JP4948320B2 - マルチリングrprノード装置 - Google Patents

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Description

この発明は、RPR(Resilient Packet Ring:レジリエント・パケット・リング)を構成する双方向二重リングの複数を収容するマルチリングRPRノード装置に関するものである。
双方向二重リング(以降、「RPRリング」と記す。)で構成されるRPRは、IEEE802.17にて標準化されているリング型ネットワークである。但し、IEEE802.17では、単一のRPRリングに関する規格が定められているのみで、この発明が対象とする複数のRPRリングを収容するノードについては明記されていない。ここでは、この発明の理解を容易にするため、単一のRPRリングでの各ノードの動作について説明する。
非特許文献1に示されるように、RPRは、OSI参照モデルのレイヤ2(データリンク層)のMAC(メディア・アクセス・コントロール)副層の仕様を規定しており、例えばパケット通信用のEthernet(登録商標)、同期通信用のSDH(Synchronous Digital Hierarchy:同期ディジタルハイアラーキ)のどちらにも適用可能であり、レイヤ1(物理層:PHY)を限定しない特徴を有している。
RPRリング上に配置される各ノードは、TP(Topology and Protection)フレームと呼ばれる制御フレームを、周期的にまたは自ノードやリングに変化があったときに、両リングに送信する。
このTPフレームには、各ノードがリング上に広告するそれぞれの物理アドレスが載せられている。各ノードは、それらの広告情報を収集してリング上のノード並び順を把握できるトポロジーマップを作成する。リング上にパケットを送信するノードは、トポロジーマップを参照して宛先の物理アドレスに近い系のリングを選択してRPRデータフレームを送信する。
また、このTPフレームには、各ノードが検出した障害情報(隣接ノード間のリンク障害)が載せられている。各ノードは、他ノードが送信する障害情報を常に監視することにより、リング上の障害箇所を迅速に検出し、RPRデータフレームを送出する経路を切り替える方式を用いて、障害迂回時間が最大50ミリ秒であるプロテクション機能を実現している。
以上示したトポロジーマップ作成機能、リング障害検出機能およびプロテクション機能について具体的に説明する。上記TPフレームには、初期値が255で、中継する毎に値1が減算されるTTL(Time To Alive)が設定されている。TPフレームの送信ノード以外のノードは、単に、TTLを減算して中継するだけである。送信されたTPフレームは、最終的に送信元ノードにて終端される。つまり、TPフレーム送信元ノードは、送信したTPフレームを受信すると、それを廃棄する。
(1)リング上のノード並び順の把握
RPRリングが初期状態である場合、各ノードは、TPフレームを定周期で両リングに送信する。各ノードは、受信したTPフレームのTTLを用いて自ノードから見てTPフレーム送信ノードの位置(ノード中継数)を把握し、それに物理アドレスを対応付けて、リング上のノード並び順を把握できるトポロジーマップを作成する。
(2)隣接ノード間のリンク障害の検出
各ノードは、上記のように作成したトポロジーマップから認識できた上流側に隣接する直上流ノードからのキープアライブ用フレーム不達や自ノード受信障害により、直上流ノードから自ノードまでのリンクに障害発生を検出すると、その直上流ノードとのリンク状態情報を全ノードに広告すべくTPフレームに載せて送信する。これによって、リンク間障害を検出したノードの下流側に隣接する直下流ノードを含む全受信ノードは、TPフレーム送信元ノードの受信リンク状態を把握し、上記のように作成したトポロジーマップにリング上のどのリンクが障害状態にあるかの情報を加入する。
(3)RPRデータフレームの送出方向切替によるリング障害時の障害迂回機能(プロテクション機能)
通常、各ノードは、上記のリング上のノード並び順が把握できるポロジーマップとそれに追加したリンク障害情報とを用いて、宛先ノードに到達するまでに、ノード中継数が少なく、リング障害が発生していないリングを選択してRPRデータフレームを送出する。プロテクション機能は、TPフレームから取得した障害情報から障害発生箇所を検出し、RPRデータフレームの送出方向切替までの動作時間を最大50ミリ秒という高速で実施する機能である。
ところで、この発明が対象とする複数のRPRリングを収容するノードについては、例えば、特許文献1「ノード、RPRインタフェースカードおよび光ネットワーク」に開示されたものが知られている。
すなわち、特許文献1では、支線側に接続するI/Fカードであるラインカードに、全てのRPRリングのノード配置を登録するトポロジーテーブルを設けるとともに、支線からのデータフレームに適用するRPRリングを予め選択しておき、次に処理するスイッチ部にて、所定のRPRカードに振り分ける技術が開示されている。
また、特許文献1では、RPRリング選択方法として、ブロードキャスト送信時に、ハッシュ計算を行い、そのハッシュ値とRPRリングとの対応テーブルを参照して使用するリングを決める方法が開示されている。
特再公表2005−015851号公報 IEEE Standard for Information technology-Telecommunications and information exchange between systems-Local and metropolitan area networks-Specific requirements"Part 17:Resilient packet ring(RPR) access method and physical layer specifications"IEEE Computer Society 24 September 2004
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、支線側に全てのRPRリングのノード配置を登録するテーブルが必要であるので、支線カード毎に上記のデーブルを持たせる必要があり、必要なハードウェア量が大きくなるという問題がある。
また、従来技術では、RPRリングの振り分けをハッシュのみで実施しているので、リング帯域の負荷分散のバリエーションが少ないという問題がある。
さらに、従来技術では、リングの障害時および回復時に、今まで使用したRPRリングから別の正常なRPRリングに切り替える場合、双方のRPRリングに同一フローのデータフレームが存在すると、RPRリングを切り替えるタイミングによっては、別の正常なRPRリングのデータフレームが先に宛先ノードに到着するデータフレームの順序逆転が起こる可能性があるという問題がある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、複数のRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置において、必要なハードウェア量の削減が可能であるマルチリングRPRノード装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、上記の発明において、リング帯域の負荷分散のバリエーションの増加および帯域利用効率の向上が図れるマルチリングRPRノード装置を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、上記の発明において、リングの障害時および回復時に行うRPRリング切り替えによるデータフレームの順序逆転を防止できるマルチリングRPRノード装置を得ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、この発明は、RPR(レジリエント・パケット・リング)を構成する双方向二重リングの複数を収容するマルチリングRPRノード装置において、前記複数の双方向二重リングと1対1の関係で設けられ、対応する双方向二重リングにおけるRPR制御全般をIEEE802.17の規定に従って行う複数のRPR−MAC部と、前記複数の双方向二重リングで構成されるマルチリングネットワーク上のノード配置と障害情報とを管理するトポロジーテーブルに基づき、支線側から到着するデータパケットを正常な双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部には振り分けて送信
し、障害のある双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部には送信しない第1の機能と、正常な双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部からのデータパケットは前記支線側に送信し、障害のある双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部からのデータパケットは前記支線側に送信しない第2の機能とを有するリングアグリゲータとを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、複数の双方向二重リングと1対1の関係で設けられる複数のRPR−MAC部と支線側との間においてリングアグリゲーションを実施するリングアグリゲータに、複数の双方向二重リングで構成されるマルチリングネットワーク上のノード配置と障害情報とを管理するトポロジーテーブルを配置して障害回避処理が行えるので、必要となるハードウェア量の削減が可能となるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかるマルチリングRPRノード装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるマルチリングRPRノード装置の構成を示すブロック図である。図1では、4つのRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置の構成例が示されている。
すなわち、図1に示すように、この実施の形態1によるマルチリングRPRノード装置(以降、単に「ノード装置」と記す)100は、収容する4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)に対しては、1対1の関係で、物理層部(PHY部)101,102およびRPR−MAC部103と、物理層部(PHY部)104,105およびRPR−MAC部106と、物理層部(PHY部)107,108およびRPR−MAC部109
と、物理層部(PHY部)110,111およびRPR−MAC部112とが設けられている。集線スイッチ部(集線SW部)113が、図示しない支線側の装置に対して設けられている。そして、それらの間に、4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)に対して、データフレームの順序逆転を防止しつつリングアグリゲーションを実施するリングアグリゲータ114が設けられている。
PHY部101には、リング#1の西回り経路が接続され、PHY部102には、リング#1の東回り経路が接続されている。RPR−MAC部103は、PHY部101,102を統括してリング#1におけるRPR制御の全般をIEEE802.17の規定に従って行う。
PHY部104には、リング#2の西回り経路が接続され、PHY部105には、リング#2の東回り経路が接続されている。RPR−MAC部106は、PHY部104,105を統括してリング#2におけるRPR制御の全般をIEEE802.17の規定に従って行う。
PHY部107には、リング#3の西回り経路が接続され、PHY部108には、リング#3の東回り経路が接続されている。RPR−MAC部109は、PHY部107,108を統括してリング#3におけるRPR制御の全般をIEEE802.17の規定に従って行う。
PHY部110には、リング#4の西回り経路が接続され、PHY部111には、リング#4の東回り経路が接続されている。RPR−MAC部112は、PHY部110,111を統括してリング#4におけるRPR制御の全般をIEEE802.17の規定に従って行う。
ここで、RPR−MAC部103,106,109,112の動作のうちこの実施の形態に関わる部分の動作を示す。各RPR−MAC部(103,106,109,112)は、受信したTPフレームに含まれているトポロジー情報と障害情報およびその回復情報とをリングアグリゲータ114に通知する。
また、各RPR−MAC部(103,106,109,112)は、キープアライブ用フレームを受信できない場合は上流側リンクに障害が発生したとしてリンク障害発生をリングアグリゲータ114に通知し、また、その後、キープアライブ用フレームを受信できた場合は上流側リンクの障害回復をリングアグリゲータ114に通知する。
そして、図1では関連性を示してないが、各RPR−MAC部(103,106,109,112)は、リング切り替えタイミング決定部117に対して、Context Containment情報を与える場合もある。
集線SW部113は、支線側の各装置から送られてくるMACフレームをまとめてデータフレーム化し、それをリングアグリゲータ114に送出する。また、集線SW部113は、リングアグリゲータ114から送られてくるデータフレームをMACフレームに分離し、対応する支線側装置へ転送する。なお、集線SW部113は、一体的な構成要素としてノード装置100の内部に設けてもよく、また、分離型の構成要素としてノード装置100の外部に設けてもよい。
リングアグリゲータ114は、データフレームの順序逆転防止機能付きのリングアグリゲーション機能を実現する要素として、トポロジーマップ・障害管理部115と、リング選択部116と、リング切り替えタイミング決定部117と、リング分配部118と、リング集約部119とを備えている。
トポロジーマップ・障害管理部115は、図示してないがトポロジーテーブルを備え、各RPR−MAC部(103,106,109,112)から通知されるトポロジー情報を用いて各RPRリングのトポロジーマップを前記のトポロジーテーブルに登録して全RPRリングのノード配置を管理している。そして、トポロジーマップ・障害管理部115は、各RPR−MAC部(103,106,109,112)から通知される障害情報およびその回復情報を用いて各RPRリングの障害箇所およびその回復を把握して各RPRリングの正常状態/障害状態/回復状態を判断し、その判断結果をリング選択部116に通知する。
リング選択部116は、集線SW部113から到着するデータフレームを送信すべきRPRリングを、フロー単位で識別して選択し、さらにはQoS(Quality of Service)情報を用いて選択し、その選択したRPRリングの指定を付したデータフレームをリング分配部118へ送出し、併せて、その選択したRPRリングをリング集約部119に通知する。
このリング選択が行えるように、リング選択部116には、例えば、次のような設定がなされている。すなわち、フロー単位での識別では、例えば、レイヤ2では、宛先MACアドレス、送信元MACアドレスなどに基づいて、また、レイヤ3では、宛先IPアドレス、送信元IPアドレスなどに基づいて、4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)のいずれを選択するかの選択ルールが予め定められている。さらに、QoS情報も追加してリング選択を行う場合は、例えば、レイヤ2では、VLAN(Virtual LAN)タグの優先度領域、レイヤ3のIPv4では、ToS(Type of Service)領域も判断情報となるように設定されている。
リング選択部116は、トポロジーマップ・障害管理部115から通知される各RPRリングの正常/障害/回復の判断結果に対して次のように動作する。すなわち、リング選択部116は、トポロジーマップ・障害管理部115から通知される判断結果が「全RPRリング正常」である場合は、その旨をリング分配部118およびリング集約部119に通知し、4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)を選択対象として上記したリング選択を行う。
一方、リング選択部116は、トポロジーマップ・障害管理部115から通知される判断結果が「リング障害」である場合は、トポロジーマップ・障害管理部115から通知された障害リングを「不使用」と決定し、その「不使用」と決定したRPRリングをリング分配部118およびリング集約部119に通知するのと並行して、障害発生をリング切り替えタイミング決定部117に通知し、リング切り替えタイミング決定部117がリング分配部118およびリング集約部119に出力する順序逆転防止の処理要求の期間を監視する。そして、リング選択部116は、その処理要求の期間が経過すると、正常と判断した別のRPRリングのみを選択対象として上記したリング選択を行い、その選択したRPRリングの指定を付したデータフレームをリング分配部118へ送出する。
その後、リング選択部116は、トポロジーマップ・障害管理部115から「リング障害の回復」が通知されると、当該障害回復リングの「不使用」を「使用」に切り替える決定を行い、その決定した障害回復リングをリング分配部118およびリング集約部119に通知するのと並行して、障害回復をリング切り替えタイミング決定部117に通知し、リング切り替えタイミング決定部117がリング分配部118およびリング集約部119に出力する順序逆転防止の処理要求の期間を監視する。そして、リング選択部116は、その処理要求の期間が経過すると、その障害回復リングを選択対象に含めて上記したリング選択を行い、その選択したRPRリングの指定を付したデータフレームをリング分配部118へ送出する。
リング切り替えタイミング決定部117は、リング選択部116から障害発生とその回復が通知されると、リング分配部118およびリング集約部119に対して順序逆転防止の処理要求を所定期間出力する。この処理要求の期間は、要求開始時に一方の信号レベルとなり、要求終了時に他方の信号レベルとなる2値のレベル信号で示されるが、当該障害リングに切り替え対象フローのデータフレームが存在しなくなるまでの期間である。この期間は、予め固定的に設定してもよく、ネットワークの状態に応じて動的に設定してもよい。
この処理要求の期間の具体的な設定方法を2つ示す。第1の方法は、タイマに、当該障害リングに切り替え対象フローのデータフレームが存在しなくなるまでの期間をタイマ時間として設定し、そのタイマをリング選択部116から障害リングの情報(障害発生とその回復)が通知されたときに起動する方法である。第2の方法は、RPR−MAC部103,106,109,112の該当するものからContext Contaiment情報を受け取り、そのContext Contaiment情報がイネーブルの状態である期間を、当該障害リングに切り替え対象フローのデータフレームが存在しなくなるまでの期間とする方法である。
リング分配部118は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力しない場合は、リング選択部116が指示するRPRリングへのデータフレームをRPR−MAC部103,106,109,112の対応するRPR−MAC部へ分配する。
一方、リング分配部118は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力すると、その処理要求の期間内においては、RPR−MAC部103,106,109,112のうち、リング選択部116が指示する障害リングに対応するRPR−MAC部へのフロー送出を停止し、その処理要求の期間が経過すると、障害リング向けであったフローを、リング選択部116が正常と判断した別のRPRリングに対応するRPR−MAC部へ送出する。
その後、リング分配部118は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力すると、その処理要求の期間内においては、RPR−MAC部103,106,109,112のうち、リング選択部116が指示する障害回復リングに対応するRPR−MAC部への切り替え対象フロー送出を行わず、その処理要求の期間が経過すると、リング選択部116が指示する障害回復リングに対応するRPR−MAC部に切り替え対象フロー送出を開始する。
また、リング集約部119は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力しない場合は、リング選択部116が指示するRPRリングに対応するRPR−MAC部103,106,109,112から入力するデータフレームを多重化して集線SW部113へ送出する。
一方、リング集約部119は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力すると、RPR−MAC部103,106,109,112のうち、リング選択部116が指示する障害リングに対応するRPR−MAC部からのフレームデータの受信処理を停止し、残りのRPR−MAC部から入力するデータフレームを多重化して集線SW部113へ送出する。
その後、リング集約部119は、リング切り替えタイミング決定部117から順序逆転防止の処理要求が入力すると、リング選択部116が指示する障害回復リングに対応するRPR−MAC部からのフレームデータの受信処理を再開し、その後は正常時と同様に、各RPR−MAC部(103,106,109,112)から入力するデータフレームを多重化して集線SW部113へ送出する。
次に、図1〜図5を参照して、以上のように構成されるノード装置100の動作について説明する。なお、図2は、図1に示すマルチリングRPRノード装置を配置したマルチリングネットワークの構成例を示すシステム図である。図3は、図2に示すマルチリングネットワークにおいて単一のリングで1箇所に障害が発生した場合の経路切り替え動作を説明する図である。図4は、図2に示すマルチリングネットワークにおいて単一のリングで2箇所に障害が発生した場合の経路切り替え動作を説明する図である。図5は、図4において1つの障害箇所を回復する場合の経路切り替え動作を説明する図である。
まず、図2を参照してネットワークが正常な状態にある場合の動作について説明する。図2では、4台のノード装置201,202,203,204を配置したマルチリングネットワークが示されている。ノード装置201,202,203,204は、それぞれ図1に示すノード装置100と同様の構成であって、4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)に接続されている。4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)は、それぞれ、一方のリングが時計回り方向で、他方のリングが反時計回り方向である双方向二重リングであることが示されている。なお、ノード装置201,202,203,204の送信元アドレスは、それぞれA,B,C,Dである。
ネットワークが正常な状態にある場合には、各ノード装置のリングアグリゲータ114では、トポロジー・障害管理部115が「全RPRリング正常」をリング選択部116に通知している。つまり、リング切り替えタイミング決定部117は動作しない。したがって、ネットワークが正常な状態にある場合には、各ノード装置でのデータフレームの送受信は、リングアグリゲータ114のリング選択部116、リング分配部118およびリング集約部119によって制御される。
データフレーム送信時の動作は、次のようになる。各ノード装置では、集線SW部113からデータフレームが到着すると、リングアグリゲータ114では、リング選択部116が、送信すべきRPRリングをフロー単位で識別して選択し、さらには、その選択したRPRリングをQoS情報によって変更することを行って、4つのリング(リング#1〜リング#4)のうちの1つを選択し、リング分配部118に引き渡す。
リング分配部118は、リング選択部116から受け取ったデータフレームをRPR−MAC103,106,109,112のうち選択指示されたリングに対応するRPR−MACに転送する。
各RPR−MAC(103,106,109,112)は、このようにリング分配部118からデータフレームを受け取ると、RPRヘッダ付与を行い、配下のPHY部(101,102,104,105,107,108,110,111)を通して対応するリングにデータフレームを送信する。
データフレーム受信時の動作は、次のようになる。各ノード装置では、リング#1から到着するデータフレームは、PHY部101,102を通してRPR−MAC103に取り込まれる。リング#2から到着するデータフレームは、PHY部104,105を通してRPR−MAC106に取り込まれる。リング#3から到着するデータフレームは、PHY部107,108を通してデータフレームはRPR−MAC109に取り込まれる。リング#4から到着するデータフレームは、PHY部110,111を通してデータフレームはRPR−MAC112に取り込まれる。
各RPR−MAC(103,106,109,112)は、このように配下のPHY部(101,102,104,105,107,108,110,111)から到着したデータフレームについてフィルタリング処理を行い、それを、次の下流ノードへ転送(Transit)するか、自ノードで保持(Drop)するか、廃棄(不要フレームやエラー検出の場合)するかのいずれかを行う。Drop処理を行う場合は、そのデータフレームをリングアグリゲータ114に引き渡す。
リングアグリゲータ114では、リング集約部119が、各RPR−MAC(103,106,109,112)から到着するデータフレームを多重化して、集線SW部113へ転送する。
次に、図3と図4を参照して障害時の動作について説明する。まず、図3では、リング#2において、ノード装置202とノード装置203との間で障害210が発生した場合が示されている。
図3において、ノード装置202とノード装置203では、それぞれ、リング#2における上流側からTPフレームを受信できないので、それぞれのRPR−MAC106が障害210の発生を検出する。ノード装置202とノード装置203では、RPR−MAC106が、トポロジー・障害管理部115に障害検出を通知するとともに、下流側の全ノードに通知すべく、障害情報を入れたTPフレームを送信する。下流側の全ノードでは、それぞれのRPR−MAC106が受信したTPフレームから障害情報を取り出してトポロジー・障害管理部115に障害検出を通知する。
これによって、ネットワーク上の全ノードでは、それぞれのトポロジー・障害管理部115が、RPR−MAC106からの障害通知であるので、リング#2での障害発生と認識し、リング#2での障害発生をリング選択部116に通知する。
ネットワーク上の全ノードは、リング#2での障害発生を認識すると、それぞれのRPR−MAC106が、プロテクション処理を起動して障害箇所210を把握し、例えば、ステアリングを行う場合は、リング#2の経路上の障害箇所210を避ける経路の決定を行う。
例えば、ノード装置203は、リング#2を通るノード装置202宛てのフレームデータを送信する場合、通常、最短経路である時計回り方向のリングを選択するが、障害箇所210を避けるようにステアリングを行うため、反時計回り方向のリングを選択する。このように、1つのRPRリングにおいて1箇所の障害が発生する場合、RPRのプロテクション処理によって障害を回避する経路を、その1つのRPRリングにおいて一方のリングから他方のリングに切り替えて片方のリングを使用するように選択する。
この場合に、リング切り替えを障害発生直後に実施すると、別の正常なリング(リング#1またはリング#3またはリング#4)に同一のデータフレームが存在し、別の正常なリングのデータフレームが先に宛先ノードに到達することが起こる。つまり、データフレームの順序逆転が起こる。
そのため、リング選択部116は、障害発生を切り替えタイミング決定部117に通知するが、リング#2の片方は使用可能であるので、そのリング#2の使用可能な片方のリングをリング選択の対象に含める。つまり、リング選択部116は、リング#2での障害箇所が1箇所である場合には、リング#2の使用不可となった一方のリングをデータ選択部118とデータ集約部119とに通知し、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間経過後に、リング#2の使用可能な他方のリングに切り替えてリング分配部118にデータフレームを送出することで、リング#2の使用を続ける。
そして、リング分配部118は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間が経過するまでは、RPR−MAC部106への送信を停止し、処理要求の期間経過後にRPR−MAC部106の指定された片方のPHY部向けの送信を再開する。リング集約部119は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取ると、RPR−MAC部106に対しては指定された片方のPHY部からの受信のみを行う。
これによって、障害時のリング#2を使用するフローにおいて、リング選択部116では、例えば、データフレーム中のQoS情報に基づいて帯域保証フローと非帯域保証フローとを判別し、上記ステアリングの経路変更によって帯域保証フローを1つの経路に集めることができる。
そして、リング選択部116では、帯域保証フローを1つの経路に集めると、全てのフローの帯域が不足すると判定する場合、非帯域保証フローの一部または全てを、余剰帯域があり、かつ使用可能な別のリングに切り替えるようにリング選択対象を変更することにより、依然として帯域保証フローはリング#2の使用を維持するように制御することができる。そうすることで、1つのリングの一箇所での障害発生時において、データフレームの順序逆転を回避しつつ、リング全体の帯域利用効率および通信品質の向上を図ることができる。
次に、図4では、リング#2において、図3に示したノード装置202とノード装置203との間で生じた障害210の他に、ノード装置201とノード装置204との間で生じた障害211が追加されている。
図4において、障害211の発生は、ノード装置201とノード装置204のそれぞれのRPR−MAC部106が、TPフレーム受信障害によって検出する。それぞれのRPR−MAC部106は、それぞれのトポロジー・障害管理部116に通知するとともに、障害情報を入れたTPフレームを送信する。障害情報を入れたTPフレームを受信したノード装置のRPR−MAC部106は、それぞれのトポロジー・障害管理部116にリング#2の障害情報を通知する。これによって、ネットワーク上の全ノードでは、それぞれのトポロジー・障害管理部115が、リング#2において、障害210,211の複数障害が発生したことを認識し、それぞれのリング選択部116に通知する。
リング#2における障害箇所が複数であるので、それぞれのリング選択部116は、リング#2には使用可能なリングは存在しないと判断して、これまでリング#2を選択していたフローに対して別の正常なリング(リング#1またはリング#3またはリング#4)を使用するように、リング切り替えを行ってデータ分配部118とデータ集約部119とに通知する。
この場合に、リング切り替えを複数障害発生直後に実施すると、別の正常なリング(リング#1またはリング#3またはリング#4)に同一のデータフレームが存在し、別の正常なリングのデータフレームが先に宛先ノードに到達することが起こる。つまり、データフレームの順序逆転が起こる。
そのため、リング選択部116は、リング#2で複数障害が発生すると、その障害リング#2をデータ分配部118とデータ集約部119とに通知するのと並行して、切り替えタイミング決定部117に障害発生を通知し、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間経過後に、使用リングをリング#2から別の正常なリング(リング#1またはリング#3またはリング#4)への切り替えを行ってデータ集約部119に通知する。
そして、リング分配部118は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間が経過するまでは、指定されたRPR−MAC部106への送信を停止し、処理要求の期間経過後にRPR−MAC部106以外の指定されたリングに対応するRPR−MAC部に向けての送信を再開する。リング集約部119は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取ると、RPR−MAC部106以外のRPR−MAC部からの受信を行う。
次に、図5を参照して、図4に示した単一のリング#2での複数障害から、リング#2のノード装置202とノード装置203の間の障害210が回復する場合の動作を説明する。
図5において、リング#2のノード装置202とノード装置203の間の障害回復212は、ノード装置202とノード装置203でのRPR−MAC106がTPフレームを受信できることで検出される。ノード装置202とノード装置203でのRPR−MAC106は、検出した障害回復212をそれぞれのトポロジー・障害管理部115に通知するとともに、下流側の全ノード装置に障害回復212を通知すべくその障害回復212を入れたTPフレームを送信する。
これによって、下流側の全ノード装置では、それぞれのRPR−MAC106が障害回復情報を持つTPフレームの受信によってリング#2における障害回復202を検出し、それをトポロジー・障害管理部115に通知する。トポロジー・障害管理部115は、単一のリング#2での複数障害から、リング#2のノード装置202とノード装置203の間の障害210が回復したと認識し、リング選択部116に障害回復202を通知する。リング選択部116は、障害回復202の通知を受けて、現在、障害211は回復していないが、障害箇所は障害211の一箇所であり、図3に示した状況と同じになるので、リング#2は使用可能になったと判断し、これまでリング#2を避けて選択していたフローに対して、回復したリング#2を使用するようにリング切り替え(切り戻し)を行う。
この場合、リング切り戻しを障害回復直後に実施すると、回復リング(リング#2)と別の正常リング(リング#1または#3または#4)に同一フローのデータフレームが存在し、回復リングのデータフレームが先に宛先ノードに到着するが起こる。つまり、データフレームの順序逆転が起こる。
そのため、リング選択部116は、リング#2の障害回復202を認識すると、リング切り替えタイミング決定部117に障害回復を通知し、切り替えタイミング決定部117が出力するが出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間経過後にリング#2への切り戻しを行う。
そして、リング分配部118は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間が経過するまでは、RPR−MAC部106への送信を停止し、処理要求の期間経過後にRPR−MAC部106の指定された片方のPHY部または双方のPHY部向けの送信を再開する。リング集約部119は、切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取ると、RPR−MAC部106からの受信を行う。
これによって、障害回復時のリング#2を使用するフローにおいて、リング選択部116では、例えば、データフレーム中のQoS情報に基づいて帯域保証フローと非帯域保証フローとを判別し、上記の障害回復202でリングの切り戻しの対象となるフロー全体を障害回復リング#2に切り戻すことにより、帯域保証フローを1つの経路に集めることができる。
そして、リング選択部116では、帯域保証フローを1つの経路に集めると、全てのフローの帯域が不足すると判定する場合、非帯域保証フローの一部または全てを障害回復リング#2に切り戻さない制御を行い、その後に、全ての帯域保証フローのみを障害回復リング#2に切り戻すことで、帯域保証フローを1つの経路に集めることができる。
または、障害回復時の順序逆転防止による送信停止時間が、帯域保証フローに影響を与える場合は、上記の動作とは逆に、帯域保証フローは切り戻さず、非帯域保証フローのみを切り戻すように動作させることもできる。
そうすることで、障害回復時において、データフレームの順序逆転を回避しつつ、リング全体の帯域利用効率および通信品質の向上を図ることができる。
このように、この実施の形態1によれば、全リングを管理するトポロジーマップのテーブルをリングアグリゲータ114のトポロジー・障害管理部115に配置して障害回復処理が行えるので、必要となるハードウェア量の削減が可能となる。
また、リングの選択では、QoS情報を用いて、リング帯域の負荷分散のバリエーションの増加および帯域利用効率の向上が図れる。
そして、リング障害時およびリング回復時におけるリング切り替え時には、データフレームの順序逆転防止機構によって切り替え対象となるフローのみに影響を与えることで、切り替え対象外のフローには影響を与えない制御が可能となる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2によるマルチリングRPRノード装置の構成を示すブロック図である。なお、図6では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図6に示すように、実施の形態2によるマルチリングRPRノード装置300は、図1(実施の形態1)に示した構成において、リングアグリゲータ114に代えて、リングアグリゲータ314が設けられている。その他は、図1(実施の形態1)に示した構成と同様である。
リングアグリゲータ314は、図1(実施の形態1)に示したリングアグリゲータ114において、トポロジー・障害管理部115、リング選択部116およびリング切り替えタイミング決定部117は変更ないが、MAC部103,106,109,112の各受信データフレームを受け取る受信フローフィルタリング部317が追加されている。
この受信フローフィルタリング部317は、リング選択部116から障害リングの通知とその回復の通知とを受け取る他に、フロー識別子と使用リングとを対応付ける使用リング検索テーブルを備えている。この使用リング検索テーブルは、障害回復時に用いるもので、障害時には使用しないが、受信フローフィルタリング部317は、符号を変えたリング分配部318と共に、リング切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取る。
そして、符号を変えたリング集約部319は、受信フローフィルタリング部317を通過したデータフレームを、リング選択部116からのリング指定に従って多重化して集約SW部113に伝達する構成になっている。
リングアグリゲータ314は、この構成によって、リングの正常時および障害時では、図1(実施の形態1)に示したリングアグリゲータ114と同様の動作を行うが、障害回復時でのデータフレームの順序逆転の防止をリングアグリゲータ114とは異なった方法で実現する。これが、この実施の形態2に関わる部分である。
リング分配部318は、リングの正常時および障害時では、図1に示したリング分配部118と同様の動作を行うが、障害回復時では、リング分配部118とは異なり、リング切り替えタイミング決定部117からデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取っても、リング選択部116から通知された障害回復リングへのデータフレームの送信停止は行わない。つまり、リング分配部318は、リング選択部116からのデータフレームを、正常時と同様にMAC部103,106,109,112に振り分けて送信する。
受信フローフィルタリング部317は、リング分配部117から障害リングの通知を受け取っても、各MAC部(103,106,109,112)から到着するデータフレームを、そのままリング集約部319へ転送するだけであるが、リング選択部116から障害リングの回復通知を受け取ると、次のように動作する。
すなわち、受信フローフィルタリング部317は、リング切り替えタイミング決定部117からデータフレームの順序逆転防止の処理要求を受け取ると、その処理要求の期間内では、各MAC部(103,106,109,112)から到着するデータフレームのフロー識別子を検索キーとして上記の使用リング検索テーブルから、そのデータフレームの使用リングを検出する。
その結果、検出した使用リングが、リング選択部116から通知された障害回復リング以外のリングであり、その障害回復リング以外のリングに対応するRPR−MAC部からのデータフレームのフローが障害回復したリングに切り替わるフローに該当する場合は、そのフローのデータフレームを廃棄する。そして、その処理要求の期間経過後は、各MAC部(103,106,109,112)から到着するデータフレームをそのままリング集約部319に与える。
なお、受信フローフィルタリング部317が備える使用リング検索テーブルに設定されるフロー識別子と使用リングとを対応関係は、予め登録したもの、或いは、受信データフレームから学習して動的に登録したものである。
リング集約部319は、障害時では、受信フローフィルタリング部317を通して送られてくる各MAC部(103,106,109,112)から到着するデータフレームのうち、リング選択部116から通知された障害リングに対応するデータフレーム以外のデータフレームを多重化して集線SW部113へ送出する。
リング集約部319は、障害回復時では、リング選択部116から障害リングの回復通知を受け取ると、受信フローフィルタリング部317を通して送られてくるデータフレームを多重化して集線SW部113へ送出する。
この構成によれば、障害回復時においては、受信系において障害回復リング以外のリングから受信した切り替え対象フローのデータフレームを廃棄するので、送信系では、実施の形態1のように、切り替え対象フローのデータフレームに送信停止期間を設けずとも、データフレームの順序逆転を防止することができる。
このように、この実施の形態2によれば、障害回復時においては、送信系では、切り替え対象フローのデータフレームの送信を一旦停止する動作が不要になるので、実施の形態1よりも障害回復時の高速化が図れる。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3によるマルチリングRPRノード装置を配置したマルチリングネットワークの構成例をシステム図である。この実施の形態3では、複数のRPRリングで構成されるマルチリングに、全てのRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置と、一部のRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置とが配置されるネットワークについて説明する。
図7では、マルチリングは、実施の形態1,2と同様に、4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)で構成され、4台のノード装置(401,402,403,404)が配置されるが、そのうち、ノード装置401,403は2つのRPRリング(リング#1,#2)のみを収容し、ノード装置402,404は4つのRPRリング(リング#1〜リング#4)を全て収容している場合が示されている。
換言すれば、図7では、リング#1およびリング#2上にノード装置401,402,403,404の4台を配置したネットワークと、リング#3およびリング#4上にノード装置402,404の2台を配置したネットワークとを統合した構成が示されている。このような構成によれば、ノード装置402,404間の経路に対するフロー数の増大もしくは必要帯域の増大により、ノード装置402,404間の経路のみに帯域を確保する必要がある場合に、それに対応することができる。
ノード装置401,402,403,404は、図1または図6に示すように構成されるが、図7に示すネットワーク構成である場合、リング選択部116では、送信するリングの選択を、フロー識別子の他に、データフレームの宛先アドレスも含めて行う。実施の形態1にて説明したように、リングアグリゲータは、各RPRリングのトポロジーマップを全て把握しているので、例えば、ノード装置402がノード401宛のデータフレームを送出する場合には、リング選択部117は、必ずリング#1またはリング#2を選択するように動作する。
このように、この実施の形態3によれば、ネットワークの適用形態のバリエーションを増やすことができ、あるノード間で使用する帯域に偏りが見られるようなトラヒックを収容する際に、この実施の形態3に示す構成を採ることで、対応することが可能となる。
なお、実施の形態1(図1)では、リング選択部116は、リング切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間経過後に、リング切り替えを実施すると説明したが、リング分配部118は、処理要求の期間経過以内では障害リング向けのデータフレームの廃棄処理を行う。したがって、リング選択部116は、リング切り替えタイミング決定部117が出力するデータフレームの順序逆転防止の処理要求の期間経過を監視せずに、リング集約部119に障害リングの通知を行うのと並行してリング切り替えを実施し、リング分配部118に対しては、障害リングの通知と使用リングの通知とを出力するようにしてもよい。この点は、実施の形態2(図6)における障害時においても同様である。
以上のように、この発明にかかるマルチリングRPRノード装置は、必要なハードウェア量の削減しつつ、リング帯域の負荷分散のバリエーションの増加および帯域利用効率の向上と、リングの障害時および回復時に行うRPRリング切り替えによるデータフレームの順序逆転防止とを実現するのに有用である。
この発明の実施の形態1によるマルチリングRPRノード装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すマルチリングRPRノード装置を配置したマルチリングネットワークの構成例を示すシステム図である。 図2に示すマルチリングネットワークにおいて単一のリングで1箇所に障害が発生した場合の経路切り替え動作を説明する図である。 図2に示すマルチリングネットワークにおいて単一のリングで2箇所に障害が発生した場合の経路切り替え動作を説明する図である。 図4において1つの障害箇所を回復する場合の経路切り替え動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2によるマルチリングRPRノード装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるマルチリングRPRノード装置を配置したマルチリングネットワークの構成例をシステム図である。
符号の説明
100,201〜204 マルチリングRPRノード装置
101,102,104,105,107,108,110,111 物理層部(PHY部)
103,106,109,112 RPR−MAC部
113 集線スイッチ部(集線SW部)
114 リングアグリゲータ
115 トポロジーマップ・障害管理部
116 リング選択部
117 リング切り替えタイミング決定部
118 リング分配部
119 リング集約部
#1〜#4 RPRリング(双方向二重リング)
300 マルチリングRPRノード装置
314 リングアグリゲータ
317 受信フローフィルタリング部
318 リング分配部
319 リング集約部
401,403 一部のRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置
402,404 全てのRPRリングを収容するマルチリングRPRノード装置

Claims (10)

  1. RPR(レジリエント・パケット・リング)を構成する双方向二重リングの複数を収容するマルチリングRPRノード装置において、
    前記複数の双方向二重リングと1対1の関係で設けられ、対応する双方向二重リングにおけるRPR制御全般をIEEE802.17の規定に従って行う複数のRPR−MAC部と、
    前記複数の双方向二重リングで構成されるマルチリングネットワーク上のノード配置と障害情報とを管理するトポロジーテーブルに基づき、支線側から到着するデータパケットを正常な双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部には振り分けて送信し、障害のある双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部には送信しない第1の機能と、正常な双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部からのデータパケットは前記支線側に送信し、障害のある双方向二重リングに対応する前記RPR−MAC部からのデータパケットは前記支線側に送信しない第2の機能とを有するリングアグリゲータと、
    を備え
    前記リングアグリゲータの第1の機能は、同一の双方向二重リング上で発生している障害が1箇所の場合、障害発生前に当該双方向二重リングで障害発生箇所側へ送信していたデータパケットと同じ宛先のデータパケットを、当該双方向二重リングの障害発生箇所側の反対側へ送信するように、対応するRPR−MAC部へ振り分けることを特徴とするマルチリングRPRノード装置。
  2. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、帯域保障フローのパケットを、前記双方向二重リングの障害発生箇所側の反対側へ優先的に振り分けることを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  3. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、同一の双方向二重リング上で発生している障害が複数箇所の場合、障害発生前に当該双方向二重リングで送信していたデータパケットと同じ宛先のデータパケットを、当該双方向二重リングとは異なる双方向二重リングへ振り分けることを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  4. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、支線側から到着するデータパケットを送信するリングを、フロー単位で選択し、必要に応じてさらに、当該データパケットに含まれるQoS情報を用いて選択することを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  5. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、支線側から到着するデータパケットを送信するリングを、フロー識別子と宛先情報とによって選択することを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  6. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、前記RPR−MAC部からリング障害検出通知を受けた時から所定期間内は当該障害リングに対応する前記RPR−MAC部への送信を停止し、前記所定期間の経過後に障害リングに送信していたフローを別の正常なリングに対応する前記RPR−MAC部に切り替えて送信し、
    前記リングアグリゲータの第2の機能は、前記RPR−MAC部からリング障害検出通知を受け取ると当該障害リングに対応する前記RPR−MAC部からの受信を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  7. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、前記RPR−MAC部から障害リングの回復検出通知を受けた時から所定期間内は当該障害回復リングに対応する前記RPR−MAC部への送信を停止し、前記所定期間の経過後に他のリングに送信していたフローを当該障害回復リングに対応する前記RPR−MAC部に切り替えて送信し、
    前記リングアグリゲータの第2の機能は、前記RPR−MAC部から障害リングの回復検出通知を受け取ると、当該障害回復リングに対応する前記RPR−MAC部からの受信を再開する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  8. 前記リングアグリゲータの第1の機能は、前記RPR−MAC部から障害リングの回復検出通知を受け取ると、当該障害回復リングに対応する前記RPR−MAC部への送信を再開し、
    前記リングアグリゲータの第2の機能は、フロー識別子と使用リングとの対応関係を定めた使用リング検索テーブルを備え、前記RPR−MAC部から障害リングの回復検出通知を受けた時から所定期間内は、前記複数のRPR−MAC部から受信する各データパケットの中に、それに含まれるフロー識別子に基づき前記使用リング検索テーブルから取得した使用リングが当該障害回復リング以外のリングであり、その障害回復リング以外のリングに対応する前記RPR−MAC部からのデータパケットのフローが障害回復したリングに切り替わるフローに該当するデータパケットが検出された場合は、そのデータパケットのみを廃棄して残りのデータパケットを支線側に送信し、前記所定期間の経過後は前記複数のRPR−MAC部から受信する各データパケットを支線側に送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
  9. 前記使用リング検索テーブルは、予め設定されている、または、受信データフレームから学習して動的に設定されることを特徴とする請求項に記載のマルチリングRPRノード装置。
  10. 当該マルチリングRPRノード装置の内部に、または、外部に、前記リングアグリゲータと前記支線側との間のデータパケット授受を中継する集線スイッチ部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のマルチリングRPRノード装置。
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