JP4939242B2 - 管腔通過確認装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カプセル型内視鏡等のカプセル型医療装置を実際に使用する前に、被検者の体内に導入されて小腸等の管腔臓器内を通過し得るか否かを事前に確認するための管腔通過確認装置およびその製造方法に関するものである。
近年、被検者の管腔臓器内を通過させて管腔内の観察、検査または処置などを行うカプセル型内視鏡などのカプセル型医療装置が提案され、実用化されている。このようなカプセル型医療装置を使用する上で、被検者の比較的狭い管腔臓器、例えば小腸等に狭窄部などの異常があると、飲み込まれたカプセル型医療装置が該狭窄部分付近で管腔内に滞留してしまうという問題がある。
このような問題に対して、実際のカプセル型医療装置と同等の大きさ、形状に形成されてカプセル型医療装置を使用する前に被検者の体内に導入させることで、事前に管腔内に狭窄部などのカプセル型医療装置が長時間滞留する可能性のある箇所の有無を確認する管腔通過確認用カプセル(内視鏡用プレテストカプセル)が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。これにより、管腔通過確認用カプセルが正常に体外に排出されれば狭窄等の異常がなくカプセル型内視鏡の適用が可能と判断され、管腔通過確認用カプセルが正常に体外に排出されなれければ狭窄等の異常がありカプセル型内視鏡の適用が不適と判断される。この種の管腔通過確認用カプセルは、狭窄等による不通過を確認するために一定時間以上はカプセル形状の原形を維持し、一定時間経過後は狭窄部分等での体内滞留を避けるために溶解または分解して排出される必要性がある。このような要望に応えるため、管腔通過確認用カプセルの構成素材として、胃では溶解せず腸内で溶解する(酢酸/コハク酸)ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のアルカリ可溶性の腸溶性材料を用いる等、材料に工夫を凝らしている。腸溶性材料としては、天然多糖類・多価アルコール組成物等も知られている(例えば、特許文献5,6参照)。
特表2005−508668号公報 特開2004−248956号公報 米国特許出願公開第2005/0063906号明細書 特開2006−142013号公報 特開平3−2328815号公報 特開平11−49668号公報
しかしながら、特許文献1等によれば、腸溶性材料等を用いた構成において、一定時間経過後のカプセル形状の潰れやすさについては言及されておらず、狭窄等があった場合の一定時間経過後の排出を確実に行わせることができない場合がある。
さらには、特許文献1,2等によれば、管腔通過確認用カプセルの完全溶解時間(カプセル形状を維持できる時間)は、例えば100時間以上、或いは1日以上〜7日以内の如く設定することが望まれているものの、腸溶性材料に依存しているものであり、材料による溶解時間のコントロールは難しい。例示されるような腸溶性材料等の場合、管腔通過確認用カプセルの大きさからして溶解時間は1日程度が限界であり、所望通りの完全溶解時間を確保できない現状にある。管腔通過確認用カプセル等の体内通過時間は、正常者でも2〜3日はかかることは多々あり、被検者に依らず通過性を確認するために必要な一定時間を確保できず、通過性を確実に確認できないものである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な構造で、管腔内で一定時間経過後は確実な排出を確保できるようにカプセル形状が潰れやすい管腔通過確認装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
さらには、本発明は、通過性を確認するために必要な一定時間、カプセル形状を確実に維持させることができる管腔通過確認装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る管腔通過確認装置は、体内に導入可能な大きさのカプセル形状を有する管腔通過確認装置であって、体内で溶解する材料からなり、前記カプセル形状の構造体をなす溶解部と、該溶解部の表面の一部に設けられた開口部と、体内で溶解しない材料からなり、前記開口部を除く前記溶解部の表面を覆う薄膜を形成する非溶解部と、を備え、前記非溶解部が前記溶解部によって形状が維持され、前記溶解部が溶解後に崩壊すると同時に前記非溶解部も崩壊することを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記非溶解部は、多重の薄膜からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、体内で溶解しない材料からなり、前記溶解部内を分割して該溶解部中に表面の前記一部から内部に進行する溶解経路を形成する第2の非溶解部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記第2の非溶解部は、カプセル形状の中心方向に伸展するように設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、体内で溶解しない材料からなり、前記溶解経路をさらに分割して細分化する第3の非溶解部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記第2の非溶解部の端部は、カプセル形状の表面において前記非溶解部の端部に繋がっていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、被認識部材を有することを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記被認識部材は、X線不透過材であることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記X線不透過材は、前記非溶解部の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記非溶解部は、金属薄膜からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記X線不透過材は、前記溶解部に内蔵されていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記X線不透過材は、複数個所に離間配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記被認識部材は、前記溶解部に内蔵されたRF−IDタグであることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記溶解部の少なくとも一部は、腸溶性材料からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記カプセル形状は、長手軸方向の両端に凸形状部を有するドーム型カプセル形状であることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、 前記カプセル形状は、球型カプセル形状であることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、体内で溶解しない材料からなる前記非溶解部は、体内で溶解する時間が前記溶解部よりも長いことにより相対的に体内で溶解しない特性を示すことを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記非溶解部は、前記溶解部に固着した状態で備えられていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記溶解部は、X線不透過部材からなり、前記被認識部を兼ねることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記被認識部を前記開口部からの距離が最も遠い位置に備えることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記開口部が複数個所備えられていることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置は、上記発明において、前記被認識部は、バリウムまたは金属を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、体内に導入可能な大きさのカプセル形状を有する管腔通過確認装置の製造方法であって、体内で溶解する材料で前記カプセル形状の構造体を形成するステップと、前記構造体の表面に、その一部を除いて体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップと、からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、さらに、前記薄膜を前記構造体の表面に固着させるステップを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、前記構造体の表面に、その一部を除いて体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップは、前記構造体の表面に体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップと、前記薄膜の一部を取り除くステップと、からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、前記構造体の表面に、その一部を除いて体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップは、前記薄膜の一部をマスキングするステップと、前記構造体の表面およびマスキング部に体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップと、前記マスキングを取り除くステップと、からなることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、前記体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップは、体内で溶解しない材料を前記構造体の表面に蒸着するステップであることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、前記体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップは、体内で溶解しない材料を前記構造体の表面に吹き付けるステップであることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、前記体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップは、前記構造体を液体状の体内で溶解しない材料に浸した後に取り出すステップであることを特徴とする。
また、本発明に係る管腔通過確認装置の製造方法は、上記発明において、さらに、前記構造体の表面に、その一部を除いて体内で溶解しない材料で薄膜を形成するステップを繰り返すことを特徴とする。
本発明に係る管腔通過確認装置によれば、カプセル形状の構造体をなす溶解部の表面の一部を開口部として露出させて表面を覆う非溶解部が薄膜で形成されているので、溶解部が管腔内で一定時間経過により溶解した後は、薄膜による非溶解部はカプセル形状を維持できず崩壊することとなり、簡単な構造で確実に排出性を向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管腔通過確認装置によれば、非溶解部が多重の薄膜からなるので、ピンホール等によって最表層の非溶解部に傷がついても該部分からの溶解部の溶解を防止してカプセル形状を維持することができ、カプセル形状が維持できなくなる時間の短縮を防止することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管腔通過確認装置によれば、溶解部内を第2の非溶解部によって分割して溶解部中に表面の一部から内部に進行する溶解経路を形成しているので、溶解経路を長くすることで溶解部が管腔内で溶解する時間を構造的に長くすることができ、よって、カプセル形状を長時間維持することができ、通過性を確認するために必要な一定時間、カプセル形状を確実に維持することができ、管腔通過性を確実に確認することができ、かつ、一定時間経過後は、溶解部の溶解によって非溶解部を確実に崩壊させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管腔通過確認装置によれば、溶解経路を形成する第2の非溶解部がカプセル形状の中心方向に伸展するように設けられているので、カプセル形状の中心部分から外側に向けて溶解部を溶解させる溶解経路を形成することができ、カプセル形状の外表面をなす非溶解部近傍の溶解部が溶解するまでの時間を長くすることができ、よって、長時間カプセル形状を維持することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管腔通過確認装置によれば、溶解経路を第3の非溶解部によってさらに分割して細分化しているので、溶解経路をさらに長くして、より一層長時間カプセル形状を維持することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管腔通過確認装置によれば、第2の非溶解部の端部が非溶解部の端部に繋がっているので、カプセル形状外表面において非溶解部と第2の非溶解部との連続性を確保でき、よって、非溶解部の端部からカプセル形状が崩壊するようなことがなく、長時間カプセル形状を維持することができるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る管腔通過確認装置の好適な実施の形態である管腔通過確認カプセルについて説明する。各実施の形態や各変形例における管腔通過確認カプセルは、通過性を確認する管腔として、例えば胃腸を適用対象とする例で説明する。なお、各実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分又は相当する部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る管腔通過確認カプセルについて図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施の形態1に係る管腔通過確認カプセル10の構成例を示す概略斜視図であり、図2は、その中央縦断側面図である。
本実施の形態1に係る管腔通過確認カプセル10は、概略的には、胃腸等の管腔内検査・観察を目的としたカプセル型内視鏡と同じまたはほぼ同等の形状、大きさで被検者の体内に導入可能なものであって、長手軸方向の両端に半球ドーム形状の凸形状部11a,11bを有するドーム型カプセル形状からなる。このようなドーム型カプセル形状の管腔通過確認カプセル10は、非溶解部12と、溶解部13と、第2の溶解部14と、被認識部15とにより構成されている。
非溶解部12は、基本的に体内で溶解しない実質的に体液などに対して非浸透性(不透過性)である材料、例えば軟性を有する金属や樹脂などからなり、一部を除いてドーム型カプセル形状の表層をなしドーム型カプセル形状の外形形状を形成する構造体をなす薄肉部である。溶解部13は、体内で溶解する材料からなり、溶解することで非溶解部12が小さくなる方向に変形するようにドーム型カプセル形状の表層に線状に形成された一部に設けられている。すなわち、非溶解部12の一部に剛性を維持できないように線状の欠け部分を形成し、該欠け部分に溶解部13を充填することで剛性を確保してドーム型カプセル形状を維持する表層が形成されている。本実施の形態1では、溶解部13は、少なくともドーム型カプセル形状の長手軸方向の両端の凸形状部11a,11b間に亘ってドーム型カプセル形状の長手軸方向に直線的に線状に設けられている。なお、溶解部13は、非溶解部12の欠け部分だけでなく、欠け部分近傍の内壁面側部分に対しても多少入り込むように設けられ、溶解部13の溶解に一定時間以上(例えば、1〜2日以上)要するように設定されている。
第2の溶解部14は、管腔内において溶解部13が溶解した後に溶解するように、表層を形成する非溶解部12の内部に設けられて管腔通過確認カプセル10の内容物をなすものである。ここで、第2の溶解部14は、溶解部13の溶解性よりも高い溶解性を有する材料により構成されている。本実施の形態1では、溶解部13は、胃では溶解しにくく、小腸から大腸を通過する過程で溶解する腸溶性材料、例えば、特許文献3中に示されるような(酢酸/コハク酸)ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のアルカリ可溶性材料や、特許文献4,5等に示されるような多価アルコール、糖アルコール、単糖類、二糖類、三糖類およびオリゴ糖から選ばれた少なくとも一種の系の中で、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、寒天、ローカストビーンガム、グアーガム、アミロペクチン、ペクチン、キサンタンガム、グルコマンナン、キチン質およびプルランから選ばれた少なくとも一種の天然多糖類を均一に混錬して得られた天然多糖類・多価アルコール組成物で形成されている。一方、第2の溶解部14は、溶解しやすい溶解材料、例えば、天然高分子のキトサン、ゼラチン、セルロース等を主成分とする材料により形成されている。
被認識部15は、被検者の体外から認識装置によってその存在を認識することで、管腔通過確認カプセル10等の体内滞留位置、現在通過位置等を確認するためのものであり、X線不透過部材、例えば硫酸バリウム、金属(金、チタン、ステンレス等)や、電子的IDタグ、例えばRF−ID(Radio Frequency Identification))タグなどである。被認識部15が、硫酸バリウム、金属のようなX線不透過部材の場合、X線透視装置で被検者の体内を透視してX線不透過部材の存在の有無を確認することで、管腔通過確認カプセル10の狭窄部等での滞留の有無を確認できる。一方、被認識部15が、RF−IDタグのような電子的IDタグの場合、タグ用のリーダ・ライタを用いて電子的タグに電力を送信してICチップを動作させ、タグから必要な情報を受け取ることでタグの存在を認識できる。被認識部15は、単体では狭窄部等であっても通過し得る程度の大きさのものが用いられ、第2の溶解部14中であって管腔通過確認カプセル10の中央部に配置されているが、配置箇所は特に中央部に限られない。また、表層の非溶解部12が金属製の場合、この非溶解部12自身を被認識部15として用いることで、第2の溶解部14中に設けなくてもよい。
このような管腔通過確認カプセル10は、例えばドーム型カプセル形状の一部に欠け部分が形成された非溶解部12内に被認識部15を含めて第2の溶解部14を充填し、欠け部分に沿って溶解部13を充填することで形成される。
このように構成された管腔通過確認カプセル10は、適用対象となるカプセル型内視鏡による管腔内検査・観察に先立ち、所定時間前(例えば、数日前)に、被検者が口腔より体内に導入することで、小腸等の管腔臓器内を通過し得るか否かが事前に確認される。
ここで、体内に導入された管腔通過確認カプセル10は、本来のカプセル型内視鏡と同様の大きさ、形状に形成されており、管腔内に狭窄部等により極端に狭くなった異常な部分がなければ、管腔の蠕動運動等に従い、胃、小腸、大腸等の管腔を順次通過して最終的には体外に排出されることとなる。この際、管腔通過確認カプセル10の表層は、その大半が非溶解部12として形成されているとともに、表層の一部として外部に露出している線状の溶解部13は腸溶性材料により形成されているので、管腔通過確認カプセル10は、胃を通過するまでは胃液等の体液によって溶解することなく進行する。そして、小腸〜大腸内を通過する過程で、管腔通過確認カプセル10は、腸溶性材料からなる溶解部13が徐々に溶解しながら進行することとなるが、溶解部13が溶解するまでの一定時間内の間は、ドーム型カプセル形状が維持される。従って、小腸等に狭窄部等の異常がなければ、管腔通過確認カプセル10はドーム型カプセル形状を維持したまま小腸〜大腸内で滞留することなく進行し、一定時間内に体外に排出されることで、管腔に狭窄部等の異常がないこと、すなわち、本来のカプセル型内視鏡が支障なく通過し得ることが確認される。
一方、小腸等の部位において、狭窄部等の異常があると、蠕動運動を受けても管腔通過確認カプセル10の進行が阻害されて狭窄部等で滞留する。そして、滞留時間の経過とともに、線状の溶解部13の溶解が進行し、一定時間が経過すると全ての溶解部13が溶解し、遂には第2の溶解部14が外部に露出して溶解を開始するに至る。この際、第2の溶解部14は、溶解部13よりも溶解性の高い材料からなるので、第2の溶解部14は短時間で溶解して溶解部13のなくなった非溶解部12の欠け部分から小腸内に流出し、非溶解部12内は短時間で空洞化する。このように空洞化した管腔通過確認カプセル10において残存する非溶解部12は、線状に形成された欠け部分の溶解部13がなくなることでドーム型カプセル形状を維持するための剛性が低下し小さくなる方向に変形しやくなっており、小腸の蠕動運動を受けることで、外径が小さくなるように潰される。これにより、一定時間内に小腸内を通過できず狭窄部等で滞留した場合でも、一定時間後には潰れて小さくなることで狭窄部等を確実に通過させ排出させることが可能となり、管腔内に滞留したままとなることはない。特に、本実施の形態1では、溶解部13がドーム型カプセル形状の長手軸方向の両端間に亘って長手軸方向に線状に形成されているので、溶解部13が溶解することでドーム型カプセル形状をなす非溶解部12を径方向に潰れやすくして進行方向の径を小さくすることができ、狭窄部等での通過性を高めることができる。
また、一定時間以上経過後においては、被検者の体外から認識装置によって被認識部15の存在の有無を認識することで、一定時間以上経過後も管腔通過確認カプセル10が管腔内に滞留しているか否かを再確認することもできる。
(変形例1)
図3は、変形例1の管腔通過確認カプセル10Aを示す概略縦断側面図である。変形例1の管腔通過確認カプセル10Aは、ドーム型カプセル形状の表層を形成する非溶解部12に弾性を持たせたものである。この際、図3(a)に示すように、非溶解部12の欠け部分の端部同士は、重なり合わないように半径方向に段違い状態とされて、溶解部13が充填されている。図2の場合に準じて図3(a)のように形成された変形例1の管腔通過確認カプセル10Aによれば、小腸内において滞留し、線状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Aは、図3(b)に示すように非溶解部12の弾性によって強制的に径が小さくなる方向に丸まるように変形し、滞留部を通過しやすくなる。
(変形例2)
図4は、変形例2の管腔通過確認カプセル10Bを示す概略斜視図である。変形例2の管腔通過確認カプセル10Bは、非溶解部12に対する溶解部13を、ドーム型カプセル形状の長手軸周りの周方向に螺旋状なる線状に設けたものである。変形例2の管腔通過確認カプセル10Bによれば、小腸内において滞留し、螺旋状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Bの非溶解部12は、剛性が低下してドーム型カプセル形状を維持し得ず軸方向にばらけるように潰れ、滞留部を通過しやすくなる。なお、螺旋状をなす条数は、適宜設定すればよい。また、螺旋状の端部は、極力凸形状部11a,11bの端部まで形成することが好ましい。
(変形例3)
図5は、変形例3の管腔通過確認カプセル10Cを示す概略斜視図であり、図6はその端面側面図である。変形例2の管腔通過確認カプセル10Cは、非溶解部12に対する溶解部13を、ドーム型カプセル形状の両端の凸形状部11a,11bにおいてX字状に交差する線状に設けたものである。変形例3の管腔通過確認カプセル10Cによれば、小腸内において滞留し、螺旋状の溶解部13が溶解して内部の第2の溶解部14が溶解しながら外部に流出して空洞化すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル10Cの非溶解部12は、剛性が高い両端の凸形状部11a,11bの剛性が低下してドーム型カプセル形状を維持し得ず、全体として円筒形状に空洞化されて潰れやすくなり、滞留部を通過しやすくなる。なお、凸形状部11a,11bで交差させる線は2本に限らず、さらに本数を増やして一層潰れやすくしてもよい。また、凸形状部11a,11bに形成された線状の溶解部13は、長手軸方向の中心寄り位置まで伸ばすように形成し、一層潰れやすくしてもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る管腔通過確認カプセルについて図7および図8を参照して説明する。図7は、本実施の形態2に係る管腔通過確認カプセル20の構成例を示す概略斜視図であり、図8は、その中央縦断側面図である。
本実施の形態2の管腔通過確認カプセル20は、基本的には実施の形態1の管腔通過確認カプセル10に準じて構成されているが、非溶解部12に対して線状に形成される2本の溶解部13をその線の方向に周回させて非溶解部12を分断させることで、非溶解部12が線状の溶解部13によって連結される複数、例えば4つのシート状部材12aからなるように構成したものである。すなわち、溶解部13は、実施の形態1と変形例3の組合せからなり、長手軸方向に線状に形成された部分と凸形状部11a,11bに線状に形成された部分とが長手軸方向に連続して非溶解部12を分断し、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持し得る構造とされている。
本実施の形態2の管腔通過確認カプセル20によれば、小腸内において滞留し、線状の溶解部13が溶解すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル20の非溶解部12は、ドーム型カプセル形状を維持できず、それぞれシート状部材12aに確実に分断されて小さくなる方向に変形し、狭窄部等を通過しやすくなる。なお、溶解部13の本数は2本に限らず、さらに本数を増やすことで分断される非溶解部12のシート状部材の個数を増やして個々が小さくなるようにしてもよい。
(変形例4)
図9は、変形例4の管腔通過確認カプセル20Aを示す概略斜視図である。変形例4の管腔通過確認カプセル20Aは、非溶解部12に対する溶解部13を、長手軸方向に周回する線状だけでなく、長手軸周りの周方向に周回する線状にも設けることで、非溶解部12をさらに細分化された複数のシート状部材12bに分断させたものである。変形例4の管腔通過確認カプセル20Aによれば、溶解部13が溶解した場合に、非溶解部12をシート状部材12bに細分化させて小さくすることができ、滞留部を一層通過しやすくなる。この場合の溶解部13の本数も適宜設定すればよく、また、長手軸方向、周方向のいずれについても斜め方向であってもよく、螺旋状との組合せであってもよい。
(変形例5)
図10は、変形例5の管腔通過確認カプセル20Bを示す中央縦断側面図であり、図11は、分断された非溶解部の変形の様子を示す断面図である。変形例5の管腔通過確認カプセル20Bは、図10(a)に示すように、非溶解部12の内側にも溶解部13を介して体内で溶解しない材料からなる第2の非溶解部16を略平行に層状に設けることで、非溶解部を2層構造とするとともに、第2の非溶解部16の一部にも図7に示した場合と同様に第2の非溶解部16を長手軸方向に沿って線状に分断して複数のシート状部材16aに細分化する欠け部分を形成しこの欠け部分に溶解部13を充填して連結させたものである。これにより、第2の非溶解部16は、溶解部(溶解部13と第2の溶解部14)内を分割してこれら溶解部13,14中に表面の一部(欠け部分)から内部に進行する溶解経路17を周方向に沿って断続的な断面円弧状に形成している。ここで、非溶解部12の溶解部13による分断位置(欠け部分)と第2の非溶解部16の溶解部13による分断位置(欠け部分)とは、カプセル型カプセル形状の長手軸周りの周方向においてずれている。変形例5では、等間隔にずれており、溶解経路17が等分に極力長くなるように設定されている。また、非溶解部12,16を構成するシート状部材12a,16aは、弾性により丸まる特性を有する弾性部材により形成されている。
変形例5の管腔通過確認カプセル20Bによれば、小腸内において滞留し、表層の線状の溶解部13が溶解すると、その溶解は、図10(b)に示すように第2の非溶解部16によって形成された断面円弧状の溶解経路17に沿って表面側から内部に進行する。そして、非溶解部12・第2の非溶解部16間の溶解部13が全て溶解すると、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状の外形を維持していた管腔通過確認カプセル20Bの非溶解部12は、ドーム型カプセル形状を維持できず、それぞれシート状部材12aに確実に分断される。その後、第2の非溶解部16の欠け部分に充填された溶解部13の溶解に移行し、この部分の溶解部13が溶解した場合に、第2の非溶解部16はシート状部材16aに分断される。
分断されたシート状部材12a,16aは、弾性によって丸まる特性を有する弾性部材からなるので、図11(a)に示すような平坦なシート状の状態から、図11(b)に示すように強制的に丸まって一層小さくなり、狭窄部等を通過しやすくなる。また、変形例5の管腔通過確認カプセル20Bの場合、第2の非溶解部16によって溶解部13の溶解に時間を要するように溶解経路17が形成されているので、溶解部13の溶解時間が例えば3日以上となるように構造的に延ばすことができ、長時間ドーム型カプセル形状を維持することができる。
(変形例6)
図12は、変形例6の管腔通過確認カプセル20Cを示す中央縦断側面図である。変形例6の管腔通過確認カプセル20Cは、非溶解部12を渦巻状に形成し、その一部、例えば半周分がシート状の溶解部13を介して略平行かつ層状にオーバーラップするように設けたものである。ここに、表層における溶解部13の露出部は、ドーム型カプセル形状の長手軸方向に沿って線状に設けられている。また、非溶解部12のうち、内側に存在する部分は、溶解部内(第2の溶解部14と溶解部13との間)を分割して溶解部13による溶解経路17を周方向に沿うように断面円弧状に形成する第2の非溶解部18を構成している。
変形例6の管腔通過確認カプセル20Cによれば、小腸内において滞留すると、溶解部13において外部に露出している表層の線状部分から溶解が始まり、断面円弧状の溶解経路17に従い内部に向けて溶解が進行する。そして、溶解経路17中の全ての溶解部13が溶解すると、内部の第2の溶解部14が短時間で溶解して空洞化するとともに、溶解部13の存在によりドーム型カプセル形状を維持していた管腔通過確認カプセル20Cの非溶解部12は、ドーム型カプセル形状を維持できず、例えば丸まって小さくなる方向に変形し、狭窄部等を通過しやすくなる。また、変形例6の管腔通過確認カプセル20Cの場合、第2の非溶解部16によって溶解部13の溶解に時間を要するように溶解経路17が形成されているので、溶解部13の溶解時間を構造的に延ばすことができ、長時間ドーム型カプセル形状を維持することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る管腔通過確認カプセルについて図13を参照して説明する。図13は、本実施の形態3に係る管腔通過確認カプセル30の構成例を示す中央縦断正面図である。本実施の形態3に係る管腔通過確認カプセル30は、体内で溶解しない材料を用いた非溶解部31が多数の微小球体31aからなり、これら多数の微小球体31aを体内で溶解する材料からなる溶解部32によって薄肉状態で数珠状に連結することにより、ドーム型カプセル形状の表層を形成するように成型したものである。これにより、溶解部32は、非溶解部31の配列に従い、ドーム型カプセル形状の長手軸方向や長手軸周りの周方向や凸形状部11a,11bにおいてあらゆる方向に線状に存在することとなる。なお、非溶解部31や溶解部32の材料は、実施の形態1,2等で説明した場合と同様のものでよい。また、非溶解部31の内部には、第2の溶解部14や被認識部15が適宜内蔵されている。
本実施の形態3の管腔通過確認カプセル30によれば、小腸内において滞留すると、表層に露出している溶解部32から溶解が始まる。この際、溶解部32は各微小球体31a間を埋めるように部分的に設けられているため、溶解部32が体液に接触する面が小さく、溶解に時間がかかり、ドーム型カプセル形状を構造的に長時間維持させることができる。また、各微小球体31a周りの溶解部32の溶解の進行程度に差が生じて一部の微小球体31aが表層から分離・脱落することがあっても、溶解部32によって連結されている残りの微小球体31a部分はドーム型カプセル形状が崩壊することがない。よって、部分的に凹凸は生ずるものの、ドーム型カプセル形状を構造的に長時間維持させることができる。その後、大半の溶解部32が溶解すると、溶解部32によってドーム型カプセル形状を維持していた非溶解部31は微小球体31a間の連結状態がなくなり、個々の微小球体31aに分解される状態となり、小さくなる方向に変形する。個々に分解された微小球体31aは、狭窄部等であっても通過は容易となる。また、被検者が排便した便の中にこの微小球体31aが含まれていると、一定時間以上体腔内に管腔通過確認カプセル30が滞留していたことを示す指標になり、X線などによる滞留確認の省略も可能となる。
(変形例7)
図14は、変形例7の管腔通過確認カプセル30Aを示す部分断面図である。変形例7の管腔通過確認カプセル30Aは、非溶解部31を構成する多数の微小球体31aを連結用の溶解部32を介して複数層、例えば2層に積層させて層状に設けたものである。変形例7の管腔通過確認カプセル30Aによれば、小腸内に滞留して溶解部32の溶解が進行する際、表層部分の溶解部32が溶解しても下層部分の溶解部32によって表層の非溶解部31の微小球体31aの連結状態が維持される。よって、ドーム型カプセル形状を構造的に長時間維持させることができる。その後、下層部分の溶解部32が溶解すると、表層の微小球体31aが個々に分解される状態となり、一回り小さなドーム型カプセル形状となる。さらに、残りの溶解部32が溶解すると、下層の微小球体31aも個々に分解される状態となり、小さくなる方向に変形する。なお、図14は、2層の積層例を示したが、層の数や各層内の微小球体31aの大きさや溶解部32に対する微小球体31aの割合は所望の溶解時間により適宜変形実施が可能である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る管腔通過確認カプセルについて図15を参照して説明する。図15は、本実施の形態4に係る管腔通過確認カプセル40を示す縦断正面図である。本実施の形態4に係る管腔通過確認カプセル40は、溶解部41と、非溶解部42と、被認識部15により構成されている。
溶解部41は、体内で溶解する材料からなり、ドーム型カプセル形状の構造体をなすものである。この溶解部41を構成する材料は、前述の実施の形態の場合と同様の腸溶性材料が用いられている。また、非溶解部42は、脆く、機械的強度が無く、単体ではその形状を維持することができない特性を有し、基本的に体内で溶解しない材料、例えば金などの金属薄膜等からなり、カプセル形状の構造体をなす溶解部41の一部を開口部43によって表面に露出させて溶解部41の表面を覆う薄膜として形成されている。開口部43は、例えば長手軸方向の両端の凸形状部11a,11bの中央部分に形成されている。また、非溶解部42は、溶解部41に固着した状態で設けられている。これにより、非溶解部42はカプセル形状を維持することができる。
このような構成の管腔通過確認カプセル40は、小腸内に滞留すると、図15(b)に示すように、溶解部41は開口部43によって外部に露出している部分から内部に向けて溶解が徐々に進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41と一体となってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して内部の大半の溶解部41が溶解して空洞化すると、溶解部41はドーム型カプセル形状を維持できなくなり崩壊する。このとき、薄膜による非溶解部42も自身ではドーム型カプセル形状を維持できないため、溶解部41の崩壊とほぼ同時にばらばらに崩壊することとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。
ここで、本実施の形態4に係る管腔通過確認カプセル40の製造方法を説明する。第1の例としては、まず、体内で溶解する溶解部41をドーム型カプセル形状なる構造体として形成する工程を行い、次いで、溶解部41からなる構造体の一部(開口部43)を除いて、体内で溶解しない非溶解部42の薄膜を形成する工程を行うことで製造される。このとき、非溶解部42の薄膜は、溶解部41の表面に固着される。
第2の例としては、まず、体内で溶解する溶解部41をドーム型カプセル形状なる構造体として形成する工程を行い、次いで、溶解部41からなる構造体の表面全面に体内で溶解しない非溶解部42の薄膜を形成・固着する工程を行い、さらに、非溶解部42による薄膜の一部(開口部43)を取り除く工程を行うことで製造される。
溶解部41からなる構造体の表面に非溶解部42の薄膜を形成する工程としては、非溶解部42を構成する材料を蒸着する方法や、吹き付けた後に硬化させる方法であってもよい。また、非溶解部42として液状の材料を用い、この液状の材料中に溶解部41からなる構造体を浸した後に取り出し、硬化させる方法であってもよい。また、第1の例における溶解部41からなる構造体の一部を除いて非溶解部42の薄膜を形成する工程としては、溶解部41からなる構造体の表面にマスキングを行い、表面に薄膜形成後にマスキング部分を取り除くことで、マスキングされていない部分のみに非溶解部42の薄膜を形成することで実現できる。ここで、被認識部15は、X線不透過性の金属やバリウムであればよい。また、非溶解部42または溶解部41が、X線不透過性を有し、被認識部15を兼ねるようにしてもよい。この場合、構造が単純化され、製造が容易になるとともに、X線で溶解状態を確認することができる。
(変形例8)
図16は、変形例8の管腔通過確認カプセル40Aを示す縦断正面図である。変形例8の管腔通過確認カプセル40Aは、溶解部41からなる構造体の表面に非溶解部42による薄膜を42a,42b,42cで示す如く、多重、例えば三重に形成したものである。変形例8の管腔通過確認カプセル40Aによれば、嚥下前もしくは体腔内で管腔通過確認カプセル40aの表面に傷がつくようなことがあっても、多重構造の非溶解部42a,42b,42cによって内部の溶解部41まで露出してしまうことが防止される。よって、開口部43以外の部分から溶解部41の溶解が進行することがなく、ドーム型カプセル形状を維持できなくなる時間が短縮されてしまうことを防止できる。
変形例8の管腔通過確認カプセル40Aを製造する場合、まず、体内で溶解する溶解部41をドーム型カプセル形状なる構造体として形成する工程を行った後、溶解部41からなる構造体の一部(開口部43)を除いて、体内で溶解しない非溶解部42の薄膜を形成・固着する工程を必要回数繰り返して行うことで製造される。ここで、溶解部41をドーム型カプセル形状なる構造体として形成する工程を行う際、目的とするドーム型カプセル形状の大きさよりも一回り小さな大きさに形成しておくことで、最終的に製造される管腔通過確認カプセル40Aの大きさを目的とするドーム型カプセル形状の大きさに合わせることができる。また、溶解部41の表面に非溶解部42を形成するときは、溶解部41と非溶解部42が固着し、非溶解部42の表面に非溶解部42を形成するときは、非溶解部42同士が固着するようにする。
なお、本実施の形態4や変形例8に係る管腔通過確認カプセル40,40Aの場合、溶解部41がドーム型カプセル形状の構造体をなすようにしたが、非溶解部42側をドーム型カプセル形状の構造体をなすように例えば柔軟性を有するような薄肉状に設けた場合であっても同様に適用することができる。このとき、非溶解部42は、溶解部41が溶解後、潰れることで小さくなる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る管腔通過確認カプセルについて図17および図18を参照して説明する。図17は、本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50の構成例を示す縦断正面図であり、図18はその側面図である。
本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50は、ドーム型カプセル形状の構造体をなす溶解部41の軸心に位置させて長手軸方向に貫通させた貫通孔51を形成し、この貫通孔51内の一部、本実施の形態5では長手軸方向の中央の開口部52を除いて、溶解部41の内側表面に第2の非溶解部53を設けたものである。ここで、体内で溶解しない材料からなる第2の非溶解部53の長手軸方向の端部53aは、ドーム型カプセル形状の表面において非溶解部42の端部42aと一体となるように繋がっている。また、第2の非溶解部53は、非溶解部42と同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。さらに、管腔通過確認カプセル50内に内蔵される被認識部15は、溶解部41内において開口部52から最も遠い長手軸方向の両端最奥部に被認識部15a,15bとして分割されて離間配置されている。このとき、非溶解部42,53は、脆く、機械的強度を有しない特性を有し、溶解部41に固着させた状態で形成される。
このような構成の管腔通過確認カプセル50は、小腸内に滞留すると、図17(b)に示すように、貫通孔51内の中央部の開口部52によって外部に露出している溶解部41部分から内部に向けて溶解が徐々に進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41によってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して内部の大半の溶解部41が溶解して空洞化すると、溶解部41はドーム型カプセル形状を維持できなくなり崩壊する。このとき、薄膜による非溶解部42も自身ではドーム型カプセル形状を維持できないため、溶解部41の崩壊とほぼ同時にばらばらに崩壊することとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。また、溶解部41、非溶解部42,53の崩壊により、被認識部15a,15bもばらばらになって狭窄部等を通過し排出される。
本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50によれば、ドーム型カプセル形状の維持に関係ない部分として貫通孔51を介して中央内部に形成された開口部52から溶解部41の溶解が進行するので、構造的に長時間カプセル形状を維持させることができる。また、非溶解部42の端部42aも第2の非溶解部53の端部53aに繋がって連続的に保護されているため、非溶解部42の端部42a付近から溶解部41が溶解することによるカプセル形状の崩壊を生ずることがなく、この点でも、構造的に長時間カプセル形状を維持させることができる。
また、本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50によれば、被認識部15が被認識部15a,15bとして分割されて離間配置されているので、一定時間以上経過後に認識装置を用いて被認識部15a,15bの存在の有無を確認する上で、カプセル状態を確認することができる。すなわち、認識される被認識部15a,15bの状態がばらばらであれば、管腔通過確認カプセル50が管腔内で崩壊した状態にあると判断できる一方、認識される被認識部15a,15bの状態が当初の離間配置の状態のままであれば、管腔通過確認カプセル50が管腔内で崩壊することなく滞留している状態にあると判断することができる。特に、被認識部15a,15bが開口部52から最も遠い最奥部に配置されているので、管腔通過確認カプセル50が最終的に崩壊するまで、被認識部15a,15bの位置関係を維持することができ、管腔内における管腔通過確認カプセル50の崩壊の有無を適正に判断することができる。また、被認識部は、X線が不透過であって腸内で非溶解な金属でもよいし、腸内で溶解可能なバリウムでもよい。また、実施の形態4と同様に、溶解部41、非溶解部42,53がX線不透過性を有し、被認識部15を兼ねてもよい。
なお、本実施の形態5に係る管腔通過確認カプセル50の場合、溶解部41がドーム型カプセル形状の構造体をなすようにしたが、非溶解部42側をドーム型カプセル形状の構造体をなすように例えば柔軟性を有するような薄肉状に設けた場合であっても同様に適用することができる。このとき、非溶解部42は、溶解部41が溶解後、潰れることで小さくなる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係る管腔通過確認カプセルについて図19を参照して説明する。図19は、本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60の構成例を示す縦断正面図である。
本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60は、ドーム型カプセル形状の構造体をなす溶解部41に対して長手軸中心方向に伸展するように設けられて、溶解部41内を長手軸方向に沿って円筒状に分割して、溶解部41中に表面の一部である外側の開口部43から内側中央の開口部61を経て内部に進行する溶解経路62を形成する第2の非溶解部63を備える。ここで、体内で溶解しない材料からなる第2の非溶解部63の長手軸方向の端部63aは、ドーム型カプセル形状の表面において非溶解部42の端部42aと一体となるように繋がっている。また、第2の非溶解部63は、非溶解部42と同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。さらに、管腔通過確認カプセル60内に内蔵される被認識部15は、溶解部41内において溶解経路62の両端最奥部に被認識部15a,15bとして分割されて離間配置されている。このとき、非溶解部42,63は、脆く、機械的強度を有しない特性を有し、溶解部41に固着させた状態で形成される。
本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60は、円柱状に形成した溶解部41aの表面に開口部43,61部分を除いて第2の非溶解部63を設け、さらにその表面に溶解部41bを所望のドーム型カプセル形状に設けて構造体をなし、この構造体の表面に非溶解部42を薄膜形成・固着することにより製造される。
このような構成の管腔通過確認カプセル60は、小腸内に滞留すると、図19(b)に示すように、開口部43によって外部に露出している溶解部41部分から溶解が始まり、溶解経路62に従い第2の非溶解部63内を進行し、さらには開口部61を経て第2の非溶解部63外に進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41によってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して内部の大半の溶解部41が溶解して空洞化すると、溶解部41はドーム型カプセル形状を維持できなくなり崩壊する。このとき、薄膜による非溶解部42も自身ではドーム型カプセル形状を維持できないため、溶解部41の崩壊とほぼ同時にばらばらに崩壊することとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。また、溶解部41、非溶解部42,63の崩壊により、被認識部15a,15bもばらばらになって狭窄部等を通過し排出される。
本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60によれば、溶解部41内を第2の非溶解部63によって分割して溶解部41中に表面の一部から内部に進行する溶解経路62を形成しているので、溶解経路62を長くすることで溶解部41が管腔内で溶解する時間が例えば3日以上となるように構造的に長くすることができ、よって、カプセル形状を長時間維持することができる。よって、通過性を確認するために必要な一定時間、カプセル形状を確実に維持することができ、管腔通過性を確実に確認することができる。特に、溶解経路62を形成する第2の非溶解部63をドーム型カプセル形状の中心方向に伸展するように設けているので、ドーム型カプセル形状の維持に関係ない部分が先に溶解するようにドーム型カプセル形状の中心部分から外側に向けて溶解部41を溶解させる溶解経路62を形成することができ、ドーム型カプセル形状の外表面をなす非溶解部42近傍の溶解部41が溶解するまでの時間を長くすることができる。また、非溶解部42の端部42aも第2の非溶解部63の端部63aに繋がって連続的に保護されているため、非溶解部42の端部42a付近から溶解部41が溶解することによるカプセル形状の崩壊を生ずることがなく、この点でも、構造的に長時間カプセル形状を維持させることができる。また、溶解経路62によって長時間カプセル形状を維持できるので、溶解部41に使用できる素材の選択肢が広がり、製造の簡略化、低コスト化が可能となる。
また、本実施の形態6に係る管腔通過確認カプセル60によれば、実施の形態5の場合と同様に、被認識部15が被認識部15a,15bとして分割されて離間配置されているので、一定時間以上経過後に認識装置を用いて被認識部15a,15bの存在の有無を確認する上で、カプセル状態を確認することができる。すなわち、認識される被認識部15a,15bの状態がばらばらであれば、管腔通過確認カプセル60が管腔内で崩壊した状態にあると判断できる一方、認識される被認識部15a,15bの状態が当初の離間配置の状態のままであれば、管腔通過確認カプセル60が管腔内で崩壊することなく滞留している状態にあると判断することができる。特に、被認識部15a,15bが溶解経路62の最奥部に配置されているので、管腔通過確認カプセル60が最終的に崩壊するまで、被認識部15a,15bの位置関係を維持することができ、管腔内における管腔通過確認カプセル60の崩壊の有無を適正に判断することができる。また、被認識部は、X線が不透過であって腸内で非溶解な金属でもよいし、腸内で溶解可能なバリウムでもよい。また、実施の形態4と同様に、溶解部41、非溶解部42,63がX線不透過性を有し、被認識部15を兼ねてもよい。
(変形例9)
図20は、変形例9の管腔通過確認カプセル60Aを示す縦断正面図である。変形例9の管腔通過確認カプセル60Aは、溶解部41内において円筒状の第2の非溶解部63の外側に体内で溶解しない材料からなる円筒状の第3の非溶解部64を設けることで、溶解経路62をさらに分割して細分化したものである。ここで、第3の非溶解部64は、開口部61周りを含む中央部周りに設けられ、溶解経路62が開口部43→第2の非溶解部63内→開口部61→第2、第3の非溶解部63,64間→第3の非溶解部64・非溶解部42間となるように設定されている。変形例9の管腔通過確認カプセル60Aによれば、溶解経路62が細分化によりさらに長くなるように形成されているので、溶解部41が溶解するのに要する時間を構造的に延ばすことができ、より一層長時間ドーム型カプセル形状を維持することができる。また、溶解経路62によって長時間カプセル形状を維持できるので、溶解部41に使用できる素材の選択肢が広がり、製造の簡略化、低コスト化が可能となる。
なお、本実施の形態6や変形例9に係る管腔通過確認カプセル60,60Aの場合、溶解部41がドーム型カプセル形状の構造体をなすようにしたが、非溶解部42側をドーム型カプセル形状の構造体をなすように例えば柔軟性を有するような薄肉状に設けた場合であっても同様に適用することができる。このとき、非溶解部42は、溶解部41が溶解後、潰れることで小さくなる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7に係る管腔通過確認カプセルについて図21を参照して説明する。図21は、本実施の形態7に係る管腔通過確認カプセル70の構成例を示す縦断正面図である。
本実施の形態7に係る管腔通過確認カプセル70は、ドーム型カプセル形状の構造体をなす溶解部41の長手軸方向の両端に、長手軸を横切る方向に溶解部41を分割して開口部43から内部中央側に進行する溶解経路71を形成する第2の非溶解部72を櫛歯状に設けるとともに、第2の非溶解部72とは逆側から長手軸を横切る方向に溶解部41を分割して溶解経路71をさらに分割して細分化する第3の非溶解部73を櫛歯状に設けたものである。すなわち、体内で溶解しない材料からなる第2,第3の非溶解部72,73は、互い違いに入り込む櫛歯状に形成され、開口部43から開始する溶解経路71を迷路状に折り返して長く形成している。このとき、非溶解部42,72,73は、脆く、機械的強度を有しない特性を有し、溶解部41に固着させた状態で形成される。
このような構成の管腔通過確認カプセル70は、小腸内に滞留すると、開口部43によって外部に露出している溶解部41部分から溶解が始まり、迷路状に形成された溶解経路71に従い溶解部41内を進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41によってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して内部の大半の溶解部41が溶解して空洞化すると、溶解部41はドーム型カプセル形状を維持できなくなり崩壊する。このとき、薄膜による非溶解部42も自身ではドーム型カプセル形状を維持できないため、溶解部41の崩壊とほぼ同時にばらばらに崩壊することとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。
本実施の形態7に係る管腔通過確認カプセル70によれば、溶解部41内を第2,第3の非溶解部72,73によって分割して細分化された溶解経路71を形成しているので、溶解経路71を長くすることで溶解部41が管腔内で溶解する時間を構造的に長くすることができ、よって、カプセル形状を長時間維持することができる。よって、通過性を確認するために必要な一定時間、カプセル形状を確実に維持することができ、管腔通過性を確実に確認することができる。また、被認識部は、X線が不透過であって腸内で非溶解な金属でもよいし、腸内で溶解可能なバリウムでもよい。また、実施の形態4と同様に、溶解部41、非溶解部42,72,73がX線不透過性を有し、被認識部15を兼ねてもよい。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8に係る管腔通過確認カプセルについて図22および図23を参照して説明する。図22は、本実施の形態8に係る管腔通過確認カプセル80の構成例を示す中央部縦断側面図であり、図23は、正面図である。
本実施の形態8に係る管腔通過確認カプセル80は、ドーム型カプセル形状の構造体をなす溶解部41の表面の数箇所、例えば4箇所に溶解部41が非溶解部42から表面に露出する開口部81を長手軸方向に線状に形成したものである。
このような構成の管腔通過確認カプセル80は、小腸内に滞留すると、図22(b)に示すように、溶解部41は表面に露出している開口部81部分から内部に向けて溶解が徐々に進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41によってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して内部の大半の溶解部41が溶解すると、薄膜による非溶解部42は自身ではドーム型カプセル形状を維持できずばらばらに崩壊したり潰れたりすることとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。
(変形例10)
図24は、変形例10の管腔通過確認カプセル80Aを示す中央部縦断側面図である。変形例10の管腔通過確認カプセル80Aは、非溶解部42の内周面側に内部の溶解部41を半径方向に分割して溶解部41中に表面の開口部81から内部に進行する溶解経路82を形成する第2の非溶解部83を放射状に設けたものである。すなわち、第2の非溶解部83は、開口部81→軸心部→非溶解部42の内面に向かうように半径方向に折り返される溶解経路82を形成している。
このような構成の管腔通過確認カプセル80Aは、小腸内に滞留すると、図24(b)に示すように、開口部81によって外部に露出している溶解部41部分から溶解が始まり、第2の非溶解部83による溶解経路82に従い軸心部なる内部に向けて進行する。この間、表層の非溶解部42は、内部の溶解部41によってドーム型カプセル形状を維持している。その後、一定時間が経過して非溶解部42の内面部分の溶解部41まで溶解すると、薄膜による非溶解部42は自身ではドーム型カプセル形状を維持できずばらばらに崩壊したり潰れたりすることとなり、狭窄部等であっても通過し得ることとなる。
変形例10に係る管腔通過確認カプセル80Aによれば、溶解部41内を第2の非溶解部83によって分割して構造的に溶解時間が長くなる溶解経路82を形成しているので、溶解部41が管腔内で溶解する時間を構造的に長くすることができ、よって、カプセル形状を長時間維持することができる。よって、通過性を確認するために必要な一定時間、カプセル形状を確実に維持することができ、管腔通過性を確実に確認することができる。
なお、本実施の形態8や変形例10に係る管腔通過確認カプセル80,80Aの場合、溶解部41がドーム型カプセル形状の構造体をなすようにしたが、非溶解部42側をドーム型カプセル形状の構造体をなすように例えば柔軟性を有するように薄肉状に設けた場合であっても同様に適用することができる。このとき、非溶解部42は、溶解部41が溶解後、潰れることで小さくなる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、上述の各実施の形態や各変形例では、管腔通過確認カプセルのカプセル形状として、長手軸方向の両端にドーム状の凸形状部11a,11bを有するドーム型カプセル形状の例で説明したが、適用対象となるカプセル型内視鏡の短手軸方向の直径程度の大きさの球型カプセル形状であっても適用可能である。また、非溶解部として基本的に体内で溶解しない材料により形成した例で説明したが、溶解部との関係において相対的に体内で溶解しない材料であればよく、体内で溶解する材料であっても溶解部を構成する材料に比して溶解する時間が長いもの(溶解しにくいもの)であれば適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す概略斜視図である。 図1の中央縦断側面図である。 変形例1の管腔通過確認カプセルを示す概略縦断側面図である。 変形例2の管腔通過確認カプセルを示す概略斜視図である。 変形例3の管腔通過確認カプセルを示す概略斜視図である。 図5の端面側面図である。 本発明の実施の形態2に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す概略斜視図である。 図7の中央縦断側面図である。 変形例4の管腔通過確認カプセルを示す概略斜視図である。 変形例5の管腔通過確認カプセルを示す中央縦断側面図である。 分断された非溶解部の変形の様子を示す断面図である。 変形例6の管腔通過確認カプセルを示す中央縦断側面図である。 本発明の実施の形態3に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す中央縦断正面図である。 変形例7の管腔通過確認カプセルを示す部分断面図である。 本発明の実施の形態4に係る管腔通過確認カプセルを示す縦断正面図である。 変形例8の管腔通過確認カプセルを示す縦断正面図である。 本発明の実施の形態5に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す縦断正面図である。 図17の側面図である。 本発明の実施の形態6に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す縦断正面図である。 変形例9の管腔通過確認カプセルを示す縦断正面図である。 本発明の実施の形態7に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す縦断正面図である。 本発明の実施の形態8に係る管腔通過確認カプセルの構成例を示す中央部縦断側面図である。 図22の正面図である。 変形例10の管腔通過確認カプセルを示す中央部縦断側面図である。
符号の説明
41 溶解部
42 非溶解部
43 開口部
61 開口部
62 溶解経路
63 非溶解部
63a 端部
64 非溶解部
81 開口部
82 溶解経路
83 非溶解部

Claims (17)

  1. 体内に導入可能な大きさのカプセル形状を有する管腔通過確認装置であって、
    体内で溶解する材料からなり、前記カプセル形状の構造体をなす溶解部と、
    該溶解部の表面の一部に設けられた開口部と、
    体内で溶解しない材料からなり、前記開口部を除く前記溶解部の表面を覆う薄膜を形成する非溶解部と、
    体内で溶解しない材料からなり、前記溶解部内を分割して該溶解部中に表面の前記開口部から内部に進行する溶解経路を形成する第2の非溶解部と、
    を備え、前記非溶解部が前記溶解部によって形状が維持され、前記溶解部が溶解後に崩壊すると同時に前記非溶解部および前記第2の非溶解部も崩壊することを特徴とする管腔通過確認装置。
  2. 前記第2の非溶解部は、カプセル形状の中心方向に伸展するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  3. 体内で溶解しない材料からなり、前記溶解経路をさらに分割して細分化する第3の非溶解部を備えることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  4. 前記第2の非溶解部の端部は、カプセル形状の表面において前記非溶解部の端部に繋がっていることを特徴とする請求項2または3に記載の管腔通過確認装置。
  5. 被認識部を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
  6. 前記被認識部は、X線不透過材であることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  7. 前記X線不透過材は、前記非溶解部の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  8. 前記X線不透過材は、前記溶解部に内蔵されていることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  9. 前記X線不透過材は、複数個所に離間配置されていることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  10. 前記被認識部は、前記溶解部に内蔵されたRF−IDタグであることを特徴とする請求項5に記載の管腔通過確認装置。
  11. 前記溶解部の少なくとも一部は、腸溶性材料からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
  12. 前記カプセル形状は、球型カプセル形状であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
  13. 体内で溶解しない材料からなる前記非溶解部は、体内で溶解する時間が前記溶解部よりも長いことにより相対的に体内で溶解しない特性を示すことを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
  14. 前記非溶解部は、前記溶解部に固着した状態で備えられていることを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
  15. 前記溶解部は、X線不透過部材からなり、前記被認識部を兼ねることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  16. 前記被認識部を前記開口部からの距離が最も遠い位置に備えることを特徴とする請求項に記載の管腔通過確認装置。
  17. 前記開口部が複数個所備えられていることを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の管腔通過確認装置。
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