JP4947878B2 - 電力市場の取引方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力の供給者及び需要者が応札する電力市場を創設し、この電力市場における取引を規定した電力市場の取引方法に関する。
電力の使用量は、時々刻々変化し、その価値は需給バランスによって決定される。また、電力は通常の商品と異なり、ストックすることが困難であり、更に、生産施設及び原料調達の自由度がほとんどなく、長期的な需要予測と、多額の設備投資が必要であるという特徴を有する。このため、先進国において、電力の自由化がなされても、大規模電力生産施設の建設は投資リスクが大きすぎ、カリフォルニアにおける例にみるように、小規模の分散型電源投資と電力市場での投機取引による不健全な価格操作が横行しやすい。
このような電力自由化のデメリットを回避するためには、殆どの国で、国家管理によるか、又は市場参入規制等を設けることとしているが、これは、抜本的な解決策となっていない。
また、従来の電力自由市場において、電力供給者の買いと、電力需要者の売りは存在しない。従来の電力市場においては、ある特定の時点を決めてそのときに電力供給者が供給できる電力を、電力需要者が購入するだけであり、そのときの価格は落札時の価格の1点である。また、ある期間を設定した先物取引又は相対契約は存在するが、未来永劫に向けた連続的な先物市場は存在しない。更に、従来の電力市場においては、取引契約に違反しても、金銭補償以外の強制力をもつ手段が存在しない。
「海外諸国の電力改革の現状と制度的課題」経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部平成13年4月19日発行(第27頁等)
上述の如く、電力は、ストックすることができず、また、電力ピークに合わせて電力の供給能力を備える必要があるため、電力供給会社においては、過大な設備投資を強いられている。また、このため、電力需要者にとっては、このような設備投資の負担分が上乗せされた高額の電力を購入せざるを得ないという問題点がある。従来も、特定の国においては、電力の自由市場が存在するが、上述の問題点を解消できる制度にはなっていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、電力供給者の電源設備建設の投資リスクが軽減され、電力需要者が安価な電力を調達することができる電力市場の取引方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電力市場の取引方法は、取引所のコンピュータと、電力供給者のコンピュータと、電力需要者のコンピュータとが通信回線を介して接続され、常時開設された電力市場において、所定時間毎の電力の売買を常時更新する電力市場の取引方法であって、
前記電力供給者の応札態様は、将来の電力を販売する売り注文と将来の電力を購入する買い注文であり、
前記電力需要者の応札態様は、将来の電力を購入する買い注文と将来の特定の時点における電力を販売する売り注文であり、
前記電力供給者の電源設備から前記取引所のコンピュータに電力の供給能力を示す信号が入力されており、
前記電力需要者の受電設備から前記取引所のコンピュータに電力の使用量を示す信号が入力されており、
前記電力供給者がそのコンピュータに売り注文又は買い注文を入力すると、前記電力供給者のコンピュータが、夫々売り注文又は買い注文の入札信号前記通信回線を介して前記取引所のコンピュータに入力する工程と、
前記電力需要者がそのコンピュータに買い注文又は売り注文を入力すると、前記電力需要者のコンピュータが、買い注文又は売り注文の入札信号前記通信回線を介して前記取引所のコンピュータに入力する工程と、
前記取引所のコンピュータが、前記入札信号を入力すると、随時入力順に処理して、電力購入者が、可変送電線コスト及び可変アンシラリー・サービスコストを支払うことを前提として、将来の特定時点における前記所定時間毎の電力の売価格と買価格とが合致したときに、その売買価格を含む落札結果を示す落札信号をその入札した電力供給者及び電力需要者のコンピュータに送信する工程と、
前記特定時点における電力の売買が特定の電力供給者及び電力需要者に落札された場合に、前記取引所のコンピュータが、前記特定時点の経過後、売買代金の決済を行う工程と
を有することを特徴とする。
この電力市場の取引方法においては、例えば、前記電力供給者に対し、現時点での電力供給能力を超える電力の販売を許可するが、将来時点の落札された販売電力量から電力供給能力及び既に購入した電力量の総和を差し引いた電力量を超える電力の購入を許可しない。
また、例えば、前記電力需要者に対し、既に落札している購入電力量から既に販売した電力量を差し引いた電力量を超える電力の販売を許可しない。
更に、前記落札の時点で、電力の購入者から保証金を徴収することが好ましい。但し、同一特定時点で、既に販売されている電力の一部が同一人により購入された場合は、この電力の保証金差額分を電力購入者が支払うことが好ましい。又は、同一特定時点で既に購入されている電力の一部が販売された場合は、この電力の保証金差額分を電力を販売した者が受け取ることにより、売り買い相殺電力を落札時点で精算する。
更にまた、電力購入者は、可変送電線コスト及び可変アンシラリー・サービスコストを含む必要経費を決済時に支払い、電力購入者及び電力販売者は市場維持コストを入札時に支払うことが好ましい。
更にまた、前記電力需要者に対して電力を供給するための送配電線に、電力遮断機を設け、前記取引所のコンピュータは、前記電力需要者の電力使用量が購入電力を超えた場合に、その超過が系統安定化を乱す条件を満足するときは、前記電力遮断機により、前記電力需要者に対する電力の供給を停止する信号を送出することが好ましい。
更にまた、前記電力需要者が落札した電力を前記特定の時点で使用しなかった場合は、前記特定の時点における電力販売価格と落札価格との差額を、前記電力需要者が前記電力供給者に支払うことが好ましい。また、前記電力供給者が落札(購入)した電力を前記特定の時点で使用しなかった場合は、前記特定の時点における電力販売価格と落札価格との差を、前記電力供給者が前記特定の時点で実際に電力を供給した他の電力供給者に支払うことが好ましい。
本発明によれば、電力供給者の電源設備建設のリスクが大幅に回避される。また、電力需要者は電力の需給の長期予測さえ立てられれば、早ければ早いほど安価な電力の調達が可能となる。即ち、電力供給者の最大リスクは、何年も先の電気を幾らで売ることができるかということであり、実際に確実な予約が入れば、そのリスクは回避される。その予約に応えるために、適切な電源建設計画を立てることができ、その計画された電源設備を使用して供給される電力の価格で応札者がいれば、電源建設投資のリスクが回避される。また、投機筋も、仮に正確な需給計画が分からなくても、将来の経済動向を加味した上で、かなり低価格と判断すれば応札することも予想される。当然、応札者はそのリスク分を差し引いて応札するので、長期の将来価格が最低価格となる。また、電力供給者側においても、長期電源(遠い将来において必要となる電力)は一般的にベースロードとしての電源(需要の多少がない基本的な電源)であるので、この長期電源は図4に示すデュレイションカーブが示すとおり、設備稼働率が100%近くになるので、電力供給者は入札価格を最も安くでき、最低価格となる。
また、本発明によれば、電力需要者の生産計画変更等があった場合に、余剰電力及び不足電力を直ちに電力市場で販売・調達することができる。また、尖塔ピークの極端な価格暴騰防止と、ピーク対応での電力設備形成が不要となる。即ち、電力需要者は従前電力を買うだけであったので、電力会社は電力需要の最大値以上の設備を保有していた。このように需要のピーク電力に合わせて電源設備を保有していたので(図4参照)、この電力ピークに合わせて配置した設備については、年間、数時間しか運転せず、このため、電力コストが高いものとなっていた。本発明によれば、電力の価格に応じて安い電力を購入する動きが加速され、結果的に、電力の需要が少ない時期又は時間の電力需要が増大すると共に、電力の需要が多い時期又は時間の電力需要が減少するので、電力需要の平坦化が促進され、ピーク電力が低下する。よって、電力供給者としては、従前の大きな電力ピークに合わせて設備投資する必要がなくなる。
従って、本発明においては、電力余剰時間帯では電力コストの低下という適切な価格形成がなされ、電力需要者のコストに合わせた生産調整が可能である。長期リスクは全て保険機構の保証金として債券化することが可能となるため、一般投資家の投資対象にもなりうる。
以上の点から、電力供給者としては、電源建設リスクの債券化、電源設備投資の最適化、電力価格の市場による適正評価、電源設備更新の最適化という効果を得ることができる。また、電力需要者としては、平均単価の引き下げ、大口需要者の生産調整の最適化、配電会社による市場経済の導入効果、保証金の債券化により一般資金の流入等の効果を得ることができる。この効果は、本市場を導入することにより、長期の電力購入予約が保証金の形で保証されるため、従前電力会社が負担していた電源建設リスク回避をできると同時に、予約の入らない電源は不必要と判断されるため、殆ど使われない古い設備は維持する必要がなくなり、廃棄可能になることにより生じる。その結果、当然電力料金の大部分を占める設備費が設備容量縮小に比例して減少するため、平均単価の大幅な下落が起こることが考えられる。また、従前の契約電力方式では、特殊な契約を除き電力単価はどの時点でも一定であったため、電力需要動向に伴う生産調整、配電会社の電力購入予約はインセンチブが発生しなかった。しかし、本発明によれば、電力需要動向に伴う生産調整、配電会社の電力購入予約も毎日毎時の市場実績単価動向を分析することにより、経済効果を発揮する。なお、従来電力会社が負担していた電源建設リスクは保証金の形で保証機構に支払われるが、長期の電力購入予約を入れるであろう配電会社又は大口需要者は、それを債権化し、一般市場に流すことも可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態における電力市場の取引方法を示す概念図である。電力供給者とは、電力市場の取引所に設けられたコンピュータ1と、電力供給者に設けられたコンピュータ3と、電力需要者に設けられたコンピュータ5とが通信回線で接続されている。この通信回線は、専用回線又はインターネットである。また、電力供給者の電源設備2から、取引所コンピュータ1に対し、電源設備2の供給量を示す信号が経時的に出力される。一方、電力需要者の受電設備4から、取引所のコンピュータ1に対し、電力の使用量を示す信号が経時的に出力される。更に、電力需要者の受電設備4には、供給電力を遮断できる遮断装置が設置されており、電力の需給関係が需要過多になったときに、取引所コンピュータ1からこの遮断装置に対し、遮断信号が出力される。即ち、電源設備2の供給可能最大出力及び出力の変化速度等の並列設備特性信号を分析し、系統全体の供給可能電力と実需要電力との差が所定の値以下となった場合に、系統が不安定になるため、需要過剰となっている電力需要者(購入電力よりも使用電力の方が多くなった電力需要者)の受電設備4への電力供給を遮断する。
この取引所を中心として構成される電力市場は、常時開設されており、電力の売買を常時更新している。即ち、将来の特定の時点における所定時間毎の電力の売買に関する落札か否かを随時先決で決めている。この所定時間とは、例えば、30分である。また、この電力市場における応札者は、図2に示すように、電力の供給者と、電力の需要者である。電力の需要者としては、工場等の事業所、個人の家庭、及び配電業者等の他に、投機筋もある。電力供給者は、この電力市場において、電力を販売することは勿論のこと、電力を購入することもある。電力需要者は、電力市場において、電力を購入することに加えて、自己が既に購入している将来のある時点における電力を販売することもある。従って、応札態様としては、電力供給者の売りと買い、及び電力需要者の売りと買いの4種類がある。
電力供給者はそのコンピュータ3から、取引所のコンピュータ1に対し、電力の販売及び購入の指示を含む信号を送信し、電力供給者は、取引所のコンピュータ1から落札結果を示す信号を受信する。また、電力需要者も、そのコンピュータ5から、取引所のコンピュータ1に対し、電力の購入及び販売の指示を含む信号を送信し、電力需要者は、取引所のコンピュータ1から落札結果を示す信号を受信する。
取引所においては、そのコンピュータ1に、電力供給者のコンピュータ3から、将来の電力を販売する売り注文と将来の電力を購入する買い注文の入札信号が通信回線を介して入力され、電力需要者のコンピュータ5から、将来の特定の時点における電力を購入する買い注文と将来の電力を販売する売り注文の入札信号が通信回線を介して入力される。取引所のコンピュータ1は、特定時点における電力の売価格(ある価格以上)と買価格(ある価格以下)とが合致したときに、その売買価格が特定の電力供給者及び電力需要者に落札されるように処理する。この落札可能か又は落札できないかの判断は、随時入力順に行われる。電力市場が存在する諸外国における取引方法においては、その電力を使用する時点(将来の特定の時点)の直前に、落札が決定される。これに対し、本発明においては、売価格と買価格とが合致すれば、その時点で(随時)将来の特定の時点における電力の価格が、その入札者同士では決まり、その入札者に落札される。そして、前記特定時点の経過後、取引所のコンピュータ1において、売買代金の決済が行われる。
前記電力供給者は、上述の如く、将来の電力を販売するのであるが、この販売しようとする電力量は、現時点での電力供給者の電力供給能力を超えるものであってもよい。即ち、電力供給者の所謂空売りは許可される。この様子を図3に示す。これは、将来の設備投資により、電力の供給者において、電力の供給能力が高まることがあるからである。しかし、電力供給者において、将来時点の落札された電力量と電力供給能力との差を超える量の電力の購入はできない。即ち、電力供給者の所謂空買いは許可されない。電力供給者が将来の電力を購入する必要性は以下の事情により生じる。即ち、電力供給者において、将来の特定の時点における電力を空売りしたが、設備投資が間に合わず、空売り分を含めた落札電力量が、前記特定時点における電力供給能力を超えた場合に、又は、既存設備の回収が早まり、電力供給能力が低下して、将来の落札された電力量を供給できなくなった場合等において、その供給能力を超えた部分の電力を市場から調達する必要が生じる。しかし、電力供給者が、将来時点の落札された電力量と電力供給能力との差を超える量の電力を購入する必要性はない。なお、前述の如く、電力供給者による空売りは認められるが、電気事業法による法規制以外に、資金的担保のために、保証機構において、保証することも必要となる場合がある。即ち、電力の空売りは設備を建設することが前提となるが、その建設資金調達の担保能力のある既存の電力会社等は別として、担保能力のない新規参入者が空売りし、そのプロジェクトが頓挫した場合に備え、保証機構が新規参入者の担保を肩代わりし、手数料を徴収する手段も用意することが好ましい。
一方、電力需要者は、通常、電力を購入するものであるが、将来の特定の時点における電力を購入し、将来の電力需要を確保した場合に、何らかの理由により、この将来の特定の時点における電力が不要になることがある。この場合に、電力需要者がその予め購入してある将来の特定の時点における電力を販売できれば、その購入時のコストを少なくとも一部回収するか、又は逆に販売価格によっては利益を出すことができる。また、例えば、電力需要者が、平日の電力を予め購入していたが、自己の工場の稼働日を電力単価が高い平日から、電力単価が低い土曜日又は休日に変更することとし、土曜日又は休日の低価格の電力を別途購入するものの、平日における予め購入していた高価格の電力を販売することにより、その差額の利益を得ることができる。このようにして、電力需要者が自己が購入してある将来の特定時点の電力を売りに出す必要性がある。
なお、電力需要者が、市場において、電力を購入することは、将来の電力を購入することであるから、所謂空買いである。しかし、電力需要者においては、その既に落札している電力量を超える電力の販売は許可されない。電力需要者自体は、電力の供給能力をもたないため、設備投資等による電力供給量の増加は到底期待できないからである。
また、図3に示すように、電力需要者は、従前と同様に、電力の供給契約を電力配電業者と結ぶこともできる。この場合は、使用する電力の単価(コスト)は高くなるものの、電力市場における需給バランスの変動によるリスクを回避することができる。図3は、電力需要者が、必要な電力を一部は契約電力によりまかない、残りを電力市場の空買いにより手当てしたことを示している。
このような電力市場は、24時間(常時)開放され、応札対象は将来(何年先でも可)の任意な年月日の任意の時刻における電力である。但し、任意の時刻とはいっても、例えば、30分単位のように、所定時間間隔で落札を決定することが、実務上好ましい。
また、電力市場の取引においては、各応札に対し、入札条件を付し、この入札条件に従って、落札時点で、保証金を徴収することが好ましい。また、将来の特定時点における電力が落札された場合に、その落札金額は前記特定時点が経過したときに決済される。この落札金の決済に際し、電力供給者又は電力需要者に後述するような違反があった場合は、予め徴収された保証金の中から相手方にその損害に見合う分の補償金の支払いと、当事者への請求が行われる。
電力購入者は、電力を購入する応札をして落札した場合に、可変送配電コスト(状況によって変わる送配電コスト)、及びスピニングリザーブコスト等可変アンシラリー・サービスコストの必要経費を、電力を販売する者及び送配電設備を所有する者に支払うが、その計算は複雑なため、取引所が仲介する事が好ましい。この可変送配電線コストとは、送電線・配電設備の使用料であり、送受ポイント及びその時点での電力総通過量により変動する。また、電力系統を安定的に維持するためには、常に秒単位の急峻な負荷変化に系統が追従する必要があり、その能力はその時点で投入されている供給設備の特性に依存する。そこで、その時点で系統に投入されている設備の周波数吸収能力、即ち予備率((設備容量−実需要)/(設備容量)のこと、例えば、実需要が設備容量の90%にまで増大していれば、予備率は10%)により変動するもの等が、アンシラリー・サービスコストである。また、電力購入者及び電力販売者は、落札の都度、電力市場の維持に必要は維持コスト(定額)を取引所に支払う。これらの必要経費は、一般的に、送電コストといわれるものである。
取引所のコンピュータ1は、電力需要者の受電設備4において、その電力の使用量が、その時点における落札した購入電力量を超え、かつ系統予備率が所定値未満(3%又はマイナス等)となる虞がある場合に、遮断信号を送信し、電力遮断機により、電力需要者に対する電力の供給を強制的に停止する。電力市場で購入した電力よりも多く電力を使用している電力需要者がいた場合に、前述の予備率が例えば3%を切るような事態が生じて系統が不安定になる虞が生じた場合に、電力が遮断される。この場合は、この電力を過剰に使用している電力需要者から順に遮断する。この強制的な電力遮断を回避するためには、その時点における電力を市場から調達することが必要であるが、通常、このように予測した場合よりも電力が多く必要になった場合には、電力市場における電力需要が高い場合が多く、電力の購入単価は高いものとなっていることが予想され、その単価で超過分の電力について実際の電力供給者に支払うことが公平である。
また、電力需要者が落札した電力(将来の特定時点の電力)をその特定時点で使用しなかった場合は、前記特定時点における電力販売価格と落札価格との差額を、電力需要者が電力供給者に支払うこととする。即ち、電力需要者がその特定時点における電力を落札していなければ、販売できたであろう金額(即ち、特定時点における電力販売価格)と、落札金額との差額を、ペナルティとして電力供給者に支払うこととすることが公平である。
応札内容は、電力供給者の売り及び買いと、電力供給者の買い及び売りの4種について、夫々、年月日時分及び電力量(取引単位により時間及び電力量は変化する)と、買いの場合の金額(上限以下)と、売りの場合の金額(下限以上)とである。なお、30分単位で売買する場合は、電力量とは、出力×0.5である。また、将来の特定時点の電力を落札した後、その特定時点が経過した時に、取引所のコンピュータ1において、電力需要者による支払いの決済が行なわれる。この決済の実行を保証するために、前述の保証金を落札時に徴収しておく。
一旦落札された場合には、その解約は認めない。しかし、将来のある時点の電力を購入した購入者(電力需要者又は電力供給者)は、自己の落札した電力を、電力市場で販売するような応札を行うことにより、不要になった電力を処分することができる。なお、電力供給者は、既に販売してしまった将来の電力を電力市場で買い戻すこともできる。
次に、種々のモデルを設定し、本発明の電力市場の取引方法について更に具体的に説明する。先ず、短期取引市場の具体例について説明する。本発明の特徴は短期取引の例を引用すると分かりやすい。先ず以下の例を参考に基本的な流れを示す。買い基調の場合は、電力供給が逼迫し、電力単価が上がるか又は電力需要が減る状況が生じ、売り基調の場合は、電力供給がだぶついて、単価が下がるか又は需要が増える状況となることを想定すればよい。
具体的には電力供給業者Aが、ある火力プラントの補修停止工程を工夫して、補修期間を一日短縮し、100万kwの電気を24時間販売することを想定する。
(モデル設定)
将来の特定時点をX月XX日(買い基調)に設定し、その数日前(通常XX日の前週より以前)のX月YY日における入札状況を想定すると、当日(XX日)の気温の上昇により電力需要増が予想され、実際にXX日午後の気温が上昇した。このときの入札状況を下記表1に示す。
Figure 0004947878
なお、表1中の単価(例えば、10円)は1kWhあたりの金額である。
この表1の1.9億円はXX日に100万kW投入による想定売上高を示し、1.7億円がYY日における実際の落札高、0.3億円がXX日前日の落札高を示し、合計の2億円がXX日における実際の売上高である。
仮に、このプラントの可変費(主に燃料費)が、2円/kWhであるとすると、この日一日早く立ち上げることにより、供給者Aは入札前に約1.4億(18900−2×24×100万円)の増収を見込んで、系統に100万kWを投入することを目論んだわけであるが、24時間で100万kWを完売できず、売上は予想より下回ってしまった。そこで、この場合は完売を目標にして価格を下げ、応札した結果、需要予想が味方し、結果として当初の売上目標をクリアした例を示している。勿論、火力プラントの場合は負荷調整がかなり自由にできるので、需給バランス上は完売できなくても問題はないが、利益が最大となるように応札した結果が以上のシミュレーションである。
説明の単純化のために、以下の前提をおく。
(1)オフィス需要:昼休みを除いて昼間の需要(8〜16時)
(2)商業需要:昼休みのない昼間の需要
(3)一般家庭:大気温度に左右され、13時〜16時の間、幾らでも増加する需要
(4)産業用需要:仕事の夜間シフトが可能な需要。
また、電力供給者Aと、電力需要者(1)、(2)、(3)、(4)との間には、夫々2,3,4,1円/kWhの送電コストがかかるとし、時間区分も、上記7時間帯内で同一価格とする。
電力市場は、図2に示すとおり、かなりの数の電力供給者A,B,C・・・と電力需要者(1)、(2)、(3)、・・・が常に売買に参加し(応札し)、価格を構成しているので、売買成約が1対1の可能性は低く、1対複数又は複数対複数の可能性が高い。しかし、モデルを単純化するために、1対1取引の場合について、その流れを説明する。
(一次入札時フロー)
1.先ず供給者Aが補修計画が一日だけ早期に終了する目処が立ったため、電力需要の厳しい数日後のXX日24時間分100万kWの空売りを電力市場に出す。なお、この時点では、電力プラントが系統に並列されていないので空売りである。
2.当然現契約量では不足が予想され、最終精算価格の高騰を予想している電力需要者(1)、(2)、(3)は買いに走り、電力需要者(1)が20万kWの午前(14円/kWh)、午後(25円/kWh)を空買いし、また、気温変化に敏感な商業電力需要者(2)が40万kWの午前(15円/kWh)、昼休み(11円/kWh)、午後(26円/kWh)を空買いし、そして規模の大きな配電会社である一般家庭電力需要者(3)が40万kWの午前(16円/kWh)、昼休み(12円/kWh)、午後(27円/kWh)を空買いで夫々落札する。この場合は、全て、電力需要者はその量の電気を消費する設備を保有してはいるが、契約電力より多く買っているので空となる。上記に示すとおり、自由競争市場においては(1)、(2)、(3)のような需要者は負荷変動の大きな需要のため、高額な電力基本料金を嫌い、年間恒常的に使用する電力分だけを配電会社等と契約電力で購入し、残りの需要に関しては保証金を支払っても短中期のスポット市場からの電力調達を指向すると思われる。また、配電会社にしても、顧客の全契約電力分を常に調達しておくことは非現実的で、需要率等を加味し、中長期の調達量を設定することが一般的である。
3.当然、産業用需要者(4)は午後の電気代が23円/kWhをつけた時点で、自分が確保していた安い電気を売ることを考え、自己の工場における作業を深夜にシフトし、産業用需要者(4−1)が140万kWの午後(24円/kWh)を実売りし、70万kWの夕方(7円/kWh)及び夜(4円/kWh)を実買いにより落札する。また、電炉メーカー等の夜間の需要創出が可能な産業用需要者(4−2)が夜以降の電気が一部安くなったことを受け、20万kWの夜(4円/kWh)、深夜(4円/kWh)、早朝(7円/kWh)を実買いにより落札する。更に、早朝電力の弱含みを受け、XX日翌日の生産計画を見直し、産業用需要者(4−3)が60万kWの早朝(7円/kWh)を実買いにより落札する。
(再入札時のフロー及び最終価格形成)
ここは、殆どが電力供給者同士、又は電力需要者同士の取引となり、XX日の最終精算単価になると思われる。この時点では、既に、翌日の大きな生産計画の変更はできず、単に自分の持ち駒の多寡により、価格が形成される。
1.当日午前中の売り基調は収まらず、最終的に電力供給者Bが自前の電源の出力を絞ることにより40万kWの午前(9円/kWh)、60万kWの昼休み(7円/kWh)及び30万kWの夕方(5円/kWh)を実買い落札した。この場合、当然この電力供給者Bはこれらの価格より高く事前に実売りしていることが前提となる。
なお、前述の如く、電力供給者の空買いは禁止される。これは、大きな資金力を有する者が、電力供給者として、実際の設備を殆ど持たず、投機的な動きをするような場合、この空買いによる極端な価格操作が可能となるためである。
2.次に、XX日翌日の深夜電力の市況続落を受け、需要者間の取引も活発化し、産業用需要者(4−4)が10万kWの夜(3円/kWh)、80万kWの深夜(2円/kWh)、20万kWの早朝(6円/kWh)を実買い落札し、産業用需要者(4−5)が実売り落札した。この場合の取引は、負荷実調整コストと、電力単価の比較なので、供給者が負荷を絞り込む売りも考えられる。
3.最終的にはXX日午後の電力は逼迫を続け、市況は40円/kWhの気配値迄高騰し退け、この入札に参加できなかった需要者は40円/kWhの料金で違反電力分を購入すると同時に、オーバーパワー等の売り落札出力以上に出力を出した供給者に対してはその増出力分に対し、40円/kWhの料金が支払われることとなった。
(各電力供給者、電力需要者の収支結果)
前述の如く、電力供給者Aは2億円の売上げ増となったわけであるが、自由市場なので当然損得が発生している。それを纏めると、下記表2に示すようになる。これは、通常の状態では発生しないが、気温が上昇することにより、市場が予想していたよりも昼間需要が増加した影響がでている。
Figure 0004947878
以上のように、今回は予想が的中したことにより、多い少ないはあるものの、入札参加者が夫々の利益を享受することとなる。
しかし、このモデルの最大の特徴は、系統に100万kWの電源を投入することにより、結果的に200万kW(含翌日分)のピーク需要がシフトしたことである。
次に、中長期取引での電力市場の様相について説明する。
1.長期取引(数年以上の将来に向かっての取引)での新規分は全て(電力供給者、電力需要者共に)空取引となるが、大きな配電会社等需要予測が立ちやすい電力需要者が買い注文を出す公算が大きい。また、この買い注文には当然保証金が必要となるが、この注文自体を債券化し、デリバティブ取引(電力の引き取り件と引き取り額を切り離す取引)のような一般投資家の投資対象商品ともなりうる。この債券は何年か先の将来に電気をXX円/kWhで購入する権利であり、電力が値上がりすれば莫大な利益を及ぼすが、逆に値下がりすれば損失も大きい。そのための保証金であるので、基本的には、元本以内の保証商品となる。また、電力供給者はこの電力需要者の買い注文に応えることにより、安心して電源建設計画を推進することができる。
なお、電源設備コストの大部分は減価償却費であり、15年償却が基本で、数年が経つと急激に負担が軽減するため、長期の契約が確実な場合は価格が必ず低減する。
2.中期取引においては、国の経済状態、気温等需要の変動要因と、燃料費、原子力情勢等供給側の要因が渾然一体となった激しい攻防戦が予想され、その中で現実の引け日時が迫るにつれ、予測の確度が高まり、引け価格が当にその時の電力の価値を決めると想定される。
本発明の実施の形態に係る電力市場の取引方法を示すブロック図である。 電力市場の構成員を示す図である。 空売り及び空買いの状態を示す図である。 ある電力系統の毎時の需要を大きい順に一年間並べたデュレイションカーブを示す図である。
符号の説明
1:取引所のコンピュータ
2:電力供給者の電源設備
3:電力供給者のコンピュータ
4:電力需要者の受電設備
5:電力需要者のコンピュータ

Claims (5)

  1. 取引所のコンピュータと、電力供給者のコンピュータと、電力需要者のコンピュータとが通信回線を介して接続され、常時開設された電力市場において、所定時間毎の電力の売買を常時更新する電力市場の取引方法であって、
    前記電力供給者の応札態様は、将来の電力を販売する売り注文と将来の電力を購入する買い注文であり、
    前記電力需要者の応札態様は、将来の電力を購入する買い注文と将来の特定の時点における電力を販売する売り注文であり、
    前記電力供給者の電源設備から前記取引所のコンピュータに電力の供給能力を示す信号が入力されており、
    前記電力需要者の受電設備から前記取引所のコンピュータに電力の使用量を示す信号が入力されており、
    前記電力供給者がそのコンピュータに売り注文又は買い注文を入力すると、前記電力供給者のコンピュータが、夫々売り注文又は買い注文の入札信号前記通信回線を介して前記取引所のコンピュータに入力する工程と、
    前記電力需要者がそのコンピュータに買い注文又は売り注文を入力すると、前記電力需要者のコンピュータが、買い注文又は売り注文の入札信号前記通信回線を介して前記取引所のコンピュータに入力する工程と、
    前記取引所のコンピュータが、前記入札信号を入力すると、随時入力順に処理して、電力購入者が、可変送電線コスト及び可変アンシラリー・サービスコストを支払うことを前提として、将来の特定時点における前記所定時間毎の電力の売価格と買価格とが合致したときに、その売買価格を含む落札結果を示す落札信号をその入札した電力供給者及び電力需要者のコンピュータに送信する工程と、
    前記特定時点における電力の売買が特定の電力供給者及び電力需要者に落札された場合に、前記取引所のコンピュータが、前記特定時点の経過後、売買代金の決済を行う工程と
    を有し、
    前記取引所のコンピュータは、入札信号を基に落札か否かを決定する際、
    前記電力供給者に対しては、現時点での電力供給能力を超える電力の販売を許可するが、将来時点の落札された販売電力量から電力供給能力及び既に購入した電力量の総和を差し引いた電力量を超える電力の購入を許可せず、
    前記電力需要者に対しては、既に落札している購入電力量から既に販売した電力量を差し引いた電力量を超える電力の販売を許可しないようにすることを特徴とする電力市場の取引方法。
  2. 前記取引所のコンピュータは、前記落札の時点で、電力の購入者から、前記特定時点の経過後の決済に際し、違反があった場合に電力販売者の損害に見合う分の補償金の支払いのための保証金を徴収するように処理することを特徴とする請求項に記載の電力市場の取引方法。
  3. 前記電力需要者に対して電力を供給するための送配電線に、電力遮断機を設け、前記取引所のコンピュータは、前記電力需要者の電力使用量が購入電力を超えた場合に、その超過が系統安定化を乱す条件を満足するときは、前記電力遮断機により、前記電力需要者に対する電力の供給を停止する信号を送出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力市場の取引方法。
  4. 前記取引所のコンピュータは、前記電力需要者が落札した電力を前記特定の時点で使用しなかった場合は、その未使用の電力につき、前記特定の時点における電力販売価格と落札価格との差額が正の場合は、その差額を前記電力需要者が前記電力供給者に支払うように処理することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電力市場の取引方法。
  5. 前記取引所のコンピュータは、前記電力供給者が落札した電力を前記特定の時点で使用しなかった場合は、その未使用の電力につき、前記特定の時点における電力販売価格と落札価格との差額が正の場合は、その差額を前記電力供給者が前記特定の時点で実際に電力を供給した他の電力供給者に支払うように処理することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電力市場の取引方法。
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