JP4945737B2 - ロボットシステム及び補間方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば多関節型作業ロボットなどの様々なロボットを制御するロボットシステム及び補間方法に関する。
従来から、産業用ロボットとして、単関節型作業ロボットや多関節型作業ロボットがある。これらのロボットにワークの搬送や溶接などの各種作業を行わせる場合、ロボット制御装置としてのホストPCは、ロボットの関節を回動させるモータをサーボ制御するサーボ制御器に対して動作指令を行う。この動作指令は、ホストPCに設けられた軌道生成器が担っている。軌道生成器は、ロボットの軌道位置指令を生成し、各軸のモータに対する指令に分解して出力する。
一方で、ロボットの関節は、モータの回転角を測定するエンコーダを有しており、ホストPCは、このエンコーダから送られてくるフィードバック位置(例えば回転角測定値など)を参照(サンプリング)しつつ、目標値と実測値との偏差を認識してサーボ制御を行う。かかるサーボ制御を実際に行うため、ロボットの関節には上述したサーボ制御器が設けられている。
ここで、軌道生成器では、ある一定の周期Tでロボット関節の各モータに対する指令を生成するが、サーボ制御器では、一定のサーボ周期Tでモータのサーボ制御が行われている。そして、これら周期T及び周期Tは、一般的にT>Tである(通常TやTは一定値であり、TはTで割り切れるように設定される場合が多い。例えば、T=4ms、T=1msである)。したがって、ロボット関節の滑らかな動き(モータの滑らかな制御)を行うために、T周期で発生する位置指令から補間器を通してT周期の位置指令を生成する。
ところで、上述したロボット(サーボ制御器)と、ロボット制御装置(ホストPC)と、の間でデータ通信が行われるロボットシステムを考える。ロボットの関節(軸)が複数あると、各々の関節(軸)に設けられたモータに対する指令を同期させる必要がある。なお、少配線化や拡張性の観点から、軌道生成器と各軸のサーボ制御器をシリアル通信による場合が最近では多い(例えば特許文献1参照)。
シリアル通信によるロボットシステムにおいて指令を同期させる方法としては、例えば、同期専用線を用いる方法がある。しかし、これでは少配線化に反し、シリアル通信を採用したメリットを損なう。そこで、同期専用線を用いない方法としては、軌道生成器側がホストとなって、一定周期Tで、各軸共通の同期指令を伝送して、各軸サーボ制御器間と軌道生成器の同期を取ることを考える。例えば、各軸のサーボ制御器は、各々独立して一定周期Tで動作しているが、このTの周期での一斉受信により、各自のタイマを補正して(各サーボ制御器の時計は、それぞれ誤差をもっており、いつも同期しているわけではない)、同期を取ることができる。
特開2005−276121号公報
しかしながら、Tの周期を扱うサーボ制御器と、Tよりも長いTの周期を扱う軌道生成器とでは、時間精度の許容値も異なり、サーボ制御器ではより高い時間精度が必要となる。従って、サーボ制御器側は、タイマ補正に使用するTの周期について高い精度を要求しているが(ワウの許容度)、指令生成器側は、通常Tの周期に見合った精度でしか発生できない場合もあり、サーボ制御器の要求する精度が出せない場合がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上述したタイマ補正を行うことなしに、高い指令周期Tの周期時間精度を要求せず(ワウの許容)、また、このワウによって発生する位置指令のリップルの影響を低減することが可能なロボットシステム及び補間方法を提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1) モータによって所定部位が動作するロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、個々の前記サーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置と、を有し、前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するホスト制御器が設けられたロボットシステムにおいて、前記サーボ制御器は、周期Tの前記動作指令を受信して、周期Tよりも短い周期Tで前記モータをサーボ制御するとともに、周期T の前記動作指令を周期T で時間補間した短周期動作指令とする補間器を備え、前記補間器は、前記動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の前記動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻A以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Aにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、当該偏差が0となるように前記短周期動作指令の指令値を加減補正することを特徴とするロボットシステム。
本発明によれば、ロボットとサーボ制御器とロボット制御装置を有し、このロボット制御装置には、サーボ制御器への動作指令を生成するホスト制御器が設けられたロボットシステムにおいて、サーボ制御器には、周期Tの動作指令を周期Tで時間補間する補間器が設けられ、この補間器によって、動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻A以前の直近の動作指令の指令値と、所定時刻Aにおける短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、偏差に基づいて短周期動作指令の指令値を加減補正することとしたので、例えば、保存された偏差を用いて短周期動作指令の指令値を少しずつ修正することができる。
したがって、ワウによって発生する動作指令(例えば位置指令)のリップルの影響を低減することができる。特に、従来のタイマ補正を行わなくても、リップルの影響を低減することができるため、サーボ制御器とホスト制御器とで時間精度の許容値が異なる場合に、サーボ制御器の要求する精度を出すことができる点で大きなメリットがある。
なお、「加減補正する」とは、「短周期動作指令の指令値」に対して、偏差に基づく所定量(例えば所定パルス、所定角度、所定位置など)を加算する又は減算することをいう。「偏差に基づく所定量」は、保存された偏差をベースにして算出された値であり、例えば、偏差を所定のサンプリング数(例えば周期T)で割ったときの値とすることができる。
(2) 前記補間器は、前記動作指令を受信してから周期Tが経過した後の所定時刻Bに、次の動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻B以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Bにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、当該偏差が0となるように前記短周期動作指令の指令値を加減補正することを特徴とするロボットシステム。
本発明によれば、上述した補間器によって、動作指令を受信してから周期Tが経過した所定時刻Bより後に、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻B以前の直近の動作指令の指令値と、所定時刻Bにおける短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、偏差に基づいて短周期動作指令の指令値を加減補正することとしたので、仮に、補間器が、動作指令を受信してから周期Tが経過した所定時刻Bより後に次の動作指令を受信した場合であっても、遅れを待つことなく、リップル低減に寄与することができる。
(3) 前記補間器は、前記所定時刻Bから周期T以上が経過した後に、次の動作指令を受信した場合には、前記ホスト制御器にエラー通知を行うことを特徴とするロボットシステム。
本発明によれば、所定時刻Bから周期T以上が経過した後に、次の動作指令を受信した場合には、ホスト制御器にエラー通知を行うこととしたので、異常なワウが生じた場合に適切にシステムの稼動を停止することができ、ひいてはロボットシステムの安定性を高めることができる。
(4) 前記補間器は、前記偏差が非0であるとき当該偏差が0となるように、前記短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正することを特徴とするロボットシステム。
本発明によれば、上述した補間器によっては、偏差が非0であるとき、数周期nT(nは2以上の整数)先で偏差が0となるように、短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正することとしたので、ワウによって発生する動作指令(例えば位置指令)のリップルをより小さくすることができる。
(5) モータによって所定部位が動作するロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、個々の前記サーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置と、を有し、前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するホスト制御器が設けられたロボットシステムにおける、前記動作指令の補間方法であって、前記サーボ制御器は、周期Tの前記動作指令を受信して、周期Tよりも短い周期Tで前記モータをサーボ制御するとともに、周期T の前記動作指令を周期T で直線補間した短周期動作指令とする補間器を備え、前記動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の前記動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻A以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Aにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存する偏差保存ステップと、前記偏差保存ステップによって保存された偏差が非0であるとき当該偏差が0となるように、前記短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正する加減補正ステップと、を含むことを特徴とする動作指令の補間方法。
本発明によれば、上述したロボットシステムにおける動作指令の補間方法に、次の2個のステップ、すなわち、動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻A以前の直近の動作指令の指令値と、所定時刻Aにおける短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存する偏差保存ステップと、偏差保存ステップによって保存された偏差が非0であるとき、数周期nT(nは2以上の整数)先で偏差が0となるように、短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正する加減補正ステップと、が含まれることにしたので、ワウによって発生するリップルの影響を低減することができる。
(6) 前記偏差保存ステップは、さらに、前記動作指令を受信してから周期Tが経過した後の所定時刻Bに、次の動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻B以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Bにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存するステップを含むことを特徴とする動作指令の補間方法。
本発明によれば、上述した偏差保存ステップには、さらに、動作指令を受信してから周期Tが経過した所定時刻Bより後に、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻B以前の直近の動作指令の指令値と、所定時刻Bにおける短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存するステップが含まれることとしたので、ワウによって発生するリップルの影響を低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、上述した偏差を用いて、短周期動作指令の指令値を少しずつ修正することができるようになるので、従来のタイマ補正を行わなくても、ワウによって発生する動作指令のリップルの影響を低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るロボットシステムのシステム構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態に係るロボットシステムは、モータによって所定部位(第1軸や第2軸など)が動作するロボット2と、モータをサーボ制御するサーボ制御器21等と、これらサーボ制御器21等に対して動作指令を送信するロボット制御装置1と、を有している。
ロボット制御装置1は、主として、ロボット制御器(MCS)として機能するホスト制御器10と、推定器13と、を有している。ホスト制御器10は、主として、サーボ制御器21等への動作指令を生成するとともに、サーボ制御器21等に動作指令を送信する指令生成送信器11と、サーボ制御器21から送られてくるフィードバックデータ(位置データ)を受信するフィードバックデータ受信器12と、を有している。推定器13は、現在又は将来の位置データのシミュレーション推定を行う。
ロボット制御装置1には、例えばロボットのアームなどを動作させる複数の軸のうち、第1軸をサーボ制御するサーボ制御器21と、第2軸をサーボ制御するサーボ制御器22と、が接続されている(図1では、説明の便宜上、第1軸及び第2軸だけを考慮するが、軸数の如何は問わない)。そして、これら各々のサーボ制御器21,22には、それぞれモータ・エンコーダ23,24が接続され、これらのモータ・エンコーダ23,24はロボット2に設けられている。モータ・エンコーダ23は、第1軸によって軸支される部位を旋回等させるモータと、このモータの回転角度データ(位置データ)を検出するエンコーダと、を有している(両者が物理的に1ユニットになっていることを要求するものではない)。同様に、モータ・エンコーダ24は、第2軸によって軸支される部位を旋回等させるモータと、このモータの回転角度データ(位置データ)を検出するエンコーダと、を有している。
ここで、ロボット制御装置1からサーボ制御器21及びサーボ制御器22への各種指令は、シリアル伝送によって送られるようになっている。すなわち、ロボット制御装置1とサーボ制御器21とが(有線又は無線によって)電気的に接続され、サーボ制御器21とサーボ制御器22とが(有線又は無線によって)電気的に接続されることによって、ロボット制御装置1からサーボ制御器22への動作指令は、サーボ制御器21を介して送られることになる。このようなシリアル伝送とすることで、ロボット制御装置1の入出力が1系統で足りることから(図1参照)、配線の複雑化を防ぐことができるようになっている。
図2は、本発明の実施の形態に係るロボットシステムにおけるサーボ制御器21等のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図2では、サーボ制御器21を例にとって説明しているが、サーボ制御器22であっても他のサーボ制御器であっても同様である。
図2において、サーボ制御器21は、補間器211と、平滑補間器212と、サーボ制御部213と、を有している。補間器211は、ホスト制御器10から送られてきた周期Tの動作指令を受信して、周期Tよりも短い周期Tでモータをサーボ制御するとともに、その動作指令を周期Tでの短周期動作指令となるように、周期Tの動作指令を周期Tで時間補間するものである(これにより、時間補間で求めた時刻に対応した位置(空間)が求められる)。また、平滑補間器212は、補間器211の出力(周期T)を平滑化するものであり、サーボ制御部213は、実際にモータに電流供給を行って、モータをサーボ制御するとともに、エンコーダからのフィードバックデータを受信するものである。
ここで、図2に示す補間器211は、上述のとおり図1に示すサーボ制御器21に組み込まれているが、同様に、サーボ制御器22にも補間器が組み込まれている。そして、ホスト制御器10の指令生成送信器11(軌道生成器)から各補間器に送られる動作指令について同期が取れていれば、各補間器による補間カウント数は一定になる。
しかし、実際には、この同期が取れていない場合があり、例えば図3に示すように、一定の間隔(周期T)で動作指令を送ってくるホスト制御器10(軌道生成器)に対し、サーボ制御器21(第1サーボ制御器)の補間器211による補間カウント数は、4,4,4,4,4,5,3,5,3となり、サーボ制御器22(第2サーボ制御器)の補間器による補間カウント数は、4,5,3,5,4,4,4,4,4となる場合がある(ワウの発生)。この場合、このワウによって位置指令(動作指令)に大きなリップルが発生してしまう。このリップルの発生を防ぐための補間方法について、図4及び図5を用いて詳述する。
図4は、本実施形態に係る補間方法を説明するためのフローチャートである。
図4において、まず、補間器211は、ホスト制御器10からの動作指令を受信する(ステップS1)。そして、次の動作指令を受信した時点で、偏差が非0か否かが判断される(ステップS2)。ここで、偏差とは、動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻A以前の直近の動作指令の指令値(周期T)と、所定時刻Aにおける短周期動作指令の指令値(周期T)とが異なるときには、それらの差が偏差となる。また、動作指令を受信してから周期Tが経過した後の所定時刻B、次の動作指令を受信した場合であって、所定時刻B以前の直近の動作指令の指令値(周期T)と、所定時刻Bにおける短周期動作指令の指令値(周期T)とが異なるときには、それらの差が偏差となる。

ステップS2の処理において、偏差が非0であるときには(ステップS2:YES)、補間器211は、その偏差を保存して(ステップS3)、保存された偏差に基づき加減補正を行う(ステップS4)。本実施形態における加減補正は、偏差が非0であるとき、数周期nT(nは2以上の整数)先で偏差が0となるように、短周期動作指令の指令値(周期T)を段階的に(少しずつ)加減補正するようにしているが、本発明はこれに限られない。
一方で、ステップS2の処理において、偏差が0であるときには(ステップS2:NO)、ステップS3及びステップS4の処理は行われずに、サブルーチンを終了する。以上説明した処理フローについて、図5に示す具体例を使って説明する。
図5は、ホスト制御器10から送られる動作指令を補間する際にリップルが生じる様子を説明するための説明図である。なお、図5(a)及び図5(b)は、一般的な補正方法によって生じるリップルを説明するための図であって、図5(c)は、本実施形態に係る補正方法によって生じるリップルを説明するための図である。また、各図において、上側の図は、横軸が時間軸で縦軸が位置(変位)軸であって、下側の図は、横軸が時間軸で縦軸が速さ軸である。つまり、各図の下側の図に表されたグラフの凹凸度合いが、リップルの激しさを示している。さらに、図5(a)〜図5(c)では、横軸の1目盛り(点線)を1msとし、縦軸の1msを10パルス(変位をパルスに換算した値)としている。
まず、図5(a)及び図5(b)を用いて、一般的な補正方法について説明する。図5(a)では、ホスト制御器10から動作指令を受信した時点で、周期T経過後にその動作指令値になるように補正するものである。そして、図5(a)に示すようにワウが生じた場合、すなわち、最初の4msの動作指令を受信して、周期4msが経過するまでに次の4msの動作指令を受信した場合には、激しいリップルが生じることになる(速度が10パルス/msから12.5パルス/msに変わる)。また、2回目の動作指令を受信してから周期4msが経過したにも拘らず、3回目の4msの動作指令を受信できなかった場合には、その遅れを待つために、速度が12.5パルス/msから0パルス/msとゼロになる。このときにも、激しいリップルが生じることになる。
次に、図5(b)では、図5(a)に示す補間方法に改良を加えており、動作指令の遅れを待たないようにしている。具体的には、2回目の動作指令を受信してから周期4msが経過した時点で補間が始まっているため、図5(b)に示すように、速度が0パルス/msとなることはない。このように、図5(b)に示す補間方法は、図5(a)に示す補間方法よりは改善されているが、それでもまだ、大きなリップルが残ってしまう。
そこで、本実施形態に係るロボットシステムによれば、このワウによって発生する位置指令(動作指令)のリップル影響を低減することができる。具体的には、図5(c)に示す。図5(c)に示す補間方法を概説すると、補間カウント4(動作指令を受信してから周期4msが経過した時点)において、ホスト制御器10から送られてくる動作指令Y1の値と補間器211の出力Y2との差を、偏差保存値としてB0(=Y1−Y2)とした場合に、これが非0であるとき、B0を使って徐々に補正をかけるようにする。
なお、補間カウントが3や5の際に、この偏差保存値は0ではなくなり、4ms周期差分(速度)の1/4(切り上げ)以上にはならない。この偏差保存値を、補間カウント=4の正常時に最大1パルス×4カウント=4パルスずつ徐々に補正を書けることによって、大きなリップルが生じないようにすることができる。補間カウントが3と5が続く場合では、偏差保存値を互いにキャンセルし合うため、ほとんどリップルは生じないことになる。また、補間カウントが続けて3→3や5→5ということは、同期がT分いきなりずれるということを意味する。このような事象は許容できないため、例えば、かかる場合にはホスト制御器10に対するエラー通知を行うことができる。すなわち、補間器211は、動作指令を受信してから周期Tが経過した所定時刻Bから周期Tが経過した後に、次の動作指令を受信した場合には、ホスト制御器10にエラー通知を行うようにしてもよい。これにより、ロボットシステムの安定性を高めることができる。
図5(c)では、全部で6回の動作指令について着目し、最初の指令から順にセクションS−1〜S−6と定める。各セクションとも、4ms(4カウント)ごとに(Tごとに)40パルス進むような指令となっている。セクションS−1では、補間器211によって、4カウントで40パルス進むように補間される。すなわち、1カウントあたり△(差分)=10パルスとなる。
そして、次のセクションS−2の動作指令は、ワウによって、セクションS−1の途中である3カウント目で受信する。このとき、偏差保存値はB0=10パルス=非0となっている。
従って、セクションS−2では、通常は1カウントあたり△=10パルスずつ進むが、ここではB0が0に近づくように1パルス分の補正を加えて、△=11パルスずつ進行させる。と同時に、1カウント進行させる毎に、B0から1パルスずつ減じるようにする。その結果、セクションS−2のカウント4では、B0=6となる。
ここで、再びワウが発生し、セクションS−3の動作指令を受信できないときには、セクションS−2の5カウント目と、次にくるべきセクションS−3の4カウントとを合わせた合計5カウントで、40パルス+B0=46パルス進むようにするために、△=9.2パルスとして補間する。
仮に、セクションS−2の5カウント目にセクションS3の動作指令が受信できない場合には、T周期分のワウが発生したということで、エラーとなる。△=9.2パルスは、10パルス±1パルス以内の範囲であるのでそのまま補間するが、もしB0にもっと大きな値が残っていて10パルス±1パルスを超える場合には、これを限度として残りをB0に蓄えて次回以降に補正をかける。基本的にT未満のワウを許容するとしても、補間カウント数が基準値と異なる事象はそう多くならない。また、ワウは、各サーボ制御器のクロック精度の誤差でずれている場合を除いて、小さくなったり大きくなったりして全体としては元に戻る。クロック精度のずれによるワウは、長時間レンジで発生する。したがって、リップルが大きくならない程度に少しずつ補正しても、実用上、短時間で元に(B0=0)戻すことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るロボットシステムによれば、従来のタイマ補正を行わなくても、保存された偏差を用いて短周期動作指令の指令値を少しずつ修正することができ、ひいてはワウによって発生する動作指令のリップルの悪影響を低減することができる(サーボ制御器21等が要求する精度を出すことができる)。
また、補間器211が、動作指令を受信してから周期Tが経過した所定時刻Bより後に次の動作指令を受信した場合であっても、遅れを待つことないので、リップル低減により貢献することができる(図5(b)→図5(c)参照)。
以上説明したように、本発明は、ワウによって発生する動作指令のリップルの影響を低減することが可能なものとして有用である。
本発明の実施の形態に係るロボットシステムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るロボットシステムにおけるサーボ制御器のハードウェア構成を示すブロック図である。 ワウの発生を説明するための説明図である。 本実施形態に係る補間方法を説明するためのフローチャートである。 ホスト制御器から送られる動作指令を補間する際にリップルが生じる様子を説明するための説明図である。
符号の説明
1 ロボット制御装置
2 ロボット
10 ホスト制御器
11 指令生成送信器
12 フィードバックデータ受信器
13 推定器
21,22 サーボ制御器
23,24 モータ・エンコーダ
211 補間器
212 平滑補間器
213 サーボ制御部

Claims (6)

  1. モータによって所定部位が動作するロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、個々の前記サーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置と、を有し、
    前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するホスト制御器が設けられたロボットシステムにおいて、
    前記サーボ制御器は、周期Tの前記動作指令を受信して、周期Tよりも短い周期Tで前記モータをサーボ制御するとともに、周期T の前記動作指令を周期T で時間補間した短周期動作指令とする補間器を備え、
    前記補間器は、前記動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の前記動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻A以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Aにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、当該偏差が0となるように前記短周期動作指令の指令値を加減補正することを特徴とするロボットシステム。
  2. 前記補間器は、前記動作指令を受信してから周期Tが経過した後の所定時刻Bに、次の動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻B以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Bにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存し、当該偏差が0となるように前記短周期動作指令の指令値を加減補正することを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。
  3. 前記補間器は、前記所定時刻Bから周期T以上が経過した後に、次の動作指令を受信した場合には、前記ホスト制御器にエラー通知を行うことを特徴とする請求項2記載のロボットシステム。
  4. 前記補間器は、前記偏差が非0であるとき当該偏差が0となるように、前記短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のロボットシステム。
  5. モータによって所定部位が動作するロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、個々の前記サーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置と、を有し、
    前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するホスト制御器が設けられたロボットシステムにおける、前記動作指令の補間方法であって、
    前記サーボ制御器は、周期Tの前記動作指令を受信して、周期Tよりも短い周期Tで前記モータをサーボ制御するとともに、周期T の前記動作指令を周期T で直線補間した短周期動作指令とする補間器を備え、
    前記動作指令を受信してから周期Tが経過するまでの間の所定時刻Aで、次の前記動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻A以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Aにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存する偏差保存ステップと、
    前記偏差保存ステップによって保存された偏差が非0であるとき当該偏差が0となるように、前記短周期動作指令の指令値を段階的に加減補正する加減補正ステップと、を含むことを特徴とする動作指令の補間方法。
  6. 前記偏差保存ステップは、さらに、前記動作指令を受信してから周期Tが経過した後の所定時刻Bに、次の動作指令を受信した場合であって、当該所定時刻B以前の直近の前記動作指令の指令値と、当該所定時刻Bにおける前記短周期動作指令の指令値とが異なるときには、それらの偏差を保存するステップを含むことを特徴とする請求項5記載の動作指令の補間方法。
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