JP4945736B2 - ロボット制御装置及びロボットシステム - Google Patents

ロボット制御装置及びロボットシステム Download PDF

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Description

本発明は、例えば多関節型作業ロボットなどの様々なロボットを制御するロボット制御装置及びロボットシステムに関する。
従来から、産業用ロボットとして単関節型作業ロボットや多関節型作業ロボットがある。これらのロボットにワークの搬送や溶接などの各種作業を行わせる場合、ホストPCは、ロボットの関節を回動させるモータをサーボ制御するサーボ制御器に対して動作指令を行う。一方で、ロボットの関節は、モータの回転角を測定するエンコーダを有しており、ホストPCは、サーボ制御器を介して、このエンコーダから送られてくるフィードバック位置(回転角測定値など)を参照してサンプリングしつつ、目標値と実測値との偏差を認識してサーボ制御を行う。
ここで、上述したフィードバック位置は、所定のサンプリング周期でサンプリングされるところ、このサンプリング周期以外の時刻での位置を推定するためには、位置推定に関する信号処理が必要になる。特許文献1に開示されたロボット制御装置では、遅延データをベースにした外挿方式によって、サンプリング周期以外の時刻での位置を推定している。
より具体的に説明すると、まず、フィードバック位置Xをサンプリングする。そして、直近のサンプリング時刻との関係で、サンプリング時間間隔を計算し、フィードバック位置の差分を計算するとともに、フィードバック位置の差分をサンプリング時間間隔で割って、フィードバック位置の変化率(変化率A)を求める。一方で、サンプリング時刻からサーボ指令時刻までの時間差(時間差B)を計算する。そして、最後に、変化率Aに時間差Bを乗じて得られた値を、上記フィードバック位置Xに加算することによって、サーボ指令時刻の位置を推定している。
特開平5−333931号公報(段落[0009]〜[0012])
しかしながら、特許文献1に開示された、遅延データをベースにした外挿方式では、サンプリングにより得られる位置が既に遅延データとなっているため、目的の精度(より高精度な推定値)を得ることができない。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望の時刻での位置を高精度に推定することが可能なロボット制御装置及びロボットシステムを提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1) モータによってロボットの所定部位が動作し、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置において、前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するとともに、前記位置データを受信するホスト制御器と、現在又は将来の前記位置データを推定する推定器と、が設けられ、前記推定器は、前記動作指令と前記サーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用して、実際の制御対象と前記サーボ制御器のモデルのシミュレーションを実行するシミュレータと、既に知られた過去の前記位置データに基づいて生成された補正量を前記シミュレータの出力から減算する減算部と、を備えることを特徴とするロボット制御装置
本発明によれば、前記のロボット制御装置を提供することとしたので、遅延データをベースにした外挿方式と比べて、より高精度な位置推定が可能になる。
すなわち、動作指令とサーボ制御パラメータを用いてリアルタイムシミュレータ(シミュレータ)を構成することによって、サンプリングされる遅延データを従属的に使用して、サンプリング時刻以外の現在位置を高精度に推定することができる。
また、シミュレータの構成に必要なパラメータは新規に与える必要がなく、既存のサーボ制御に使用するパラメータを流用することができるので、新規パラメータ設定等の作業を減らし、汎用性を高めることができる。なお、本発明は、「既に知られた過去の位置データ」が長周期でしか得られない場合であっても、短周期のデータを推定することが可能である。
また、前記推定器は、前記動作指令と前記サーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用したシミュレーションを実行するシミュレータと、既に知られた過去の前記位置データに基づいて生成された補正量を前記シミュレータの出力から減算する減算部と、を備えることとしている。
本発明によれば、上述した推定器は、動作指令とサーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用したシミュレーションを実行するシミュレータと、既に知られた過去の位置データに基づいて生成された補正量をシミュレータの出力から減算する減算部と、を備えることとしたので、(乗算処理等はなく、)減算処理に基づく位置推定を実行することができ、ひいては計算負荷が増大するのを防ぎながら、より高精度な推定値を得ることができる。
また、前記シミュレータは、前記動作指令と前記サーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用して、実際の制御対象と前記サーボ制御器のモデルをシミュレーションすることとしている。
本発明によれば、上述したシミュレータは、動作指令とサーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用して、実際の制御対象とサーボ制御器のモデルをシミュレーションすることとしたので、遅延データをベースにした外挿方式と比べて、より高精度な推定値を得ることができる。
(2) 前記推定器は、前記補正量として、前記ホスト制御器が過去に前記位置データを受信した受信時刻における前記シミュレータ出力から当該位置データを減算した差分値を用いることを特徴とするロボット制御装置
本発明によれば、上述した推定器は、上述した補正量として、ホスト制御器が過去に位置データを受信した受信時刻におけるシミュレータ出力から位置データを減算した差分値を用いることとしたので、減算処理に基づき補正量を簡易に算出することができ、ひいては計算負荷が増大するのを防ぎながら、より高精度な推定値を得ることができる。
(3) 前記推定器は、前記補正量として、複数の前記受信時刻において各々の前記差分値を求め、それらを平均化した差分平均化値を用いることを特徴とするロボット制御装置
本発明によれば、上述した推定器は、上述した補正量として、複数の受信時刻において各々の差分値を求め、それらを平均化した差分平均化値を用いることとしたので、減算処理に基づき補正量を簡易に算出することができるとともに、ひいては計算負荷が増大するのを防ぎながら、より高精度な推定値を得ることができる。また、差分平均化値を用いることで、推定誤差をより小さくすることができる。
(4) 前記推定器は、補間器から構成されることを特徴とするロボット制御装置
本発明によれば、上述した推定器は、ロボットが一定速度で動作する場合には補間器から構成されることとしたので、この場合にはより簡易な構成で、高精度な推定値を得ることができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれかに記載のロボット制御装置と、モータによって所定部位が動作し、当該モータの回転角度に基づく位置データを検出するセンサが設けられたロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、を有するロボットシステム
本発明によれば、ロボットとサーボ制御器とロボット制御装置を有するロボットシステムにおいて、ロボットにセンサが設けられ、ロボット制御装置にホスト制御器と推定器が設けられ、この推定器によって、動作指令とサーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用したシミュレータ出力を、既に知られた過去の位置データで補正することによって、現在又は将来の位置データを推定することとしたので、遅延データをベースにした外挿方式と比べて、より高精度な推定値を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、遅延データをベースにした外挿方式と比べて、サンプリング時刻以外の現在位置を高精度に推定することができる。また、シミュレータの構成に必要なパラメータは新規に与えなくてよいので、新規パラメータ設定等の作業を減らして汎用性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るロボットシステムのシステム構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態に係るロボットシステムは、モータによって所定部位(第1軸や第2軸など)が動作するロボット2と、モータをサーボ制御するサーボ制御器21等と、これらサーボ制御器21等に対して動作指令を送信するロボット制御装置1と、を有している。
ロボット制御装置1は、主として、ロボット制御器(MCS)として機能するホスト制御器10と、推定器13と、を有している。ホスト制御器10は、主として、サーボ制御器21等への動作指令を生成するとともに、サーボ制御器21等に動作指令を送信する指令生成送信器11と、サーボ制御器21等から送られてくるフィードバックデータ(位置データ)を受信するフィードバックデータ受信器12と、を有している。推定器13は、現在又は将来の位置データのシミュレーション推定を行う。
ロボット制御装置1には、例えばロボット2のアームなどを動作させる複数の軸のうち、第1軸(のモータ)をサーボ制御するサーボ制御器21と、第2軸(のモータ)をサーボ制御するサーボ制御器22と、が接続されている(図1では、説明の便宜上、第1軸及び第2軸だけを考慮するが、軸数の如何は問わない)。また、これら各々のサーボ制御器21,22には、それぞれモータ・エンコーダ23,24が接続され、これらのモータ・エンコーダ23,24はロボット2に設けられている。モータ・エンコーダ23は、第1軸によって軸支される部位を旋回等させるモータと、このモータの回転角度データに基づく位置データを検出するエンコーダと、を有している(物理的に1ユニットになっていることを要求するものではない)。同様に、モータ・エンコーダ24は、第2軸によって軸支される部位を旋回等させるモータと、このモータの回転角度データに基づく位置データを検出するエンコーダと、を有している。なお、本実施形態では、モータの回転角度に基づく位置データを検出する「センサ」として、エンコーダを採用しているが、その他、位置データを検出し得るものであれば、如何なる装置・機器であってもよい。
ここで、ロボット制御装置1から、ロボット2のサーボ制御器21及びサーボ制御器22への各種指令は、シリアル伝送によって送られるようになっている。すなわち、ロボット制御装置1とサーボ制御器21とが(有線又は無線によって)電気的に接続され、サーボ制御器21とサーボ制御器22とが(有線又は無線によって)電気的に接続されることによって、ロボット制御装置1からサーボ制御器22への指令は、サーボ制御器21を介して送られることになる。このようなシリアル伝送とすることで、ロボット制御装置1の入出力が1系統で足りることから(図1参照)、配線の複雑化を防ぐことができるようになっている。
しかし、このシリアル伝送を採用した場合には、サーボ制御器21とサーボ制御器22とで信号伝達に遅延が発生する。また、ロボット制御装置1の処理周期(例えば4ms)と、サーボ制御器21やサーボ制御器22の処理周期(例えば1ms)とは一般に異なっているため、現時点(現在)位置データの推定が重要になる。そこで、本実施形態に係るロボットシステムでは、推定器13において実時間シミュレーションを行い、その結果を、(遅延)フィードバックデータを使用して補正することによって、所望の位置での位置を高精度に推定できるようにする。
次に、図1に示すロボットシステムにおいて、ロボット制御装置1のハードウェア構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態に係るロボット制御装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2において、ホスト制御器10は、指令生成送信器11によって(4msごとに)発生した1周期先の(指令)データと、フィードバックデータ受信器12によって(4msごとに)受信した1周期前の位置FB(フィードバック)データとを、推定器13に対して送信する。
推定器13は、遅延器131と、補間器132と、シミュレータ133と、ラッチ部134と、遅延器135と、平均化部136と、ホールド部137と、を有しており、これらを介して1ms単位での位置推定値を得ることができるようになっている。遅延器131及び遅延器135は、いずれもZ変換領域でZ−1だけ(時間領域で4msだけ、周波数領域でe−4sだけ)データを遅延させるものである。補間器132は、サーボ制御器21等における補間器と同等のものである。ラッチ部134は、4ms周期でシミュレータ133の出力をラッチするものである。平均化部136は、入力データを平均化して出力するものであって(本実施形態では、2個のデータを平均化して出力している)、ホールド部137は、入力データを1ms周期でホールドするものである。なお、図2において、ラッチ部134の出力から位置FBデータの減算が行われており、これを実際に実行する減算器は、既に知られた過去の位置データに基づいて生成された補正量をシミュレータの出力から減算する「減算部」として機能する。
そして、シミュレータ133は、所与のサーボ制御パラメータより2次の極配置モデルとFF(フィードフォア)モデルをシミュレートするものである。すなわち、サーボ制御器への動作指令とサーボ制御器21等のサーボ制御パラメータを使用して、実際の制御対象とサーボ制御器21等のモデルをシミュレーションする。なお、本実施形態では、2次の極配置モデルを採用するが、本発明はこれに限られず、1次であっても3次以上の高次であってもよい。
補間器132とシミュレータ133の伝達関数については、図3及び図4を用いて説明する。図3は、図2に示す補間器132及びシミュレータ133(図2の点線枠X内)の伝達関数を示すブロック図である。また、図4は、図3に示す補間器132とFFモデル31のより詳細な伝達関数を示すブロック図である。
図3に示すように、シミュレータ133は、FFモデル31と、極配置モデル32と、から構成されている。ここで、極配置モデル32の伝達関数は、(1+pz+p)/(z+pz+p)であり、p=−exp(−w×T)−exp(−w×T)、p=exp(−w×T)×exp(−w×T)、w,w=それぞれ極となる各周波数(ボード線図でいえば折点角周波数)、T,T=それぞれ4ms,1msである。また、補間器132の伝達関数は、図4に示すとおり、主として4個のFIRフィルタ等から構成されている。さらに、FFモデル31の伝達関数は、図4に示すとおりであって、図4中の各パラメータは、M1=exp(−w×T)×exp(−w×T)、M2=M1+1.0−exp(−w×T)−exp(−w×T)、FFG=F1/{1−exp(−w×T)}、FFG2=F2/{1−exp(−w×T)}、F1=216×所定の割合(0〜1.0)、F2=216×所定の割合(0〜1.0)である。
また、図4において、補間器132の一出力となるCPLS0(i)は、補間後2段のFIRフィルタ(4ms)を経て得られた信号であって、補間器132の一出力となるCVEL0(i)は、4ms速度目標値を4倍した値(16msの変化量)、つまり250μsの64(216)倍して、2段のFIRフィルタ(4ms)を経て得られた信号である。そして、これらCPLS0及びCVEL0を用いて、CF1VEL0=FFG×CVEL0/216、CF2VEL0={CF1VEL0−CF1VEL1+64×(CPLS0−CPLS1)}×FFG2/216とおくと、推定器13によるシミュレータ出力(すなわち1msごとの位置推定値)は、Y(k)=Y(k−1)+M1×{Y(k−1)−Y(k−2)}+M2×{CPLS0−Y(k−1)+(CF1VEL0+CF2VEL0)/64}と表わせる。なお、CPLS1=CPLS0×z−1であって、CF1VEL1=CF1VEL0×z−1である。
図5は、図1〜図4に示すロボット制御装置1における情報処理の流れを示すフローチャートである。図5(a)は、1msタイマによって1ms周期に実行される情報処理を示し、図5(b)は、4ms周期で実行される情報処理を示し、図5(c)は、各軸への指令送信処理及びFB(フィードバック)データ受信処理を示している。
図5(a)において、まず、推定器13では、4ms周期のタイミングに相当するか否か、すなわち4ms処理を実行するタイミングか否かが判断され(ステップS1)、4ms周期のタイミングに相当する場合には(ステップS1:YES)、図5(b)を用いて後述する4ms処理(ステップS2)が実行される。一方で、4ms周期のタイミングに相当しない場合には(ステップS1:NO)、4ms処理を実行することなく、補間器132において補間器入力(ステップS3)及び補間器処理(ステップS4)が行われる。
ステップS4の処理が終了すると、シミュレータ133においてシミュレータ処理が実行され(ステップS5)、シミュレータ出力としてX(i)を得る。そして、図2に示す遅延器135や平均化部136等によって、誤差E(k−1)の補正が行われる(ステップS6)。その結果、位置推定値が得られることになる。最後に、ステップi(変数)を更新して(ステップS7)、1ms周期での処理を終了する。
次に、図5(b)において、ロボット制御装置1では、まず、サーボ制御器21等の全軸への同期送信が行われるとともに、ステップk(変数)が更新される(ステップS11)。そして、受信した前ステップのFBデータを一斉更新してy(k−1)を得る(ステップS12)。その後、次々ステップの指令が発生し(r(k+2)を得るステップS13)、シミュレータ出力誤差の計算が行われ(e(k−1)=X(k−1,i)−y(k−1)を得るステップS14)、シミュレータ出力誤差の平均化が行われた後(E(k−1)=[E(k−1)の平均化]を得るステップS15)、ステップiをリセットし(ステップS16)、各軸指令送信及び受信処理の起動が行われる(ステップS17)。
図5(b)及び図5(c)に示すように、このステップS17の処理が行われるまでは、指令送信は待機状態になる(ステップS21:NO)。ステップS17の処理が行われると(ステップS21:YES)、各軸指令の送信が行われる(ステップS22)。そして、FBデータの受信待機状態となり(ステップS23:NO)、最初のFBデータを受信したことを契機として(ステップS23:YES)、各軸FBデータ受信が行われる(ステップS24)。
図5(b)及び図5(c)を用いて説明したデータの送受信を模式的に表わしたのが図6である。図6は、ロボット制御装置1とサーボ制御器21等との間で行われるデータの送受信の様子を示した模式図である。
図6において、全軸同期送信(図5(b)のステップS11参照)は、周期T(=4ms)の間隔で行われており、サーボ制御器21等がロボット制御装置1から同期信号を受信したとき、データをラッチする。まず、ロボット制御装置1が第1軸の指令を送信すると、サーボ制御器21は指令を受信し、ラッチしたデータを返信する。これにより、ロボット制御装置1は第1軸に関するラッチデータを受信することができる。次に、ロボット制御装置1が第2軸の指令を送信すると、サーボ制御器22は指令を受信し、ラッチしたデータを返信する。これにより、ロボット制御装置1は第2軸に関するラッチデータを受信することができる。以下同様にして、第3軸,第4軸等のラッチデータを受信することができる。
図7は、ホスト制御器10で生成される4ms周期の位置指令を示す図である。横軸は時間軸であって、縦軸は位置を示している。また、太線矢印Yで示すように、現在時刻を0とし、kは4ms周期で、iは1ms周期で目盛りを付している。
図7において、Ct[+2]は、現時点で生成される最新の指令データを示し、Ct[+1]は、現時点でドライバ(サーボ制御器)で更新される到達目標指令データを示し、Ct[0]は、現時点でドライバに到達している指令データを示している。このように、ある時点で作成される指令データは、2周期先のものが生成されていることが分かる。なお、Fr[−1]は、現時点で手に入る1時点前のドライバFBデータである。
また、現時点でドライバに到達している指令データをCp(0)で表わすならば、Cp(0)は、Ct[0]で表わすことができ、Cp(+1)は、Ct[0]+(1/4)×{Ct[+1]−Ct[0]}で表わすことができ、Cp(+2)は、Ct[0]+(2/4)×{Ct[+1]−Ct[0]}で表わすことができ、Cp(+3)は、Ct[0]+(3/4)×{Ct[+1]−Ct[0]}で表わすことができ、Cp(+4)は、Ct[1]で表わすことができる。
図8は、推定器13によって、実際に位置データのシミュレーション推定を行っている具体例を示す図である。なお、図8は、横軸が時間軸であって、縦軸が位置を示している。また、現在時刻を「T」で表わす。
図8において、T時点で入手できる情報は、4ms前にラッチされた位置FBデータBと、この時点で作成送信される8ms後の指令データ、すなわちTから4ms後の指令データAと、指令を補間して得られる現時点での指令データと、これを入力して得られるシミュレータ出力と、である。そして、図2に示す推定器13において、4ms前のシミュレーション出力とその位置FBデータの差Δ1と、8ms前のシミュレーション出力とその位置FBデータの差Δ2と、を(平均化部136によって)平均化して、現時点でのシミュレーション出力から減算することによって、現時点での位置推定値を得ることができる。なお、時刻Tから1ms後も、時刻Tから2ms後も同様に、その時点でのシミュレーション出力からΔ=(Δ1+Δ2)/2を減算することによって、位置推定値を得ることが可能になる。なお、本実施形態では、1ms周期の推定を行ったが、推定器13のパフォーマンスが許す限り、1msでも0.5msでも周期を選ばずに短周期(T)の推定が可能になる。
このように、図8によれば、推定器13は、シミュレータ133の出力から減算する補正量として、ホスト制御器10が過去に位置データを受信した受信時刻においてシミュレータ出力から位置データを減算した差分値を用いることとしており、より詳細には、複数の受信時刻において各々の差分値を求め、それらを平均化した差分平均化値を用いることとしている。これにより、計算負荷が増大するのを防ぎながら、より高精度な推定値を得ることができる。
以上説明したように、4ms(T)周期の遅延FBデータしか入手できない従来の位置推定では、過去データのみをベースにした外挿演算になるため、目的の精度を得ることができなかったが、本実施形態に係るロボットシステムのように、既知の指令データとサーボパラメータを使用するシミュレータ出力を過去のFBデータで補正し、現時点の位置データを推定することによって、目的の制度(より高精度な推定値)を得ることができる。すなわち、サーボ制御器21等に対する動作指令とサーボ制御器21等のサーボ制御パラメータを使用したシミュレータ出力を、既に知られた過去の位置データで補正することによって、現在又は将来の前記位置データを推定することによって、より高精度な推定値を得ることができる。また、減算処理に基づく位置推定を行うことで、計算負荷が増大するのを防ぎながら、より高精度な推定値を得ることができる。
以上説明したように、本発明は、遅延データをベースにした外挿方式と比べて、より高精度な推定値を得ることが可能なものとして有用である。
本発明の実施の形態に係るロボットシステムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るロボット制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図2に示す補間器及びシミュレータの伝達関数を示すブロック図である。 図3に示す補間器とFFモデルのより詳細な伝達関数を示すブロック図である。 図1〜図4に示すロボット制御装置における情報処理の流れを示すフローチャートである。 ロボット制御装置とサーボ制御器等との間で行われるデータの送受信の様子を示した模式図である。 ホスト制御器で生成される4ms周期の位置指令を示す図である。 推定器によって、実際に位置データのシミュレーション推定を行っている具体例を示す図である。
符号の説明
1 ロボット制御装置
2 ロボット
10 ホスト制御器
11 指令生成送信器
12 フィードバックデータ受信器
13 推定器
21 サーボ制御器
22 モータ・エンコーダ

Claims (5)

  1. モータによってロボットの所定部位が動作し、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器に対して動作指令を送信するロボット制御装置において、 前記ロボット制御装置には、前記サーボ制御器への前記動作指令を生成するとともに、前記位置データを受信するホスト制御器と、現在又は将来の前記位置データを推定する推定器と、が設けられ、 前記推定器は、 前記動作指令と前記サーボ制御器のサーボ制御パラメータを使用して、実際の制御対象と前記サーボ制御器のモデルのシミュレーションを実行するシミュレータと、 既に知られた過去の前記位置データに基づいて生成された補正量を前記シミュレータの出力から減算する減算部と、 を備えることを特徴とするロボット制御装置
  2. 前記推定器は、前記補正量として、前記ホスト制御器が過去に前記位置データを受信した受信時刻における前記シミュレータ出力から当該位置データを減算した差分値を用いることを特徴とする請求項1記載のロボット制御装置
  3. 前記推定器は、前記補正量として、複数の前記受信時刻において各々の前記差分値を求め、それらを平均化した差分平均化値を用いることを特徴とする請求項2記載のロボット制御装置
  4. 前記推定器は、補間器から構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のロボット制御装置
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のロボット制御装置と、モータによって所定部位が動作し、当該モータの回転角度に基づく位置データを検出するセンサが設けられたロボットと、前記モータをサーボ制御するサーボ制御器と、を有するロボットシステム
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