JP4948570B2 - 高圧用配管閉止治具 - Google Patents

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Description

本発明は、高圧用配管閉止治具に関するものである。
航空機の燃料給油施設において、ハイドラント方式とよばれる給油システムがある。ハイドラント方式とは、図7に例示すように、貯油タンク13、ハイドラントポンプ14、遮断弁などを備えるヘッダーピット15などを介して、地下埋設されたエプロン配管1でエプロン(駐機場)まで航空燃料を届ける給油システムで、ハイドラントバルブ16を開くことにより、必要な時にだけ必要なだけの燃料を航空機に給油することができるという特徴がある。
しかしながら、一般的に、ハイドラント方式の給油設備は、図7に例示すように、ヘッダーピット15から水平に延びるエプロン配管1が複数に分岐し、エプロン配管1に対して垂直方向に延設される立ち上がり配管2を通じて、各所のハイドラントバルブ16と連結する構造となっている。
そして、この立ち上がり配管2に腐食等の不具合が生じ、改修が必要になった場合、ヘッダーピット間(例えば、15a−15b間)の燃料供給システムを停止させる必要がある。一般的な復旧方法の場合は、立ち上がり配管2の溶接を行うために完全に燃料を抜き取る必要がある。燃料の入っているエプロン配管1内に合成ゴム等で出来た円筒形のピグを挿入し、窒素ガスで圧力をかけてエプロン配管1内を移動させることにより燃料を抜き取る。ピグを使用するには、仮設のピグ発射装置とピグ受け取り装置を設置しなければならない。また、耐圧検査範囲がヘッダーピット間(例えば、15a−15b間)の範囲となり充填する窒素量も大量になることから、改修、復旧に2週間以上を要する。この期間中に、不具合が生じていないハイドラントバルブ16は使用できないことから、航空機への燃料供給および運行に支障をきたすことになる。この点は、ハイドラント方式における大きな問題点と考えられていた。
一方、従来から、発電プラントや化学プラントなどでは、大小異なる配管が無数に配設され、重要な配管経路においては、配設後に耐圧試験を実施し、前記配管経路に洩れがないかを確認し、信頼性を確保するようにしている。
図8は、配管耐圧試験の手順を示す説明図である。同図に示すように、配管耐圧試験では、対象となる配管17の開口端部18に閉止板19を装着し、これを同図(2)に示すように溶接固定する。そして閉止板19を溶接した後は、配管端部18の反対側(管奥側)より圧力を加え、規定の圧力状態下で配管継ぎ目20などに漏れ等の障害が無いか確認するようにしている。
しかし上述した配管耐圧試験においては、その実施毎に開口端部18を溶接により塞がねばならず、その作業の労力と時間は非常に大きなものになっていた。そして溶接作業は熟練を要し、何人でも容易にできるものではなかった。また試験終了後は、溶接した閉止板19をグラインダ等で取り外すとともに、取り外した閉止板19を作業員が搬出できるように溶断する必要があった。このため閉止板19は試験毎に廃棄され、その経済性も問題となっていた。
そこで、上記の問題を解決するため、例えば、特許文献1のような配管耐圧試験用治具が提案されている。この配管耐圧試験用治具は、配管への装着が容易で且つ何度も繰り返し使用することのできるものとされている。
しかしながら、特許文献1の配管耐圧試験用治具は、構造上、同一径の配管に適用されるものであり、且つ低圧条件の耐圧試験に適用されるものである。すなわち、特許文献1の治具の場合には、通常、エプロン配管に求められる異径の配管では装着が不可能であり、また、複雑な構造からなるため、1.0Mpa以上の高圧条件には耐えられず、治具の破損が起こる。さらに、パッキンが固定式であるため、高圧条件では、密閉性が低下してしまうといった問題がある。
その他、同様の耐圧試験用治具としては、例えば、特許文献2、3などの治具も提案されているが、特許文献1と同様に、構造上、同一径の配管に適用されるものであり、且つ、高圧条件に耐え得るものではなく、密閉性にも問題がある。
また、例えば、特許文献4の耐圧試験用治具は、高圧力に対応可能とされてはいるが、密閉性は必ずしも十分とはいえない。さらに、ピストンの外周にパッキンが固定されていることから、上記特許文献1−3と同様に、異径の配管に対応することはできないという問題があることに加え、カラー、ピストンなどの部材を必要とするため、構造が複雑で、高圧力によって、これらの部材の破損が生じやすいという問題もある。
したがって、一部の異径の立ち上がり配管に不具合が生じた時に、当該立ち上がり配管を確実に閉止することができ、また、短い日数で不具合箇所の修理、配管の交換することができ、続けて、耐圧試験の実施をも可能にする高圧用配管閉止治具は、現状では全く提案されていない。
特開2000-65706号公報 特開平8-94483号公報 特開平11-241974号公報 特開平7-140035号公報
本発明は、ハイドラント方式の給油施設などで燃料が高圧流送される配管や、発電プラントや化学プラントなどの高圧ガス、液体などを流送するための配管を確実に閉止でき、高圧条件における耐圧漏洩試験を可能とし、配管への装着が容易で且つ何度も繰り返し使用することのでき、異径の配管に使用することができる高圧用配管閉止治具を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するため、第1には、断面円形状の配管内に挿入される配管閉止治具であって、ロッドの先端側に第1のフランジが設けられ、手前側に第2のフランジが設けられ、前記第1のフランジと第2のフランジの間には、配管径と略等しい径を有し、中央に開口が設けられた円板状パッキンが、前記ロッドが貫通状態で狭持されており、前記円板状パッキンは、弾性体からなり、外側面に表面側が径小となるテーパー加工が施されているとともに、裏面側のパッキン外周の内側には円状溝が形成され、さらに、中央の開口から側端部へ切開された切開部を有している配管閉止治具を提供する。
第2には、円板状パッキンを複数枚有し、各円板状パッキンは、表裏面が同一方向に一致するように狭持されている前記第1の配管閉止治具を提供し、第3には、円板状パッキンを複数枚有し、各円板状パッキンは、裏面側がロッド先端側に配置されているものと、表面側がロッド先端側に配置されているものとが組み合わされて狭持されている前記第1の配管閉止治具を提供し、第4には、ロッド上部は冶具固定用フランジに固定されていることを特徴とする前記第1から3の配管閉止治具を提供する。
さらに、第5には、円盤状パッキンは、隣接する円盤状パッキンと切開部同士が重なり合わないように挟持されていることを特徴とする前記第2または3の配管閉止治具を提供し、第6には、前記第1からのいずれかの配管閉止治具を断面円形状の配管内に挿入し、配管内の耐圧試験を行う耐圧試験方法を提供する。
本発明は、ハイドラント方式などの高圧条件に対応可能で、確実に配管内の気密性を確保することができ、配管の修理・取替えなど、気密性の確認を容易且つ確実に行うことができる。また、配管への挿入が容易で且つ何度も繰り返し使用することのできるのに加え、パッキンが破損した場合にも容易に取替えることが可能である。さらに、配管径の異なる配管や、圧力条件の変化にも、好適なパッキンを選択することで柔軟に対応することができる。さらに、パッキンの表裏面の向きを変えることで、同一配管内の気密範囲を変更することもできる。
本発明の高圧用配管閉止治具の構成と使用方法を例示する概要図である。 (A)は、円板状パッキンの表面図であり、(B)は、(A)における矢視断面図である。 中央の開口から側端部へ切開された円板状パッキンを例示する表面図である。 中央の開口から側端部へ切開された円板状パッキンの配管内への挿入方法を示す概略図である。 耐圧試験の方法を例示する概要図である。 (A)(B)(C)は、気密範囲の変更方法を例示する概要図である。 ハイドラント方式についての説明図である。 従来の耐圧試験の一例を示す概要図である。
本発明の高圧用配管閉止治具の実施形態について、ハイドラント方式における配管を例に説明するが、本発明の高圧用配管閉止治具は、発電プラントや化学プラントなどの高圧ガス、液体などを流送するための配管にも適用可能であり、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の高圧用配管閉止治具の構成と使用方法を例示する概要図である。
図1に例示するように、本発明の高圧用配管閉止治具3は、エプロン配管1から立ち上がる断面円形状の立ち上がり配管2内に挿入されることで、立ち上がり配管2を閉止するものである。
具体的には、本発明の高圧用配管閉止治具3は、ロッド4の先端側に第1のフランジ5が設けられ、手前側に第2のフランジ6が設けられ、前記第1のフランジ5と第2のフランジ6の間には、円板状パッキン7が、前記ロッド4が貫通状態で狭持されている。
そして、本発明の高圧用配管閉止治具3を使用する際には、ロッド4の上部は、立ち上がり配管2に溶接固定されたベースフランジ8の上面に固定された冶具固定用フランジ9とナット10などの固定部材を介して固定されることが好ましい。また、冶具固定用フランジ9は、Oリング11を介在させることでより確実に立ち上がり配管内の機密性を確保することができる。さらに、冶具固定用フランジ9は、プラグ12を備えていることが好ましく、このプラグ12から立ち上がり配管2内に窒素ガスなどを規定圧力まで注入することで、配管内の気密性を確認することもできる。
ここで、ロッド4は、所望の高圧条件に耐え得る材料であればよく、例えば、各種の金属材料を使用することができる。また、ロッド4の長さは、所望の配管閉止位置まで到達可能な長さを有していればよく、また、長さ調整が可能な構造であってもよい。具体的には、図1に例示するように、溶接箇所2a部に腐食等が生じ、燃料の漏洩などが確認された場合、この溶接箇所より、配管奥までロッド4を挿入して、立ち上がり配管2を閉止し、溶接箇所2aの修理、立ち上がり配管2の交換等を行うことができる。
第1のフランジ5および第2のフランジ6は、狭持する円板状パッキン7を上下から押さえることで、円板状パッキン7を安定化させ、配管2内への挿入および引き抜きを容易とするもので、円板状パッキン7を挟持した状態で、例えば、ネジなどの固定部材を用いてロッド4と固定することができる。固定部材による固定は、必ずしも強固である必要はなく、挟持される円板状パッキン7が変形および上下動可能な程度に自由度を有していることが好ましい。また、第1のフランジ5は、ロッド4と一体に形成されていてもよい。さらに、第1のフランジ5および第2のフランジ6は、立ち上がり配管2内に挿入可能で、かつ円板状パッキン7を狭持可能な形状であればよいが、好ましくは円板状であり、さらに好ましくは、立ち上がり配管2の入口径Dと略等しい大きさの内径Dを有する円板状である。また、第1のフランジ5および第2のフランジ6が立ち上がり配管2の内径と略等しい大きさの円板状である場合には、円板状パッキン7が、圧力によって破損した場合に破片が立ち上がり配管2内に飛散するのを防止することもできる。
そして、第1のフランジ5と第2のフランジ6の間には、立ち上がり配管2の径と略等しい径を有する円板状パッキン7が、前記ロッド4が貫通状態で狭持される。円板状パッキン7は、ゴムなどの弾性体からなるが、材料は、耐熱温度を考慮して、適宜選択することができる。例えば、二トリルゴムを使用すれば80℃、フッ素ゴムを使用すれば200℃程度の温度に耐え得る。また、パッキン7の厚みも、パッキンの材料、圧力等に応じて、適宜設計し得る。
図2(A)は、円板状パッキン7の表面図であり、図2(B)は、(A)における矢視断面図である。図2(A)(B)に例示するように、円板状パッキン7は、中央に、ロッド4を通すための開口7aが形成されている。この開口7aは、ロッド4が貫通可能な形状であればよく、ロッド4の形状に応じて適宜決定することができる。図2(A)(B)においては、円形の開口7aを例示している。この開口7aは、立ち上がり配管2内が加圧時には、パッキンの変形および第1のフランジによる圧迫により閉塞するため、配管内の気密性に悪影響を及ぼすことはない。
さらに、円板状パッキン7は、図2(B)に例示するように、外側面に表面側が径小となるテーパー部7bを有しているとともに、裏面側のパッキン外周の内側には、円状溝7cが形成されている。
パッキン裏面に円状溝7cが形成されていることで、円板状パッキン7の変形が容易になるため、立ち上がり配管2内にパッキンを挿入し易くなるとともに、エプロン配管1の使用時における第1のフランジ側(矢印方向)からの高圧力によって、円板状パッキン7が、円状溝7cの位置で屈曲、変形し、各パッキンのテーパー部7bが立ち上がり配管2の内壁面に強力に押し付けられることになるため、高圧に対しても確実に管内が閉止され、気密性を確保することができる。
すなわち、本発明の高圧用配管閉止治具3においては、円状溝7cが形成された円板状パッキン7の裏面が、加圧方向と対峙するように配置されることで、円板状パッキン7の変形による管内の閉止を可能としている。したがって、立ち上がり配管2の閉止に使用する場合には、少なくとも1枚、好ましくは2枚以上の円板状パッキン7を、裏面側をロッド4先端側に配置する。円板状パッキン7の枚数は、配管内の圧力に応じて適宜変更することができるが、円板状パッキン7の枚数が多い場合は、より高い密閉性を確保することができる。なお、本発明者らは、パッキン10枚で、窒素ガス3Mpaに対して十分な気密性を確保することができることを確認している。
また、円板状パッキン7のテーパー部7bの傾斜、大きさ及び円状溝7cの深さ、幅などについても、円形状パッキン7の材質、配管径、圧力等の条件に応じて適宜決定することができる。例えば、円状溝7cの深さ、幅を大きく形成すると、加圧による円板状パッキン7の屈曲も大きくなる。
一方、円板状パッキン7に円状溝7cが形成されていない場合には、加圧による屈曲、変形が不十分で、テーパー部7bによる圧迫がやや弱く、気密性を確保するのが難しい。本発明による高い気密性は、各パッキンのテーパー部7bおよび円状溝7cによる相乗的な効果として実現されるものである。
このように、本発明の高圧用配管閉止治具3は、比較的シンプルな構成であるにもかかわらず、高圧条件にも対応可能で、確実に立ち上がり配管2内の気密性を確保することができる。また、立ち上がり配管2への装着が容易で且つ何度も繰り返し使用することのできるのに加え、パッキン7が破損した場合にも容易に取替えることが可能である。さらに、径の異なる立ち上がり配管2や、圧力条件の変化にも、好適な円板状パッキン7、第1のフランジ5および第2のフランジ6を選択することで柔軟に対応することができる。
また、本発明の高圧用配管閉止治具3は、例えば、ロッド4の先端に第1のフランジ5を設けた後に、ロッド4を通して、適当な枚数の円板状パッキン7を第1のフランジ上5に配置した後、第2のフランジ6を円板状パッキン7の上に固定して組み立てることができ、このようにして組み立てた治具を、立ち上がり配管2内に挿入して所望の位置で使用することができる。
一方、別の方法としては、先端に第1のフランジ5を設けたロッド4を立ち上がり配管2内に挿入した後、ロッド4を介して、所定の枚数の円板状パッキン7を配管内に挿入し、第2のフランジ6で固定することもできる。そして、立ち上がり配管2の内部で治具を組み立てる場合には、円板状パッキン7は、例えば、図3に例示するように、中央の開口から側端部へ切開部7dを有したもの使用することができる。このように切開部7dを有する円板状パッキン7は、例えば、図4の概要図に例示するように、配管入口径が小さく、配管内径が大となっている配管に対して、容易に挿入することを可能とすることができる。すなわち、円板状パッキン7の径を配管内径とほぼ等しくした場合、径小の挿入口から円板状パッキン7を挿入するのは必ずしも容易でなく、一方、円板状パッキン7の径を小さくして配管入口から挿入する場合には、配管内の気密性を確保することが難しい。そこで、円板状パッキン7の径を配管内径とほぼ等しくし、パッキン7の中央の開口から側端部へ切開することで、この切開部7dの捻りによって、円板状パッキン7を径小の配管入口からの挿入を可能とし、挿入後は、パッキン7が元の形状に復帰するため、パッキン径が配管内径と一致し、さらに気密性を高めることができる。なお、円板状パッキン7は、切開部7d同士が互い重ならないようにフランジ5及びフランジ6で狭持することによって切開部7dが閉塞するため、配管内の気密性に悪影響を及ぼすことはない。
以上の通り、本発明の高圧用配管閉止治具3は、高圧条件においても、配管内を確実に密閉できることで、例えば、一つの立ち上がり配管2に燃料漏れなどの不具合が発生した場合、一旦燃料供給を停止した後、その立ち上がり配管2の配管の不具合箇所に配管閉止治具3を挿入し、治具挿入位置で確実に立ち上がり配管2を閉止することができるため、応急的に燃料漏れを止めることができる。上記のとおり、一般的な復旧方法によって配管の取替えなどを行う場合、配管の溶接を行うために完全に燃料を抜き取る必要があるため、ハイドラントバルブは使用不可となり、ピグなどを使用する場合には、2週間程度の日数が必要となるが、本発明の配管閉止治具を使用することにより、最小限の燃料抜きとりで修理が可能となるので、不具合の生じていないハイドラントバルブの使用不可日数を大幅に減らすことができる。なお、通常考えられる不具合であれば、3日程度で使用不可となった立ち上がり配管2を復旧させることができる。
さらに、不具合箇所の修復、配管の取替えなどを行った後は、図5に例示するようにパッキン7の表面側をロッド4の先端側に配置した本発明の配管閉止治具を挿入することで、耐圧試験を行うことができる。耐圧試験は、従来の方法でよく、簡便には、例えば、本発明の配管閉止治具3を挿入状態で、立ち上がり配管2にプラグ12から窒素ガスなどを規定圧力まで加圧して、溶接部の2aにおける漏洩の有無を確認することで、配管内の気密性を確認することができる。
また、本発明の配管閉止治具は、円板状パッキンの表裏面の向きを変えることで、同一配管内の気密範囲を変更することもできる。すなわち、例えば、図6(A)(B)に例示するように、矢印で示す加圧方向に対して、円板状パッキンの裏面が対峙するように円板状パッキンの向きを変更することで、斜線で示す気密領域を、同一配管内で変更することが可能となる。なお、図6においては、図1と同一の符号を省略している。
したがって、本発明の配管閉止治具は、同一配管における複数位置の耐圧試験を行うことができ、これは、例えば、発電プラントや化学プラントなどのように、複雑に配置された配管の耐圧試験において特に有効である。
また、円板状パッキンの表裏面の向きは、全て同じ方向を向いている場合に最も気密性が高いが、すべてのパッキン表裏面を必ずしも同じ方向とする必要はない。すなわち、図6(C)に例示するように、パッキンの表裏面を異なる向きに組み合わせることで、いずれの方向からの加圧にも対応して気密領域を変更可能とすることができるように設計することもできる。したがって、例えば、図1に例示する立ち上がり配管2に円板状パッキン7の表裏面を異なる向きに組み合わせた形態の配管閉止治具3(図6(C))を挿入した場合(図示していない)には、エプロン配管1側から圧力によって立ち上がり配管2が閉止されるため、立ち上がり配管2の不具合にともなう修理・取替えが可能で、立ち上がり配管2修理の後は、そのまま、プラグ11からガスを導入して、規定圧力における管内の漏洩の有無を確認することができる。
1 エプロン配管
2 立ち上がり配管
2a 溶接箇所
3 配管閉止治具
4 ロッド
5 第1のフランジ
6 第2のフランジ
7 パッキン
7a 開口
7b テーパー部
7c 円状溝
7d 切開部
8 ベースフランジ
9 冶具固定用フランジ
10 ナット
11 Oリング
12 プラグ
13 貯油タンク
14 ハイドラントポンプ
15 ヘッダーピット
16 ハイドラントバルブ
17 配管
18 開口端部
19 閉止板
20 配管継ぎ目

Claims (6)

  1. 断面円形状の配管内に挿入される配管閉止治具であって、ロッドの先端側に第1のフランジが設けられ、手前側に第2のフランジが設けられ、前記第1のフランジと第2のフランジの間には、配管径と略等しい径を有し、中央に開口が設けられた円板状パッキンが、前記ロッドが貫通状態で狭持されており、前記円板状パッキンは、弾性体からなり、外側面に表面側が径小となるテーパー加工が施されているとともに、裏面側のパッキン外周の内側には円状溝が形成され、さらに、中央の開口から側端部へ切開された切開部を有していることを特徴とする配管閉止治具。
  2. 円板状パッキンを複数枚有し、各円板状パッキンは、表裏面が同一方向に一致するように狭持されていることを特徴とする請求項1の配管閉止治具。
  3. 円板状パッキンを複数枚有し、各円板状パッキンは、裏面側がロッド先端側に配置されているものと、表面側がロッド先端側に配置されているものとが組み合わされて狭持されていることを特徴とする請求項1の配管閉止治具。
  4. ロッド上部は冶具固定用フランジに固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの配管閉止治具。
  5. 円盤状パッキンは、隣接する円盤状パッキンと切開部同士が重なり合わないように挟持されていることを特徴とする請求項2または3の配管閉止治具。
  6. 請求項1から5のいずれかの配管閉止治具を断面円形状の配管内に挿入し、配管内の耐圧試験を行うことを特徴とする耐圧試験方法。
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