JP4945511B2 - 分岐部を有する配管を備えたプラント及び沸騰水型原子力プラント - Google Patents

分岐部を有する配管を備えたプラント及び沸騰水型原子力プラント Download PDF

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Description

本発明は、分岐部を有する配管を備えたプラント及び沸騰水型原子力プラントに関する。
原子炉として沸騰水型原子炉(以下、BWRという)を有する沸騰水型原子力プラント(以下、BWRプラントという)では、発電容量を増大する際に、主蒸気流量の増大に伴って圧力変動が増大し、プラントの機器損傷に至る事例が報告されている。機器の損傷を避けるため、主蒸気系の流路形状の適正化及び構造強度の増大などの対策がとられている。このような事例及び対策がG. Deboo, et al.,“Quad cities unit 2 main steam line acoustic source identification and load reduction”, ICONE 14, (2006)に開示されている。
BWRプラントにおける主蒸気系(主蒸気配管等)での圧力変動の原因の一つとして、音響共鳴が考えられている。原子炉圧力容器の蒸気ドームから主蒸気配管を通って高圧タービンに至る主蒸気系では、蒸気の圧力変動に起因して圧力波が発生し、主蒸気系内を伝搬、反射する。これによって、大きな振幅を持つ定在波(音響共振モード)が形成され、圧力変動の振幅が増大する可能性がある。特に、発電容量を増大したBWRプラントでは、主蒸気流量の増大に伴って蒸気の圧力変動が大きくなるため、音響共鳴が生じやすくなる。
この音響共鳴を抑制する方法としては、例えば、特開2006−153869号公報には、ヘルムホルツ共鳴管を利用してBWRプラントの主蒸気系で発生する音響共鳴に伴う圧力変動を抑制する方法が開示されている。特開2008−14458号公報には、音響共鳴が発生すると考えられているキャビティに庇部材を設けることで、音響共鳴に伴う圧力変動を抑制する方法が開示されている。
特開2006−153869号公報 特開2008−14458号公報 G. Deboo, et al.,"Quad cities unit 2 main steam line acoustic source identification and load reduction", ICONE 14, (2006)
発明者らは、BWRプラントにおける音響共鳴の発生について検討したところ、主蒸気配管に形成された分岐部(例えば、逃し安全弁が設けられるベント配管と主蒸気配管の接合部)で発生しやすいことを新たに見出した。
特開2006−153869号公報では、上記したように、主蒸気配管にヘルムホルツ管を設置することにより、ヘルムホルツ共鳴管が主蒸気系内の音響エネルギーを吸収して、効果的に音響共鳴モードを減衰させることができる。しかしながら、特開2006−153869号公報は、蒸気逃し安全弁が設けられるベント配管と主蒸気配管の接合部で発生する音響共鳴に対する対策を何ら行っていない。配管の分岐部での音響共鳴の発生を抑制することによって、分岐部を有する配管における圧力変動をさらに低減することができる。
特開2008−14458号公報も、特開2006−153869号公報と同様に、主蒸気配管等の配管の分岐部で発生する音響共鳴に対する対策を行っていない。
本発明の目的は、音響共鳴に基づく圧力変動をさらに低減できる、分岐部を有する配管を備えたプラント及び沸騰水型原子力プラントを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、容器に接続され、分岐管が接続される分岐部を有して内部に容器から排出される蒸気が流れる配管を備えたプラントにおいて、その分岐部で配管に、配管の他の部分よりも流路断面積が大きくなっている流路拡大部を形成し、配管の流路拡大部に分岐管を接続し、流路拡大部の軸心が流路拡大部の上流側及び下流側における配管の軸心と一致していることにある。
内部を流れる蒸気の流速が配管に形成された流路拡大部で遅くなるので、その配管の流路拡大部と分岐管の接続部での音響共鳴の発生を抑制することができる。このため、配管内を流れる蒸気の圧力変動をさらに低減することができる。
本発明によれば、配管の分岐部での音響共鳴の発生を抑制することができ、配管内を流れる気体の圧力変動をさらに低減することができる。
以下に本発明の実施例を説明する。
本発明の好適な一実施例である分岐部を有する配管を備えたプラントを、図1及び図2を用いて以下に説明する。本実施例の分岐部を有する配管を備えたプラントは、BWRプラント1である。BWRプラント1は、原子炉2、主蒸気配管10、タービン12、復水器(図示せず)及び給水配管を備えている。
原子炉2は、原子炉圧力容器(以下、RPVという)3、及びRPV3内に配置された炉心を有する。炉心には、多数の燃料集合体(図示せず)が装荷されている。取り外し可能な蓋4がRPV3に取り付けられている。RPV3内には、炉心の上方に気水分離器(図示せず)が設置され、気水分離器の上方に波板6を有する蒸気乾燥器5が設置される。主蒸気配管10は、RPV3に形成されたノズル9に接続され、蒸気乾燥器5よりも上方でRPV3内に形成される蒸気ドーム7に連絡される。タービン12が主蒸気配管10に接続される。ベント管15が主蒸気配管10に接続され、蒸気逃し安全弁13がベント管15に設置される。ベント管15は、図示されていないが、原子炉2を取り囲んでいる原子炉格納容器内に設けられた圧力抑制室内まで伸びており、その先端部が圧力抑制室内のプール水に浸漬されている。ベント管15と主蒸気配管10の接続部、すなわち、主蒸気配管10とベント管15の分岐部11の流路断面積(内径)は、主蒸気配管10の分岐部11以外の部分の流路断面積(内径)よりも大きくなっている。主蒸気配管10の分岐部11は、主蒸気配管10の分岐部11以外の部分よりも拡大されている。このような分岐部11は流路拡大部であり、ベント管15は分岐管である。
再循環ポンプ(図示せず)の駆動によってRPV3内の冷却水が昇圧されてRPV3内に設置されたジェットポンプ(図示せず)のノズルから噴出される。この噴出された冷却水流によって、ノズルの周囲に存在する冷却水が、ジェットポンプ内に吸引されてジェットポンプから吐出される。吐出された冷却水は、炉心に供給される。冷却水は、炉心を上昇する間に、燃料集合体内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱され、一部が蒸気16になる。蒸気16に含まれている水分が、気水分離器及び蒸気乾燥器5で除去される。水分が除去された蒸気16は、主蒸気配管10を通ってタービン12に導かれ、タービン12を回転させる。タービン12に連結された発電機(図示せず)が回転し、電力が発生する。タービン12から排出された蒸気16は、復水器(図示せず)で凝縮されて水になる。この水は、給水として、給水ポンプ(図示せず)で昇圧され、給水配管(図示せず)を通ってRPV3内に供給される。BWRプラントの原子炉2は蒸気発生装置である。蒸気乾燥器5で分離された水分は、ドレン管8を通って蒸気乾燥器5よりも下方で気水分離器の相互間に形成された領域に排出される。
万が一、RPV3内の圧力が設定値よりも高くなったとき、蒸気逃し安全弁13が自動的に開く。すなわち、蒸気逃し安全弁13の弁体17が押し上げられる。RPV3内の蒸気16は、主蒸気配管10及び蒸気逃し安全弁13を通り、ベント管15を経て圧力抑制室内のプール水中に放出され、凝縮される。これにより、RPV3内の圧力が設定値以下に抑えられ、原子炉2の安全性が確保される。
BWRプラント1の通常運転時においては、タービン12に導かれる蒸気16の流速は、流路断面積が大きくなる分岐部11で流速が遅くなる。主蒸気配管10内を流れる蒸気16の流量が一定である場合、分岐部11における蒸気16の流速は、分岐部11の内径の二乗に反比例して小さくなる。
蒸気16の流れによって分岐部11で発生する音響共鳴に伴う圧力変動は、ストローハル数(St)とよばれる無次元数で(1)式のように表される。
St=f×d/U ……(1)
ここで、dは主蒸気逃し安全弁13の直径、Uは分岐部11における蒸気16の流速(m/S)、fは分岐部11で発生する音響共鳴に伴う圧力変動の周波数(s-1)である。周波数fは(2)式で表される。
f=c/(4L) ……(2)
ここで、cは分岐部11内を流れる蒸気16の音速(m/S)、Lは主蒸気逃し安全弁13の長さ(m)である。すなわち、分岐部11における蒸気16の流速とSt数は反比例の関係にある。
本実施例の分岐部11における圧力変動の強さである二乗平均平方根(RMS)のSt数に対する変化を図3に示す。BWRプラント1の原子炉出力(電気出力)を増大するとき、炉心流量(炉心に供給される冷却水の流量)が増加されて主蒸気流量が増大する。本実施例では、主蒸気配管10の分岐部11で流路断面積を増大させているので、分岐部11内を流れる蒸気16の速度が遅くなり、分岐部11で発生する圧力変動が小さくなる(領域B)。この圧力変動の減少は、分岐部11での流路断面積の拡大により蒸気16の流速が遅くなり、分岐部11での音響共鳴の発生が抑制されたためにもたらされたのである。
分岐部の流路断面積が主蒸気配管10の他の部分のそれと同じであり、ヘルムホルツ共鳴管を有していない従来のBWRプラントでは、分岐部での蒸気16の流速が本実施例のそれよりも早くなるので、図3に示す領域Aのように、圧力振動が増大する可能性がある。しかしながら、本実施例は、分岐部11の流路断面積が主蒸気配管10の他の部分のそれよりも増大しているので、従来のBWRプラントよりも音響共鳴の発生が抑制され、圧力変動が低減される。
このように本実施例で音響共鳴の発生を抑制できる理由を以下に説明する。流路拡大部を形成することによって、主蒸気配管10内を流れる蒸気の流量が変動しないとすれば、流路拡大部において線流速が低減される。このため、図3に示す領域Bのように圧力変動が低減される。一方、主蒸気配管10とベント管15の分岐部では、蒸気の流れによって渦が発生する。この渦の発生周期とBWRプラント1の機器の形状で決定される固有振動数が近いときに、その渦により発生する音が強くなる。この現象を音響共鳴と言う。本実施例のように、流路拡大部を形成することによって蒸気の流速を遅くした場合には、主蒸気配管10とベント管15の分岐部で発生する渦の発生周期が遅くなり、この発生周期と上記した固有振動数でずれが生じる。このため、発生する圧力変動が低減される。
主蒸気配管10とベント管15の分岐部よりも下流で流路拡大部を主蒸気配管10に形成した場合には、この分岐部での音響共鳴の発生を抑制することはできない。これは、音の発生源となる渦が分岐部で発生するので、流路拡大部をその分岐部よりも下流に形成しても、分岐部での蒸気の流速が遅くならず、渦の発生周期と上記した固有振動数のずれが生じないからである。
ヘルムホルツ共鳴管を主蒸気配管に設けた特開2006−153869号公報に記載されたBWRプラントでは、ヘルムホルツ共鳴管が設けられているので、分岐部の流路断面積が主蒸気配管10の他の部分のそれと同じであり、ヘルムホルツ共鳴管を有していない上記した従来のBWRプラントよりも、音響共鳴の発生が抑制されて圧力変動のピーク値が減少する。しかしながら、特開2006−153869号公報に記載されたBWRプラントは、ベント管が接続される、主蒸気配管10の分岐部の流路断面積が主蒸気配管10の他の部分のそれと同じであるので、すなわち、流路断面積が増大した分岐部11が形成されていないので、分岐部で蒸気16の流速が遅くならない。このため、図3に示す領域Bよりも蒸気16の流速が速い領域で、上記した圧力変動のピークが生じる。特開2006−153869号公報に記載されたBWRプラントでは、主蒸気配管の分岐部で発生する音響共鳴によって生じる圧力変動のピーク値が本実施例における領域Bの圧力変動よりも大きくなる。本実施例における圧力変動は、特開2006−153869号公報よりもさらに低減される。
本実施例は、流路断面積が拡大された分岐部11の軸心が、分岐部11の上流側及び下流側での主蒸気配管10の軸心と一致している。このため、分岐部11での音響共鳴の発生を効果的に抑制することができる。分岐部11の軸心が分岐部11の上流側及び下流側での主蒸気配管10の軸心とずれている場合でも、蒸気16の圧力変動は特開2006−153869号公報よりもさらに低減されるが、これらの軸心が一致している場合には蒸気16の圧力変動をさらに低減させることができる。
本実施例は、分岐部11での音響共鳴の発生を抑制して主蒸気配管10内を流れる蒸気16の圧力変動を低減することができるので、BWRプラント1の出力向上を容易に達成することができる。BWRプラント1の出力向上は、炉心流量を増加させて原子炉出力を定格出力(100%出力)よりも増大させるものである。この出力向上においてはタービン12に供給される蒸気の流量が増大される。本実施例は、分岐部11を流路拡大部にして分岐部11での音響共鳴の発生を抑制でき、主蒸気配管10内を流れる蒸気16の圧力変動を低減できるので、タービン12に供給する蒸気16の流量を容易に増加させることができる。このため、本実施例は、BWRプラント1の出力向上を容易に達成できるのである。
本実施例は、分岐部に流路拡大部を形成するので、原子炉建屋を大きくする必要がない。
本発明の他の実施例である分岐部を有する配管を備えたプラントを、図4を用いて以下に説明する。本実施例の分岐部を有する配管を備えたプラントは、BWRプラント1Aである。BWRプラント1Aは、原子炉2、主蒸気配管10A、タービン12、復水器(図示せず)及び給水配管を備えている。本実施例のBWRプラント1Aでは、流路拡大部が、主蒸気配管10Aとベント管の接続部よりも上流に位置するRPV3に設けられたノズル9Aに形成される。本実施例では、ノズル9Aは主蒸気配管10Aの一部である。BWRプラント1Aは、流路拡大部が分岐部11ではなくノズル9Aに形成されている以外はBWRプラント1と同じ構成を有する。ノズル9Aの内径は、主蒸気配管10Aのノズル9A以外の部分の内径よりも大きくなっている。
本実施例は、主蒸気配管10Aのノズル9Aの流路断面積が主蒸気配管10Aの他の部分のそれよりも大きいので、実施例1で生じる効果を得ることができる。すなわち、ベント管15と主蒸気配管10Aの接合部(主蒸気配管10Aの分岐部)での音響共鳴の発生を抑制することができ、蒸気16の圧力変動が特開2006−153869号公報よりもさらに低減される。ノズル9Aに流路拡大部を形成する本実施例も、原子炉建屋を大きくする必要がない。
本実施例においてノズル9Aで音響共鳴が抑制される理由は、以下の通りである。流路拡大部が形成されていないノズル9(実施例1)では、RPV3から排出される蒸気は、急激に絞られる、すなわち、縮流となるので、ノズル9で音となる圧力変動が生じる。これに対し、本実施例は、流路拡大部であるノズル9Aの流路断面積をノズル9Aの下流部分の主蒸気配管10Aの流路断面積に徐々に近づけることによって、ノズル9Aで縮流効果を低減することができる。このため、ノズル9Aで音となる蒸気の圧力変動を抑制することができる。
本実施例において、主蒸気配管10Aと弁と間15の分岐部に、実施例1と同様に流路拡大部を形成することによって、ノズル9A及び分岐部で蒸気の流速を遅くすることができるので、主蒸気配管10A内を流れる蒸気の圧力変動を実施例1及び2よりも低減することができる。
本発明の他の実施例である分岐部を有する配管を備えたプラントを、図5を用いて以下に説明する。本実施例の分岐部を有する配管を備えたプラントは、BWRプラント1Bである。BWRプラント1Bは、BWRプラント1と同様に、原子炉2、主蒸気配管10、タービン12、復水器(図示せず)及び給水配管を備えている。BWRプラントによっては、一端が密封された分岐管18が主蒸気配管10に接続されている。本実施例のBWRプラント1Bは、主蒸気配管10に分岐管18が設けられている。主蒸気配管10と分岐管18の接合部、すなわち、分岐部(流路拡大部)19の内径は、主蒸気配管10の他の部分の内径よりも大きくなっている。分岐部19の流路断面積は主蒸気配管10の他の部分のそれよりも大きい。
主蒸気配管10内を流れる蒸気16の流速は分岐部19内で遅くなる。このため、本実施例は、主蒸気配管10と分岐管18の分岐部19で発生する音響共鳴を抑制することができ、蒸気16の圧力変動を実施例1と同様に低減することができる。
分岐管18は、ベント管15と主蒸気配管10の分岐部11よりも下流に位置している。分岐部11の流路断面積も実施例1と同じく大きくなっているので、ベント管15と主蒸気配管10の分岐部11での音響共鳴の発生が抑制される。
本発明の他の実施例である分岐部を有する配管を備えたプラントを、図6を用いて以下に説明する。本実施例の分岐部を有する配管を備えたプラントは、BWRプラント1Cである。BWRプラント1Cは、BWRプラント1と同様に、原子炉2、主蒸気配管10、タービン12、復水器(図示せず)及び給水配管を備えている。本実施例のBWRプラント1Cは、実施例1において形成された分岐部11の替りに、ベント管15の分岐部における主蒸気配管10を2つの蒸気通路20A,20Bで構成している。蒸気逃し安全弁13が設置されたベント管15は、蒸気通路20Aに接続される。蒸気通路20A,20Bは、ベント管15と蒸気通路20Aの分岐部よりも上流で主蒸気配管10に接続され、この分岐部よりも下流で主蒸気配管10に接続されている。蒸気通路20A,20Bは、圧力損失の増大を避けるため、その分岐部の上流及び下流で、等しい傾斜角で主蒸気配管10に接続されている。蒸気通路20A,20Bの内径は、主蒸気配管10の内径と同じである。蒸気通路20A,20Bの設置により、主蒸気配管10の流路断面積は、ベント管15と蒸気通路20Aの分岐部において、2倍になっている。蒸気流路20A,20Bの設置は、ベント管15と蒸気通路20Aの分岐部(ベント管15と主蒸気配管10の分岐部)に実施例1における分岐部11を形成したのと同じ機能を生じる。すなわち、蒸気流路20A,20Bにおいて蒸気の流速が遅くなるので、ベント管15と蒸気通路20Aの分岐部での音響共鳴の発生が抑制され、蒸気16の圧力変動が低減される。
本実施例は、主蒸気配管10の一部、例えば、ベント管15と主蒸気配管10の分岐部で複数の蒸気流路(例えば、蒸気流路20A,20B)を形成しているので、原子炉建屋を大きくする必要がない。
実施例3においても、分岐部19を、本実施例のように、複数の蒸気通路で構成することも可能である。
以上に述べた各実施例は、蒸気発生器(蒸気発生装置)とタービンを連絡する蒸気配管を有する加圧水型原子力プラント、及びボイラ(蒸気発生装置)とタービンを連絡する蒸気配管を有する火力プラント等の分岐部を有して気体(蒸気及び空気等)が流れる配管を備えたプラントに適用することができる。また、蒸気発生装置に連絡される蒸気配管を有する暖房システムにも、上記した各実施例を適用することができる。
図2に示す主蒸気配管とベント管の分岐部の拡大縦断面図である。 本発明の好適な一実施例である実施例1の分岐部を有する配管を備えたプラント(沸騰水型原子力プラント)の構成図である。 St数と二乗平均平方根(RMS)で表す圧力変動の関係を示す特性図である。 本発明の他の実施例である実施例2の分岐部を有する配管を備えたプラント(沸騰水型原子力プラント)の構成図である。 本発明の他の実施例である実施例3の分岐部を有する配管を備えたプラント(沸騰水型原子力プラント)の構成図である。 本発明の他の実施例である実施例4の分岐部を有する配管を備えたプラント(沸騰水型原子力プラント)の構成図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C…沸騰水型原子力プラント(BWRプラント)、2…原子炉、3…原子炉圧力容器、5…蒸気乾燥器、9,9A…ノズル、10,10A…主蒸気配管、11,19…分岐部、12…タービン、13…主蒸気逃し安全弁、15…ベント管、18…分岐管、20A,20B…蒸気通路。

Claims (6)

  1. 容器に接続され、分岐管が接続される分岐部を有して内部に前記容器から排出される蒸気が流れる配管を備えたプラントにおいて、前記分岐部で前記配管に、前記配管の他の部分よりも流路断面積が大きくなっている流路拡大部を形成し、前記配管の前記流路拡大部に前記分岐管を接続し、前記流路拡大部の軸心が前記流路拡大部の上流側及び下流側における前記配管の軸心と一致していることを特徴とする分岐部を有する配管を備えたプラント。
  2. 前記配管が蒸気発生装置に接続される蒸気配管である請求項1に記載の分岐部を有する配管を備えたプラント。
  3. 前記プラントが原子力プラントである請求項1または2に記載の分岐部を有する配管を備えたプラント。
  4. 前記プラントが火力プラントである請求項1または2に記載の分岐部を有する配管を備えたプラント。
  5. 原子炉と、前記原子炉に接続されて前記原子炉で発生した蒸気を導き、分岐管が接続される分岐部を有する蒸気配管とを備え、
    前記分岐部で前記蒸気配管に、前記蒸気配管の他の部分よりも流路断面積が大きくなっている流路拡大部を形成し、前記蒸気配管の前記流路拡大部に前記分岐管を接続し、前記流路拡大部の軸心が前記流路拡大部の上流側及び下流側における前記蒸気配管の軸心と一致していることを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
  6. 前記分岐管が蒸気逃し安全弁を有するベント管である請求項5に記載の沸騰水型原子力プラント。
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