JP4944823B2 - 鍛造プレス - Google Patents
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Description
前記リストピン103を回転させるために、傾動ロッド107が設けられており、この傾動ロッド107の先端は回動ブロック105でリストピン103に結合され、傾動ロッド107の基端は油圧シリンダ106に結合されている。この油圧シリンダ106は、油圧ポンプや油圧切換弁とパイロットチェック弁を内蔵する油圧制御部108に接続されている。
そして、プレス作業時の反力は、パイロットチェック弁によって油圧シリンダ106を閉塞することによって受止め、リストピン103が逆転しないように拘束している。
また、プレスに異常な外力が加わってスライド104が下死点付近で停止して動かなくなったとき(スティック状態)は、油圧ポンプの油圧を昇圧することによって、油圧シリンダ106を動かし、スティック状態を解消することができる。
このため、コンロッド102の長さ(クランク軸101とリストピン103との間の芯間距離)を短くすることができず、プレスのコンパクト化を困難とする原因となっている。
このため、やはりコンロッドの長さを短くすることができず、プレスのコンパクト化を困難とする原因となっている。
第2発明の鍛造プレスは、第1発明において、前記摩擦によるリストピンの回転を防止するトルクと、前記プレス負荷によるリストピンの回転を生じさせるトルクとの関係が、
P×e≦P×μ×D/2・・・式(1)
ただし、P:負荷,e:偏心量,D:リストピン外径,μ:リストピン部摩擦係数
と設定されていることを特徴とする。
第3発明の鍛造プレスは、第1発明において、前記リストピン駆動装置が、前記リストピンの下側に設けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、リストピンの最少摩擦係数が分れば、式(1)が成立するように、偏心量(e)とリストピン外径(D)を設定することにより、リストピンの不要な回転を防止できる摩擦力が得られる。このため、リストピンの回転を防止する機構を設けることなく、コンロッドを短くして鍛造プレスをコンパクト化できる。
第3発明によれば、リストピン駆動装置をリストピンの下側に置くことによって、さらにコンロッドの長さを短くできるので、鍛造プレスをよりコンパクトにできる。
図1は本発明の一実施形態に係る鍛造プレスにおけるリストピンまわりを示す要部断面図である。図2は図1におけるII−II線断面図である。
2はコンロッド(コネクティングロッドともいう)で、大頭部2aと小頭部2bを有している。このコンロッド2は2本で一組に構成されている。そして、コンロッド2の大頭部2aには、クランク軸1の偏心部1aが通され、小頭部2bには、リストピン3が通されている。
このリストピン3は、スライド4に連結されて、スライド4を昇降自在に支持している。
前記リストピン3のスライド連結部3aとスライド4におけるリストピン3に対する当接面4aの摩擦は回転防止機構を構成するものであるが、その詳細は後に詳述する。
前記リストピン3のスライド連結部3aにおける中央位置には、ウォームホイール5が取付けられている。このウォームホイール5は側面視で円弧状の部材であって、その外周面に歯が形成されている。
このため、油圧モータ8によってウォーム軸6を回転させると、ウォームホイール5と共にリストピン3が回転するので、偏心量eと回転角θに対応した距離だけスライド4が上下して、シャットハイトを調整することができる。
既述のごとく、リストピン3のスライド連結部3aとスライド4の当接面4aは互いに接触して、摩擦が生ずる部分である。このリストピン3のうち両端のスライド連結部3aはスライド4に形成された軸孔41に対し全周で接触しているが、中央のスライド連結部3aはスライド4の中央部上面に形成された円弧面状凹部42に当接している。この軸孔41の内周面と円弧面状凹部42の上面が、本明細書でいう当接面4aとなっている(図中、点々を表示した部分の表面である)。
すなわち、プレス負荷をP、リストピン3の偏心量をe、リストピン3の外径をD、リストピン3のスライド当接面4aに対する摩擦係数をμとすると、P×eはプレス負荷によるリストピン3の回転を生じさせるトルクであり、P×μ×D/2は摩擦によるリストピン3の回転を防止するトルクとなる。
そして、リストピン3の外周面とスライド4の当接面4aとの摩擦によるリストピン3の回転を防止するトルクが、プレス負荷によるリストピン3の回転を生じさせるトルクよりも大きく設定されている。
つまり、P×e≦P×μ×D/2・・・式(1)と設定されている。
上記の摩擦によるリストピン3の回転防止を効果的にするためには、プレス負荷によるリストピン3の回転トルクを小さくするのがよく、そのためには、リストピン3におけるスライド連結部3aとコンロッド連結部3b間の偏心量eを小さくするのがよい。
そして、この場合に、スライド4のシャットハイト調整量を充分に確保するには、リストピン3の揺動角度θを大きくすればよい。このためには、ウォームホイール5を円弧長さの大きいものを用いればよい。
また、リストピン駆動装置6をリストピン3の下側に置くことによって、さらにコンロッド2の長さを短くできるので、鍛造プレスをよりコンパクトにできる。
本発明において、リストピン側の被駆動機構は、上記のウォームホイール5以外に、ラック&ピニオン機構や歯車機構等を用いてもよい。また駆動源は上記のような油圧モータ8の外、油圧シリンダーやサーボモータ、減速器付電動モータ等を用いてもよい。
2 コンロッド
3 リストピン
3a スライド連結部
4 スライド
4a 当接面
5 ウォームホイール
6 リストピン駆動装置
Claims (3)
- クランク軸とスライドに連結したリストピンをコンロッドで連結した鍛造プレスであって、
前記リストピンにおけるコンロッドと連結されるコンロッド連結部とスライドと連結されるスライド連結部は互いに中心が偏心しており、
シャットハイト調整装置として、前記リストピンを回転させるリストピン駆動装置と、リストピンの回転を防止する回転防止機構が設けられており、
前記回転防止機構が、
前記リストピンにおけるスライド連結部の外周面と前記スライドの当接面との摩擦によるリストピンの回転を防止するトルクが、プレス負荷によるリストピンの回転を生じさせるトルクよりも大きく設定されたものである
ことを特徴とする鍛造プレス。 - 前記摩擦によるリストピンの回転を防止するトルクと、
前記プレス負荷によるリストピンの回転を生じさせるトルクとの関係が、
P×e≦P×μ×D/2・・・式(1)
ただし、P:負荷
e:偏心量
D:リストピン外径
μ:リストピン部摩擦係数
と設定されている
ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレス。 - 前記リストピン駆動装置が、前記リストピンの下側に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008079850A JP4944823B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 鍛造プレス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008079850A JP4944823B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 鍛造プレス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009233683A JP2009233683A (ja) | 2009-10-15 |
JP4944823B2 true JP4944823B2 (ja) | 2012-06-06 |
Family
ID=41248315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008079850A Active JP4944823B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 鍛造プレス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4944823B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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2008
- 2008-03-26 JP JP2008079850A patent/JP4944823B2/ja active Active
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---|---|
JP2009233683A (ja) | 2009-10-15 |
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