JP4939242B2 - 管腔通過確認装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施の形態1に係る管腔通過確認カプセルについて図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施の形態1に係る管腔通過確認カプセル10の構成例を示す概略斜視図であり、図2は、その中央縦断側面図である。
図3は、変形例1の管腔通過確認カプセル10Aを示す概略縦断側面図である。変形例1の管腔通過確認カプセル10Aは、ドーム型カプセル形状の表層を形成する非溶解部12に弾性を持たせたものである。この際、図3(a)に示すように、非溶解部12の欠け部分の端部同士は、重なり合わないように半径方向に段違い状態とされて、溶解部13が充填されている。図2の場合に準じて図3(a)のように形成された変形例1の管腔通過確認カプセル10Aによれば、小腸内において滞留し、線状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Aは、図3(b)に示すように非溶解部12の弾性によって強制的に径が小さくなる方向に丸まるように変形し、滞留部を通過しやすくなる。
図4は、変形例2の管腔通過確認カプセル10Bを示す概略斜視図である。変形例2の管腔通過確認カプセル10Bは、非溶解部12に対する溶解部13を、ドーム型カプセル形状の長手軸周りの周方向に螺旋状なる線状に設けたものである。変形例2の管腔通過確認カプセル10Bによれば、小腸内において滞留し、螺旋状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Bの非溶解部12は、剛性が低下してドーム型カプセル形状を維持し得ず軸方向にばらけるように潰れ、滞留部を通過しやすくなる。なお、螺旋状をなす条数は、適宜設定すればよい。また、螺旋状の端部は、極力凸形状部11a,11bの端部まで形成することが好ましい。
図5は、変形例3の管腔通過確認カプセル10Cを示す概略斜視図であり、図6はその端面側面図である。変形例2の管腔通過確認カプセル10Cは、非溶解部12に対する溶解部13を、ドーム型カプセル形状の両端の凸形状部11a,11bにおいてX字状に交差する線状に設けたものである。変形例3の管腔通過確認カプセル10Cによれば、小腸内において滞留し、螺旋状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Cの非溶解部12は、剛性が高い両端の凸形状部11a,11bの剛性が低下してドーム型カプセル形状を維持し得ず、全体として円筒形状に空洞化されて潰れやすくなり、滞留部を通過しやすくなる。なお、凸形状部11a,11bで交差させる線は2本に限らず、さらに本数を増やして一層潰れやすくしてもよい。また、凸形状部11a,11bに形成された線状の溶解部13は、長手軸方向の中心寄り位置まで伸ばすように形成し、一層潰れやすくしてもよい。
本発明の実施の形態2に係る管腔通過確認カプセルについて図7および図8を参照して説明する。図7は、本実施の形態2に係る管腔通過確認カプセル20の構成例を示す概略斜視図であり、図8は、その中央縦断側面図である。
図9は、変形例4の管腔通過確認カプセル20Aを示す概略斜視図である。変形例4の管腔通過確認カプセル20Aは、非溶解部12に対する溶解部13を、長手軸方向に周回する線状だけでなく、長手軸周りの周方向に周回する線状にも設けることで、非溶解部12をさらに細分化された複数のシート状部材12bに分断させたものである。変形例4の管腔通過確認カプセル20Aによれば、溶解部13が溶解した場合に、非溶解部12をシート状部材12bに細分化させて小さくすることができ、滞留部を一層通過しやすくなる。この場合の溶解部13の本数も適宜設定すればよく、また、長手軸方向、周方向のいずれについても斜め方向であってもよく、螺旋状との組合せであってもよい。
図10は、変形例5の管腔通過確認カプセル20Bを示す中央縦断側面図であり、図11は、分断された非溶解部の変形の様子を示す断面図である。変形例5の管腔通過確認カプセル20Bは、図10(a)に示すように、非溶解部12の内側にも溶解部13を介して体内で溶解しない材料からなる第2の非溶解部16を略平行に層状に設けることで、非溶解部を2層構造とするとともに、第2の非溶解部16の一部にも図7に示した場合と同様に第2の非溶解部16を長手軸方向に沿って線状に分断して複数のシート状部材16aに細分化する欠け部分を形成しこの欠け部分に溶解部13を充填して連結させたものである。これにより、第2の非溶解部16は、溶解部(溶解部13と第2の溶解部14)内を分割してこれら溶解部13,14中に表面の一部(欠け部分)から内部に進行する溶解経路17を周方向に沿って断続的な断面円弧状に形成している。ここで、非溶解部12の溶解部13による分断位置(欠け部分)と第2の非溶解部16の溶解部13による分断位置(欠け部分)とは、カプセル型カプセル形状の長手軸周りの周方向においてずれている。変形例5では、等間隔にずれており、溶解経路17が等分に極力長くなるように設定されている。また、非溶解部12,16を構成するシート状部材12a,16aは、弾性により丸まる特性を有する弾性部材により形成されている。
図12は、変形例6の管腔通過確認カプセル20Cを示す中央縦断側面図である。変形例6の管腔通過確認カプセル20Cは、非溶解部12を渦巻状に形成し、その一部、例えば半周分がシート状の溶解部13を介して略平行かつ層状にオーバーラップするように設けたものである。ここに、表層における溶解部13の露出部は、ドーム型カプセル形状の長手軸方向に沿って線状に設けられている。また、非溶解部12のうち、内側に存在する部分は、溶解部内(第2の溶解部14と溶解部13との間)を分割して溶解部13による溶解経路17を周方向に沿うように断面円弧状に形成する第2の非溶解部18を構成している。
本発明の実施の形態3に係る管腔通過確認カプセルについて図13を参照して説明する。図13は、本実施の形態3に係る管腔通過確認カプセル30の構成例を示す中央縦断正面図である。本実施の形態3に係る管腔通過確認カプセル30は、体内で溶解しない材料を用いた非溶解部31が多数の微小球体31aからなり、これら多数の微小球体31aを体内で溶解する材料からなる溶解部32によって薄肉状態で数珠状に連結することにより、ドーム型カプセル形状の表層を形成するように成型したものである。これにより、溶解部32は、非溶解部31の配列に従い、ドーム型カプセル形状の長手軸方向や長手軸周りの周方向や凸形状部11a,11bにおいてあらゆる方向に線状に存在することとなる。なお、非溶解部31や溶解部32の材料は、実施の形態1,2等で説明した場合と同様のものでよい。また、非溶解部31の内部には、第2の溶解部14や被認識部15が適宜内蔵されている。
図14は、変形例7の管腔通過確認カプセル30Aを示す部分断面図である。変形例7の管腔通過確認カプセル30Aは、非溶解部31を構成する多数の微小球体31aを連結用の溶解部32を介して複数層、例えば2層に積層させて層状に設けたものである。変形例7の管腔通過確認カプセル30Aによれば、小腸内に滞留して溶解部32の溶解が進行する際、表層部分の溶解部32が溶解しても下層部分の溶解部32によって表層の非溶解部31の微小球体31aの連結状態が維持される。よって、ドーム型カプセル形状を構造的に長時間維持させることができる。その後、下層部分の溶解部32が溶解すると、表層の微小球体31aが個々に分解される状態となり、一回り小さなドーム型カプセル形状となる。さらに、残りの溶解部32が溶解すると、下層の微小球体31aも個々に分解される状態となり、小さくなる方向に変形する。なお、図14は、2層の積層例を示したが、層の数や各層内の微小球体31aの大きさや溶解部32に対する微小球体31aの割合は所望の溶解時間により適宜変形実施が可能である。
本発明の実施の形態4に係る管腔通過確認カプセルについて図15を参照して説明する。図15は、本実施の形態4に係る管腔通過確認カプセル40を示す縦断正面図である。本実施の形態4に係る管腔通過確認カプセル40は、溶解部41と、非溶解部42と、被認識部15により構成されている。
図16は、変形例8の管腔通過確認カプセル40Aを示す縦断正面図である。変形例8の管腔通過確認カプセル40Aは、溶解部41からなる構造体の表面に非溶解部42による薄膜を42a,42b,42cで示す如く、多重、例えば三重に形成したものである。変形例8の管腔通過確認カプセル40Aによれば、嚥下前もしくは体腔内で管腔通過確認カプセル40aの表面に傷がつくようなことがあっても、多重構造の非溶解部42a,42b,42cによって内部の溶解部41まで露出してしまうことが防止される。よって、開口部43以外の部分から溶解部41の溶解が進行することがなく、ドーム型カプセル形状を維持できなくなる時間が短縮されてしまうことを防止できる。
本発明の実施の形態5に係る管腔通過確認カプセルについて図17および図18を参照して説明する。図17は、本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50の構成例を示す縦断正面図であり、図18はその側面図である。
本発明の実施の形態6に係る管腔通過確認カプセルについて図19を参照して説明する。図19は、本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60の構成例を示す縦断正面図である。
図20は、変形例9の管腔通過確認カプセル60Aを示す縦断正面図である。変形例9の管腔通過確認カプセル60Aは、溶解部41内において円筒状の第2の非溶解部63の外側に体内で溶解しない材料からなる円筒状の第3の非溶解部64を設けることで、溶解経路62をさらに分割して細分化したものである。ここで、第3の非溶解部64は、開口部61周りを含む中央部周りに設けられ、溶解経路62が開口部43→第2の非溶解部63内→開口部61→第2、第3の非溶解部63,64間→第3の非溶解部64・非溶解部42間となるように設定されている。変形例9の管腔通過確認カプセル60Aによれば、溶解経路62が細分化によりさらに長くなるように形成されているので、溶解部41が溶解するのに要する時間を構造的に延ばすことができ、より一層長時間ドーム型カプセル形状を維持することができる。また、溶解経路62によって長時間カプセル形状を維持できるので、溶解部41に使用できる素材の選択肢が広がり、製造の簡略化、低コスト化が可能となる。
本発明の実施の形態7に係る管腔通過確認カプセルについて図21を参照して説明する。図21は、本実施の形態7に係る管腔通過確認カプセル70の構成例を示す縦断正面図である。
本発明の実施の形態8に係る管腔通過確認カプセルについて図22および図23を参照して説明する。図22は、本実施の形態8に係る管腔通過確認カプセル80の構成例を示す中央部縦断側面図であり、図23は、正面図である。
図24は、変形例10の管腔通過確認カプセル80Aを示す中央部縦断側面図である。変形例10の管腔通過確認カプセル80Aは、非溶解部42の内周面側に内部の溶解部41を半径方向に分割して溶解部41中に表面の開口部81から内部に進行する溶解経路82を形成する第2の非溶解部83を放射状に設けたものである。すなわち、第2の非溶解部83は、開口部81→軸心部→非溶解部42の内面に向かうように半径方向に折り返される溶解経路82を形成している。
42 非溶解部
43 開口部
61 開口部
62 溶解経路
63 非溶解部
63a 端部
64 非溶解部
81 開口部
82 溶解経路
83 非溶解部
Claims (17)
- 体内に導入可能な大きさのカプセル形状を有する管腔通過確認装置であって、
体内で溶解する材料からなり、前記カプセル形状の構造体をなす溶解部と、
該溶解部の表面の一部に設けられた開口部と、
体内で溶解しない材料からなり、前記開口部を除く前記溶解部の表面を覆う薄膜を形成する非溶解部と、
体内で溶解しない材料からなり、前記溶解部内を分割して該溶解部中に表面の前記開口部から内部に進行する溶解経路を形成する第2の非溶解部と、
を備え、前記非溶解部が前記溶解部によって形状が維持され、前記溶解部が溶解後に崩壊すると同時に前記非溶解部および前記第2の非溶解部も崩壊することを特徴とする管腔通過確認装置。 - 前記第2の非溶解部は、カプセル形状の中心方向に伸展するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管腔通過確認装置。
- 体内で溶解しない材料からなり、前記溶解経路をさらに分割して細分化する第3の非溶解部を備えることを特徴とする請求項2に記載の管腔通過確認装置。
- 前記第2の非溶解部の端部は、カプセル形状の表面において前記非溶解部の端部に繋がっていることを特徴とする請求項2または3に記載の管腔通過確認装置。
- 被認識部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
- 前記被認識部は、X線不透過材であることを特徴とする請求項5に記載の管腔通過確認装置。
- 前記X線不透過材は、前記非溶解部の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の管腔通過確認装置。
- 前記X線不透過材は、前記溶解部に内蔵されていることを特徴とする請求項6に記載の管腔通過確認装置。
- 前記X線不透過材は、複数個所に離間配置されていることを特徴とする請求項8に記載の管腔通過確認装置。
- 前記被認識部は、前記溶解部に内蔵されたRF−IDタグであることを特徴とする請求項5に記載の管腔通過確認装置。
- 前記溶解部の少なくとも一部は、腸溶性材料からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
- 前記カプセル形状は、球型カプセル形状であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
- 体内で溶解しない材料からなる前記非溶解部は、体内で溶解する時間が前記溶解部よりも長いことにより相対的に体内で溶解しない特性を示すことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
- 前記非溶解部は、前記溶解部に固着した状態で備えられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
- 前記溶解部は、X線不透過部材からなり、前記被認識部を兼ねることを特徴とする請求項6に記載の管腔通過確認装置。
- 前記被認識部を前記開口部からの距離が最も遠い位置に備えることを特徴とする請求項8に記載の管腔通過確認装置。
- 前記開口部が複数個所備えられていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
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