅H1のコード入りゴムテープ9が得られる。
次に、被覆コード群10の幅及び被覆コード5間隔を徐々に変化させるにあたっては、第一傾斜ローラ7aのみを連続的に傾斜させればよい。一つの傾斜ローラ7における傾斜角度は、5°〜30°が好ましく、望ましくは10°〜25°である。
この角度を超えてさらに被覆コード群10の幅及び被覆コード5間隔を小さくする場合には、第一傾斜ローラ7aを傾斜させた状態で引き続いて第三傾斜ローラ7cを連続的に傾斜させればよい。
各傾斜ローラ7a、7bおよび7cは、上述のごとく、一対ずつ傾斜させるようにしてもよいし、第一傾斜ローラ7a及び第三傾斜ローラ7cを同時に傾斜させるようにしてもよい。
本実施形態においては、ゴム被覆ヘッド3−第一傾斜ローラ7a間、第一傾斜ローラ7a−第二傾斜ローラ7b間及び第二傾斜ローラ7b−第三傾斜ローラ7c間の傾斜角度差がいずれもαになるようにするために、第一傾斜ローラ7a、第二傾斜ローラ7bおよび第三傾斜ローラ7cの傾斜角度が、α°、0°、α°になるように傾斜させているが、同じ効果を得るためには、これに限らず、例えば、第一傾斜ローラ7a、第二傾斜ローラ7bおよび第三傾斜ローラ7cの傾斜角度が、α°、0°、−α°になるように傾斜させてもよいし、α°、2α°、α°になるように傾斜させてもよい。
このように、傾斜ローラ7の傾斜角度を徐々に大きくすると、図8に示すように、一端側のテープ幅が幅広のH1で、他端側に向けてテープ幅がH2まで徐々に小さくなるテーパ状のコード入りゴムテープ9を得ることができる。なお、このコード入りゴムテープ9はテープ幅が小さくなるにしたがって、コード密度は密になっている。
引取ローラ6まで引出されたコード入りゴムテープ9は、回転ドラムの周上に巻き付けられる。回転ドラムは、円錐台形状のゴム被覆製品Aを形成したものであってもよいし、製造したゴムテープを巻き付けて保存するロールであってもよい。
コード入りゴムテープ9を円錐台形状のゴム被覆製品Aに巻き付ける場合、図9に示すように、ゴムテープ9は、ゴム被覆製品Aの軸線方向に対して同じ角度(図16における角度θ)に傾斜して巻き付けることができる。ゴム被覆製品Aの被補強面は特に限定されるものではなく、テーパ状のマンドレル表面に形成された内面ゴム層、中間ゴム層あるいは表面ゴム層のいずれの層を被補強面としてもよい。ゴム被覆製品Aとしては、円錐台形状のポンピングチューブのほかに異径ゴム配管継手やゴムホース等を挙げることができる。
また、本実施形態では、挟持ローラ12として円錐台形状のローラを使用したが、別の態様として、図10に示すように、円錐台形ローラの大径側端部12a及び小径側端部12bにそれぞれ拡径部16及び縮径部17を形成したものを使用することもできる。
拡径部16は、挟持ローラ12の中央部に形成される円錐台形部18よりも傾斜度が大きくなるように形成されている。ここで、傾斜度とは、挟持ローラ12の外周縁部とローラ回転軸13に平行な線とがなす角度を意味するものである。図では、拡径部の傾斜度θ2の方が円錐台形部18の傾斜度θ3よりも大きくなっている。
縮径部17は、一対の挟持ローラ12、12を対向配置したときに、挟持ローラの全長にわたってローラ間の隙間を一定にするために、両挟持ローラ12、12を密着させたときに挟持ローラ12間に隙間が生じないような形状に形成されている。
上記形状の挟持ローラ12を使用した傾斜ローラ7によって被覆コード群10を挟み、被覆コード群の両端部が拡径部16と縮径部17との間に位置するようにして傾斜ローラ7を傾斜させれば、被覆コード群10の中央部に比べて被覆コード群10の両端部をより大きく傾斜させることが可能となり、該両端部に位置する被覆コード5にかかる滑動力を増加させることにより、被覆コード群全体でコード間隔をより正確に変換することが可能となる。
また、本実施形態では、テーパ状のゴムテープを製造しているが、任意の角度で傾斜ローラ7の回転をとめることで、様々な幅のゴムテープを製造することができる。
本発明に係るコード入りゴムテープの製造装置の概略図 図1における第一傾斜ローラを示す正面図 図1におけるB-B断面図 第一傾斜ローラとゴム被覆ヘッドとの位置関係を示す図 傾斜ローラによってねじられたゴム被覆コード群を示す模式図 第一傾斜ローラと第二傾斜ローラとの位置関係を示す図 図1における各傾斜ローラの配置状態を示す斜視図 図1の製造装置で製造されたコード入りゴムテープの平面図 コード入りゴムテープを螺旋状に巻き付けたゴム被覆製品の斜視図 傾斜ローラ(挟持ローラ)の別の態様を示す図 挟持ローラ上の被覆コードを示す図 図11においてコード密度が高くなったときの状態を示す図 挟持ローラの傾斜による被覆コード長さの変化を示す概略図 挟持ローラの種類による被覆コード長さの差異を示す図 テーパ状ゴムホースにおけるゴムテープの巻き付け方を示す斜視図 図15の平面図
符号の説明
2 押出ダイス
3 ゴム被覆ヘッド
4 コード
5 ゴム被覆コード
6 引取ローラ
7 傾斜ローラ
8 ダイス孔
9 コード入りゴムテープ
10 ゴム被覆コード群
12 挟持ローラ
12a ローラ大径側端部
12b ローラ小径側端部
12c ローラ外周縁部
13 挟持ローラの回転軸
14 傾斜ローラの中心線
15 ゴム被覆コード群の引出方向中心線
16 拡径部
17 縮径部
18 円錐台形部
20 被覆ゴム
A ゴム被覆製品
B ゴム供給方向
C ゴム被覆コード群の引出方向
D ゴム被覆コードの配列方向

Claims (4)

  1. 配列形成された複数のダイス孔からそれぞれゴム被覆コードを送り出すゴム被覆ヘッドと、該ゴム被覆ヘッドから前記ゴム被覆コードを配列した状態でゴム被覆コード群として引き出す引取手段とを備え、前記ゴム被覆ヘッドと引取手段との間に、前記ゴム被覆コード群を挟んでねじる傾斜ローラが設置され、該傾斜ローラは、ローラ回転軸が前記ゴム被覆コード群の引出方向に対して直交するように配置された一対の円錐台形状の挟持ローラからなり、各挟持ローラは、ゴム被覆コード群を挟んで互いにローラ大径側端部とローラ小径側端部とが一定間隔で向き合うように逆向きに対向配置され、前記傾斜ローラがゴム被覆コード群の引出方向中心線を中心に傾斜可能とされたことを特徴とするコード入りゴムテープの製造装置。
  2. 前記傾斜ローラは、挟持ローラのローラ大径側端部をゴム被覆コード群に押し当てる方向に傾斜させることを特徴とする請求項1記載のコード入りゴムテープの製造装置。
  3. 前記傾斜ローラが複数設置され、各傾斜ローラは、前記ゴム被覆コードの配列方向に対する傾斜角度が、隣り合う傾斜ローラで異なることを特徴とする請求項記載のコード入りゴムテープの製造装置。
  4. 前記挟持ローラは、円錐台形ローラの大径側端部に拡径部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコード入りゴムテープの製造装置。
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