JP4947616B2 - 復号処理装置、端末装置、復号処理方法及び復号処理プログラム - Google Patents

復号処理装置、端末装置、復号処理方法及び復号処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば携帯電話機、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯機器に適用して好適な復号処理装置、携帯端末装置、復号処理方法及び復号処理プログラムに関する。
特に、著作権保護のために暗号化されたコンテンツを復号処理する際に、情報処理能力の低い携帯機器においても、コンテンツの著作権を保護しつつ、迅速かつ少ない負担でコンテンツの復号化処理を可能とした復号処理装置、端末装置、復号処理方法及び復号処理プログラムに関する。
今日において、例えばコミュニケーションネットワーク等の所定のネットワーク上に設けられたコンテンツ配信サーバ装置から携帯電話機に対して、音楽コンテンツや動画コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスが普及しつつある。このコンテンツ配信サービスにおいては、配信するコンテンツの著作権を保護するために、コンテンツと、このコンテンツを再生する権利を証明する権利オブジェクトとがセットで配信されることが多い。
具体的には、コンバインデリバリー方式(Conbined Delivery)と呼ばれるコンテンツの配信方式においては、暗号化したコンテンツと、この暗号化したコンテンツを復号化するためのコンテンツ鍵を含む権利オブジェクトとを、DRMメッセージ(DRM:Digital Rights Management=デジタル著作権管理)に一纏めとして配信することで、該配信するコンテンツの著作権を保護するようになっている。
同様に、セパレートデリバリー方式(Separate Delivery)と呼ばれるコンテンツの配信方式においては、暗号化したコンテンツと、この暗号化したコンテンツを復号化するためのコンテンツ鍵を含む権利オブジェクトを、別々に配信することで、該配信するコンテンツの著作権を保護するようになっている。
図7に、このようなコンバインデリバリー方式或いはセパレートデリバリー方式で配信された暗号化されたコンテンツ及び権利オブジェクトの模式図を示す。この図7において、携帯電話機100は、当該携帯電話機100内に記憶されている例えば機器識別情報(機器ID)、製造番号、電話番号等の固有のデバイス鍵をコンテンツ配信サーバ装置に送信し、所望のコンテンツの配信要求を行う。
このコンテンツの配信要求がなされるとコンテンツ配信サーバ装置は、携帯電話機100から送信されたデバイス鍵で権利オブジェクトファイル101の権利鍵を暗号化処理し、この権利オブジェクトファイル101及びコンテンツファイル102を携帯電話機100に配信する。
この権利オブジェクトファイル101及びコンテンツファイル102を受信した携帯電話機100は、デバイス鍵に基づいて権利オブジェクトファイル101の権利鍵を復号化処理する。コンテンツファイル102のコンテンツは、権利オブジェクトファイル101のコンテンツ鍵を用いて暗号化処理されているのであるが、このコンテンツ鍵は、権利鍵により暗号化処理されている。このため、携帯電話機100は、上記デバイス鍵に基づいて復号化処理した権利鍵を用いて、権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理する。そして、この復号化処理したコンテンツ鍵を用いて、コンテンツファイルのコンテンツを復号化処理して再生する。
図8のフローチャートに、このコンテンツを復号化処理するまでの流れを示す。このフローチャートは、上記権利オブジェクトファイル101及びコンテンツファイル102が携帯電話機100にダウンロードされ、例えばユーザにより再生が指定され、或いはダウンロード終了直後に自動的に再生が開始される等のコンテンツの再生時にスタートとなる。
このコンテンツの再生時となると、携帯電話機100は、ステップS101において、上記ダウンロードしたコンテンツの権利オブジェクト102を読み込み、ステップS102において、この読み込んだ権利オブジェクト102をメモリ上に展開して解析するパース処理を行う。
次にステップS103において、このパース処理した権利オブジェクト102のハッシュ値を計算し、この計算したハッシュ値と、図7に示す権利オブジェクト102に付加されているハッシュ値とを比較することで、当該権利オブジェクト102の改竄の有無を検証し、権利オブジェクト102が改竄されていないことが確認された場合に、ステップS104において、デバイス鍵を用いて権利オブジェクト102の権利鍵を復号化処理する。
そして、ステップS105において、この復号化処理した権利鍵を用いて権利オブジェクト102のコンテンツ鍵を復号化処理し、ステップS106において、この復号化処理したコンテンツ鍵を用いて、コンテンツファイル102のコンテンツを復号化処理する。これにより、ダウンロードしたコンテンツの再生が可能となる。
なお、特開2003−345660号の公開特許公報(特許文献1)に、データ記憶容量が小さく、処理能力の低いプロセッサを備えたポータブルデバイスにおいても、コンテンツの不正使用を防止するための演算処理を容易に実行可能な情報処理装置が開示されている。
この情報処理装置は、コンテンツ索引データとして設けられたインデックスファイルに付加されているコンテンツ利用条件情報に基づいてコンテンツの利用の可否を判定し、コンテンツの利用が可能であることを示す判定結果が得られた場合に、暗号化コンテンツを復号化するためのコンテンツキーの取得処理を実行する。これにより、コンテンツ利用条件情報に基づいて、そのコンテンツの利用の可否を簡単に判定することができるため、データ記憶容量が小さく、処理能力の低いプロセッサを備えたポータブルデバイスにおいても、コンテンツの不正使用を防止するための演算処理を容易に実行することができる。
特開2003−345660号公報(第16頁:図17)
しかし、従来、ダウンロードしたコンテンツを再生するには、該コンテンツの再生毎に、図8のフローチャートに示したステップS101〜ステップS105の各処理を実行して上記コンテンツ鍵を取得(=復号化処理)する必要があった。すなわち、権利オブジェクト102の読み込み処理(ステップS101)、権利オブジェクト102のパース処理(ステップS102)、権利オブジェクトのハッシュ値の計算処理(ステップS103)、携帯電話機100のデバイス鍵を用いた権利鍵の復号化処理(ステップS104)、及び復号化処理した権利鍵を用いたコンテンツ鍵の復号化処理(ステップS105)の各処理を、コンテンツを再生する毎にそれぞれ実行する必要があった。
このような各処理は、据え置き型のパーソナルコンピュータ装置等の高い演算処理能力を備えた機器においては、それ程負荷にはならないのであるが、このパーソナルコンピュータ装置に比べて低い演算処理機能を備える携帯電話機においては、非常に負荷の高い処理となる。特に、権利オブジェクト102がXML形式(XML:eXtensible Markup Language)で記述されていた場合、そのパース処理は、上記低い演算処理機能を備える携帯電話機にとって大きな負荷となる。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、コンテンツの再生毎に簡略化された処理でコンテンツ鍵の取得を可能とすることで、低い演算処理機能を備えた機器における、該コンテンツ鍵の取得時の負荷を軽減することができるような復号処理装置、端末装置、復号処理方法及び復号処理プログラムの提供を目的とする。
本発明に係る復号処理装置は、上述の課題を解決するための手段として、
暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段と、
上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段と
を有する。
また、本発明に係る端末装置は、上述の課題を解決するための手段として、
暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段と、
上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段と
を有する。
また、本発明に係る復号処理方法は、上述の課題を解決するために、
暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段とを有する復号処理装置の復号処理方法であって、
コンテンツファイルの再生前の前処理として、前処理手段が、上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理ステップと、
コンテンツファイルの再生の際に、コンテンツファイル復号手段が、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号ステップと
を有する。
また、本発明に係る復号処理プログラムは、上述の課題を解決するために、
暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段とを有するコンピュータを、
上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段として機能させる。
このような本発明は、コンテンツファイルの再生に先立って、上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を行う。そして、コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理する。
予めこの前処理を行っておくことで、コンテンツファイルを再生する際にコンテンツ鍵を取り出すための処理を大幅に軽減することができる。
本発明は、コンテンツの再生毎に簡略化された処理でコンテンツ鍵の取得を可能とすることができる。このため、低い演算処理機能を備えた機器においても、コンテンツ鍵の取得の処理を低負荷で実行可能とすることができる。
本発明は、携帯電話機に適用することができる。
[携帯電話機の構成]
この本発明の実施の形態となる携帯電話機は、図1に示すように基地局との間で無線通信を行うアンテナ1及び通信回路2と、着信音や受話音声の他、音楽コンテンツの音声や映像コンテンツの音声等の音響出力を得るためのスピーカ部3と、送話音声等を集音するためのマイクロホン部4と、画像(動画像、静止画像等)や文字等を表示するための表示部5と、所定の入力操作や選択操作を行うための操作部6とを有している。
また、この携帯電話機は、発着信等を光で知らせるための発光部7(LED:Light Emitting Diode)と、所望の被写体の静止画像或いは動画像を撮像するためのカメラ部8と、当該携帯電話機の筐体を振動させて発着信等をユーザに知らせるためのバイブレーションユニット9と、通信処理を行うための通信処理プログラム(コミュニケーションプログラム)、カメラ部8を撮像制御するためのカメラ制御プログラム、及び暗号化されて記憶されているコンテンツファイルを復号化して再生するための復号処理プログラム等のアプリケーションプログラムの他、スケジュール帳、電話帳、発着信した電子メールのデータ、電話や電子メールの発着信履歴、及び音楽コンテンツや映像コンテンツ等のコンテンツファイルが記憶されたメモリ10と、ユーザによるデータの自由な書き込みや読み出しが禁止されているメモリである秘匿メモリ11と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部12とを有している。
メモリ10に記憶される上記コンテンツファイルは、例えばパーソナルコンピュータ装置から転送され、或いは所定のネットワーク上のWebサイトから通信回路2を介してダウンロードされたコンテンツファイルが記憶されている。
一例ではあるが、このコンテンツファイルは、モバイル通信の業界団体(OMA:Open Mobile Alliance)により公開されている、デジタル著作権管理(DRM:Digital Rights Management)仕様である「OMA DRM 2.0 Enabler Release」に基づいて暗号化されており、権利オブジェクトファイルと共にパッケージ化(=DRMメッセージ)されている。
権利オブジェクトファイルは、対応するコンテンツファイルの使用許可数や使用期限等の権利を規定したファイルとなっており、例えばXML形式(XML:eXtensible Markup Language)で記述されている。
なお、権利オブジェクトファイルとしては、一つのコンテンツファイルに対応して上記権利を規定するものと、複数のコンテンツファイルに対応して上記権利を規定するものとがある。また、権利オブジェクトファイルは、コンテンツファイルと共に上記パーソナルコンピュータ装置から転送され、或いは上記Webサイトからダウンロードされる場合の他、先にコンテンツファイルのみが転送或いはダウンロードされ、該コンテンツの再生時やユーザが希望したタイミングで権利オブジェクトファイルが転送或いはダウンロードされる場合がある(=権利オブジェクトファイルとコンテンツファイルとが一括して転送或いはダウンロードされる場合、及び権利オブジェクトファイルとコンテンツファイルとが別々に転送或いはダウンロードされる場合がある。)。
一方、秘匿メモリ11には、例えば当該携帯電話機の固有の製造番号や電話番号等のデバイス鍵の他、コンテンツファイルを復号化するためのコンテンツ鍵を当該携帯電話機に関連付けて暗号化することで暗号化データE1を形成するための鍵暗号化鍵等が記憶されている。
以下に説明するが、制御部12は、復号処理プログラムに基づいて、秘匿メモリ11に記憶されているデバイス鍵を用いて、コンテンツファイルの復号化のためのコンテンツ鍵を取り出し、このコンテンツ鍵を、秘匿メモリ11に記憶されている鍵暗号化鍵を用いて暗号化データE1を形成する「前処理」を行う。そして、コンテンツファイルの再生毎に、この暗号化データE1を用いて該コンテンツファイルの復号化処理を行うことで、簡略化された行程でコンテンツファイルの復号化処理を可能としている。
[コンテンツファイルの復号化処理動作]
〔コンテンツファイルのダウンロード〕
このような構成を有する当該実施の形態の携帯電話機において、例えば当該携帯電話機の通信事業者のWebサイト等の所定のWebサイトから所望のコンテンツファイルをダウンロードする場合、ユーザは、操作部6を操作して、上記Webサイトのコンテンツサーバ装置との間に通信回線を確立すると共に、所望のコンテンツファイルのダウンロード要求を行う。
当該携帯電話機の制御部12は、上記所望のコンテンツファイルのダウンロード要求を行う際に、秘匿メモリ11からデバイス鍵を読み出し、これを上記Webサイトのコンテンツサーバ装置に送信する。
Webサイトのコンテンツサーバ装置は、ユーザからダウンロード要求のなされたコンテンツファイルをデータベースから読み出すと共に、このコンテンツファイルに対応する権利オブジェクトファイルを、ユーザの携帯電話機から送信されたデバイス鍵を用いて暗号化処理し、上記コンテンツファイルと共にユーザの携帯電話機に送信する。携帯電話機の制御部12は、このコンテンツファイル及び権利オブジェクトファイル(=DRMメッセージ)をメモリ10に記憶制御する。
具体的には、図2に示すようにコンテンツファイルは、「ヘッダ情報」、「コンテンツ識別情報(コンテンツID)」、及びコンテンツ鍵で暗号化処理された「暗号化コンテンツ」等で形成されている。
また、権利オブジェクトファイルは、「権利オブジェクト」及び当該権利オブジェクトの「ハッシュ値」等で形成されている。権利オブジェクトは、「ヘッダ情報」、「コンテンツ識別情報(コンテンツID)」、上記コンテンツ鍵を暗号化する際に用いた「権利鍵」、該権利鍵で暗号化された「コンテンツ鍵」、コンテンツファイルの使用許可数や使用期限等を規定する「制約情報」等で形成されている。
上記Webサイトのサーバ装置は、この権利オブジェクトファイルのうち、コンテンツ鍵を暗号化する際に用いた「権利鍵」を、ユーザの携帯電話機から送信された上記「デバイス鍵」で暗号化処理し、このデバイス鍵で暗号化処理された「権利鍵」を有する権利オブジェクトファイルを、上記コンテンツ鍵で暗号化されているコンテンツファイルと共に、ユーザの携帯電話機に送信する。これにより、携帯電話機のメモリ10に、上記コンテンツ鍵で暗号化されているコンテンツファイル、及び当該携帯電話機のデバイス鍵で暗号化処理された「権利鍵」を有する権利オブジェクトファイルが記憶されることとなる。
なお、以上の説明は、所定のWebサイトからコンテンツファイルのダウンロードを行う場合であったが、パーソナルコンピュータ装置等から所望のコンテンツファイルを当該携帯電話機に転送する場合も同様であり、制御部12は、コンテンツファイルの転送要求と共に、秘匿メモリ11に記憶されているデバイス鍵をパーソナルコンピュータ装置に送信する。これにより、パーソナルコンピュータ装置側で、上記デバイス鍵に基づいて権利オブジェクトファイルの権利鍵が暗号化処理され、上記コンテンツファイルと共に当該携帯電話機に転送され、メモリ10に記憶されることとなる。
〔コンテンツファイルの復号化処理のための前処理〕
次に、このようにメモリ10にコンテンツファイル及び権利オブジェクトファイルが記憶されると、制御部12は、コンテンツファイルの復号化処理に備えて「前処理」を行う。図3のフローチャートに、この「前処理」の流れを示す。このフローチャートは、制御部12がメモリ10に記憶されている復号処理プログラムに基づいて、例えばコンテンツファイルがメモリ10に記憶された直後のタイミングや、当該携帯電話機が充電器に載置されたタイミング、或いは当該携帯電話機が所定時間以上非操作状態であることを検出したタイミング等のタイミングで、コンテンツファイルの再生がユーザから指定される前に、事前に実行制御されるようになっている。
制御部12は、このフローチャートをスタートさせると、まず、ステップS1において、メモリ10に記憶された権利オブジェクトファイルを読み込み、ステップS2において、この権利オブジェクトファイルを一時記憶メモリ上に展開して解析するパース処理を行う。
次に制御部12は、ステップS3において、このパース処理した権利オブジェクトファイルのハッシュ値を計算し、この計算したハッシュ値と、図2に示す権利オブジェクトファイルに付加されているハッシュ値とを比較することで、当該権利オブジェクトファイルの改竄の有無を検証し、権利オブジェクトファイルが改竄されていないことが確認された場合に、ステップS4において、秘匿メモリ11に記憶されているデバイス鍵を用いて、図2に示すように権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理する。
次に、制御部12は、ステップS5において、この復号化処理した権利鍵を用いて、当該権利鍵により暗号化処理されている権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理する。これにより、コンテンツファイルを復号化するためのコンテンツ鍵が取り出されることとなる(=暗号化が解かれたコンテンツ鍵が取り出されることとなる。)。
次に、制御部12は、ステップS6において、図4に示すように、この暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して、図2に示す権利オブジェクトファイルの権利オブジェクトを付加したデータである「データD1」を形成し、ステップS7において、この「データD1」の「ハッシュ値H1」を形成する。
なお、この例では、暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して権利オブジェクトを付加した「データD1」に基づいて「ハッシュ値H1」を形成することとしたが、これは暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して権利オブジェクト及び当該権利オブジェクトの制約情報を付加した「データD1」を形成し、この「データD1」に基づいて「ハッシュ値H1」を形成するようにしてもよい。
次に、制御部12は、ステップS8において、暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して、上記ステップS7で形成した「ハッシュ値H1」を付加した「データD2」を形成する。そして、ステップS9において、この「データD2」を、秘匿メモリ11に記憶されている鍵暗号化鍵を用いて暗号化処理することで「暗号化データE1」を形成し、この「暗号化データE1」をステップS10において秘匿メモリ11に記憶制御して、当該図3のフローチャートに示す「前処理」を終了する。
すなわち、この「前処理」においては、図3のフローチャートのステップS1〜ステップS5において、暗号化が解かれたコンテンツ鍵を抽出し、ステップS6〜ステップS10において、この暗号化が解かれたコンテンツ鍵を再暗号化して秘匿メモリ11に記憶している。
この暗号化が解かれたコンテンツ鍵を、そのままの状態で秘匿メモリ11に記憶しておき、コンテンツファイルの復号化処理の際に読み出して用いることも考えられるが、この場合、コンテンツ鍵の不正使用や改竄等のおそれもあるため、あまり好ましいことではない。このため、当該実施の形態の携帯電話機では、暗号化が解かれたコンテンツ鍵を再暗号化して秘匿メモリ11に記憶するようになっている。
ただ、この暗号化が解かれたコンテンツ鍵を再暗号化して秘匿メモリ11に記憶する際、
1.コンテンツ鍵そのものを用い(完全性)、なおかつ、コンテンツ鍵の秘密性を保持可能とすること、
2.コンテンツ鍵と権利オブジェクトの関連性を維持した状態で、コンテンツ鍵を秘匿メモリ11に記憶しておくこと、
3.コンテンツ鍵と同様に権利オブジェクトの完全性も保持すること、
等の各条件を満足させることが好ましい。
このようなことから、当該実施の形態の携帯電話機では、ステップS6及びステップS7において、暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して権利オブジェクトを付加したデータD1のハッシュ値を算出することで、正当なコンテンツ鍵と正当な権利オブジェクトを有していなければ算出することのできない「ハッシュ値H1」を形成している。
そして、ステップS8において、暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して、このハッシュ値H1を付加することで、コンテンツ鍵と権利オブジェクトを関連付けしたデータである「データD2」を形成し、ステップS9において、このデータD2を、当該携帯電話機固有の秘密鍵である鍵暗号化鍵を用いて暗号化処理することで、コンテンツ鍵、権利オブジェクト及び当該携帯電話機を相互に関連付けしたデータである「暗号化データE1」を形成して秘匿メモリ11に記憶している。
これにより、
1.コンテンツ鍵に対して「ハッシュ値H1」を付加した「データD2」を形成することで、コンテンツ鍵そのものを用い、なおかつ、コンテンツ鍵と権利オブジェクトの関連性を保持した状態で、該コンテンツ鍵の秘密性を保持することができ、
2.権利オブジェクトは、メモリ10にそのままの状態で保持しておくことができ、
3.「データD2」を鍵暗号化鍵を用いて暗号化処理することで、コンテンツ鍵、権利オブジェクト及び当該携帯電話機を相互に関連付けすることができ、
上述の1〜3の各条件を満足させた状態でコンテンツ鍵を秘匿メモリ11に保存しておくことができる。
〔コンテンツファイルの復号化処理〕
次に、図6のフローチャートに、このように再暗号化処理されたコンテンツ鍵である「暗号化データE1」を用いて行うコンテンツファイルの復号化処理の流れを示す。例えば、ユーザからコンテンツファイルの再生が指定される等の、該コンテンツファイルの再生時となると、制御部12は、メモリ10に記憶されている復号処理プログラムに基づいて、この図6のフローチャートをスタートさせ、ステップS21から順に処理を開始する。
まず、ステップS21では、制御部12が、メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルを読み込み、処理をステップS22に進める。このステップS22に処理を進めると、制御部12は、秘匿メモリ11に記憶されている暗号化データE1を読み込み、処理をステップS23に進める。
ステップS23では、制御部12が、秘匿メモリ11に記憶されている鍵暗号化鍵を用いて、上記暗号化データE1を復号化処理することで、暗号化が解かれたコンテンツ鍵に対して上記ハッシュ値H1を付加したデータである「データD2」を取り出して、ステップS24に処理を進める。
ステップS24では、制御部12が、この「データD2」から、暗号化が解かれた状態のコンテンツ鍵と、上記ハッシュ値H1を分離して取り出し、ステップS25及びステップS26において、権利オブジェクトファイルを用いた検証を行う。
具体的には、ステップS25において、制御部12は、メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルに対して、上記「データD2」から分離したコンテンツ鍵(=暗号化が解かれたコンテンツ鍵)を付加したデータである「データD3」を形成する。
次に、制御部12は、ステップS26において、このデータD3のハッシュ値を算出し、このデータD3のハッシュ値と、上記データD2から分離したハッシュ値H1とが等しいか否かを判別する。メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルに、データD2から分離したコンテンツ鍵を付加したデータD3から形成されるハッシュ値が、上記ハッシュ値H1と等しいということは、そのユーザは、コンテンツファイルの正当権利者であることを意味する。
このため、上記2つのハッシュ値が等しかった場合、制御部12は、ステップS27において、上記データD2から分離したコンテンツ鍵を用いて、メモリ10に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理して、該コンテンツファイルの再生を行う。これにより、コンテンツファイルが音楽コンテンツであった場合、該音楽コンテンツの音声がスピーカ部3を介して出力され、コンテンツファイルが映画コンテンツであった場合、該映画コンテンツの映像が表示部5に表示されると共に、該映画コンテンツの音声がスピーカ部3を介して出力されることとなる。
なお、メモリ10に記憶されているコンテンツファイルが消去された場合には、制御部12は、当該コンテンツファイルに対応する権利オブジェクトファイルをメモリ10から消去すると共に、秘匿メモリ11に記憶されている暗号化データE1も消去するようになっている。
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の携帯電話機は、コンテンツファイルを復号化処理に先立って、権利オブジェクトファイルからコンテンツ鍵を取り出し、このコンテンツ鍵を再暗号化処理して秘匿メモリ11に記憶しておく「前処理」を行う。そして、コンテンツファイルの復号化処理の際は、この秘匿メモリ11に記憶しておいたコンテンツ鍵を用いて該コンテンツファイルの復号化処理を行う。
具体的には、上記「前処理」においては、当該携帯電話機のデバイス鍵を用いて、権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、この復号化処理した権利鍵を用いて権利オブジェクトファイルに含まれるコンテンツ鍵を取り出す。そして、この取り出したコンテンツ鍵を再暗号化処理して秘匿メモリ11に記憶しておく。
このコンテンツ鍵の再暗号化処理は、まず、メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルに、上記取り出したコンテンツ鍵を付加したデータD1のハッシュ値H1を算出する。そして、このハッシュ値H1を、上記取り出したコンテンツ鍵に付加したデータD2を形成し、このデータD2を、当該携帯電話機の秘密鍵である鍵暗号化鍵を用いて暗号化処理して暗号化データE1を形成し、これを秘匿メモリ11に記憶しておく。
コンテンツファイルの復号化処理の際には、まず、秘匿メモリ11から暗号化データE1を読み出し、この暗号化データE1を鍵暗号化鍵で復号化処理してコンテンツ鍵及びハッシュ値H1を取り出す。
次に、メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルに、この取り出したコンテンツ鍵を付加したデータD3を形成し、このデータD3のハッシュ値と、上記取り出したハッシュ値H1とを比較することで、当該携帯電話機のユーザが、そのコンテンツファイルの再生に正当な権利を有する者であるか否かを検証する。そして、データD3のハッシュ値と、上記取り出したハッシュ値H1とが同じ値であった場合に、当該携帯電話機のユーザが、そのコンテンツファイルの正当権利者であると認証し、上記取り出したコンテンツ鍵を用いてコンテンツファイルを復号化処理して再生する。これにより、以下の効果を得ることができる。
1.従来は、デバイス鍵を用いて権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、次に、この復号化処理した権利鍵を用いて、コンテンツ鍵を復号化処理するという、計2回の復号化処理が必要であった。
しかし、当該実施の形態の携帯電話機の場合、「前処理」の際に再暗号化処理されたコンテンツ鍵を、鍵暗号化鍵で復号化処理するだけの、1回の復号化処理でコンテンツ鍵を取り出すことができる。
2.従来、権利オブジェクトをパース処理し、該権利オブジェクトのデータ構造を解析してからコンテンツ鍵を取得する必要があった。そして、このパース処理は、コンテンツファイルを再生する毎に実行されており、権利オブジェクトファイルがXML形式で記述されていた場合には、そのパース処理は制御部12の大きな負荷となっていた。
しかし、当該実施の形態の携帯電話機の場合、権利オブジェクトのパース処理は、コンテンツファイルの再生が指定される前に、上記「前処理」の段階で1回行うのみであり、以後、コンテンツファイルの再生が指定された場合は、上記再暗号化処理されて秘匿メモリ11に記憶されているコンテンツ鍵を、鍵暗号化鍵で復号化処理して用いて該コンテンツファイルを再生することができる。このため、コンテンツファイルの再生時に権利オブジェクトファイルのパース処理を省略することができるため、コンテンツファイルの再生時に制御部12に掛かる負荷を大幅に軽減することができる。従って、制御部12の演算処理能力が低い場合でも、コンテンツ鍵の取得の処理を低負荷で実行可能とすることができる。
3.「前処理」の際に再暗号化処理されたコンテンツ鍵を復号化処理してコンテンツファイルの復号化処理に用いる際に、秘匿メモリ11に記憶されている暗号化データE1を鍵暗号化鍵で復号化処理してコンテンツ鍵及びハッシュ値H1を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、メモリ10に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加してハッシュ値を算出し、この算出したハッシュ値と、上記取り出したハッシュ値H1とを比較することで、「権利オブジェクトファイルの正当性」、「コンテンツ鍵の正当性」、「権利オブジェクトファイルとコンテンツ鍵の関連性」を、1回のハッシュ値の演算処理で検証可能とすることができる。
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、本発明を携帯電話機に適用することとしたが、本発明は、この携帯電話機の他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の他の携帯端末装置に適用してもよい。この場合でも、上述と同様の効果を得ることができる。
また、図1においては、メモリ10及び秘匿メモリ11を物理的に異なるメモリとして図示しているが、メモリ10内に、ユーザが自由にアクセスすることのできない秘匿領域を設け、この秘匿領域を上記秘匿メモリ11として用いてもよい。
最後に、本発明は、本発明の一例として開示したに過ぎない上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施の形態以外であっても設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
本発明を適用した実施の形態となる携帯電話機のブロック図である。 実施の形態の携帯電話機におけるコンテンツ鍵の再暗号化を行う「前処理」及びコンテンツファイルの復号化処理を説明するための模式図である。 実施の形態の携帯電話機におけるコンテンツ鍵の再暗号化を行う「前処理」の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態の携帯電話機における「前処理」において、権利オブジェクトファイル及びコンテンツ鍵からハッシュ値H1が形成される様子を示す図である。 実施の形態の携帯電話機における「前処理」において、ハッシュ値H1及びコンテンツ鍵から暗号化データE1が形成される様子を示す図である。 実施の形態の携帯電話機において、「前処理」で形成された暗号化データE1からコンテンツ鍵を取り出し、このコンテンツ鍵を用いてコンテンツファイルを復号化処理するまでの流れを示すフローチャートである。 従来の携帯電話機におけるコンテンツ鍵の復号化処理及びコンテンツファイルの復号化処理を説明するための模式図である。 従来の携帯電話機におけるコンテンツファイルの復号化処理の流れを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 アンテナ、2 通信回路、3 スピーカ部、4 マイクロホン部、5 表示部、6 操作部、7 発光部(LED)、8 カメラ部、9 バイブレーションユニット、10 メモリ、11 秘匿メモリ、12 制御部

Claims (5)

  1. 暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
    上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段と、
    上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
    コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段と
    を有する復号処理装置。
  2. 請求項1に記載の復号処理装置であって、
    上記権利オブジェクトファイルは、上記権利鍵及びこの権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵と共に、上記コンテンツファイルの再生及び配布を規定する制約情報を有し、或いは上記権利鍵及びこの権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵と共に、上記コンテンツファイルの再生又は配布を規定する制約情報を有しており、
    上記前処理手段は、上記権利オブジェクトファイルに関連付け処理された上記コンテンツ鍵に対して、上記制約情報を付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いた再暗号化処理を行うこと
    を特徴とする復号処理装置。
  3. 暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
    上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段と、
    上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
    コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段と
    を有する端末装置。
  4. 暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段とを有する復号処理装置の復号処理方法であって、
    コンテンツファイルの再生前の前処理として、前処理手段が、上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理ステップと、
    コンテンツファイルの再生の際に、コンテンツファイル復号手段が、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号ステップと
    を有する復号処理方法。
  5. 暗号化処理されたコンテンツファイルと、第1の暗号化鍵で暗号化処理された権利鍵、及び上記コンテンツファイルを暗号化処理する際に用いられ、上記権利鍵で暗号化処理されたコンテンツ鍵を有する権利オブジェクトファイルとを記憶するコンテンツファイル記憶手段と、
    上記第1の暗号化鍵、及び秘密鍵である第2の暗号化鍵が記憶され、自由なアクセスが禁止された秘匿記憶手段とを有するコンピュータを、
    上記秘匿記憶手段に記憶されている第1の暗号化鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルの権利鍵を復号化処理し、上記復号化処理した権利鍵を用いて、上記権利オブジェクトファイルのコンテンツ鍵を復号化処理し、この復号化処理したコンテンツ鍵に対して上記権利オブジェクトファイルを付加したうえで第1のハッシュ値を算出し、上記第1のハッシュ値を、上記復号化処理されたコンテンツ鍵に付加したうえで、上記第2の暗号化鍵を用いて再暗号化処理して上記秘匿記憶手段に記憶する前処理を、コンテンツファイルの再生前に予め実行する前処理手段と、
    コンテンツファイルの再生の際に、上記第1のハッシュ値が付加されたうえで上記再暗号化処理された上記コンテンツ鍵を、上記第2の暗号鍵を用いて復号化処理することで、上記第1のハッシュ値、及びコンテンツ鍵を取り出し、この取り出したコンテンツ鍵を、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されている権利オブジェクトファイルに付加したうえで第2のハッシュ値を算出し、この第2のハッシュ値と、上記取り出した第1のハッシュ値が等しい値であることを検証し、該第1,第2のハッシュ値が等しい値であった場合に、上記取り出したコンテンツ鍵を用いて、上記コンテンツファイル記憶手段に記憶されているコンテンツファイルを復号化処理するコンテンツファイル復号手段として機能させること
    を特徴とする復号処理プログラム。
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