以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(パチンコ機)1の斜視図である。なお、本実施の形態の説明において、遊技機1の遊技者が遊技する側(図の左下側)を前として前後方向を示す。
遊技機1の外枠2には、前面枠3の一側がヒンジ4を介して開閉回動可能に取り付けられる。
前面枠3には、ガラス枠9がヒンジ10を介して開閉回動可能に取り付けられている。ガラス枠9の前面は、略円形状の開口部11が形成されている。ガラス枠9には、裏面側からカバーガラス12が組み込まれている。よって、ガラス枠9を閉じた状態で遊技機1を前面視した場合、遊技盤ユニット5の前面はカバーガラス12で透視可能な状態に覆われている。
前面枠3の要所には、ランプやLED等からなる装飾発光装置15が設けられる。装飾発光装置15は、大当り遊技状態等のイベント発生時や異常発生時に、遊技機1の遊技状態に対応して発光する。
前面枠3の下部には、遊技球を打球発射装置(図示省略)に案内する上皿16が配設される。また、前面枠3の下方の固定パネル17には、下皿18及び打球発射装置の発射操作部19が配設される。
一般入賞口(図示省略)、始動入賞口(図示省略)及び特別変動入賞装置(図示省略)に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、遊技機1内部に設けられた払出ユニット(図示省略)から上皿16又は下皿18に排出される。また、上皿16には、遊技機1に接続されたカードユニット(図示省略)の球貸要求に応じた個数の遊技球が、遊技機1の背面に設けられた補給タンク20から排出される。補給タンク20は、後述する球排出装置201(図7参照)を備えている。また、補給タンク20は、この球排出装置201を保護するタンクカバー202を備えている。
上皿16の上縁には、カードユニットに挿入されたプリペイドカードの残高を表示するカード残高表示部21、遊技球の貸し出しを指令する球貸スイッチ22、及び、プリペイドカードの返却を指令するカード返却スイッチ23が設けられる。
また、上皿16の側縁には、上皿16に貯留された遊技球を下皿18へ排出するための上皿返却レバー24が設けられている。
下皿18の下方には、下皿18に貯留された遊技球を下方へ排出するための下皿返却レバー25が設けられている。通常、下皿18の下方には、図示しない膳板(カウンタ)に遊技球貯留箱が載置される。そして、下皿18から下方に排出された遊技球は、当該遊技球貯留箱に貯留される。
また、下皿18の左には、音出力装置(スピーカ)26及び灰皿27が設けられる。
次に、遊技機1の内部の構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態のガラス枠9が開放された遊技機1の斜視図であり、遊技領域7が形成された遊技盤ユニット5を前面枠3から分離させた状態を示している。
前面枠3は、遊技盤ユニット5を収納する額縁状の枠体である。前面枠3には、前述したようにガラス枠9がヒンジ10を介して開閉回動可能に取り付けられている。ガラス枠9の前面は、カバーガラス12を介して透過される略円形状の開口部11が形成されている。
前面枠3には、遊技盤ユニット5を収納する空間として遊技盤収納部70が形成されている。遊技盤収納部70は、前面枠3の内側の左側面に形成された左側壁70aと、前面枠3の内側の右側面に形成された右側壁70d(図3参照)と、遊技盤ユニット5が載置される遊技盤載置台70cとにより囲まれる空間内に形成されている。また、遊技盤収納部70の背面には、遊技盤ユニット5に設けられた画像表示装置などの遊技で用いる部材が接触しないように矩形状の開口部31が形成されており、この開口部31と左側壁70aとの間には、遊技盤ユニット5の左端背面を覆う左後壁70bが形成され、この開口部31と右側壁70dとの間には、遊技盤ユニット5の右端背面を覆う右後壁70e(図3参照)が形成されている。
また、前面枠3には、遊技盤収納部70の上方に前述した補給タンク20及びタンクカバー202が取付けられている。
遊技盤収納部70は、前面枠3の上側半分以上を占めている。遊技盤収納部70を形成する左側壁70a、右側壁70d(図3参照)及び遊技盤載置台70cは、前後幅が遊技盤ユニット5の遊技盤ベース50(図4参照)の板厚とほぼ同じ面で形成される。遊技盤載置台70cは、左右一連の平面ではなくて途中に段差が形成され、また左右方向のほぼ中央に切欠部309が形成され、この切欠部内に、アウト球を排出するためのアウト球受部材(図示省略)が配設できるように構成されている。
遊技盤ユニット5は、この遊技盤載置台70cの上面に載置された状態で遊技盤収納部70に収納される。このとき、遊技盤ユニット5は、遊技盤収納部70の左側壁70aに設けられた止着金具34によって一側を着脱可能な状態であって、かつ、遊技盤収納部70の上側及び右側壁70d(図3参照)に設けられた固定部材33によって上側及び他側を固定された状態で、遊技盤収納部70に収納される。
なお、本実施の形態では、遊技機1を構成する部材のうち、外枠2、前面枠3、ガラス枠9(すなわち、遊技盤ユニット5、遊技制御装置(図示省略)及び表示制御装置(図示省略)以外の部材)が相互に一体化されて本体枠13を構成する。即ち、遊技盤ユニット5は、この本体枠13の前面に形成された遊技盤収納部70に対して着脱可能収納される構成となっている。
この遊技盤ユニット5は、機種毎に異なるデザイン(機種毎に仕様が異なる)が施されているが、本体枠13は機種全般で共通して利用可能なように構成されている。よって、遊技機1の機種を交換する場合、遊技場は、本体枠13は交換することなく島設備に残して、遊技盤ユニット5、遊技制御装置及び表示制御装置のみを新たな機種のものに交換すればよい。
また、止着金具34は、遊技盤ユニット5の左辺の上下の取付部64に係合して遊技盤ユニット5を掛止する部材である。また、止着金具34は、弾性を有する部材により形成されており、止着金具34を前方に撓ませることにより復元力を生じて、この復元力によって遊技盤ユニット5を、後方へ押し付けながら掛止できるように構成されている。
また、固定部材33は、遊技盤収納部70の上側及び右側壁70d(図3参照)に回動可能に取り付けられている。そして、その先端を前面枠3の内側に向けて回動させることで、遊技盤収納部70に収納された遊技盤ユニット5の前面に当接して、遊技盤ユニット5を後方へ押し付けて固定する。
遊技盤ユニット5は、詳細は図4で後述するが、非透明な板状部材よりなる遊技盤ベース50及び遊技盤ベース50の四隅に各々取付けられた樹脂製の区画部材45によって構成される。遊技盤ユニット5の表面は、区画部材45で囲われた略円形状の遊技領域7が形成される。遊技盤ユニット5の左側の上部及び下部には、遊技盤収納部70の止着金具34を係合する取付部64が形成されている。遊技盤ユニット5の右上及び右下には、それぞれハンドル部54が形成されている。遊技盤ユニット5を遊技盤収納部70に嵌合して後方へ押し付けながら掛止し、遊技盤収納部70の右側壁70d(図3参照)に設けた固定部材33を90度内側へ回動させて、このハンドル部54に係合させることによって、遊技盤ユニット5は遊技盤収納部70に固定される。
遊技領域7には、画像表示装置(図示省略)がほぼ中央に配置される。画像表示装置は、LCD(液晶表示器)によって構成される。
このLCDによって表示される表示画面には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(装飾図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタ等、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。すなわち、表示画面の左、中及び右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた装飾図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して特図変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示又はエンディング表示等)が表示される。
また、遊技領域7には、図示しない始動入賞口(入賞部)、方向転換部材、普通図柄始動ゲート、複数の一般入賞口及び二つの特別変動入賞装置等が設けられる。
また、遊技領域7には、特図変動表示ゲームの特図表示部及び特図記憶表示部からなる特図表示器(図示省略)が設けられる。また、遊技領域7には、普図変動表示ゲームの普図表示部及び普図記憶表示部からなる普図表示器(図示省略)が設けられる。
遊技機1では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域7に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域7内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域7を流下する。そして、一般入賞口、始動入賞口又は特別変動入賞装置に入賞するか、遊技領域7の最下部に設けられたアウト口57から排出される。
一般入賞口への遊技球の入賞は、各一般入賞口に備えられた入賞口センサ(図示省略)によって検出される。
始動入賞口への遊技球の入賞は、特図始動センサ(図示省略)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、特図記憶表示部に表示される。遊技制御装置は、特別図柄入賞記憶に基づいて、特図表示部にて特図変動表示ゲームを行う。
始動入賞口へ遊技球の入賞があると、画像表示装置では、前述した数字等で構成される装飾図柄(識別情報)が順に変動表示して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、画像表示装置では、特図表示部の表示に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。特図表示部は、変動表示状態と変動表示結果とを遊技者に正確に知らしめる役割を有し、画像表示装置は、興趣向上のために多様な表示を演出する役割を有する。
始動入賞口への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当り値であるとき)には大当り遊技状態となり、表示図柄が特定の結果態様を導出する。具体的には、特図表示部は、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、画像表示装置は、三つの装飾図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。
このとき、二つの特別変動入賞装置のうちどちらかが、大入賞口ソレノイド(図示省略)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。なお、二つの特別変動入賞装置は、同時に開放されることはない。特別変動入賞装置への遊技球の入賞は、カウントセンサ(図示省略)によって検出される。
普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過は、普図始動ゲートセンサ(図示省略)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普図記憶表示部に表示される。
普通図柄始動ゲートを遊技球が通過すると、遊技制御装置は普通図柄入賞記憶に基づいて普図表示部で普図変動表示ゲームが開始される。すなわち、普通図柄始動ゲートへの通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当り値であるときには)には当り状態となり、普図表示部に表示される普通図柄が当り状態で停止する。このとき、図示しない普通変動入賞装置は、普通電動役物ソレノイド(図示省略)への通電によって、所定の時間だけ拡開するように変換される。
次に本体枠13の遊技盤収納部70に設けられた上部案内流路94、側部案内流路96及び下部案内流路98について説明する。
図3は、本発明の実施の形態のガラス枠9が取り外され、前面枠3が開放された本体枠13の斜視図である。
前述したように、前面枠3は、遊技盤ユニット5を収納するための遊技盤収納部70を備える額縁状の枠体である。また、前面枠3には、遊技盤収納部70の上方に前述した補給タンク20及びタンクカバー202が取付けられている。さらに、前面枠3の下部には、遊技球を打球発射装置(図示省略)に案内する上皿16が配設されており、前面枠3の下方の固定パネル17には、下皿18及び打球発射装置の発射操作部19が配設されている。
遊技盤収納部70の上部には、補給タンク20の遊技球を排出する球排出装置201(図3では図示略、図6で後述)と、球排出装置201で排出された遊技球を下方へ流下案内する上部案内流路94(図3では図示略、図6で後述)とが設けられる。また、遊技盤収納部70の右側壁70dには、遊技球を導入する流入口96aと、遊技球が流出する流出口96bが設けられており、この流入口96aから流入した遊技球は、右側壁70d内部に設けた側部案内流路96(図6で後述)を流下して流出口96bから流出するようになっている。また、遊技盤収納部70の下部を形成する遊技盤載置台70cには流入口98aが設けられ、この流入口98aから流入した遊技球は、下部案内流路98(図6で後述)を流下して上皿16に案内される。
また、遊技盤収納部70の右側後方には、上下方向の中央部分を右側壁70d側へ切り欠いて形成した右後壁70eが配置されている。
次に遊技盤ユニット5について説明する。
図4は、本発明の実施の形態の遊技盤ユニット5の斜視図である。
図4に示すように、遊技盤ユニット5には、遊技盤ユニット5の各辺に沿う状態で第1区画部材46、第2区画部材47及び第3区画部材48が止着されている。これらの区画部材が遊技盤ユニット5に止着されることで、遊技盤ユニット5から遊技機前方へ向かって起立した壁部62によって遊技盤ユニット5の表面が区画される。これによって遊技球が転動する遊技領域7が形成される。
遊技盤ユニット5は、合板やプラスチックなどからなる遊技盤ベース50の表面に、装飾用のセルシートを貼付し、該セルシートの上から遊技盤ユニット5を略円形に区画して、遊技領域7を形成するための区画部材45を、遊技盤ユニット5の各辺に沿う状態で止着している。この区画部材45は、発射装置から発射された遊技球が移動できる領域を区画するものであり、区画部材45が配置されていない内側の遊技領域7にて遊技球が流下する構成となる。なお、区画部材45は、球発射通路68及び遊技領域7の球発射通路側(図中左側)を区画する略C字状の第1区画部材46と、該第1区画部材46の一端(図中右上端)に隣接した状態で遊技盤ユニット5にネジ止め等の手段によって固定され、遊技領域7の右上側を区画する第2区画部材47と、上記第1区画部材46の他端(図中右下端)に隣接した状態で遊技盤ユニット5にネジ止め等の手段によって固定されているとともに第2区画部材47に隣接した状態で遊技盤ユニット5にネジ止め等の手段によって固定され、遊技領域7の右下側を区画する第3区画部材48とに3分割して構成されている。
第1区画部材46は、遊技盤ユニット5の球発射通路側(図中左側)を区画する部材であり、遊技盤ユニット5の前面側に球発射通路68を形成する合成樹脂製の発射球案内部材61と、該発射球案内部材61に取り付けられる金属製のガイドレール49と、遊技盤ユニット5の前方からガイドレール49を発射球案内部材61に取り付けるためのガイドレール取付部材(図示省略)とにより構成されている。
ガイドレール49は、壁部62と略同じ幅を有する帯状の金属板(例えば、ステンレス鋼板、亜鉛メッキ板等)により形成されており、壁部62の内周面に、その長手方向に沿って円弧状に湾曲した状態で取り付けられている。
第2区画部材47は、遊技領域7の左上側の外周部に円弧状の区画壁51を一体成形している。この区画壁51は、遊技盤ユニット5の上部から右側中央部分にかけて遊技盤ユニット5の前方に向かって起立しており、球発射通路68から遊技領域7へ誘導された遊技球が遊技領域7の外へ飛び出さないようにしている。
第3区画部材48は、遊技領域7の右下側の外周部に円弧状の区画壁52を一体成形している。この区画壁52は、一端(図中上端)を区画壁51の下端に連続するように設けられており、遊技盤ユニット5の左側中央部分から下部にかけて遊技盤ユニット5の前方に向かって起立している。そして、第3区画部材48は、前面の一部に認可シールや確率スペック等の表示シールを貼付して掲示する掲示部53を備えている。
前述したように区画部材45は、これら第1区画部材46〜第3区画部材48が結合して形成され、遊技盤ユニット5に取付けられている。遊技盤ユニット5の右上及び右下には、それぞれハンドル部54が形成されている。遊技盤収納部70の他側壁に設けた固定部材33を90度内側へ回動させて、このハンドル部54に係合させることによって、遊技盤ユニット5は遊技盤収納部70に固定される。
また、詳細は図5で後述するが、遊技盤ベース50の裏面であって、第2区画部材47が取り付けられている部分の裏側には、上部遊技盤流下路78が形成されている。同様に、遊技盤ベース50の裏面であって、遊技盤ユニット5の第3区画部材48が取り付けられている部分の裏側には、下部遊技盤流下路79が形成されている。
次に遊技盤ユニット5の裏面に設けられた遊技盤流下路について説明する。
図5は、本発明の実施の形態の遊技盤ユニット5の背面斜視図である。
遊技盤ユニット5の背面には、遊技盤ベース50に、遊技球(直径11mm)が十分に通過可能な幅及び深さの「コ」の字型の溝を形成することによって、前述した上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79が設けられている。また、上部遊技盤流下路78は、上部流入口78a及び上部流出口78bを備え、下部遊技盤流下路79は、下部流入口79a及び下部流出口79bを備えている。
遊技盤ユニット5が本体枠13に取付けられると、本体枠13に設けられた遊技盤収納部70の右後壁70e(図3参照)が上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79の溝部を覆うことによって、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79の四方の壁が形成されて遊技球を流下案内可能となる。
また、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79は、流下する遊技球の流下速度を減少させるための障害部76を備えている。障害部76は、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79において垂直に形成された左右の壁部の一方に2個、他方に1個、流下する遊技球が衝突しつつ流下するように、三角形の突起部77を所定の間隔を空けて突出させて設けられている。
この障害部76を上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79に設けることによって、流下する遊技球の流下速度を減少させ、高速で遊技球が衝突することによる遊技盤ベース50の破損を防止することができる。
なお、本実施の形態では、障害部76に設けられた突起部77は、三角形に形成されているが、これに限らず、板状、円錐状、多角錐状その他の立体形状としてもよく、また、釘等を突出させて形成してもよい。
次に、遊技盤ユニット5に設けられた上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79と、本体枠13に設けられた上部案内流路94、側部案内流路96及び下部案内流路98との接続について説明する。
前述した遊技盤ユニット5を、本体枠13の遊技盤収納部70へ収納すると、球排出装置201からの遊技球が流下する案内流路94の流出口94bが、遊技盤ユニット5の上部流入口78aに接続される。さらに、遊技盤ユニット5の上部流出口78bが、本体枠13の側部案内流路96の流入口96aに接続され、本体枠13の側部案内流路96の流出口96bが、遊技盤ユニット5の下部流入口79aに接続され、遊技盤ユニット5の下部流出口79bが、本体枠13の下部案内流路98の流入口98aと接続される。
このとき、本体枠13に設けられた遊技盤収納部70の右後壁70e(図3参照)が上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79の溝部を覆うことによって、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79の四方の壁が形成され、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79の中を遊技球が流下案内可能となる。
下部遊技盤流下路79は、下部流入口79a及び下部流出口79bを備える。遊技盤ユニット5の取付けにより、下部流入口79aは遊技盤ユニット5の右上隅に設けられた上部遊技盤流下路78からの遊技球が流下する側部案内流路96の流出口96bと接続され、下部流出口79bは流入した遊技球を発射装置(図示省略)へ供給するために遊技球を貯留し流下案内する上皿16に案内するための下部案内流路98の流入口98aと接続されるように構成されている。このとき、側部案内流路96は、上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79と連通する連通流下路として機能する。
従って、遊技盤ユニット5が本体枠13に取付けられることによって、上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79が、本体枠13に設けられている上部案内流路94、側部案内流路96及び下部案内流路98と接続され、球排出装置201が排出する遊技球を上皿16へ流下案内する流下経路が形成される。
次に、遊技機1の裏側の構成について説明する。
図6は、本発明の実施の形態の遊技機1の背面図である。なお、図6においては、遊技盤ユニット5(一点鎖線で示す)が遊技盤収納部70に収納されている状態を示しているが、説明の便宜のために、本実施の形態の説明に必要な構成を記載し、説明に不要な構成(例えば、遊技盤ユニット5に配置された入賞装置など)は省略している。
前面枠3には、遊技盤収納部70の下方に制御装置アッセンブリー80が取付けられ、球払い出し制御と発射制御とを行う制御装置81、及び電源を制御する電源装置83を左右に並べて備え付けている。
さらに、前述したように、遊技盤ユニット5が本体枠13に取付けられることによって、上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79が、本体枠13に設けられている上部案内流路94、側部案内流路96及び下部案内流路98と接続され、球排出装置201が排出する遊技球を上皿16へ流下案内する流下経路が形成される。
さらに、本体枠13は、下部案内流路98の途中から分岐してオーバーフローした遊技球を下皿18側に案内するオーバーフロー流路(図示省略)の上流側部分、遊技盤ユニット5の遊技領域7から排出されたアウト球やセーフ球を流下して遊技機1の外部に排出するための使用球排出流路(図示省略)等を備えている。なお、このオーバーフロー流路の出口は遊技盤載置台70cの裏側下端に取り付けたシュート流路部材(図示省略)を介して下皿18に連通している。また、ファール球を回収する球回収流路(図示省略)の出口もシュート流路部材を介して下皿18に連通している。したがって、オーバーフローした遊技球やファール球などはシュート流路部材を介して下皿18に排出される。
さらに、アウト球受部材(図示省略)が遊技盤載置台70cの切欠部内に位置して使用球排出流路の使用済み球回収口(図示省略)が遊技盤ユニット5のアウト口57やセーフ球出口に連通可能な位置に配置される。したがって、セーフ球やアウト球は使用済みの遊技球として、シュート流路部材内に別途形成した流路を介して遊技機1の裏側に排出される。なお、球抜き流路(図示省略)内を流下した遊技球もシュート流路部材内に別途形成した上記流路を介して遊技機1の裏側に排出される。
このように、遊技盤ユニット5を本体枠13に取付けることによって、球排出装置201から上皿16までの遊技球の流路が確保されて、遊技に使用される遊技球が遊技の実行に伴って遊技機1内を循環することが可能となる。
従って、遊技盤ユニット5は、球排出装置201が排出する遊技球を上皿16へ流下案内する上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79が形成されている遊技盤ユニットとしての機能を有する。上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79を遊技盤ユニット5に形成することによって、従来であれば本体枠13側に形成していた球流下路を遊技盤ユニット5側に移設することが出来るようになり、本体枠13に遊技球の流下路を確保するためのスペースが削減できる。その結果、遊技盤ユニット5を収納する遊技盤収納部70の拡大が可能となり、遊技盤ユニット5を大型化することができる。
また、遊技盤ユニット5は、球排出装置201によって排出される遊技球を上部遊技盤流下路78へ導入する上部流入口78aと、下部遊技盤流下路79から流下する遊技球を上皿16へ向けて流出する下部流出口79bと、を有しており、球排出装置201は、本体枠13の上部であって、上部遊技盤流下路78の上部流入口78aよりも高い位置に設けられている球排出装置として機能する。遊技盤ユニット5上方のスペースに球排出装置201を配置することによって、遊技盤ユニット5と球排出装置201とが干渉しないように配置することができ、さらに遊技盤ユニット5を大型化することができる。
また、遊技盤収納部70は、遊技盤ユニット5を収納した場合に遊技盤ユニット5の側部と接する位置(右側部70d)に、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79と連通する上部案内流路94、側部案内流路96、下部案内流路98が形成されている収納部としての機能を有し、これによって、球流下路を遊技盤ユニット5と本体枠13に分散して設けることが可能となり、遊技盤ユニット5の裏面のデッドスペースを活かしながら、本体枠13からできるだけ球流下路を除去して遊技盤ユニット5を大型化することができる。
この場合、遊技盤ユニット5に形成された遊技領域7は略円形となるがゆえに、第2区画部材47と第3区画部材48で挟まれた遊技領域7(図4の7aで示された領域)にも、比較的大型の遊技用装置(画像表示装置、照明装置、入賞装置など)を配置できることが好ましい。そのため、この領域7aの背面側に遊技用装置の後端が大きく突出しても支障がない様に球流下路を形成することが好ましい。
そこで、本実施形態では、遊技用装置の後端が大きく突出する可能性がある部分(領域7aの背面)には球流下路を設けず、遊技用装置の後端が突出する可能性が無い部分(第2区画部材47、第3区画部材48の背面)にのみ球流下路を設けることにより、遊技盤ユニット5に取付けられる遊技用装置の大型化にも対処できるよう工夫している。
なお、本実施の形態では、図5に示すように、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79として遊技球の流下路を二に分割して形成し、一旦流下する遊技球を本体枠13に形成した側部案内流路96に迂回させる構成としたが、これに限らず、図5に点線で示すように、上部遊技盤流下路78と下部遊技盤流下路79とを遊技盤ユニット5の裏面で直接連通させて遊技盤流下路178を形成しても良い。
このように構成すると、流下する遊技球が本体枠13に形成された流下経路を迂回することなく遊技盤ユニット5のみを通過するようになり、遊技球が流下する流下経路を本体枠13から除去できた分だけ、本体枠13の構造を簡略化できる。また、本体枠13に球流下路を確保するためのスペースが節約される結果、遊技盤ユニット5を収納する遊技盤収納部70の拡大が可能となり、遊技盤ユニット5の大型化を図ることができる。
また、本実施の変形例として、図5に一点鎖線で示すように、遊技盤ベース50の一辺に、遊技球(直径11mm)が十分に通過可能な幅及び深さの「L」字型の溝(遊技盤流下路179)を形成してもよい。これにより、遊技盤ユニット5を本体枠13に取付けた際に、遊技盤流下路179の左右の壁部のうち一方の壁部が本体枠13に設けられた右側壁70dを利用して形成し、他方の壁部は遊技盤ベース50の一辺の淵部分を利用して流下経路を形成することができる。このため、流下経路を遊技盤ユニット5に形成することが容易になり、経済的かつ効率的に遊技盤ユニット5を大型化することができる。
また、本実施の形態では、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79、遊技盤流下路178及び179のように、遊技盤ベース50に溝を形成することによって遊技盤ユニット5に遊技盤流下路を形成したが、これに限らず、遊技盤ユニット5を上下に貫通する穴を開けて遊技盤流下路を形成してもよく、さらに遊技盤ユニット5の背面にパイプ状の部材を設けることによって、遊技盤流下路を形成してもよい。
また、本実施の形態では、上部遊技盤流下路78及び下部遊技盤流下路79のように、遊技盤ベース50に「コ」の字型の溝を形成したが、これに限らず、「U」字型等のその他の形状の溝を設けることもできる。また、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79、遊技盤流下路178及び179のように、遊技盤流下路の断面を四角形に形成したが、これに限らず、遊技盤流下路の断面の形状を、四角形以外の多角形、円形、楕円形、「U」字型等のその他の形状に形成してもよい。
次に本体枠13に設けられた補給タンク20及び球排出装置201について説明する。
図7は、本発明の実施の形態の補給タンク20及び球排出装置201の分解斜視図である。なお、図7は、タンクカバー202に覆われている球排出装置201を説明するために、補給タンク20からタンクカバー202を取り外した状態の図として示している。
補給タンク20は、島設備から補給された遊技球を貯留するためのタンク部212が設けられている。タンク部212は、上面が開口した横長な有底箱体状に形成されている。
タンク部212の底部230は、長手方向の一側(遊技機1の正面から見て右側)から他側(遊技機1の正面から見て左側)に向けて下降するように傾斜している。よって、シュートから補給された遊技球は、タンク部212内を一側から他側へ流下して、補給タンク20に取り付けられた球排出装置201に流れ込む。また、底部230は、タンク部212の後方から前方に向けて下降するように傾斜している。よって、タンク部212内の遊技球は、全体的にタンク部212の前方側へ流下する。また、底部230には、後述する誘導部材266が取り付けられている。
貯留タンク20の他側の側壁には、球排出装置取付部231が形成されている。球排出装置取付部231は、補給タンク20を平面視した場合に円弧状に形成されており、タンク部212の側壁高さの上半部分に相当する位置を切り欠いた状態に形成されている。
また、球排出装置201は、スイッチホルダ235、球排出ベース部材237、スプロケット(球保持回転体)238、モータホルダ239及びモータ240で構成される。
スイッチホルダ235は、略シャーレ状に形成されており、底部には、前面枠3に形成した案内流路94(図6参照)に連通する排出口(図示省略)が開設されている。排出口の周囲には、排出口を囲む囲繞壁244が立設されている。この囲繞壁244で囲まれた領域は、排出口を通過する遊技球を検出するための通過センサ(図示省略)が収容される。通過センサは、排出口に連通するスルーホールと感磁素子を有し、遊技球がスルーホールを通過した際の磁界強度変化を検出して検出信号を出力する。
そして、スプロケット238が一回転すると、スプロケット238の円周に積み重なって保持された遊技球のうち後述する各球保持部260一番下に保持されている遊技球10個が払い出される。このように、遊技機1で遊技球がいずれかの入賞口に入賞すると、排出制御装置(図示省略)の制御によってモータ240が作動して、スプロケット238が回転方向Rに正転し、補給タンク20の遊技球が遊技者に対して払い出される。なお、遊技球を排出口(図示省略)から排出するときのスプロケット238の回転方向をRとする。
スプロケット238は、振分穴部材の軸穴(図示省略)に、スプロケット238の下部に設けられた回転軸を垂直方向に差し込んで、スプロケット収容部257内に回転可能に収容される。
スプロケット238は、遊技球を保持可能な縦溝状の球保持部260を、外周縁部の周方向に等間隔で10個備える。球保持部260は、スプロケット238を平面視した場合に、遊技球の外形に倣った円弧状の切欠によって構成されている。隣接する球保持部260は、区画壁(羽)261によって区画されている。区画壁261は、スプロケット238の上部側よりも下部側で、スプロケット径方向の突出長さを短くして形成されているため、スプロケット238が回転しても、遊技球が球排出路へ流入するのを妨げない。
スプロケット収容部257の内径は、スプロケット238の外径よりも僅かに大きく形成されている。そして、スプロケット収容部257の内周面と、スプロケット238の球保持部260とで形成される各空間内には、最大で3つの遊技球が縦方向に積み重なって保持される。つまり、スプロケット238をスプロケット収容部257に収容させた状態で、スプロケット収容部257の内周面とスプロケット238の球保持部260との間の空間に、最大で合計30個の遊技球が保持される。
スプロケット238の上部には、モータ240の駆動軸(図示省略)を取り付けるための駆動軸取付部262が突設されている。駆動軸取付部262の先端には、モータホルダ239を間に介在させた状態で、モータ240が取り付けられる。
モータホルダ239は、球排出装置取付部231の上部に形成された切り欠きの形状に倣った略半円状に形成されている。そして、モータホルダ239は、球排出ベース部材237の側部の上端面に装着された状態で、球排出装置取付部231に取り付けられる。つまり、モータホルダ239の下面は、球排出ベース部材237の天井面となる。
モータホルダ239は、略中央に貫通孔263が設けられている。そして、貫通孔263の下方にスプロケット238の駆動軸取付部262を位置させて、上面にモータ240を取り付けることで、スプロケット238とモータ240とを接続させた状態で球排出ベース部材237に取り付ける。
モータホルダ239の一側の縁(タンク部212側の縁)には、遮蔽壁264が上方に向けて立設されている。遮蔽壁264は、横長な矩形の板状部材であって、タンク部212の幅と同一の幅に形成されている。また、遮蔽壁264の高さは、モータホルダ239を球排出ベース部材237に装着して球排出装置取付部231に取り付けた状態で、上端面がタンク部212の側壁の上端と同一になるように形成されている。遮蔽壁264は、タンク部212の遊技球がモータ240側に流入するのを防止する。
また、モータホルダ239の一側の縁には、短冊状の球ならし部材265が設けられている。球ならし部材265は、モータホルダ239を球排出ベース部材237に取り付けた場合に、スプロケット238の斜め上方に位置する。球ならし部材265は、各先端をタンク部212の側に向けて突出させ、タンク部212の幅方向に櫛歯状に六つ配設されている。そして、球ならし部材265は、底部230との間に形成される空間によって、タンク部212からスプロケット238への遊技球の案内流路を形成する。
モータ240は、スプロケット238を回転又は停止させるための駆動源であって、例えば、ステッピングモータで構成される。モータ240は、排出制御装置によって作動が制御される。具体的には、排出制御装置からモータ240に所定数のパルス信号が発信されると、モータ240は所定の角度だけ回転し、スプロケット238はモータ240に同期して所定の角度だけ回転(正転又は逆転)される。
タンク部212の底部230に、二つの長辺と、円弧状に切り欠いた短辺とからなる略三角形状に形成されている誘導部材266が設けられている。誘導部材266は、一方の長辺をタンク部212の側壁に接した状態で底部230に取り付けられ、底部230を流下する遊技球を、もう一方の長辺によってスプロケット238の下流側へ誘導する。その結果、スプロケット238に保持された状態で回転している遊技球と、タンク部212の一側から流下する遊技球とが、スプロケット238の上流側で衝突して回転を阻害することを抑制することができる。
なお、正転するスプロケット238の回転方向Rと、タンク部212からスプロケット238へ流下する遊技球の流下方向とが同一となる側(補給タンク20を一側から他側へ臨んだ場合のスプロケット238の左側)を下流側とし、正転するスプロケット238の回転方向Rと、タンク部212からスプロケット238へ流下する遊技球の流下方向とが反対となる側(補給タンク20を一側から他側へ臨んだ場合のスプロケット238の右側)を上流側とする。つまり、補給タンク20の前方側がスプロケット238の下流側に相当し、補給タンク20の後方側からスプロケット238の上流側に相当する。
以上の機構によって、スプロケット238に保持された遊技球は、球排出装置201から次のように排出される。
タンク部212に補給された遊技球は、底部230の傾斜、誘導部材266及び球ならし部材265によってスプロケット238の下流側へと誘導される。そしてスプロケット238へ流れ込み、スプロケット238の球保持部260に保持される。スプロケット238に保持しきれなかった遊技球はスプロケット238の上方に貯留される。ただし、球ならし部材265及びモータホルダ239によってスプロケット238の上方の空間の高さは制限されている。よって、スプロケット238の上方の空間に入りきれない遊技球は、タンク部212に他側から一側へ積み重なって貯留されていく。
スプロケット238は、1つの球保持部260に縦方向に最大3つまで遊技球を保持することができる。最下段の遊技球は、振分穴部材の摺動ステージ上に位置する。そして、遊技機1のいずれかの入賞口に遊技球が入賞すると、排出制御装置の制御によってモータ240が作動してスプロケット238が正転し、最下段の遊技球は、このスプロケット238の回転に伴って摺動ステージ上を摺動する。最下段の遊技球が露出穴まで移動すると、この露出穴の縁部が摺動ステージ側から排出口に向けて傾斜しているため、遊技球は、球排出路に流入する。球排出路に流入した遊技球は、案内爪によって通過センサを通過する。通過センサは、この遊技球の通過を検出し、検出信号を排出制御装置に出力する。そして、通過センサを通過した遊技球は、排出口から排出される。
一方、球排出路に流入した遊技球の1つ上(下から2段目)の遊技球は、スプロケット収容部257の側壁下縁から内側に向けて突設された遮蔽板の上部に移動して、球排出路への流入が阻止される。よって、下から2段目の遊技球は、排出口から排出されない。その後、下から2段目の遊技球は、スプロケット238の回転に伴って遮蔽板から規制壁部250の上端面に乗り移り、さらにスプロケット238が回転すると、規制壁部250の上端面から下方に落下する。このとき、規制壁部250の庇部が球抜口の上方から延出しているため、遊技球は、球抜口に流入することなく、摺動ステージ上に落下する。
このようにして、補給タンク20の遊技球は、球排出装置201によって案内流路94に連通する排出口から1つずつ排出され、案内流路94を通じて賞球又は貸球として遊技機1前面の上皿16に排出される。
このように、球排出装置201は、補給タンク20が貯留する遊技球を上皿16へ排出する球排出装置として機能する。
以上説明したように、本実施の形態では、遊技盤ユニット5は、球排出装置201によって排出される遊技球を上皿16へ流下案内する球流下路(上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79)が形成されているので、従来であれば本体枠13側に形成していた球流下路を遊技盤ユニット5側に移設することが出来るようになり、その分だけ、本体枠13に球流下路を確保するためのスペースが削減できる。その結果、遊技盤ユニット5を収納する遊技盤収納部70の拡大が可能となり、遊技盤ユニット5を大型化することができる。
さらに、遊技盤ユニット5は、球排出装置201によって排出される遊技球を上部遊技盤流下路78へ導入する上部流入口78aと、下部遊技盤流下路79から流下する遊技球を上皿16へ向けて流出する下部流出口79bと、を有し、球排出装置201は、本体枠13の上部であって、上部流入口78aよりも高い位置に設けられているので、遊技盤ユニット5上方のスペースに球排出装置201を配置することによって、遊技盤ユニット5と球排出装置201とが干渉しないように配置することができ、さらに遊技盤ユニット5を大型化することができる。
さらに、遊技盤ユニット5の裏面には凹部が形成され、遊技盤収納部70の一部(右後壁70e)がこの凹部を覆うことによって、球流下路(上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79)が形成されるので、遊技盤ユニット5の裏面のデッドスペースを活かしながら、球流下路の構造の簡略化を図ることができる。
さらに、遊技盤ユニット5は、遊技領域7を形成する区画部材45を表面側の隅部に備え、表面側に区画部材45が設けられている位置の裏面側に球流下路(上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79)が形成され、遊技盤収納部70には、遊技盤ユニット5を収納した場合に遊技盤ユニット5の側部と接する位置に、上部遊技盤流下路78、下部遊技盤流下路79と連通する案内流路(側部上部案内流路96)が形成されているので、球流下路を遊技盤ユニット5と本体枠13に分散して設けることが可能となり、遊技盤ユニット5の裏面のデッドスペースを活かしながら、本体枠13からできるだけ球流下路を除去することによって遊技盤ユニット5を大型化することができる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。